JP6185715B2 - 空調機の天井設置構造 - Google Patents

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Description

この発明は、天井の裏側に空調機が位置する空調機の天井設置構造に関する。
図9は吊り天井101の裏側(懐)に空調機110を設置する従来の設置構造を示した説明図である。上記吊り天井101においては、建物の躯体102から吊り下げられた吊りボルト103の下端部にハンガー104が固定されており、このハンガー104に野縁受け105が支持される。そして、上記野縁受け105にはクリップ106によって野縁107が固定されており、この野縁107に天井板108が支持されている。
上記空調機110は、上記躯体102から吊り下げられた吊りボルト103に固定されている。そして、上記空調機110は、空気吹き出し口や空気吸込み口が形成されている前面部を、上記天井板108に形成された開口101aに位置させている。また、上記前面部には上記天井板108の下側に位置する天井面パネル110aが取り付けられる。
なお、特許文献1には、工程数が少なくて、吹出口の取付け作業を効率良く行えるようにした空調用吹出口の取付け構造が開示されている。また、特許文献2には、ビル等の建築物内に空調や排煙等を目的に配設されたダクトが地震等の振動を受けた場合に損傷するのを極力防止できるようにダクト中に介装されるたわみ継手が開示されている。
実用新案登録第2519061号公報 特許第4820380号公報
しかしながら、上記従来の空調機の天井設置構造では、図10に示しているように、地震発生時に上記天井101と上記空調機110との間に揺れの位相ずれが生じるなどして、上記天井板108と上記空調機110とが激しく衝突し合い、上記天井101および上記空調機110の破壊や落下が起きる場合があった。
なお、上記特許文献1の技術はダクトの取付け性の向上を目的とし、また、特許文献2の技術は地震時の揺れでダクトが損傷するのを防止することを目的としており、地震発生時に上記天井板108と上記空調機110とが激しく衝突し合うのを防止するものではない。
この発明は、上記の事情に鑑み、地震発生時に空調機と天井板とが衝突するのを防止することができる空調機の天井設置構造を提供することを課題とする。
この発明の空調機の天井設置構造は、上記の課題を解決するために、天井の裏側に空調機が位置する空調機の天井設置構造において、上記天井の天井板に形成された開口に上記空調機の天井面パネルが位置しており、上記空調機の本体は上記開口の上方に位置しており、上記本体の天井面通気口は変形可能な筒部材によって上記天井面パネルに接続されていることを特徴とする。
上記の構成であれば、地震発生時に上記天井と上記空調機の本体との間に揺れの位相ずれが生じるなどした場合でも、上記空調機の本体は上記開口の上方に位置しているので、上記空調機の本体が上記天井板に衝突するのを回避できる。また、上記本体の天井面通気口は変形可能な筒部材によって上記天井面パネルに接続されているので、適切に空調が行えるとともに、地震時には上記天井面パネルは上記天井板と一体的に揺れることが可能である。よって、地震発生時に上記空調機と天井板とが衝突するのを防止することができる。
上記空調機の本体は上記天井の下地よりも上側に位置してもよい。これによれば、上記天井板だけでなく、上記天井の下地と上記空調機の本体との衝突も防止することができる。
上記変形可能な筒部材は、一定以上の引っ張り力を受けた場合に破断する破断容易部を有してもよい。これによれば、地震の揺れで上記天井面パネルが上記変形可能な筒部材に強く引っ張られた場合に上記変形可能な筒部材が破断できるので、上記天井面パネルが上記天井板から引き剥がされて当該天井板が破壊されるという事態を防止することができる。
上記変形可能な筒部材は、一定以上の引っ張り力を受けた場合に上記天井面パネルまたは上記本体から離脱する離脱部を有してもよい。これによれば、地震の揺れで上記天井面パネルが上記変形可能な筒部材に強く引っ張られた場合に上記変形可能な筒部材が上記天井面パネルまたは上記本体から離脱できるので、上記天井面パネルが上記天井板から引き剥がされて当該天井板が破壊されるという事態を防止することができる。さらに、上記変形可能な筒部材は破断しないので、この変形可能な筒部材を廃棄しないで再使用することが可能になる。
上記天井面パネルを引上げる引上げ部と、上記引上げ部の引上げ動作を制止しておく制止部と、一定以上の揺れが生じた場合に上記制止部による制止を解除する解除動作部と、を備えていてもよい。これによれば、地震で揺れが生じた場合に上記天井面パネルが上記天井板の上方に移動できるので、この移動によって当該天井板と上記天井面パネルとの衝突の機会が減ることになる。また、この構成であれば、上記天井面パネルを上記天井板に固定しなくてよい。
上記天井面パネルと上記本体とを繋いで上記天井面パネルの落下を防止する落下防止具を備えてもよい。これによれば、上記天井面パネルの落下を防止できる。
この発明の空調機の天井設置構造は、天井の裏側に空調機が位置する空調機の天井設置構造において、上記空調機の本体に天井面パネルが取り付けられており、上記天井の天井板に形成された開口の上方に上記天井面パネルが位置していることを特徴とする。このような構成であれば、地震発生時に上記天井と上記空調機との間に揺れの位相ずれが生じるなどした場合でも、上記天井の天井板に形成された開口の上方に上記空調機の本体及び天井面パネルが位置しているので、地震発生時に上記空調機が上記天井板に衝突するのを防止することができる。
この発明の空調機の天井設置構造は、天井の裏側に空調機が位置する空調機の天井設置構造において、上記天井の天井板に形成された開口に、周囲側が昇り勾配となる面部が位置しており、上記空調機はその前面周囲側が上記面部に接するように設けられていることを特徴とする。このような構成であれば、地震発生時に上記天井と上記空調機との間に揺れの位相ずれが生じるなどした場合でも、上記空調機はその前面周囲側が上記面部に接するので、上記天井板が上記前面周囲側を押す力で上記空調機は上方に逃げる。よって、地震発生時に上記空調機と天井板とが衝突するのを防止することができる。
本発明であれば、地震発生時に空調機と天井板とが衝突するのを防止することができるという効果を奏する。
この発明の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。 図1の設置構造における地震発生時の状態を示した説明図である。 この発明の他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。 この発明の他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。 この発明の他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。 この発明の他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。 この発明の他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。 図7の設置構造で用いた保持機構を示した図であって、同図(A)は上記保持機構の縦断面図であり、同図(B)は上記保持機構のA−A断面図である。 従来の空調機の天井設置構造を示した説明図である。 図9の設置構造における地震発生時の状態を示した説明図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態では、吊り天井11の裏側(懐)に空調機として天井カセット型の空調室内機1が設置されている。上記吊り天井11においては、建物の躯体12から吊り下げられた吊りボルト13の下端部にハンガー14が固定されており、このハンガー14に野縁受け15が支持される。そして、上記野縁受け15にはクリップ16によって野縁17が取り付けられており、この野縁17に天井板18が支持されている。
上記空調室内機1は、上記躯体12から吊り下げられた吊りボルト13に固定されている。上記空調室内機1の本体1aは上記吊り天井11の下地(野縁17、野縁受け15、或いはハンガー14)よりも上に位置している。上記空調室内機1の本体1aの前面(下面)には天井面通気口1cが形成されている。上記天井面通気口1cは、空気吹き出し口および空気吸込み口からなる。また、上記空調室内機1の本体1a内には送風機1dなどが設けられている。
上記空調室内機1の天井面パネル1bは上記天井板18に形成された開口11aに位置している。上記天井面パネル1bは、その周囲部を上記天井板18の下側に位置させており、上記開口11aの隙間が隠れるようにしている。この実施形態では、上記天井面パネル1bの周囲部を上記天井板18にビス留めしている。なお、上記天井面パネル1bを下地部と化粧部とで構成し、上記下地部を上記のようにビス留めし、上記化粧部で上記ビスを隠すようにしてもよい。
上記天井面通気口1cは、変形可能な筒部材としての蛇腹2によって上記天井面パネル1bに接続されている。なお、上記蛇腹2は、上記天井11が構築されて上記空調室内機1の本体1aが吊り下げられている状態で、例えば、上記本体1aから垂れ下がっている。そして、上記蛇腹2は、施工者によって上記開口11aから天井下に引き出されて、その下端が上記天井面パネル1bに接続される。その後、上記天井面パネル1bを持ち上げることによって上記蛇腹2を天井裏に押し込んで、上記天井面パネル1bを上記天井板18にビス留めする。
また、この設置構造では、上記天井面パネル1bと上記本体1aとを繋いで上記天井面パネル1bの落下を防止する落下防止具5が設けられている。例えば、この落下防止具5は、上記本体1aの側面から突出するフック部51と、上記天井面パネル1bの裏面に螺着されたリングボルト53と、上記突出部51と上記リングボルト53とを繋ぐワイヤ52とからなる。上記落下防止具5における上記ワイヤ52と上記リングボルト53との連結は、上記蛇腹2を上記天井面パネル1bに接続する際に行うことができる。
上記空調機の天井設置構造であれば、図2に示しているように、地震発生時に上記天井11と上記空調室内機1の本体1aとの間に揺れの位相ずれが生じるなどした場合でも、上記空調室内機1の本体1aは上記開口11aの上方に位置しているので、上記空調室内機1の本体1aが上記天井板18に衝突するのを回避できる。また、上記天井面通気口1cは上記蛇腹2によって上記天井面パネル1bに接続されているので、適切に空調が行えるとともに、地震時には上記天井面パネル1bが上記天井板18と一体的に揺れることが可能である。よって、地震発生時に上記空調室内機1と天井板18とが衝突するのを防止することができる。なお、上記天井面パネル1bを上記天井板18に固定しない場合において上記天井面パネル1bと上記天井板18とが衝突したとしても、上記天井面パネル1bは本体に比べて軽いので上記天井板18が破壊されたとしても軽微である。
また、上記の例では、上記空調室内機1の本体1aは上記天井11の下地よりも上側に位置しているので、上記天井板18だけでなく、上記天井11の下地と上記本体1aとの衝突も防止することができる。
また、上記の例では、上記天井面パネル1bと上記本体1aとを繋いで上記天井面パネル1bの落下を防止する上記落下防止具5を備えたので、上記天井面パネル1bの落下を防止できる。上記落下防止具5は複数設けてもよい。
なお、上記の例では、上記本体1aにおける上記天井面通気口1cの空気吹き出し口および空気吸込み口が1つの蛇腹2によって上記天井面パネル1bに接続されていたが、複数の蛇腹を用いて上記本体1aの上記空気吹き出し口および空気吸込み口が上記天井面パネル1bの対応箇所の空気吹き出し口および空気吸込み口に個別に接続されるのが望ましい。また、この個別に接続する構成において、上記天井面パネル1bの空気吹き出し口に電動フラップ機構を設けておき、この電動フラップ機構を制御する制御線が上記本体1a側から上記天井面パネル1bに接続されるようにしてもよい。以下の実施形態においても同様である。
図3は、他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。この設置構造においては、上記蛇腹2は、一定以上の引っ張り力を受けた場合に破断する破断容易部2aを有している。この破断容易部2aは他の生地部分よりも薄くされた部分或いは破れ易い素材部分などからなる。
このような破断容易部2aを有する構成であれば、地震の揺れで上記天井面パネル1bが上記蛇腹2に強く引っ張られた場合に上記蛇腹2は容易に破断できるので、上記天井面パネル1bが上記天井板18から引き剥がされて当該天井板18が破壊されるという事態を防止することができる。
図4は、他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。この設置構造においては、上記蛇腹2は、一定以上の引っ張り力を受けた場合に上記天井面パネル1bから離脱する離脱部3を有している。上記離脱部3は上記蛇腹2の開口形状に対応した枠形状を有した1対の枠部材からなっている。例えば、上記蛇腹2の側に取り付けられた枠部材は鉄などの磁性体からなり、上記天井面パネル1bの側に取り付けられた枠部材は全体が磁石または部分が磁石とされている。
このような離脱部3を有する構成であれば、地震の揺れで上記蛇腹2に上記天井面パネル1bが強く引っ張られた場合に上記蛇腹2が上記天井面パネル1bから離脱できるので、上記天井面パネル1bが上記天井板18から引き剥がされて当該天井板18が破壊されるという事態を防止することができる。さらに、上記蛇腹2は破断しないので、この上記蛇腹2を廃棄しないで再使用することが可能になる。
上記離脱部3は、上記磁力により接合するものに限らず、面ファスナー、ホック、両面テープ、粘着剤などにより接合するものであってもよい。また、気密性を高めるために離脱部3にシール部材が配置されるようにしてもよい。また、上記離脱部3は、上記本体1aから離脱するように構成されていてもよい。
図5は、他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。この設置構造においては、上記天井面パネル1bを引上げる引上げ部41と、上記引上げ部41の引上げ動作を制止しておく制止部42と、一定以上の揺れが生じた場合に上記制止部42による制止を解除する解除動作部43と、を備えている。これらの機構は上記空調室内機1の本体1aに設けられる。
上記引上げ部41は、例えば電源コードを巻き取る巻取りドラムを利用した機構でワイヤ41aを巻き取るように構成される。上記ワイヤ41aの先端は上記天井面パネル1bに連結される。上記制止部42は、例えば、上記巻取りドラムで用いられるラチェット機構およびこのラチェット機構による係止状態を解除するスイッチからなる。上記解除動作部43は、一定以上の揺れで落下するように設けられた重りボール43aとこの重りボール43aと上記制止部42の上記スイッチを繋ぐ紐43bとからなる。一定以上の揺れで上記重りボール43a落下すると、上記制止部42の上記スイッチが動作し、上記巻取りドラムによってワイヤ41aが巻き取られ、上記天井面パネル1bが引上げられる。
これによれば、地震で揺れが生じた場合に上記天井面パネル1bが上記天井板18の上方に移動できるので、この移動によって当該天井板18と上記天井面パネル1bとの衝突の機会が減ることになる。また、この構成の場合には、上記天井面パネル1bを上記天井板18に固定しなくてよい。なお、上記引上げに際して上記天井面パネル1bの周囲部が上記天井板18に引っ掛からないように、上記周囲部を柔軟な部材で曲がるように形成したり、ヒンジによって折れるように構成することなどが考えられる。また、周囲部を上記天井板18の下に位置させない構成も採用できる。また、上記引上げ部41と上記制止部42と上記解除動作部43とからなる機構を複数設けてもよい。また、地震センサとして加速度センサなどを用いるとともに、一定以上の揺れを示す上記地震センサの出力に応じて、電磁ソレノイドなどの電気的動作で上記スイッチを作動させるようにしてもよい。
なお、以上の構成において、変形可能な筒部材として上記蛇腹2を示したが、このような蛇腹に限らず、筒状の布部材、筒状のゴム、ホース状の部材、或いは筒径が異なる複数の筒からなる伸縮可能な筒部材などを用いることができる。
図6は、他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。この設置構造においては、上記空調室内機1の本体1aに天井面パネル1bが取り付けられており、上記天井11の天井板18に形成された開口11aの上方に上記天井面パネル1bが位置している。この例では、上記天井面パネル1bは、上記野縁17よりも上方に位置しているが、上記天井板18よりも上または上記野縁受け15よりも上に位置させてもよい。また、この例では、上記開口11aの周囲に化粧枠6を配置しており、上記天井面パネル1bを上記野縁17よりも上方に位置させながら上記天井面パネル1bと上記開口11aとの間に隙間が出来にくいようにしている。
このような構成であれば、地震発生時に上記天井11と上記空調室内機1との間に揺れの位相ずれが生じるなどした場合でも、上記天井11の天井板18に形成された開口11aの上方に上記空調室内機1の本体1aおよび天井面パネル1bが位置しているので、地震発生時に上記空調室内機1と天井板18とが衝突するのを防止することができる。
図7は、他の実施形態の空調機の天井設置構造を示した説明図である。この設置構造においては、上記天井11の天井板18に形成された開口11aに、化粧枠を兼ねるテーパー部材7が設けられている。このテーパー部材7の内側には周囲側が昇り勾配となるすり鉢状(円形状に限らない)のテーパー部(面部)7aが形成されている。上記テーパー部材7は上記天井11を構成する吊りボルト13に固定されている。なお、テーパー部(面部)7aは平面に限らず曲面状に周囲側が昇り勾配となるものでもよい。
上記空調室内機1はその前面周囲側としての上記天井面パネル1bの周囲部が上記テーパー部7aに接するように設けられている。そして、この例では、上記天井面パネル1bは上記テーパー部材7の下面よりも下に出て室内からの天井見栄えを良くしている。
上記空調室内機1を支持する吊りボルト13には保持機構8を介して吊りボルト13Aが設けられており、この吊りボルト13Aに上記空調室内機1が固定されている。図8(A)および図8(B)は上記吊りボルト13Aの上端部及び保持機構8を示した図である。上記吊りボルト13Aの上端部には周状凹箇所と周状凸箇所が一定間隔で交互に形成されている。上記保持機構8は、略円筒形状のチャック枠部81と、全体で略円筒形を成す3つの分割噛み込み部材82と、これら3つの分割噛み込み部材82を図の矢印方向に付勢するばね83とから成る。各分割噛み込み部材82の先端内側には、上記吊りボルト13Aの周状凹箇所及び周状凸箇所に対応する凸箇所及び凹箇所が形成されている。上記チャック枠部81の先端内側にはテーパー部が形成されており、3つの分割噛み込み部材82の先端外側にも上記テーパー部に当接するテーパー部が形成されている。そして、3つの分割噛み込み部材81が吊りボルト13Aを噛み込んだ状態で分割噛み込み部材82の外面とチャック枠部81の内面との間で隙間が確保される構造になっている。3つの分割噛み込み部材82が上記ばね83の付勢に抗して動くと、上記テーパー部の作用にて分割噛み込み部材82は上記隙間を利用して互いに離間する一方、3つの分割噛み込み部材82が上記ばね83の付勢方向に動くときには、このばね83とテーパー部の作用にて分割噛み込み部材82が互いに接近して締まり、吊りボルト13Aをしっかりと固定することになる。
上記構成であれば、地震発生時に上記天井11と上記空調室内機1との間に揺れの位相ずれが生じるなどした場合でも、上記空調室内機1はその前面周囲側が上記テーパー部7aに接するので、上記天井板18が上記前面周囲側を押す力で上記空調室内機1は上方に逃げる。よって、地震発生時に上記空調室内機1と天井板18とが衝突するのを防止することができる。
また、上記空調室内機1は上方に逃げるとき、上記保持機構8によって上記逃げが吸収されると同時にこの逃げ状態が保持され、上記空調室内機1は上がった位置で留まることになる。なお、ラチェット機構などによって上記保持機構8を構成することもできる。また、例えば専用の治具で上記チャック枠部81を広げて上記空調室内機1を元の位置に戻すこともできる。また、上記テーパー部材7を、上記天井11を構成する吊りボルト13に固定することに限らない。
また、上記空調室内機1を例えばその本体1aの高さの距離以上降下可能に設けておくとともに、この降下を制止する制止部と、一定以上の揺れが生じた場合に上記制止部による降下制止を解除する解除部を設けた構造であれば、地震発生時に上記空調室内機1の本体1aが降下して天井板より下に位置することになり、上記空調室内機1の本体と天井板との衝突を回避することが可能となる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 空調室内機(空調機)
1a 本体
1b 天井面パネル
2 蛇腹(変形可能な筒部材)
2a 破断容易部
3 離脱部
41 引上げ部
42 制止部
43 解除動作部
5 落下防止具
6 化粧枠
7 テーパー部材
7a テーパー部(面部)
8 保持機構
11 天井
11a 開口
12 躯体
13 吊りボルト
17 野縁
18 天井板

Claims (3)

  1. 天井の裏側に空調機が位置する空調機の天井設置構造において、上記天井の天井板に形成された開口に上記空調機の天井面パネルが位置しており、上記空調機の本体は上記開口の上方に位置しており、上記本体の天井面通気口は変形可能な筒部材によって上記天井面パネルに接続されており、上記変形可能な筒部材は、地震の揺れによる一定以上の引っ張り力を受けた場合に破断する破断容易部を有することを特徴とする空調機の天井設置構造。
  2. 天井の裏側に空調機が位置する空調機の天井設置構造において、上記天井の天井板に形成された開口に上記空調機の天井面パネルが位置しており、上記空調機の本体は上記開口の上方に位置しており、上記本体の天井面通気口は変形可能な筒部材によって上記天井面パネルに接続されており、上記天井面パネルを引上げる引上げ部と、上記引上げ部の引上げ動作を制止しておく制止部と、一定以上の揺れが生じた場合に上記制止部による制止を解除する解除動作部と、を備えたことを特徴とする空調機の天井設置構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の空調機の天井設置構造において、上記天井面パネルと上記本体とを繋いで上記天井面パネルの落下を防止する落下防止具を備えたことを特徴とする空調機の天井設置構造。
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