JP6183171B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

開示される実施の形態はアンテナ装置等に関連する。
無線通信による情報通信では、空間中を電波が伝播することで情報が通信先に伝達される。電波の一部は、送信アンテナから通信先の受信アンテナまで直接到達する場合と、地面や建築物の壁等の反射材で反射された後に通信先の受信アンテナに到達する場合とがある。直接到達する電波は直接波と呼ばれる。反射材で反射される電波は反射波と呼ばれる。通信先では、直接波と反射波が合成された状態で受信されるので、送信機及び受信機の位置関係、途中の障害物及び地理的環境等に起因して、受信レベルは大きく変動する可能性がある。この変動は、フェージングと呼ばれている。フェージングの影響を少なくするため、例えば偏波ダイバーシティは、偏波方向が異なる電波を送受信できるように、複数のアンテナを組み合わせている(例えば、特許文献1-4参照)。
特開2003-332834号公報 特開2006-352293号公報 特開2003-338783号公報 特開2006-197528号公報
偏波ダイバーシティを利用する従来の通信装置では、複数のアンテナの配置の仕方によっては給電のための線路が長くなり、給電の効率が悪くなってしまうことが懸念される。また、給電のために引き回す線路が長くなると、通信装置に収容する部品を配置する際の設計上の自由度を制約してしまうことも懸念される。
更に、従来の通信装置では、複数のアンテナに対する給電部の配置によっては、アンテナ同士の相関又は結合が大きくなり、互いに独立した偏波を活用する偏波ダイバーシティを適切に行うことが困難になってしまうこと等も懸念される。
一つの側面における実施の形態の課題は、偏波ダイバーシティを行うためのアンテナ装置において、給電の効率や相関等のようなアンテナ特性を劣化させない一方、設計上の自由度も大きく確保することである。
実施の形態によるアンテナ装置は、
ダイバーシティを行うためのアンテナ装置であって、
グランドに設けられた第1及び第2のアンテナを互いに接触しないように含む2つのアンテナペアを有し、
前記アンテナペア各々の第1のアンテナは互いに対向し、
前記アンテナペア各々の第2のアンテナは互いに対向し、
前記アンテナペア各々において、前記第1及び第2のアンテナの互いに隣接する側の端部に給電点を配置し、前記第1のアンテナにおける前記隣接する側の端部と反対側の端部に短絡点を配置する、アンテナ装置である。
給電の効率や相関等のようなアンテナ特性を劣化させない一方、設計上の自由度も大きく確保することができる。
実施の形態で使用されるアンテナ装置の平面図。 アンテナ装置の部分断面図。 比較構造によるアンテナ装置を示す図。 別の比較構造によるアンテナ装置を示す図。 アンテナ同士の相関の強さを比較した数値例を示す図。 電波の放射効率をアンテナ毎に示す図。 アンテナ装置30の電流分布を示す図。 アンテナ装置40の電流分布を示す図。 アンテナ装置10の電流分布を示す図。 送信機Tx及び受信機Rxが偏波ダイバーシティによる通信を行う様子を示す図。 アンテナの形状に関する代替例を示す図。 アンテナの形状に関する代替例を示す図。 アンテナの形状に関する代替例を示す図。 アンテナの形状に関する代替例を示す図。 アンテナの形状に関する代替例を示す図。 アンテナの形状に関する代替例を示す図。 第2、第4のアンテナAnt2、Ant4に逆Lアンテナを使用した例を示す図。 第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4を同じ構造にした例を示す図。 グランドGNDを長方形にした例を示す図。 グランドGNDを長方形にした例を示す図。 グランドGNDを長方形にした例を示す図。 グランドGNDを長方形にした例を示す図。 グランドGNDを菱形にした例を示す図。 グランドGNDを6角形にした例を示す図。 立体的な配置例を示す図。 立体的な配置例を示す図。 グランドGNDを円形にした例を示す図。 グランドGNDが複雑な形状を有する例を示す図。
添付図面を参照しながら以下の観点から実施の形態を説明する。図中、同様な要素には同じ参照番号又は参照符号が付されている。
1.アンテナ装置
2.アンテナの動作
3.偏波ダイバーシティ方法
4.変形例
4.1 放射素子に関する変形例
4.2 グランドに関する変形例
4.3 立体配置に関する変形例
5.実施の形態による効果
以下の説明におけるこれらの項目の区分けは実施の形態に本質的ではなく、2つ以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。
<1.アンテナ装置>
図1は実施の形態で使用されるアンテナ装置10の平面図を示す。アンテナ装置10は、偏波ダイバーシティを行う適切な如何なる無線通信装置(図示せず)に設けられてよい。アンテナ装置10は、セルラ通信や衛星通信等のような遠距離無線通信に利用されてもよい。アンテナ装置10は、ブルートゥース(登録商標)や無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network:WLAN)又はワイファイ(Wireless Fidelity:WiFi)(登録商標)等のような近距離無線通信に利用されてもよい。更に、アンテナ装置10は無線センサネットワーク等のような用途に利用されてもよい。アンテナ装置10は、適切な如何なる周波数又は波長の電波を送受信してよい。例えば、アンテナ装置10は、数百メガヘルツないし数テラヘルツの範囲内の電波を送受信してもよい。一例として、アンテナ装置10は、周波数fが約920MHz(波長λが約32.6cm(λ/4=約8.15cm))の電波を送受信してよい。
図1に示すアンテナ装置10は、四角形の形状を有するグランド(又は地板)GND11と、四角形のグランドGND11の4辺に接続された第1ないし第4のアンテナ(又は放射素子)Ant1、Ant2、Ant3及びAnt4と、第1の無線部(又は無線回路)RF1と、第2の無線部(又は無線回路)RF2とを有する。グランドGND11及び第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4は図2の部分断面図に示すように誘電体基板SUB上に設けられている。図示の簡明化のため、図1においては基板SUBが描かれていない点に留意を要する。
なお、グランドGND11及び第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4の全てが誘電体基板SUB上に設けられていることは必須ではない。例えば、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4のうちの1つ以上の配下に誘電体基板SUBが存在していなくてもよいし、グランドGND11の全部又は一部の配下に誘電体基板SUBが存在していなくてもよい。グランドGND11の変形例については後述する。
一例として、グランドGND11は1辺が約75mmの正方形の形状を有する。第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4を形成する線路は約2mmの線幅を有する。一例として、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4及びグランドGND11は、適切な如何なる導電性の材料で形成されてもよい。一例として、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4及びグランドGND11は、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ステンレス等のような導電性の材料を絶縁層上にめっきすることで、所定の寸法及び形状に形成されてもよい。導電性の材料の導電率は、一例として、約5.8×105(S/m)である。誘電体基板SUBも適切な如何なる絶縁性の材料で形成されてもよい。一例として、誘電体基板SUBは、ガラスエポキシ樹脂により形成されたFR4(Flame Retardant Type 4)、セラミックス、テフロン(登録商標)等の材料で形成されていてもよい。一例として誘電体基板SUBは約0.5mm以上の厚みを有し、好ましくは約0.8mm以上約1mm以下の厚みを有する。
図1の第1の無線部RF1は第1、第2のアンテナAnt1、Ant2の互いに隣接する側の端部に接続されている。第1の無線部RF1は第1の通信プロトコルに従って、第1及び第2のアンテナの双方又は一方から送信される送信信号を処理する一方、第1及び第2のアンテナから受信される受信信号を処理する。
第2の無線部RF2は第3、第4のアンテナAnt3、Ant4の互いに隣接する側の端部に接続されている。第2の無線部RF2は第2の通信プロトコルに従って、第3及び第4のアンテナの双方又は一方から送信される送信信号を処理する一方、第3及び第4のアンテナから受信される受信信号を処理する。
第1の通信プロトコル及び第2の通信プロトコルは、互いに異なる適切な如何なる通信プロトコルであってもよい。一例として、第1の無線部RF1はブルートゥース方式に従って信号を処理し、第2の無線部RF2は無線ラン(WLAN)方式に従って信号を処理する。第1の通信プロトコルに従って送受信される電波の周波数は、第2の通信プロトコルに従って送受信される電波の周波数と同一であってもよいし、異なっていてもよい。図1に示す実施の形態では、送受信される電波の周波数は共通するが、第1及び第2の通信プロトコルに従う信号処理方式が異なることに起因して、第1、第2の無線部RF1、RF2が別々に設けられている。
第1のアンテナ又は第1の放射素子Ant1は、給電部(又は給電点)P1において第1の無線部RF1に接続され、給電部P1から点A1、点B1、点C1を経て短絡部(又は短絡点)S1に伸びる線状の要素(線路)を有する。短絡部S1はグランドGND11に接続されている。一方、第1のアンテナAnt1は、点B1から分岐し、点D1、点E1、点F1及び点G1に伸びる分岐線路を有する。第1のアンテナAnt1は電界の振幅方向が実質的にy軸方向に平行である直線偏波を送受信する。電波が送受信される方向は概してz軸方向である。
なお、説明の便宜上、電界の振幅方向に基づいて直線偏波が説明されているが、このことは必須ではなく、磁界の振幅方向に基づいて直線偏波が定義されてもよい。
第2のアンテナ又は第2の放射素子Ant2は、給電部P2において第1の無線部RF1に接続され、給電部P2から点H2、点J2、点K2を経て点L2に伸びる線状の要素(線路)を有する。一方、第2のアンテナAnt2は、点H2から分岐し、点M2を経て短絡部S2に伸びる分岐線路を有する。短絡部S2はグランドGND11に接続されている。第2のアンテナAnt2は、電界の振幅方向が実質的にx軸方向に平行である直線偏波を送受信する。電波が送受信される方向は概してz軸方向である。
なお、図1に示す例では、第2のアンテナAnt2が逆Fアンテナを形成しているが、このことは実施の形態に必須ではなく、変形例において説明するように、他の構造のアンテナが使用されてもよい。
第3のアンテナ又は第3の放射素子Ant3は、給電部P3において第2の無線部RF2に接続され、給電部P3から点A3、点B3、点C3を経て短絡部S3に伸びる線状の要素(線路)を有する。短絡部S3はグランドGND11に接続されている。一方、第3のアンテナAnt3は、点B3から分岐し、点D3、点E3、点F3及び点G3に伸びる分岐線路を有する。第3のアンテナAnt3は、電界の振幅方向が実質的にy軸方向に平行である直線偏波を送受信する。電波が送受信される方向は概してz軸方向である。
第4のアンテナ又は第4の放射素子Ant4は、給電部P4において第2の無線部RF2に接続され、給電部P4から点H4、点J4、点K4を経て点L4に伸びる線状の要素(線路)を有する。一方、第4のアンテナAnt4は、点H4から分岐し、点M4を経て短絡部S4に伸びる分岐線路を有する。短絡部S4はグランドGND11に接続されている。第4のアンテナAnt2は、電界の振幅方向が実質的にx軸方向に平行である直線偏波を送受信する。電波が送受信される方向は概してz軸方向である。
第2のアンテナAnt2の場合と同様に、図1に示す例では、第4のアンテナAnt4が逆Fアンテナを形成しているが、このことも実施の形態に必須ではなく、変形例において説明するように、他の構造のアンテナが使用されてもよい。
なお、図1における点及び座標軸は説明の便宜上示されているにすぎず、実際にそのような点や軸が存在するわけではないことに留意を要する。
図1に示されているように、第3のアンテナAnt3、第4のアンテナAnt4及び第2の無線部RF2は、第1のアンテナAnt1、第2のアンテナAnt2及び第1の無線部RF1と、原点Oに関して対称的な位置関係を有する。言い換えれば、アンテナ装置10は、第1のアンテナAnt1及び第2のアンテナAnt2を含む第1のペアと、第3のアンテナAnt3及び第2のアンテナAnt3を含む第2のペアとを有している。第1のペアにおける第1のアンテナAnt1は第2のペアにおける第3のアンテナAnt3と対向し、第1のペアにおける第2のアンテナAnt2は第2のペアにおける第4のアンテナAnt4と対向している。なお、2つのアンテナが「対向」しているとは、それら2つのアンテナにより送受信される電波の偏波方向が実質的に等しいことを言う。
<2.アンテナの動作>
次に、図1及び図2に示すような実施の形態によるアンテナ装置10のアンテナ特性を考察する。このため、図3に示す比較構造によるアンテナ装置30及び図4に示す比較構造によるアンテナ装置40も考察される。
図3、図4に示すアンテナ装置30、40は、グランドGND11の4辺に第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4を有し、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2は第1の無線部RF1に接続され、第3、第4のアンテナAnt3、Ant4は第2の無線部RF2に接続されている。また、第1、第3のアンテナAnt1、Ant3は電界の振幅方向がy軸方向に平行である直線偏波を送受信する一方、第2、第4のアンテナAnt2、Ant4は電界の振幅方向がx軸方向に平行である直線偏波を送受信する。この点、図1に示すアンテナ装置10と同様である。
図3に示すアンテナ装置30は、図1に示すアンテナ装置10とは異なり、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4の給電部P1-P4が原点Oの周りに均等に対称的に設けられている。言い換えれば、xy平面の4象限の各々に1つずつ給電部Pi及び短絡部Si(i=1,2,3,4)が設けられている。図1に示すアンテナ装置10の場合、x<0及びy<0の象限に2つの給電部P1、P2及び1つの短絡部S2があり、x>0及びy<0の象限に1つの短絡部S3がある。また、x>0及びy>0の象限に2つの給電部P3、P4及び1つの短絡部S4があり、x<0及びy>0の象限に1つの短絡部S1がある。
図4に示すアンテナ40は、図1に示すアンテナ装置10とは異なり、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2の給電部P1、P2及び短絡部S1、S2がグランドGND11の4隅のうちの1つ(x<0及びy<0の象限にあるコーナー)に集中して設けられている。また、第3、第4のアンテナAnt3、Ant4の給電部P3、P4及び短絡部S3、S4もグランドGND11の4隅のうちの別の1つ(x>0及びy>0の象限にあるコーナー)に集中して設けられている。第1、第2のアンテナAnt1、Ant2は、第3、第4のアンテナAnt3、Ant4と原点Oに関して点対称な位置関係にあることに加えて、第4、第3のアンテナAnt4、Ant3と対角線uに関して線対称な位置関係にある。
図5は、アンテナ装置30(図3)、アンテナ装置40(図4)及びアンテナ装置10(図1)におけるアンテナ同士の相関の強さを比較した数値例を示す。電波の周波数は約920MHz、グランドGND11は約75mmの正方形、アンテナ装置の線要素の線幅は約2mmであるとした。図3に示すアンテナ装置30における第1のアンテナAnt1と第2のアンテナAnt2との間の相関値、及び第3のアンテナAnt3と第4のアンテナAnt4との間の相関値が、比較の基準値0として設定されている。
一般に、2つのアンテナの間の相関が大きい又は強いと、一方のアンテナによる送受信の影響が他方のアンテナに強く及ぶ。従って、偏波ダイバーシティを行う観点からは、偏波方向が異なる電波を送受信する2つのアンテナ間の相関は弱い方が好ましい。
アンテナ装置40(図4)に示す例の場合、第1、第2の給電部P1、P2及び第1、第2の短絡部S1、S2が1つの隅に集中しているので、第1のアンテナAtn1と第2のアンテナAnt2との間の相関が、アンテナ装置30(図3)の場合と比較して強くなっている(相関値=0.58)。同様に、アンテナ装置40(図4)に示す例の場合、第3、第4の給電部P3、P4及び第3、第4の短絡部S3、S4も1つの隅に集中しているので、第3のアンテナAtn3と第4のアンテナAnt4との間の相関も、アンテナ装置30(図3)の場合と比較して強くなっている(相関値=0.58)。
アンテナ装置10(図1)に示す例の場合、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2の給電部P1、P2及び第2の短絡部S2は、x<0及びy<0の象限の隅にあるが、第1の短絡部S1はx<0及びy>0である別の象限の隅にある。このため、第1のアンテナAtn1と第2のアンテナAnt2との間の相関は、アンテナ装置40(図4)の場合と比較してかなり弱くなっている(相関値:0.58>0.21)。ただし、アンテナ装置10(図1)に示す例の場合、第1、第2の給電部P1、P2が比較的近くにあるので、アンテナ装置30(図3)の場合と比較すると、僅かではあるが相関が強くなっている(相関値=0.21)。同様に、アンテナ装置10(図1)に示す例の場合、第3、第4のアンテナAnt3、Ant4の給電部P3、P4及び第4の短絡部S4は、x>0及び>0の象限の隅にあるが、第3の短絡部S3はx>0及びy<0である別の象限の隅にある。このため、第3のアンテナAtn3と第4のアンテナAnt4との間の相関も、アンテナ装置40(図4)の場合と比較してかなり弱くなっている(相関値:0.58>0.21)。ただし、アンテナ装置10(図1)に示す例の場合、第3、第4の給電部P3、P4が比較的近くにあるので、アンテナ装置30(図3)の場合と比較すると、わずかではあるが相関が強くなっている(相関値=0.21)。
図6は第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4の各々から送信される電波の効率又は放射効率を示す。この場合における効率は、アンテナに入力された電力Pinとアンテナから出力された電力Poutとの比率から求められる。例えば、「Ant1」により示されている効率η[dB]は、第2ないし第4のアンテナAnt2-Ant4を給電せずに整合インピーダンス(例えば、50オーム)で終端し、第1の無線部RF1から第1のアンテナAnt1に入力した電力Pinと、第1のアンテナAnt1から出力された電力Poutとの比率(log[Pout/Pin])から求められる。従って、効率ηが良いほど出力される電力Poutが入力された電力Pinに近づき、効率は0dBに近づく。
ところで、アンテナ装置40(図3)、アンテナ装置30(図3)及びアンテナ装置(図1)の何れにおいても、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2及び第1の無線部RF1の位置関係は、第3、第4のアンテナAnt3、Ant4及び第2の無線部RF2の位置関係と原点Oに関して対称的である。従って、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2の効率は、第3、第4のアンテナAnt3、Ant4の効率と同様であるので、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2の効率を考察する。
先ず、アンテナ装置40(図4)とアンテナ装置10(図1)とを比較すると、第1のアンテナAnt1の場合、アンテナ装置40(図4)の効率(約-0.85dB)よりも、アンテナ装置10(図1)の効率(約-0.61dB)の方がはるかに優れている。第2のアンテナAnt2の場合についても、アンテナ装置40(図4)の放射効率(約-0.83dB)よりも、アンテナ装置10(図1)の効率(約-0.53dB)の方がはるかに優れている。これは、第1のアンテナAtn1と第2のアンテナAnt2との間の相関が、アンテナ装置40(図4)の場合と比較してかなり弱くなっていることに起因すると考えられる。
次に、アンテナ装置30(図3)とアンテナ装置10(図1)とを比較すると、第1のアンテナAnt1の場合、アンテナ装置30(図3)の効率(約-0.65dB)よりも、アンテナ装置10(図1)の効率(約-0.61dB)の方が若干優れている。第2のアンテナAnt2の場合についても、アンテナ装置30(図3)の効率(約-0.64dB)よりも、アンテナ装置10(図1)の効率(約-0.53dB)の方がはるかに優れている。これは次のように考えられる。アンテナ装置30(図3)の場合には、第1の無線部RF1から第1、第2のアンテナAnt1、Ant2へ、グランドGND11の1辺の約半分の長さにわたる給電線路が存在し、この給電線路に起因して損失が発生している。これに対して、アンテナ装置10(図1)の場合には、そのように長い給電線路が存在していないので、給電線路に起因する損失が発生していない。従って、給電線路による損失が顕著に少ないこと等に起因して、アンテナ装置10(図1)の効率は、アンテナ装置30(図3)の効率よりも優れていると考えられる。
更に、アンテナ装置10(図3)に関し、第2のアンテナAnt2による効率(約-0.53dB)は、第1のアンテナAnt1による効率)-0.61dB)よりも優れている。これは次のように考えられる。アンテナ装置10(図3)の場合、第1のアンテナAnt1の短絡部S1を、給電部P2(隣接する側の端部)から、反対側の端部に配置したことで、第1のアンテナAnt1が所定の波長で共振するのに必要な線路長が、第2のアンテナAnt2よりも長くなっている。従って、第1のアンテナAnt1(放射素子として機能する線路の部分)の抵抗成分に起因するエネルギ損失は、第2のアンテナAnt2(放射素子として機能する線路の部分)の抵抗成分に起因するエネルギ損失よりも多くなる。この場合の抵抗成分は、表皮効果(skin effect)に起因すると考えられる。このような第1、第2のアンテナAnt1、Ant2の放射素子の部分の長さの相違に起因して、より短い方の第2のアンテナAnt2の効率が、第1のアンテナAnt1の効率よりも良くなっていると考えられる。
図7は図3に示すアンテナ装置30の第2のアンテナAnt2に給電した場合における各アンテナの電流分布を示す。従って、図6における「Ant2」の「アンテナ装置30(図3)」に対応する。アンテナ装置30(図3)の場合、第2のアンテナAnt2の給電部P2と第1のアンテナAnt1の短絡部S1との間の距離は、第2のアンテナAnt2の給電部P2と第3のアンテナAnt3の短絡部S3との間の距離に実質的に等しい。従って、第2のアンテナAnt2から電波が放射される場合、第1のアンテナAnt1及び第3のアンテナAnt3には同様な影響が及ぶ。この場合において、第1のアンテナAnt1の構造は第3のアンテナAnt3の構造と原点Oに関して対称的になっているので、第1のアンテナAnt1及び第3のアンテナAnt3には同程度の逆の大きさの電流が分布する。このため、第1のアンテナAnt1及び第3のアンテナAnt3に起因する電波は相殺される。その結果、第2のアンテナAnt2から電界の振幅方向がx方向である偏波がz軸方向に送信される。ただし、上述したように給電線路に起因して効率が劣化してしまう。
図8は図4に示すアンテナ装置40の第2のアンテナAnt2に給電した場合における各アンテナの電流分布を示す。従って、図6における「Ant2」の「アンテナ装置40(図4)」に対応する。アンテナ装置40(図4)の場合、第2のアンテナAnt2の給電部P2と第1のアンテナAnt1の短絡部S1との間の距離はかなり短く(同じ隅にある)、第2のアンテナAnt2の給電部P2と第3のアンテナAnt3の短絡部S3との間の距離はかなりに長い(対角線上の隅にある)。従って、第2のアンテナAnt2から電波が放射される場合、第1のアンテナAnt1及び第3のアンテナAnt3に及ぶ影響は同様ではない。ところで、アンテナ装置40(図4)の場合、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2は、第4、第3のアンテナAnt4、Ant3と対角線uに関して線対称な位置関係にある。従って、第1、第2のアンテナAnt1、Ant2の電流分布は、対角線uに関して線対称的に、第4、第3のアンテナAnt4、Ant3に影響する。その結果、第3のアンテナAnt3に第2のアンテナAnt2と同様な電流分布が生じ、第4のアンテナAnt4に第1のアンテナAnt1と同様な電流分布が生じている。給電されていない第1、第3、第4のアンテナAnt1、Ant3、Ant4の電流分布は互いに相殺するような関係にはなっていないので、電界の振幅方向がy軸方向である電波が生き残ってしまい、第2のアンテナAnt2からの偏波だけでなく、他の偏波方向の電波も合成されて送信されてしまう。従って、偏波方向が適切にx軸方向に沿っていない電波が送信されることになり、これは偏波ダイバーシティの観点からは好ましくない。
図9は図1に示すアンテナ装置10の第2のアンテナAnt2に給電した場合における各アンテナの電流分布を示す。従って、図6における「Ant2」の「アンテナ装置10(図3)」に対応する。アンテナ装置10(図3)の場合、第2のアンテナAnt2の給電部P2と第1のアンテナAnt1の短絡部S1との間の距離は、第2のアンテナAnt2の給電部P2と第3のアンテナAnt3の短絡部S3との間の距離に実質的に等しい。従って、第2のアンテナAnt2から電波が放射される場合、第1のアンテナAnt1及び第3のアンテナAnt3には同様な影響が及ぶ。この場合において、第1のアンテナAnt1の構造は第3のアンテナAnt3の構造と原点Oに関して対称的になっているので、第1のアンテナAnt1及び第3のアンテナAnt3には同程度の逆の大きさの電流が分布する。このため、第1のアンテナAnt1及び第3のアンテナAnt3に起因する電波は相殺される。その結果、第2のアンテナAnt2から電界の振幅方向がx方向である偏波がz軸方向に送信される。しかも、アンテナ装置30(図3)とは異なり、給電線路に起因する放射効率の劣化が事実上生じないので、より優れたアンテナ特性を実現できる。
<3.偏波ダイバーシティ方法>
図10は図1に示すようなアンテナ装置10を利用して送信機Tx及び受信機Rxが偏波ダイバーシティによる通信を行う様子を示す。送信機Tx及び受信機Rxはいずれも図1に示すようなアンテナ装置10を備えているものとする。
ステップ101において、送信機TxはRFi(i=1又は2)に接続されたAntn(Ant1又はAnt3)から信号を送信する。RFiは図1における第1の無線部RF1又は第2の無線部RF2である。RFiが第1の無線部RF1であった場合、Antnは第1のアンテナAnt1である。この場合、電界の振幅方向がy方向である偏波が送信される。送信する方向はz軸方向である。RFiが第2の無線部RF2であった場合、Antnは第3のアンテナAnt3である。この場合も、電界の振幅方向がy方向である偏波が送信される。送信する方向はz軸方向である。受信機Rxは送信機Txが送信した信号を受信する。
次に、ステップ102において、送信機TxはRFi(i=1又は2)に接続されたAntn+1(Ant2又はAnt4)から信号を送信する。RFiが第1の無線部RF1であった場合、Antn+1は第2のアンテナAnt2である。この場合、ステップ101で送信された信号と同じ内容を含むが、電界の振幅方向がx方向である偏波の信号が送信される。送信する方向はz軸方向である。RFiが第2の無線部RF2であった場合、Antn+1は第4のアンテナAnt4である。この場合も、電界の振幅方向がx方向である偏波が送信される。送信する方向はz軸方向である。受信機Rxは送信機Txが送信した信号を受信する。
次に、ステップ103において、受信機Rxは、ステップ101に関して受信した信号及びステップ102に関して受信した信号のうち、良い方を選択し、復調その他の受信側の処理を行う手段(図示せず)に受信信号をルーティングする。「良い方」は、受信レベルが高い方でもよいし、信号品質が優れている方でもよいし、更には双方を合成した結果でもよい。何れにせよ適切な何らかの判断基準により、良い方の信号が受信側の処理に委ねられる。
図10に示す動作例は一例にすぎず、適切な如何なる通信プロトコルが偏波ダイバーシティ方法と共に利用されてよい。例えば、図10に示すような時分割多重(TDM)方式のダイバーシティに加えて又はその代わりに、周波数分割多重(FDM)方式、符号分割多重(CDM)方式、空間分割多重(SDM)方式等が使用されてもよい。
<4.変形例>
<<4.1 放射素子に関する変形例>>
図1に示されている第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4は、図1に示されている形状及び構造に限定されず、所望の偏波を送受信することが可能な(すなわち、所望の周波数に共振することが可能な)適切な如何なる形状又は構造であってもよい。例えば、第1のアンテナAnt1の分岐点B1から伸びる分岐線路は、図11に示すように、更に多くの点で折れ曲がっていてもよい(図11では、点D1、点E1及び点F1だけでなく、点G1、点Q1でも折れ曲がって点R1に至っている)。或いは、図1の点B1から伸びる分岐線路は、点G1に到達していなくてもよい(例えば、図12に示す例では、点D1、点E1、点F1で折れ曲がっているが、点G1には至っていない)。更に、点B1から伸びる分岐線路は、図13に示すように、点E1で折れ曲がっていなくてもよい。図11ないし図13に示す変形例は、第1のアンテナAnt1だけでなく、少なくとも第3のアンテナAnt3についても適用可能である。更に、第1及び/又は第3のアンテナAnt1、Ant3と同じ形状又は構造が、第2及び/又は第4のアンテナAnt2、Ant4に使用されてもよい。
図14は、図1に示す第4のアンテナAnt4の形状についての代替例を示す。図11ないし図13で説明したのと同様に、第4のアンテナAnt4も、所望の偏波を送受信することが可能な(すなわち、所望の周波数に共振することが可能な)適切な如何なる形状又は構造であってもよい。例えば、図1の第4のアンテナAnt4の分岐点H4から伸びる分岐線路は、図14に示すように、更に多くの点で折れ曲がっていてもよい(図14に示す例では、点J4、点K4、点T4、点V4でも折れ曲がっている)。或いは、点H4から伸びる分岐線路は、図15、図16に示すように、グランドGND11から離れる方向に折れ曲がっていてもよい(図15では、点J4、点K4でグランドGND11から離れる方向に折れ曲がり、点L4に至っている。図16でも、点J4、点K4、点T4、点V4でグランドGND11から離れる方向に折れ曲がっている。)。更に、図14ないし図16に示す変形例は、第4のアンテナAnt4だけでなく、少なくとも第2のアンテナAnt2についても適用可能である。
図1に示す例において、第2、第4のアンテナAnt2、Ant4として逆Fアンテナの構造が使用されていた。しかしながら実施の形態は逆Fアンテナに限定されず、逆Lアンテナ(より一般的には、他のモノポールアンテナ)や他の構造が使用されてもよい。ただし、逆Fアンテナの場合、分岐点H2から短絡部S2に至る線路(又は分岐点H4から短絡部S4に至る線路)が存在するので、インピーダンスを整合させてアンテナを結合する等の観点から好ましい。
図17は、図1に示す例において、第2、第4のアンテナAnt2、Ant4を逆Lアンテナで形成した例を示す。
図18は、図1に示す例において、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4を全て同じ構造で形成した例を示す。図18に示す例の場合、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4の各々はすべて各自の短絡部S1-S4を有するので、特定のアンテナの給電部Piと隣接するアンテナの短絡部Si+1、Si-1との間の距離を等しくすることができる等の観点から好ましい(ただし、i=1,2,3,4であり、i+1及びi-1は1以上4以下の範囲内でサイクリックに変化する)。
<<4.2 グランドに関する変形例>>
図1等に示す例において、グランドGND11は正方形の形状を有していたが、グランドGND11の形状は正方形に限定されず、他の形状であってもよい。
図19は、グランドGND11の形状が、x軸方向に沿う長辺とy軸方向に沿う短辺とを有する長方形である場合の例を示す。図20は、グランドGND11の形状が、x軸方向に沿う短辺とy軸方向に沿う長辺とを有する長方形である場合の例を示す。図19及び図20に示す例では、第2のアンテナAnt2の給電部P2と第1のアンテナAnt1の短絡部S1との間の距離と、給電部P2と第3のアンテナAnt3の短絡部S3との間の距離とは等しくなっていないが、製品用途によってはこのような配置も許容される。
図1、図11ないし図13、図17ないし図20に示す例では、第1のアンテナAnt1の給電部P1及び短絡部S1が、グランドGND11の1つの辺の一方端(一方の隅)及び他方端(他方の隅)に存在している。また、第3のアンテナAnt3の給電部P3及び短絡部S3も、グランドGND11の1つの辺の一方端(一方の隅)及び他方端(他方の隅)に存在している。しかしながらこのことは実施の形態に必須ではなく、図21Aに示すように、少なくとも短絡部S1、S3はグランドGND11の辺の一方端(一方の隅)ではなく、辺の途中に存在してもよい。図21Aに示す例では、2つの給電部P2、P4と2つの短絡部S1、S3とが、菱形を形成するように配置されている(図21Aに示す例では、地板の四角形に内接する菱形が形成されている。)。この場合における菱形は4辺の長さが等しい平行四辺形である。図21Aに示す例は、図19や図20に示す例とは異なり、特定のアンテナの給電部(例えば、P2)と隣接するアンテナの短絡部(例えば、S1、S3)との間の距離を実質的に等しくし、不要な放射を抑制する等の観点から好ましい。
なお、図21Aに示す例では、無線部RF1と給電点P1、P2との間の距離、及び無線部RF2と給電点P3、P4との間の距離を短くしつつ、短絡点S1、S3の位置が、グランドGND11の辺の一方端(一方の隅)ではない位置に配置されている。この場合も、2つの給電部P2、P4と2つの短絡部S1、S3とが、菱形を形成している。しかしながら、図21Bに示すように、短絡点S1、S3の位置をグランドGND11の辺の一方端(一方の隅)に配置しつつ、無線部RF1、RF2の位置が、グランドGND11の辺の一方端(一方の隅)から遠ざけられてもよい。図21Bに示す例の場合、第1の無線部RF1から第1のアンテナAnt1までの距離、及び第2の無線部RF2から第3のアンテナAnt3までの距離が長くなることに起因して、若干の効率の劣化及び部品配置の自由度が制限されるかもしれない。しかしながら、それでも図3に示すような例に比べれば、アンテナ特性は良くなるはずであり、設計の自由度もかなり確保できるので、製品用途によっては図21Bに示すような配置も許容される。
従って、給電部及び短絡部の配置をより一般的に表現すれば、第1のアンテナAnt1及び第2のアンテナAnt2の隣接する側の端部に給電部P1、P2が配置され、第1のアンテナAnt1の隣接していない側の端部に短絡部S1が配置される。また、第3のアンテナAnt3及び第4のアンテナAnt4の隣接する側の端部に給電部P3、P4が配置され、第3のアンテナAnt3の隣接していない側の端部に短絡部S3が配置される。給電部と短絡部との間の距離を等しくする観点からは、2つの給電部P2、P4及び2つの短絡部S1、S3による4点が実質的に菱形を形成するように給電部及び短絡部を配置することが好ましい。
図1、図11ないし図13、図17ないし図21A、図21Bに示す例では、グランドGND11が正方形又は長方形であったが、図22に示すように菱形であってもよいし、図23に示すように6角形であってもよい。4より多い角の多角形の形状がグランドGND11に使用される場合、1つの辺に1つのアンテナが対応することは必須でない。偏波方向が異なる2種類の偏波を生成できればよい等の観点からは、図23の第2、第4のアンテナAnt2、Ant4のように、1つのアンテナが2つの辺に跨っていてもよい。
<<4.3 立体配置に関する変形例>>
図1、図11ないし図13、図17ないし図23に示す例では、グランドGND11と第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4が実質的に同一平面上に存在していた。しかしながらこのことは実施の形態に必須ではない。第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4のうちの全部又は一部が立体的に配置されてもよい。
図24は、xy平面にグランドGND11を設け、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4をz軸方向に沿って立体的に配置した例を示す。図25は、第1、第3のアンテナAnt1、Ant3をz軸プラス方向に沿って配置する一方、第2、第4のアンテナAnt2、Ant4をz軸マイナス方向に沿って配置した例を示す。
図24及び図25に示すように、第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4をグランドGND11に垂直に配置する場合、グランドGND11の形状又は輪郭をどのようにするかについての自由度(特に、設計自由度)は更に大きくなる。第1ないし第4のアンテナAnt1-Ant4をグランドGND11に垂直に配置する場合、図26に示すようにグランドGND11は円形であってもよいし、更には図27に示すように、通信装置内の他の部品や内部構造に合わせて切り込みが入り組んだ複雑な形状であってもよい。
<5.実施の形態による効果>
実施の形態によるアンテナ装置は、偏波ダイバーシティを行うためにそれぞれが2つのアンテナを含むペア2組をグランドに配置し、各ペアに属する2つのアンテナの互いに隣接する側の端部に給電点を配置し、1つのアンテナの反対側の端部に短絡点を配置する。2つのアンテナの互いに隣接する側の端部に給電点を配置するので、従来懸念されていたように無線部から放射素子に至るまでの給電線路を長くする必要がなく、給電線路に起因する電力の損失を小さくすることができる。また、給電線路を短くできるので、通信装置内に収容する部品を配置する際の制約も緩和され、設計の自由度が広がる。更に、地板の形状を任意に設定できる点でも設計の自由度が広がる。2つのアンテナの互いに隣接する側の端部に給電点を配置し、1つのアンテナの反対側の端部に短絡点を配置するので、個々のアンテナ間の相関を小さくできる。アンテナ間の相関を小さくできることに加えて、給電されるアンテナに隣接するアンテナから生じる電波は互いに相殺される又はかなり小さくなるので、不要な偏波が空間に放射されてしまうことを効果的に抑制できる。
以上、偏波ダイバーシティを行うアンテナ装置を説明してきたが、開示される実施の形態はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。実施の形態の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは開示される実施の形態に本質的ではなく、2つ以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。上記の説明において、「実施の形態」は必ずしも全てが同じ形態を指すわけではないことに留意を要する。実施の形態は、上記の例に限定されず、開示される実施の形態の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が当業者にとって明らかであり、そのような変形例、修正例、代替例、置換例等は添付の特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
ダイバーシティを行うためのアンテナ装置であって、
グランドに設けられた第1及び第2のアンテナを互いに接触しないように含む2つのアンテナペアを有し、
前記アンテナペア各々の第1のアンテナは互いに対向し、
前記アンテナペア各々の第2のアンテナは互いに対向し、
前記アンテナペア各々において、前記第1及び第2のアンテナの互いに隣接する側の端部に給電点を配置し、前記第1のアンテナにおける前記隣接する側の端部と反対側の端部に短絡点を配置する、アンテナ装置。
(付記2)
前記第1のアンテナが第1の偏波方向を有する電波を送受信し、前記第2のアンテナが前記第1の偏波方向とは異なる第2の偏波方向を有する電波を送受信するためのものである、付記1に記載のアンテナ装置。
(付記3)
前記グランドが四角形の形状を有し、前記第1のアンテナが前記四角形の四辺のうちの第1の辺に沿って設けられ、前記第2のアンテナが前記四角形の四辺のうちの第2の辺に沿って設けられている、付記1又は2に記載のアンテナ装置。
(付記4)
前記第1及び第2のアンテナが前記グランドの表面に垂直な面内に設けられている、付記1又は2に記載のアンテナ装置。
(付記5)
前記アンテナペアのうちの一方のアンテナペアに属する第2のアンテナの給電点と前記一方のアンテナペアに属する第1のアンテナの短絡点との間の距離が、前記給電点と前記アンテナペアのうちの他方のアンテナペアに属する第1のアンテナの短絡点との間の距離に等しい、付記1−4の何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記6)
前記グランドが正方形の形状を有する、付記1−5の何れか1項に記載のアンテナ装置。
(付記7)
前記第2のアンテナが逆Fアンテナである、付記1−6の何れか1項に記載のアンテナ装置。
Ant1 第1のアンテナ
Ant2 第2のアンテナ
Ant3 第3のアンテナ
Ant4 第4のアンテナ
11 グランド(GND)
P1-P4 給電部
S1、S3 短絡部
RF1 第1の無線部
RF2 第2の無線部

Claims (4)

  1. ダイバーシティを行うためのアンテナ装置であって、
    グランドに設けられた第1及び第2のアンテナを互いに接触しないように含む2つのアンテナペアを有し、
    前記アンテナペア各々の第1のアンテナは互いに対向し、
    前記アンテナペア各々の第2のアンテナは互いに対向し、
    前記アンテナペア各々において、前記第1及び第2のアンテナの互いに隣接する側の端部に給電点を配置し、前記第1のアンテナにおける前記隣接する側の端部と反対側の端部に短絡点を配置し、
    前記第1のアンテナが第1の偏波方向を有する電波を送受信し、前記第2のアンテナが前記第1の偏波方向とは異なる第2の偏波方向を有する電波を送受信するためのものである、アンテナ装置。
  2. 前記グランドが四角形の形状を有し、前記第1のアンテナが前記四角形の四辺のうちの第1の辺に沿って設けられ、前記第2のアンテナが前記四角形の四辺のうちの第2の辺に沿って設けられている、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1及び第2のアンテナが前記グランドの表面に垂直な面内に設けられている、請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナペアのうちの一方のアンテナペアに属する第2のアンテナの給電点と前記一方のアンテナペアに属する第1のアンテナの短絡点との間の距離が、前記給電点と前記アンテナペアのうちの他方のアンテナペアに属する第1のアンテナの短絡点との間の距離に等しい、請求項1ないし3うち何れか1項に記載のアンテナ装置。
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