JP6187169B2 - 自動変速機及び自動変速機制御方法 - Google Patents

自動変速機及び自動変速機制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、入力軸に連結された複数の遊星歯車機構の各要素を係脱するクラッチ及びブレーキを係脱して、前記入力軸の回転を複数段に変速して出力軸に伝達する自動変速機に関するものである。
特許文献1に示される自動変速機は、4個のシングルピニオン式の遊星歯車機構と、当該遊星歯車機構の各要素を係脱する2個のブレーキ及び4個のクラッチからなる6個の係合要素を有し、これら6個の係合要素を係脱させることにより、前進10速と後進1速の変速段を形成している。
米国特許出願公開第2010/0190600号明細書
特許文献1に示される自動変速機では、リバース段を形成した際に、第四列目のリングギヤがブレーキによって固定され、出力軸に連結している第四列目のキャリアは逆回転しているため、第四列目のサンギヤも逆回転する。第四列目のサンギヤと連結している第一列目のリングギヤも逆回転する一方で、入力軸と連結している第一列目のキャリアは正回転するため、第一列目のサンギヤは高速回転してしまう。このため、第一列目のサンギヤを支持している軸受等の部材の耐久性が悪化する。また、第一列目のサンギヤに連結しているブレーキの相対回転速度が高くなり、当該ブレーキが焼けてしまう等の損傷が発生してしまうおそれがある。また、第一列目のサンギヤに直結している軸に油路を形成している場合には、当該軸と接触するシールリングの耐久性が悪化する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、4個のシングルピニオン式の遊星歯車機構を備えた自動変速機において、リバース段が形成された際に、第一列目のサンギヤが高速回転してしまうことを防止することができる自動変速機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するためになされた、請求項1に係る自動変速機の発明は、ハウジングと、第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤと連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、前記連結部材を前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ、及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、前記第三キャリアと前記連結部材とを係脱可能に連結する第三クラッチと、互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する。
上記のように構成された自動変速機によれば、第二ブレーキ、第三クラッチ、及び第四クラッチが係合されてリバース段が形成されている場合において、係脱クラッチを開放させると、第四リングギヤがハウジングから離脱され、第四遊星歯車機構において反力を支持するものが無くなるので、第四キャリアの逆回転に伴い、第四サンギヤが逆回転しない。このため、第四サンギヤと連結している第一リングギヤも逆回転しないため、第一キャリアの正回転に伴い、第一サンギヤが高速回転しない。
上述した課題を解決するためになされた、請求項2に係る自動変速機の発明は、ハウジングと、第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四サンギヤに連結された連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、前記連結部材と前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する。
上記のように構成された自動変速機によれば、第二ブレーキ、第三クラッチ、及び第四クラッチが係合されてリバース段が形成されている場合において、係脱クラッチを開放させると、第四キャリアの逆回転に伴い逆回転する第四サンギヤの回転が、第一リングギヤに伝達されない。このように、第一リングギヤが逆回転しないので、第一キャリアの正回転に伴い、第一サンギヤが回転しない。
上述した課題を解決するためになされた、請求項3に係る自動変速機の発明は、ハウジングと、第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、前記第三遊星歯車機構の第三キャリアを前記ハウジングに固定する係脱クラッチと、前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する。
上記のように構成された自動変速機によれば、第二ブレーキ、第三クラッチ、及び第四クラッチが係合されてリバース段が形成されている場合において、係脱クラッチが係合されるとともに、第二ブレーキが開放されると、第二ブレーキの開放に伴い、第四リングギヤがハウジングから離脱され、第四遊星歯車機構において反力を支持するものが無くなるので、第四キャリアの逆回転に伴い、第四サンギヤが逆回転しない。このため、第四サンギヤと連結している第一リングギヤも逆回転しないため、第一キャリアの正回転に伴い、第一サンギヤが高速回転しない。また、第二ブレーキが開放されたとしても、係脱クラッチによって第三キャリアがハウジングに固定されるので、リバース段の形成が維持される。
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記車両の車速を検出する車速検出部と、前記係脱クラッチが係合され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチが係合されてリバース段が形成されている場合において、前記車速検出部によって検出された前記車速が第一規定速度以上となったときには、前記係脱クラッチを開放させるギヤ保護部と、を有する。
このように、車速が第一規定速度未満である場合には、係脱クラッチが開放されない。これにより、車速が第一規定速度未満であり、第一サンギヤが高速回転すること無く、第一サンギヤの保護が不必要な場合に、無駄に係脱クラッチが開放されることが防止される。
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記車両の車速を検出する車速検出部と、前記係脱クラッチが開放され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチが係合されてリバース段が形成されている場合において、前記車速検出部によって検出された前記車速が第一規定速度以上となったときには、前記係脱クラッチを係合させるとともに、前記第二ブレーキを開放させるギヤ保護部と、を有する。
このように、車速が第一規定速度未満である場合には、係脱クラッチが係合されず、第二ブレーキが開放されない。これにより、車速が第一規定速度未満であり、第一サンギヤが高速回転すること無く、第一サンギヤの保護が不必要な場合に、無駄に係脱クラッチが係合されるとともに、第二ブレーキが開放されることが防止される。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明において、前記ギヤ保護部は、前記リバース段が形成され、前記係脱クラッチが係合されているとともに、前記第二ブレーキが開放されている場合において、前記車速検出部によって検出された前記車速が、前記第一規定速度よりも遅い速度である第二規定速度より遅くなったときには、前記第二ブレーキを係合させるとともに、前記係脱クラッチを開放させる。
このように、第二ブレーキが係合されるとともに、係脱クラッチが開放される第二規定速度は、第一規定速度よりも遅く設定されている。これにより、自動変速機においてリバース段が形成されている場合において、車速の微増減によって、係脱クラッチの係脱及び第二ブレーキの係脱が繰り返されてしまうハンチングが防止される。
上述した課題を解決するためになされた、請求項7に係る自動変速機の制御方法の発明によれば、ハウジングと、第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤと連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、前記連結部材を前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、前記第三キャリアと前記連結部材とを係脱可能に連結する第三クラッチと、互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する車両用の自動変速機に適用され、前記係脱クラッチが係合され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチを係合させてリバース段を形成するリバース段形成ステップと、前記リバース段が形成された後に、前記係脱クラッチを開放させるギヤ保護ステップと、を有する。
これにより、ギヤ保護ステップにおいて、係脱クラッチが開放されると、第四リングギヤがハウジングから離脱され、第四遊星歯車機構において反力を支持するものが無くなるので、第四キャリアの逆回転に伴い、第四サンギヤが逆回転しない。このため、第四サンギヤと連結している第一リングギヤも逆回転しないため、第一キャリアの正回転に伴い、第一サンギヤが高速回転しない。
上述した課題を解決するためになされた、請求項8に係る自動変速機の制御方法の発明によれば、ハウジングと、第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと第四遊星歯車機構の第四キャリアが連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四サンギヤに連結された連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、前記連結部材と前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する車両用の自動変速機に適用され、前記係脱クラッチが係合され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチを係合させてリバース段を形成するリバース段形成ステップと、前記リバース段が形成された後に、前記係脱クラッチを開放させるギヤ保護ステップと、を有する。
これにより、ギヤ保護ステップにおいて、係脱クラッチが開放されると、第四キャリアの逆回転に伴い逆回転する第四サンギヤの回転が、第一リングギヤに伝達されない。このように、第一リングギヤが逆回転しないので、第一キャリアの正回転に伴い、第一サンギヤが高速回転しない。
上述した課題を解決するためになされた、請求項9に係る自動変速機の制御方法の発明によれば、ハウジングと、第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、前記第三遊星歯車機構の第三キャリアを前記ハウジングに固定する係脱クラッチと、前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する車両用の自動変速機に適用され、前記係脱クラッチが開放され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチを係合させてリバース段を形成するリバース段形成ステップと、リバース段が形成された後に、前記係脱クラッチを係合させるとともに、前記第二ブレーキを開放させるギヤ保護ステップと、を有する。
これにより、ギヤ保護ステップにおいて、係脱クラッチが係合されるとともに、第二ブレーキが開放されると、第二ブレーキの開放に伴い、第四リングギヤがハウジングから離脱され、第四遊星歯車機構において反力を支持するものが無くなるので、第四キャリアの逆回転に伴い、第四サンギヤも逆回転しない。このため、第四サンギヤと連結している第一リングギヤが逆回転しないため、第一キャリアの正回転に伴い、第一サンギヤが高速回転しない。また、第二ブレーキが開放されたとしても、係脱クラッチによって第三キャリアがハウジングに固定されるので、リバース段の形成が維持される。
第一実施形態の自動変速機を模式的に示したスケルトン図である。 第一実施形態〜第三実施形態の自動変速機の各変速段におけるブレーキ及びクラッチの作動状態を示す図である。 第一実施形態〜第三実施形態の自動変速機の各変速段における遊星歯車機構の各要素の回転比を示す速度線図である。 第一実施形態及び第二実施形態の自動変速機において、リバース段を形成する際のフローチャートである。 第一実施形態及び第二実施形態の自動変速機において、リバース段を形成する際のタイムチャートである。 第二実施形態の自動変速機を模式的に示したスケルトン図である。 第三実施形態の自動変速機を模式的に示したスケルトン図である。 第三実施形態の自動変速機において、リバース段を形成する際のフローチャートである。 第三実施形態の自動変速機において、リバース段を形成する際のタイムチャートである。 ドグクラッチを作動させた場合と作動させない場合の遊星歯車機構を形成する各要素の回転速度比を表したグラフである。
以下、本発明の自動変速機を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。実施形態において、自動変速機は、車両に搭載されたエンジンが出力する回転駆動力を変速する装置として用いられる。車両は、自動変速機により変速された回転駆動力が差動装置などを介して駆動輪に伝達され、自動変速機において成立した所定の変速段で前進または後進するように構成されている。
(第一実施形態の自動変速機の構造)
第一実施形態の自動変速機100の概略構成について図1を参照して説明する。自動変速機100は、入力側(図1の左側)から出力側(図1の右側)に向かって回転軸線L方向に並設された4個の遊星歯車機構P1〜P4と、複数の要素同士を選択的に連結可能な4個のクラッチCL1〜CL4、ドグクラッチD1と、所定の要素の回転を制動する2個のブレーキB1,B2と、各要素を連結する連結部材3〜8,V1,V2,U11,U12,U21,U22,U31,U32,U41,U42と、入力軸Nと、出力軸Tとを備えて構成されている。
また、この自動変速機100は、制御部2による制御信号に基づいて各クラッチCL1〜CL4、各ブレーキB1,B2からなる係合要素の作動状態を制御される。そして、本実施形態においては、上記の係合要素のうち3個の係合要素を作動させることによって、入力軸Nから入力される回転駆動力を、前進10速段及び後進1速段の何れかに変速して、出力軸Tから出力可能な構成となっている。自動変速機100おける係合要素の作動状態と成立する変速段に関する詳細については後述する。
入力軸N及び出力軸Tは、ハウジングHに、回転軸線L周りに回転可能に軸承されている。入力軸Nは、図略のクラッチ装置などを介してエンジンの回転駆動力を自動変速機100に入力する軸部材である。出力軸Tは、入力軸Nと同軸上に配置され、変速された回転駆動力を図略の差動装置などを介して駆動輪に出力する軸部材である。
各遊星歯車機構P1〜P4は、キャリアC1〜C4に回転可能に支持されたピニオンギヤQ1〜Q4がサンギヤS1〜S4及びリングギヤR1〜R4に噛合するシングルピニオン式であり、入力側から順に第一遊星歯車機構P1〜第四遊星歯車機構P4と称する。そして、各遊星歯車機構P1〜P4の各要素は、第一サンギヤS1〜第四サンギヤS4、第一リングギヤR1〜第四リングギヤR4、第一キャリアC1〜第四キャリアC4と称する。
第一遊星歯車機構P1は、回転軸線Lと同軸に回転可能に支承された第一サンギヤS1、第一リングギヤR1、第一サンギヤS1と第一リングギヤR1とに噛合する第一ピニオンギヤQ1を支承する第一キャリアC1とから構成されている。
第二遊星歯車機構P2は、回転軸線Lと同軸に回転可能に支承された第二サンギヤS2、第二リングギヤR2、第二サンギヤS2と第二リングギヤR2とに噛合する第二ピニオンギヤQ2を支承する第二キャリアC2とから構成されている。
第三遊星歯車機構P3は、回転軸線Lと同軸に回転可能に支承された第三サンギヤS3、第三リングギヤR3、第三サンギヤS3と第三リングギヤR3とに噛合する第三ピニオンギヤQ3を支承する第三キャリアC3とから構成されている。
第四遊星歯車機構P4は、回転軸線Lと同軸に回転可能に支承された第四サンギヤS4、第四リングギヤR4、第四サンギヤS4と第四リングギヤR4とに噛合する第四ピニオンギヤQ4を支承する第四キャリアC4とから構成されている。
各ブレーキB1,B2は、ハウジングHに設けられ、所定の要素の回転を制動する係合要素である。本実施形態では、各クラッチCL1〜CL4と同様に、ハウジングHに形成された油路から供給される油圧によって作動する油圧式である。これにより、各ブレーキB1,B2は、制御部2による制御指令に基づいて作動する油圧ポンプから油圧を供給されると、図示しないディスクにパッドを押圧して、対象とする所定の要素の回転を制動する。そして、油圧ポンプによる油圧の供給が遮断されると、ディスクからパッドを離間させて、所定の要素の回転を許容する。
各クラッチCL1〜CL4は、複数の要素同士を選択的に連結可能な係合要素である。本実施形態では、各クラッチCL1〜CL4は、常開型であり、供給される油圧によって作動する油圧式である。これにより、各クラッチCL1〜CL4は、制御部2による制御指令に基づいて作動する油圧ポンプから入力軸NやハウジングHに形成された油路を介して油圧を供給されると、図示しない複数のクラッチ板を接触させて、対象の要素間で駆動力が伝達されるように要素同士を連結する。そして、上記の油圧ポンプによる油圧の供給が遮断されると、クラッチ板同士を離間させて、対象の要素間で駆動力が伝達されないように要素同士を離脱させる。
入力軸Nは、第一サンギヤS1の内側を通って軸線方向に延在する入力軸連結部材3を介して第一キャリアC1に直結されている。出力軸Tは、出力軸連結部材4を介して第四キャリアC4に直結されている。
第一キャリアC1及び第二キャリアC2は、第一リングギヤR1、第二リングギヤR2の外側を通って軸線方向に延在する第一ギヤ連結部材5を介して直結されている。
第一リングギヤR1及び第二リングギヤR2は、第二ギヤ連結部材6を介して直結されている。そして、第一リングギヤR1、第二リングギヤR2及び第四サンギヤS4は、第二ギヤ連結部材6に直結され第二サンギヤS2及び第三サンギヤS3の内側を通って軸線方向に延在する第三ギヤ連結部材7を介して直結されている。
第三リングギヤR3及び第四キャリアC4は、第四ギヤ連結部材8を介して直結されている。
第一ブレーキB1は、第一ブレーキ連結部材V1に直結されている第一サンギヤS1の回転を、第一ブレーキ連結部材V1を介して制動する。第二ブレーキB2は、第二ブレーキ連結部材V2にドグクラッチD1を介して直結されている第四リングギヤR4の回転を、第二ブレーキ連結部材V2及びドグクラッチD1を介して制動する。
第一クラッチCL1は、第一クラッチ連結部材U11を介して、第三キャリアC3に直結され、第三ギヤ連結部材7に直結された第一クラッチ連結部材U12を介して、第三キャリアC3と互いに連結された第一リングギヤR1及び第二リングギヤR2とを係脱可能に連結する。
第二クラッチCL2は、第二クラッチ連結部材U21を介して、第二サンギヤS2に直結され、第三サンギヤS3に直結された第二クラッチ連結部材U22を介して、第二サンギヤS2と第三サンギヤS3とを係脱可能に連結する。
第三クラッチCL3は、第三リングギヤR3の外側を通って軸線方向に延在する第三クラッチ直結部材U31、第二ブレーキ連結部材V2、及びドグクラッチD1を介して、第四リングギヤR4に直結され、第三キャリアC3に直結された第三クラッチ連結部材U32を介して、第四リングギヤR4と第三キャリアC3とを係脱可能に連結する。
第四クラッチCL4は、第四クラッチ直結部材U41を介して、第一ギヤ連結部材5に直結され、第二クラッチ連結部材U22に直結されている第四クラッチ連結部材U42を介して、互いに連結された第一キャリアC1及び第二キャリアC2と第三サンギヤS3とを係脱可能に連結する。
ドグクラッチD1は、第二ブレーキ連結部材V2と第四リングギヤR4を係脱可能に連結する。ドグクラッチD1は、常閉型であり、供給される油圧によって作動する油圧式である。ドグクラッチD1は、制御部2による制御指令に基づいて作動する油圧ポンプからハウジングHに形成された油路を介して油圧を供給されると、第二ブレーキ連結部材V2と第四リングギヤR4同士を離脱させる。そして、上記の油圧ポンプによる油圧の供給が遮断されると、第二ブレーキ連結部材V2と第四リングギヤR4同士を連結させる。
出力軸Tに隣接する位置には、出力軸Tの回転速度(以下、出力軸回転速度Noとする)を検出して制御部2に出力する出力軸回転速度センサ11が設けられている。制御部2は、出力軸回転速度センサ11によって検出された出力軸回転速度Noに基づいて、車両の車速Vを演算する。
(第一実施形態の自動変速機の動作)
以上のように構成された自動変速機100は、各クラッチCL1〜CL4を選択的に係脱し、各ブレーキB1、B2を選択的に作動して各遊星歯車機構P1〜P4の要素の回転を規制することにより、前進10段、後進1段の変速段を成立することができる。図2において、各変速段に対応する各クラッチ、ブレーキの欄に、白丸が付されている場合には、各要素が作動状態(ON状態)であり、クラッチCL1〜CL4であれば接続状態(係合状態)、ブレーキB1,B2であれば回転規制状態(係合状態)にあることを示す。また、ドグクラッチの欄に黒丸が付されている場合には、ドグクラッチD1が作動状態にあり、ドグクラッチD1が離脱状態(切断状態)にあることを示す。
一般的に、シングルピニオンギヤ式遊星歯車機構においては、サンギヤの回転数Ns、キャリアの回転数Nc、リングギヤの回転数Nrと遊星歯車機構のギヤ比λとの関係は、式(1)で示され、各変速段におけるギヤ比は、式(1)に基づいて算出される。各遊星歯車機構P1〜P4の各サンギヤS1〜S4の歯数をZs1〜Zs4、各リングギヤR1〜R4の歯数をZr1〜Zr4とすると、各遊星歯車機構P1〜P4のギヤ比λ1〜λ4は、λ1=Zs1/Zr1、λ2=Zs2/Zr2、λ3=Zs3/Zr3、λ4=Zs4/Zr4である。
Nr=(1+λ)Nc−λNs・・・(1)
各ブレーキB1、B2を選択的に作動し、各クラッチCL1〜CL4を選択的に接続したとき、各遊星歯車機構P1〜P4の各要素の速度比は、図3に示す速度線図のようになる。速度線図は、遊星歯車機構のサンギヤ、キャリア、リングギヤからなる各要素を横軸方向にギヤ比に対応させた間隔で配置し、縦軸方向に各要素に対応してその速度比を取ったものである。
すなわち、第二サンギヤS2と第三サンギヤS3とが、第二クラッチCL2を介して連結されるので、S2,S3が付された1本の縦線上に、連結される第二サンギヤS2及び第三サンギヤS3の速度比を表す。また、第二リングギヤR2と第三キャリアC3と第四サンギヤS4とが、第一クラッチCL1を介して連結されるので、R2,C3,S4が付された1本の縦線上に、連結される第二リングギヤR2、第三キャリアC3及び第四サンギヤS4の速度比を表す。そして、C2が付された1本の線上に、第二キャリアC2の速度比を表す。また、第三キャリアC3と第四リングギヤR4とが、第三クラッチCL3を介して連結されるので、C3,R4が付された1本の縦線上に、連結される第三キャリアC3及び第四リングギヤR4の速度比を表す。
そして、第二遊星歯車機構P2は、シングルピニオン式であるので、第二サンギヤS2の縦線と第二キャリアC2の縦線との間隔を1とみなし、第二リングギヤR2の縦線を第二キャリアC2の縦線から第二サンギヤS2の縦線の反対側に間隔λ2だけ離して配置する。第三遊星歯車機構P3は、シングルピニオン式であるので、第三サンギヤS3の縦線と第三キャリアC3の縦線との間隔を1とみなし、第三リングギヤR3の縦線を第三キャリアC3の縦線から第三サンギヤS3の縦線の反対側に間隔λ3だけ離して配置する。第四遊星歯車機構P4は、シングルピニオン式であるので、第四サンギヤS4の縦線と第四キャリアC4の縦線との間隔を1とみなし、第四リングギヤR4の縦線を第四キャリアC4の縦線から第四サンギヤS4の縦線の反対側に間隔λ4だけ離して配置する。
例えば、自動変速機100における第一速段は、係合表によると、第一クラッチCL1、第二クラッチCL2及び第二ブレーキB2が作動状態である。この状態では、第二クラッチCL2の係合により、第二サンギヤS2と第三サンギヤS3が一体回転し、第一クラッチCL1の係合により、第二リングギヤR2、第三キャリアC3、及び第四サンギヤS4が一体回転する。第四リングギヤR4は第二ブレーキB2により制動されているので、第二キャリアC2に入力された回転駆動力が第二遊星歯車機構P2〜第四遊星歯車機構P4の歯数に応じた変速比で減速され、第四キャリアC4から出力軸連結部材4を介して出力軸Tに回転駆動力を伝達する。
自動変速機100が第一速段から第二速段に移行するには、第二クラッチCL2及び第二ブレーキB2の作動状態を維持しつつ、作動させる係合要素を第一クラッチCL1から第四クラッチCL4に切り換える。この状態では、まず、第二クラッチCL2及び第四クラッチCL4により第一遊星歯車機構P1と第二遊星歯車機構P2が一体となり、第二リングギヤR2に入力された入力軸Nの回転駆動力が、第四サンギヤS4に伝達される。第四リングギヤR4は第二ブレーキB2により制動されているので、第四サンギヤS4から入力された回転駆動力は歯数に応じた変速比で減速され、第四キャリアC4から出力軸連結部材4を介して出力軸Tに回転駆動力を伝達する。
このように、自動変速機100は、6個の係合要素のうち3個の係合要素を選択的に作動させることによって、図3の速度線図に示すように、それぞれ異なる変速比となる変速段を成立可能としている。また、自動変速機100は、図2の係合表に示すように、作動させる3個の係合要素のうち1個を切り換えることによって、隣り合う変速段に移行可能としている。
(第一実施形態のリバース段形成処理)
以下に、図4に示すフローチャート及び図5に示すタイムチャートを用いて、「第一実施形態のリバース段形成処理」について説明する。なお、図5に示すタイムチャートは、シフトレバーがニュートラル位置にある状態からリバース段位置に移動された状態を示している。イグニッションがONとされ、車両が走行可能な状態となると、プログラムは図4のS11に進む。
S11において、制御部2が、シフトレバーがリバース段位置にあると判断した場合には(S11:YES、図5のT1)、プログラムをS13に進め、シフトレバーがリバース段位置ないと判断した場合には(S11:NO)、プログラムをS12に進める。
S12において、制御部2は、ドグクラッチD1を係合し、又はドグクラッチD1が係合された状態を維持し、第二ブレーキ連結部材V2と第四リングギヤR4同士が連結された状態を維持する。S12が終了すると、プログラムはS11に進む。
S13において、制御部2が、第二ブレーキB2が係合中であると判断した場合には(S13:YES)、プログラムをS15に進め、第二ブレーキB2が係合中でないと判断した場合には(S13:NO)、プログラムをS14に進める。
S14(リバース段形成ステップ)において、制御部2は、第二ブレーキB2を係合させて、プログラムをS15に進める。
S15において、制御部2が、第四クラッチCL4が係合中であると判断した場合には(S15:YES)、プログラムをS17に進め、第四クラッチCL4が係合中でないと判断した場合には(S15:NO)、プログラムをS16に進める。
S16(リバース段形成ステップ)において、制御部2は、第四クラッチCL4を係合させて、プログラムをS17に進める。
S17において、制御部2が、第三クラッチCL3が係合中であると判断した場合には(S17:YES)、プログラムをS19に進め、第三クラッチCL3が係合中でないと判断した場合には(S17:NO)、プログラムをS18に進める。
S18(リバース段形成ステップ)において、制御部2は、第三クラッチCL3を係合させて(図5のT2)、プログラムをS19に進める。この状態では、第四クラッチCL4によって、第一キャリアC1と第三サンギヤS3が連結されているので、入力軸Nの回転駆動力が、第三サンギヤS3に伝達される。そして、第二ブレーキB2及び第三クラッチCL3によって、第三キャリアC3がハウジングHに対して固定されているので、第三サンギヤS3の回転駆動力が逆回転方向に減速されたうえで、第三リングギヤR3から第四キャリアC4を介して、出力軸Tに伝達され、車両は後退する。
なお、この状態では、ドグクラッチD1は係合していて、第二ブレーキB2も係合しているので、第四リングギヤR4はハウジングHに固定されている。このため、第四キャリアC4の逆回転方向の回転に伴い、第四サンギヤS4は増速されたうえで逆回転する。すると、第四サンギヤS4の逆回転が、第三ギヤ連結部材7及び第二ギヤ連結部材6を介して、第一リングギヤR1に伝達され、第一リングギヤR1が逆回転する。第一キャリアC1は正回転しているので、第一リングギヤR1の逆回転に伴い、第一サンギヤS1が正回転方向に回転する。
S19において、制御部2が、車速Vが第一規定速度A(例えば、5km/h)以上であると判断した場合には(S19:YES、図5のT5)、プログラムをS20に進め、車速Vが第一規定速度A未満であると判断した場合には(S19:NO)、プログラムをS11に戻す。
S20(ギヤ保護ステップ)において、制御部2は、ドグクラッチD1を開放して、第二ブレーキ連結部材V2と第四リングギヤR4同士を離脱させる(図5のT5)。S20が終了すると、プログラムはS11に戻る。この状態では、ドグクラッチD1の開放によって、第四リングギヤR4は、ハウジングHに対して回転可能となる。第四遊星歯車機構P4において第四キャリアC4に伝達された回転駆動力の反力受けとなるものが存在しなくなるので、第四キャリアC4が逆回転したとしても、第四サンギヤS4は逆回転しない。この結果、第一リングギヤR1も逆回転しないので、第一サンギヤS1が回転しない(図10示)。
(第二実施形態の自動変速機の構造)
以下に、図6を用いて、第二実施形態の自動変速機200について、第一実施形態の自動変速機100と異なる点について説明する。図6に示すように、第二実施形態の自動変速機200では、ドグクラッチD1は、第二ギヤ連結部材6と第三ギヤ連結部材7を係脱可能に連結する。つまり、ドグクラッチD1は、互いに直結された第一リングギヤR1及び第二リングギヤR2と第四サンギヤS4に連結された第三ギヤ連結部材7とを係脱可能に連結する。そして、第四リングギヤR4は、第二ブレーキ連結部材V2に連結されている。
この第二実施形態の自動変速機200においても、図4に示す「リバース段形成処理」が実行される。この第二実施形態の自動変速機200で、図4のS20において、ドグクラッチD1が開放されると、第四サンギヤS4の逆回転が、第一リングギヤR1に伝達されず、第一リングギヤR1が逆回転しない。このため、第一サンギヤS1が回転しない。
(第三実施形態の自動変速機の構造)
以下に、図7を用いて、第三実施形態の自動変速機300の構造について、第一実施形態の自動変速機100と異なる点について説明する。図7に示すように、第三実施形態の自動変速機300では、ドグクラッチD1は、ハウジングHに設けられ、第三キャリアC3を制動してハウジングHに係脱可能に固定する。そして、第四リングギヤR4は、第二ブレーキ連結部材V2に連結されている。
(第三実施形態のリバース段形成処理)
以下に、図8に示すフローチャート及び図9に示すタイムチャートを用いて、「第三実施形態のリバース段形成処理」について説明する。なお、図9に示すタイムチャートは、シフトレバーがニュートラル位置にある状態からリバース段位置に移動された状態を示している。イグニッションがONとされ、車両が走行可能な状態となると、プログラムは図8のS31に進む。
S31において、制御部2が、シフトレバーがリバース段位置にあると判断した場合には(S31:YES、図9のT1)、プログラムをS32に進め、シフトレバーがリバース段位置ないと判断した場合には(S31:NO)、S31の処理を繰り返す。
S32において、制御部2が、第二ブレーキB2が係合中であると判断した場合には(S32:YES)、プログラムをS34に進め、第二ブレーキB2が係合中でないと判断した場合には(S32:NO)、プログラムをS33に進める。
S33(リバース段形成ステップ)において、制御部2は、第二ブレーキB2を係合させて、プログラムをS34に進める。
S34において、制御部2が、第四クラッチCL4が係合中であると判断した場合には(S34:YES)、プログラムをS36に進め、第四クラッチCL4が係合中でないと判断した場合には(S34:NO)、プログラムをS35に進める。
S35(リバース段形成ステップ)において、制御部2は、第四クラッチCL4を係合させて、プログラムをS36に進める。
S36において、制御部2が、第三クラッチCL3が係合中であると判断した場合には(S36:YES)、プログラムをS38に進め、第三クラッチCL3が係合中でないと判断した場合には(S36:NO)、プログラムをS37に進める。
S37(リバース段形成ステップ)において、制御部2は、第三クラッチCL3を係合させて(図9のT2)、プログラムをS38に進める。この状態では、上述したように車両は後退する。
S38において、制御部2が、ドグクラッチD1が開放中であると判断した場合には(S38:YES)、プログラムをS40に進め、ドグクラッチD1が開放中でないと判断した場合には(S38:NO)、プログラムをS39に進める。
S39において、制御部2は、ドグクラッチD1を開放させて、プログラムをS40に進める。
S40において、制御部2が、車速Vが第一規定速度A(例えば、5km/h)以上であると判断した場合には(S40:YES、図9のT5)、プログラムをS41に進め、車速Vが第一規定速度A未満であると判断した場合には(S40:NO)、プログラムをS31に戻す。
S41において、制御部2は、第三クラッチCL3の開放を開始し(図9のT5)、第三クラッチCL3の伝達トルクを低下させ、第三クラッチCL3を半クラッチ状態として、第三クラッチCL3の伝達トルクが低下した状態を維持する(図9のT6)。S41が終了すると、プログラムはS42に進む。
S42(ギヤ保護ステップ)において、制御部2は、ドグクラッチD1の係合を開始する(図9のT6)。上述したように、第三クラッチCL3が半クラッチ状態とされ、第三キャリアC3が回転するので、ドグクラッチD1が容易に係合する。S42が終了すると、プログラムはS43に進む。
S43において、制御部2が、ドグクラッチD1の係合が完了したと判断した場合には(S43:YES)、プログラムをS44に進め、ドグクラッチD1の係合が完了していないと判断した場合には(S43:NO)、プログラムをS42に戻す。
S44(ギヤ保護ステップ)において、制御部2は、第三クラッチCL3及び第二ブレーキB2を開放する(図9のT7)。S44が終了すると、プログラムはS45に進む。
S45において、制御部2が、車速Vが第二規定速度B(例えば、3km/h)以下であると判断した場合には(S45:YES、図9のT10)、プログラムをS32に戻し、車速Vが第二規定速度Bより速いと判断した場合には(S45:NO)、プログラムをS46に進める。なお、第二規定速度Bは、第一規定速度Aよりも遅い速度である。
S46において、制御部2が、シフトレバーがリバース段位置にあると判断した場合には(S46:YES)、プログラムをS45に戻し、シフトレバーがリバース段位置ないと判断した場合には(S46:NO)、プログラムをS32に戻す。なお、プログラムが、S32に戻ると、S33において、第二ブレーキB2が係合され(図9のT10)、S37において、第三クラッチCL3が係合され(図9のT11)、S39において、ドグクラッチD1が開放される(図9のT12)。
(本実施形態の効果)
以上の説明から明らかなように、上記のように構成された第一実施形態の自動変速機100によれば、リバース段が形成されている場合において、ドグクラッチD1(係脱クラッチ)を開放させると(図4のS20、図5のT5)、第四リングギヤR4がハウジングHから離脱され、第四遊星歯車機構P4において反力を支持するものが無くなるので、第四キャリアC4の逆回転に伴い、第四サンギヤS4が逆回転しない。このため、第四サンギヤS4と連結している第一リングギヤS1も逆回転しないため、第一キャリアC1の正回転に伴い、第一サンギヤS1が回転しない(図10示)。
このため、第一サンギヤS1を支持している軸受等の部材の耐久性が向上する。また、第一サンギヤS1に連結している第二ブレーキB2の相対回転速度が高くならず、第二ブレーキB2が焼けてしまう等の損傷の発生が防止される。
上記のように構成された第二実施形態の自動変速機200によれば、リバース段が形成されている場合において、ドグクラッチD1(係脱クラッチ)を開放させると(図4のS20、図5のT5)、第四キャリアC4の逆回転に伴い逆回転する第四サンギヤS4の回転が、第一リングギヤR1に伝達されない。このように、第一リングギヤR1が逆回転しないので、第一キャリアC1の正回転に伴い、第一サンギヤS1が回転しない(図10示)。
上記のように構成された第三実施形態の自動変速機300によれば、リバース段が形成されている場合において、ドグクラッチD1(係脱クラッチ)が係合されるとともに(図8のS42、図9のT6)、第二ブレーキB2が開放されると(図8のS44、図9のT7)、第二ブレーキB2の開放に伴い、第四リングギヤR4がハウジングHから離脱され、第四遊星歯車機構P4において反力を支持するものが無くなるので、第四キャリアC4の逆回転に伴い、第四サンギヤS4が逆回転しない。このため、第四サンギヤS4と連結している第一リングギヤR1も逆回転しないため、第一キャリアC1の正回転に伴い、第一サンギヤS1が回転しない(図10示)。また、第二ブレーキB2が開放されたとしても、ドグクラッチD1によって第三キャリアC3がハウジングHに固定されるので、リバース段の形成が維持される。
このように、第一〜第三実施形態の自動変速機100〜300のいずれにおいても、リバース段が形成された場合に、図10に示すように、第一サンギヤS1の回転速度が0となるだけでなく、第四サンギヤS4と回転連結されている各要素の回転速度が0となるか又は低下するので、各要素の耐久性が向上するとともに、摺動抵抗が減少し、車両の燃費が向上する。なお、図10は、第一実施形態及び第三実施形態の自動変速機100、300においてリバース段が形成され、入力軸Nの回転速度を1とした場合の各要素の回転速度比を表したグラフである。
また、第一実施形態の自動変速機100及び第二実施形態の自動変速機200でリバース段が形成されている場合において、車速Vが第一規定速度A未満である場合には(図4のS19でNOと判断)、ドグクラッチD1が開放されない。これにより、車速Vが第一規定速度A未満であり、第一サンギヤS1が高速回転すること無く、第一サンギヤS1の保護が不必要な場合に、無駄にドグクラッチD1が開放されることが防止される。このため、ドグクラッチD1の開放や開放されたドグクラッチD1が再び係合される際に必要なエネルギーの損失の発生が防止される。また、開放されたドグクラッチD1が再び係合される時間の発生に伴う、変速のタイムラグの発生が防止される。
また、第三実施形態の自動変速機300でリバース段が形成されている場合において、車速Vが第一規定速度A未満である場合には(図8のS40でNOと判断)、ドグクラッチD1が係合されず、第二ブレーキB2が開放されない。これにより、車速Vが第一規定速度A未満であり、第一サンギヤS1が高速回転すること無く、第一サンギヤS1の保護が不必要な場合に、無駄にドグクラッチD1が係合されるとともに、第二ブレーキB2が開放されることが防止される。このため、ドグクラッチD1の係合や係合されたドグクラッチD1が再び開放される際に必要なエネルギーや、第二ブレーキの開放や開放された第二ブレーキを再び係合する際に必要なエネルギーの損失の発生が防止される。また、係合されたドグクラッチD1が再び開放される時間や、開放された第二ブレーキB2が再び係合される時間の発生に伴う、変速のタイムラグの発生が防止される。
また、第二規定速度Bは、第一規定速度Aよりも遅く設定されている。これにより、第三実施形態の自動変速機300においてリバース段が形成されている場合において、車速Vの微増減によって、ドグクラッチD1の係脱及び第二ブレーキB2の係脱が繰り返されてしまうハンチングが防止され、これに伴うエネルギーの損失や、変速のタイムラグの発生が防止される。
また、図4に示すように、第一の実施形態の自動変速機100及び第二実施形態の自動変速機200において、第二ブレーキB2、第四クラッチCL4、及び第三クラッチCL3の全てが係合され、リバース段が形成されてから、ドグクラッチD1を開放している。これにより、リバース段が形成され、第四遊星歯車機構P4がトルク伝達に寄与していない状態で、ドグクラッチD1が開放されるので、ドグクラッチD1の開放に必要なエネルギーや時間を減少させることができる。
また、第一実施形態の自動変速機100では、ドグクラッチD1は、ハウジングHの近傍に設けられている。これにより、ドグクラッチD1の配置が容易となる。また、ドグクラッチD1は、停止している第二ブレーキ連結部材V2をハウジングHから離脱させるので、回転しているものを離脱させる構成と比較して、ドグクラッチD1の制御が容易となる。
(別の実施形態)
ドグクラッチD1の代わりに、摩擦多板クラッチ、摩擦単板クラッチ、シンクロナイザー機構を備えたクラッチ等のクラッチを用いても差し支え無い。
第一規定速度Aが0kmである実施形態であっても差し支え無い。つまり、自動変速機100、200においてリバース段が形成された場合に、直ちにドグクラッチD1を開放する実施形態であっても差し支え無い。また、自動変速機300においてリバース段が形成された場合に、直ちにドグクラッチD1を係合するとともに、第二ブレーキB2を開放する実施形態であっても差し支え無い。
また、以上説明した実施形態では、車両の車速Vを検出する車速検出部は、出力軸回転速度センサである。しかし、上記車速検出部は、これに限定されず、車両の車輪を検出する車輪速センサ等であっても差し支え無い。
H…ハウジング、N…入力軸、T…出力軸、L…回転軸線、2…制御部(ギヤ保護部)、P1…第一遊星歯車機構、P2…第二遊星歯車機構、P3…第三遊星歯車機構、P4…第四遊星歯車機構、S1…第一サンギヤ、S2…第二サンギヤ、S3…第三サンギヤ、S4…第四サンギヤ、C1…第一キャリア、C2…第二キャリア、C3…第三キャリア、C4…第四キャリア、R1…第一リングギヤ、R2…第二リングギヤ、R3…第三リングギヤ、R4…第四リングギヤ、D1…ドグクラッチ(係脱クラッチ)、B1…第一ブレーキ、B2…第二ブレーキ、CL1…第一クラッチ、CL2…第二クラッチ、CL3…第三クラッチ、CL4…第四クラッチ、V2…第二ブレーキ連結部材(連結部材)、7…第三ギヤ連結部材(連結部材)、11…出力軸回転速度センサ(車速検出部)、100…第一実施形態の自動変速機、200…第二実施形態の自動変速機、300…第三実施形態の自動変速機

Claims (9)

  1. ハウジングと、
    第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、
    前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、
    前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、
    前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤと連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、
    前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、
    前記連結部材を前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、
    互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ、及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、
    前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、
    前記第三キャリアと前記連結部材とを係脱可能に連結する第三クラッチと、
    互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、
    を有する車両用の自動変速機。
  2. ハウジングと、
    第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、
    前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、
    前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、
    互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四サンギヤに連結された連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、
    前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、
    前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、
    前記連結部材と前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、
    前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、
    前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、
    互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、
    を有する車両用の自動変速機。
  3. ハウジングと、
    第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、
    前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、
    前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、
    前記第三遊星歯車機構の第三キャリアを前記ハウジングに固定する係脱クラッチと、
    前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、
    前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、
    互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、
    前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、
    前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、
    互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、
    を有する車両用の自動変速機。
  4. 前記車両の車速を検出する車速検出部と、
    前記係脱クラッチが係合され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチが係合されてリバース段が形成されている場合において、前記車速検出部によって検出された前記車速が第一規定速度以上となったときには、前記係脱クラッチを開放させるギヤ保護部と、を有する請求項1又は請求項2に記載の車両用の自動変速機。
  5. 前記車両の車速を検出する車速検出部と、
    前記係脱クラッチが開放され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチが係合されてリバース段が形成されている場合において、前記車速検出部によって検出された前記車速が第一規定速度以上となったときには、前記係脱クラッチを係合させるとともに、前記第二ブレーキを開放させるギヤ保護部と、を有する請求項3に記載の車両用の自動変速機。
  6. 前記ギヤ保護部は、前記リバース段が形成され、前記係脱クラッチが係合されているとともに、前記第二ブレーキが開放されている場合において、前記車速検出部によって検出された前記車速が、前記第一規定速度よりも遅い速度である第二規定速度より遅くなったときには、前記第二ブレーキを係合させるとともに、前記係脱クラッチを開放させる請求項5に記載の車両用の自動変速機。
  7. ハウジングと、
    第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、
    前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、
    前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、
    前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤと連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、
    前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、
    前記連結部材を前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、
    互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、
    前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、
    前記第三キャリアと前記連結部材とを係脱可能に連結する第三クラッチと、
    互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する車両用の自動変速機に適用され、
    前記係脱クラッチが係合され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチを係合させてリバース段を形成するリバース段形成ステップと、
    前記リバース段が形成された後に、前記係脱クラッチを開放させるギヤ保護ステップと、を有する自動変速機制御方法。
  8. ハウジングと、
    第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと第四遊星歯車機構の第四キャリアが連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、
    前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、
    前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、
    互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四サンギヤに連結された連結部材とを係脱可能に連結する係脱クラッチと、
    前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、
    前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、
    前記連結部材と前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、
    前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、
    前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、
    互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する車両用の自動変速機に適用され、
    前記係脱クラッチが係合され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチを係合させてリバース段を形成するリバース段形成ステップと、
    前記リバース段が形成された後に、前記係脱クラッチを開放させるギヤ保護ステップと、を有する自動変速機制御方法。
  9. ハウジングと、
    第一遊星歯車機構の第一リングギヤと第二遊星歯車機構の第二リングギヤが互いに連結され、互いに連結された前記第一リングギヤ及び前記第二リングギヤと第四遊星歯車機構の第四サンギヤが連結され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアと前記第二遊星歯車機構の第二キャリアが互いに連結され、第三遊星歯車機構の第三リングギヤと前記第四遊星歯車機構の第四キャリアが互いに連結されて、前記ハウジングに回転軸線と同軸に支承されたシングルピニオン式の4個の遊星歯車機構と、
    前記ハウジングに前記回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第一遊星歯車機構の第一キャリアに連結された入力軸と、
    前記ハウジングに回転軸線回りに回転可能に軸承され、前記第四キャリアに連結された出力軸と、
    前記第三遊星歯車機構の第三キャリアを前記ハウジングに固定する係脱クラッチと、
    前記第一遊星歯車機構の第一サンギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第一ブレーキと、
    前記第四遊星歯車機構の第四リングギヤを前記ハウジングに係脱可能に固定する第二ブレーキと、
    互いに連結された前記第一リングギヤ、前記第二リングギヤ及び前記第四サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三キャリアとを係脱可能に連結する第一クラッチと、
    前記第二遊星歯車機構の第二サンギヤと前記第三遊星歯車機構の第三サンギヤとを係脱可能に連結する第二クラッチと、
    前記第三キャリアと前記第四リングギヤとを係脱可能に連結する第三クラッチと、
    互いに連結された前記第一キャリア及び前記第二キャリアと前記第三サンギヤとを係脱可能に連結する第四クラッチと、を有する車両用の自動変速機に適用され、
    前記係脱クラッチが開放され、前記第二ブレーキ、前記第三クラッチ、及び前記第四クラッチを係合させてリバース段を形成するリバース段形成ステップと、
    リバース段が形成された後に、前記係脱クラッチを係合させるとともに、前記第二ブレーキを開放させるギヤ保護ステップと、を有する自動変速機の制御方法。
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