JP6181502B2 - 高性能タイヤ用トレッドゴム組成物、高性能タイヤ及び高性能ドライタイヤ - Google Patents
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Description
前記工程が、5〜15分間かけて混合物の温度を100〜130℃に上昇させた後、5〜10分間かけて混合物の温度を140〜160℃に上昇させるものであることを特徴とする高性能タイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
さらに、本発明は、前記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能ドライタイヤに関する。
ベース練り工程は、先ず、ゴム成分と、軟化剤と、補強剤と、加硫剤及び加硫促進剤以外の他の配合材料とを、その混合物の温度が5〜15分間で100〜130℃になるように上昇させながら混合する低温ベース練り工程が行われる。温度や時間が下限未満では、充分な配合剤の分散ができないおそれがあり、上限を超えると、加硫後のゴム物性が狙いよりも硬く仕上がるおそれがある。なお、低温ベース練り工程は、混合物の温度を7〜13分間で100〜110℃に上昇させることがより好ましい。
なお、高温ベース練り工程は、混合物の温度を5〜8分間で140〜160℃に上昇させることがより好ましい。
なお、本発明において、SBRのスチレン含有量は、H1−NMR測定により算出される。
液状ジエン系重合体は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1.0×103〜2.0×105であることが好ましく、3.0×103〜1.5×104であることがより好ましい。1.0×103未満では、破壊特性が低下し、十分な耐久性が確保できない恐れがある。一方、2.0×105を超えると、重合溶液の粘度が高くなり過ぎ生産性が悪化する恐れがある。なお、本発明において、Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算値である。
ベース練り工程の後、当該工程で得られた混合物、加硫剤及び加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程を行い、その後加硫工程を行うこと、等により、本発明の加硫ゴム組成物が得られる。仕上げ練り工程は、オープンロールなどを用いて、混合物、加硫剤及び加硫促進剤などを混練りする方法等で実施でき、加硫工程は、仕上げ練り工程で得られた未加硫ゴム組成物に公知の加硫手段を適用することで実施できる。
なお、本明細書において、軟化剤の含有量には、油展ゴムに含まれるオイル量は含まれない。
すなわち、前記成分を配合して得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。該高性能タイヤは、レースなどの競技用タイヤ、特にドライ路面に使用される高性能ドライタイヤに好適に適用できる。
SBR:旭化成ケミカルズ(株)製のタフデン4850(スチレン含有量:40質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
カーボンブラック:東海カーボン(株)製のシースト9(SAF、N2SA:142m2/g、DBP:115ml/100g)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24
液状SBR:(株)クラレ製のL−SBR−820(スチレン含有量:22質量%、Mw:8500)
レジン:日塗化学(株)製のG−90(軟化点:90℃)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
ステアリン酸:日油(株)製のつばき
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤DM:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM
加硫促進剤TOT−N:大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、8分間かけて120℃になるまで混練した後(低温ベース練り工程)、更に5分間かけて150℃になるまで混練した(高温ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、5分間かけて100℃になるまで混練した後(低温ベース練り工程)、更に9分間かけて160℃になるまで混練した(高温ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、15分間かけて160℃になるまで混練した(ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、8分間かけて120℃になるまで混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、5分間かけて130℃になるまで混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、5分間かけて150℃になるまで混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、5分間かけて150℃になるまで混練した(第2ベース練り工程)。更に得られた第2混合物に、表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、5分間かけて150℃になるまで混練した(第3ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
表1に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、8分間かけて120℃になるまで混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物を排出した後、再度バンバリーに充填し、更に表1に示す配合処方に従って各薬品を充填し、5分間かけて150℃になるまで混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
得られた試験用タイヤについて下記の評価を行った。結果を表1に示す。
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした(グリップ性能指数)。数値が大きいほど、ドライ路面におけるグリップ性能が高いことを示す。
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際にベストラップと最終ラップの操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが比較評価し、比較例1を100として指数表示をした(グリップ性能低下指数)。数値が大きいほど、ドライ路面におけるグリップ性能の低下が抑制されていることを示す。
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。その際におけるタイヤトレッドゴムの残溝量を計測し(新品時15mm)、比較例1の残溝量を100として指数表示した(耐摩耗性能指数)。数値が大きいほど、耐摩耗性能が高いことを示す。
比較例1の混練り時間を100として指数表示した。指数が小さいほどコストが低いことを示す。
Claims (8)
- ゴム成分と、軟化剤と、補強剤と、加硫剤及び加硫促進剤以外の他の配合材料とを混合する工程を経て得られる高性能タイヤ用トレッドゴム組成物であって、
前記工程が、5〜15分間かけて混合物の温度を100〜130℃に上昇させた後、混合物の温度を100℃以下に冷却せずに、5〜10分間かけて混合物の温度を140〜160℃に上昇させるものであることを特徴とする高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。 - 前記工程は、全ゴム成分と、全軟化剤と、全補強剤と、加硫剤及び加硫促進剤以外の他の全配合材料を一括で混合するものである請求項1記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量%中、スチレンブタジエンゴムを60質量%以上含み、
前記ゴム成分100質量部に対して、前記補強剤を40〜250質量部、前記軟化剤を30〜300質量部含む請求項1又は2記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。 - 前記補強剤がカーボンブラックを含む請求項1〜3のいずれかに記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
- 前記軟化剤がオイル及び/又は液状ジエン系重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
- ゴム成分と、軟化剤と、補強剤と、加硫剤及び加硫促進剤以外の配合材料とを混合するベース練り工程を含み、
前記工程が、5〜15分間かけて混合物の温度を100〜130℃に上昇させた後、混合物の温度を100℃以下に冷却せずに、5〜10分間かけて混合物の温度を140〜160℃に上昇させるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能タイヤ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能ドライタイヤ。
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