JP6180025B2 - パンツ型着用物品及びその製造方法 - Google Patents

パンツ型着用物品及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6180025B2
JP6180025B2 JP2013228013A JP2013228013A JP6180025B2 JP 6180025 B2 JP6180025 B2 JP 6180025B2 JP 2013228013 A JP2013228013 A JP 2013228013A JP 2013228013 A JP2013228013 A JP 2013228013A JP 6180025 B2 JP6180025 B2 JP 6180025B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exterior body
continuous
wearing article
fusion
continuum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013228013A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015085088A (ja
Inventor
佐藤 信也
信也 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2013228013A priority Critical patent/JP6180025B2/ja
Publication of JP2015085088A publication Critical patent/JP2015085088A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6180025B2 publication Critical patent/JP6180025B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、パンツ型使い捨ておむつ等のパンツ型着用物品に関する。
パンツ型使い捨ておむつとしては、従来、腹側部から股下部を介して背側部に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配されて該吸収性本体を固定している外装体とを備え、且つ前身頃における外装体の左右両側縁と後身頃における外装体の左右両側縁とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているものが汎用されている。このようなパンツ型使い捨ておむつは、サイドシール部を破りこの部分を切り離して脱がせられるようになっている。このようにすることで、例えば乳幼児や老人等の要介護者が排便をしたときに、その汚物を腿から足先に引きずって付着させるようなことなく、おむつを破断開放し、そのまま立位や仰向けに寝た状態で股間から引き離し脱がすことができる。
また、パンツ型使い捨ておむつの外装体に、サイドシール部とは別に破断誘導部を設け、該破断誘導部にて外装体を破断可能にする技術が知られている。例えば特許文献1には、前身頃(腹側部)の外装体における吸収性本体とサイドシール部との間に、ウエスト開口部からレッグ開口部に亘って縦方向に延びる破断誘導部を設けることが記載されており、この破断誘導部の具体例として、外装体におけるミシン目が形成された部分、外装体を厚み方向に貫通する複数の貫通孔が形成された部分、加熱することにより外装体の構成部材を脆くした部分が記載されている。また特許文献2には、破線状の弱化領域からなる破断誘導部を備えたパンツ型使い捨ておむつが記載されている。特許文献2記載の破線状の弱化領域は、外装体に対し圧力接合加工あるいは超音波接合加工(エンボス加工)を縦方向に非連続的(散点状)に施すことにより形成されており、非連続的に施された複数の加工部分が硬化した薄膜部分となって縦方向に間欠配置されて構成されている。
国際公開第2005/089690号 特開平8−511709号公報
破断誘導部を有するパンツ型使い捨ておむつにおいて、その破断誘導部が、特許文献1に記載の如き、外装体を断続的に切断してミシン目状に加工してなるミシン目であると、そのミシン目が引っ張られる等してそれを構成する外装体の穴が拡張され、そこから尿等の排泄液が漏れ出すおそれがある。また特許文献2に記載の如き、硬化した薄膜部分が所定方向に間欠配置されてなる破断誘導部は、外装体を厚み方向に貫通する穴を有していないため排泄液の漏れの問題は生じないものの、薄膜部分を形成する際のエンボス加工の影響により、個々の薄膜部分の周辺部(隣接する薄膜部分どうしの間)に外装体の形成材料が偏在し、該周辺部の厚みが該薄膜部分の厚みに比して大きくなっているため、破断し難い。また、破断誘導部が設けられる外装体は、通常、複数の層が積層されて構成され、ウエスト開口部側からレッグ開口部側にかけて縦方向(外装体の繊維配向方向を横断する方向)にその積層数(外装体厚み)が変化する場合も少なくないところ、斯かる構成の外装体に対し、特許文献2に記載されているように縦方向にエンボス加工を施して、破断性に優れる破断誘導部(薄膜部分の間欠配置)を設けることは容易ではない。
従って本発明の課題は、破断性に優れ且つ液の漏れ出しの心配が無い破断誘導部を有し、着用状態から容易に破断開放し得るパンツ型着用物品を提供することにある。
本発明は、着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部とそれらの間に位置する股下部とを有すると共に、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、且つ吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配されて該吸収性本体を固定している外装体とを備え、前記腹側部における該外装体及び前記背側部における該外装体それぞれの縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型着用物品であって、前記外装体における前記吸収性本体と前記サイドシール部との間に、前記ウエスト開口部から前記レッグ開口部に亘って縦方向に延びる破断誘導部が設けられており、前記破断誘導部は、該破断誘導部の横方向の両側に位置する前記外装体の横方向一方側及び他方側の縁部どうしが、縦方向に連続的に延びる連続融着部にて互いに融着されて形成されているパンツ型着用物品を提供するものである。
また本発明は、前記パンツ型着用物品の製造方法であって、搬送中の外装体の一面の一部を摘んで、その搬送方向と交差する方向に延びる襞を該外装体の一面に形成する襞形成工程と、前記襞を、これを構成する前記外装体の厚み方向に加圧しつつ、該襞に対して、該外装体に吸収され該外装体を発熱させる波長のレーザー光を、該襞の延びる方向に沿って照射することにより、該襞を頂部側と基端部側とに分断するのと同時に、加圧状態にある該基端部側の相対向する該外装体どうしを融着させて前記連続融着部を形成するレーザー光照射工程とを有する、パンツ型着用物品の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、破断性に優れ且つ液の漏れ出しの心配が無い破断誘導部を有し、着用状態から容易に破断開放し得るパンツ型着用物品が提供される。
図1は、本発明のパンツ型着用物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示すおむつの展開且つ伸長状態における肌対向面側(内面側)を模式的に示す展開平面図である。 図3は、図1に示すおむつを模式的に示す分解斜視図である。 図4は、図1に示すおむつの連続融着部(破断誘導部)及びその近傍を模式的に示す断面斜視図である。 図5は、図4に示すおむつの連続融着部(破断誘導部)及びその近傍を模式的に示す、該連続融着部が延びる方向に直交する断面を示す断面図である。 図6は、図1に示すおむつの製造工程の要部を模式的に示す斜視図である。 図7(a)及び図7(b)は、それぞれ、図1に示すおむつの連続融着部(破断誘導部)の形成に用いられる装置の概略図である。 図8(a)及び図8(b)は、それぞれ、図7に示す装置を用いた連続融着部(破断誘導部)の形成工程の説明図である。 図9は、図7に示す装置における搬送ベルトの一部を模式的に示す平面図である。 図10(a)〜図10(c)は、それぞれ、図7に示す装置を用いて襞を分断するのと同時に連続融着部を形成する様子を説明する説明図である。 図11は、本発明のパンツ型着用物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの他の例の図1相当図である。 図12は、図11に示すおむつの図2相当図である。 図13は、図11に示すおむつの製造工程の要部を模式的に示す斜視図(図6相当図)である。 図14は、本発明に適用可能な外装体の一例を模式的に示す斜視図である。
以下本発明のパンツ型着用物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図1〜図3に示すように、吸収性本体2と、該吸収性本体2の非肌対向面側に配されて該吸収性本体2を固定している外装体3とを備えている。図2は、おむつ1の展開且つ伸長状態を示す展開平面図であるところ、この「展開且つ伸長状態」とは、おむつ1をサイドシール部Sで切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1を各部の弾性部材を伸長させて設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。本明細書において、肌対向面は、おむつ1及びその構成部材(例えば吸収性本体2)における、着用状態において着用者の肌側に向けられる面(相対的に着用者の肌に近い側)であり、非肌対向面は、おむつ1及びその構成部材における、着用状態において着用者の肌側とは反対側に向けられる面(相対的に着用者の肌から遠い側)である。
おむつ1は、着用状態において着用者の腹側に配される腹側部A、背側に配される背側部C、及びそれらの間に位置して着用者股間部に配される股下部Bを有していると共に、縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有している。おむつ1の縦方向Xは、腹側部Aと背側部Cとの間を股下部Bを介して延びる方向である。股下部Bは、外装体3が配されていない領域である。
吸収性本体2は、図2及び図3に示すように、おむつ1の縦方向Xと同方向に長い矩形形状を有している。吸収性本体2は、その長手方向を、展開且つ伸長状態におけるおむつ1の縦方向Xに一致させて、外装体3の中央部に接着剤により接合されている。吸収性本体2は、肌対向面を形成する液透過性の表面シート21、非肌対向面を形成する液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性の裏面シート22、及び両シート21,22間に介在配置された液保持性の吸収体23を有し、これら各部材が接着剤等の公知の接合手段により一体化されてなる。表面シート21、裏面シート22及び吸収体23としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができ、裏面シート22としては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。吸収体23としては、パルプ繊維等の繊維材料の集合体又は吸水性ポリマーの粒子を含んで構成される吸収性コアを有するものを用いることができ、該吸収性コアは、液透過性のコアラップシートで被覆されていても良い。
吸収性本体2の肌対向面における縦方向Xに沿う左右両側には、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性のシート材から構成された側方カフス24,24が設けられている。各側方カフス24の自由端部の近傍には糸状の側方カフス弾性部材25が1本以上伸長状態で配されている。各側方カフス24は、伸長状態で配された側方カフス弾性部材25がおむつ1の着用状態において収縮することによって起立し、液の側方への流出を阻止する。
外装体3は、シート材35,36と、該シート材35,36に固定された複数本の外装体形成用弾性部材33とを含んで構成されている。本実施形態における外装体3は、図1〜図3に示すように、着用時に着用者の腹側に配される腹側シート部材31と背側に配される背側シート部材32とに分割されている。即ち、本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、着用者の腹側に配される腹側シート部材31(外装体腹側領域)と、着用者の背側に配される背側シート部材32(外装体背側領域)と、両シート部材31,32に架け渡して固定された縦長の吸収性本体2とを備え、両シート部材31,32それぞれの縦方向に沿う両側縁部3s,3sどうしが接合されて一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口部WH及び一対のレッグ開口部LH,LHが形成されている。サイドシール部Sでは、腹側シート部材31と背側シート部材32とが、接着剤、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等の公知の接合手段によって接合されている。
腹側シート部材31及び背側シート部材32は、それぞれ、その非肌対向面(おむつ1の外面)を形成する外層シート材35と、該外層シート材35の内面側に配された内層シート材36と、両シート材35,36間に接着剤(図示せず)により固定された複数本の糸状又は帯状の弾性部材33とを含んで構成されており、図2に示す如きおむつ1の展開状態において、横方向Yに長い矩形形状をなしている。両シート材35,36間は、所定部位において接着剤(図示せず)によって接合されている。腹側シート部材31及び背側シート部材32においては、それぞれ図2に示すように、複数本の弾性部材33は、横方向Yに沿って略直線状に配され、横方向Yに伸長した状態で、縦方向Xに所定間隔を置いて配されている。
外装体3を構成するシート材35,36としては、後述する破断誘導部4の連続融着部40を安定的に形成する観点から、樹脂材を含み、該樹脂材を主成分として形成されているものが好ましく、具体的には例えば、樹脂材としてポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等の熱融着性の合成樹脂を含み、不織布、フィルム、不織布とフィルムとのラミネートシート等からなることが好ましい。不織布としては、エアースルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等が挙げられる。
外層シート材35は、図3に示すように、その横方向Yの長さは内層シート材36のそれと同じであるが、縦方向Xの長さは内層シート材36のそれよりも長く、そのため、外層シート材35は、両シート材35,36をそれらの縦方向Xの内方端35b,36bが一致するように積層させた場合に、内層シート材36の縦方向Xの外方端36aから縦方向Xの外方へ延出する、延出部35Eを有している。腹側シート部材31及び背側シート部材32の外層シート材35の延出部35Eは、それぞれ図2に示すように、内層シート材36側に折り返されており、その折り返しによって相対向したシート材35(35E),36間に、吸収性本体2の縦方向Xの端部2aが配されている。相対向するシート材35(35E),36間は、所定の部位において接着剤(図示せず)によって接合されている。
腹側部A(腹側シート部材31)及び背側部C(背側シート部材32)それぞれにおけるウエスト部Dには、外層シート材35と内層シート材36との間に弾性部材33が伸長状態で固定されていることによって、ウエストギャザーが形成されている。腹側部Aのウエスト部Dの弾性部材33及び背側部Cのウエスト部Dの弾性部材33は、図3に示すように、腹側部A又は背側部Cの横方向Yの全長に亘って連続的に延びており、その全体に亘って本来有する伸縮性を発現可能になされている。ウエスト部Dは、着用者の腰回りに位置する部位であり、通常、おむつ1の縦方向両端部1a,1a(ウエスト端部)それぞれから該おむつ1の縦方向Xの全長の1〜15%の長さまでの領域である。
また、腹側部A(腹側シート部材31)及び背側部C(背側シート部材32)それぞれにおける胴回り部Eには、外層シート材35と内層シート材36との間に弾性部材33が伸長状態で固定されていることによって、胴回りギャザーが形成されている。腹側部Aの胴回り部Eは、図2に示すようにおむつ1を、その各部の弾性部材を伸長させて平面状に拡げた展開状態とし、腹側部Aを上側、背側部Cを下側と考えた場合に、ウエスト部Dよりも下方に位置し且つ股下部Bよりも上方に位置する領域である。背側部Cの胴回り部Eは、おむつ1を図2に示すものとは上下逆にした場合に、腹側部Aにおける胴回り部Eと略同位置にある領域である。
本実施形態においては、腹側部A(腹側シート部材31)及び背側部C(背側シート部材32)それぞれの胴回り部Eの弾性部材33は、図3に示すように、吸収性本体2(吸収性コア5)と重なる部分に、該弾性部材33の伸縮性の発現が抑制された非伸縮部34を有しており、それによって部分的に伸縮性の発現が抑えられている。腹側部A及び背側部Cそれぞれの胴回り部Eの弾性部材33においては、非伸縮部34は伸縮しないが、非伸縮部34以外の他の部分(吸収性本体2の横方向Yの外方に位置する部分)は伸縮する。従って、腹側部A及び背側部Cそれぞれの胴回り部Eにおいては、吸収性本体2の配置領域を除く、縦方向Xに沿う左右両側部に、一対の胴回りギャザーが形成されている。このように、弾性部材33が吸収性本体2と重なる部分に非伸縮部34を有していることにより、吸収性本体2に縦皺を生じさせることなく吸収性本体2の縦方向Xの端部を着用者の身体に沿わせることが可能となり、それによって、漏れが効果的に防止されると共に、吸収性本体2に生じた皺の頂部が肌に当たることに起因する跡付き等の不都合が効果的に防止される。非伸縮部34の形成方法としては、この種の使い捨ておむつにおいて通常用いられている方法を特に制限無く用いることができ、例えば、弾性部材33を細かく分断して伸縮しないようにする方法、あるいは接着剤等を用いた接合によって弾性部材33が伸縮しないようにする方法等が挙げられる。
図1及び図2に示すように、外装体3における吸収性本体2とサイドシール部Sとの間には、ウエスト開口部WHからレッグ開口部LHに亘って縦方向Xに延びる破断誘導部4が設けられている。おむつ1においては、破断誘導部4(連続融着部40)は、腹側部Aの外装体3における吸収性本体2の横方向Yの両外方に計2つ設けられており、吸収性本体2の近傍(吸収性本体2から好ましくは20mm以内、更に好ましくは10mm以内であって5mm以上離間している位置)に位置している。
おむつ1は、通常のパンツ型使い捨ておむつと同様に、サイドシール部Sにて外装体3を破断可能であり、着用状態においてサイドシール部Sを破りこの部分を切り離すことで脱がせられるようになっているが、サイドシール部Sとは別に、破断誘導部4を有していることで、おむつ1の破りやすさが向上し、着用状態のおむつ1を着用者から脱がす作業が一層容易に行えるようになる。尚、図1及び図2では、説明容易の観点から、破断誘導部4を直線状に明記しているが、破断誘導部4は基本的に目立たないものであり、実際におむつを外部から目視観察した場合に、破断誘導部4が図示の如くはっきりと視認できるとは限らない。
本実施形態のおむつ1の主たる特徴の1つとして、図4及び図5に示すように、破断誘導部4は、該破断誘導部4の横方向Yの両側に位置する外装体3の横方向一方側(外方側)3X1及び他方側(内方側)3X2の縁部37,37どうしが、縦方向Xに連続的に延びる連続融着部40にて互いに融着されて形成されている点が挙げられる。本実施形態においては、破断誘導部4を形成する外装体3の横方向一方側3X1及び他方側3X2それぞれの縁部37,37は、外装体3を該破断誘導部4の位置にて切断することによって生じた切断縁部である。連続融着部40は、外装体3の横方向一方側3X1と他方側3X2との融着部分であり、ウエスト開口部WHとレッグ開口部LHとの間の全長に亘って縦方向Xに連続している。破断誘導部4は、このように、外装体3の切断縁部37,37どうしが連続融着部40にて互いに融着されて構成されており、ミシン目の如き、外装体3を厚み方向に貫通する貫通孔を有していないので、液の漏れ出しの心配が無いという特長を有する。
本実施形態においては、外装体3を構成する外層シート材35及び内層シート材36は何れも不織布であり、外装体3は不織布を含んで構成されている。そして、図5に示すように、連続融着部40は、シート材35,36(不織布)の構成繊維38の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる融着面41を有し、該構成繊維38は、融着面41(連続融着部40)の近傍に、融着面41と交差する方向に延びる部分を有している。より具体的には、連続融着部40は、外装体3の横方向一方側3X1の切断縁部37と他方側3X2の切断縁部37とが合掌状に重なり合って形成されており、その合掌状部分の頂部が周辺部よりもおむつ1の外方(着用者の肌から離れる方向)に突出し、該頂部に融着面41が存している。このように、融着面41は連続融着部40の頂部に位置しておむつ1の外方に向かって露出しており、連続融着部40の外側端面を形成している。融着面41は、横方向Yに引っ張られて肌側に凸の形状となる。
連続融着部40は、シート材35,36の構成繊維38の配向方向(繊維配向方向)と交差している。構成繊維38の配向方向は、基本的にシート材35,36の製造時における流れ方向(機械方向)と同方向であり、本実施形態においては横方向Yと略同方向である。また本実施形態においては、連続融着部40は縦方向Xに延びる直線であるので、連続融着部40は、構成繊維38の配向方向と略直交している。
融着面41においては、図4に示すように、外装体3の横方向一方側3X1の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる横方向一方側融着面41X1と、外装体3の横方向他方側3X2の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる横方向他方側融着面41X2とが、横方向Yに隙間なく隣接している。両融着面41X1,41X2は一体となっており、融着面41を形成している。
図5に示すように、連続融着部40における、その延びる方向(縦方向X)と直交する断面においておむつ1の着用者の肌に近い側から遠い側に向かう内外方向Pの長さ(幅)Wは、外装体3の横方向一方側3X1の厚みTa及び他方側3X2の厚みTbのうち小さい方の厚み(以下、「外装体最小厚み」ともいう)と同じか、それより小さい。外装体3の横方向一方側3X1の厚みTaと他方側3X2の厚みTbとが同じ値の場合は、その値を「外装体最少厚み」とする。連続融着部40は、図5に示す如き、その延びる方向(縦方向X)と直交する断面において、方向Pと直交する方向Qの端部から中央部に向かって幅Wが徐々に大きくなっており、所謂、三日月状又は半月状に形成されている。
外装体3の横方向一方側3X1の厚みTa及び他方側3X2の厚みTbは、何れも、連続融着部40以外の部分における厚みであり、好ましくは、横方向一方側3X1及び他方側3X2のそれぞれについて、横方向Yにおける連続融着部40から離間距離Ltが5〜20mmの範囲内において厚みを測定する。また、厚みTa及び厚みTbの測定は、外装体3の横方向一方側3X1及び他方側3X2のそれぞれから切り出したサンプルを、平板間に挟んで0.5cN/cm2の荷重を加えた状態における、平板間の距離を測定し、その値を厚みとした。サンプルは10mm×10mmの正方形状に切り出し、該寸法を切り出せない場合には、それになるべく近い寸法に切り出す。他方、連続融着部40の幅Wは、荷重を加えない状態下の断面をマイクロスコープ(KEYENCE社製 VHX−1000)により50〜200倍の倍率で観察し、計測を行った。厚みTa、厚みTb連続融着部40の幅Wは、それぞれ、連続融着部40に沿う方向(縦方向X)の相異なる3か所の断面について計測を行い、それらの計測値の平均値を、各値とした。各部の寸法は、0.01mmの単位まで計測することが好ましい。
前述のように、連続融着部40の幅W(図5参照)を、これを構成する外装体3の横方向一方側3X1の厚みTa及び他方側3X2の厚みTbのうち小さい方の厚み(外装体最小厚み)と同じか、該外装体最小厚みより小さくすることにより、連続融着部40の形成時に連続融着部40に所定の圧力が加わり、しっかりと融着される。また、連続融着部40(シール部)は、過度に融け固まっていないため、柔らかく肌触りが良い。ここで、肌触りがよいとは、着用者における手触りのよさも含む意味である。
連続融着部40の幅Wの前記外装体最小厚みに対する割合〔=(幅W/前記外装体最小厚み)×100〕(%)は、連続融着部40の融着強度の観点から、好ましくは100%以下、更に好ましくは95%以下であり、また、外観と肌触りの観点から、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また、外観と肌触り及び連続融着部40の融着強度の観点から、好ましくは30〜100%、更に好ましくは50〜95%である。
また、連続融着部40の幅Wは、外装体3の横方向一方側3X1の厚みTa及び他方側3X2の厚みTbそれぞれとの差(Ta−W及びTb−W)が、連続融着部40の融着強度の観点から、好ましくは0mm以上、更に好ましくは0.02mm以上であり、また、肌触りの観点から、好ましくは0.25mm以下、更に好ましくは0.2mm以下であり、また、連続融着部40の融着強度及び肌触りの観点から、好ましくは0〜0.25mm、更に好ましくは0.02〜0.2mmである。
また、連続融着部40の幅Wは、該連続融着部40の柔軟性や感触の向上の観点から、小さい方が好ましく、例えば2.0mm以下が好ましく、より好ましくは1.0mm未満であり、更に好ましくは0.3mm未満である。他方、シール強度の確保の点から0.1mm以上であることが好ましい。
前述したおむつ1は、例えば以下に説明する製造方法によって製造することができる。図6には、パンツ型使い捨ておむつ1の製造工程の要部が示されている。本実施形態のおむつ1の製造方法は、腹側部Aを含む複数の前身頃(腹側シート部材31)が一方向(横方向Y)に連なって形成された前身頃連続体50、及び背側部Cを含む複数の後身頃(背側シート部材32)が一方向(横方向Y)に連なって形成された後身頃連続体51をそれぞれ製造する工程(連続体製造工程)と、別途製造した複数の吸収性本体2を、一方向MDに互いに平行に搬送される両連続体50,51に架け渡すように、搬送方向MDに間欠的に配置固定する工程(本体配置工程)とを有する。尚、おむつ1を縦方向Xに二分する仮想直線(図示せず)を基準として、腹側部A側がおむつ1の前身頃、背側部C側がおむつ1の後身頃である。
前身頃連続体50及び後身頃連続体51は、それぞれ、図6に示すように、帯状の外層シート材35と、これとは別体の帯状の内層シート材36との間に、弾性部材33を、所定の伸長率に伸長させた伸長状態で複数本配置し、これらを一対のニップロール(図示せず)間に送り込んで加圧することにより製造される。弾性部材33は、シート材35,36間に配される前に、接着剤塗工機(図示せず)によりホットメルト型接着剤が連続的あるいは間欠的に塗工される。また、シート材35,36は、重ね合わされる前に、その一方又は両方の相対向する面の所定部位に、接着剤塗工機(図示せず)によりホットメルト型接着剤が塗工される。
本実施形態のおむつ1の製造方法の主たる特徴の1つとして、連続体50,51の製造後で且つ吸収性本体2を連続体50,51に配置固定する前に、前身頃連続体50に連続融着部40(破断誘導部4)を形成する点が挙げられる。図6中符号40Pは、連続融着部40の形成工程が実施される箇所を示す。
図7及び図8には、連続融着部40の形成工程が示されている。連続融着部40の形成は、連続融着部形成装置60を用いて行われる。連続融着部形成装置60は、図7に示すように、矢印R1方向に回転される無端状の搬送ベルト62と、該ベルト62の内面(被加工物である前身頃連続体50の載置面とは反対側の面)側に配され、矢印R2方向に回転される無端状の襞抑え込みベルト63と、該ベルト63の内面(ベルト62との対向面とは反対側の面)側に配されたレーザー光照射機構61と、該ベルト63よりも搬送方向MDの上流側に配され、矢印R3方向に回転される無端状の襞形成誘導ベルト64とを備えている。襞抑え込みベルト63と襞形成誘導ベルト64とは、所定の隙間65を挟んで近接している。各ベルト62,63,64は、複数の駆動ロール61及び/又は従動ロールに架け渡されている。特に、レーザー光が照射され得るベルト62,63は、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、銅等の金属材料又はセラミックス等の耐熱性を有する材料からなる。
被加工物(前身頃連続体50)が載置される搬送ベルト62には、これを厚み方向に貫通するスリット状の開口部62Hが設けられており、連続融着部形成装置60は、搬送ベルト62上の被加工物を開口部62H内に押し込むための押し込み具66を備えている。押し込み具66は、被加工物における搬送ベルト62との接触面とは反対側の面側に、ベルト63とベルト64との隙間65に対応して配されている。押し込み具66は、図示しない駆動手段により、隙間65に対応する位置(隙間65の上方位置)にて、開口部62Hの内外を被加工物に対して垂直方向に移動可能に配されている。
搬送ベルト62には、図9に示すように、その長さ方向の全長に亘って複数の開口部62Hが間欠的に設けられているが、図7及び図8では、説明容易の観点から、開口部62Hを1個のみ記載している。開口部62Hは、図9に示す如き平面視において矩形形状を有し、その長手方向は搬送方向MDと直交する幅方向CDに一致し、ベルト62の幅方向CDの略全長に亘っている。開口部62Hの長手方向は、被加工物(前身頃連続体50)に形成する、後述する襞45の延びる方向に一致するので、本実施形態において連続体50に形成する襞45は、幅方向CDに延びることになる。被加工物と接触してこれを押圧する押し込み具66の先端部は、平面視矩形形状の開口部62Hに対応した形状を有し、開口部62Hの内外を往来可能になされている。
襞抑え込みベルト63には、これを厚み方向に貫通するスリット状の開口部63Hが設けられている。開口部63Hは、レーザー光照射機構61から照射されるレーザー光が通過可能な部分である。ベルト63は、開口部63Hではレーザー光を通過させる一方、開口部63H以外の部分ではレーザー光を通過させない。尚、図7及び図8では、説明容易の観点から、開口部63Hを1個のみ記載しているが、実際には、搬送ベルト62と同様に、ベルト63の長さ方向の全長に亘って複数の開口部63Hが間欠的に設けられている。
本実施形態のおむつ1の製造方法においては、連続融着部形成装置60を用い、被加工物である前身頃連続体50に対し、次のようにして連続融着部40を形成する。
先ず、搬送中の前身頃連続体50(外装体)の一面の一部を摘んで、その搬送方向MDと交差する方向(本実施形態では搬送方向MDと直交する幅方向CD)に延びる襞45を該連続体50の一面に形成する(襞形成工程)。より具体的には、図7(a)に示すように、矢印R1方向に回転している搬送ベルト62上に載置され搬送方向MDに搬送されている連続体50に対し、開口部62Hが押し込み具66の下方を通過するタイミングに合わせて、押し込み具66を所定の待機位置から連続体50側に移動(下降)させて、押し込み具66の先端部で連続体50の一部を開口部62H内に押し込む。この連続体50における開口部62H内に押し込まれた部分が、襞45である。襞45は、押し込み具66によって襞抑え込みベルト63と襞形成誘導ベルト64との隙間65まで押し込まれ、このとき、襞45の頂部45aが、矢印R3方向に回転しているベルト64と接触し、回転するベルト64によって搬送方向MDと逆方向に一時的に引っ張られる。つまり、隙間65に押し込まれた襞45は、その基端部45b(開口部62Hの近傍)がベルト62によって搬送方向MDに搬送されるのに対し、その頂部45aはベルト64によって搬送方向MDとは逆方向に引っ張られる。これは、連続体50の一面の一部が、押し込み具66の補助の下、ベルト63,64によって摘まれたのと同じである。これにより、襞45は、図7(b)に示すように、搬送方向MDと逆方向にベルト62の内面側(ベルト63との対向面側)に折り曲げられ、その状態でベルト62とベルト63との間に挟持される。このとき、襞45(襞45を構成するシート材35,36)は、両ベルト62,63によって上下から圧縮され、加圧状態となる。
ベルト62,63間にて加圧状態とされている襞45は、図7(a)及び図8(a)に示すように、襞抑え込みベルト63の開口部63Hを被覆するように配される。本実施形態においては、ベルト62の開口部62Hとベルト63の開口部63Hとは1対1で対応しており、且つ斯かる対応関係にある1つの開口部62Hと1つの開口部63Hとは、開口部62Hが搬送方向MDの下流側、開口部63Hが搬送方向MDの上流側に位置するようになされている。開口部62Hと開口部63Hとの間隔T1(図8(a)参照)は、開口部62Hから装置60内に押し込まれている襞45が、その近傍の開口部63Hの全域を被覆可能な範囲に調整される。
次いで、ベルト62,63間にて加圧状態とされている前身頃連続体50(外装体3)の襞45に対して、レーザー光照射機構61から、連続体50に吸収され該連続体50を発熱させる波長のレーザー光を、該襞45の延びる方向(本実施形態では搬送方向MDと直交する幅方向CD)に沿って照射する(レーザー光照射工程)。レーザー光照射機構61から照射されたレーザー光は、襞抑え込みベルト63に設けられた開口部63Hを通過して、これを被覆している襞45に照射される。図8(a)の符号LPは、レーザー光の照射点を示す。レーザー光の照射点LPは、開口部63Hの搬送方向MDの移動に追従して移動するように設定されており、開口部63H上に位置する襞45の分断予定部分には、その搬送中にレーザー光が一定時間連続的に照射される。これにより、図8(b)に示すように、襞45を頂部45a側と基端部45b側とに分断するのと同時に、加圧状態にある頂部45a側及び基端部45b側それぞれの相対向する連続体50どうしを融着させて連続融着部40(図4及び図5参照)を形成する。
図10は、レーザー光の照射により襞45を分断するのと同時に連続融着部40を形成する様子を説明する図であり、図10(a)には、襞45のレーザー光による分断予定部分45C(襞抑え込みベルト63の開口部63Hに対応する部分)及びその近傍が模式的に示されている。前述したように、襞45は、腹側部Aの外装体3(腹側シート部材31)に対応する前身頃連続体50の一面の一部を摘んで形成されており、相対向する2枚の外装体3の積層構造からなる。この積層構造を構成する2枚の外装体3はそれぞれ2枚のシート材35,36を有しているので、襞45は、4枚のシート材(シート材35及びシート材36それぞれ2枚ずつ)が積層された4層構造となっている。尚、襞45(4層構造部分)において、互いに重なり合うシート材35,36間には弾性部材33が介在配置されている場合があるが、図10では、説明容易の観点から、弾性部材33の図示を省略している。
図10(b)に示すように、襞45の4層構造の分断予定部分45Cに、襞抑え込みベルト63の開口部63Hを介してレーザー光30が照射されると、分断予定部分45Cに存するシート材35,36の形成材料(繊維等)は、レーザー光30の直射による発熱によって気化して消失し、分断予定部分45Cの近傍に存する該形成材料は、レーザー光30によって間接的に熱せされて溶融する。その結果、図10(c)に示すように、4層構造の分断予定部分45Cが溶断されて、連続体50から頂部45aが切り離される形で、襞45が頂部45a側と基端部45b側とに分断されるのと同時に、基端部45bにおける4枚のシート材35,36の切断縁部どうし、及び、切り分けられた頂部45aにおける4枚のシート材35,36の切断縁部どうしが、それぞれ融着する。これらの切断縁部どうしは、それぞれ、その形成前(レーザー光30の照射による襞45の分断前)から、ベルト62,63に挟まれることによって加圧状態とされていたものである。シート35,36の切断縁部は、レーザー光30の照射中及び照射終了直後は、発熱して溶融状態となっているが、ベルト62,63との接触により冷却され易くなり、外気やベルト62,63への伝熱によって速やかに冷却されて固化し、該切断縁部の形成材料(繊維等)が溶融一体化した連続融着部40となる。このように、本実施形態のおむつ1の製造方法においては、連続融着部40(破断誘導部4)は、レーザー光の照射による融着法によって形成され、他の融着法によっては形成されない。尚、連続体50から切り離された襞45の頂部45aは不使用部分であり、通常、廃棄される。
ところで、前身頃連続体50(外装体3)は、図6に示すように、シート材35,36と、該シート材35,36に接着剤によって固定された複数本の伸長状態の弾性部材33とを含んで構成されており、連続体50の一部である襞45も同様に構成されているところ、襞45にレーザー光を照射して連続融着部40を形成する工程において、弾性部材33とシート材35又は36とが接合されていない部分にレーザー光を照射して該部分を切断してしまうと、弾性部材33の伸長状態に変化が生じたり、弾性部材33の抜けが発生したりするおそれがあり、好ましくない。そこで、斯かる不都合を防止する観点から、連続融着部40の形成工程においては、襞45における、弾性部材33が接着剤によってシート材35又は36に固定されている部分に、レーザー光を照射することが好ましい。
また、本実施形態のように、前身頃連続体50(腹側部Aの外装体3)及び後見頃連続体51(背側部Cの外装体3)のうちの一方(連続体50)のみにレーザー光を照射して連続融着部40を形成すると、完成品であるおむつ1において、ウエスト部D及び胴回り部Eにおける弾性部材33の収縮力に関し、腹側部Aと背側部Cとでバランスが悪くなるおそれがある。そこで、斯かる不都合を防止する観点から、腹側部Aの外装体3(腹側シート部材31)及び背側部Cの外装体3(背側シート部材32)のうちの何れか一方(本実施形態においては腹側部Aの外装体3)のみに連続融着部40(破断誘導部4)が設けられている場合は、連続融着部40が設けられていない他方(本実施形態においては背側部Cの外装体3)の横方向Yの収縮力は、該一方のそれよりも大きいことが好ましい。外装体3の収縮力の調整は、弾性部材33の種類、太さ等によって調整することができる。
以上のようにして、図6中符号40Pで示す箇所(連続体50,51の製造工程後で且つ吸収性本体2の連続体50,51への配置固定前)にて、前身頃連続体50に連続融着部40(破断誘導部4)を形成した後、同じく符号40Pで示す箇所にて、弾性部材プレカット手段(図示せず)を用いて、前身頃連続体50の複数本の弾性部材33における、吸収性本体2の配置予定位置に存する部分を、該弾性部材33の収縮機能が発現されないように個々複数個に分断して非伸縮部34(図3参照)を形成する(弾性部材プレカット工程)。同様に、後身頃連続体51にも非伸縮部34(図3参照)を形成する。この弾性部材プレカット工程では、弾性部材33における、シート材35,36と接合されていない部分(非接着部)を個々複数個に分断する。非伸縮部34を形成するための弾性部材33の分断(切断)方法は、特に制限されず、例えば、加圧による切断、超音波による溶断等を用いることができる。尚、弾性部材プレカット工程は、連続融着部40の形成工程の前に実施しても良い。
図6中符号40Pで示す箇所にて、前身頃連続体50に連続融着部40を形成し、更に前身頃連続体50及び後身頃連続体51それぞれの弾性部材33のプレカットを行った後、別途製造した複数の吸収性本体2を、一方向MDに互いに平行に搬送される両連続体50,51に架け渡すように、搬送方向MDに間欠的に配置固定する。吸収性本体2は常法に従って製造することができる。吸収性本体2、又は連続体50,51(内層シート材36)における吸収性本体2の配置予定位置には、これらを重ね合わせる前に予めホットメルト型接着剤が塗工され、吸収性本体2と連続体50,51とは該接着剤を介して接合固定される。
吸収性本体2を連続体50,51上に配置固定した後は、図示していないが、常法に従っておむつ1を製造することができる。具体的には、連続体50,51それぞれにおける、外層シート材35の内層シート材36からの延出部35E(図6参照)を、吸収性本体2の長手方向両端部を覆うように折り返して吸収性本体2の長手方向両端部を固定した後、吸収性本体2をその長手方向に2つ折りして、おむつ連続体(図示せず)を得る。おむつ連続体は、サイドシール部Sが形成されていないおむつ1の前駆体が一方向(搬送方向MD)に連なってなるものである。
こうして得られたおむつ連続体に対し、そのサイドシール部Sの形成予定部位(搬送方向MDに隣接する2つの吸収性本体2,2の中間部)に、ヒートシール、超音波シール等のシール加工を施してサイドシール部Sを形成した後、カッター等の切断手段によってサイドシール部Sで切断して個々のおむつ1に分離する。
尚、サイドシール部Sの形成は、連続融着部40の形成と同様に、レーザー光の照射による融着法によっても可能である。即ち、前記おむつ連続体を加圧状態とし、その加圧状態のおむつ連続体におけるサイドシール部Sの形成予定部分に対して、レーザー光を照射することにより、該おむつ連続体を分断するのと同時に、その分断によって生じた加圧状態にある複数枚のシート材35,36の切断縁部どうしを融着させて、サイドシール部Sを形成することができる。
このように、サイドシール部Sをレーザー光の照射による融着法によって形成した場合には、破断誘導部4で外装体3を破断した場合の破断強度は、サイドシール部Sで外装体3を破断した場合の破断強度と同じになり得る。ここで、「破断強度が同じ」とは、一方の破断強度が他方の破断強度の80〜120%の範囲内にある場合を意味し、両者が完全に一致する場合に限定されない。破断誘導部4(連続融着部40)とサイドシール部Sとの破断強度の大小関係に関し、好ましい形態として、破断誘導部4で外装体3を破断した場合の破断強度が、サイドシール部Sで外装体3を破断した場合の破断強度と同じか、又はそれよりも低い形態が挙げられる。斯かる大小関係が成立することにより、破断誘導部40による破断あるいはサイドシール部Sによる破断を選択した際に、それぞれにおいて破断コントロールがしやすくなるという効果が奏される。破断誘導部4(連続融着部40)の破断強度は、これを形成するのに用いるレーザー光の強度や、外装体3に対するレーザー光の照射面積を規定する、襞抑え込みベルト63の開口部63Hの開口幅(搬送方向MDの長さ)等を適宜調整することで調整可能である。破断強度は次のようにして測定される。
〔破断強度の測定法〕
先ず、パンツ型着用物品(おむつ)における測定対象部位(破断誘導部4、サイドシール部S)を、物品幅方向(横方向Y)に100mm×物品縦方向(縦方向X)に30mmの長方形形状に、外装体3の破断誘導部4あるいはサイドシール部Sが貼り合わされた状態で切断してサンプルシートを得る。次に、得られたサンプルシートの破断強度を、テンシロン引張試験機(オリエンテック社製、商品名「RTA−100」)を用い常法に従って測定(チャック間距離20mm、引張速度300mm/min)し、これを測定する部位(破断誘導部4、サイドシール部S)の破断強度とする。尚、測定値は、サンプルシートを測定した5点平均により算出する。
図11及び図12には、本発明のパンツ型着用物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの他の例が示されている。後述する他の実施形態については、前記実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、前記実施形態の説明が適宜適用される。
前記実施形態のおむつ1(図1〜図3参照)は、外装体3が腹側シート部材31と背側シート部材32とに分割されており、吸収性本体2が両シート部材31,32に架け渡して固定されていたが、図11及び図12に示すおむつ1Aは、外装体3が、腹側部Aと背側部Cとで分割されずに、腹側部A、股下部B及び背側部Cに亘る砂時計状等の外装体となっている。外装体3は、図2に示す如き展開状態のおむつ1Aの外形を形作っており、外装体3の周縁は、展開状態のおむつ1Aの輪郭線を形成している。おむつ1Aにおける股下部Bは、外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部(レッグ縁部)にレッグ開口部LH,LH形成用の凹欠部が形成されている領域である。股下部Bにおける外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部10,10それぞれには、1本又は複数本のレッグギャザー形成用のレッグ弾性部材39が伸長状態で配されている。レッグ弾性部材39は、シート材35,36間に接着剤により固定されている。これによって一対のレッグ開口部LH,LH(図1参照)それぞれの開口縁部には、その全周に亘って実質的に連続した環状のレッグギャザーが形成されている。斯かる構成のおむつ1Aにおいては、破断誘導部4(連続融着部40)は、腹側部A及び股下部Bにおける該腹側部A寄りの部分(前身頃)の外装体3における吸収性本体2の横方向Yの両外方に計2つ設けられており、吸収性本体2の近傍に位置している。
前述したおむつ1Aは、例えば以下に説明する製造方法によって製造することができる。図13には、パンツ型使い捨ておむつ1Aの製造工程の要部が示されている。本実施形態のおむつ1Aの製造方法は、外装体連続体53を製造する工程(外装体連続体製造工程)と、別途製造した複数の吸収性本体2を、搬送中の外装体連続体53にその搬送方向MDに間欠的に配置固定する工程(本体配置工程)と、外装体連続体53にレッグ開口部LHを設ける工程(レッグ開口部形成工程)とを有する。外装体連続体53は、腹側部A、股下部B及び背側部Cを含む複数の外装体3が一方向(横方向Y)に連なって形成されたものである。尚、レッグ開口部形成工程の実施は、外装体連続体製造工程の実施後であれば良く、本体配置工程の実施前でも実施後でも良く、あるいは本体配置工程の実施前に実施される、連続融着部40の形成工程の実施前でも実施後でも良い。
本実施形態のおむつ1Aの製造方法では、外装体連続体製造工程の実施後で且つ本体配置工程の実施前に、外装体連続体53における、該連続体53の搬送方向MDに沿う両側縁53S,53Sのうちの一方からレッグ開口部LH又はレッグ開口部形成予定部LH’に亘る部分に対して、前述した襞形成工程及びレーザー光照射工程を実施して、連続融着部40を形成する。図13中符号40Pは、連続融着部40の形成工程が実施される箇所を示す。より具体的には、本実施形態のおむつ1Aの製造方法では、外装体連続体製造工程、連続融着部40の形成工程(襞形成工程及びレーザー光照射工程)、レッグ開口部形成工程、本体配置工程の順で実施し、連続融着部40の形成工程では、外装体連続体53における、該連続体53の搬送方向MDに沿う両側縁53S,53Sのうちの一方からレッグ開口部形成予定部LH’に亘る部分に、連続融着部40(破断誘導部4)を形成する。おむつ1Aにおいては、連続融着部40は、腹側部A及び股下部Bにおける該腹側部A寄りの部分(前身頃)に設けられるので、連続体53におけるこの前身頃に対応する部分に連続融着部40を形成する。おむつ1Aの製造方法における連続融着部40の形成は、前述したおむつ1の製造方法における連続融着部形成装置60を用いた方法に準じて実施することができる。
図14には、本発明(おむつ1,1A)に適用可能な外装体の一例が示されている。図14に示す外装体3Aは、下記構成1〜構成3を具備する複合伸縮部材である。斯かる複合伸縮部材としては、例えば、本出願人の先の出願に係る特開2009−118986号公報に記載の複合伸縮部材を適用することができる。
・構成1:外層シート材35及び内層シート材36は、外装体3Aの伸縮方向(横方向Y)及びそれに直交する方向(縦方向X)において間欠的な複数の接合部55により互いに接合されている。
・構成2:複数本の弾性部材33それぞれは、接合部55を通らないように配されると共に、弾性部材33の長さ方向の両端部(サイドシール部Sの近傍等)を除いた部分において外層シート材35及び内層シート材36に固定されていない。
・構成3:外層シート材35及び内層シート材36それぞれは、外装体3Aの自然状態において各々複数本の弾性部材33に亘って連続して延びる複数本の襞56を形成している。
外装体3Aに連続融着部40を形成する工程(襞を形成してその襞にレーザー光を照射してこれを分断・融着する工程)においても、前述したように、弾性部材33が接着剤によってシート材35又は36に固定されている部分に、レーザー光を照射することが好ましい。しかしながら、外装体3Aにおいては、基本的に、サイドシール部Sの近傍等、ごく一部においてのみ、弾性部材33が接着剤によってシート材35,36に接合されており、弾性部材33とシート材35又は36とを接合する接着剤の塗布部が、外装体3の如き通常の外装体に比して少ない。そこで、外装体3Aを用いる場合には、外装体3Aの製造工程において、外装体3Aを構成するシート材35,36のうちの少なくとも一方の所定部位に予め接着剤を間欠的に塗布しておき、その接着剤塗布部にて弾性部材33をシート材35,36に接合させておき、連続融着部40を形成する工程では、該接着剤塗布部にレーザー光を照射することが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、適宜変更可能である。例えば、前記実施形態においては、腹側部A(腹側シート部材31)の胴回り部Eの弾性部材33は、吸収性本体2と重なる部分に、該弾性部材33の伸縮性の発現が抑制された非伸縮部34を有していたが、背側部C(背側シート部材32)の胴回り部Eの弾性部材33と同様に、非伸縮部34を有さずに、腹側部Aの横方向Yの全長に亘って連続的に延び、その全体に亘って本来有する伸縮性を発現可能になされていても良い。また前記実施形態は、本発明をパンツ型使い捨ておむつに適用した例であるが、本発明はこれ以外の着用物品、例えばショーツ型生理用ナプキン等にも同様に適用できる。前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部とそれらの間に位置する股下部とを有すると共に、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、且つ
吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配されて該吸収性本体を固定している外装体とを備え、前記腹側部における該外装体及び前記背側部における該外装体それぞれの縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型着用物品であって、
前記外装体における前記吸収性本体と前記サイドシール部との間に、前記ウエスト開口部から前記レッグ開口部に亘って縦方向に延びる破断誘導部が設けられており、
前記破断誘導部は、該破断誘導部の横方向の両側に位置する前記外装体の横方向一方側及び他方側の縁部どうしが、縦方向に連続的に延びる連続融着部にて互いに融着されて形成されているパンツ型着用物品。
<2>
前記外装体は不織布を含んで構成されており、前記連続融着部は、該不織布の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる融着面を有し、該不織布の構成繊維は、該融着面と交差する方向に延びる部分を有している前記<1>記載のパンツ型着用物品。
<3>
前記融着面において、前記外装体の横方向一方側の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる横方向一方側融着面と、前記外装体の横方向他方側の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる横方向他方側融着面とが、横方向に隙間なく隣接している前記<2>記載のパンツ型着用物品。
<4>
前記連続融着部における、その延びる方向と直交する断面において着用物品の着用者の肌に近い側から遠い側に向かう内外方向の長さWは、前記外装体の横方向一方側及び他方側の厚みのうち小さい方の厚みと同じか、それより小さい前記<1>〜<3>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<5>
前記連続融着部の長さWの、前記外装体の横方向一方側及び他方側の厚みのうち小さい方の厚み(外装体最小厚み)に対する割合〔=(長さW/外装体最小厚み)×100〕(%)は、好ましくは100%以下、更に好ましくは95%以下、また、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上、また、好ましくは30〜100%、更に好ましくは50〜95%である前記<4>記載のパンツ型着用物品。
<6>
前記連続融着部の長さWは、前記外装体の横方向一方側の厚み及び他方側の厚みそれぞれとの差が、好ましくは0mm以上、更に好ましくは0.02mm以上、また、好ましくは0.25mm以下、更に好ましくは0.2mm以下、また、好ましくは0〜0.25mm、更に好ましくは0.02〜0.2mmである前記<4>又は<5>記載のパンツ型着用物品。
<7>
前記連続融着部の長さWは、好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.0mm未満、更に好ましくは0.3mm未満、また、好ましくは0.1mm以上である前記<4>〜<6>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<8>
前記破断誘導部(前記連続融着部)は、前記腹側部の前記外装体における前記吸収性本体の横方向の両外方に計2つ設けられている前記<1>〜<7>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<9>
前記破断誘導部を形成する前記外装体の横方向一方側及び他方側それぞれの縁部は、該外装体を該破断誘導部の位置にて切断することによって生じた切断縁部である前記<1>〜<8>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<10>
前記連続融着部(前記破断誘導部)は前記吸収性本体の近傍に位置している前記<1>〜<9>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<11>
前記破断誘導部(前記連続融着部)は、前記吸収性本体の近傍、より具体的には、吸収性本体2から好ましくは20mm以内、更に好ましくは10mm以内であって5mm以上離間している位置に存している前記<1>〜<10>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<12>
前記連続融着部は、その延びる方向(縦方向)と直交する断面において、前記吸収性物品の着用者の肌に近い側から遠い側に向かう内外方向と直交する方向の、端部から中央部に向かって、該内外方向の長さWが徐々に大きくなっており、三日月状又は半月状に形成されている前記<1>〜<11>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<13>
前記破断誘導部で前記外装体を破断した場合の破断強度は、前記サイドシール部で該外装体を破断した場合の破断強度と同じか、又はそれよりも低い前記<1>〜<12>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<14>
前記腹側部及び前記背側部における前記外装体のうちの何れか一方のみに前記連続融着部が設けられており、該連続融着部が設けられていない他方の横方向の収縮力は、該一方のそれよりも大きい前記<1>〜<13>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<15>
前記外装体は、着用者の肌から遠い側に配される外層シート材と、該外層シート材の内面側に配された内層シート材とを含んで構成され、該外層シート材は、該内層シート材の縦方向外方端から縦方向外方へ延出する、延出部を有しており、
前記外層シート材の延出部は、前記内層シート材側に折り返されており、その折り返しによって相対向した両シート材間に、前記吸収性本体の縦方向端部が配されている前記<1>〜<14>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
<16>
前記<1>〜<15>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品の製造方法であって、
搬送中の外装体の一面の一部を摘んで、その搬送方向と交差する方向に延びる襞を該外装体の一面に形成する襞形成工程と、
前記襞を、これを構成する前記外装体の厚み方向に加圧しつつ、該襞に対して、該外装体に吸収され該外装体を発熱させる波長のレーザー光を、該襞の延びる方向に沿って照射することにより、該襞を頂部側と基端部側とに分断するのと同時に、加圧状態にある該基端部側の相対向する該外装体どうしを融着させて前記連続融着部を形成するレーザー光照射工程とを有する、パンツ型着用物品の製造方法。
<17>
前記外装体は、シート材と、該シート材に接着剤によって固定された伸長状態の弾性部材とを含んで構成され、
前記連続融着部の形成工程において、前記襞における、前記弾性部材が前記接着剤によって前記シート材に固定されている部分に、前記レーザー光を照射する前記<16>記載のパンツ型着用物品の製造方法。
<18>
前記腹側部を含む複数の前身頃が一方向に連なって形成された前身頃連続体と前記背側部を含む複数の後身頃が一方向に連なって形成された後身頃連続体とをそれぞれ製造する連続体製造工程と、
別途製造した複数の前記吸収性本体を、一方向に互いに平行に搬送される前記前身頃連続体と前記後身頃連続体とに架け渡すように、該一方向に間欠的に配置固定する本体配置工程とを有し、
前記連続体製造工程の実施後で且つ前記本体配置工程の実施前に、前記襞形成工程及び前記レーザー光照射工程を実施する前記<16>又は<17>記載のパンツ型着用物品の製造方法。
<19>
前記腹側部、前記股下部及び前記背側部を含む複数の前記外装体が一方向に連なって形成された外装体連続体を製造する外装体連続体製造工程と、
別途製造した複数の前記吸収性本体を、搬送中の前記外装体連続体にその搬送方向に間欠的に配置固定する本体配置工程と、
前記外装体連続体に前記レッグ開口部を設けるレッグ開口部形成工程とを有し、
前記外装体連続体製造工程の実施後で且つ前記本体配置工程の実施前に、前記外装体連続体における、該連続体の搬送方向に沿う両側縁のうちの一方から前記レッグ開口部又は該レッグ開口部の形成予定部に亘る部分に対して、前記襞形成工程及び前記レーザー光照射工程を実施する請求項<16>又は<17>記載のパンツ型着用物品の製造方法。
<20>
前記襞形成工程及び前記レーザー光照射工程は、外面に前記外装体が載置される搬送ベルトと、該搬送ベルト上の該外装体を、該搬送ベルトを厚み方向に貫通する開口部内に押し込むための押し込み具と、該搬送ベルトの内面側に配された襞抑え込みベルトと、該襞抑え込みベルトの内面側に配されたレーザー光照射機構と、該襞抑え込みベルトよりも該外装体の搬送方向の上流側に配された襞形成誘導ベルトとを備えた装置を用いて実施される前記<16>〜<19>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品の製造方法。
<21>
前記襞形成工程において、搬送中の前記外装体に対し、前記搬送ベルトの前記開口部が前記押し込み具の下方を通過するタイミングに合わせて、該押し込み具を所定の待機位置から該外装体側に移動させて、該押し込み具の先端部で該外装体の一部を該開口部内に押し込み、該開口部内に押し込まれた部分からなる前記襞を形成する前記<20>記載のパンツ型着用物品の製造方法。
<22>
前記レーザー光照射工程において、前記襞を、前記外装体の搬送方向と逆方向に前記搬送ベルトの内面側に折り曲げ、その状態で該搬送ベルトと前記襞抑え込みベルトとの間に挟持させて、両ベルトで該襞を上下から圧縮して加圧状態とし、
前記加圧状態の前記襞に対して、前記レーザー光照射機構から、前記外装体に吸収され該外装体を発熱させる波長のレーザー光を、該襞の延びる方向に沿って照射する前記<21>記載のパンツ型着用物品の製造方法。
<23>
前記レーザー光照射工程の実施後に、前記外装体に含まれる弾性部材における、前記吸収性本体の配置予定位置に存する部分を、該弾性部材の収縮機能が発現されないように個々複数個に分断して非伸縮部を形成する工程を実施する前記<16>〜<22>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品の製造方法。
<24>
前記襞形成工程の実施前に、前記外装体に含まれる弾性部材における、前記吸収性本体の配置予定位置に存する部分を、該弾性部材の収縮機能が発現されないように個々複数個に分断して非伸縮部を形成する工程を実施する<16>〜<22>の何れか一項に記載のパンツ型着用物品の製造方法。
1,1A パンツ型使い捨ておむつ(パンツ型着用物品)
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23 吸収体
3,3A 外装体
31 腹側シート部材(外包体腹側領域)
32 背側シート部材(外包体背側領域)
33 外包体形成用弾性部材
35 外層シート材
36 内層シート材
37 外装体の縁部(切断縁部)
38 外装体(不織布)の構成繊維
4 破断誘導部
40 連続融着部
41 融着面
45 襞
45a 襞の頂部
45b 襞の基端部
50 前身頃連続体
51 後身頃連続体
60 連続融着部形成装置
61 レーザー光照射機構
62 搬送ベルト
62H 搬送ベルトの開口部
63 襞抑え込みベルト
63H 襞抑え込みベルトの開口部
64 襞形成誘導ベルト
65 襞抑え込みベルトと襞形成誘導ベルトとの隙間
66 押し込み具
A 腹側部
B 股下部
C 背側部
D ウエスト部
E 胴周り部
WH ウエスト開口部
LH レッグ開口部
X 縦方向
Y 横方向

Claims (12)

  1. 着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部とそれらの間に位置する股下部とを有すると共に、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、且つ
    吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配されて該吸収性本体を固定している外装体とを備え、前記腹側部における該外装体及び前記背側部における該外装体それぞれの縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型着用物品であって、
    前記外装体における前記吸収性本体と前記サイドシール部との間に、前記ウエスト開口部から前記レッグ開口部に亘って縦方向に延びる破断誘導部が設けられており、
    前記破断誘導部は、該破断誘導部の横方向の両側に位置する前記外装体の横方向一方側及び他方側の縁部どうしが、縦方向に連続的に延びる連続融着部にて互いに融着されて形成されているパンツ型着用物品。
  2. 前記外装体は不織布を含んで構成されており、前記連続融着部は、該不織布の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる融着面を有し、該不織布の構成繊維は、該融着面と交差する方向に延びる部分を有している請求項1記載のパンツ型着用物品。
  3. 前記融着面において、前記外装体の横方向一方側の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる横方向一方側融着面と、前記外装体の横方向他方側の構成繊維の長さ方向の端部どうしが互いに融着してなる横方向他方側融着面とが、横方向に隙間なく隣接している請求項2記載のパンツ型着用物品。
  4. 前記連続融着部における、その延びる方向と直交する断面において着用物品の着用者の肌に近い側から遠い側に向かう内外方向の長さは、前記外装体の横方向一方側及び他方側の厚みのうち小さい方の厚みと同じか、それより小さい請求項1〜3の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
  5. 前記破断誘導部を形成する前記外装体の横方向一方側及び他方側それぞれの縁部は、該外装体を該破断誘導部の位置にて切断することによって生じた切断縁部である請求項1〜4の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
  6. 前記連続融着部は前記吸収性本体の近傍に位置している請求項1〜5の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
  7. 前記破断誘導部で前記外装体を破断した場合の破断強度は、前記サイドシール部で該外装体を破断した場合の破断強度と同じか、又はそれよりも低い請求項1〜6の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
  8. 前記腹側部及び前記背側部における前記外装体のうちの何れか一方のみに前記連続融着部が設けられており、該連続融着部が設けられていない他方の横方向の収縮力は、該一方のそれよりも大きい請求項1〜7の何れか一項に記載のパンツ型着用物品。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載のパンツ型着用物品の製造方法であって、
    搬送中の外装体の一面の一部を摘んで、その搬送方向と交差する方向に延びる襞を該外装体の一面に形成する襞形成工程と、
    前記襞を、これを構成する前記外装体の厚み方向に加圧しつつ、該襞に対して、該外装体に吸収され該外装体を発熱させる波長のレーザー光を、該襞の延びる方向に沿って照射することにより、該襞を頂部側と基端部側とに分断するのと同時に、加圧状態にある該基端部側の相対向する該外装体どうしを融着させて前記連続融着部を形成するレーザー光照射工程とを有する、パンツ型着用物品の製造方法。
  10. 前記外装体は、シート材と、該シート材に接着剤によって固定された伸長状態の弾性部材とを含んで構成され、
    前記連続融着部の形成工程において、前記襞における、前記弾性部材が前記接着剤によって前記シート材に固定されている部分に、前記レーザー光を照射する請求項9記載のパンツ型着用物品の製造方法。
  11. 前記腹側部を含む複数の前身頃が一方向に連なって形成された前身頃連続体と前記背側部を含む複数の後身頃が一方向に連なって形成された後身頃連続体とをそれぞれ製造する連続体製造工程と、
    別途製造した複数の前記吸収性本体を、一方向に互いに平行に搬送される前記前身頃連続体と前記後身頃連続体とに架け渡すように、該一方向に間欠的に配置固定する本体配置工程とを有し、
    前記連続体製造工程の実施後で且つ前記本体配置工程の実施前に、前記襞形成工程及び前記レーザー光照射工程を実施する請求項9又は10記載のパンツ型着用物品の製造方法。
  12. 前記腹側部、前記股下部及び前記背側部を含む複数の前記外装体が一方向に連なって形成された外装体連続体を製造する外装体連続体製造工程と、
    別途製造した複数の前記吸収性本体を、搬送中の前記外装体連続体にその搬送方向に間欠的に配置固定する本体配置工程と、
    前記外装体連続体に前記レッグ開口部を設けるレッグ開口部形成工程とを有し、
    前記外装体連続体製造工程の実施後で且つ前記本体配置工程の実施前に、前記外装体連続体における、該連続体の搬送方向に沿う両側縁のうちの一方から前記レッグ開口部又は該レッグ開口部の形成予定部に亘る部分に対して、前記襞形成工程及び前記レーザー光照射工程を実施する請求項9又は10記載のパンツ型着用物品の製造方法。
JP2013228013A 2013-11-01 2013-11-01 パンツ型着用物品及びその製造方法 Active JP6180025B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013228013A JP6180025B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 パンツ型着用物品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013228013A JP6180025B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 パンツ型着用物品及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015085088A JP2015085088A (ja) 2015-05-07
JP6180025B2 true JP6180025B2 (ja) 2017-08-16

Family

ID=53048539

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013228013A Active JP6180025B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 パンツ型着用物品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6180025B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017160701A1 (en) 2016-03-15 2017-09-21 The Procter & Gamble Company Methods and apparatuses for separating and positioning discrete articles
JP2018139718A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 王子ホールディングス株式会社 パンツ型使い捨ておむつ
JP7207690B2 (ja) * 2018-06-29 2023-01-18 ユニ・チャーム株式会社 パンツ型の着用物品

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0705088B1 (en) * 1993-06-25 1999-05-26 The Procter & Gamble Company Disposable training pants having a non-perforated tear line
CN1933797B (zh) * 2004-03-22 2011-01-26 株式会社瑞光 穿着物品及其制造方法
JP5271745B2 (ja) * 2009-02-18 2013-08-21 花王株式会社 シート融着体の製造方法及びレーザー式接合装置
JP5568369B2 (ja) * 2010-05-10 2014-08-06 花王株式会社 パンツ型吸収性物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015085088A (ja) 2015-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5750431B2 (ja) パンツ型使い捨ておむつ及びその製造方法
JP6161029B2 (ja) パンツ型着用物品及びその製造方法
JP6271170B2 (ja) パンツ型着用物品及びその製造方法
JP6298274B2 (ja) パンツ型着用物品
JP4648198B2 (ja) 着用物品およびその製造方法
JP6207897B2 (ja) パンツ型使い捨ておむつ
US20140155855A1 (en) Adjustable Pant-Like Disposable Undergarment With Attachment Assembly Concealing A Line Of Weakness And Method Of Manufacture
MX2015006032A (es) Prenda interior desechable de tipo calzon ajustable con panel frontal completamente separado y metodo de formacion a traves de dos etapas de corte.
JP6180025B2 (ja) パンツ型着用物品及びその製造方法
JPWO2019123549A1 (ja) パンツ型着用物品
TWI641362B (zh) Pants-type disposable diaper
JP2010136787A (ja) パンツ型着用物品
JP6180026B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP6184016B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6271171B2 (ja) パンツ型着用物品及びその製造方法
JP6211411B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6108618B2 (ja) パンツ型着用物品及びその製造方法
JP6159596B2 (ja) パンツ型着用物品
JP6195302B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP3210619U (ja) パンツ型吸収性物品
JP6189109B2 (ja) パンツ型着用物品
JP6188220B2 (ja) パンツ型着用物品の製造方法
JP6189110B2 (ja) パンツ型着用物品
JP7350946B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP2016010433A (ja) パンツ型吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160115

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170627

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170714

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6180025

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250