JP6180307B2 - インサート成形品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、スイッチの極盤等のインサート成形品の製造方法に関する。
従来、この種のインサート成形品の製造方法としては、例えば下記特許文献1に記載のように、下型に設けられた支持片上に載置させたインサート部材を、上型に取り付けられた押えピンにて押えて位置決めしている状態で、これら上型と下型との間に樹脂材を射出し、この射出した樹脂材が硬化する前に押えピンを後退させて、押えピンにて押えた部分に樹脂材を流し込んでシールドさせる方法が知られている。
特開2012−125931号公報
しかしながら、上記特許文献1にかかる従来技術によれば、下型に設けられた支持片上に載置させたインサート部材を上側に取り付けられた押えピンで押えて位置決めしているため、このインサート部材が下型の支持片に接触している部分は樹脂材でシールドできず、このインサート部材の全体を樹脂材でシールドできないため、より高い防水性および絶縁性が容易ではない。
また、出願人自身が出願した特願2012−210854においては、金型内に設置されたインサート部材を押えピンにて押えて位置決めした後、金型内に射出した樹脂材が硬化する前の状態で、押えピンを後退させる。そして、樹脂材が硬化した状態で型開きしてインサート部材がインサート成形されたインサート成形品を取り出す技術を提案している。
ところが、上記特許出願においては、インサート部材を押えピンにて押えて位置決めした後、金型内に射出した樹脂材が硬化する前の状態で、押えピンを後退させるため、上記特許文献1とは異なり、インサート部材の押えピンにて押えた部分を樹脂材でシールドすることができるものの、インサート部材の連結部をパンチにて切断・内曲げ加工した後に、この切り離された連結部を樹脂材で満たしつつ押えピンにて押えた部分を樹脂材でシールドすることが考慮されていない。
そこで本発明は、従来技術における上記問題を解決し、切り離された連結部を樹脂材で満たしつつ、押えピンにて押えた部分を樹脂材でシールドでき、より高い防水性および絶縁性の確保が容易にできるインサート成形品の製造方法を提供することを目的とする。
この課題を解決するため、請求項1にかかる本発明は、突出部が表面に突設されたインサート部材を金型内に設置し、溶融させた樹脂材を前記金型内に射出して前記インサート部材をインサート成形するインサート成形品の製造方法であって、前記金型内に設けられた嵌合凹部に前記突出部の先端部分を嵌合させつつ前記金型内に設置された前記インサート部材を押えピンにて押えて位置決めする型締め工程と、前記インサート部材の所定位置にパンチを当接させ切り離切断工程と、前記金型内に前記樹脂材を射出する射出工程と、前記金型内および切り離された部分が前記樹脂材にて満たされ、かつこの樹脂材が硬化する前の状態で、前記押えピンおよび前記パンチを後退させるピン移動工程と、前記樹脂材が硬化した状態で型開きして前記インサート部材がインサート成形された前記インサート成形品を取り出す取り出し工程と、を備えたものである。
請求項2は、請求項1のインサート成形品の製造方法において、前記インサート部材は、前記突出部を複数有し、前記所定位置は、前記インサート部材における前記複数の突出部の間の位置である、ことを特徴とする。
請求項3は、請求項1または2記載のインサート成形品の製造方法において、前記パンチは、先端部にテーパ状の切断部を備え、前記ピン移動工程は、前記押えピンの端部および前記パンチの前記切断部の基端側が前記金型の内面に沿う位置まで前記押えピンおよび前記パンチを後退させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、金型内に設置されたインサート部材を押えピンにて押えて位置決めした後、金型内に設置されたインサート部材を押えピンにて押えて位置決めする。この状態で、インサート部材の連結部にパンチを当接させ、連結部が切り離された形状のインサート部材としてから、金型内に樹脂材を射出する。そして、金型内および切り離された連結部が樹脂材にて満たされ、かつこの樹脂材が硬化する前の状態で、押えピンおよびパンチを後退させる。このため、これら後退させた押えピンおよびパンチとインサート部材との間の隙間に樹脂材が流れ込み、インサート部材を押えピンにて押えた部分を、この押えピンにて押えていない部分と同様に樹脂材でシールドできるとともに、インサート部材の切り離された連結部を樹脂材でシールドできる。よって、インサート成形時にインサート部材の連結部を切り離すとともに、この切り離された連結部を樹脂材で覆ってシールドできるため、インサート部材の連結部をインサート成形後に切断する切断作業を不要にできるとともに、切り離された連結部を含んだインサート部材の全体を樹脂材でシールドでき、より高い防水性および絶縁性の確保が容易にできる。
さらに、押えピンの端部およびパンチの切断部の基端側が前記金型の内面に沿う位置まで押えピンおよびパンチを後退させることにより、これら後退させた押えピンおよびパンチとインサート部材との間の隙間に樹脂材が流れ込み、インサート部材を押えピンにて押えた部分およびパンチにて切り離した部分を、樹脂材でシールドできる。よって、このインサート部材の全体を樹脂材でシールドでき、より高い防水性および絶縁性の確保が容易にできる。
本発明の一実施形態によるインサート成形品の製造方法に用いられる金型の設置工程の一部を示す概略断面図である。 上記金型内に設置したインサート部材を切断した状態を示す概略断面図である。 上記金型の押えピンを後退させ樹脂材を充填した状態を示す概略断面図である。 上記金型で製造されたインサート成形品を示す概略断面図である。
本発明の一実施形態に係るインサート成形品の製造方法について図1ないし図4を参照して説明する。
<全体構成>
本発明のインサート成形品Aの製造方法に用いられる製造装置1は、2プレートタイプのインサート成形装置であって、インサート成形品Aにインサート成形されるインサート部材(ターミナル)としての導電プレートBの高度な防水性能および絶縁性能を確保することを目的としたものである。導電プレートBは、例えば銅等の導電性を有する金属材料等にて形成された導電板であって、例えばスイッチの極盤・ターミナルや固定接点等の役目を果たす部分となるものである。
具体的に、導電プレートBは、図1に示すように、各回路が位置決めされてマッチングされた状態で連結部B1にて連結されて繋げられた形状とされており、連結部B1が金型4内で切断・内曲げ加工される。また、導電プレートBの連結部B1の下面側に位置する裏面には、この連結部B1での切断・内曲げ加工を容易にするためのV型のノッチB2が形成されている。このノッチB2は、導電プレートBを金型4の成形空間5内に設置してセットする前の段階で、この導電プレートBの連結部B1の裏面に形成されている。
導電プレートBの表面には、先端部が所定の回路の電気的な接点B3となる突出部B4が突設され、インサート成形品Aにインサート成形された後において、図4に示すように、導電プレートBのうちの各接点B3を除く全部分が絶縁性樹脂Cにてシールドされ、防水性および絶縁性が確保された構造とされる。各突出部B4は、連結部B1から離れた位置に設けられており、これら連結部B1と突出部B4との間を、後述する押えピン24,34にて押えて位置決めできる構成とされている。
製造装置1は、上型2と下型3とで構成された金型4を備えている。この製造装置1は、金型4の上型2と下型3との間の樹脂充填領域である成形部としての成形空間5に導電プレートBを設置して載置してから、これら上型2と下型3とを型締めした状態で、これら上型2と下型3との間の成形空間5に樹脂材である絶縁性樹脂Cを射出して注入することにより、導電プレートBがインサート成形されたインサート成形品Aが製造される。具体的に、金型4は、この金型4の上側の約2分の1を構成する上型2と、この金型4の下側の約2分の1を構成する下型3とからなる。
<上型>
金型4の上型2の下面であるパーティングラインとしての成形面2aには、下方に開口した断面略凹状の成形領域となる上型空間21が設けられている。上型空間21の底部21aには、上型空間21から上型2の外部に向けて貫通したピン挿通孔22が穿設されている。これらピン挿通孔22は、所定の間隔を空けて、例えば2本ほど設けられている。各ピン挿通孔22には、細長円柱状の押えピン24がそれぞれ挿通されて取り付けられ、これら押えピン24は、各ピン挿通孔22に挿通されて貫通させた状態で、これらピン挿通孔22の軸方向に沿って進退可能に取り付けられている。また、これら各押えピン24の先端には、軸方向に直交する水平な押え面24aが形成され、これら押え面24aは、金型4内に収容された導電プレートBの上面側を押えて位置決めする部分とされている。
上型2の上型空間21の底部21aのピン挿通孔22の間には、この上型空間21から上型2の外部に向けて貫通したパンチ挿通孔25が穿設されている。パンチ挿通孔25には、細長円柱状のパンチとしてのトリミングツール26が挿通されて取り付けられ、このトリミングツール26は、パンチ挿通孔25に挿通されて貫通させた状態で、パンチ挿通孔25の軸方向に沿って進退可能に取り付けられている。トリミングツール26は、金型4の成形空間5に設置された導電プレートBの連結部B1に当接させて、この連結部B1を切断する。さらに、トリミングツール26は、テーパ状である円錐面状の切断面としてのパンチ面26aが先端部に設けられ、このパンチ面26aの基端側が円筒状の軸状部26b上に同心状に一体に設けられた形状とされている。そして、トリミングツール26は、パンチ面26a側を下方に向けてパンチ挿通孔25に進退可能に挿入されている。
上型2の上型空間21の底部21aには、導電プレートBの各突出部B4の接点B3を嵌合させるための嵌合凹部27が設けられている。これら嵌合凹部27は、導電プレートBの各突出部B4の接点B3のそれぞれが嵌合し、これら各接点B3を絶縁性樹脂Cにて被覆させないためのものであって、各突出部B4の接点B3のみが嵌合する断面略凹弧面状に形成されている。また、これら嵌合凹部27は、導電プレートBの各突出部B4の接点B3を嵌合させることによって、導電プレートBを上型2に対して位置決め固定させる。
<下型>
下型3は、上型2と同様に構成されており、この下型3の上面であるパーティングラインとしての成形面3aに形成された断面略凹状の成形領域となる下型空間31を、上型2の上型空間21に対向させた状態とされて取り付けられている。具体的に、下型3の下型空間31の底部31aには、この下型空間31から下型3の外部に向けて貫通したピン挿通孔32が穿設されている。これらピン挿通孔32は、上型2の各ピン挿通孔22に同心状に連通するように対向させて、例えば2本ほど設けられている。
各ピン挿通孔32には、細長円柱状の押えピン34がそれぞれ挿通されて取り付けられ、これら押えピン34は、各ピン挿通孔32に挿通されて貫通させた状態で、これらピン挿通孔32の軸方向に沿って進退可能に取り付けられている。これら押えピン34は、上型2の各ピン挿通孔22に挿通されて取り付けられた各押えピン24に等しい外径寸法に形成され、下型3の下側空間31に上型2の上型空間21を向かい合わせて型締めした状態で、これら各押えピン24に対向する位置に取り付けられ、これら押えピン24に対向する方向に進退可能に取り付けられている。また、これら各押えピン34の先端には、軸方向に直交する水平な押え面34aが形成されている。これら押え面34aは、下型3の下側空間31に載置された導電プレートBを押えて位置決めする部分とされている。
<製造方法>
次に、上記製造装置1を用いたインサート成形品Aの製造方法について説明する。
<設置工程>
まず、金型4が型開きされ、図1に示すように、下型3の各ピン挿通孔32から押えピン34の押え面34aのそれぞれが下型3の下型空間31の底面31aより下型空間31内へ所定距離ほど突出した状態で、この下型3の下側空間31の中央に導電プレートBを設置する。このとき、導電プレートBの下面は、各押えピン34の押え面34a上に載置された状態とされる。一方、上型2の各ピン挿通孔22に挿通されている各押えピン24は、上型2の上型空間21の底部21aより上側空間21内へ所定距離ほど突出した状態とされている。
<型締め工程>
この状態で、下型3および上型2を近づく方向に相対的に移動させて、これら下型3の成形面3aと上型2の成形面2aとを接触させて型締めする。このとき、図2に示すように、上型2の各ピン挿通孔22から上型空間21内へ突出している各押えピン24の押え面24aによって、下型3の下側空間31内に設置されている導電プレートBが上側から押えられ、下型3の各ピン挿通孔32から下型空間31内へ突出している各押えピン34との間で挟持されて位置決め固定される。そして、これら押えピン24,34によって、導電プレートBの連結部B1近傍の位置が挟持されて位置決め固定される。同時に、導電プレートBの各突出部B4の接点B3が上型3の嵌合凹部27にそれぞれ嵌合され、導電プレートBが上型2に位置決めされる。
<切断工程>
この後、トリミングツール26を下方に移動させて進出させ、トリミングツール26のパンチ面26aを導電プレートBの連結部B1に当接させる。この状態で、さらにトリミングツール26を下方へ進出させ、図2に示すように、トリミングツール26のパンチ面26aにて導電プレートBの連結部B1を切断・内曲げ加工して、これら連結部B1が機械的かつ電気的に切り離された形状の導電プレートBとする。ここで、「切断・内曲げ加工」とは、導電プレートBの連結部B1を切断するとともに、この連結部B1の切断箇所B5を内側へ曲げる下降をいう。
<射出工程>
この後、溶融させた絶縁性樹脂Cを樹脂注入口(図示せず)ら金型4内へ徐々に注入していき、この絶縁性樹脂Cを金型4内の成形空間5に射出させる。このとき、絶縁性樹脂Cは、各押えピン24,34およびトリミングツール26が位置する部分、および上型2の嵌合凹部27に嵌合されている導電プレートBの各接点B3を除いた成形空間5内を満たしていき、これら各押えピン24,34およびトリミングツール26の周囲を覆い、成形空間5内への絶縁性樹脂Cの充填が完了される。
<ピン移動工程>
そして、成形空間5への絶縁性樹脂Cの充填が完了し、この成形空間5内へ射出された絶縁性樹脂Cが硬化する前の状態で、図3に示すように、各押えピン24の押え面24a、およびトリミングツール26のパンチ面26の基端部が上型2の上型空間21の底部21aに沿う位置となるまで、これら各押えピン24およびトリミングツール26を後退移動させる。同時に、各押えピン34の押え面34aが下型3の下型空間31の底部31aに沿う位置となるまで、これら各押えピン34を後退移動させる。
このとき、これら押えピン24,34およびトリミングツール26は、絶縁性樹脂Cが硬化(液体から個体に状態変化)する前の状態、すなわち後退させた押えピン24,34、およびトリミングツール26と導電プレートBとの間の隙間に絶縁性樹脂Cを廻し充填可能な状態で、後退移動される。そして、これら押えピン24,34、およびトリミングツール26を後退させる速度としては、押えピン24,34による導電プレートBの位置決めが解除され、押えピン24,34およびトリミングツール26を引き抜く際に、導電プレートBと押えピン24,34およびトリミングツール26との間に絶縁性樹脂Cが廻って流れ込むことによって、導電プレートBが金型4の成形空間5内の所定位置からずれない程度に調整されている。
さらに、金型4の成形空間5に射出された絶縁性樹脂Cは、押えピン24,34およびトリミングツール26が後退して引き抜かれて抜去されてくことと同時に、これら押えピン24,34およびトリミングツール26が位置していた空間に充填されていき、各押えピン24,34の押え面24a,34aと導電プレートBとの間に形成される隙間、トリミングツール26にて切断された連結部間に形成される隙間、およびトリミングツール26のパンチ面26aと導電プレートと連結部との間に形成される隙間のそれぞれへ充填される。ここで、金型4の成形空間5内においては、絶縁性樹脂Cが充填されていることから、この成形空間5内での絶縁性樹脂Cによる圧力(加圧)によって導電プレートBが位置決め保持されており、各押えピン24,34およびトリミングツール26を後退させる際においても、導電プレートBが絶縁性樹脂Cの圧力によって位置決め保持されている。
<取り出し工程>
金型4の成形空間5に射出された絶縁性樹脂Cが硬化(固化)した後の状態で、この金型4の上型2と下型3とを引き離すように相対的に移動させて型開きし、図4に示すように、導電プレートBの接点B3を除く全部分が絶縁性樹脂Cにてシールドされて被覆されたインサート成形品Aを、金型4の成形空間5内から取り出す。このとき、インサート成形品Aを金型4の成形空間5から取り出す際には、インサート成形品Aとともに樹脂注入口に充填され硬化した絶縁性樹脂Cがそれぞれ取り外される。
<効果>
前述のように、金型4の上型2および下型3の各ピン挿通孔22,32に取り付けた押えピン24,34を用い、この金型4の成形空間5に設置された導電プレートBの上面および下面を各押えピン24,34にて挟持して位置決め固定した状態で、トリミングツール26を進出させて導電プレートBの連結部B1に当接させて、この連結部B1を切断・内曲げ加工して切り離した形状としてから金型4内に絶縁性樹脂材Cを射出する。そして、絶柄性樹脂Cが硬化する前の状態で、押えピン24,34およびトリミングツール26のそれぞれを後退させて、これら押えピン24,34と導電プレートBとの間、および切断および内曲げ加工されて切り離された連結部B1の切断箇所B3とトリミングツール26との間のそれぞれに絶縁性樹脂Bを廻して充填させて絶縁性樹脂Cにて覆って、導電プレートBをインサート成形する。
このため、インサート成形時に導電プレートBの連結部B1を切り離すとともに、導電プレートBを押えピン24,34にて押えた部分を、これら押えピン24,34にて押えていない部分と同様に絶縁性樹脂Cでシールドでき、導電プレートBの切り離された連結部B1の切断箇所B5を絶縁性樹脂Cでシールドできる。よって、導電プレートBの連結部B1をインサート成形後に切断する切断作業を不要にでき、一工程で、導電プレートBの連結部B1の切断と、導電プレートBの不要露出部分の絶縁性樹脂Cによるシールドができる。
したがって、導電プレートBをインサート成形したインサート成形品Aの生産効率を高めることができると同時に、導電プレートBの各押えピン24,34にて押えられた部分に加え、トリミングツール26にて切断した切断箇所B5を確実に絶縁性樹脂Cで被覆して絶縁でき、この導電プレートBの露出の必要箇所である接点B3を除いた部分への水滴や粉塵等の入り込みを確実に防止できる。よって、導電プレートBの接点B3を除いた全体がシールドされたインサート成形品Aとなり、より高度な防水性能をおよび高絶縁性を施すことができ、導電プレートBに回路が設けられている場合には、その回路の耐性を向上できるとともに、導電プレートBにスイッチを設ける場合には、そのスイッチの信頼性を向上させることができる。
また、導電プレートBの連結部B1近傍の位置を押えピン24,34にて押えて位置決めする構成としたため、これら押えピン24,34にて連結部B1の近傍位置を押えた状態で導電プレートBの連結部B1にトリミングツール26を当接させて、この連結部B1を切断・内曲げ加工させ、この連結部B1が機械的かつ電気的に切り離された形状の導電プレートBとさせる。すなわち、トリミングツール26による導電プレートBの切断箇所B5の近傍を押えピン24,34にて押えた状態で、このトリミングツール26にて導電プレートBを切断できるため、トリミングツール26による導電プレートBの連結部B1の切断工程をより確実かつ精度良く行うことができる。
さらに、成形空間5内へ射出された絶縁性樹脂Cが硬化する前の状態で、各押えピン24の押え面24a、およびトリミングツール26のパンチ面26の基端部が上型2の上型空間21の底部21aに沿う位置まで後退移動させると同時に、各押えピン34の押え面34aが下型3の下型空間31の底部31aに沿う位置まで後退移動させる。このため、これら押えピン24,34およびトリミングツール26が位置していた空間に絶縁性樹脂Cを充填でき、各押えピン24,34の押え面24a,34aと導電プレートBとの間に形成される隙間、トリミングツール26にて切断された連結部B1間に形成される隙間、およびトリミングツール26のパンチ面26aと導電プレートBの連結部B1との間に形成される隙間のそれぞれが絶縁性樹脂Cにてシールドされる。よって、導電プレートBの接点B3を除いた全体を絶縁性樹脂Cでシールドでき、より高い防水性および絶縁性の確保が容易にできる。
さらに、型締め工程において、導電プレートBの各突出部B4の接点B3が上型2の嵌合凹部27にそれぞれ嵌合されるため、導電プレートBを上型2に位置決めさせることができる。よって、各押えピン24,34による導電プレートBの挟持固定に加え、導電プレートBの水平方向の位置決めを、簡単な構成で確実にできる。
[その他]
上記一実施形態では、インサート部材として導電性を有する導電プレートBを用いたが、本発明に用いるインサート部材としては、絶縁性を有する部材であっても良い。また、金型4内に射出する樹脂材としては、絶縁性を有する樹脂材、すなわち絶縁性樹脂Cのほか、導電性を有する樹脂材等でも用いることができる。
また、金型4の上型2および下型3のいずれか一方を移動型とし、これら上型2および下型3のいずれか他方を固定型としたり、これら上型2および下型3のそれぞれを移動型としたりもできる。
1 製造装置
2 上型
2a 成形面
2b 上面
3 下型
3a 成形面
3b 下面
4 金型
5 成形空間
21 上型空間
21a 底部
22 ピン挿通孔
24 押えピン
24a 押え面
25 パンチ挿通孔
26 トリミングツール
26a パンチ面(切断部)
26b 軸状部
27 嵌合凹部
31 下型空間
31a 底部
32 ピン挿通孔
34 押えピン
34a 押え面
A インサート成形品
B 導電プレート(インサート部材)
B1 連結部
B2 ノッチ
B3 接点
B4 突出部
B5 切断箇所
C 絶縁性樹脂(樹脂材)

Claims (3)

  1. 突出部が表面に突設されたインサート部材を金型内に設置し、溶融させた樹脂材を前記金型内に射出して前記インサート部材をインサート成形するインサート成形品の製造方法であって、
    前記金型内に設けられた嵌合凹部に前記突出部の先端部分を嵌合させつつ前記金型内に設置された前記インサート部材を押えピンにて押えて位置決めする型締め工程と、
    前記インサート部材の所定位置にパンチを当接させ切り離切断工程と、
    前記金型内に前記樹脂材を射出する射出工程と、
    前記金型内および切り離された部分が前記樹脂材にて満たされ、かつこの樹脂材が硬化する前の状態で、前記押えピンおよび前記パンチを後退させるピン移動工程と、
    前記樹脂材が硬化した状態で型開きして前記インサート部材がインサート成形された前記インサート成形品を取り出す取り出し工程と、
    を備えたことを特徴とするインサート成形品の製造方法。
  2. 請求項1記載のインサート成形品の製造方法において、
    前記インサート部材は、前記突出部を複数有し、
    前記所定位置は、前記インサート部材における前記複数の突出部の間の位置である
    ことを特徴とするインサート成形品の製造方法。
  3. 請求項1または2記載のインサート成形品の製造方法において、
    前記パンチは、先端部にテーパ状の切断部を備え、
    前記ピン移動工程は、前記押えピンの端部および前記パンチの前記切断部の基端側が前記金型の内面に沿う位置まで前記押えピンおよび前記パンチを後退させる
    ことを特徴とするインサート成形品の製造方法。
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