JP6188738B2 - 電解質組成物 - Google Patents

電解質組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6188738B2
JP6188738B2 JP2015068541A JP2015068541A JP6188738B2 JP 6188738 B2 JP6188738 B2 JP 6188738B2 JP 2015068541 A JP2015068541 A JP 2015068541A JP 2015068541 A JP2015068541 A JP 2015068541A JP 6188738 B2 JP6188738 B2 JP 6188738B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
graphene
electrolyte composition
battery
electrolyte
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015068541A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015198089A (ja
Inventor
チン−ユアン・ウー
ユ−ウェイ・チャン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eternal Materials Co Ltd
Original Assignee
Eternal Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eternal Materials Co Ltd filed Critical Eternal Materials Co Ltd
Publication of JP2015198089A publication Critical patent/JP2015198089A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6188738B2 publication Critical patent/JP6188738B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/06Lead-acid accumulators
    • H01M10/08Selection of materials as electrolytes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/15Nano-sized carbon materials
    • C01B32/182Graphene
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0567Liquid materials characterised by the additives
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2300/00Electrolytes
    • H01M2300/0002Aqueous electrolytes
    • H01M2300/0005Acid electrolytes
    • H01M2300/0011Sulfuric acid-based
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2300/00Electrolytes
    • H01M2300/0088Composites
    • H01M2300/0091Composites in the form of mixtures
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Description

本発明は、新規の電解質組成物および電池、特に電池に有用な新規のグラフェン含有電解質組成物に関する。
一般的に、電池は、化学電池および物理電池に分類することができ、化学電池はさらに一次電池、二次電池、および燃料電池に分類することができる。
充電式電池としても知られている二次電池は、電流を印加することによって充電/再充電され、放電/使用の間に起こる化学反応を反対に戻る。一般的な二次電池は、ニッケル金属水素電池(NiMH電池またはニッケル水素電池)、鉛蓄電池、およびリチウムイオン電池を含む。二次電池のもっとも古い形態であるが、鉛蓄電池はその信頼性、低い製造費用および購入価格、ならびに高い再生率のために依然として人気がある。
従来の鉛蓄電池は、金属鉛の負極、二酸化鉛の正極、および希硫酸電解質を含む。電池の放電の間の化学反応を以下に示す。
負極での反応:
Pb(s)+SO 2−(aq)→PbSO(s)+2e
正極での反応:
PbO(s)+SO 2−(aq)+4H+2e→PbSO(s)+2H
鉛蓄電池が放電すると、電子が負極から放出され、生じた鉛イオン(Pb2+)は即座に硫酸イオン(SO 2−)と反応して、負極表面上に吸着される不溶性の硫酸鉛(PbSO)結晶を形成する。正極では、外部回路からの電子がPbOをPb2+へと還元し、これもまたSO 2−と反応して正極上に吸着されるPbSO結晶を形成する。逆の電圧を印加することによって、反対の化学反応が起こり、電池は再充電される。
実際には、再充電サイクルの間に、電極上に形成された硫酸鉛を完全に鉛イオンおよび硫酸イオンに変換することはできないため、電解質中の硫酸イオンの量は次第に減少する。電池の重放電または高速再充電に起因して粗い硫酸鉛のクラスターが形成されると、この問題はより深刻になる。残留する硫酸鉛は、電極の冷却速度を低下させ、PbおよびPbO電極の有効表面積を減少させるため、電池の容量およびサイクル寿命が低下する。別の問題は、ガスの発生に起因する水の損失であり、これは、電池の充放電または高速再充電/充電の間に電解液に含まれる水が電気分解されるかまたは電池に蓄積された熱によって蒸発する場合に起こる。水の損失は、硫酸鉛の溶解を困難にし、水の電気分解の間に発生する酸素および水素は電池の安全性を脅かす。さらに、硫酸濃度勾配の存在は、電池の内部抵抗を増大させ、イオンの移動度を低下させるため、電池の性能に悪影響を及ぼす。
したがって、上述の問題に対する改良が長い間望まれてきた。
上述の問題を解決するために、電極を改良するために多様な電池添加剤、特にカーボンブラック、活性炭、カーボンナノチューブ、およびグラフェンなどの炭素材料の添加剤が採用されてきた。例えば、特許文献1(CN 102201575)には、硫酸鉛‐グラフェン複合体電極材料および該材料を含む負極ペーストが記載されており、特許文献2(CN 101719563)には、負極にグラフェンが添加された鉛蓄電池が記載されており、特許文献3(US 20120328940 A1)には、電極の添加剤としてカーボンナノチューブまたはグラフェンを使用することが記載されており、特許文献4(CN 1505186)および特許文献5(US 2005181282)には、鉛蓄電池のカソードおよびアノードにカーボンナノチューブを使用することが記載されている。電極にカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを使用することは、鉛蓄電池の性能を向上させることができると考えられている。
中国特許出願公開第102201575号明細書 中国特許出願公開第101719563号明細書 米国特許出願公開第2012/0328940号明細書 中国特許出願公開第1505186号明細書 米国特許出願公開第2005181282号明細書
電池の電極に上述の炭素材料、特にカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを使用することに多くの努力が向けられてきたが、依然として、硫酸濃度勾配によって引き起こされる分極の問題を効果的に改善することができていない。さらに、炭素材料を含む修飾された電極を調製するための従来の方法では、より多くの量の炭素材料(鉛ペーストの総重量に基づいて約5wt%)が必要とされ、方法は一般的に複雑なステップを伴うため、コストがより高くなる。したがって、向上した性能を有する電池を提供するためのより安価で簡単な手法が依然として必要である。
本発明は、上述の問題を解決するための電解質組成物を提供する。
本発明の目的は、グラフェンを含む電解質組成物を開発することにある。
別の態様では、本発明は、電解質組成物を含む電池を提供する。
電解質組成物にグラフェンを添加することによって、本発明は電池の性能を効果的に改良することができる。
従来の電解質組成物および本発明による電解質組成物を使用した単セルの充電/放電サイクル後に測定した容量変化を示す。 従来の電解質組成物および本発明による電解質組成物を使用した単セルの正極および負極のSEM画像を示す。 異なる濃度のグラフェンを含む電解質組成物を使用した単セルの充電/放電サイクル後に測定した容量変化を示す。
以降に記載する内容を理解するために、以下で用語を定義する。
「約」との用語は、当業者によって測定された値の許容偏差を表現および説明するために使用される。偏差の範囲はどのようにして値が測定されたのかに依存する。
1つの実施形態では、本発明は、グラフェン含有電解質組成物を提供する。
グラフェンは、炭素の2次元の結晶同素体である。グラフェンでは、炭素原子は、規則的なsp結合された六角形パターンに密に充填されている。グラフェンは、単層グラフェンおよび多層グラフェンを含む。単層グラフェンとは、π結合を有する炭素分子の1つの原子層のシートを指す。
本発明の発明者は、電池の電解質組成物にグラフェンを添加することによって電池、特に鉛蓄電池の性能を効果的に向上させることができることを見出した。カーボンナノチューブと比較して、グラフェンはより優れた熱伝導度、電気伝導度、および比表面積を有し、水溶液への溶解度がより高く、大量生産に適している。本発明の発明者はさらに、電解質組成物に適用すると、グラフェンの優れた熱伝導度および電気伝導度が、電池の動作の間のガス発生に起因する水の損失を効果的に減少させることができ、結果として電池の性能を向上させることを見出した。さらに、電解質組成物にグラフェンを添加することによって、硫酸の濃度勾配を効果的に減少させることができ、それにより硫酸イオンの移動度が増加し、硫酸濃度勾配に起因する内部抵抗が低下し、電池性能を向上させる。グラフェンの高い比表面積および硫酸濃度勾配の減少は、鉛蓄電池の電極上に形成される硫酸鉛クラスターのサイズを低下させるため、電極の性能を向上させることができる。
別の実施形態では、本発明は、(1)水、(2)硫酸、および(3)グラフェンを含む電解質組成物を提供する。本発明では、グラフェンは、電解質組成物の総重量に基づいて、約0.001から約1wt%、好ましくは約0.003から約0.2wt%、最も好ましくは約0.005から約0.1wt%の量で存在する。過剰な量のグラフェン(例えば1wt%超)は、短絡を引き起こし得る。グラフェンの量が不十分であれば(例えば0.001wt%未満)、電極組成物の抵抗上昇および分極を引き起こし得るように電解質組成物の濃度分布が一様でなく、電池性能に悪影響を及ぼし得る。好ましくは、本発明の電極組成物は、約1.12から約1.28の比重を有する。
硫酸組成物中の硫酸の量は、特に制限されず、当業者に知られている任意の適当な量であってよく、または必要に応じて当業者によって調整される。本発明の1実施形態では、硫酸は、電解質組成物の総重量に基づいて、約10から約75wt%、好ましくは約12から約45wt%、最も好ましくは約15から約40wt%の量で存在する。
グラフェンを電解質組成物に導入することによって、電解質組成物の抵抗を顕著に減少させることができることを見出した。従来の電解質組成物は、通常600Ωを超える抵抗を有するが、本発明の電解質組成物は、600Ω以下の抵抗を有する。抵抗の減少により、電池の重放電または高速再充電/充電の間の容量効率を向上させることが可能となり電池性能を高めることができる。好ましい抵抗は、100から600Ωの範囲内である。
本発明に有用なグラフェンは、任意の適当な方法、例えば機械剥離、エピタキシャル成長、化学気相成長(CVD)、液相剥離、および高温炉炭化を含む従来の方法によって調製することができる。従来の方法の中でも、バルク黒鉛の液相剥離は、化学研究所で使用可能な装置で高品質単層グラフェンを得ることができる拡張可能な手法であると考えられる。
好ましくは、本発明のグラフェンは、薄いグラフェンフレークまたはシートである。グラフェンの寸法が大きすぎると、浮力が不十分なためグラフェンが沈殿することがあり、部分的な短絡を引き起こし得る。好ましい実施形態では、本発明のグラフェンは、約20nmから約1μmの横寸法、および約0.35nmから約10nmの厚さを有する。
好ましい実施形態では、本発明に有用なグラフェンは、グラフェンの特性を改良するために、官能基で修飾される。例えば、グラフェンは、分散性を向上させ、グラフェンの沈殿、凝集、または電解質表面での懸濁を防ぎ、電解質組成物の偏析を防ぐために、親水基で任意に修飾することができる。親水基の例として、ヒドロキシル基(‐OH)、アミノ基(‐NH)、カルボキシル基、カルボニル基、およびリン酸基が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。好ましくは、本発明に有用なグラフェンは、ヒドロキシル基(‐OH)またはアミノ基(‐NH)で修飾される。
本発明に有用な修飾グラフェンは、液相剥離を含む任意の適当な方法で調製することができるが、これに限定されるわけではない。
好ましい実施形態では、本発明に有用な修飾グラフェンは、約80mol%を超える炭素含有量および約1mol%から約20mol%の酸素含有量を有する。炭素含有量が少なすぎると(例えば約80mol%未満)、導電性が低下し得る。酸素含有量が少なすぎると(例えば約1mol%未満)、修飾グラフェンの湿潤性が低下し、かつ導電性が低下し得る。酸素含有量が高すぎると(例えば約20mol%超)、導電性が低下し得る。
本発明の電解質組成物は、例えば、高い内部抵抗、低い容量、もしくは電解質組成物の偏析などの欠点を改良するために電解質組成物に添加するもの、または電池寿命を増加させるために添加するものなど、当業者に知られている任意の適当な添加剤を含むことができる。一般的に使用されている添加材の例として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、リン酸、硫酸コバルト、硫酸カドミウム、硫酸鉛、硫酸銅、硫酸亜鉛、硫酸ニッケル、硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化ナトリウム、ヒュームドシリカ、もしくはシリカ(二酸化ケイ素)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。電解質組成物に炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、または二酸化ケイ素を添加すると、硫酸濃度の維持、分極の減少、グラフェンの持続可能性の向上、鉛蓄電池の電池寿命の増加に有利であり、二酸化ケイ素が好ましい。添加材の量は特に制限されず、必要に応じて当業者が調節することができる。本発明の実施形態では、添加剤の量は、電解質組成物の総重量に基づいて、約0.01から約10wt%、好ましくは約0.1から約5wt%とすることができる。
本発明の電解質組成物は、任意の適当な分野に適用することができる。好ましい実施形態では、本発明の電解質組成物は、電池、好ましくは鉛蓄電池に使用される。
本発明はさらに、上述の電解質組成物を含む電池を提供する。該電池は、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、リチウムイオン電池、または色素増感太陽電池を含み得るがこれらに限定されるわけではない。
本発明の電解質組成物中のグラフェンの一部は、適切な充電/放電サイクル後、電池の正極および負極の表面に吸着され得ることが見いだされた。グラフェンの吸着のため、負極の導電性が増加し、負極は特殊な結晶構造を有するグラフェン含有電極を形成し、負極上に蓄積される硫酸鉛の量を低下させる。正極に吸着したグラフェンは、正極が電極構造を失うことが防止する。結果として、電池のサイクル寿命を増加させることができる。
従来技術と比較して、本発明は以下の利点の1つまたは複数をもたらす。
(1)電解質組成物の導電性の向上
本発明の電解質組成物は、SO 2−イオンの移動度を増加させ、硫酸濃度勾配を低下させることにより、電池性能を向上させることが見いだされた。
(2)グラフェンの優れた熱伝導性に起因した電解質組成物の冷却速度の向上
電解質組成物の冷却速度の向上により、電解または蒸発による水の損失を低減することができるため、硫酸濃度を長期間保持することができる。すなわち電池寿命の増加を実現することができる。
(3)電極の導電性/冷却速度の向上
電池の放電または再充電の間、本発明の電解質組成物中のグラフェンのある部分は電極表面に吸着される。吸着されたグラフェンは、電極の冷却速度を向上させるだけでなく、電極上の硫酸鉛結晶の成長を抑制するため、電極の効率を維持し、正極の腐食を防ぐことができる。
(4)電池のサイクル寿命の向上
本発明の電解質組成物を使用すると、電池のサイクル寿命を例えばグラフェンを含まない電極組成物を使用した電池の少なくとも2倍向上させることができることが見いだされた。
(5)製造コストの低減
炭素材料で修飾された電極を調製するための従来の方法と比較して、本発明の電解質組成物は、必要なグラフェンは少ないが、電池性能の向上を含む優れた効果を実現する。さらに、本発明の電解質組成物は、一連の複雑なステップを必要とする従来のグラフェン含有電極の調製方法とは異なり、電池またはグラフェン含有電極の調製に直接使用することができる。上述のことを考慮すると、本発明の電解質組成物を使用すると、同様のまたはより優れた効果を維持しつつ、電池の製造コストを低減することができる。
本発明の電解質組成物は、グラフェンを含有する電解質組成物を含む。上記(2)および(3)の利点により、本発明の電解質組成物が使用された単セルの表面温度は、複数回の充電/放電サイクル後、従来の電解質(すなわちグラフェンを含まない)を使用した単セルよりも低い(例えば約2から5℃)。さらに、従来の単セルの電解液および電極の間の温度差は、本発明の単セルよりも大きい。したがって、グラフェンを含む電解質組成物は、電池の過熱を改良することができ、電極の劣化を防止することができる。
上述の例示した適用に限定されず、本発明の電解質組成物は任意の可能な用途に使用することができると考えられる。当業者には、本発明の範囲を逸脱することなくその他の多様な変更および修飾を加えることができることが明らかである。
[実施例1]
従来の電解液を使用した2つの鉛蓄電池単セルを提供した(NP 2V4Ah;Tai Mao Battery Co., Ltd.)。単セルの一方の電解液に500ppmのグラフェンを添加し(グラフェン電解質)、もう一方の単セルにはグラフェンを添加しなかった(電解質)。
単セルに、充電/放電サイクル試験を実施した。各単セルは、0.2C(すなわち800mA/h)のレートで95%まで、または定格容量を超えるまで高速充電し、その後0.2Cのレートで80%DOD(放電深度)で放電した。各サイクル後に単セルの容量(%)を測定し、結果を図1に示した。本発明におけるDOD(放電深度)との用語は、セルの定格容量まで放電する間にセルから取り出された容量の割合を表す。充電および放電を繰り返した後、セルの容量は減少し、容量が50%未満となるとセルは「使用不可」となる。
図1の図において、グラフェンを添加した電解液を使用すると、グラフェンを添加していない電解液と比較して、単セルのサイクル寿命が著しく向上することが見いだされた。
[1mg/kg=ppm;0.1wt%=1000ppm]
[実施例2]
30回の充電/放電サイクル後の実施例1における2つの単セルの正極および負極を走査型電子顕微鏡(SEM;Hitachi S−3400N)で観察した。結果を図2に示す。
図2では、(a)および(b)はそれぞれ従来の電解液(電解質;グラフェン無し)を含む単セルの正極および負極を示し、(c)および(d)はそれぞれ本発明の電解液(グラフェン電解質;グラフェン有り)を含む単セルの正極および負極の画像を示す。炭素含有量はEDAX(エネルギー分散型X線分析)で測定し、結果は、(a)および(b)における炭素含有量はゼロであり、(c)および(d)における炭素含有量はそれぞれ8.6mol%および3.4mol%であることを示した。つまり、適切な充電/放電サイクル後、本発明の電解質組成物中のグラフェンは、正極および負極の表面上に吸着されてグラフェン含有電極が形成された。
さらに、図2の(a)および(b)に示されるように、従来の電解液を使用した単セルの正極および負極表面上には硫酸塩が吸着された。図2の(c)および(d)と図2の(a)および(b)を比較すると、本発明の電解質組成物を使用した場合、正極および負極上にグラフェンが吸着され、正極および負極上での大きな硫酸鉛の成長を抑制し、電極の熱伝導度を増加させ、鉛蓄電池のサイクル寿命を増加させることがわかった。
[実施例3]
4つの鉛蓄電池単セル(NP 2V4Ah;Tai Mao Battery Co., Ltd.)を提供した。単セルの3つの電解液にそれぞれ50ppm、150ppm、および500ppmのグラフェンを添加した。残りの単セルにはグラフェンを添加しなかった。単セルに、100%DOD(放電深度)で充電/放電サイクル試験を実施した。各サイクル後に単セルの容量(%)を測定し、結果を図3に示した。
図3において、グラフェンを添加していない電解液(電解質)と比較して、グラフェンを含む電解液(50ppmグラフェン電解質、150ppmグラフェン電解質、および500ppmグラフェン電解質)では、単セルのサイクル寿命が著しく増加した。
[実施例4]
それぞれ0ppm、50ppm、150ppm、500ppm、1000ppm、2000ppmのグラフェンを含有する電解液を調製した。オーム計(FLUKE 87V)を使用して各電解液の抵抗を測定した。オーム計の2つの電極は、10cmの距離で、電解液で完全に浸漬された。結果をTable1に示す。
表1を見ると、グラフェンの量が増加すると、電解液の抵抗が低下することがわかる。

Claims (9)

  1. グラフェンを含む電解質組成物であって、
    グラフェンが、親水基で修飾されており、且つ、電解質組成物の総重量に基づいて、0.001wt%から0.1wt%の量存在し、
    グラフェンが、20nmから1μmの横寸法、および0.35nmから10nmの厚さを有する、電解質組成物。
  2. 水、硫酸、およびグラフェンを含む、請求項1に記載の電解質組成物。
  3. 親水基が、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、リン酸基、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項に記載の電解質組成物。
  4. 修飾されたグラフェンが、80mol%を超える炭素含有量、および1mol%から20mol%の酸素含有量を有する、請求項に記載の電解質組成物。
  5. 1.12から1.28の比重を有する、請求項2に記載の電解質組成物。
  6. 600Ω以下の抵抗を有する、請求項2に記載の電解質組成物。
  7. 100から600Ωの抵抗を有する、請求項に記載の電解質組成物。
  8. 鉛蓄電池に使用するための、請求項2に記載の電解質組成物。
  9. 請求項1に記載の電解質組成物を含む電池。
JP2015068541A 2014-03-31 2015-03-30 電解質組成物 Active JP6188738B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201461972525P 2014-03-31 2014-03-31
US61/972,525 2014-03-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015198089A JP2015198089A (ja) 2015-11-09
JP6188738B2 true JP6188738B2 (ja) 2017-08-30

Family

ID=54067183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015068541A Active JP6188738B2 (ja) 2014-03-31 2015-03-30 電解質組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9735449B2 (ja)
JP (1) JP6188738B2 (ja)
KR (1) KR101789115B1 (ja)
CN (1) CN105244544B (ja)
DE (1) DE102015205726A1 (ja)
TW (1) TWI583043B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105680102B (zh) * 2016-01-13 2019-01-11 超威电源有限公司 一种铅酸蓄电池石墨烯电解液及其制备方法
KR101786393B1 (ko) * 2016-10-14 2017-10-17 현대자동차주식회사 납축전지용 전해액 조성물 및 이를 이용한 납축전지
KR102321639B1 (ko) * 2019-12-13 2021-11-03 가천대학교 산학협력단 금속 공기 전지용 전해질의 제조 방법
CN117795739A (zh) * 2021-06-11 2024-03-29 嘉泉大学校产学协力团 金属空气电池用电解质及其制备方法以及利用其的金属空气电池

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002343412A (ja) * 2001-05-14 2002-11-29 Japan Storage Battery Co Ltd シール型鉛蓄電池
CN1230929C (zh) 2002-12-04 2005-12-07 中国科学院金属研究所 添加纳米碳质材料的铅酸蓄电池及其制备方法
US7018742B2 (en) 2004-02-18 2006-03-28 Xi Xian Niu Active carbon-based nanotube battery
JP2006128056A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Kazuo Tagawa 鉛蓄電池および鉛蓄電池用添加剤
JP5008345B2 (ja) 2006-06-16 2012-08-22 中本 明 蓄電池用バッテリー液またはその補充液
KR20100117570A (ko) 2008-01-03 2010-11-03 내셔널 유니버시티 오브 싱가포르 기능성화된 그래핀 옥사이드
JP5446309B2 (ja) * 2009-02-20 2014-03-19 ソニー株式会社 ゲル状電解質及びこれを用いた電池とその使用方法、並びにゲル状電解質の製造方法
US8865361B2 (en) * 2009-07-29 2014-10-21 The Invention Science Fund I, Llc Instrumented fluid-surfaced electrode
KR101232747B1 (ko) * 2009-12-03 2013-02-14 한국전자통신연구원 그라핀이 포함된 고분자 구동기 및 그의 제조방법
RU2422563C1 (ru) * 2009-12-10 2011-06-27 Государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Тамбовский государственный технический университет" ГОУ ВПО ТГТУ Электролит для электрохимического осаждения композиционного хромового покрытия
CN101719563A (zh) 2009-12-11 2010-06-02 湖南大学 一种新型铅炭电池及其制作方法
CN102712779A (zh) 2009-12-22 2012-10-03 徐光锡 石墨烯分散液以及石墨烯-离子液体聚合物复合材料
WO2011082064A1 (en) * 2009-12-29 2011-07-07 Montclair State University Chelating agent modified graphene oxides, methods of preparation and use
US8765297B2 (en) * 2011-01-04 2014-07-01 Exide Technologies Advanced graphite additive for enhanced cycle-life of lead-acid batteries
CN102201575B (zh) 2011-04-14 2013-04-17 哈尔滨工业大学 一种硫酸铅-石墨烯复合电极材料及包含其的铅酸电池负极铅膏
CN102244300B (zh) * 2011-06-03 2014-04-02 界首市华宇电源有限公司 石墨烯作为添加剂的铅酸电池
US20140141327A1 (en) 2011-06-23 2014-05-22 Molecular Rebar Design, Llc Lead-acid battery formulations containing discrete carbon nanotubes
KR20130020184A (ko) 2011-08-19 2013-02-27 한국전자통신연구원 염료 감응 태양 전지 및 전해질의 제조 방법
KR20130027907A (ko) * 2011-09-08 2013-03-18 현대자동차주식회사 연료전지용 탄화수소계 복합 전해질막
JP2013258129A (ja) * 2012-05-14 2013-12-26 Mitsubishi Chemicals Corp 固体燃料電池用電解質およびそれを用いた固体燃料電池用セル
US8927658B2 (en) * 2012-09-19 2015-01-06 National Taiwan University Of Science And Technology Fluorescent hybrid of dendrimer and graphene oxide
CN102912174A (zh) * 2012-11-08 2013-02-06 浙江南都电源动力股份有限公司 一种铅石墨烯复合材料
CN103811767A (zh) * 2012-11-13 2014-05-21 海洋王照明科技股份有限公司 铅酸电池正极板栅及其制备方法与铅酸电池正极板
CN103855404A (zh) * 2012-11-29 2014-06-11 海洋王照明科技股份有限公司 一种铅酸蓄电池板栅及其制备方法
KR102113176B1 (ko) * 2013-07-16 2020-05-29 삼성디스플레이 주식회사 플렉서블 표시장치 및 그 제조방법
US9475007B2 (en) * 2013-08-23 2016-10-25 Energysolutions, Inc. Methods relating to isotopic water filtration
CN103606658B (zh) * 2013-10-29 2015-09-30 安徽轰达电源有限公司 一种含有再生铅的高储能环保铅酸蓄电池铅膏
CN104103827A (zh) * 2014-06-27 2014-10-15 钱松 铅酸蓄电池正极铅膏组合物

Also Published As

Publication number Publication date
TWI583043B (zh) 2017-05-11
TW201537813A (zh) 2015-10-01
CN105244544A (zh) 2016-01-13
KR20150113913A (ko) 2015-10-08
KR101789115B1 (ko) 2017-10-23
US9735449B2 (en) 2017-08-15
JP2015198089A (ja) 2015-11-09
CN105244544B (zh) 2019-03-12
US20150280286A1 (en) 2015-10-01
DE102015205726A1 (de) 2015-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. A separator-based lithium polysulfide recirculator for high-loading and high-performance Li–S batteries
Pan et al. Simple synthesis of a porous Sb/Sb 2 O 3 nanocomposite for a high-capacity anode material in Na-ion batteries
Liu et al. Sandwich-structured graphene-like MoS 2/C microspheres for rechargeable Mg batteries
WO2016110127A1 (zh) 一种锂离子/钠离子电池用负极活性材料、负极及电池
Chen et al. In-situ grown SnS2 nanosheets on rGO as an advanced anode material for lithium and sodium ion batteries
KR20120014542A (ko) 프라이머가 코팅된 양극 집전체 및 이를 포함하는 마그네슘 이차전지
Liu et al. Constructing monodispersed MoSe2 anchored on graphene: a superior nanomaterial for sodium storage
Luo et al. Core-shell structured Fe3O4@ NiS nanocomposite as high-performance anode material for alkaline nickel-iron rechargeable batteries
JP6188738B2 (ja) 電解質組成物
JP7221996B2 (ja) 負極材料、およびその調製方法と用途
US20120251879A1 (en) Aluminum foil with carbonaceous particles dispersed and supported therein
CN116779870B (zh) 一种锂金属电池用负极材料、制备方法及应用
CN112038591A (zh) 镁硫电池及过渡金属硫化物/硫复合正极材料和复合方法
Wang et al. Local confinement and alloy/dealloy activation of Sn–Cu nanoarrays for high-performance lithium-ion battery
Lv et al. A homogenous mixed coating enabled significant stability and capacity enhancement of iron oxide anodes for aqueous nickel–iron batteries
JP6127289B2 (ja) リチウムイオン電池用負極材料およびその製造方法
Xiong et al. Robust ZnS interphase for stable Zn metal anode of high-performance aqueous secondary batteries
Liu et al. SnO 2 nanoparticles anchored on graphene oxide as advanced anode materials for high-performance lithium-ion batteries
Meija et al. High-performance Bi 2 Se 3/MXene/SWCNT heterostructures as binder-free anodes in lithium-ion batteries
Bai et al. Ru Single Atom Dispersed on MoS2/MXene for Enhanced Sulfur Reduction Reaction in Lithium–Sulfur Batteries
Wu et al. Synthesis of hierarchical worm-like SnO2@ C aggregates and their enhanced lithium storage properties
Wu et al. Design on modified glass fiber separator by graphite fluoride nanoflakes for Zn metal anodes with highly reversibility
Fan et al. Electrochemical construction and sodium storage performance of three-dimensional porous self-supported MoS2 electrodes
Wang et al. Interfacial regulation and protection by conductive graphene coating induces highly reversible zinc behavior for durable aqueous zinc-ion batteries
Inguanta et al. Growth and electrochemical performance of lead and lead oxide nanowire arrays as electrodes for lead-acid batteries

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160316

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160614

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170130

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6188738

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250