JP6174841B2 - コントローラおよびカテーテルキット - Google Patents

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Description

本発明は、例えばステントデリバリーカテーテルのようなカテーテルを保持するコントローラと、そのコントローラとカテーテルとを含むカテーテルキットに関する。
血管または他の生体内管腔における狭窄または閉塞病変部の治療を目的として、金属等の弾性材料から形成されたステントが病変部に留置される。これらのステントは、一般的に、バルーンによって拡張されるもの(バルーン拡張型)と、材料特性に由来する自己拡張力によって拡張されるもの(自己拡張型)との2種類に分類される。
自己拡張型ステントのためのステントデリバリーカテーテルは、ステントを表面から押さえることで縮径状態にして格納する外部シースと、ステントに係り合うことで留置位置を制御する内部シャフトと、を含む。そして、術者は、内部シャフトの近位端部に取り付けられたハブを、片手で所定の位置に固定し、もう一方の手で、外部シースの近位端部に取付けられたハブを引く。
この操作に伴って、外部シースが内部シャフトに対して相対的に移動し、ステントは、内部シャフトに係り合う一方で、表面を押さえつけていた外部シースの乖離により、その外部シースから放出される。そのため、ステントを放出させる場合、外部シースと内部シャフトと相対的な移動を高い精度で制御することが、目的病変部への適切なステント留置を実現し、治療実績を向上させる。
そこで、近年では、相対的な移動の精度向上のために、ステントデリバリーカテーテルの近位端部に、コントローラを装着することが一般的になっている。このコントローラは、歯車、ギア、またはラチェット等の部品を含み、それらを用いて、外部シースと内部シャフトとの相対的な移動を高い精度で制御する。
ただし、コントローラを備える弊害として、コントローラのハウジング(筐体)内部の部品が破損し、ステントが放出されないこともあり得る。このような事態の回避策の一例としては、コントローラからステントデリバリーカテーテルを迅速かつ簡易に取り外すことが挙げられる。
例えば、特許文献1に開示されるステントデリバリーカテーテルは、容器に固定され、さらに、この容器がコントローラに取付けられる。そして、ステントデリバリーカテーテルを固定した容器が、簡易に、コントローラから取り外せる。つまり、比較的簡易に、ステントデリバリーカテーテルがコントローラから外せる。
特開2007−195963号公報
しかしながら、このようなコントローラでは、安全性の観点より、意図せずステントデリバリーカテーテルがコントローラから取り外されないようにしなくてはならない。
特許文献1のコントローラでは、装着されたステントデリバリーカテーテルが、コントローラのハウジングから露出している。そのため、術者が意図せずにステントデリバリーカテーテルに触れやすい。これは、意図しないカテーテルの脱落を誘発する原因になり得る。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものである。そして、その目的は、術者の意図する場合に、カテーテルを簡易に取り外せる一方、意図しない場合に、誤ってカテーテルを取り外せないコントローラ等を提供することにある。
コントローラは、カテーテルを保持する。そして、このコントローラでは、カテーテルを境に対向配置され、そのカテーテルを覆う第1筐体および第2筐体が含まれる。さらに、第1筐体と第2筐体とに係り合って、それら筐体を固定する係合体と、その係合体を押し出すことで、第1筐体および第2筐体から係合体を乖離させる押出体と、その押出体の押し出し動作を制御する制御体と、がコントローラに含まれる。
一例を挙げると、コントローラでは、第1方向において重なる片として、第1筐体は第1片を含み、第2筐体は第2片を含み、係合体は、線状部材で、第1方向に沿って配置されることで、第1片および第2片に係り合う。そして、押出体は、弾性部材で、反発力で、線状部材を第1方向に沿って押し出し、制御体は、弾性部材を圧縮または開放することで、弾性部材の押し出し動作を制御すると望ましい。
なお、第1片は、単数または複数有り、少なくとも1つには第1空洞が形成され、第2片は、単数または複数有り、少なくとも1つには第2空洞が形成され、係合体は、第1空洞および第2空洞に収まることで、第1片および第2片に係り合うと望ましい。
また、線状部材の両端における一端は固定、他端は自由端であり、この線状部材には、自身の軸方向に対して交差方向に延びる把持片が形成され、把持片は、線状部材の反発による自由端の伸長先に配置されると望ましい。
また、把持片は、線状部材の両端のうちの一方に形成されるとともに、第1筐体または第2筐体の少なくとも一方の表面付近に配置されると望ましい。
また、制御体は、二叉状の足部を含み、足部の叉部分で、カテーテルを挟み込み、第1筐体および第2筐体の少なくとも一方に固定するとともに、足部で、線状部材を圧縮させると望ましい。
なお、以上のようなコントローラと、そのコントローラに装着されたカテーテルと、を含むカテーテルキットも、本発明といえる。
本発明のコントローラは、術者の意図する場合には、カテーテルを簡易に取り外せる一方、術者の意図しない場合には、誤ってカテーテルを取り外せない。
は、ステントデリバリーカテーテルと、このステントデリバリーカテーテルに取り付けられるコントローラと、を示す分解斜視図である。 は、ステントデリバリーカテーテルと、このステントデリバリーカテーテルに取り付けられるコントローラと、を示す分解斜視図である。 は、ステントデリバリーカテーテルの一部を詳細に説明した説明図である。 は、ステントデリバリーカテーテルがステントを拡径させる場合を説明する説明図である。 は、コントローラの斜視図である。 は、ハウジングの斜視図である。 は、ステントを留置する前のコントローラを示す斜視図である。 は、ステントを留置した後のコントローラを示す斜視図である。 は、正常状態におけるコントローラの近位端部の拡大図である。 は、緊急状態におけるコントローラの近位端部の拡大図である。
[実施の形態1]
実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。逆に、便宜上、断面図でなくてもハッチングを使用することもある。また、図面における種々部材の寸法は、便宜上、見やすいように調整されている。
図1および図2は、カテーテルの一例であるステントデリバリーカテーテル81と、このステントデリバリーカテーテル81に取付けられるコントローラ10と、を示す分解斜視図である(なお、このようなコントローラ10と、そのコントローラ10に取り付けられるカテーテル81と、を含むキットを、カテーテルキット80と称する)。
図3はステントデリバリーカテーテル81の一部を詳細に説明した図で、図4はステントデリバリーカテーテル81がステント82を拡径させる場合を説明する説明図である。図5は、コントローラ10を主として示す斜視図であり、図6は、コントローラを構成するハウジングHGのみを示す斜視図である。
図7はステント82を留置する前のコントローラ10を示す斜視図で、図8は、ステント82を留置した後のコントローラ10を示す斜視図である。図9は正常状態(後述)におけるコントローラ10の近位端部の拡大図であり、図10は緊急状態(後述)におけるコントローラ10の近位端部の拡大図である。
なお、以降では、ステントデリバリーカテーテル81において、ステントの配置される側を遠位側、この遠位側の反対側を近位側、とする。また、各部材における側を明示する場合、近位側、遠位側と称することもある。また、各部材において、近位側の端を近位端、近位端の付近を近位端部とするとともに、遠位側の端を遠位端、遠位端の付近を遠位端部とする。
まず、ステントデリバリーカテーテル81について、主に図1〜4を用いて説明する。なお、ステントデリバリーカテーテル81は、ステント82を装着したデリバリーカテーテル81のことである(ただし、デリバリーカテーテル81をステントデリバリーカテーテル81と称してもよい)。
図3および図4に示すように、ステントデリバリーカテーテル81は、アウターシャフト50、および、アウターシャフト50の内腔51Lに収まるインナーシャフト60を含む(詳説すると、アウターシャフト50のアウターチューブ51の内腔51Lに、インナーシャフト60のガイドワイヤルーメンチューブ61およびインナーチューブ66が収まる)。
アウターシャフト50は、ステント82を縮径状態にして収容するアウターチューブ51と、アウターチューブ51の近位端部に取り付けられるマニホールド52(図1等参照)とを含む。
アウターチューブ51は、挿入する管腔(血管等)に追従する程度の柔軟性、耐キンク性、または、ステントデリバリーカテーテル81を手技中に引っ張った場合に伸びない程度の引っ張り強度、を有する部材(チューブ)で形成される。
なお、アウターチューブ51が移動させられる場合、アウターチューブ51の内側の層は、層の内周面に接触しているステント82との移動抵抗(摺動抵抗)を減少させ、アウターチューブ51の移動操作を、簡易に行えるような低摩擦性を有する。
マニホールド52は、図1に示すように、マニホールド構造を形成し、3つの口部(52A、52B、52C)を有する。このマニホールド52では、1つの口部52Aはアウターチューブ51の接続口になり、別の口部52Bはアウターチューブ51Bの内腔51Lから露出するインナーチューブ66の挿入口になり、さらに別の口部52Cは血管内に血管造影剤や生理食塩水などを注入するための注入口になる(例えば、口部52Cは、手術前にアウターシャフト50の内部の空気を除去するために、生理的食塩水等を注入する部分として機能する)。
なお、図5に示すように、ステントデリバリーカテーテル81がコントローラ10に装着された状態において、口部52CはハウジングHGの外部に露出している。また、マニホールド52とアウターチューブ51との接続は、特に限定されず、例えば、接着または溶着が挙げられる。
インナーシャフト60は、ガイドワイヤルーメンチューブ61、先端チップ62、ストッパ63、補強部64、コアワイヤー65、インナーチューブ66、および、ハブ67を含む。
ガイドワイヤルーメンチューブ61は、中空(ガイドワイヤルーメン61L)を有するチューブであり、アウターシャフト50のアウターチューブ51のルーメン41L内に、少なくとも一部が挿入される。そして、このガイドワイヤルーメンチューブ61のガイドワイヤルーメン61Lに、不図示のガイドワイヤーが挿入されることで、ガイドワイヤーに沿って、インナーシャフト60、ひいてはステントデリバリーカテーテル81が病変部に導かれる。
先端チップ62は、ガイドワイヤルーメンチューブ61の遠位部に、接着または溶着される。この先端チップ62によって、病変部(狭窄部)をステントデリバリーカテーテル81が通過し易くなる。
ストッパ63は、先端チップ62よりも近位側において、インナーチューブ66の周囲に取り付けられる(接着または溶着等される)樹脂層(例えばチューブ)で、ステント82の内腔に収まって、そのステント82の内壁に接触することで、ステント82の移動を規制する(なお、ストッパ63の全長は、ガイドワイヤルーメンチューブ61よりも短い)。すなわち、ストッパ63の外面とアウターチューブ51の内面とで、ステント82は挟み込まれる。
補強部64は、ストッパ63よりも近位側において、ガイドワイヤルーメンチューブ61の周囲に取り付けられる(接着または溶着等される)樹脂層(例えばチューブ)で、ガイドワイヤルーメンチューブ61を補強する(なお、補強部64の全長は、ガイドワイヤルーメンチューブ61よりも短い)。
コアワイヤー65は、補強部64とともにガイドワイヤルーメンチューブ61の周囲に取り付けられる(接着または溶着等される)線状部材で、ガイドワイヤルーメンチューブ61を補強する。一例を挙げると、コアワイヤー65は、補強部64とガイドワイヤルーメンチューブ61との間に取り付けられ、補強部64の全長より長く、ガイドワイヤルーメンチューブ61の近位端に向かって延びている。
インナーチューブ66は、補強部64よりも近位側において、ガイドワイヤルーメンチューブ61の周囲に取り付けられる(接着または溶着等される)。詳説すると、インナーチューブ66は、補強部64の近位側に並列して、ガイドワイヤルーメンチューブ61を被覆するように取り付けられる(別表現すると、インナーチューブ66の内腔にガイドワイヤルーメンチューブ61およびコアワイヤー65が挿入される)。
ハブ67は、図1に示すように、インナーチューブ66の近位端部に取り付けられ、インナーシャフト60のルーメンに通じるポート67Pを有する。このポート67Pは、例えば、手術前にインナーシャフト60の内部の空気を除去するために、生理的食塩水等を注入するものである。
また、このハブ67は、コントローラ10の所定位置(後述するハブ取付部20)に固定される。詳説すると、後述するクリップCPで、ハブ67はコントローラ10の所定位置に固定される。そこで、ハブ67は、クリップCPに対して適切に係り合うために、クリップCPの一部に係り合うスリット67Sを有する。
そして、以上のようなステントデリバリーカテーテル81では、図4に示すように、例えば、アウターシャフト50が近位側に引っ張られることで、インナーシャフト60とアウターシャフト50とに相対的な移動が生じる。この移動により、アウターシャフト50のアウターチューブ51が、インナーシャフト60のストッパ63に重ならないようになる。すると、アウターチューブ51とストッパ63とで挟まれていたステント82は、アウターチューブ51によって押さえつけられなくなることから、拡径しつつ放出され、ひいては狭窄または閉塞部位を拡張する。
続いて、図5〜図10に示すような、ステントデリバリーカテーテル81をコントロールするコントローラ10について説明する。
コントローラ10は、アウターシャフト50のアウターチューブ51の内面と、インナーシャフト60のストッパ63の外面とで挟み込まれるステント82を、所望位置に留置させるための制御部材である。詳説すると、コントローラ10は、図7および図8に示すように、アウターシャフト50を、インナーシャフト60に対して移動させることで、ステント82を挟み込む2つの部材(アウターチューブ51・ストッパ63)のうち、外側を押さえるアウターチューブ51をステント82から乖離させる(図4参照)。これにより、ステント82は、ステントデリバリーカテーテル81から放出され、所望位置に留置される。
このようなコントローラ10は、図1および図2に示すように、ハウジング[筐体]HG(HG1・HG2)、クリップ[制御体]CP、ワイヤー[係合体]11、スライダー31、回転ホイール41、スイッチギア42、ホイールカバー45、および、スプリング[押出体]15、を含む。なお、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とは連結されるとともに、比較的簡易に分解できる構造になっているが、それに関する詳細は、後述する。
ハウジングHGは、コントローラ10の外装で、ステントデリバリーカテーテル81の一部を保持するとともに、スライダー31を移動可能に保持する。例えば、図1および図2に示すように、ステントデリバリーカテーテル81の一部を挟み込む第1ハウジングHG1および第2ハウジングHG2が挙げられる。
第1ハウジング[第1筐体]HG1は、図6に示すように、ハブ取付部20、第1延伸部EL1、ギア類取付部23、および、第1片PP1、を含む。
ハブ取付部20は、図1および図2に示すように、インナーシャフト60のハブ67を取り付ける。なお、このハブ取付部20の取付機構は、ハブ67を取り付けて固定する構造(ひいては、インナーチューブ66を固定する構造)であれば、特に限定されるものではない。例えば、ハブ67の一片67Cを挟み込めるスリット20Sが、取付機構になる。また、このハブ取付部20には、ハブ67をより強固に固定するための二叉状の足CF1・CF2を有するクリップCPを差し込むための固定開孔20H・20Hが形成される。
第1延伸部EL1は、ハブ取付部20から一方向に延びる。詳説すると、この第1延伸部EL1は、ハブ取付部20に取り付けられたハブ67から延びるインナーチューブ66等を覆うために、そのインナーチューブ66(ひいては、ステントデリバリーカテーテル81)の延び方向に沿って延びる。また、第1延伸部EL1は、スライダー31を移動可能に保持するための、スライド機構{第1開口レールHR1・溝レールDR(図8参照);詳細は後述}を有する。
ギア類取付部23は、第1延伸部EL1の中途付近において回転ホイール41およびスイッチギア42(これらをギア類と称する)を取り付ける。詳説すると、このギア類取付部23は、第1延伸部EL1の延び方向に対して交差する方向に進出した部材で、ギア類41・42の取り付け箇所であるとともに、ギア類41・42の一部を覆う。
なお、ギア類取付部23は、図1および図2では、第1延伸部EL1の中途付近に形成されるが、その位置は特に限定されるものではない。また、ギア類取付部23の形状も、半円面を含む形状になっているが、その形状も特に限定されるものではない。ただし、術者が回転ホイール41を回転させなくてはならないことから、ギア類取付部23には、回転ホイール41(詳説すると、サムホイール41T)の一部を露出させる露出開口23Hが形成される。
第1片PP1は、図6に示すように、第1延伸部EL1の遠位端部における内側(ステントデリバリーカテーテル81に向く側)から、対向する第2ハウジングHG2に向かって突出するとともに、第1延伸部EL1の長手方向にも延びた片状部材である。そして、この第1片PP1は、第2ハウジングHG2における後述する第2片PP2とともに、第1延伸部EL1の長手方向(すなわち、コントローラ10の長手方向;第1方向)に沿って並ぶ。
なお、第1片PP1は、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とを連結させるために使用される部材の1つであり、第1延伸部EL1の長手方向(すなわち、第1片PP1の全長方向)に延びる第1空洞HE1を含むが、詳細については後述する。
第2ハウジング[第2筐体]HG2は、第1ハウジングHG1に対向して連結されることで、その第1ハウジングHG1とともに、ステントデリバリーカテーテル81の一部を覆う。この第2ハウジングHG2は、図6に示すように、第2延伸部EL2、ギア類対向部24、および第2片PP2を含む。
第2延伸部EL2は、第1延伸部EL1およびハブ取付部20に対向する部材で、第1延伸部EL1同様に、ハブ67から延びるインナーチューブ66等を覆うために、そのインナーチューブ66の延び方向に沿って延びる。また、第2延伸部EL2は、第1延伸部EL1同様、スライダー31を移動可能に保持するための、図1および図2に示すように、スライド機構(第2開口レールHR2・突起レールPR;詳細は後述)を有する。
ギア類対向部24は、第2延伸部EL2の延び方向に対して交差する方向に進出することで、ギア類取付部23に対向する部材である。
第2片PP2は、図6に示すように、第2延伸部EL2の近位端部における内側(ステントデリバリーカテーテル81に向く側)から、対向する第1ハウジングHG1に向かって突出するとともに、第2延伸部EL2の長手方向にも延びた片状部材である。そして、この第2片PP2は、第1ハウジングHG1のハブ取付部20に対して、重力方向において重なるように配置される。
また、この第2片PP2は、第1ハウジングHG1における第1片PP1とともに、第2延伸部EL2の長手方向(すなわち、コントローラ10の長手方向;第1方向)に沿って並ぶ。
例えば、図6に示すように、ギア類取付部23とギア類対向部24とが向かい合った状態で、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とが、ステントデリバリーカテーテル81を挟み込もうとする場合、第1片PP1と第2片PP2とは、コントローラ10の長手方向においてずれた配置になって、その長手方向に沿って並ぶ{例えば、コントローラ10の長手方向に対して交差(例えば直交)する、第1片PP1の近位端および第2片PP2の遠位端とが付き合って、第1片PP1と第2片PP2とはコントローラ10の長手方向に沿って並ぶ}。
なお、第2片PP2は、第1片PP1同様、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とを連結させるために使用される部材の1つである。そして、この連結のために、第2片PP2は、第2延伸部EL2の長手方向、すなわち、第2片PP2の全長方向に延びる第2空洞HE2を含む(なお、第2片PP2は、第2空洞HE2の他に、クリップCPの足CF1・CF2を収める格納部SDも含むが、詳細は後述する)。
この第2空洞HE2は、第2片PP2と第1片PP1とがコントローラ10の長手方向に沿って並んだ場合に、第1空洞HE1と付き合う。詳説すると、第2空洞HE2の遠位端と第1空洞HE1の近位端とが付き合って、両空洞HE1・HE2は連なる(なお、両空洞HE1・HE2の延び方向に対する直交方向に断面形状は、特に限定されるものではなく、円形であっても多角形であっても構わない)。
ワイヤー11は、図1および図2に示すように、これら両空洞HE1・HE2に挿入される(なお、両空洞HE1・HE2に挿入できるのであれば、ワイヤー11の形状および材質は、特に限定されない)。詳説すると、ワイヤー11における両端の一端が、第2空洞HE2の近位端から挿入され、遠位側に向かって進められる。すると、その一端は、第2空洞HE2の遠位端を越え、さらに、第1空洞HE1の近位端に進入し、遠位側へと進む。
この結果、第1片PP1と第2片PP2とは、ワイヤー11を介して連結されることになり、ひいては、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とが連結する。逆に、このワイヤー11が、両空洞HE1・HE2から引き抜かれると、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2との連結が解除される(要は、コントローラ10が分解される)。
なお、術者がワイヤー11を簡易に取り扱えるように、そのワイヤー11における両端のうちの他端には、術者によってつかみやすい把持片12が形成される。
この把持片12の一例としては、平板(板)が挙げられる。そして、この平板の側面12Sとワイヤー11の両端のうちの他端とが接続される。つまり、ワイヤー11の他端付近では、ワイヤー11の軸方向に対する交差方向に、平板状の把持片12の一部分が延びる。そのため、線状のワイヤー11を把持することに比べて、この把持片12は把持しやすい。
また、この把持片12を収容可能なスペースとして、第2片PP2は、図6に示すように、第2空洞HE2の近位端よりもさらに近位側に、窪みである格納部SDを含む。詳説すると、格納部SDは、第2片PP2の表面PP2S(第2片PP2において、コントローラ10の内部、詳説すると、ハブ取付部20に向く面)からの段差で、把持片12の厚み程度の深さを有する。
そして、この格納部SDは、ハウジングHGの表面付近の一箇所であるハウジングHGの近位端部に形成される(なお、ハウジングHGの表面は、第1ハウジングHG1および第2ハウジングHG2のうちの少なくとも一方の表面であればよい)。
なお、格納部SDに収まった把持片12の動き(変位)を規制するために、把持片12の外周の少なくとも一端に接触するような規制部SCが設けられていてもよい。また、把持片12の形状は、平板に限定されるものではなく、術者が把持しやすい形状であればよい。また、把持片12は、術者の操作しやすいような材質で形成されていたり、表面加工を施されていたりするとの望ましい。
クリップCPは、図1および図2に示すように、ハブ67(ひいては、インナーシャフト60)をハウジングHGに固定するもので、二叉状の足CF1・CF2を有する。クリップCPは、足CF1と足CF2との空間を、ハブ67のスリット67Sに嵌めつつ、足CF1・CF2をハブ取付部20の固定開孔20H・20Hに差し込む。
これにより、ハブ67は、クリップCPの叉部分で、ハウジングHGに対して固定される(なお、第1ハウジングHG1および第2ハウジングHG2の少なくとも一方に固定されればよい)。逆に、このクリップCPの足CF1・CF2が、ハウジングHG1の固定開孔20H・20Hから外されると、比較的簡易に、ハブ67がハウジングHGから外れる。
なお、固定開孔20Hを通過した足CF1・CF2は、図9に示すように、重力方向において、ハブ取付部20に重なる格納部SDにも収まる(要は、足CF1・CF2は、ハブ取付部20直下に位置する格納部SDに収まる)。
そして、この格納部SDに到達した足部CF1・CF2のうちの一方(例えば足部CF2)は、格納部SDの壁部SDW(詳説すると、第2片PP2の表面PP2Sと格納部SDの底面SDBとをつなぐようにして立ち上がった壁部SDW)で、スプリング15を挟む。この点についての詳細は、後述する。
スライダー31は、図7および図8に示すように、アウターシャフト50をインナーシャフト60に対して移動させるためのもので、ハウジングHGに対して移動可能に保持される。このスライダー31は、本体32、引き手33(33A・33B)、およびラックギア34、を含む。
本体32は、長尺状で、その長尺方向に沿う窪み32Hを有し、その窪み32Hに、図1および図2に示すように、マニホールド取付部35を含む。
マニホールド取付部35は、マニホールド52(ひいては、アウターシャフト50)を本体32に固定させる。このマニホールド取付部35の取付機構は、マニホールド52を取り付けて固定する構造であれば、特に限定されるものではない。例えば、口部52Aと口部52Cとの間に軸部を挟み込む挟持部35Aと、口部52Bと口部52Cとの間の軸部を挟み込む挟持部55Bが、取付機構になる。
引き手33(33A・33B)は、術者の把持する箇所で、本体32の全長方向に沿って延びる2つの側壁32A・32Bに個別に形成される。例えば、本体32の近位端部にて、本体32を挟み込むように、側壁32A・32Bから突き出て、引き手33A・33Bは形成される。
そして、引き手33Aは、側壁32Aに対面する第1ハウジングHG1の第1延伸部EL1に形成される第1開口レールHR1に嵌り、引き手33Bは、側壁32Bに対面する第2ハウジングHG2の第2延伸部EL2に形成される第2開口レールHR2に嵌る(なお、第1開口レールHR1と第2開口レールHR2とは、ハブ取付部20よりも遠位側で、ハウジングHGの全長方向に沿って延びる)。
なお、引き手33A・33Bは、第1開口レールHR1および第2開口レールHR2に嵌り、それらレールHR1・HR2上を移動できる大きさであれば、特に限定されない。
ラックギア34は、板状で、本体32の全長方向に沿って延びる2つの側壁32A・32Bのうち、一方の側壁32Aに形成される。詳説すると、ラックギア34は、天面に歯形を刻み、自身の長手の縁を本体32の全長方向に沿わせつつ側壁32Aに固定させる。そして、このラックギア34の歯は、本体32の全長方向に沿って並び、歯形に噛み合うスイッチギア42に対し、回転ホイール41の回転に起因する動力が与えられることで、スライダー31は移動する。
なお、板状のラックギア34において、第1ハウジングHG1に面する長手の縁34Eは、対向する第1ハウジングHG1の内側に形成される溝レールDRに嵌る(なお、図8に示すように、溝レールDRは第1開口レールHR1よりも遠位側に形成される)。
また、側壁32Bには、図7に示すように、本体32の全長方向に沿う切れ込みレールSRが形成され、この切れ込みレールSRは、対向する第2ハウジングHG2の内側に形成される突起レールPRを嵌める(なお、図1および図2に示すように、突起レールPRは第2開口レールHR2よりも遠位側に形成される)。
つまり、スライダー31では、引き手33が開口レールHRに嵌り、ラックギア34の縁34Eは第1ハウジングHGの1の溝レールDRに嵌り、ラックギア34の切れ込みレールSRは第2ハウジングHG2の突起レールPRに嵌る。そのため、術者が引き手33を把持して、近位側に向かって引っ張ると、スライダー31は、各レールに沿って移動する(すなわち、後述の回転ホイール41を回転させなくても、スライダー31は移動する)。
回転ホイール41は、図1および図2に示すように、軸孔41Hを有する回転ギア41Gと、この回転ギア41Gに連なるサムホイール41Tと、を含む。
回転ギア41Gは、円盤状で、縁に、軸孔41Hの軸穴方向に平行な歯を有する平歯車である。
サムホイール41Tは、回転ギア41Gよりも大きな円盤で、回転ギア41Gの軸孔41Hと共通の軸孔41Hを有し、軸孔方向に積み重なるように、回転ギア41Gに連なる。そのため、サムホイール41Tが回転すると、回転ギア41Gも回転する。また、サムホイール41Tの円盤の縁には、術者の指が引っかかりやすいような加工が施される。
スイッチギア42は、回転軸42Xを有する平歯車で、その歯は、回転ギア41Gの歯およびラックギア34の歯に噛み合う。そして、このスイッチギア42は、術者によるサムホイール41Tの回転方向とラックギア34の移動方向とを、術者の使いやすいように関連づけるための歯車である。
詳説すると、スイッチギア42は、サムホイール41Tが近位側に向かって回転させられる場合、スライダー31を近位側に移動させる一方、サムホイール41Tが遠位側に向かって回転させられる場合、スライダー31を遠位側に移動させる。
ホイールカバー45は、回転ホイール41の軸孔41Hに通じる回転軸45Xを有し、その回転軸45Xを軸孔41Hに挿入させた状態で、第1ハウジングHG1のギア類取付部23に固定される。すなわち、回転ホイール41は、ホイールカバー45の回転軸45Xを中心に回転する。
なお、ホイールカバー45がギア類取付部23に固定される場合、スイッチギア42は、回転ギア41Gとラックギア34とに噛み合った状態で、回転軸42Xを、ギア類取付部23の内側の受け孔(不図示)回転可能に保持させる。そのため、回転ホイール41が回転すると、スイッチギア42も従動し、さらに、スイッチギア42の回転に、ラックギア34も従動する。
すなわち、以上のようなコントローラ10にステントデリバリーカテーテル81が装着された場合、インナーシャフト60に対してアウターシャフト50を移動させる仕方、すなわち、インナーシャフト60を固定するハウジングHGに対して、アウターシャフト50を固定するスライダー31を近位側に移動させる仕方は、2通りある。
第1の仕方は、術者がスライダー31の引き手33を把持して、スライダー31そのものを近位側に移動させる仕方と、第2の仕方は、術者がサムホイール41T回転させることで、ラックギア34の歯のピッチ単位で、スライダー31を近位側に移動させる仕方である。
そして、これらの移動の仕方では、第2の仕方のほうが、第1の仕方に比べて、スライダー31を微小に移動させられる。したがって、第2の仕方は、ステント82の留置位置を決定する場合に適する。一方で、第1の仕方のほうが、第2の仕方に比べて、スライダー31を一度に長距離移動させられる。したがって、第1の仕方は、ステント82をデリバリーカテーテル70から完全に放出させる場合に適する。つまり、このコントローラ10であれば、ステントデリバリーカテーテル81の多様な使用方法を提供できる。
また、このコントローラ10では、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とが比較的に簡易に分解される機構を含む。この機構の部品の1つとして、図9および図10に示すように、スプリング15が挙げられる。
スプリング15は、弾性部材で、両端のうちの一端が、格納部SDの壁部SDWに固定される(なお、固定の仕方は、特に限定されず、接着であっても機械的な結合であっても構わない)。そして、このスプリング15は、両端のうちの他端を、壁部SDWから近位側(別表現すると、第2ハウジングHG2の近位端)に向ける。すなわち、スプリング15は、格納部SDにて、コントローラ10の長手方向に沿うように配置される。
なお、格納部SDには、ワイヤー11の把持片12も収まっており、この把持片12(詳説すると、把持片12の側面12S)と格納部SDの壁部SDWとの間に、ワイヤー11は配置される。
また、格納部SDには、クリップCPの足部CF1・CF2も収まっている{なお、足部CF1・CF2は、把持片12(詳説すると、把持片12の側面12S)と格納部SDの壁部SDWとの間に位置する}。そこで、足部CF1・CF2のうちの一方(例えば足部CF2)が、スプリング15の両端のうちの他端である自由端に接触して、そのスプリング15を圧縮させる。すなわち、図9に示すように、足部CF2と壁部SDWとで、スプリング15が圧縮される。
そして、このようにスプリング15が圧縮されている場合、クリップCPでハブ67、ひいてはインナーシャフト60がコントローラ10に固定されている状態で、かつ、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とは、ワイヤー11を介して連結される。また、ワイヤー11における把持片12は、格納部SDに完全に収納され、ハウジングHGから外部に向けて突出しない。つまり、術者が、意図せず、ワイヤー11に触れられない状態である。
そして、このような状態を正常状態、すなわち、コントローラ10によって、ステントデリバリーカテーテル81を正常に操作できる状態とする。
一方で、コントローラ10における第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とを分解させたほうが望ましい場合もある。例えば、サムホイール31、スイッチギア42、またはスライダー31等が破損した場合、あるいは、スライダー31とハウジングHGとの接触部分(第1開口レールHR11、第2開口レールHR2、ラックギア34の縁34E、突起レールPR、切れ込みレールSR、または溝レールDR等)が破損した場合が、挙げられる。
このような状態を緊急状態、すなわち、コントローラ10によって、ステントデリバリーカテーテル81を正常に操作できない状態とする。
そして、このような緊急状態において、クリップCPがハウジングHGから引き抜かれると、図10に示すように、ワイヤー11の把持片12が、ハウジングHGから外部に向けて突出する。この後、その把持片12を把持して、術者がワイヤー11をハウジングHGから引き抜くと、そのハウジングHGは、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とに分解する。
詳説すると、クリップCPがハウジングHGから引き抜かれると、格納部SDの壁部SDWとともに、スプリング15を圧縮していた足部CF2が、格納部SDから乖離する。すると、圧縮されていたスプリング15が開放され、自然状態へと復元する。
コントローラ10の長手方向に沿って配置されていたスプリング15は、復元するので、圧縮状態から伸長する。すると、スプリング15の自由端(近位端)は、把持片12に向かい、その把持片12の側面12Sに接触して押す(すなわち、スプリング15の反発による伸長先に、把持片12は配置される)。これにより、把持片12は、ワイヤー11の軸方向に沿って動き、ハウジングHGから外部に向けて突出する。
そして、この突出した把持片12が術者によって把持され、引き抜かれると、ワイヤー11はハウジングHGから引き抜かれ、そのハウジングHGは、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とに分解する。
以上のようなステントデリバリーカテーテル81を保持するコントローラ10に関しては、以下のようにいえる。
コントローラ10には、ステントデリバリーカテーテル81を境に対向配置され、そのステントデリバリーカテーテル81を覆う第1ハウジングHG1および第2ハウジングHG2が含まれる。さらに、その第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とに係り合って、それら両ハウジングHG1・HG2を固定するワイヤー11が、コントローラ10に含まれる。そして、ワイヤー11を押し出すことで、第1ハウジングHG1および第2ハウジングHG2からワイヤー11を乖離させるスプリング15と、このスプリング15の押し出し動作を制御するクリップCPとが、コントローラ10に含まれる。
このようになっていると、術者がクリップCPという一部材を操作することで、両ハウジングHG1・HG2の連結部材であるワイヤー11を、それら両ハウジングHG1・HG2から外せ、その結果、ステントデリバリーカテーテル81がコントローラ10から外れる。逆に、術者は、クリップCPという一部材に対してのみに注意を払えば、コントローラ10からステントデリバリーカテーテル81が外れない。つまり、術者の意図する場合には、コントローラ10からステントデリバリーカテーテル81が簡易に取り外せる一方、術者の意図しない場合には、誤ってステントデリバリーカテーテル81が取り外れにくい。
したがって、このコントローラ10は、正常状態では、ステントデリバリーカテーテル81をハウジングHGによって外部接触から保護する一方で、緊急状態では、ステントデリバリーカテーテル81を簡易にハウジングHGから乖離させられる。
なお、詳説すると、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とは、コントローラ10の長手方向[第1方向]において重なる片として、第1ハウジングHG1は第1片PP1を、第2ハウジングHG2は第2片PP2を、含む。そして、線状部材であるワイヤー11が、コントローラ10の長手方向に沿って配置されることで、第1片PP1および第2片PP2に係り合って、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とを連結させる。
このようになっていると、コントローラ10の長手方向に沿って、ワイヤー11が、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とに係り合うために、例えば、コントローラ10の短手方向に沿って、ワイヤーが、第1ハウジングおよび第2ハウジングとに係り合う場合に比べて、安定的に、両ハウジングHG1・HG2を固定する(要は、両ハウジングHG1・HG2に対するワイヤー11の接触面積が比較的大きいために、両ハウジングHG1・HG2が安定して固定される)。
その上、コントローラ10は、ワイヤー11をハウジングHGから乖離させる部材として、スプリング15とクリップCPとを含む。スプリング15は、弾性部材であり、反発力を発揮することで、ワイヤー11をコントローラ10の長手方向に沿って押し出す。そして、このスプリング15はクリップCPによって制御されており、クリップCPは、スプリング15を圧縮または開放することで、ワイヤー11に対するスプリング15の押し出し動作を制御する。
このようになっていると、比較的安定して固定された両ハウジングHG1・HG2が、クリップCPをハウジングHGから外すだけで、固定部材であるワイヤー11を移動させられる。そして、移動させられたワイヤー11がハウジングHGの外部に向けて突出すれば、術者がそのワイヤー11を引き抜くことで、簡易に、両ハウジングHG1・HG2を分解させられる。
なお、以上では、第1片PP1および第2片PP2の個数は、単数であったがこれに限定されるものではなく、複数であっても構わない。要は、第1片PP1は、単数であっても複数であっても構わないし、同様に、第2片PP2も、単数または複数であっても構わない。
ただし、第1片PP1の少なくとも1つには、第1空洞が形成され、さらに、第2片PP2の少なくとも1つには、第2空洞が形成される。そして、ワイヤー11は、第1空洞HE1および第2空洞HE2に収まることで、第1片PP1および第2片PP2(ひいては、第1ハウジングHG1および第2ハウジングHG2)に係り合う。
すなわち、単純な空洞HE1・HE2に挿入されるワイヤー11だけで、両ハウジングHG1・HG2は固定される。つまり、両ハウジングHG1・HG2は、比較的簡易な機構で、連結され、さらには、分解もされるので、術者は取扱いやすい。
また、スプリング15の両端における一端は固定、他端は自由端であり、ワイヤー11は、長手方向に対して交差方向に延びる把持片12が形成されており、その把持片12は、反発するスプリング15の自由端の伸長先に配置される。
このようになっていると、スプリング15によって押し出される把持片12は、ワイヤー11の軸方向に沿って簡易に動き、図10に示すように、ハウジングHGの外部に向けて、把持片12が突出しやすくなる。
特に、把持片12は、ワイヤー11の両端のうちの一方に形成されるとともに、ハウジングHGの表面付近に配置されるので、把持片12がスプリング15によって押されると、簡易に、ハウジングHGの外部に向けて突出する。
また、コントローラ10におけるクリップCPは、二叉状の足部CF1・CF2を含む。そして、これら足部CF1・CF2の叉部分で、ステントデリバリーカテーテル81を挟み込み、ハウジングHGに固定するとともに、足部CF2で、スプリング15を圧縮させる。
このようになっていると、クリップCPは、ステントデリバリーカテーテル81を固定する機能と、スプリング15を圧縮させる機能とを併せ持つことになり、機能毎に部材が不要になるので、コントローラ10の部品点数が削減される。
[その他の実施の形態]
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
例えば、以上では、カテーテルの一例として、ステントデリバリーカテーテルを挙げて説明してきたが、これに限定されるものではなく、例えば、バルーンカテーテル、血栓吸引カテーテル、その他カテーテルであっても構わない。
また、ワイヤー11の材質は、樹脂であっても金属であっても構わない。また、ワイヤー11のような線状部材以外であっても、第1片PP1と第2片PP2とに係り合って、第1ハウジングHG1と第2ハウジングHG2とを連結させられるのであれば、その形状は、特に限定されるものではない。
11 ワイヤー[係合体、線状部材]
12 把持片
12S 把持片の側面
15 スプリング[押出体、弾性部材]
CP クリップ
CF1 足部
CF2 足部
HG ハウジング[筐体]
HG1 第1ハウジング[第1筐体]
PP1 第1片
HE1 第1空洞
HR1 第1開口レール
DR 溝レール
20 ハブ取付部
23 ギア類取付部
HG2 第2ハウジング[第2筐体]
PP2 第2片
HE2 第2空洞
SD 格納部
SDW 格納部の壁部
SDB 格納部の底面
HR2 第2開口レール
PR 突起レール
24 ギア類対向部
31 スライダー
32 本体
32A 本体の側壁
32B 本体の側壁
33 引き手
33A 引き手
33B 引き手
34 ラックギア
34E ラックギアの縁
35 マニホールド取付部
41 回転ホイール
41G 回転ギア
41T サムホイール
42 スイッチギア
45 ホイールカバー
CP クリップ
50 アウターシャフト
51 アウターチューブ
51L アウターチューブルーメン
52 マニホールド
60 インナーシャフト
61 ガイドワイヤルーメンチューブ
61L ガイドワイヤルーメン
62 先端チップ
63 ストッパ
64 補強部
65 コアワイヤー
66 インナーチューブ
66T インナーチューブの外周面
67 ハブ
80 カテーテルキット
81 ステントデリバリーカテーテル[カテーテル]
82 ステント

Claims (7)

  1. カテーテルを保持するコントローラであって、
    上記カテーテルを境に対向配置され、上記カテーテルを覆う第1筐体および第2筐体と、
    上記第1筐体と上記第2筐体とに係り合って、それら筐体を固定する係合体と、
    上記係合体を押し出すことで、上記第1筐体および上記第2筐体から上記係合体を乖離させる押出体と、
    上記押出体の押し出し動作を制御する制御体と、
    を含み、
    上記第1筐体は、上記カテーテルの軸方向に延びる第1空洞を有しており、
    上記第2筐体は、上記カテーテルの軸方向に延びる第2空洞を有しており、
    上記係合体は、コントローラ1個に対して1個であり、上記第1空洞および上記第2空洞に挿通されているコントローラ。
  2. 第1方向において重なる片として、上記第1筐体は第1片を、上記第2筐体は第2片を含み、
    上記係合体は、線状部材で、上記第1方向に沿って配置されることで、上記第1片および上記第2片に係り合っており、
    上記押出体は、弾性部材で、反発力で、上記線状部材を上記第1方向に沿って押し出し、
    上記制御体は、上記弾性部材を圧縮または開放することで、上記弾性部材の押し出し動作を制御する、
    請求項1に記載のコントローラ。
  3. 上記第1片は、単数または複数有り、少なくとも1つには第1空洞が形成され、
    上記第2片は、単数または複数有り、少なくとも1つには第2空洞が形成され、
    上記係合体は、上記第1空洞および上記第2空洞に収まることで、上記第1片および上記第2片に係り合う、
    請求項2に記載のコントローラ。
  4. 上記押出体の両端における一端は固定、他端は自由端であり、
    上記線状部材は、自身の軸方向に対して交差方向に延びる把持片が形成されており、
    上記把持片は、上記押出体の反発による上記自由端の伸長先に配置される、
    請求項2または3に記載のコントローラ。
  5. 上記把持片は、上記線状部材の両端のうちの一方に形成されるとともに、上記第1筐体または上記第2筐体の少なくとも一方の表面付近に配置される、
    請求項4に記載のコントローラ。
  6. 上記制御体は、二叉状の足部を含み、
    上記足部の叉部分で、上記カテーテルを挟み込み、上記第1筐体および上記第2筐体の少なくとも一方に固定するとともに、上記足部で、上記押出体を圧縮させる、
    請求項2〜5のいずれか1項に記載のコントローラ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のコントローラと、
    上記コントローラに装着されたカテーテルと、
    を含むカテーテルキット。
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