JPH024419Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、例えば店頭商品用のスポツトライ
トとして使用する筒形照明器具に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

この種の照明器具は、筒形のセードの内部にソ
ケツトを介してランプを、またサポートを介して
反射ミラーをそれぞれ設け、上記ランプを上記反
射ミラーの内側に突出させ、この反射ミラーを介
して上記ランプの光を所定の部位に照射するよう
になつている。そしてランプは、高照度を得るた
めに高出力のものが使用され、このためランプが
高熱を発し、ソケツトや反射ミラーを通して器具
の全体が高温となる。特に、光の照射部位に対す
る熱の照射を軽減するために、反射ミラーとし
て、ガラス製で、その表面に熱線（赤外線）を透
過吸収し、可視光線のみを反射する熱線吸収コー
チング層を施したものにあつては、反射ミラーの
温度上昇がさらに激しくなる。従来においては、
セードの下端の開口部からその上方に単に空気が
対流するに過ぎず、このため器具全体の温度が、
短時間で高温となり、手などを不用意に触れると
火傷等の不測の危険を負う恐れがあつた。

〔考案の目的〕

この考案はこのような点に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、ソケツトおよび
反射ミラーを効率よく冷却し、器具全体の温度上
昇を確実に抑制して安全に使用することができる
ようにした筒形照明器具を提供することにある。

〔考案の概要〕

すなわちこの考案は、筒形のセードの内部にソ
ケツト介してランプを、サポートを介して反射ミ
ラーをそれぞれ設け、上記ランプを上記反射ミラ
ーの内側に突出させ、この反射ミラーを介して上
記ランプの光を所定の部位に照射するものにおい
て、上記ソケツトおよび反射ミラーに対してそれ
ぞれ放熱板を設けるようにしたものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例について図面を参照
して説明する。

図中１はセードで、このセード１は下端面がテ
ーパ状に拡開する筒形に形成され、上端面には多
数の放熱孔２…が穿設されている。セード１の内
天面中央部には、チヤンネル状に形成された取付
板３が取付けられ、この取付板３の下端に一体的
にソケツト４が設けられ、このソケツト４に高出
力のランプ５が装着されている。ソケツト４には
金属製の第一の放熱板６が設けられ、この放熱板
６は円形状で、中央部にソケツト４に対応する矩
形の嵌合口７を、周辺に多数の通気孔８…をそれ
ぞれ有し、上記嵌合口７の縁部に上方に立上る取
付片９，９および下方に垂下する接合片１０…が
一体に折曲形成されている。そして、嵌合孔７が
ソケツト４の外周に嵌合して各接合片１０…がソ
ケツト４に密着し、取付片９，９が取付板３の下
端に当接してねじ止めされている。

セード１の両側面には、その内側に凹む一対ず
つのビード１１，１１が上下方向に沿つて平行に
形成され、さらにこれらビード１１，１１の相互
間部に上下方向に沿つて長孔１２が穿設されてい
る。また、セード１の内部にコ字状のサポート１
３が設けられ、このサポート１３の両端の外側面
に凸部１４，１４が切起しにより形成され、この
凸部１４が上記ビード１１，１１の相互間部に摺
動自在に嵌合している。１５は例えば室内の天井
に取付けられた支持具で、この支持具１５は一対
のアーム１６，１６を一体に有し、これらアーム
１６，１６の相互間にセード１が配置している。
そして、アーム１６の先端部からセード１の長孔
１２を通して上記サポート１３の凸部１４に取付
ねじ１７が螺挿され、この取付ねじ１７の締付に
より支持具１５に対してセード１が、またセード
１に対してサポート１３がそれぞれ支持されてい
る。

上記サポート１３には金属製の第二の放熱板２
０が取付けられ、さらにこの放熱板２０の下面に
ドーム状の反射ミラー２１が着脱可能に取付けら
れている。放熱板２０は円形状で周辺に多数の通
気孔２２…を有し、この放熱板２０の中央部から
サポート１３に亙つて円形の挿通孔２３が形成さ
れ、この挿通孔２３に反射ミラー２１の上端のラ
ンプ孔２４が対向し、これら挿通孔２３およびラ
ンプ孔２４を通して上記ランプ６が反射ミラー２
１の内側中心軸部に突出している。挿通孔２３お
よびランプ孔２４の直径はランプ６の外径よりも
大きく、したがつてこれら挿通孔２３およびラン
プ孔２４はランプ６の外周面とは接触せず、その
間に〓間が確保されている。反射ミラー２１は
ガラス製で、その表面には熱線（赤外線）を透過
吸収し、可視光線のみを反射する熱線吸収コーチ
ング層が施されていて、ランプ６の点灯に応じて
その可視光線を所定の例えば店頭の陳列商品に照
射するようになつている。なお、取付ねじ１７を
緩め、サポート１３の凸部１４をビード１１，１
１に沿つて上下に摺動することにより、サポート
１３と一体的にランプ６の位置を反射ミラー２１
に対して昇降して照射部位に対する配光状態を
種々に変更することができるようになつている。

次に、作用について述べる。

ランプ６の点灯に応じてこのランプ６が高熱を
発し、これに伴い伝導によりソケツト４が、輻射
により反射ミラー２１がそれぞれ高温となる。し
かしながら、ソケツト４には第一の放熱板５が、
反射ミラー２１には第二の放熱板２０がそれぞれ
設けられており、このためこれら放熱板５，２０
に熱や拡散し、セード１内を上昇流通する対流空
気により効率よく冷却され、これによりソケツト
４および反射ミラー２１の温度上昇が確実に抑制
される。反射ミラー２１はランプ６と直接接触し
ておらず、このためランプ６の熱は反射ミラー２
１とソケツト４とに適度に分散し、したがつてそ
の一方が極度に高温となるようなことがなく、こ
のためその両者が各放熱板５，２０を介して適正
に冷却される。また、反射ミラー２１の内部の空
気は相当高温となるが、この空気は〓間を通し
て急速にその上方に流通し、さらにこの流通に応
じて反射ミラー２１の外周面とセード１の下端開
口部の内周面との間の空間部に、セード１の下方
の低温の空気が積極的に引込まれて流通し、これ
により反射ミラー２１、各放熱板５，２０に対す
る冷却効果が助長される。

〔考案の効果〕

以上説明したようにこの考案によれば、ソケツ
トおよび反射ミラーに対してそれぞれ放熱板を設
けるようにしたから、これら放熱板を介してソケ
ツトおよび反射ミラーを効率よく冷却することが
でき、したがつて器具全体の温度上昇を抑制し、
火傷等を負う危険を排除して、常に安全に使用す
ることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は全
体の断面図、第２図は同じく分解斜視図、第３図
はソケツトおよび放熱板を拡大して示す斜視図、
第４図はセードとアームとの結合部分の断面図で
ある。 １……セード、４……ソケツト、５……放熱
板、６……ランプ、１３……サポート、２１……
反射ミラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端面が開口し、上端面に複数の放熱孔が形成
   された筒形のセードの内部に、ソケツトを介して
   ランプを、またサポートを介して反射ミラーをそ
   れぞれ設け、上記ランプを上記反射ミラーの内側
   に突出させ、この反射ミラーを介して上記ランプ
   の光を所定の部位に照射するものにおいて、上記
   ソケツトおよび反射ミラーに対してそれぞれ放熱
   板を設け、上記セードの下端の開口から該セード
   内に流入する空気を前記各放熱板に接触させて上
   記各放熱孔から流出させることを特徴とする筒形
   照明器具。