JP6182091B2 - 光ケーブル及び光ケーブルの製造方法 - Google Patents

光ケーブル及び光ケーブルの製造方法 Download PDF

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本発明は、光ケーブル及び光ケーブルの製造方法に関する。
従来、細径化、軽量化のため、抗張力体(テンションメンバ)の構造を改善した光ファイバケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、テンションメンバがケーブル長手方向に平行に配置されている。
また、クッション性を有するクッション部材を光ケーブル内に配置することも提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2では、クッション部材が光ファイバ心線の周囲に螺旋状に配置されている。
特開2010−128169号公報 特開2006−251339号公報
テンションメンバとして使用されるマルチフィラメントや繊維強化プラスチック(FRP)は、圧縮に対する耐性が乏しい。このため、光ケーブルを曲げたときに光ファイバが座屈しやすく、光ファイバの損傷や伝送特性の低下につながるおそれがある。
一方、耐座屈性を確保するために抗張力体を螺旋状に配置する場合に、クッション層の周囲に抗張力体を直接巻き付けてしまうと、抗張力体がクッション層に入り込んでしまう。
本発明は、クッション層を設けることにより良好な曲げ特性を実現しつつ、耐座屈性を確保するために抗張力体を螺旋状に配置するときに、抗張力体がクッション層に入り込むことを防止することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、光ファイバと、前記光ファイバの周囲に配置された内層シースと、前記内層シースの周囲に螺旋状に撚った繊維部材で構成されたクッション層と、前記クッション層の周囲に配置された第1シース層、及び、前記第1シース層の周囲に配置され前記第1シース層と融着している第2シース層を有する外層シースと、
前記外層シースに埋設され、ケーブル長手方向に螺旋状に撚られ、互いに離間する複数の抗張力体とを備え、前記複数の抗張力体は、前記第1シース層と前記第2シース層との間に配置されており前記第1シース層の周囲に接した状態で螺旋状に配置されていることを特徴とする光ケーブルである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、クッション層を設けることにより良好な曲げ特性を実現しつつ、耐座屈性を確保するために抗張力体を螺旋状に配置するときに、抗張力体がクッション層に入り込むことを防止できる。
図1は、光ケーブル1の断面図である。 図2は、間欠固定型の光ファイバテープ2の説明図である。 図3は、クッション層5の機能の説明図である。 図4は、光ケーブル1内の複数の抗張力体7の配置の説明図である。 図5A及び図5Bは、光ケーブル1の製造システムの説明図である。図5Aは、第1製造システム10の説明図である。図5Bは、第2製造システム20の説明図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
光ファイバと、前記光ファイバの周囲に配置された内層シースと、前記内層シースの周囲に配置されたクッション層と、前記クッション層の周囲に配置された外層シースと、前記外層シースに埋設され、ケーブル長手方向に螺旋状に撚られ、互いに離間する複数の抗張力体とを備える光ケーブルが明らかとなる。
このような光ケーブルによれば、クッション層を設けることにより良好な曲げ特性を実現しつつ、耐座屈性を確保するために抗張力体を螺旋状に配置するときに、抗張力体がクッション層に入り込むことを防止できる。
前記外層シースは、前記クッション層の周囲に配置された第1シース層と、前記第1シース層の周囲に配置された第2シース層を有し、前記複数の抗張力体は、前記第1シース層の周囲に螺旋状に配置されていることが望ましい。これにより、第1シース層によって、抗張力体がクッション層に入り込むことを防止できる。
前記第1シース層と前記第2シース層が融着していることが望ましい。これにより、第1シース層と第2シース層とが一体化された外層シースを形成できる。
前記複数の抗張力体は、均等配置されていることが望ましい。これにより、曲げの方向性を無くすことができる。
前記クッション層の断面積に対する前記クッション層を構成するクッション部材の総断面積の割合が、10%〜48%の範囲内であることが望ましい。これにより、外層シースの内部で内層シースが動ける空間を確保しつつ、第1シース層を押出成形するときの熱による内層シースと第1シース層との癒着を抑制できる。
光ファイバの周囲に内層シースを形成するステップと、前記内層シースの周囲にクッション層を形成するステップと、前記クッション層の周囲に第1シース層を形成するステップと、前記第1シース層の周囲に複数の抗張力体を互いに離間させながら螺旋状に撚るステップと、周囲に前記複数の抗張力体のある前記第1シース層の周囲に第2シース層を形成して、第1シース層及び第2シース層から構成された外層シースに前記複数の抗張力体を埋設するステップとを有する光ケーブルの製造方法が明らかとなる。
このような光ケーブルの製造方法によれば、クッション層を設けることにより良好な曲げ特性を実現しつつ、耐座屈性を確保するために抗張力体を螺旋状に配置するときに、抗張力体がクッション層に入り込むことを防止できる。
===光ケーブル1===
<構成>
図1は、光ケーブル1の断面図である。光ケーブル1は、複数の光ファイバ2Aと、内層シース3と、クッション層5と、外層シース6とを有する。外層シース6には、抗張力体7が配置されている。
複数の光ファイバ2Aは、ここでは、4枚の間欠固定型の光ファイバテープ2が集線されることによって、構成されている。1枚の間欠固定型の光ファイバテープ2は4心で構成されており、全部で16本の光ファイバ2Aが配置されている。複数の光ファイバ2Aの束のことを「ケーブルコア」と呼ぶこともある。
図2は、間欠固定型の光ファイバテープ2の説明図である。間欠固定型の光ファイバテープ2とは、隣接する光ファイバ2A間を連結する連結部2Bが光ファイバ2Aの長手方向と幅方向にそれぞれ間欠的に配置された光ファイバテープである。
間欠固定型の光ファイバテープ2は、並列する3心以上の光ファイバ2A(光ファイバ心線)から構成されている。互いに隣接する2心の光ファイバ2A間を連結する複数の連結部2Bが、長手方向及び幅方向に2次元的に間欠的に配置されている。連結部2Bは、例えば紫外線硬化型樹脂又は熱可塑性樹脂によって、隣接する2心の光ファイバ2A間を連結する部位である。隣接する2心の光ファイバ2A間の連結部2B以外の領域は、非連結部になっている。非連結部では、隣接する2心の光ファイバ2A同士は拘束されていない。これにより、光ファイバテープ2を丸めて筒状(バンドル状)にしたり、折りたたんで収納したりでき、光ケーブル1に光ファイバ2Aを高密度に実装することが可能である。
なお、複数の光ファイバ2Aは、間欠固定型の光ファイバテープ2から構成されるものに限られるものではない。例えば、間欠固定型の光ファイバテープ2から構成する代わりに、複数(例えば16本)の単心の光ファイバ2Aから構成してもよい。また、光ファイバ2Aの本数は16本に限られるものではない。光ファイバ2Aとしては、光ファイバ素線又は光ファイバ心線を採用可能である。
複数の光ファイバ2Aは、光ケーブル1の長手方向に撚らずに平行に配置されても良いし、一方向に撚り合わされて配置されても良いし、SZ形状に撚り合わされていても良い。また、複数の光ファイバ2Aをより合わせて配置する場合、一方向撚りとSZ撚りとを途中で入れ替えても良い。
内層シース3は、複数の光ファイバ2Aを被覆するシース材である。内層シース3の材料としては、例えばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ナイロン(商標登録)、フッ化エチレン又はポリプロピレン(PP)等の樹脂が使用可能である。内層シース3の厚さは、例えば0.5mm程度である。
以下の説明では、複数の光ファイバ2Aを内層シース3で被覆したものを内層ケーブル4(若しくは光ファイバユニット)と呼ぶことがある。
図3は、クッション層5の機能の説明図である。クッション層5は、光ケーブル1が湾曲したとき、内側に位置するクッション層5が内側に圧縮されることによって、内層ケーブル4(複数の光ファイバ2Aを内層シース3で被覆した光ファイバユニット)の湾曲を抑制する機能を有する。クッション層5は、クッション部材から構成され、内層シース3の外側、外層シース6の内側に形成される。つまり、クッション層5は、内層シース3と外層シース6との間に配置されている。これにより、図3に示すように、内層ケーブル4が外層シース6の内側で動ける空間が形成され、曲げに対する特性が向上する。
クッション層5は、例えば、繊維部材(又はテープ部材)の束、発泡した線材、又はジェル材で構成される。ここでは、クッション層5は、繊維部材であるケブラー(登録商標)で構成されている。クッション部材を繊維部材で構成する場合、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維等のアラミド繊維や、ガラス繊維、カーボン繊維等が使用可能である。
クッション層5を繊維部材で構成する場合、繊維部材は、光ケーブル1の長手方向に沿って、内層ケーブル4の周囲に螺旋状に撚って(巻いて)配置されていると良い。また、複数本の繊維部材が、互いに等間隔で、光ケーブル1の中心から等距離に配置されていると良い。これにより、クッション層5が偏って配置されることが抑制され、等方的に光ケーブル1の曲げに対する特性を向上させることができる。
クッション層5をケブラー(登録商標)で構成する場合には、充填率(クッション層5の断面積に対するクッション部材の総断面積の割合)を10%〜48%にすることが好ましい。ここでは、ケブラー(登録商標)の充填率は18%程度である。充填率をこの範囲にすることにより、内層ケーブル4が外層シース6の内側で動けるように、クッション層5を構成することができる。また、充填率をこの範囲にすることにより、外層シース6の第1シース層6Aを押出成形するときの熱によって内層シース3と第1シース層6Aとが癒着することを抑制できる。
外層シース6は、クッション層5の外側から、内層ケーブル4及びクッション層5を被覆する部材である。外層シース6の材料としては、例えばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ナイロン(商標登録)、フッ化エチレン又はポリプロピレン(PP)等の樹脂が使用可能である。外層シース6は、内層シース3と同じ材質で構成されても良いし、異なる材質で構成されても良い。
外層シース6は、クッション層5の周囲に配置された第1シース層6Aと、第1シース層6Aの外側に配置された第2シース層6Bとを備える。第1シース層6A及び第2シース層6Bは、互いに隙間無く密着し、一体化していることが好ましい。
第1シース層6Aと第2シース層6Bの厚さは、互いに同じでも良く、第1シース層6Aが第2シース層6Bよりも厚くても良く、或いは薄くても良い。ここでは、第1シース層6Aは0.5mm程度であり、第2シース層6Bの厚さは0.3mm〜1.2mm程度である。
第1シース層6Aと第2シース層6Bは、互いに一体化させるために同じ材料で構成されることが好ましいが、異なる材料を使用しても良い。第1シース層6A及び第2シース層6Bが同じ材料で構成される場合、第1シース層6Aと第2シース層6Bとの境界で界面が形成される。
外層シース6には、複数の抗張力体7が配置されている。抗張力体7は、第1シース層6Aの周囲に接するように配置されている。抗張力体7は、第1シース層6Aと第2シース層6Bとの間に配置されており、第1シース層6Aの抗張力体7に接していない箇所は、第2シース層6Bが密着している。
複数の抗張力体7は、ケーブル敷設時に作用する張力や敷設後に生ずる温度変化に起因する応力等による光ファイバ2Aの損失増加や損傷を抑制する機能を有する。複数の抗張力体7は、線状部材から構成される。抗張力体7の断面形状(ケーブル長手方向に垂直な断面における断面形状)は、例えば円形、扁平形、楕円形、又は矩形である。複数の抗張力体7の断面形状が円形の場合、その直径は0.3mm〜1.0mm程度である。複数の抗張力体7を構成する繊維の太さは、アラミド繊維を用いた場合には1000〜30000デニール程度、ガラス繊維を用いた場合には2万〜30万デニール程度、カーボン繊維を用いた場合には2万〜30万デニール程度である。
複数の抗張力体7としては、鋼線等の金属線、アラミド繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、繊維強化プラスチック(FRP)、モノフィラメント又はマルチフィラメント等が使用可能である。アラミド繊維としては、ケブラー(登録商標)等が使用可能である。FRPとしては、ケブラー(登録商標)により強化したアラミド繊維強化プラスチック(KFRP)や、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等が使用可能である。モノフィラメント又はマルチフィラメントとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等からなる糸状部材が使用可能である。複数の抗張力体7は、互いに同じ材料で構成されも良いし、互いに異なる材料で構成されても良い。ここでは、抗張力体7としてKFRPを用いることにより、軽量化且つ伸びに強い構造とすることができる。
複数の抗張力体7は、互いに等間隔で、光ケーブル1の中心から等距離に配置されている。これにより、等方的に光ケーブル1の曲げ剛性を向上させることができる。また、複数の抗張力体7が光ケーブル1の中心から遠い位置にあるほど、言い換えると第1シース層6Aが厚いほど、光ケーブル1の剛性が高くなり、曲げ難くなる。つまり、第1シース層6A(及び第2シース層6B)の厚さを調整することにより、複数の抗張力体7の位置を調整することができ、光ケーブル1の剛性を調整することができる。例えば、光ケーブル1の径を太くする場合、複数の抗張力体7の位置を光ケーブル1の外周側に寄せて光ケーブル1の剛性を高くすることができる。
複数の抗張力体7は、第1シース層6A及び第2シース層6Bのそれぞれと密着している。但し、第1シース層6A及び第2シース層6Bを密着させなくても良い。また、複数の抗張力体7のそれぞれの周囲に接着層を設け、複数の抗張力体7を第1シース層6A及び第2シース層6Bにそれぞれ接着させても良い。この場合、接着層の材料としては、例えば変性ポリオレフィン樹脂等が使用可能である。
図4は、光ケーブル1内の複数の抗張力体7の配置の説明図である。ここでは、第2シース層6Bを省略し、複数の抗張力体7と第1シース層6Aが露出した構造を模式的に示している。
複数の抗張力体7は、光ケーブル1の長手方向に沿って、第1シース層6Aの周囲に螺旋状に撚られている。複数の抗張力体7を光ケーブル1の長手方向に沿って螺旋状に配置することによって、抗張力体7を光ケーブル1の長手方向に平行に配置した場合と比べて、耐座屈性を確保できる。
複数の抗張力体7の撚りピッチP1は、100mm〜300mm程度であることが好ましい。撚りピッチP1を100mm以上とすることで、良好な製造性を担保することができる。また、撚りピッチP1を300mm以下とすることで、良好な耐座屈性を確保することができる。
複数の抗張力体7の本数は、ここでは6本である。但し、複数の抗張力体7の本数は、抗張力体7の種類や光ケーブル1に要求される剛性等により適宜選択され、4本〜8本程度となる。曲げの方向性を無くすという観点から、4本以上の抗張力体7を均等配置させることが望ましい。
なお、光ケーブル1の剛性値は、0.04N・mm2〜0.08N・mm2程度であることが好ましい。複数の抗張力体7の本数を4本〜8本程度とし、光ケーブル1の剛性値を0.04N・mm2〜0.08N・mm2程度とすることにより、良好な取り扱い性を確保することができる。
本実施形態では、抗張力体7が外層シース6の内部に埋設されている。つまり、本実施形態では、抗張力体7とクッション層5との間に第1シース層6Aが配置されている。仮に、クッション層5の周囲に接するように抗張力体7が螺旋状に配置されていると、クッション層5が抗張力体7によって押し潰されたり、抗張力体7がクッション層5に入り込んだりするおそれがある。これに対し、本実施形態では、抗張力体7とクッション層5との間に第1シース層6Aがあるため、クッション層5が抗張力体7によって押し潰されたり、抗張力体7がクッション層5に入り込んだりすることを防止できる。
<製造方法>
図5A及び図5Bは、光ケーブル1の製造システムの説明図である。図5Aは、第1製造システム10の説明図である。図5Bは、第2製造システム20の説明図である。
図5Aに示すように、第1製造システム10において、光ケーブル1の第1シース層6Aまでが形成される。
まず、4心の間欠固定型の光ファイバテープ2が4枚撚り合わされて、16本の光ファイバ2Aから構成されたケーブルコアが形成される。このケーブルコアが第1押出機11に送られ、第1押出機11がケーブルコアの周囲をシース材で被覆して内層シース3が形成され、内層ケーブル4が形成される。
第1押出機11から排出された内層ケーブル4の冷却後、内層ケーブル4の長手方向に沿って、内層ケーブル4の周囲にクッション層5が形成され、周囲にクッション層5の形成された内層ケーブル4が第2押出機12に送られる。ここでは、内層ケーブル4の周囲に、クッション層5を構成する繊維部材5Aである1420デニールの6本のケブラー(登録商標)が、螺旋状に撚り合わされている。
第2押出機12においてクッション層5の周囲をシース材で被覆して第1シース層6Aが形成される。このとき、クッション層5を構成するケブラー(登録商標)の充填率が10%〜48%の範囲であれば、外層シース6の内部で内層シース3が動ける空間を確保しつつ、第1シース層6Aを押出成形するときの熱による内層シース3と第1シース層6Aとの癒着を抑制できる。
第2押出機12から排出されたケーブルは、冷却された後、冷却機から引き取られてドラム13に一旦巻き取られる。この段階のケーブルは、複数の光ファイバ2A、内層シース3、クッション層5及び第1シース層6Aから構成されており、抗張力体7及び第2シース層6Bは未だ形成されていない。
次に、図5Bに示すように、第2製造システム20において、抗張力体7及び第2シース層6Bが形成されて、光ケーブル1が完成する。
まず、ドラム13からケーブルが送り出され、ケーブルの長手方向に沿って、第1シース層6Aの周囲に抗張力体7が螺旋状に撚られながら配置される。ここでは、抗張力体7として、ケブラー(登録商標)により強化した6本のアラミド繊維強化プラスチック(KFRP)が用いられている。そして、周囲に抗張力体7を撚り合わせたケーブルが第3押出機に送られて、第3押出機において第2シース層6Bが形成される。第2シース層6Bを押出成形するときの熱により、複数の抗張力体7の離間する部分では第1シース層6Aと第2シース層6Bとが融着して、第1シース層6Aと第2シース層6Bが一体化されて外層シース6が形成される。また、これにより、外層シース6の内部に抗張力体7が埋設される。
第3押出機21から排出された光ケーブル1は、冷却された後、冷却機から引き取られてドラム22に巻き取られる。
本実施形態では、第1シース層6Aを形成した後に、第1シース層6Aの周囲に抗張力体7を螺旋状に撚りながら配置している。このため、製造時に抗張力体7がクッション層5に入り込むことは無く、抗張力体7を螺旋状に巻き付けるときにクッション層5が偏ることも抑制される。
<実施例>
・実施例1〜6
4心間欠固定テープ4枚(光ファイバ心線16本)を一方向に撚ったものをケーブルコアとし、このケーブルコアに直接シース材を被覆したものを内層シース3として、内層ケーブル4を形成した。内層シース3の厚さは0.5mmとした。この内層ケーブル4の周囲にケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層5を形成し、そのクッション層5の周囲に外層シース6を被覆した。外層シース6の厚さは1.0mmとした。
内層ケーブル4の外径は2.30mmとし、外層シース6の内径は3.15mmとし、クッション層5の断面積は3.64mm2とした。
外層シース6の第1シース層6Aの周囲には、ケブラー(登録商標)により強化した直径0.5mmの6本のアラミド繊維強化プラスチック(KFRP:抗張力体7)を均等配置させて螺旋状に埋め込んだ。KFRPの撚りピッチP1は100mmとした。これにより、図1の構成の光ケーブル1を作製した。
実施例1〜4のクッション層5には、次の表の通りに、ケブラー(登録商標)を撚り合わせて配置した。
Figure 0006182091
すなわち、実施例1では、内層ケーブル4の周囲に1140デニールの3本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層5を形成し、ケブラー(登録商標)の総断面積を0.26mm2とし、ケブラー(登録商標)の充填率を約7%(=0.26/3.64×100)とした。
実施例2では、内層ケーブル4の周囲に1140デニールの4本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層5を形成し、ケブラー(登録商標)の総断面積を0.35mm2とし、ケブラー(登録商標)の充填率を約10%(=0.35/3.64×100)とした。
実施例3では、内層ケーブル4の周囲に1420デニールの6本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層5を形成し、ケブラー(登録商標)の総断面積を0.66mm2とし、ケブラー(登録商標)の充填率を約18%(=0.66/3.64×100)とした。
実施例4では、内層ケーブル4の周囲に2840デニールの6本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層5を形成し、ケブラー(登録商標)の総断面積を1.31mm2とし、ケブラー(登録商標)の充填率を約36%とした。
実施例5では、内層ケーブル4の周囲に2840デニールの8本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層5を形成し、ケブラー(登録商標)の総断面積を1.75mm2とし、ケブラー(登録商標)の充填率を約48%とした。
実施例6では、内層ケーブル4の周囲に2840デニールの10本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層5を形成し、ケブラー(登録商標)の総断面積を2.19mm2とし、ケブラー(登録商標)の充填率を約60%とした。
・比較例1
4心間欠固定テープ4枚(光ファイバ心線16本)を一方向に撚ったものをケーブルコアとし、このケーブルコアに直接シース材を被覆したものを内層シースとして、内層ケーブルを形成した。内層シースの厚さは0.5mmとした。この内層ケーブルの周囲に1420デニールの6本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層を形成した。
クッション層の周囲に抗張力体となるKFRP(外径0.5mm)を螺旋状に直接巻きつけつつ、クッション層の周囲に外層シースを被覆した。外層シースの厚さは1.0mmとした。
・比較例2
4心間欠固定テープ4枚(光ファイバ心線16本)を一方向に撚ったものをケーブルコアとし、このケーブルコアに直接シース材を被覆した光ケーブルを作製した。シース層の厚さは1.5mmとした。
このシース層の第1シース層の周囲には、ケブラー(登録商標)により強化した直径0.5mmの6本のアラミド繊維強化プラスチック(KFRP:抗張力体)を均等配置させて螺旋状に埋め込んだ。KFRPの撚りピッチP1は100mmとした。
・比較例3
4心間欠固定テープ4枚(光ファイバ心線16本)を一方向に撚ったものをケーブルコアとし、このケーブルコアに直接シース材を被覆したものを内層シースとして、内層ケーブルを形成した。内層シースの厚さは0.5mmとした。この内層ケーブルの周囲に1420デニールの6本のケブラー(登録商標)を撚り合わせてクッション層を形成し、そのクッション層の周囲に外層シースを被覆した。外層シースの厚さは1.0mmとした。
比較例3では、外層シースには抗張力体は配置しなかった。
・評価結果1
実施例1〜実施例6では、第1シース層によってKFRP(抗張力体)がクッション層に入り込まず、KFRPが外層シースの内部に埋め込まれていた。
比較例1では、KFRP(抗張力体)がクッション層に入り込んでしまい、KFRPを外層シースに埋め込むことはできなかった。
なお、実施例1(充填率7%)では、内層シースと第1シース層とが癒着していた。一方、実施例2〜6では、内層シースと第1シース層との癒着が見られなかった。このため、内層シースと第1シース層との癒着を防ぐためには、クッション層の充填率が10%以上であることが望ましい。
・評価結果2
比較例3のケーブルは、こしが無く、明らかに取扱い難い結果であった。実施例1〜実施例6と比較例1については、取扱い性に問題は見られなかった。
・評価結果3
光ケーブルの曲げ特性について評価を行った。500mm、600mm、700mm、800mmの4水準で光ケーブルを1ターンさせ、測定環境を常温と−10℃の条件で波長1.55μmでの伝送損失の変化を測定した。伝送損失が0.1dB未満を合格とし、0.1dB以上を不合格とした。この試験結果は以下の通りである。
Figure 0006182091
表2に示す通り、比較例2のケーブルは曲げ特性に問題があったのに対し、実施例2〜実施例5と比較例3のケーブルは曲げ特性が良好であることが確認された。実施例6(充填率60%)では、ケブラー(登録商標)の充填率が高いため、内層ケーブルの動きが制限されてしまい、曲げ特性が悪くなったと考えられる。このため、クッション層の充填率は、48%以下であることが望ましい。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光ケーブル、2 間欠固定型光ファイバテープ、
2A 光ファイバ、2B 連結部、
3 内層シース、4 内層ケーブル、
5 クッション層、5A 繊維部材、
6 外層シース、6A 第1シース層、6B 第2シース層、
7 抗張力体、
10 第1製造システム、11 第1押出機、
12 第2押出機、13 ドラム、
20 第2製造システム、21 第3押出機、22 ドラム

Claims (4)

  1. 光ファイバと、
    前記光ファイバの周囲に配置された内層シースと、
    前記内層シースの周囲に螺旋状に撚った繊維部材で構成されたクッション層と、
    前記クッション層の周囲に配置された第1シース層、及び、前記第1シース層の周囲に配置され前記第1シース層と融着している第2シース層を有する外層シースと、
    前記外層シースに埋設され、ケーブル長手方向に螺旋状に撚られ、互いに離間する複数の抗張力体と
    を備え、
    前記複数の抗張力体は、前記第1シース層と前記第2シース層との間に配置されており前記第1シース層の周囲に接した状態で螺旋状に配置されている
    ことを特徴とする光ケーブル。
  2. 請求項1に記載の光ケーブルであって、
    前記複数の抗張力体は、均等配置されている
    ことを特徴とする光ケーブル。
  3. 請求項1又は2に記載の光ケーブルであって、
    前記クッション層の断面積に対する前記クッション層を構成するクッション部材の総断面積の割合が、10%〜48%の範囲内である
    ことを特徴とする光ケーブル。
  4. 光ファイバの周囲に内層シースを形成するステップと、
    前記内層シースの周囲に繊維部材を螺旋状に撚ってクッション層を形成するステップと、
    前記クッション層の周囲に第1シース層を形成するステップと、
    前記第1シース層の周囲に接した状態で複数の抗張力体を互いに離間させながら螺旋状に撚るステップと、
    周囲に前記複数の抗張力体のある前記第1シース層の周囲に第2シース層を融着して形成して、前記第1シース層と前記第2シース層との間に前記複数の抗張力体を配置して、第1シース層及び第2シース層から構成された外層シースに前記複数の抗張力体を埋設するステップと
    を有する光ケーブルの製造方法。
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