JP6187934B2 - 残存型枠の接続金物 - Google Patents
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Description
前記本体部材は、前記複数の残存型枠の裏面に当接した状態で固定される平面状の座部と、前記座部から前記残存型枠とは反対側に張り出すように前記座部に一体的に設けられ、上下方向に延びる長穴形状の差込穴が形成される張出部とを備える。
前記差込プレートは、平面状かつT字形状に形成され、前記差込穴に対して前記残存型枠側から挿入された状態で、前記張出部における前記残存型枠側の凹状面に係止されると共に、前記張出部から前記残存型枠とは反対側に突出し、相手材に固定可能である。
本手段に係る残存型枠の接続金物の好適な実施態様について以下に説明する。
好ましくは、前記張出部は、頂部を屈折させることにより、直線状の尾根を有するような山形状に形成され、前記差込穴は、前記張出部の尾根に沿って長穴形状に形成され、前記差込プレートは、前記張出部の尾根における前記残存型枠側の面に係止される。
(1.残存型枠の設置状態の説明)
砂防ダムを建設する場合を例に挙げて、残存型枠3の設置状態について、図1を参照して説明する。図1に示すように、基礎コンクリート1が敷設されており、基礎コンクリート1の上には、複数のアンカー筋2,2が埋め込まれている。さらに、複数のパネル状の残存型枠3,3を、基礎コンクリート1の上に立設する。このとき、複数の残存型枠3,3は、基礎コンクリート1に対して、僅かに傾斜させた状態で設置される。そして、複数の残存型枠3,3は、それぞれ突き合わせて配置され、図1において2段に重ねて配置している。なお、残存型枠3は、3段以上重ねて配置することもある。
(2−1.第一接続金物4の概要)
次に、4枚の残存型枠3,3を接続するための第一接続金物4の概要構成について、図2、図3Aおよび図4を参照して説明する。第一接続金物4は、図3Aに示す本体部材10と、図4に示す差込プレート20とを備える。本体部材10と差込プレート20は、別体に形成されている。
次に、本体部材10の詳細構成について、図3A〜図3Fを参照して説明する。本体部材10は、座部11と、張出部15とを備える。座部11は、平面状に形成され、4枚の残存型枠3,3の裏面に当接した状態で固定される。座部11は、矩形状に形成されており、中央に矩形穴111が形成される。ただし、座部11の矩形外形の角部は円弧凸状に形成されており、矩形穴111の角部は円弧凹状に形成されている。つまり、座部11は、矩形枠状に形成されている。さらに、座部11の4隅には、4つの円形穴112が形成されている。円形穴112は、本体部材10と残存型枠3とを固定するためのボルト30(図2に示す)が挿通される。
差込プレート20は、図4に示すように、平面状かつT字状に形成されている。差込プレート20の肩部21の幅は、差込穴154の長手方向の長さより長い。一方、差込プレート20の足部22の幅は、差込穴154の長手方向の長さより短い。つまり、差込プレート20の足部22は、差込穴154に挿入可能であって、差込プレート20の肩部21は、張出部15の尾根に相当する頂部151に係止される。具体的には、図2に示すように、差込プレート20の足部22が差込穴154に対して残存型枠3側から挿入された状態で、差込プレート20の肩部21は、張出部15の尾根に相当する頂部151における残存型枠3側の凹状面に係止される。
次に、図3A〜図3Fに示す本体部材10の製造方法について、図5〜図6を参照して説明する。図5に示すように、所定厚みを有する金属製の平板材に対して、打抜き加工を施す(S1:第一工程)。打抜き加工を施した状態の第一中間体40は、図6に示すとおりである。
第一接続金物4によれば、本体部材10の差込穴154に挿入する差込プレート20は、平面状に形成されている。そして、本体部材10の差込穴154は、差込プレート20が挿入できるように長穴形状に形成されている。また、差込プレート20はT字形状に形成されている。従って、差込プレート20のうち差込穴154を挿通する部位が十分に大きいとしても、差込プレート20のT字形状の肩部21が、本体部材10に対して確実に係止される。このように、第一接続金物4は、十分な強度を有する。
第一接続金物4は、図3Aに示すように、本体部材10と差込プレート20とを備える。ここで、図3Aにおいては、差込プレート20は、本体部材10の張出部15の差込穴154から残存型枠3に対して垂直方向に突出するようにした。
次に、第二接続金物5について、図8〜図10を参照して説明する。ただし、第二接続金物5は、基本的な構成としては、第一接続金物4に共通する。従って、以下には、両者の相違点について説明する。第二接続金物5において、第一接続金物4の同様の構成には、同一符号を付す。
上記実施形態においては、図2に示したように、支持鉄筋6の一端を差込プレート20の足部22に溶接により固定した。この他に、図11に示すように、支持鉄筋6は、鉄筋本体61と、貫通穴62aを有し、鉄筋本体61の一端に溶接などにより一体化されたプレート62とを備える。このとき、差込プレート20の足部22には、上記実施形態におけるマークとしての貫通穴23に代えて、ボルト挿通穴223を形成する。
Claims (8)
- 突き合わせて配置された複数の残存型枠を接続するための接続金物であって、
板材により形成された本体部材と、前記本体部材とは別体の差込プレートと、を備え、
前記本体部材は、
前記複数の残存型枠の裏面に当接した状態で固定される平面状の座部と、
前記座部から前記残存型枠とは反対側に張り出すように前記座部に一体的に設けられ、上下方向に延びる長穴形状の差込穴が形成される張出部と、
を備え、
前記差込プレートは、平面状かつT字形状に形成され、前記差込穴に対して前記残存型枠側から挿入された状態で、前記張出部における前記残存型枠側の凹状面に係止されると共に、前記張出部から前記残存型枠とは反対側に突出し、相手材に固定可能である、
残存型枠の接続金物。 - 前記張出部は、頂部を屈折させることにより、直線状の尾根を有するような山形状に形成され、
前記差込穴は、前記張出部の尾根に沿って長穴形状に形成され、
前記差込プレートは、前記張出部の尾根における前記残存型枠側の面に係止される、
請求項1の残存型枠の接続金物。 - 前記張出部は、三角柱の周囲壁面のうちの2面を構成するように形成される、
請求項2の残存型枠の接続金物。 - 前記張出部は、前記張出部における前記残存型枠側の凹状面を周囲壁面とし且つ中心方向を上下方向に延びるような柱状の空間を形成し、前記柱状の空間の中心方向の両端側全面に亘って開口部を有する、
請求項1〜3の何れか一項の残存型枠の接続金物。 - 前記座部は、4つの残存型枠に固定され、
前記張出部には、前記柱状の空間における前記中心方向に対して交差する方向に貫通する2つの穴が形成される、
請求項4の残存型枠の接続金物。 - 前記差込プレートは、前記本体部材に対して前記差込穴の長手方向の軸周りに揺動可能となるように、前記本体部材に設けられる、
請求項1〜5の何れか一項の残存型枠の接続金物。 - 前記本体部材は、
平板材に対して打抜き加工を施すことにより、前記座部を構成し相互に離間した第一、第二端部と前記張出部に相当し前記第一、第二端部を連結する連結部とを備える第一中間体を形成する第一工程と、
前記第一中間体の前記連結部に対して曲げ加工を施すことにより前記張出部を形成すると共に、当該曲げ加工に伴って前記第一端部と前記第二端部とを突き合わせる第二工程と、
前記第一端部と前記第二端部との突き合わせ部位を結合することにより、前記座部を形成する第三工程と、
により製造される、請求項1〜6の何れか一項の残存型枠の接続金物。 - 前記差込プレートには、前記差込プレートが前記張出部に係止される位置まで差し込まれた状態で、前記張出部より前記残存型枠とは反対側に位置するようにマークが付されている、
請求項1〜7の何れか一項の残存型枠の接続金物。
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