JP6179821B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1及び2には、LEDが取り付けられた基板に熱的に接続されたフィンを備えた照明器具が記載されている。この照明器具においては、LEDからの放熱は基板からフィンに伝わり、フィンの間を通る空気によって外部へ放熱されるようになっている。
半導体発光素子を含む発光部と、
空気流入口を有し、前記発光部が支持される支持基板と、
前記発光部及び前記支持基板を覆うように設けられ、前記空気流入口を介して外部空間と連通する内部空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記シェードの内壁面には、前記シェードの高さ方向における中央領域において段差部を有し、
前記支持基板は、前記シェードの前記内壁面の前記段差部に当接している。
前記段差部は、前記シェードの全周にわたって連続的に形成される。
前記段差部が、前記シェードの内壁面に設けられたリブによって形成されている。
前記段差部が、前記シェードの内壁面に設けられたテーパ面によって形成されている。
前記シェードの少なくとも内壁面は、アルマイト皮膜によって覆われている。
前記シェードの少なくとも内壁面は、研磨処理が施されている。
前記照明器具は、
前記支持基板に固定される下端部と造営材に取付け可能に構成された上端部とを有し、鉛直方向に沿って延在する支柱部と、
前記支持基板の上方において水平方向に沿って延在し、前記支柱部の前記上端部と前記下端部との間の中央部に固定される上部支持板と、
前記上部支持板の上面に対して前記シェードを締結する締結部材と、
をさらに備える。
また、シェードを上部支持板の上面に対して締結する締結部材を設けたので、シェードの段差部と支持基板とを直接締結する必要がなくなり、シェードのデザインの自由度を高めることができる。
前記上部支持板には、前記空気流入口を介して前記内部空間に取り込まれた冷却空気を排出するための空気排出口が形成されている。
なお、以下、「周方向」および「半径方向」とは、支持基板4の中心を基準とした場合における周方向および半径方向である。
さらに、照明器具1は、支持基板4の上面に取付けられたフィン8や、上部支持板20の上方に設けられたカバープレート35を、適宜備えていてもよい。
半導体発光素子は、例えば、LED(発光ダイオード素子;Light Emitting Diode)であってもよい。この場合、発光部2は、半導体発光素子としてのLEDの点灯動作に必要な制御を行うための制御部を更に含んでいてもよい。また、発光部2は、全てが一体的に形成されて分解不可の構成であってもよい。
また、他の構成例では、発光部2は、上述した構成において、半導体発光素子としてLEDに替えて半導体レーザが用いられてもよい。
図1及び図2に示す例示的な実施形態では、複数の発光部2が支柱部30の周囲において周方向に並ぶように円板状の支持基板4の下面に設置されている。発光部2の個数は、照明器具1の仕様に応じて任意に設定可能である。なお、図1及び図2において、発光部2については詳細構造(リード線を含む各種の配線等)を省略して図示している。
図1及び図4に示す例示的な実施形態では、シェード10は、上方から下方に向けて拡径した中空円錐台状に形成されている。他の実施形態では、シェード10は円筒状であってもよいし、断面が多角形状の角筒状であってもよい。
また、図1及び図4に示す例示的な実施形態では、シェード10の下端11は、発光部2から照射された光が下方の照射領域(不図示)に到達するのを妨げないように半径方向外側に向かって突出しているのに対し、シェード10の上端14は、半径方向内側に向かって突出している。シェード10の上端14は、上部支持板20によって支持されるようになっている。
なお、一例として、シェード10は、スピニング加工(例えばヘラ絞り)によって作製されてもよい。また、シェード10は、熱伝導率の高い材料で形成されてもよく、例えば、アルミニウム、鉄、または銅を含む金属、あるいは放熱性セラミックス材料等が用いられる。
この段差部13を境界として、シェード10の内壁面10aのうち下方側領域は、シェード10の内壁面10aのうち上方側領域よりも径方向外側に位置する。ここで、段差部13とは、シェード10の内壁面10aにおける上方領域と下方領域との間で径方向位置が不連続に急激に変化する箇所をいう。
なお、図1及び図4に示す例示的な実施形態では、段差部13の形成位置においてシェード10の内壁面10aおよび外壁面10bの両方について半径方向位置が不連続に急変しているが、外壁面10bには段差が形成されておらず、内壁面10aのみに段差が形成されていてもよい。その場合、高さ方向に関して、段差部13の形成位置の上下においてシェード10の肉厚が異なっていてもよい。
図5は、一実施形態に係る照明器具1の周囲の空気流れ(図中矢印で示す流れ)を示す図である。
照明器具1の点灯時、発光部2は発熱し、その熱は支持基板4を介してフィン8やシェード10に伝わり、シェード10の内部空間18および下方空間19はシェード10の外部空間50よりも高温になる。なお、シェード10の下方空間19とは、シェード10の内壁面10aと支持基板4の下面とで形成される空間である。このため、シェード10の内部空間18および下方空間19の空気密度が外部空間50よりも小さくなり、シェード10の内部空間18および下方空間19内の高温空気に浮力が生じて、シェード10の下方から内部空間18および下方空間19に空気が流入してシェード10の内部に上昇気流が発生する(煙突効果)。このとき、シェード10の下方空間(下方の領域)19では、シェード10の内部に引き込まれた空気がシェード10の内壁面10aによって上方に向かって整流される。そして、整流された空気は、シェード10の中央領域12に設置された支持基板4の空気流入口5を通って内部空間18に流入し、内部空間18においてフィン8の間の空気流路を通って後述する空気排出口21から排出される。こうして、シェードの内部を流れる空気によって、発光部2、支持基板4およびシェード10は放熱し、冷却される。
これにより、支持基板4とシェード10の段差部13との間の当接面積を増大させて、支持基板4からシェード10への伝熱をより一層促進させることができる。また、シェード10の段差部13に対して支持基板4を精度よく位置決めすることができる。
このように、段差部13の高さHを0.1H0以上且つ0.8H0以下とすることにより、シェード10の下方空間19おける空気の整流効果が確実に得られるとともに、放熱のための内部空間18の容積を十分に確保することができ、シェード10の内部空間18に流入する空気量を十分に確保して放熱を促進することができる。また、段差部13の高さHを0.1H0以上に設定することにより、発光部2がシェード10によって囲まれた空間の内部に位置するようになり、照明器具1のグレアを抑制することができる。
図1に示された例示的な実施形態では、支柱部30の上端部32は、ブラケット36を介して造営材40に取付けられている。ブラケット36の上部は締結部材37によって造営材40に固定され、ブラケット36の下部に締結部材38によって支柱部30の上端部32が固定される。なお、造営材40は、例えば天井や柱などの建物の構造材であり、照明領域の上方に位置する。
なお、上記実施形態では、支柱部30がブラケット36を介して造営材40に取付けられた構成となっているが、支柱部30は、ワイヤ等の連結部材(不図示)を介して造営材40に取付けられてもよい。
図1、図3及び図4に示される例示的な実施形態では、上部支持板20は、円板状に形成されており、その中心部には一つの貫通穴22が設けられている。この貫通穴22に支柱部30が挿入された状態で、上部支持板20と支柱部30が固定されるようになっている。固定の一構成例として、上部支持板20は、支柱部30に固定された第1環状部24と第2環状部26との間に挟み込まれることによって、支柱部30に対して固定される。第1環状部24は、円筒状に形成され、支柱部30の外周を囲むように配置される。この状態で、締結部材(例えばリベット)25によって第1環状部24と支柱部30が締結される。第2環状部26も支柱部30の外周を囲むように配置され、支柱部30に固定される。なお、第2環状部26は、支柱部30の外周面に設けられたフランジのように、支柱部30と一体的に設けられてもよい。そして、上部支持板20の下面に第2環状部26が当接し、上部支持板20の上面に第1環状部24が当接し、第2環状部26と第1環状部24との間に上部支持板20が挟み込まれることによって、上部支持板20は支柱部30に対して固定される。
図1、図3及び図4に示す例示的な実施形態では、上部支持板20の外周側縁部の上面に、シェード10の上端14(シェード10のうち内周側に突出した部位)の下面が当接した状態で、上部支持板20およびシェード10の上端14を締結部材23が締結するようになっている。この場合、シェード10の上端14にはバカ穴が設けられ、上部支持板20には雌ねじが切られたねじ穴が設けられ、これらの穴を貫通するように締結部材23が挿入されて、上部支持板20およびシェード10の上端14を締結するようにしてもよい。
また、シェード10を上部支持板20の上面に対して締結する締結部材23を設けたので、シェード10の段差部13と支持基板4とを直接締結する必要がなくなり、シェード10のデザインの自由度を高めることができる。
同図に示す例示的な実施形態では、段差部13が、シェード10の内壁面に設けられたテーパ面131によって形成されている。テーパ面131は、下方側の端部が上方側の端部よりも径方向外側に位置するように形成されている。例えば、段差部13がシェード10の全周にわたって連続的に設けられている場合、テーパ面131は、上方から下方に向けて拡径するように形成されてもよい。
図6B及び図6Cに示す例示的な実施形態では、段差部13が、シェード10の内壁面10aに設けられたリブ132、133によって形成されている。
図6Bに示される例では、リブ132は、シェード10の一部が、例えば、絞り加工により内周側に屈曲することによって形成されている。そして、リブ132の下面132aと、支持基板4の上面4bとが当接するようになっている。
図6Cに示される例では、リブ133は、例えば、曲げプレス加工により作製され、シェード10とは別体に構成された断面L字状部材であり、このL字状部材が取付部材134(例えばねじ)によってシェード10に取付けられている。そして、リブ133の下面133aと、支持基板4の上面4bとが当接するようになっている。
なお、シェード10の外壁面10bは、デザイン性やコスト面等の観点からアルマイト皮膜を設けず他の塗装処理が施されていてもよい。あるいは、放熱性をより一層高めるために、シェード10の外壁面10bの少なくとも一部にアルマイト皮膜が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、照明器具1がフィン8を備える場合について説明したが、照明器具1はフィン8を備えない構成としてもよい。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
2 発光部
4 支持基板
5 空気流入口
7 照明カバー
8 フィン
10 シェード
10a 内壁面
10b 外壁面
11 下端
12 中央領域
13 段差部
14 上端
15 締結部材
18 内部空間
19 下方空間
20 上部支持板
21 空気排出口
24 第1環状部
26 第2環状部
30 支柱部
34 スペーサ
35 カバープレート
36 ブラケット
37 締結部材
40 造営材
50 外部空間
131 テーパ面
132,133 リブ
Claims (12)
- 半導体発光素子を含む発光部と、
空気流入口を有し、前記発光部が支持される支持基板と、
前記発光部及び前記支持基板を覆うように設けられ、前記空気流入口を介して外部空間と連通する内部空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記シェードの内壁面には、前記シェードの高さ方向における中央領域において段差部を有し、
前記支持基板は、前記シェードの前記内壁面の前記段差部に当接し、
前記発光部により熱せられた空気が、前記支持基板よりも下方において前記シェードによって囲まれた下方空間から前記空気流入口を介して前記内部空間に流入し、該内部空間を上向きに通過するように構成され、
前記支持基板に固定される下端部を有し、鉛直方向に沿って延在する支柱部と、
前記支持基板の上方において水平方向に沿って延在し、前記支柱部に固定される上部支持板と、
前記上部支持板の上面に対して前記シェードの上端を締結する締結部材と、
をさらに備え、
前記シェードの前記段差部は、前記支持基板に固定されていない
ことを特徴とする照明器具。 - 半導体発光素子を含む発光部と、
空気流入口を有し、前記発光部が支持される支持基板と、
前記発光部及び前記支持基板を覆うように設けられ、前記空気流入口を介して外部空間と連通する内部空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記シェードの内壁面には、前記シェードの高さ方向における中央領域において段差部を有し、
前記支持基板は、前記シェードの前記内壁面の前記段差部に当接し、
前記シェードの前記内壁面のうち前記支持基板よりも下方の部位によって上方に向かって整流された空気が前記空気流入口を介して前記内部空間に取り込まれるように構成され、
前記支持基板に固定される下端部を有し、鉛直方向に沿って延在する支柱部と、
前記支持基板の上方において水平方向に沿って延在し、前記支柱部に固定される上部支持板と、
前記上部支持板の上面に対して前記シェードの上端を締結する締結部材と、
をさらに備え、
前記シェードの前記段差部は、前記支持基板に固定されていない
ことを特徴とする照明器具。 - 半導体発光素子を含む発光部と、
空気流入口を有し、前記発光部が支持される支持基板と、
前記発光部及び前記支持基板を覆うように設けられ、前記空気流入口を介して外部空間と連通する内部空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記シェードの内壁面には、前記シェードの高さ方向における中央領域において段差部を有し、
前記支持基板は、前記シェードの前記内壁面の前記段差部に当接し、
前記段差部は、前記空気流入口に対して径方向外側において、前記シェードの高さをH0としたとき、前記シェードの下端を基準として0.3H0以上の高さに位置するとともに、
前記支持基板に固定される下端部を有し、鉛直方向に沿って延在する支柱部と、
前記支持基板の上方において水平方向に沿って延在し、前記支柱部に固定される上部支持板と、
前記上部支持板の上面に対して前記シェードの上端を締結する締結部材と、
をさらに備え、
前記シェードの前記段差部は、前記支持基板に固定されていない
ことを特徴とする照明器具。 - 半導体発光素子を含む発光部と、
空気流入口を有し、前記発光部が支持される支持基板と、
前記発光部及び前記支持基板を覆うように設けられ、前記空気流入口を介して外部空間と連通する内部空間を前記支持基板とともに形成するシェードと、
を備え、
前記シェードの内壁面には、前記シェードの高さ方向における中央領域において段差部を有し、
前記支持基板は、前記シェードの前記内壁面の前記段差部に当接し、
前記シェードの上部には、前記支持基板の上方において、前記空気流入口を介して前記内部空間に取り込まれた冷却空気を排出するための空気排出口が形成されているとともに、
前記支持基板に固定される下端部を有し、鉛直方向に沿って延在する支柱部と、
前記支持基板の上方において水平方向に沿って延在し、前記支柱部に固定される上部支持板と、
前記上部支持板の上面に対して前記シェードの上端を締結する締結部材と、
をさらに備え、
前記シェードの前記段差部は、前記支持基板に固定されていない
ことを特徴とする照明器具。 - 前記段差部は、前記シェードの全周にわたって連続的に形成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の照明器具。
- 前記段差部が、前記シェードの内壁面に設けられたリブによって形成されたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明器具。
- 前記段差部が、前記シェードの内壁面に設けられたテーパ面によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明器具。
- 前記シェードの少なくとも内壁面は、アルマイト皮膜によって覆われていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の照明器具。
- 前記シェードの少なくとも内壁面は、研磨処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の照明器具。
- 下端部が前記支持基板に固定され、鉛直方向に沿って延在する支柱部をさらに備え、
前記シェードの上部が、前記支柱部に対して固定されることを特徴とする請求項1乃至9何れか一項に記載の照明器具。 - 前記支柱部の上端部は、造営材に固定され、
前記支持基板の上方において水平方向に沿って延在し、前記支柱部の前記上端部と前記下端部との間の中央部に固定される上部支持板と、
前記上部支持板に対して前記シェードを締結する締結部材と、
をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の照明器具。 - 前記上部支持板には、前記空気流入口を介して前記内部空間に取り込まれた冷却空気を排出するための空気排出口が形成されていることを特徴とする請求項11に記載の照明器具。
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