JP6184706B2 - アルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物 - Google Patents
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Description
アルキル変性ビニルアルコール系重合体、シクロデキストリン化合物及び水を含有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下であるアルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物である。
上記シクロデキストリン化合物として上記特定構造を有するものを用いることで、当該アルキル変性PVA組成物は、透明性をより高く、粘度をより低減させることができる。
アルキル変性ビニルアルコール系重合体、シクロデキストリン化合物及び水を混合する工程を有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99
モル%以下である製造方法である。
本発明のアルキル変性PVA組成物は、アルキル変性PVA、シクロデキストリン化合物及び水を含有する。また、当該アルキル変性PVA組成物は、本発明の趣旨を損なわない限り、任意成分を含有していてもよい。当該アルキル変性PVA組成物は、通常、水溶液であるが、上記シクロデキストリン、任意成分等が一部溶解していないものでもよい。以下、これらの成分について詳述する。
本発明のアルキル変性PVA組成物が含有するアルキル変性PVAは、炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有する。すなわち、上記アルキル変性PVAは、上記炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位と、ビニルアルコール系単量体単位とを含有する共重合体であり、さらに他の単量体単位を含有していてもよい。このアルキル基の炭素数が5未満の場合、このアルキル基のシクロデキストリン化合物への包接等による相互作用が十分に発現しないため、アルキル変性PVAとシクロデキストリン化合物と水との相溶性が低下する。一方、このアルキル基の炭素数が29を超える場合、上記アルキル変性PVAの水溶性が低下し、アルキル変性PVA組成物の透明性が低下する。上記アルキル基の炭素数としては、透明性を高め、粘度をより低減する観点から、5〜24が好ましく、5〜20がより好ましく、7〜20がさらに好ましく、9〜20が特に好ましい。
1−オクテン、1−デセン等のα−オレフィン類に由来する単量体単位;
ペンチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のビニルエーテル類に由来する単量体単位;
下記式(I)で表される単量体単位が好ましく、下記R1が炭素数5〜24のアルキル基である単量体単位がより好ましい。
S(モル%)
={(βのプロトン数/3)/(αのプロトン数+(βのプロトン数/3))}×100
P=([η]×103/8.29)(1/0.62)
上記アルキル変性PVAを製造する方法は特に制限されないが、下記式(II)で表される不飽和単量体とビニルエステル系単量体との共重合を行い、得られるアルキル変性ビニルエステル系重合体(共重合体)をけん化する方法が好ましい。当該アルキル変性PVA組成物が含有するアルキル変性PVAが上記特定の単量体の共重合体をけん化することにより得られるものであることで、上記アルキル変性PVAのけん化度等の調整が容易となり、当該アルキル変性PVA組成物の粘度を調整することができる。ここで、上記共重合はアルコール系溶媒中又は無溶媒で行うことが好ましい。
エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン等のα−オレフィン類;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類;
塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;
酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリル等のアリル化合物類;
ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物類;
酢酸イソプロペニル等が挙げられる。
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類;
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;
2−ヒドロキシエタンチオール等のメルカプタン類;
トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類;
ホスフィン酸ナトリウム1水和物等のホスフィン酸塩類等が挙げられる。これらのうち、アルデヒド類、ケトン類が好ましい。
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;
t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシデカネート等のパーエステル化合物;
アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート等が挙げられる。さらには、上記開始剤に過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等を組み合わせて開始剤とすることもできる。
当該アルキル変性PVA組成物は、シクロデキストリン化合物を含有する。シクロデキストリン化合物は、D−グルコースがα−1−4結合で環状構造を形成したシクロデキストリン、又はその誘導体である。このシクロデキストリン化合物は、環状構造の内側は疎水性かつ外側は親水性であるという特性を有する。この疎水性である内側には、上記特定のアルキル変性PVAが有するアルキル基が包接されうる。このようなシクロデキストリン化合物は、上記特定のアルキル変性PVA及び水との相溶性に優れるので、アルキル変性PVAの溶解が促進され、当該アルキル変性PVA組成物の調製が容易になり、また、アルキル変性PVA組成物として透明性が高いものを得ることができる。また、上記シクロデキストリン化合物は、上述のアルキル基の包接等により、上記アルキル変性PVAが有するアルキル基同士の疎水性相互作用を阻害すると考えられる。その結果、当該アルキル変性PVA組成物は、アルキル変性PVAを含有するものではあるが、粘度が低減され、取扱性に優れるものとなる。
α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン、ε−シクロデキストリン等のシクロデキストリン;
上記シクロデキストリンのメチル化体、エチル化体、プロピル化体、ブチル化体、ペンチル化体等のアルキル化体;
上記シクロデキストリンのヒドロキシエチル化体、ヒドロキシプロピル化体、ヒドロキシブチル化体等のヒドロキシアルキル化体;
上記シクロデキストリンのホルミル化体、アセチル化体、プロピオニル化体等のアシル化体;
上記シクロデキストリンのグリコシル化体、マルトシル化体等の糖化体などが挙げられる。
[添加剤]
当該アルキル変性PVA組成物は、アルキル変性PVA、上記シクロデキストリン化合物及び水以外に、各種可塑剤、消泡剤、紫外線吸収剤、充填材、pH調整剤、耐水化剤等の添加剤を本発明の趣旨を損なわない範囲で含有していてもよい。
当該アルキル変性PVA組成物は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、当該アルキル変性PVA組成物が含有する上述のアルキル変性PVA以外の公知の各種PVA、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の他の水溶性高分子を含有していてもよい。これらの他の水溶性高分子の配合量は、当該アルキル変性PVA組成物が含有する上記アルキル変性PVA100質量部に対して、50質量部以下であることが好ましい。
当該アルキル変性PVA組成物は、アルキル変性PVAを溶解したものであるが、透明性が高く、粘度が低く、取扱性に優れる。従って、当該アルキル変性PVA組成物は、感温性バインダー、ゲル化剤、感温性接着剤、増粘剤等として好適に用いることができる。具体的には、例えば、紙用コーティング剤;内添サイズ剤;繊維加工剤;染料;グラスファイバーのコーティング剤;金属やガラスの表面コート剤;防曇剤等の被覆剤;木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤;不織布バインダー;繊維状バインダー;石膏ボード及び繊維板等の建材用バインダー;各種エマルジョン系接着剤の増粘剤;尿素樹脂系接着剤の添加剤;セメント及びモルタル用添加剤;ホットメルト型接着剤;感圧接着剤等の各種接着剤;エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル等の各種エチレン系不飽和単量体の乳化重合用分散剤;塗料、接着剤等の顔料分散用安定剤;塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、(メタ)アクリル酸、酢酸ビニル等の各種エチレン性不飽和単量体の懸濁重合用分散安定剤;繊維、フィルム、シート、パイプ、チューブ、水溶性繊維、暫定皮膜等の成形物;疎水性樹脂への親水性付与剤;土質改良剤;土質安定剤等を構成する成分として用いることができる。
本発明のアルキル変性PVA組成物の製造方法は、
アルキル変性ビニルアルコール系重合体、シクロデキストリン化合物及び水を混合する工程を有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.05モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下である製造方法である。
各PVAの変性率(PVAにおけるアルキル基を有する単量体単位の含有率)は、上述のプロトンNMRを用いた方法により求めた。
各PVAの粘度平均重合度は、JIS−K6726:1994年に記載の方法により求めた。
各PVAのけん化度は、JIS−K6726:1994年に記載の方法により求めた。
[製造例1](PVA1の製造)
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、コモノマー滴下口及び開始剤の添加口を備えた3Lの反応器に、酢酸ビニル750g、メタノール250g及びN−オクタデシルメタクリルアミド1.1gを仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。また、ディレー溶液としてN−オクタデシルメタクリルアミドをメタノールに溶解して濃度5%としたコモノマー溶液を調製し、窒素ガスのバブリングにより窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25gを添加し重合を開始した。ディレー溶液を滴下により添加し、重合溶液中のモノマー組成(酢酸ビニルとN−オクタデシルメタクリルアミドとの比率)が一定となるようにしながら、60℃で3時間重合した後、冷却して重合を停止した。用いたコモノマー(N−オクタデシルメタクリルアミド)の総量(仕込み+添加)は4.8gであった。酢酸ビニルの重合率は40%であった。また重合停止時の固形分濃度は29.9%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、アルキル変性ビニルエステル系重合体(アルキル変性PVAc)のメタノール溶液(濃度35%)を得た。さらに、これにメタノールを加えて調製したアルキル変性PVAcのメタノール溶液771.4g(溶液中のアルキル変性PVAc200.0g)に、27.9gのアルカリ溶液(水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。ここで、けん化溶液におけるアルキル変性PVAc濃度は25%、アルキル変性PVAc中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比は0.0075であった。アルカリ溶液を添加後約1分でゲル状物が生成したので、これを粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル500gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノール2,000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機中65℃で2日間放置してアルキル変性PVA(PVA1)を得た。
酢酸ビニル及びメタノールの仕込み量、重合時に使用するアルキル基を有する不飽和単量体の種類や添加量等の重合条件、酢酸ビニルの重合率、けん化時におけるアルキル変性PVAcの濃度、酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比等のけん化条件を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様の方法により各種のアルキル変性PVA(PVA2〜18)を製造した。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管及び開始剤の添加口を備えた3Lの反応器に、酢酸ビニル750g、メタノール250g、及びオクタデシルビニルエーテル57.3gを仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.0gを添加し重合を開始した。60℃で2時間重合した後、冷却して重合を停止した。酢酸ビニルの重合率は40%であった。重合停止時の固形分濃度は30.4%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、アルキル変性ビニルエステル系重合体(アルキル変性PVAc)のメタノール溶液(濃度35%)を得た。さらに、これにメタノールを加えて調製したアルキル変性PVAcのメタノール溶液792.9g(溶液中のアルキル変性PVAc200.0g)に、7.0gのアルカリ溶液(水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。ここで、けん化溶液のアルキル変性PVAc濃度は25%、アルキル変性PVAc中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比は0.0075であった。アルカリ溶液を添加後約12分でゲル状物が生成したので、これを粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル500gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノール2,000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機中65℃で2日間放置してアルキル変性PVA(PVA19)を得た。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管及び開始剤の添加口を備えた3Lの反応器に、酢酸ビニル900g及びメタノール100gを仕込み、窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25gを添加し重合を開始し、60℃で3時間重合した後、冷却して重合を停止した。酢酸ビニルの重合率は35%であった。重合停止時の固形分濃度は31.0%であった。続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニルモノマーの除去を行い、ポリ酢酸ビニル(PVAc)のメタノール溶液(濃度30%)を得た。さらに、これにメタノールを加えて調製したPVAcのメタノール溶液971.1g(溶液中のPVAc200.0g)に、27.9gのアルカリ溶液(水酸化ナトリウムの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。ここで、けん化溶液のPVAc濃度は20%、PVAc中の酢酸ビニル単位に対する水酸化ナトリウムのモル比は0.03であった。アルカリ溶液を添加後約1分でゲル状物が生成したので、これを粉砕器にて粉砕し、40℃で1時間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル500gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和が終了したことを確認した後、濾別して白色固体を得、これにメタノール2,000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記の洗浄操作を3回繰り返した後、遠心脱液して得られた白色固体を乾燥機中65℃で2日間放置して無変性PVA(PVA20)を得た。
[実施例1]
攪拌機付きの300mLのセパラブルフラスコに、水98.3g及びα−シクロデキストリン0.17gを加え、溶解させた。次に、1.50gのPVA1を室温で加え、攪拌しながら90℃まで昇温し、溶解させた。その後、室温まで冷却し、PVA1を1.5質量%の濃度で含有するアルキル変性PVA組成物を得た。
用いたPVA及びシクロデキストリン化合物の種類、並びにシクロデキストリン化合物とPVAとの質量比を表3に示すとおりに変更したこと以外は実施例1と同様にして、各PVAを1.5質量%の濃度で含有するPVA組成物を調製した。使用したシクロデキストリン化合物の種類を表2に示す。
上記実施例及び比較例で得られたPVA組成物に関し、下記方法によりPVAの溶解性評価及び組成物の評価を行った。評価結果を表3に示す。なお、表3中の「(*1)」は、シクロデキストリン化合物を添加しなかったことを示す。また、表3中の「(*2)」は、完全には溶解せず、評価不能であったことを示す。
上記実施例において、PVAを加え昇温を開始してから完全に溶解するまでの時間を測定し、以下の基準に従って判定した。なお、下記評価がA又はBの場合、実用性に優れるといえる。
A:1時間未満
B:1時間以上3時間未満
C:3時間以上
D:完全に溶解せず、溶け残った。
(粘度低減化度)
上記実施例で調製したアルキル変性PVA組成物の粘度(a)(mPa・s)をBH型粘度計を用い、ロータ回転数2rpm、20℃の条件下で測定した。また、シクロデキストリン化合物を含有しない同濃度のアルキル変性PVA組成物の粘度(b)を同様の条件で測定した。これらの測定値から粘度比(a/b)を算出し、粘度低減化度とした。
上記実施例で得られたPVA組成物の60℃における透明性を目視で評価した。なお、下記評価がA又はBの場合、実用性に優れると言える。
A:透明である
B:青白い
C:白濁
D:測定できず
Claims (7)
- アルキル変性ビニルアルコール系重合体、シクロデキストリン化合物及び水を含有し、
上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体が炭素数5〜29のアルキル基を有する単量体単位を含有し、この単量体単位の含有率が0.4モル%以上5モル%以下であり、かつ上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体のけん化度が20モル%以上99.99モル%以下であり、
上記単量体単位が、α−オレフィン類に由来する単量体単位、ビニルエーテル類に由来する単量体単位又は下記式(I)で表される単量体単位であり、
上記シクロデキストリン化合物と上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体との質量比が、5/95以上80/20以下であるアルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物。
- 上記シクロデキストリン化合物が、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにこれらのメチル化体、エチル化体及びプロピル化体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物。
- 上記単量体単位が、上記式(I)で表される請求項1又は請求項2に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物。
- 上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体の粘度平均重合度が、100以上5,000以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物。
- 上記シクロデキストリン化合物と上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体との質量比が、7/93以上80/20以下であり、
上記シクロデキストリン化合物が、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物。 - 上記アルキル変性ビニルアルコール系重合体の濃度が、0.5質量%以上50質量%以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアルキル変性ビニルアルコール系重合体組成物。
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