JP6173426B2 - アミノ置換イミダゾピリダジン - Google Patents

アミノ置換イミダゾピリダジン Download PDF

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Description

本発明は、本明細書にて記載され定義される一般式(I)で示されるアミノ置換イミダゾピリダジン化合物、該化合物の製造方法、該化合物の製造に有用な中間化合物、該化合物を含む医薬組成物および組合せ、ならびに単剤としてのまたは他の活性成分と組み合わせる、疾患、特に過剰増殖性障害および/または血管形成障害の治療用または予防用の医薬組成物を製造するための該化合物の使用に関する。
本発明は、MKNK1キナーゼ(MAPキナーゼ相互作用キナーゼ、Mnk1としても知られる)およびMKNK2キナーゼ(MAPキナーゼ相互作用キナーゼ、Mnk2としても知られる)を阻害する化合物に関する。ヒトMKNKは、選択的スプライシングによって、2つの遺伝子(遺伝子記号:MKNK1およびMKNK2)によりコードされる4つのタンパク質からなる群を含む。そのb型は、C末端に位置するMAPキナーゼ結合ドメインを欠いている。MKNK1とMKNK2の触媒ドメインは非常に似ており、サブドメインVIIに独特のDFD(Asp−Phe−Asp)モチーフを含み、それは他のプロテインキナーゼでは通常DFG(Asp−Phe−Gly)であり、これは、ATP結合を変化させることを示唆する[非特許文献1および非特許文献2]。MKNK1aは、ERKおよびp38MAPキナーゼと結合し、それらによって活性化されるが、JNK1によっては活性化されない。MKNK2aは、ERKと結合し、ERKによってのみ活性化される。MKNK1bはいずれの条件下でも活性が低く、MKNK2bはERKまたはp38 MAP Kinaseから独立した基礎活性(basal activity)を有する[非特許文献3]。
MKNKが、真核生物開始因子4E(eIF4E)、ヘテロ核RNA結合タンパク質A1(hnRNP A1)、ポリピリミジントラクト結合タンパク質関連スプライシング因子(PSF)、細胞質ホスホリパーゼA2(cPLA2)およびSprouty2(hSPRY2)をリン酸化することが示された[非特許文献3]。
eIF4Eは、KOマウス研究によって示されたように、多くの癌で増幅される癌遺伝子であり、もっぱらMKNKタンパク質によりリン酸化される[非特許文献4;非特許文献5]。eIF4Eは、細胞mRNAの翻訳を可能にするのに極めて重要な役割を有する。eIF4Eは、細胞mRNAの5’末端の7−メチルグアノシンキャップに結合し、eIF4GおよびeIF4Aをも含むeIF4F複合体の一部として、細胞mRNAをリボソームに運ぶ。キャップ化mRNAのすべてが翻訳のためにeIF4Eを必要とするにもかかわらず、mRNAのプールは翻訳をeIF4E活性上昇に非常に依存している。これらのいわゆる「弱いmRNA」は、それらの長くて複雑な5’UTR領域のため、通常効果的には翻訳されず、そして、それらは悪性腫瘍のすべての態様で重要な役割を果たすタンパク質、例えばVEGF、FGF−2、c−Myc、サイクリンD1、サーバイビン、BCL−2、MCL−1、MMP−9、ヘパラナーゼなどをコードする。eIF4Eの発現および機能は、複数のヒト癌で高められ、疾病進行に直接関係する[非特許文献4]。
MKNK1およびMKNK2は、eIF4EをSer209でリン酸化することが知られている唯一のキナーゼである。全体的な翻訳速度は、eIF4Eリン酸化によって影響されないが、eIF4Eリン酸化が、「弱いmRNA」のより効果的な翻訳を最終的に可能にするポリソーム形成(すなわち、単一のmRNAに対する複数のリボソーム)に寄与することが示唆されている[非特許文献3]。あるいは、MKNKタンパク質によるeIF4Eのリン酸化は、開始コドンの位置を突き止めるために、48S複合体が「弱いmRNA」に沿って移動できるように、その5’キャップからのeIF4E放出を容易にするのかもしれない[非特許文献6]。したがって、eIF4Eリン酸化の増大によって、非小細胞肺癌患者では予後不良が予見される[非特許文献7]。マウス胚線維芽細胞においてキナーゼデッド(kinase-dead)MKNK1の過剰発現ではなく構成的に活性なMKNK1の過剰発現が腫瘍形成を促進するので、さらなるデータは、発癌におけるMKNK1の機能的役割を示している[非特許文献8]。さらにまた、MKNKタンパク質のリン酸化および活性の増大は、乳癌におけるHER2の過剰発現と相関する[非特許文献9]。キナーゼデッドではなく構成的に活性なMKNK1はまた、マウスに腫瘍を生じさせるためにEμ−Mycトランスジェニック造血幹細胞を用いるモデルにおいて、腫瘍成長を促進した。S209D突然変異を有するeIF4Eを分析した場合、類似の結果が得られた。S209D突然変異は、MKNK1リン酸化部位でのリン酸化を模倣する。対照的に、eIF4Eのリン酸化不可能な形態は、腫瘍増殖を減弱させた[非特許文献10]。eIF4Eリン酸化を阻害する選択的MKNK阻害剤は、インビトロで癌細胞のアポトーシスを誘導し、増殖および軟寒天成長を抑制する。この阻害剤は、体重に影響を及ぼすことなく、実験B16黒色腫肺転移の増殖および皮下HCT116結腸癌異種移植腫瘍の成長を抑制する[非特許文献11]。要約すれば、MKNKタンパク質活性を介したeIF4Eリン酸化は、細胞増殖および生存を促進することができ、悪性形質転換に不可欠なものである。MKNK活性の抑制は、扱い易い癌治療アプローチを提供しうる。
特許文献1(Bayer Schering Pharma AG)は、キナーゼ阻害剤、具体的にはPKC(プロテインキナーゼC)阻害剤、特にPKCθ阻害剤としての、置換イミダゾ[1,2−b]ピリダジンに関する。
特許文献2(Kalypsis, Inc.)は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)/細胞外シグナル制御プロテインキナーゼ(Erk)キナーゼ(「MEK」と略記される)の阻害剤として有用な複素環化合物に関する。特に、特許文献2は、とりわけイミダゾ[1,2−b]ピリダジンに関する。
特許文献3(Astellas Pharma Inc.)は、リンパ球プロテインチロシンキナーゼ(「LCK」と略記される)の阻害剤としての縮合複素環化合物に関する。特に、特許文献3は、とりわけ、イミダゾ[1,2−b]ピリダジンに関する。
特許文献4(Bayer Schering Pharma AG)は、キナーゼ阻害剤、具体的にはPKC(プロテインキナーゼC)阻害剤、特にPKCθ阻害剤としてのオキソ置換イミダゾ[1,2−b]ピリダジンに関する。
特許文献5(Cellzome (UK) Ltd.)は、キナーゼ阻害剤としてのジアゾロジアジン誘導体に関する。特に、特許文献5は、とりわけ、キナーゼ阻害剤、具体的には誘導性T細胞キナーゼ(「Itk」と略記される)阻害剤としてのイミダゾ[1,2−b]ピリダジンに関する。
特許文献6(Biogen Idec MA Inc.)は、インターロイキン−1(IL−1)受容体関連キナーゼ(「IRAK」と略記される)のモジュレーターに関する。特に、特許文献6は、とりわけ、イミダゾ[1,2−b]ピリダジンに関する。
特許文献7(Supergen, Inc.)は、とりわけ、プロテインキナーゼ阻害剤、特にPIMキナーゼ阻害剤としてのイミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体に関する。
特許文献8(Centro Nacional de Investigaciones Oncologicas (CNIO))は、PIMファミリーキナーゼのようなプロテインキナーゼ阻害剤としてのイミダゾピリダジンに関する。
特許文献9(Merck & Co., Inc.)は、とりわけ、βアドレナリン遮断活性を有する3−アミノ−2−OR−プロポキシ置換基を有するイミダゾピリダジンに関する。
特許文献10(Takeda Chemical Industries, Ltd.)は、とりわけ、イミダゾ[1,2−b]ピリダジンである化合物を含有する、c−Jun N末端キナーゼに対する阻害剤に関する。
特許文献11(Novartis AG)は、抗炎症薬としての複素環化合物に関する。特に、該化合物は、とりわけ、イミダゾ[1,2−b]ピリダジンである。該化合物は、ALK−5および/またはALK−4受容体により媒介される疾患の処置に有用であり、PI3K受容体、JAK−2受容体およびTRK受容体により媒介される疾患の処置にも有用である。
特許文献12(Daiichi Sankyo Company, Limited)は、TNFα産生を阻害する作用を有し、炎症性疾患および/または自己免疫疾患の疾病モデルで効果を奏する、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン誘導体に関する。
特許文献13(Alcon Research, Ltd.)は、緑内障および高眼圧症の処置のためのRhoキナーゼ阻害剤としての6−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン類似体に関する。
特許文献14(Amgen Inc.)は、縮合複素環誘導体に関する。選ばれた化合物は、肝細胞増殖因子(「HGF」)疾患のような疾患の予防および治療に有効である。
非特許文献12は、論文タイトル「Structural Basis of Inhibitor Specificity of the Protooncogene Proviral Insertion Site in Moloney Murine Leukemia Virus (PIM-1) kinase」であり、とりわけ、イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを該論文に記載の研究に用いた阻害剤構造として開示する。
非特許文献13は、論文タイトル「Discovery of Mitogen-Activated Protein Kinase-Interacting Kinase 1 Inhibitors by a Comprehensive Fragment-Oriented Virtual Screening Approach」であり、とりわけ、表1において、MKNK1阻害剤として特定した化合物としていくつかの具体的なイミダゾ[1,2−b]ピリダジンを開示する。
非特許文献14は、論文タイトル「Therapeutic inhibition of MAP kinase interacting kinase blocks eukaryotic initiation factor 4E phosphorylation and suppresses outgrowth of experimental lung mestastases」であり、とりわけ、既知の抗真菌薬セルコスポラアミドがMKNK1の阻害剤であることを開示する。
しかしながら、上記の技術水準は、本明細書中で記載され定義される本発明の一般式(I)で示される、すなわち、
その3位に、基:
を有し;
その6位に、構造:
[式中、
*は、この基と分子残部との結合点を示し、
R1は、本明細書で定義するように置換されていてもよい、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝鎖C3〜C6アルキル基またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、
R5は、本明細書で定義される置換基を表すか、または
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、本明細書で定義される3〜7員環状第二級アミン基を形成する]
で示される基を有する、
イミダゾ[1,2−b]ピリダジニル部分を有する、特定の置換イミダゾピリダジン化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはその混合物(以下、「本発明の化合物」と記す)またはそれらの薬理活性を記載していない。
国際公開第2007/025540号 国際公開第2007/025090号 国際公開第2007/013673号 国際公開第2007/147646号 国際公開第2008/025822号 国際公開第2008/030579号 国際公開第2008/058126号 国際公開第2009/060197号 米国特許第4408047号明細書 国際公開第03/018020号 国際公開第2008/052734号 国際公開第2008/072682号 国際公開第2008/079880号 国際公開第2009/091374号
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このたび、本発明の化合物が驚くべき有利な特性を有することが見出され、これが本発明の基礎を構成する。
具体的には、本発明の化合物は、驚くべきことに、MKNK−1キナーゼを効果的に阻害することが見出され、したがって、該化合物は、制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答または不適切な細胞炎症反応などの疾患、あるいは、抑制されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答または不適切な細胞炎症反応に付随する疾患であって、特に、抑制されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答または不適切な細胞炎症反応がMKNK−1キナーゼにより媒介される疾患、例えば、血液腫瘍、固形腫瘍および/またはその転移、例えば白血病および骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、脳腫瘍および脳転移を含む頭頸部腫瘍、非小細胞肺腫瘍および小細胞肺腫瘍を含む胸部の腫瘍、胃腸腫瘍、内分泌腫瘍、乳腺腫瘍および他の婦人科腫瘍、腎腫瘍、膀胱腫瘍および前立腺腫瘍を含む泌尿器系腫瘍、皮膚腫瘍および肉腫、ならびに/またはその転移の処置または予防に用いられ得る。
発明の説明
第1の態様に従って、本発明は、一般式(I):
[式中、
は、
(式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
の基を表し;
R1は、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝C3〜C6アルキル基、またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、これは、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
R2は、水素原子を表し;
R3は、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表し;
R4は、
水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいアリール基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいヘテロアリール基;−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表し;
Rは、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表し;
R'およびR''は、相互に独立して、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
から選択される置換基を表し;
R5は、
1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
または
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し、これは、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
から選択される置換基によって置換されていてもよく;
nは、0、1、2、3、4または5の整数を表す]
で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物を包含する。
本明細書に記載の用語は、好ましくは、以下の意味を有する:
用語「ハロゲン原子」、「ハロ−」または「Hal−」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子、好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味すると解されるべきである。
用語「C1〜C6アルキル」は、好ましくは、1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有する一価の直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、neo−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、1−エチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基もしくは1,2−ジメチルブチル基、またはその異性体を意味すると解されるべきである。特に、当該基は、1個、2個、3個または4個の炭素原子を有するもの(「C1〜C4アルキル」)であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基であり、特に、1個、2個または3個の炭素原子を有するもの(「C1〜C3アルキル」)であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基またはiso−プロピル基である。
用語「ハロ−C1〜C6アルキル」は、好ましくは、用語「C1〜C6アルキル」が上記で定義されたものであり、1個以上の水素原子が同じまたは異なるハロゲン原子(すなわち、ハロゲン原子は相互に独立している)と置き換わっている、一価の直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基を意味すると解されるべきである。特に、該ハロゲン原子は、Fである。該ハロ−C1〜C6アルキル基は、例えば、−CF3、−CHF2、−CH2F、−CF2CF3、または−CH2CF3である。
用語「C1〜C6アルコキシ」は、式:−O−アルキル(ここで、用語「アルキル」は、上記で定義されたものである)で示される一価の直鎖または分枝鎖飽和炭化水素基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、ペントキシ基、iso−ペントキシ基もしくはn−ヘキソキシ基、またはその異性体を意味すると解されるべきである。
用語「ハロ−C1〜C6アルコキシ」は、好ましくは、1個以上の水素原子が同じまたは異なるハロゲン原子と置き換わっている、上記で定義された一価の直鎖または分枝鎖飽和C1〜C6アルコキシ基を意味すると解されるべきである。特に、該ハロゲン原子はFである。該ハロ−C1〜C6アルコキシ基は、例えば、−OCF3、−OCHF2、−OCH2F、−OCF2CF3または−OCH2CF3である。
用語「C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル」は、好ましくは、1個以上の水素原子が上記で定義された同じまたは異なるC1〜C6アルコキシ基と置き換わっている、上記で定義された一価の直鎖または分枝鎖飽和アルキル基、例えば、メトキシアルキル基、エトキシアルキル基、プロピルオキシアルキル基、iso−プロポキシアルキル基、ブトキシアルキル基、iso−ブトキシアルキル基、tert−ブトキシアルキル基、sec−ブトキシアルキル基、ペンチルオキシアルキル基、iso−ペンチルオキシアルキル基、ヘキシルオキシアルキル基(用語「C1〜C6アルキル」は上記で定義されたものである)、またはその異性体を意味すると解されるべきである。
用語「ハロ−C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル」は、好ましくは、1個以上の水素原子が同じまたは異なるハロゲン原子と置き換わっている、上記で定義された一価の直鎖または分枝鎖飽和C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル基を意味すると解されるべきである。特に、該ハロゲン原子はFである。該ハロ−C1〜C6アルコキシ−C1〜C6アルキル基は、例えば、−CH2CH2OCF3、−CH2CH2OCHF2、−CH2CH2OCH2F、−CH2CH2OCF2CF3または−CH2CH2OCH2CF3である。
用語「C2〜C6アルケニル」は、好ましくは、1個以上の二重結合を含んでおり、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有する一価の直鎖または分枝鎖炭化水素基、特に2個または3個の炭素原子を有する一価の直鎖または分枝鎖炭化水素基(「C2〜C3アルケニル」)を意味すると解されるべきであり、該アルケニル基が2個以上の二重結合を含んでいる場合、該二重結合は、お互いに、離れていても、共役していてもよいと解される。該アルケニル基は、例えば、ビニル基、アリル基、(E)−2−メチルビニル基、(Z)−2−メチルビニル基、ホモアリル基、(E)−ブタ−2−エニル基、(Z)−ブタ−2−エニル基、(E)−ブタ−1−エニル基、(Z)−ブタ−1−エニル基、ペンタ−4−エニル基、(E)−ペンタ−3−エニル基、(Z)−ペンタ−3−エニル基、(E)−ペンタ−2−エニル基、(Z)−ペンタ−2−エニル基、(E)−ペンタ−1−エニル基、(Z)−ペンタ−1−エニル基、ヘキサ−5−エニル基、(E)−ヘキサ−4−エニル基、(Z)−ヘキサ−4−エニル基、(E)−ヘキサ−3−エニル基、(Z)−ヘキサ−3−エニル基、(E)−ヘキサ−2−エニル基、(Z)−ヘキサ−2−エニル基、(E)−ヘキサ−1−エニル基、(Z)−ヘキサ−1−エニル基、イソプロペニル基、2−メチルプロパ−2−エニル基、1−メチルプロパ−2−エニル基、2−メチルプロパ−1−エニル基、(E)−1−メチルプロパ−1−エニル基、(Z)−1−メチルプロパ−1−エニル基、3−メチルブタ−3−エニル基、2−メチルブタ−3−エニル基、1−メチルブタ−3−エニル基、3−メチルブタ−2−エニル基、(E)−2−メチルブタ−2−エニル基、(Z)−2−メチルブタ−2−エニル基、(E)−1−メチルブタ−2−エニル基、(Z)−1−メチルブタ−2−エニル基、(E)−3−メチルブタ−1−エニル基、(Z)−3−メチルブタ−1−エニル基、(E)−2−メチルブタ−1−エニル基、(Z)−2−メチルブタ−1−エニル基、(E)−1−メチルブタ−1−エニル基、(Z)−1−メチルブタ−1−エニル基、1,1−ジメチルプロパ−2−エニル基、1−エチルプロパ−1−エニル基、1−プロピルビニル基、1−イソプロピルビニル基、4−メチルペンタ−4−エニル基、3−メチルペンタ−4−エニル基、2−メチルペンタ−4−エニル基、1−メチルペンタ−4−エニル基、4−メチルペンタ−3−エニル基、(E)−3−メチルペンタ−3−エニル基、(Z)−3−メチルペンタ−3−エニル基、(E)−2−メチルペンタ−3−エニル基、(Z)−2−メチルペンタ−3−エニル基、(E)−1−メチルペンタ−3−エニル基、(Z)−1−メチルペンタ−3−エニル基、(E)−4−メチルペンタ−2−エニル基、(Z)−4−メチルペンタ−2−エニル基、(E)−3−メチルペンタ−2−エニル基、(Z)−3−メチルペンタ−2−エニル基、(E)−2−メチルペンタ−2−エニル基、(Z)−2−メチルペンタ−2−エニル基、(E)−1−メチルペンタ−2−エニル基、(Z)−1−メチルペンタ−2−エニル基、(E)−4−メチルペンタ−1−エニル基、(Z)−4−メチルペンタ−1−エニル基、(E)−3−メチルペンタ−1−エニル基、(Z)−3−メチルペンタ−1−エニル基、(E)−2−メチルペンタ−1−エニル基、(Z)−2−メチルペンタ−1−エニル基、(E)−1−メチルペンタ−1−エニル基、(Z)−1−メチルペンタ−1−エニル基、3−エチルブタ−3−エニル基、2−エチルブタ−3−エニル基、1−エチルブタ−3−エニル基、(E)−3−エチルブタ−2−エニル基、(Z)−3−エチルブタ−2−エニル基、(E)−2−エチルブタ−2−エニル基、(Z)−2−エチルブタ−2−エニル基、(E)−1−エチルブタ−2−エニル基、(Z)−1−エチルブタ−2−エニル基、(E)−3−エチルブタ−1−エニル基、(Z)−3−エチルブタ−1−エニル基、2−エチルブタ−1−エニル基、(E)−1−エチルブタ−1−エニル基、(Z)−1−エチルブタ−1−エニル基、2−プロピルプロパ−2−エニル基、1−プロピルプロパ−2−エニル基、2−イソプロピルプロパ−2−エニル基、1−イソプロピルプロパ−2−エニル基、(E)−2−プロピルプロパ−1−エニル基、(Z)−2−プロピルプロパ−1−エニル基、(E)−1−プロピルプロパ−1−エニル基、(Z)−1−プロピルプロパ−1−エニル基、(E)−2−イソプロピルプロパ−1−エニル基、(Z)−2−イソプロピルプロパ−1−エニル基、(E)−1−イソプロピルプロパ−1−エニル基、(Z)−1−イソプロピルプロパ−1−エニル基、(E)−3,3−ジメチルプロパ−1−エニル基、(Z)−3,3−ジメチルプロパ−1−エニル基、1−(1,1−ジメチルエチル)エテニル基、ブタ−1,3−ジエニル基、ペンタ−1,4−ジエニル基、ヘキサ−1,5−ジエニル基またはメチルヘキサジエニル基である。特に、該基は、ビニルまたはアリルである。
用語「C2〜C6アルキニル」は、好ましくは、1個以上の三重結合を含んでおり、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有する一価の直鎖または分枝鎖炭化水素基、特に2個または3個の炭素原子を有する一価の直鎖または分枝鎖炭化水素基(「C2〜C3アルキニル」)を意味すると解されるべきである。該C2〜C6アルキニル基は、例えば、エチニル基、プロパ−1−イニル基、プロパ−2−イニル基、ブタ−1−イニル基、ブタ−2−イニル基、ブタ−3−イニル基、ペンタ−1−イニル基、ペンタ−2−イニル基、ペンタ−3−イニル基、ペンタ−4−イニル基、ヘキサ−1−イニル基、ヘキサ−2−イニル基、ヘキサ−3−イニル基、ヘキサ−4−イニル基、ヘキサ−5−イニル基、1−メチルプロパ−2−イニル基、2−メチルブタ−3−イニル基、1−メチルブタ−3−イニル基、1−メチルブタ−2−イニル基、3−メチルブタ−1−イニル基、1−エチルプロパ−2−イニル基、3−メチルペンタ−4−イニル基、2−メチルペンタ−4−イニル基、1−メチルペンタ−4−イニル基、2−メチルペンタ−3−イニル基、1−メチルペンタ−3−イニル基、4−メチルペンタ−2−イニル基、1−メチルペンタ−2−イニル基、4−メチルペンタ−1−イニル基、3−メチルペンタ−1−イニル基、2−エチルブタ−3−イニル基、1−エチルブタ−3−イニル基、1−エチルブタ−2−イニル基、1−プロピルプロパ−2−イニル基、1−イソプロピルプロパ−2−イニル基、2,2−ジメチルブタ−3−イニル基、1,1−ジメチルブタ−3−イニル基、1,1−ジメチルブタ−2−イニル基または3,3−ジメチルブタ−1−イニル基である。特に、該アルキニル基は、エチニル、プロパ−1−イニルまたはプロパ−2−イニルである。
用語「C3〜C10シクロアルキル」は、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の炭素原子を含有する一価の飽和単環式または二環式炭化水素環(「C3〜C10シクロアルキル」)を意味すると解されるべきである。該C3〜C10シクロアルキル基は、例えば、単環式炭化水素環、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルもしくはシクロデシル、または二環式炭化水素環、例えばパーヒドロペンタレニレン環もしくはデカリン環である。特に、当該環は、3個、4個、5個または6個の炭素原子を含有する(「C3〜C6シクロアルキル」)。
用語「C4〜C10シクロアルケニル」は、好ましくは、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個の炭素原子を含有しており、該シクロアルケニル環のサイズが許す限り1個、2個、3個または4個の二重結合を共役してまたは共役せずに含む、一価の単環式または二環式炭化水素環を意味すると解されるべきである。該C4〜C10シクロアルケニル基は、例えば、単環式炭化水素環、例えばシクロブテニル、シクロペンテニルもしくはシクロヘキセニル、または二環式炭化水素、例えば、
である。
用語「3〜10員ヘテロシクロアルキル」は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個または9個の炭素原子を含有しており、C(=O)、O、S、S(=O)、S(=O)2、NRa(ここで、Raは、水素原子、またはC1〜C6アルキル基もしくはハロ−C1〜C6アルキル基を表す)から選択される1個以上のヘテロ原子含有基を含有する、一価の飽和単環式または二環式炭化水素環を意味すると解されるべきであり;該ヘテロシクロアルキル基は、いずれか1個の炭素原子または存在する場合には窒素原子を介して分子残部と結合することができる。
特に、該3〜10員ヘテロシクロアルキルは、2個、3個、4個または5個の炭素原子および1個以上の上記ヘテロ原子含有基を含有することができ(「3〜6員ヘテロシクロアルキル」)、特に、該ヘテロシクロアルキルは、4個または5個の炭素原子および1個以上の上記ヘテロ原子含有基を含有することができる(「5〜6員ヘテロシクロアルキル」)。
特に、限定するものではないが、該ヘテロシクロアルキルは、例えば、4員環、例えばアゼチジニルもしくはオキセタニル、または5員環、例えばテトラヒドロフラニル、ジオキソリニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニルもしくはピロリニル、または6員環、例えばテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピペラジニルもしくはトリチアニル、または7員環、例えばジアゼパニル環であってよい。場合により、該ヘテロシクロアルキルはベンゾ縮合されていてよい。
該ヘテロシクリルは、二環式、例えば、限定するものではないが、5員,5員環、例えばヘキサヒドロシクロペンタ[c]ピロール−2(1H)−イル環、または5員,6員二環式環、例えばヘキサヒドロピロロ[1,2−a]ピラジン−2(1H)−イル環であってよい。
上記したように、該窒素原子含有環は、部分的に不飽和であってよく、すなわち、それは1個以上の二重結合を含んでいてよく、例えば、限定するものではないが、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル、4H−[1,3,4]チアジアジニル、4,5−ジヒドロオキサゾリルまたは4H−[1,4]チアジニル環であり得るか、または、例えば、それはベンゾ縮合されていてもよく、例えば、限定するものではないが、ジヒドロイソキノリニル環であってよい。
用語「4〜10員ヘテロシクロアルケニル」は、3個、4個、5個、6個、7個、8個または9個の炭素原子を含有しており、C(=O)、O、S、S(=O)、S(=O)、NRa(ここで、Raは、水素原子、またはC1〜C6アルキル基もしくはハロ−C1〜C6アルキル基を表す)から選択される1個以上のヘテロ原子含有基を含む一価の不飽和単環式または二環式炭化水素環を意味すると解されるべきであり;該ヘテロシクロアルケニル基は、いずれか1個の炭素原子または存在する場合には窒素原子を介して分子残部と結合することができる。該ヘテロシクロアルケニルの例としては、1個以上の二重結合を含んでよく、例えば、4H−ピラニル、2H−ピラニル、3H−ジアジリニル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル、[1,3]ジオキソリル、4H−[1,3,4]チアジアジニル、2,5−ジヒドロフラニル、2,3−ジヒドロフラニル、2,5−ジヒドロチオフェニル、2,3−ジヒドロチオフェニル、4,5−ジヒドロオキサゾリルまたは4H−[1,4]チアジニル基であってよく、またはそれはベンゾ縮合されていてよい。
用語「3〜7員環状第二級アミン基」は、下記のものから選択される基を意味すると解されるべきである:

ここで、
Rxは、水素原子、C1〜C6アルキル基またはハロ−C1〜C6アルキル基を表し;
*は、この基と分子残部との結合点を示す。
用語「アリール」は、好ましくは、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個または14個の炭素原子を有する一価の芳香族または部分的に芳香族の単環式または二環式または三環式炭化水素環(「C6〜C14アリール」基)、特に6個の炭素原子を有する環(「C6アリール」基)、例えばフェニル基;またはビフェニル基、または、9個の炭素原子を有する環(「C9アリール」基)、例えばインダニル基もしくはインデニル基、または10個の炭素原子を有する環(「C10アリール」基)、例えば、テトラリニル、ジヒドロナフチルもしくはナフチル基、または13個の炭素原子を有する環(「C13アリール」基)、例えばフルオレニル基、または14個の炭素原子を有する環(「C14アリール」基)、例えばアントラニル基を意味するものと解される。
用語「ヘテロアリール」は、好ましくは、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個または14個の環原子(特に、5個または6個または9個または10個の原子)を有し、同じであっても異なっていてもよい少なくとも1個のヘテロ原子を含む一価の単環式、二環式または三環式芳香環系(「5〜14員ヘテロアリール」基)を意味するものと解されるべきであり、該ヘテロ原子は例えば酸素、窒素または硫黄であり、また、各場合に、ベンゾ縮合されていてよい。特に、ヘテロアリールは、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チア−4H−ピラゾリルなど、およびそのベンゾ誘導体、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インダゾリル、インドリル、イソインドリルなど;またはピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなど、およびそのベンゾ誘導体、例えばキノリニル、キナゾリニル、イソキノリニルなど;またはアゾシニル、インドリジニル、プリニルなど、およびそのベンゾ誘導体;またはシンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフトピリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、キサンテニルまたはオキセピニルなどから選択される。
概して、特に明記しない限り、ヘテロアリール基またはヘテロアリーレン基は、可能なその異性体のすべてを含み、例えばその位置異性体を含む。かくして、いくつかの例示的な限定されない例として、用語「ピリジニル」または「ピリジニレン」としては、ピリジン−2−イル、ピリジン−2−イレン、ピリジン−3−イル、ピリジン−3−イレン、ピリジン−4−イルおよびピリジン−4−イレンが挙げられるか;または用語「チエニル」または「チエニレン」としては、チエン−2−イル、チエン−2−イレン、チエン−3−イルおよびチエン−3−イレンが挙げられる。
用語「C1〜C6」は、本明細書全体にわたって、例えば「C1〜C6アルキル」、「C1〜C6ハロアルキル」、「C1〜C6アルコキシ」または「C1〜C6ハロアルコキシ」の定義に関連して、用いられる場合、1個〜6個という有限個の炭素原子、すなわち1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有するアルキル基を意味するものと解されるべきである。また、当然のことながら、この用語「C1〜C6」は、下位の範囲、例えばC1〜C6、C2〜C5、C3〜C4、C1〜C2、C1〜C3、C1〜C4、C1〜C5;特に、C1〜C2、C1〜C3、C1〜C4、C1〜C5、C1〜C6;より具体的にはC1〜C4;「C1〜C6ハロアルキル」または「C1〜C6ハロアルコキシ」の場合にはさらに具体的にはC1〜C2が含まれると解釈されるべきである。
同様に、本明細書中で用いる場合、用語「C2〜C6」は、本明細書全体にわたって、例えば「C2〜C6アルケニル」および「C2〜C6アルキニル」の定義に関連して、用いられる場合、2個〜6個という有限個の炭素原子、すなわち、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有するアルケニル基またはアルキニル基を意味するものと解されるべきである。また、当然のことながら、この用語「C2〜C6」は、下位の範囲、例えばC2〜C6、C3〜C5、C3〜C4、C2〜C3、C2〜C4、C2〜C5;特に、C2〜C3が含まれると解釈されるべきである。
さらに、本明細書中で用いる場合、用語「C3〜C6」は、本明細書全体にわたって、例えば「C3〜C6シクロアルキル」の定義に関連して、用いられる場合、3個〜6個という有限個の炭素原子、すなわち、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味するものと解されるべきである。この用語「C3〜C6」は、下位の範囲、例えばC3〜C6、C4〜C5、C3〜C5、C3〜C4、C4〜C6、C5〜C6;特に、C3〜C6が含まれると解釈されるべきである。
用語「置換されている」とは、現状での指定の原子の通常の原子価を超えないことを条件として、また、該置換が結果的に安定な化合物をもたらすことを条件として、指定の原子上の1個以上の水素が所定の群から選択されたものと置き換えられていることを意味する。置換基および/または変数の組合せは、このような組合せが結果的に安定な化合物をもたらす場合にのみ許される。
用語「置換されていてもよい」とは、特定の基、ラジカルまたは部分による任意の置換を意味する。
環系置換基は、例えば芳香環系または非芳香環系上の利用可能な水素と置き換わる、該芳香環系または非芳香環系に結合した置換基を意味する。
本明細書中で用いる場合、用語「1以上」は、例えば本発明の一般式で示される化合物の置換基の定義では、「1、2、3、4または5、特に1、2、3または4、さらに特に1、2または3、さらに特に1または2」を意味すると解されるべきである。
本発明は、また、本発明の化合物のすべての適切な同位体変種を含む。本発明の化合物の同位体変種は、少なくとも1個の原子が、同じ原子数を有するが自然界に通常または主として見られる原子質量と異なる原子質量を有する原子により置き換えられたものと定義される。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の同位体、例えば、それぞれ、2H(重水素)、3H(トリチウム)、13C、14C、15N、17O、18O、32P、33P、33S、34S、35S、36S、18F、36Cl、82Br、123I、124I、129Iおよび131Iが挙げられる。本発明の化合物の特定の同位体変種、例えば、3Hまたは14Cのような1個以上の放射性同位体が組み込まれたものは、薬物および/または基質の組織分布研究に有用である。トリチウム標識および炭素14、すなわち14Cの同位体は、それらの調製の容易さおよび検出能のために特に好ましい。また、重水素のような同位体による置換は、より高い代謝安定性により得られる特定の治療上の利点、例えばインビボ半減期の増加または必要用量の減少をもたらし、それ故に、ある状況下では好ましい場合がある。本発明の化合物の同位体変種は、一般に、当業者に既知の慣用的な手順、例えば適切な試薬の適当な同位体変種を用いる例示方法または後述の実施例に記載の製造方法により製造することができる。
化合物、塩、多形体、水和物および溶媒和物という用語ならびにその類似の用語の複数形が本明細書中で用いられる場合、それは単数の化合物、塩、多形体、異性体、水和物もしくは溶媒和物またはその類似のものをも意味すると解される。
「安定な化合物」または「安定な構造」とは、反応混合物から有用な純度への単離および有効な治療薬への製剤化を切り抜けるのに十分に強い化合物を意味する。
本発明の化合物は、所望の様々な置換基の位置および性質に応じて、1個以上の不斉中心を含みうる。不斉炭素原子は、(R)または(S)立体配置で存在してよく、結果的に、不斉中心が1個の場合にはラセミ混合物となり、不斉中心が複数の場合にはジアステレオマー混合物となる。特定の例において、不斉は、所定の結合、例えば特定の化合物の2つの置換された芳香環に隣接する中心結合の周りの束縛回転のために存在し得る。
本発明の化合物は、不斉硫黄原子、例えば以下の構造の不斉スルホキシド基または不斉スルホキシイミン基を含んでもよい:
ここで、*は、分子残部と結合し得る原子を示す。
環上の置換基は、シス形またはトランス形のいずれで存在してもよい。そのような立体配置のすべて(エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む)は本発明の範囲内に含まれるものとする。
好ましい化合物は、より望ましい生物活性を奏する化合物である。分離されたかまたは純粋なまたは部分的に精製された、本発明の化合物の異性体および立体異性体またはラセミ混合物またはジアステレオマー混合物もまた本発明の範囲内に含まれる。そのような物質の精製および分離は、当該技術分野で公知の標準的な技術により行われ得る。
光学異性体は、慣用的な方法に従ったラセミ混合物の分割により、例えば光学活性酸または光学活性塩基を使用したジアステレオ異性体塩の形成または共有結合性ジアステレオマーの形成により、得ることができる。適当な酸の例としては、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジトルオイル酒石酸およびカンファースルホン酸が挙げられる。ジアステレオ異性体の混合物は、それらの物理的および/または化学的差異に基づき、当該技術分野で公知の方法、例えばクロマトグラフィーまたは分別結晶により、個々のジアステレオマーに分離され得る。次いで、分離したジアステレオマー塩から光学活性塩基または光学活性酸を遊離させる。別の光学異性体分離方法は、慣用の誘導体化を伴うかまたは伴わない、エナンチオマーの分離を最大にするように最適に選択されたキラルクロマトグラフィー(例えば、キラルHPLCカラム)の使用を含む。適切なキラルHPLCカラムは、Daicelにより製造され、とりわけ例えばChiracel ODおよびChiracel OJがあるが、ルーチン的にすべて選択可能である。誘導体化を伴うかまたは伴わない酵素分離も有用である。本発明の光学活性化合物は、さらに、光学活性出発物質を利用するキラル合成によっても得ることができる。
異なるタイプの異性体を制限するために、IUPAC Rules Section E (Pure Appl Chem 45, 11-30, 1976)が参照される。
本発明は、単一の立体異性体として、または該立体異性体(例えば、RもしくはS異性体、またはEもしくはZ異性体)の任意の割合の混合物としての、本発明の化合物の可能な立体異性体のすべてを含む。本発明の化合物の単一の立体異性体、例えば単一のエナンチオマーまたは単一のジアステレオマーの単離は、いずれかの適切な当該技術分野の技術水準である方法、例えばクロマトグラフィー、特にキラルクロマトグラフィーなどにより達成することができる。
また、本発明の化合物は、互変異性体として存在し得る。例えばヘテロアリール基としてピラゾール部分を含む本発明の化合物は、1H互変異性体もしくは2H互変異性体として、または任意の量のこの2つの互変異性体の混合物としても、存在することができるか、または、トリアゾール部分は、例えば、1H互変異性体、2H互変異性体もしくは4H互変異性体として、または任意の量のこの1H互変異性体、2H互変異性体および4H互変異性体の混合物としても、存在することができる:
本発明は、単一の互変異性体として、または任意の割合のこの互変異性体の混合物として、本発明の化合物の可能な互変異性体のすべてを含む。
また、本発明の化合物は、本発明の化合物の少なくとも1個の窒素が酸化されていると定義されるNオキシドとして存在することができる。本発明は、そのような可能なN−オキシドのすべてを含む。
本発明は、また、本明細書中で記載した化合物の有用な形態、例えば代謝産物、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、塩、特に医薬上許容される塩、および共沈物に関する。
本発明の化合物は、当該本発明の化合物が、例えば該化合物の結晶格子の構造要素として、極性溶媒、特に水、メタノールまたはエタノールを含んでいる、水和物または溶媒和物として存在することができる。極性溶媒(特に、水)の量は、化学量論比または非化学量論比で存在し得る。化学量論の溶媒和物(例えば、水和物)の場合、ヘミ−、(セミ−)、モノ−、セスキ−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−などの溶媒和物または水和物がそれぞれ可能である。本発明は、そのような水和物または溶媒和物のすべてを含む。
また、本発明の化合物は、遊離形で、例えば遊離塩基もしくは遊離酸として、または双極性イオンとして存在することができるか、または、塩の形態で存在することができる。該塩は、いずれの塩であってもよく、有機または無機付加塩のいずれであってもよく、特に、医薬で習慣的に用いられるいずれかの医薬上許容される有機または無機付加塩であってよい。
用語「医薬上許容される塩」は、本発明の化合物の比較的無毒な無機または有機酸付加塩を意味する。例えば、S. M. Berge, et al. “Pharmaceutical Salts”, J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19を参照のこと。
本発明の化合物の適切な医薬上許容される塩は、例えば、鎖または環に窒素原子を有する、例えば十分に塩基性である、本発明の化合物の酸付加塩であってもよく、該酸付加塩は、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、重硫酸、リン酸もしくは硝酸などとの酸付加塩、または有機酸、例えばギ酸、酢酸、アセト酢酸、ピルビン酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、安息香酸、サリチル酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)−安息香酸、ショウノウ酸、桂皮酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、パモン酸、ペクチン酸、過硫酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバリン酸、2−ヒドロキシエタンスルホネート、イタコン酸、スルファミン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、カンファースルホン酸、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、アルギン酸、マレイン酸、フマル酸、D−グルコン酸、マンデル酸、アスコルビン酸、グルコヘプタン酸、グリセロリン酸、アスパラギン酸、スルホサリチル酸、ヘミ硫酸またはチオシアン酸などとの酸付加塩であってもよい。
また、十分に酸性である本発明の化合物の別の適切な医薬上許容される塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩もしくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩もしくはマグネシウム塩、アンモニウム塩、または生理学的に許容されるカチオンを与える有機塩基との塩、例えば、N−メチル−グルカミン、ジメチル−グルカミン、エチル−グルカミン、リジン、ジシクロヘキシルアミン、1,6−ヘキサジアミン、エタノールアミン、グルコサミン、サルコシン、セリノール、トリス−ヒドロキシ−メチル−アミノメタン、アミノプロパンジオール、sovak塩基、1−アミノ−2,3,4−ブタントリオールとの塩である。加えて、塩基性窒素含有基は、低級アルキルのハロゲン化物、例えばメチル、エチル、プロピルおよびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル、硫酸ジエチルおよび硫酸ジブチル;および硫酸ジアミル、長鎖ハロゲン化物、例えばデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭化物およびヨウ化物、アラルキルのハロゲン化物、例えばベンジルおよびフェネチルの臭化物のような作用剤および同類のもので四級化されてもよい。
また、当業者は、本発明の化合物の酸付加塩は、多くの公知方法のいずれかにより、本化合物と適当な無機酸または有機酸との反応によって製造され得ると認識するであろう。あるいは、本発明の酸性化合物のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩は、様々な公知方法により本発明の化合物を適当な塩基と反応させることによって製造される。
本発明は、単一の塩として、または該塩の任意の割合の混合物のいずれかとして、本発明の化合物の可能な塩すべてを含む。
本明細書中で用いる場合、用語「インビボ加水分解性エステル」は、カルボキシ基またはヒドロキシ基を含有する本発明の化合物のインビボ加水分解性エステル、例えば、ヒトまたは動物の体内で加水分解されて、親酸または親アルコールを生成する医薬上許容されるエステルを意味するものと解される。カルボキシについての適切な医薬上許容されるエステルとしては、例えば、アルキル、シクロアルキルおよび置換されていてもよいフェニルアルキル、特にベンジルエステル、C1〜C6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル、C1〜C6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、C3〜C8シクロアルコキシ−カルボニルオキシ−C1〜C6アルキルエステル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3−ジオキソレン−2−オンイルメチルエステル、例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オンイルメチル;およびC1〜C6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルが挙げられ、本発明の化合物中の任意のカルボキシ基で形成されてもよい。
ヒドロキシ基を含有する本発明の化合物のインビボ加水分解性エステルとしては、無機エステル、例えばリン酸エステルおよびα−アシルオキシアルキルエーテル、ならびに、該エステルのインビボ加水分解の結果として分解して親ヒドロキシ基を与える関連化合物が挙げられる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例としては、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシが挙げられる。ヒドロキシについてのインビボ加水分解性エステル形成基の選択としては、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル、置換ベンゾイル、置換フェニルアセチル、アルコキシカルボニル(アルキルカルボネートエステルを与えるため)、ジアルキルカルバモイルおよびN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバメートを与えるため)、ジアルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが挙げられる。本発明はこのようなエステルのすべてを包含する。
さらにまた、本発明は、本発明の化合物の可能な結晶形または多形体のすべてを、単一の多形体として、または2種以上の多形体の任意の割合の混合物として、含む。
第一の態様の第二の実施態様に従って、本発明は、
が、
(式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
の基を表し;
R1が、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝C3〜C6アルキル基、またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
R2が、水素原子を表し;
R3が、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基
から選択される置換基を表し;
R4が、
水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいアリール基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいヘテロアリール基;−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表し;
Rが、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表し;
R'およびR''が、相互に独立して、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
から選択される置換基を表し;
R5が、
1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
または
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し、これが、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
から選択される置換基によって置換されていてもよく;
nが、0、1、2、3、4または5の整数を表す、
上記一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物を包含する。
第一の態様の第三の実施態様に従って、本発明は、
が、
(式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
の基を表し;
R1が、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝C3〜C6アルキル基、またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
R2が、水素原子を表し;
R3が、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基
から選択される置換基を表し;
R4が、
水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基
から選択される置換基を表し;
R'およびR''が、相互に独立して、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
から選択される置換基を表し;
R5が、
1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
または
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し;
nが、0または1の整数を表す、
上記一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物を包含する。
第一の態様の第四の実施態様に従って、本発明は、
が、
(式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
の基を表し;
R1が、直鎖C1〜C5アルキル基、分枝C3〜C5アルキル基、またはC4〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
1〜C6アルキル基またはアリール基
から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
R2が、水素原子を表し;
R3が、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基
から選択される置換基を表し;
R4が、
水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基
から選択される置換基を表し;
R'およびR''が、相互に独立して、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
から選択される置換基を表し;
R5が、
1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
または
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し;
nが、0または1の整数を表す、
上記一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物を包含する。
第一の態様の第五の実施態様に従って、本発明は、
が、
(式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
の基を表し;
R1が、直鎖C1〜C5アルキル基を表し、これが、
アリール基
である置換基で1回置換されていてもよく;
R2が、水素原子を表し;
R3が、
ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基
から選択される置換基を表し;
R4が、水素原子を表し;
R5が、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基から選択される置換基を表すか;
または
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し;
nが、0または1の整数を表す、
上記一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物を包含する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
が、
(式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
の基である、式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R1が、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝C3〜C6アルキル基、またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよい、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R2が、水素原子を表す、
式(I)で示される化合物に関する.
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R3が、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R4が、
水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいアリール基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいヘテロアリール基;−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
Rが、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R'およびR''が、相互に独立して、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R5が、
1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R5が、
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し、これが、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
から選択される置換基によって置換されていてもよい、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
nが、0、1、2、3、4または5の整数を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R3が、
ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R4が、
水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R5が、
それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成する、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
nが、0または1の整数を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R1が、直鎖C1〜C5アルキル基、分枝C3〜C5アルキル基、またはC4〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
1〜C6アルキル基またはアリール基
から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよい、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R1が、直鎖C1〜C5アルキル基を表し、これが、
アリール基
である置換基で1回置換されていてもよい、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R3が、
ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R4が、水素原子を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R'およびR''が、相互に独立して、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
R5が、
1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基
から選択される置換基を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
nが、整数0を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、
nが、整数1を表す、
式(I)で示される化合物に関する。
上記態様のさらなる実施態様では、本発明は、上記のいずれかの実施態様による式(I)で示される化合物の立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物の形態に関する。
当然のことながら、本発明は、上記一般式(I)で示される化合物の本発明のいずれかの実施態様または態様の範囲内のいずれかのサブコンビネーションに関する。
さらに詳しくは、本発明は、本明細書の下記実施例のセクションに開示される一般式(I)で示される化合物を包含する。
別の態様に従って、本発明は、本明細書の実験セクションに記載されるような工程を含む、本発明の化合物の製造方法を包含する。
さらなる態様に従って、本発明は、特に本明細書に記載される方法における、一般式(I)で示される本発明の化合物の製造に有用な中間化合物を包含する。特に、本発明は、一般式(V):
[式中、A、R2、R3、R4およびnは、上記一般式(I)で示される化合物についての定義と同じであり、Xは、脱離基、例えばハロゲン原子、例えば塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子、またはパーフルオロアルキルスルホナート基、例えばトリフルオロメチルスルホナート基もしくはノナフルオロブチルスルホナート基を表す]
で示される化合物を包含する。
さらに別の態様に従って、本発明は、上記で定義した一般式(I)で示される化合物の製造のための、一般式(V):
[式中、A、R2、R3、R4およびnは、上記一般式(I)で示される化合物についての定義と同じであり、Xは、脱離基、例えばハロゲン原子、例えば塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子、またはパーフルオロアルキルスルホナート基、例えばトリフルオロメチルスルホナート基を表す]
で示される中間化合物の使用を包含する。
実験セクション
このパラグラフおよび実施例セクションで使用される略語のリストを下記の表に記載する。
化合物の合成(概要)
本発明の化合物は、下記のセクションに記載されるように製造することができる。スキーム1および下記の手順は、本発明の一般式(I)で示される化合物の一般的な合成経路を例示するものであり、これに限定されるものではない。スキーム1に例示されるような変換の順序が種々変更され得ることは当業者に明らかなことである。したがって、スキーム1に例示される変換の順序は、限定されるものではない。また、置換基R1、R2、R3、R4、R5およびAのいずれかの相互変換は、例示された変換の前および/または後に行われ得る。これらの変更としては、例えば、保護基の導入、保護基の開裂、官能基の交換、還元もしくは酸化、ハロゲン化、メタル化、置換、または当業者に既知の他の反応などを挙げることができる。これらの変換としては、置換基のさらなる相互変換を可能にする官能基を導入するものが挙げられる。適当な保護基ならびにそれらの導入および開裂は、当業者には周知である(例えば、T.W. Greene and P.G.M. Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, Wiley 1999を参照)。具体的な例を以下のパラグラフに記載する。また、2つ以上の連続する工程は、当業者に周知であるように、該工程間で後処理を行うことなく実施すること、例えば「ワンポット」反応を行うことが可能である。
式中、A、R1、R2、R3、R4、R5およびnは、上記の定義と同じであり、XおよびYは、脱離基、例えばハロゲン原子、例えば塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子、またはパーフルオロアルキルスルホナート基、例えばトリフルオロメチルスルホナート基もしくはノナフルオロブチルスルホナート基を表す。
第1工程において、式Aで示される化合物、すなわち、好適なX置換基を有するジクロロピリダジンを高温高圧でアンモニアと反応させて一般式Bで示される化合物を得ることができる[WO200733080と同様(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)]。
第2工程において、一般式Bで示される化合物を、例えばクロロアセトアルデヒドジアセタールまたはブロモアセトアルデヒドジアセタールと反応させて、二環式環系Cを得る[DE102006029447と同様(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)]。
該二環式環系の3位を活性化させて一般式Dで示される化合物を得るために、例えば一般式Cで示される化合物の臭素化またはヨウ素化をそれぞれN−ブロモスクシンイミドまたはN−ヨードスクシンイミドを使用して行うことができる。
第4工程において、例えばボロン酸またはスタンナンを用いる好適に触媒化されたクロスカップリング反応を使用して基A−[R3]nの導入を行うことができ、その結果、一般式Eで示される化合物が得られる。
一般式Eで示される化合物は、アルコール官能基を含有する種々の側鎖の導入のための重要な中間体としての機能を果たし、その結果、一般式(I)で示されるイミダゾピリダジニルエーテルが得られる。該側鎖の導入は、例えば水素化ナトリウムのような塩基を使用して、行うことができる。該側鎖の性質に応じて、これらの反応を高温で行うことが必要となる場合がある。所望の反応を妨げ得る官能基に好適な保護基を施した側鎖の導入が必要となる場合もある。
当該シーケンスの第4工程および第5工程は、スキーム2に記載されるように入れ替えてもよい。
実施態様に従って、本発明は、また、上記で定義した一般式(I)で示される化合物の製造方法であって、一般式(V):
[式中、A、R2、R3、R4およびnは、上記一般式(I)の化合物についての定義と同じであり、Xは、脱離基、例えばハロゲン原子、例えば塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子、またはパーフルオロアルキルスルホナート基、例えばトリフルオロメチルスルホナート基もしくはノナフルオロブチルスルホナート基を表す]
で示される中間化合物を、一般式(III):
[式中、R1およびR5は、上記一般式(I)の化合物についての定義と同じである]
で示される化合物と反応させて、一般式(I):
[式中、A、R1、R2、R3、R4、R5およびnは、上記の定義と同じである]
で示される化合物を得る工程を含む、方法に関する。
一般的な部分
化合物名は、ACD/Name Batch Version 12.01を用いて命名した。
HPLC方法:
方法1:
装置:Waters Acquity UPLCMS ZQ4000;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、50×2.1mm;溶離液A:水+0.05容量%ギ酸、溶離液B:アセトニトリル+0.05容量%ギ酸、勾配:0−1.6分 1−99%B、1.6−2.0分 99%B;流速0.8mL/分;温度:60℃;注入量:2μL;DADスキャン:210−400nm;ELSD
方法2:
装置:Waters Acquity UPLCMS SQD 3001;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、50×2.1mm;溶離液A:水+0.1容量%ギ酸(95%)、溶離液B:アセトニトリル、勾配:0−1.6分 1−99%B、1.6−2.0分 99%B;流速0.8mL/分;温度:60℃;注入量:2μL;DADスキャン:210−400nm;ELSD
方法3:
装置:Waters Acquity UPLCMS SQD;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、50×2.1mm;溶離液A:水+0.05容量%ギ酸(95%)、溶離液B:アセトニトリル+0.05容量%ギ酸(95%)、勾配:0−1.6分 1−99%B、1.6−2.0分99%B;流速0.8mL/分;温度:60℃;注入量:2μL;DADスキャン:210−400nm;ELSD
方法4:
装置:Waters Acquity UPLC−MS SQD;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50×2.1mm;溶離液A:水+0.1容量%ギ酸(99%)、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0−1.6分 1−99%B、1.6−2.0分 99%B;流速0.8mL/分;温度:60℃;注入量:2μL;DADスキャン:210−400nm;ELSD
中間体
中間体1
3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
例えばWO2007/147646またはDE102006029447に記載されるように、例えば、下記の通りに、3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを合成した。
工程1:6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの製造
3−アミノ−6−クロロピリダジン5.0g(38.6mmol)をn−ブタノール15mL中にてクロロアセトアルデヒド(水中55%濃度)4.7mL(40mmol)と一緒に120℃で5日間加熱した。反応が完了した後、反応混合物を重炭酸ナトリウム飽和溶液に添加し、酢酸エチルで3回抽出した。次いで、合わせた有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空除去した。シリカゲルクロマトグラフィーによる最終精製において、所望の生成物4.17g(70%)を非晶質の白色固体の形態で単離した。
1H−NMR(クロロホルム−d):δ[ppm]=7.06(1H);7.79(1H);7.92(1H);7.96(1H)。
工程2:3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンの製造
アルゴン下、6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン478mg(3.11mmol)をクロロホルム10mL中に導入し、氷冷しながら、N−ブロモスクシンイミド664mg(3.73mmol)を添加した。添加が完了した後、反応混合物を室温で一夜撹拌した。次いで、反応混合物を水および酢酸エチルと混合し、重炭酸ナトリウム飽和溶液の添加後、相を分取した。水相を酢酸エチルでさらに3回抽出した。次いで、合わせた有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下での溶媒の最終除去において、所望の生成物を定量的な収率で非晶質の白色固体の形態で単離し、これを、さらなるクロマトグラフィー精製を行わずに後の反応で使用した。
1H−NMR(クロロホルム−d):δ[ppm]=7.12(1H);7.79(1H);7.90(1H)。
中間体2
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン
3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン13.9g(59.8mmol)を1,4−ジオキサン508mLに懸濁させた。2−ベンゾフラニルボロン酸10.1g(62.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)2.76g(2.29mmol)および2M炭酸ナトリウム水溶液90mL(180mmol)を添加した。得られた混合物を100℃に24時間加熱した。
塩化アンモニウム飽和水溶液400mLを添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、得られた固体物質をジクロロメタンとメタノールの(8:2)混合液40mLに溶解し、濾過し、真空乾燥させて、固体物質として標記化合物5.42g(44%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=7.23−7.40(2H)、7.51(1H)、7.59−7.67(2H)、7.77(1H)、8.33−8.40(2H)。
LCMS(方法1):Rt=1.35分;MS(ESIpos)m/z=270[M+H]+
中間体3
6−クロロ−3−(4−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン1.68g(7.22mmol)から出発して、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンと同様に6−クロロ−3−(4−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを製造して、固体物質43%を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=3.96(3H)、6.85−6.91(1H)、7.25−7.38(2H)、7.52−7.59(2H)、8.37−8.43(2H)
LCMS(方法1):Rt=1.31分;MS(ESIpos)m/z=300[M+H]+
中間体4
6−クロロ−3−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン1.74g(7.5mmol)から出発して、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジンと同様に6−クロロ−3−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを製造して、固体物質45%を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=3.81(3H)、6.91−6.99(1H)、7.33(1H)、7.50−7.60(3H)、8.35−8.42(2H)。
LCMS(方法1):Rt=1.29分;MS(ESIpos)m/z=300[M+H]+
中間体5
6−クロロ−3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
工程1:7−クロロ−1−ベンゾフラン2g(13mmol)の乾燥THF(100mL)中混合物を−78℃に冷却した。n−ブチルリチウムのヘキサン中溶液7.9ml(19.7mmol)を添加し、得られた混合物を−78℃で1時間撹拌した。塩化トリブチルスズ5.3mL(19.7mmol)を添加した。反応物を室温で一夜撹拌した。
メタノールを注意して添加し、溶媒を蒸発させた。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、対応する2−スタンニルベンゾフランの粗生成物6.2gを得、さらなる精製を行わずに工程2で使用した。
工程2:不活性雰囲気下、THF 100mL中の3−ブロモ−6−クロロ−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン2.34g(10.1mmol)、工程1からの粗2−スタンニルベンゾフラン5.79g(13.1mmol)、ヨウ化銅(I)192mg(1mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド354mg(0.5mmol)を密閉圧力管中にて85℃で19時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、得られた固体をメタノールに溶解し、濾過して、固体物質として標記化合物2.73gを得、粗生成物として後の工程で使用した。
LCMS(方法3):Rt=1.00分;MS(ESIpos)m/z=304[M+H]+
中間体6
6−クロロ−3−(5−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン513mg(2.21mmol)から出発して、6−クロロ−3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンと同様に6−クロロ−3−(5−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを製造して、固体物質(純度約57%)166mgを得た。この物質を、さらなる精製を行わずに後の工程で使用した
LCMS(方法4):Rt=1.37分;MS(ESIpos)m/z=288[M+H]+
中間体7
6−クロロ−3−(4−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
3−ブロモ−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン921mg(3.96mmol)から出発して、6−クロロ−3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンと同様に6−クロロ−3−(4−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジンを製造して、固体物質929mgを得、粗生成物として使用した。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=7.09−7.23(1H)、7.32−7.45(1H)、7.55(3H)、8.41(2H)。
LCMS(方法3):Rt=1.42分;MS(ESIpos)m/z=288[M+H]+
実施例
実施例1
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[2−(モルホリン−2−イル)エトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、2−(2−モルホリニル)エタノール68.1mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)18.3mg(0.46mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で72時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物45mg(47%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.86−1.96(2H)、2.40(1H)、2.56−2.68(2H)、2.82(1H)、3.43(1H)、3.52−3.60(1H)、3.73(1H)、4.53−4.60(2H)、7.01(1H)、7.24−7.35(2H)、7.59−7.65(2H)、7.67−7.74(1H)、8.10−8.18(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.78分;MS(ESIpos)m/z=365[M+H]+
実施例2
3−(4−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(R)−2−ヒドロキシメチルモルホリン191mg(1.6mmol)を無水テトラヒドロフラン24mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)64mg(1.6mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、6−クロロ−3−(4−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン120mg(0.4mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物21mg(14%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.63−2.73(3H)、2.95(1H)、3.48(1H)、3.77(1H)、3.92(4H)、4.41(2H)、6.83(1H)、7.04(1H)、7.19−7.33(2H)、7.53(1H)、8.02−8.18(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.81分;MS(ESIpos)m/z=381[M+H]+
実施例3
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−(モルホリン−2−イルメトキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
工程1:氷浴中、2−(ヒドロキシメチル)モルホリン−4−カルボン酸tert−ブチル2.0g(8.9mmol)を無水テトラヒドロフラン24mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)188mg(7.83mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン1.2g(4.45mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で4日間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物(3.3g)を、さらなる精製を行わずに工程2で使用した。
工程2:ジクロロメタン36mL中の工程1からの粗生成物2.2gにトリフルオロ酢酸8.9mLを添加した。混合物を3時間撹拌した。混合物が塩基性pHになるまでアンモニア水を添加した。ブラインを添加し、該混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。固体物質1.68gを粗生成物として得た。
少量の試料(75mg)をHPLCによって精製して、固体物質として生成物18mgを得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.64−2.75(3H)、2.94−3.02(1H)、3.51(1H)、3.76−3.92(1H)、4.45(2H)、7.06(1H)、7.23−7.37(2H)、7.60−7.66(1H)、7.72(1H)、8.12−8.19(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.81分;MS(ESIpos)m/z=381[M+H]+
実施例4
N−(3−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}プロピル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン
氷浴中、(3−[(2,2−ジメチルプロピル)アミノ]プロパン−1−オール75mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)18mg(0.45mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で16時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物56mg(57%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=0.83(9H)、1.93−2.02(2H)、2.26(2H)、2.72(2H)、4.56(2H)、7.00(1H)、7.24−7.35(2H)、7.58(1H)、7.60−7.64(1H)、7.66−7.70(1H)、8.13(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.90分;MS(ESIpos)m/z=379[M+H]+
実施例5
3−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(R)−2−ヒドロキシメチルモルホリン191mg(1.6mmol)を無水テトラヒドロフラン3mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)64mg(1.6mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、6−クロロ−3−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン120mg(0.40mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物20mg(13%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.66−2.71(3H)、2.87−2.96(1H)、3.41−3.56(1H)、3.79(5H)、4.42(2H)、6.90(1H)、7.04(1H)、7.24(1H)、7.48−7.58(2H)、8.06−8.19(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.83分;MS(ESIpos)m/z=381[M+H]+
実施例6
2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−(シクロプロピルメチル)エタンアミン
氷浴中、2−[(シクロプロピルメチル)アミノ]エタン−1−オール87mg(0.74mmol)を無水テトラヒドロフラン5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)26mg(0.65mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン100mg(0.37mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で16時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物56mg(43%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=0.08−0.17(2H)、0.34−0.45(2H)、0.85−0.98(1H)、2.54(2H)、3.11(2H)、4.58(2H)、7.03(1H)、7.23−7.37(2H)、7.59−7.66(2H)、7.71(1H)、8.12−8.23(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.82分;MS(ESIpos)m/z=349[M+H]+
実施例7
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(R)−2−ヒドロキシメチルモルホリン355mg(2.97mmol)を無水テトラヒドロフラン6mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)119mg(2.97mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン200mg(0.74mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物67mg(25%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.62−2.73(3H)、2.92−3.02(1H)、3.43−3.57(1H)、3.72−3.93(2H)、4.44(2H)、7.05(1H)、7.21−7.40(2H)、7.59−7.66(2H)、7.70−7.75(1H)、8.12−8.20(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.78分;MS(ESIpos)m/z=351[M+H]+
実施例8
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(3R)−モルホリン−3−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、2−[(3R)−モルホリン−3−イル]エタノール68mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)18mg(0.45mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で15時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、固体物質として生成物38mg(40%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.81(2H)、2.70−2.78(2H)、2.85−2.95(1H)、3.11(1H)、3.34−3.38(1H)、3.65(1H)、3.76(1H)、4.59(2H)、7.04(1H)、7.27−7.38(2H)、7.62−7.68(2H)、7.73(1H)、8.16(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.73分;MS(ESIpos)m/z=365[M+H]+
実施例9
3−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−(プロパン−2−イル)プロパン−1−アミン
氷浴中、3−(プロパン−2−イルアミノ)プロパン−1−オール89mg(0.74mmol)を無水テトラヒドロフラン5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)26mg(0.65mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン100mg(0.37mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルを添加した。生じた沈殿物を濾過し、水および酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥させて、固体物質として生成物124mg(95%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.23(6H)、2.19−2.29(2H)、3.11(2H)、4.61(2H)、7.03(1H)、7.24−7.36(2H)、7.60−7.65(1H)、7.67(1H)、7.71−7.76(1H)、8.14−8.21(2H)。
LC−MS(方法2):Rt=0.85分;MS(ESIpos)m/z=351[M+H]+
実施例10
N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)プロパン−2−アミン
氷浴中、2−(イソプロピルアミノ)エタン−1−オール78mg(0.74mmol)を無水テトラヒドロフラン5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)26mg(0.65mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン100mg(0.37mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物65mg(46%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.00(6H)、3.00(2H)、3.39(1H)、4.53(2H)、6.96−7.06(1H)、7.23−7.36(2H)、7.59−7.66(2H)、7.68−7.74(1H)、8.12−8.18(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.80分;MS(ESIpos)m/z=337[M+H]+
実施例11
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2S)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(S)−2−ヒドロキシメチルモルホリン355mg(2.97mmol)を無水テトラヒドロフラン6mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)119mg(2.97mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン200mg(0.74mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物280mgを得た。該粗生成物49mgをHPLCによって精製して、固体物質として生成物2mgを得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.64−2.72(3H)、2.94(1H)、3.42−3.54(1H)、3.72−3.89(2H)、4.44(2H)、7.06(1H)、7.23−7.36(2H)、7.60−7.65(2H)、7.73(1H)、8.12−8.20(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.76分;MS(ESIpos)m/z=351[M+H]+
実施例12
N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン
氷浴中、2−[(2,2−ジメチルプロピル)アミノ]エタノール68mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)18mg(0.46mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で72時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物50mg(53%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=0.84(9H)、2.35(2H)、3.01(2H)、4.55(2H)、7.03(1H)、7.23−7.36(2H)、7.62(2H)、7.67−7.72(1H)、8.11−8.17(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.89分;MS(ESIpos)m/z=365[M+H]+
実施例13
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(3S)−モルホリン−3−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(S)−2−(モルホリン−3−イル)エタノール96mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)18mg(0.46mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で15時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、固体物質として生成物51mg(54%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.81(2H)、2.73−2.80(2H)、2.86−2.95(1H)、3.12(1H)、3.33−3.40(1H)、3.65(1H)、3.76(1H)、4.59(2H)、7.03(1H)、7.27−7.38(2H)、7.62−7.67(2H)、7.70−7.75(1H)、8.16(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.74分;MS(ESIpos)m/z=365[M+H]+
実施例14
6−(アゼチジン−3−イルメトキシ)−3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン・塩酸塩64mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)41mg(1.04mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で72時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物39mg(46%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=3.18(1H)、3.50−3.60(2H)、3.66−3.77(2H)、4.63(2H)、7.03(1H)、7.22−7.37(2H)、7.60−7.66(2H)、7.70−7.76(1H)、8.12−8.19(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.74分;MS(ESIpos)m/z=321[M+H]+
実施例15
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(2S)−ピロリジン−2−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
工程1:テトラヒドロフラン116mL中の[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]酢酸9.3g(40.4mmol)にボラン−ジメチルスルフィド錯体40mLを滴下した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。
混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液中に注意して注いだ。水層をメチル−tert−ブチルエーテルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物6.2gを得、さらなる精製を行わずに工程2で使用した。
工程2:氷浴中、工程1からの粗生成物1.37g(6.39mmol)を無水テトラヒドロフラン34mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)224mg(5.62mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン861mg(3.19mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物(2.1g)を、さらなる精製を行わずに工程3で使用した。
工程3:ジクロロメタン28mL中の工程2からの粗生成物1.4gにトリフルオロ酢酸4.9mLを添加した。混合物を1時間撹拌した。混合物が塩基性pHになるまで、水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ブラインを添加し、該混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。
残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物725mgを得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.57−1.72(1H)、1.77−2.01(2H)、2.11−2.32(3H)、3.09−3.24(2H)、3.64(1H)、4.51−4.70(2H)、7.02(1H)、7.24−7.37(2H)、7.60−7.66(2H)、7.67−7.74(1H)、8.13−8.23(2H)。
LC−MS(方法1):Rt=0.82分;MS(ESIpos)m/z=349[M+H]+
実施例16
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−(ピペリジン−2−イルメトキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
工程1:氷浴中、2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル1.95g(8.9mmol)を無水テトラヒドロフラン24mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)313mg(7.83mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン1.2g(4.45mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で4日間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物(1.65g)を、さらなる精製を行わずに工程2で使用した。
工程2:ジクロロメタン36mL中の工程1からの粗生成物にトリフルオロ酢酸8.9mLを添加した。混合物を3時間撹拌した。混合物が塩基性pHになるまで、アンモニア水を添加した。ブラインを添加し、該混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。
残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物358mg(23%)を得た。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.32−1.49(3H)、1.62(1H)、1.84(2H)、2.66−2.71(1H)、3.09(1H)、3.17(1H)、4.40−4.45(1H)、4.46−4.51(1H)、7.07(1H)、7.30−7.35(1H)、7.36−7.40(1H)、7.65(1H)、7.66−7.69(1H)、7.74−7.78(1H)、8.19−8.23(2H)。
LC−MS(方法1):Rt=0.82分;MS(ESIpos)m/z=349[M+H]+
実施例17
N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)シクロプロパンアミン
氷浴中、2−(シクロプロピルアミノ)エタン−1−オール77mg(0.74mmol)を無水テトラヒドロフラン5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)26mg(0.65mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン100mg(0.37mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をメタノールに溶解して、固体物質として標記化合物25mg(20%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=0.70−0.94(4H)、2.82(1H)、3.58(2H)、4.81(2H)、7.04(1H)、7.24−7.38(2H)、7.61−7.67(2H)、7.71(1H)、8.17−8.25(2H)。
LC−MS(方法2):Rt=0.82分;MS(ESIpos)m/z=335[M+H]+
実施例18
N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)−2−メチルプロパン−2−アミン
氷浴中、2−(tert−ブチルアミノ)エタン−1−オール61mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)18.3mg(0.46mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で72時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をメチル−tert−ブチルエーテルに溶解して、固体物質として標記化合物73mg(80%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.05(9H)、2.96(2H)、4.49(2H)、7.02(1H)、7.24−7.35(2H)、7.62(2H)、7.68−7.73(1H)、8.11−8.16(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.82分;MS(ESIpos)m/z=351[M+H]+
実施例19
2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−(プロパン−2−イル)プロパン−1−アミン
氷浴中、1−(イソプロピルアミノ)プロパン−2−オール61mg(0.52mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)18.3mg(0.46mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン70mg(0.26mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で16時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として標記化合物52mg(57%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=0.97(6H)、1.46(3H)、2.74−2.84(2H)、2.96(1H)、5.25−5.35(1H)、6.97(1H)、7.24−7.35(2H)、7.59(1H)、7.62(1H)、7.71(1H)、8.14(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.84分;MS(ESIpos)m/z=351[M+H]+
実施例20
3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(R)−2−ヒドロキシメチルモルホリン189mg(1.58mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)63mg(1.58mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、6−クロロ−3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン120mg(0.4mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をメタノールに溶解して、固体物質として標記化合物15mg(10%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.57−2.72(3H)、2.93(1H)、3.48(1H)、3.73−3.88(2H)、4.42(2H)、7.07(1H)、7.33(1H)、7.59(1H)、7.66(1H)、7.80(1H)、8.13−8.19(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.88分;MS(ESIpos)m/z=385[M+H]+
実施例21
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−ピロリジン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(R)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン5g(49.4mmol)を無水テトラヒドロフラン466mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)2.97g(74.2mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン6.67g(24.7mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で16時間撹拌した。
反応混合物をブラインに注意して注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、固体物質として標記化合物5.6g(68%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.46−2.13(4H)、2.73−2.89(2H)、3.45−3.57(1H)、4.26−4.33(2H)、6.96−7.02(1H)、7.29(2H)、7.55(1H)、7.61(1H)、7.69−7.75(1H)、8.12(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.79分;MS(ESIpos)m/z=335[M+H]+
実施例22
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、ピペリジン−3−オール5g(49.4mmol)を無水テトラヒドロフラン500mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)2.96g(74.2mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン6.67g(24.7mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で12時間撹拌した。
反応混合物をブラインに注意して注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物を酢酸エチルに溶解して、固体物質として標記化合物5.5g(60%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.54−1.83(3H)、2.23−2.32(1H)、2.54−2.63(1H)、2.75(1H)、2.81−2.89(1H)、3.33(2H)、5.06(1H)、7.00(1H)、7.27−7.39(2H)、7.54(1H)、7.63−7.67(1H)、7.72−7.76(1H)、8.13−8.18(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.80分;MS(ESIpos)m/z=335[M+H]+
実施例23
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2S)−ピロリジン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
氷浴中、(S)−2−ヒドロキシメチルピロリジン5g(49.4mmol)を無水テトラヒドロフラン466mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)2.96g(74.2mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン6.67g(24.7mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で12時間撹拌した。
反応混合物をブラインに注意して注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、固体物質として標記化合物6.1g(62%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.83−2.21(4H)、3.40−3.56(2H)、3.58−3.80(2H)、4.17(1H)、4.63−5.21(1H)、7.03(1H)、7.21−7.41(2H)、7.49−7.79(3H)、7.88−8.07(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.78分;MS(ESIpos)m/z=335[M+H]+
実施例24
1−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−メチルプロパン−2−アミン
0〜5℃で、2−(メチルアミノ)プロパン−1−オール132mg(1.48mmol)を無水DMF 7.5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)59.3mg(1.48mmol)に添加した。氷浴上で5分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン200mg(0.74mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で1.5時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム半飽和溶液中に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、生成物107.6mg(45%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.21(3H)、2.43(3H)、3.15−3.28(1H)、4.46(2H)、7.02(1H)、7.23−7.37(2H)、7.57−7.65(2H)、7.69(1H)、8.11−8.20(2H)。
LC−MS(方法2):Rt=0.83分;MS(ESIpos)m/z=323[M+H]+
実施例25
3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(2S)−ピロリジン−2−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
工程1:テトラヒドロフラン116mL中の[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]酢酸9.3g(40.4mmol)にボラン−ジメチルスルフィド錯体40mLを滴下した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。
混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液中に注意して注いだ。水層をメチル−tert−ブチルエーテルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物6.2gを得、さらなる精製を行わずに工程2で使用した。
工程2:氷浴中、工程1からの粗生成物150mg(0.7mmol)を無水テトラヒドロフラン6mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)37mg(0.93mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン189mg(0.47mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた粗生成物(327mg)を、さらなる精製を行わずに工程3で使用した。
工程3:ジクロロメタン5.8mL中の工程2からの粗生成物327mgにトリフルオロ酢酸1.3mLを添加した。混合物を1.5時間撹拌した。混合物が塩基性pHになるまで、アンモニア水を添加した。ブラインを添加し、該混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。
残留物をHPLCによって精製して、固体物質として生成物45mg(17%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.38−1.53(1H)、1.67−1.86(2H)、1.95−2.12(3H)、2.87−3.06(2H)、3.31−3.43(2H)、4.60(2H)、7.02−7.10(1H)、7.33−7.41(1H)、7.67(2H)、7.79−7.85(1H)、8.15−8.23(2H)。
LC−MS(方法3):Rt=0.90分;MS(ESIpos)m/z=383[M+H]+
実施例26
2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−メチルプロパン−1−アミン
0〜5℃で、1−(メチルアミノ)プロパン−2−オール132mg(1.48mmol)を無水DMF 7.5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)59.3mg(1.48mmol)に添加した。氷浴上で5分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン200mg(0.74mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で1.5時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム半飽和溶液中に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、生成物21mg(9%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.45(3H)、2.36(3H)、2.80−2.87(1H)、2.90−2.98(1H)、5.33−5.43(1H)、6.96(1H)、7.24−7.36(2H)、7.58(1H)、7.60−7.65(1H)、7.68−7.74(1H)、8.14(2H)。
LC−MS(方法2):Rt=0.83分;MS(ESIpos)m/z=323[M+H]+
実施例27
ギ酸−N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−2−フェニルエチル)プロパン−2−アミン(1:1)
0〜5℃で、2−(イソプロピルアミノ)−1−フェニルエタノール199mg(1.11mmol)を無水DMF 7.5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)44.5mg(1.11mmol)に添加した。氷浴上で5分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン150mg(0.56mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム半飽和溶液中に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、生成物105mg(41%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.05(6H)、2.86−2.97(1H)、3.00−3.07(1H)、3.18−3.26(1H)、6.11−6.16(1H)、7.17(1H)、7.25−7.44(6H)、7.61(3H)、7.75−7.81(2H)、8.11(1H)、8.17−8.24(2H)。
LC−MS(方法2):Rt=0.98分;MS(ESIpos)m/z=413[M+H]+
実施例28
N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−2−フェニルエチル)−2−メチルプロパン−1−アミン
0〜5℃で、2−(イソブチルアミノ)−1−フェニルエタノール215mg(1.11mmol)を無水DMF 7.5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)44.5mg(1.11mmol)に添加した。氷浴上で5分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン150mg(0.56mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム半飽和溶液中に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、生成物101mg(43%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=0.84(6H)、1.61−1.72(1H)、2.45(2H)、2.93−3.00(1H)、3.12−3.20(1H)、6.09−6.15(1H)、7.16(1H)、7.24−7.43(6H)、7.60(3H)、7.74−7.79(1H)、8.10(1H)、8.18(1H)。
LC−MS(方法2):Rt=1.11分;MS(ESIpos)m/z=427[M+H]+
実施例29
(−)−2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−メチル−2−フェニルエタンアミン
0〜5℃で、ラセミ2−(メチルアミノ)−1−フェニルエタノール56mg(0.371mmol)を無水DMF 2.5mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)7.4mg(0.185mmol)に添加した。氷浴上で30分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン50mg(0.185mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で3時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム半飽和溶液中に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、生成物44mg(62%)を得た。
LC−MS(方法2):Rt=0.99分;MS(ESIpos)m/z=385[M+H]+
各エナンチオマーをキラルHPLC(Chiralpak IA 5μm、250×30mm、ヘキサン/エタノール(90:10)+0.1%ジエチルアミン、40mL/分)によって分取した。
ピーク1:20mg、α=−432.2°(1.00;CHCl3
1H−NMR(300MHz,クロロホルム−d):δ[ppm]=2.55(3H)、3.04(1H)、3.28(1H)、6.16(1H)、6.90(1H)、7.18(1H)、7.24−7.35(3H)、7.40(2H)、7.48−7.57(3H)、7.63(1H)、7.90(1H)、8.09(1H)。
実施例30
N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−2−フェニルエチル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン
0〜5℃で、2−[(2,2−ジメチルプロピル)アミノ]−1−フェニルエタノール・塩酸塩361.6mg(1.48mmol)を無水DMF 10mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)118.6mg(2.97mmol)に添加した。氷浴上で5分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン200mg(0.74mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム半飽和溶液中に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、生成物186mg(57%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=0.83(9H)、2.41(2H)、2.94−3.02(1H)、3.14−3.23(1H)、6.09−6.16(1H)、7.17(1H)、7.24−7.44(6H)、7.60(3H)、7.74−7.79(1H)、8.10(1H)、8.19(1H)。
LC−MS(方法2):Rt=1.03分;MS(ESIpos)m/z=441[M+H]+
実施例31
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(3R)−ピロリジン−3−イルオキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
0〜5℃で、(3R)−ピロリジン−3−オール1.551g(17.80mmol)を無水DMF 60mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)712mg(17.80mmol)に添加した。氷浴上で5分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン2.4g(8.90mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で一夜撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム飽和溶液中に注ぎ、クロロホルム100mLで10回抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。該粗物質を、同一条件下で同量を用いた二つ目のバッチと合わせた。残留物を、ジクロロメタンとメタノールを使用してシリカゲルで精製した。合わせたフラクションを濃縮し、2−イソプロポキシプロパンに溶解した。固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、週末の間、室温で真空乾燥させて、生成物2.55g(43%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=1.90−1.99(1H)、2.15−2.26(1H)、2.79−2.88(1H)、2.89−2.98(1H)、2.99−3.05(1H)、3.22−3.26(1H,および水シグナル)、5.50−5.56(1H)、6.97(1H)、7.24−7.35(2H)、7.58−7.65(2H)、7.74(1H)、8.08−8.17(2H)。
LC−MS(方法2):Rt=0.81分;MS(ESIpos)m/z=321[M+H]+
[α]=62.5°、(メタノール、0.28)
実施例32
3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(3R)−ピペリジン−3−イルオキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン
0〜5℃で、(3R)−ピペリジン−3−オール・塩酸塩200mg(1.45mmol)を無水DMF 7mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)116.3mg(2.91mmol)に添加した。氷浴上で5分間撹拌した後、3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−クロロイミダゾ[1,2−b]ピリダジン196mg(0.73mmol)を添加した。氷浴を外し、室温で一夜撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム飽和溶液中に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機相をブラインで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。該粗物質をDMSO 5mLで処理した。固体を濾過し、水で洗浄した。45℃で真空乾燥させて、生成物155mg(63%)を得た。
1H−NMR(400MHz,クロロホルム−d):δ[ppm]=1.69(1H)、1.85−2.03(2H)、2.22−2.32(1H)、2.84−2.92(1H)、2.92−3.00(1H)、3.10(1H)、3.35(1H)、5.14−5.22(1H)、6.80(1H)、7.24−7.36(2H,およびクロロホルムシグナル)、7.45(1H)、7.55(1H)、7.65(1H)、7.90(1H)、8.18(1H)。
LC−MS(方法2):Rt=0.78分;MS(ESIpos)m/z=335[M+H]+
実施例33
3−(4−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]−ピリダジン
氷浴中、(2R)−モルホリン−2−イルメタノール51mg(0.43mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)17mg(0.43mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、6−クロロ−3−(4−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン74mg(0.22mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で18時間撹拌した。
反応混合物を水中に注意して注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として標記化合物49mg(55%)を得た。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.54−2.72(3H)、2.94(1H)、3.42−3.54(1H)、3.77(1H)、3.82−3.91(1H)、4.43(2H)、7.03−7.17(2H)、7.35(1H)、7.52(1H)、7.58(1H)、8.14−8.20(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.81分;MS(ESIpos)m/z=369[M+H]+
実施例34
3−(5−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]−ピリダジン
氷浴中、(2R)−モルホリン−2−イルメタノール33mg(0.29mmol)を無水テトラヒドロフラン4mL中の水素化ナトリウム(鉱油中60%)12mg(0.29mmol)に添加した。氷浴中にて15分間撹拌した後、6−クロロ−3−(5−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン69mg(0.14mmol)を添加した。氷浴を外し、反応混合物を40℃で18時間撹拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液中に注意して注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をHPLCによって精製して、固体物質として標記化合物14mg(24%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ[ppm]=2.65−2.77(3H)、2.99(1H)、3.47−3.55(1H)、3.80(1H)、3.83−3.91(1H)、4.44(2H)、7.04−7.10(1H)、7.15(1H)、7.53(1H)、7.60(1H)、7.65(1H)、8.14−8.19(2H)。
LC−MS(方法4):Rt=0.82分;MS(ESIpos)m/z=369[M+H]+
さらに、本発明の式(I)で示される化合物は、当業者に既知のいずれかの方法によって、本明細書に記載のいずれかの塩に変換することができる。同様に、本発明の式(I)で示される化合物の塩はいずれも、当業者に既知のいずれかの方法によって、その遊離化合物に変換することができる。
本発明の化合物の医薬組成物
本発明は、1種以上の本発明の化合物を含有する医薬組成物にも関する。これらの組成物は、必要な患者への投与により所望の薬理効果を達成するために利用され得る。本発明の目的のために、患者は、特定の状態または疾患の処置が必要な、ヒトを含む哺乳動物である。したがって、本発明は、医薬上許容される担体および本発明の化合物またはその塩の医薬上有効量を含む医薬組成物を包含する。医薬上許容される担体は、好ましくは、担体に起因するいずれの副次的効果も有効成分の有益な効果を損なわないような該有効成分の有効な活性と整合性を保つ濃度の患者に対して比較的無毒で且つ害のない担体である。化合物の医薬上有効量は、好ましくは、処置される特定の状態に対して結果を生じるかまたは影響を及ぼす量である。本発明の化合物は、当該技術分野で周知の医薬上許容される担体と共に、即時放出型製剤、持続放出型製剤および徐放型製剤を包含するいずれかの有効な慣用の投薬単位形を用いて、経口、非経口、局所、経鼻、経眼、経耳、舌下、直腸、経膣および他の経路にて投与され得る。
経口投与については、該化合物は、固形製剤または液体製剤、例えばカプセル剤、丸剤、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、メルト剤、散剤、液剤、懸濁剤または乳剤に製剤化することができ、医薬組成物の製造に関して当業者に既知の方法に従って調製することができる。固形の単位剤形は、例えば界面活性剤、潤滑剤および不活性充填剤、例えばラクトース、シュークロース、リン酸カルシウムおよびコーンスターチを含有する一般的なハードゼラチンカプセルタイプまたはソフトゼラチンカプセルタイプのものであってよいカプセル剤であり得る。
他の実施態様において、本発明の化合物は、慣用的な錠剤基剤、例えばラクトース、シュークロースおよびコーンスターチを、結合剤、例えばアカシア、コーンスターチまたはゼラチン、投与後に錠剤の崩壊および溶解を補助することを意図した崩壊剤、例えばジャガイモ澱粉、アルギン酸、コーンスターチおよびグアーガム、トラガカントガム、アカシア、錠剤造粒の流動を改善することおよび錠剤材料が錠剤ダイおよびパンチの表面に付着するのを防止することを意図した潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸またはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくはステアリン酸亜鉛、錠剤の審美的品質を高めることおよび錠剤を患者にさらに許容されるものとすることが意図された染料、着色剤および香味料、例えばペパーミント、冬緑油もしくはチェリー香味と組み合せて打錠されてもよい。経口液剤形における使用に適切な賦形剤は、リン酸二カルシウムおよび希釈剤、例えば水およびアルコール、例えばエタノール、ベンジルアルコールおよびポリエチレンアルコールを含み、医薬上許容される界面活性剤、懸濁化剤または乳化剤の添加を伴っても伴わなくてもよい。コーティング剤として、または、投与単位の物理的形態を変更するために、様々な他の材料が存在してよい。例えば、錠剤、丸剤またはカプセル剤は、セラックもしくは糖、またはこれらの両方でコーティングされてよい。
分散性散剤および顆粒剤は、水性懸濁剤の調製に適している。それらは、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1種上の保存剤と混合した有効成分を提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、既に上記したもので例示される。さらなる賦形剤、例えば、上記の甘味料、香味料および着色剤が存在してもよい。
本発明の医薬組成物はまた、水中油型エマルションの形であってもよい。該油相は、流動パラフィンなどの植物油または植物油の混合物であってよい。適切な乳化剤は、(1)アカシアガムおよびトラガカントガムなどの天然ガム、(2)大豆およびレシチンなどの天然リン脂質、(3)脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、(4)該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。該エマルションは、甘味剤および香味料を含んでもよい。
油性懸濁剤は、有効成分を、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油、または鉱油、例えば流動パラフィンに懸濁させることによって製剤化できる。油性懸濁剤は、増粘剤、例えばミツロウ、固形パラフィンまたはセチルアルコールなどを含んでよい。該懸濁剤は、1種以上の保存剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピルなど;1種以上の着色剤;1種以上の香味料;および1種以上の甘味料、例えばシュークロースまたはサッカリンを含んでよい。
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味料、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはシュークロースなどと共に製剤化してよい。そのような製剤はまた、粘滑剤および保存剤、例えばメチルパラベンおよびプロピルパラベン、ならびに香味料および着色剤を含んでよい。
本発明の化合物はまた、医薬上許容される界面活性剤、例えば石鹸もしくは洗剤、懸濁化剤、例えばペクチン、カルボマー類、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、もしくはカルボキシメチルセルロース、または乳化剤およびその他の医薬用アジュバントの添加を伴ってまたは伴わずに、無菌の液体または液体混合物であってよい医薬上の担体と共に、好ましくは生理学的に許容される希釈剤、例えば水、生理食塩水、水性デキストロースおよび関連糖液、アルコール(例えば、エタノール、イソプロパノールまたはヘキサデシルアルコール)、グリコール類(例えば、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール)、グリセロールケタール類(例えば、2,2−ジメチル−1,1−ジオキソラン−4−メタノール)、エーテル類(ポリ(エチレングリコール)400)、油、脂肪酸、脂肪酸エステルまたは脂肪酸グリセリド、またはアセチル化脂肪酸グリセリド中にて、該化合物の注射用製剤として、非経口で、すなわち、皮下、静脈内、眼内、滑膜内、筋肉内または腹腔内に、投与することができる。
本発明の非経口製剤に使用できる油の例としては、石油起源、動物起源、植物起源または合成起源のもの、例えば落花生油、ダイズ油、ゴマ油、綿実油、コーン油、オリーブ油、ワセリンおよび鉱油である。適切な脂肪酸としては、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸およびミリスチン酸が挙げられる。適切な脂肪酸エステル類は、例えば、オレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルである。適切な石鹸としては、脂肪酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩およびトリエタノールアミン塩が挙げられ、適切な洗剤としては、陽イオン洗剤、例えばジメチルジアルキルアンモニウムハライド、アルキルピリジニウムハライドおよびアルキルアミンアセテート;陰イオン洗剤、例えばスルホン酸アルキル、スルホン酸アリールおよびスルホン酸オレフィン、硫酸アルキル、硫酸オレフィン、硫酸エーテルおよび硫酸モノグリセリド、ならびにスルホスクシネート;非イオン洗剤、例えば脂肪アミンオキシド類、脂肪酸アルカノールアミド類、およびポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)類またはエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシドコポリマー類;および両性洗剤、例えば、アルキル−ベータ−アミノプロピオネートおよび2−アルキルイミダゾリン4級アンモニウム塩、ならびに混合物が挙げられる。
本発明の非経口組成物は、典型的には溶液中に約0.5重量%〜約25重量%の有効成分を含有する。保存剤および緩衝化剤も有利に使用できる。注射部位における刺激を最小限にするかまたは無くすために、該組成物は、親水性親油性バランス(HLB)が約12〜約17の非イオン界面活性剤を含有し得る。そのような製剤中の界面活性剤の量は、好ましくは、約5重量%〜約15重量%の範囲である。界面活性剤は、上記HLBを有する単一成分であってもよいか、または所望のHLBを有する2種以上の成分の混合物であってもよい。
非経口製剤に使用される界面活性剤の例示としては、一群のポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、例えばソルビタンモノオレエート、およびプロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合により形成されるエチレンオキシドと疎水性塩基との高分子量付加物である。
医薬組成物は、無菌の注射用水性懸濁剤の剤形であってよい。そのような懸濁剤は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガム;天然のホスファチド、例えばレシチン、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物、例えば、ヘプタデカ−エチレンオキシセタノール、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合物、例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであってよい、分散剤または湿潤剤を使用して、公知の方法に従って製剤化し得る。
滅菌注射用製剤は、無毒性の非経口上許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液であってもよい。用いられ得る希釈剤および溶媒は、例えば、水、リンゲル溶液、等張塩化ナトリウム溶液および等張グルコース溶液である。加えて、滅菌固定油が、溶媒または懸濁媒質として慣用的に使用される。この目的に関して、いずれかの無菌性固定油、例えば合成モノグリセリドまたはジグリセリドを用いてもよい。加えて、オレイン酸などの脂肪酸を注射剤の調製に用いてもよい。
本発明の組成物はまた、薬物の直腸投与用坐剤の剤形で投与してもよい。これらの組成物は、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸内では融解して薬物を放出し得る適切な非刺激性賦形剤と薬物とを混合することによって調製することができる。そのような物質は、例えば、ココアバターおよびポリエチレングリコールである。
本発明の方法で用いられる別の製剤は、経皮送達装置(「パッチ剤」)を用いる。そのような経皮パッチ剤は、本発明の化合物の制御された量の連続または不連続の注入を提供するために用いることができる。薬剤を送達するための経皮パッチ剤の構成および使用は、当該技術分野で周知である(例えば、1991年6月11日に発行された米国特許第5,023,252号を参照のこと。この文献は出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)。そのようなパッチ剤は、薬剤の連続的な、拍動性の、またはオンデマンドの送達のために構成され得る。
非経口投与用放出制御型製剤は、当該技術分野で公知のリポソーム、重合体マイクロスフェアおよび重合体ゲル製剤を含む。
機械的な送達装置を介して、該医薬組成物を患者に導入することが望ましいまたは必要な場合がある。薬剤送達のための機械的な送達装置の構成および使用は当該技術分野で周知である。例えば、薬物を脳に直接投与するための直接技術は、通常、血液脳関門を迂回するための患者の脳室系への薬物送達カテーテルの設置を含む。身体の特定の解剖学的領域に薬剤を輸送するために用いられるそのような埋め込み可能な送達系の1つは、1991年4月30日に発行された米国特許第5,011,472号に記載されている。
本発明の組成物はまた、必要に応じて、一般に担体または希釈剤と称される他の慣用的な医薬上許容される配合成分を含有することもできる。適当な剤形のそのような組成物を製造する慣用的な手順を使用することができる。そのような成分および手順としては、下記の文献に記載されているものが挙げられる(各文献は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する):Powell, M.F. et al., “Compendium of Excipients for Parenteral Formulations” PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1998, 52(5), 238-311;Strickley, R.G “Parenteral Formulations of Small Molecule Therapeutics Marketed in the United States (1999)-Part-1” PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1999, 53(6), 324-349;およびNema, S. et al., “Excipients and Their Use in Injectable Products” PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1997, 51(4), 166-171。
意図される投与経路用の組成物を製剤化するために必要に応じて使用できる一般的に使用される医薬成分としては、以下のものが挙げられる:
酸性化剤(例としては、酢酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、硝酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
アルカリ化剤(例としては、アンモニア溶液、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロラミンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
吸着剤(例としては、粉末セルロースおよび活性炭が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
エアロゾル噴射剤(例としては、二酸化炭素、CCl22、F2ClC−CClF2およびCClF3が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
空気置換剤(例としては、窒素およびアルゴンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
抗真菌性保存剤(例としては、安息香酸、ブチルパラベン、エチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
抗菌性保存剤(例としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀およびチメロサールが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
抗酸化剤(例としては、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、次亜リン酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、重亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
結合剤(例としては、ブロックポリマー、天然ゴムおよび合成ゴム、ポリアクリレート類、ポリウレタン類、シリコーン類、ポリシロキサン類およびスチレン−ブタジエン共重合体類が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
緩衝化剤(例としては、メタリン酸カリウム、リン酸二カリウム、酢酸ナトリウム、無水クエン酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウム・二水和物が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
担体(例としては、アカシアシロップ、芳香性シロップ、芳香性エリキシル、チェリーシロップ、ココアシロップ、オレンジシロップ、シロップ、コーン油、鉱油、落花生油、ゴマ油、静菌性塩化ナトリウム注射液、および静菌性注射用水が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
キレート剤(例としては、エデト酸二ナトリウムおよびエデト酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
着色剤(例としては、FD&CレッドNo.3、FD&CレッドNo.20、FD&CイエローNo.6、FD&CブルーNo.2、D&CグリーンNo.5、D&CオレンジNo.5、D&CレッドNo.8、カラメルおよび赤色酸化鉄が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
清澄剤(例としては、ベントナイトが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
乳化剤(例としては、アカシア、セトマクロゴール、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン50が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
カプセル化剤(例としては、ゼラチンおよび酢酸フタル酸セルロースが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
香味剤(例としては、アニス油、桂皮油、ココア、メントール、オレンジ油、ペパーミント油およびバニリンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
湿潤剤(例としては、グリセロール、プロピレングリコールおよびソルビトールが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
研和剤(例としては、鉱油およびグリセリンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
油(例としては、落花生油、鉱油、オリーブ油、落花生油、ゴマ油および植物油が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
軟膏基剤(例としては、ラノリン、親水軟膏、ポリエチレングリコール軟膏、ワセリン、親水ワセリン、白色軟膏、黄色軟膏、およびローズ水軟膏が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
浸透促進剤(経皮送達)(例としては、モノヒドロキシアルコールもしくはポリヒドロキシアルコール、1価アルコールもしくは多価アルコール、飽和脂肪アルコールもしくは不飽和脂肪アルコール、飽和脂肪酸エステルもしくは不飽和脂肪酸エステル、飽和ジカルボン酸もしくは不飽和ジカルボン酸、精油、ホスファチジル誘導体、セファリン、テルペン類、アミド類、エーテル類、ケトン類および尿素類が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
可塑剤(例としては、フタル酸ジエチルおよびグリセロールが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
溶媒(例としては、エタノール、コーン油、綿実油、グリセロール、イソプロパノール、鉱油、オレイン酸、落花生油、精製水、注射用水、注射用滅菌水、および洗浄用滅菌水が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
硬化剤(例としては、セチルアルコール、セチルエステルワックス、微結晶ワックス、パラフィン、ステアリルアルコール、白ろうおよび黄ろうが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
坐剤基剤(例としては、ココアバターおよびポリエチレングリコール類(混合物)が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
界面活性剤(例としては、塩化ベンザルコニウム、ノンオキシノール10、オクトキシノール9、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウムおよびモノパルミチン酸ソルビタンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
懸濁化剤(例としては、寒天、ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カオリン、メチルセルロース、トラガカントおよびビーガムが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
甘味剤(例としては、アスパルテーム、デキストロース、グリセロール、マンニトール、プロピレングリコール、サッカリンナトリウム、ソルビトールおよびシュークロースが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤付着防止剤(tablet anti-adherent)(例としては、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤結合剤(tablet binder)(例としては、アカシア、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、圧縮性糖(compressible sugar)、エチルセルロース、ゼラチン、液体グルコース、メチルセルロース、非架橋ポリビニルピロリドン、およびアルファー化デンプンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤およびカプセル剤の希釈剤(例としては、第二リン酸カルシウム、カオリン、ラクトース、マンニトール、微結晶性セルロース、粉末セルロース、沈降炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、ソルビトールおよびデンプンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤コーティング剤(例としては、液体グルコース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、およびセラックが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤直接圧縮賦形剤(例としては、第二リン酸カルシウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤崩壊剤(例としては、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、微結晶性セルロース、ポラクリリンカリウム、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウムおよびデンプンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤流動促進剤(例としては、コロイドシリカ、コーンスターチおよびタルクが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤滑剤(例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ステアリン酸およびステアリン酸亜鉛が挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤/カプセル剤不透明化剤(opaquant)(例としては、二酸化チタンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
錠剤光沢剤(polishing agent)(例としては、カルナバロウおよび白ロウが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
粘稠剤(thickening agent)(例としては、ミツロウ、セチルアルコールおよびパラフィンが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
等張化剤(例としては、デキストロースおよび塩化ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない);
増粘剤(viscosity increasing agent)(例としては、アルギン酸、ベントナイト、カルボマー類、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウムおよびトラガカントが挙げられるが、これらに限定されるものではない);および
湿潤剤(例としては、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、レシチン、モノオレイン酸ソルビトール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールおよびステアリン酸ポリオキシエチレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない)
本発明にかかる医薬組成物は以下に例示され得る:
滅菌IV溶液: 無菌注射用水を用いて、本発明の所望の化合物の5mg/mL溶液を調製することができ、必要に応じてそのpHを調整する。この溶液を、無菌5%デキストロースを用いて、1〜2mg/mLへと投与用に希釈し、IV輸液として約60分間かけて投与する。
IV投与用の凍結乾燥散剤: (i)本発明の所望の化合物(凍結乾燥粉末)100〜1000mg、(ii)クエン酸ナトリウム32〜327mg/mL、および(iii)デキストラン40 300〜3000mgを用いて、滅菌製剤を調製することができる。この製剤は、無菌注射用生理食塩水またはデキストロース5%溶液を用いて、10〜20mg/mLの濃度に再構成し、さらに生理食塩水またはデキストロース5%で0.2〜0.4mg/mLに希釈し、そしてIVボーラスまたはIV輸液のいずれかによって15〜60分かけて投与される。
筋肉内用懸濁剤: 筋肉注射用の以下の液剤または懸濁剤を調製することができる:
本発明の所望の水不溶性化合物50mg/mL
カルボキシメチルセルロースナトリウム5mg/mL
TWEEN80 4mg/mL
塩化ナトリウム9mg/mL
ベンジルアルコール9mg/mL。
ハードシェルカプセル剤: 粉末有効成分100mg、ラクトース150mg、セルロース50mgおよびステアリン酸マグネシウム6mgを個々の標準二片ハードゼラチンカプセルに充填することによって、多数の単位カプセル剤を調製する。
ソフトゼラチンカプセル: 有効成分の、大豆油、綿実油またはオリーブ油のような可消化油中混合物を調製し、移送式ポンプを利用して溶融ゼラチンに注入して、有効成分100mgを含有するソフトゼラチンカプセルを形成させる。このカプセルを洗浄し、乾燥させる。該有効成分を、ポリエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトールの混合物に溶解して、水混和性医薬混合物を製造することができる。
錠剤: 投薬単位が有効成分100mg、コロイド状二酸化ケイ素0.2mg、ステアリン酸マグネシウム5mg、微結晶性セルロース275mg、デンプン11mgおよびラクトース98.8mgとなるように、通常の手順によって、多数の錠剤を製造する。嗜好性を高めるため、エレガンスおよび安定性を改善するため、または吸収を遅らせるために、適切な水性コーティング剤および非水性コーティング剤を適用することができる。
即時放出型錠剤/カプセル剤: これらは慣用の工程および新規な工程で調製される固形の経口投与剤形である。該単位は、医薬の即時の溶解と送達のために、水を用いずに経口服用される。有効成分を、糖、ゼラチン、ペクチンおよび甘味剤などの成分を含有する液体中で混合する。これらの液体を、凍結乾燥および固相抽出法により、固形錠剤またはカプレットに固化する。該薬物化合物を、粘弾性および熱弾性の糖類およびポリマー類または発泡性成分と一緒に圧縮して、水を要しない、即時放出を意図した多孔質性マトリクスを生成しうる。
併用療法
本発明における用語「組合せ」は、当業者に知られているように使用され、固定組合せ(fixed combination)、非固定組合せ(non-fixed combination)またはキット・オブ・パーツ(kit-of-parts)として存在し得る。
本発明における「固定組合せ」は、当業者に知られているように使用され、一つ目の活性成分と二つ目の活性成分が一緒に1つの単位薬剤中または単一体中に存在する組合せであると定義される。「固定組合せ」の一例は、一つ目の活性成分と二つ目の活性成分が、同時投与のために、混合されて、例えば製剤中に、存在している医薬組成物である。「固定組合せ」の別の例は、一つ目の活性成分と二つ目の活性成分が混合されずに1つのユニット中に存在している医薬組成物である。
本発明における非固定組合せまたは「キット・オブ・パーツ」は、当業者に知られているように使用され、一つ目の活性成分と二つ目の活性成分が2つ以上のユニット中に存在する組合せであると定義される。非固定組合せまたはキット・オブ・パーツの一例は、一つ目の活性成分と二つ目の活性成分が別々に存在する組合せである。非固定組合せまたはキット・オブ・パーツの成分は、別々に(separately)、連続して(sequentially)、同時に(simultaneously)、並行して(concurrently)、または経時的に交互に(chronologically staggered)投与され得る。
本発明の化合物は、単独の医薬品として、または、組合せが許容できない副作用をもたらさない1種以上の他の医薬品と組み合わせて投与できる。本発明は、そのような組合せにも関する。例えば、本発明の化合物は、公知の化学療法薬または抗癌剤、例えば、抗過剰増殖剤または他の適応症試薬など、ならびにそれらの混合物および組合せ物と組合せてもよい。他の適応症試薬としては、限定するものではないが、抗血管形成剤、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、DNAインターカレーション抗生物質、成長因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、生体応答調節物質、または抗ホルモンを含む。
用語「化学療法用抗癌剤」は、限定するものではないが、131I−chTNT、アバレリクス、アビラテロン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アムルビシン、アムサクリン、アナストロゾール、アルグラビン(arglabin)、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、バシリキシマブ、BAY80−6946、BAY1000394、BAY86−9766(RDEA119)、ベロテカン、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ビカルタミド、ビサントレン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブセレリン、ブスルファン、カバジタキセル、フォリン酸カルシウム、レボホリナートカルシウム、カペシタビン、カルボプラチン、カルモフール、カルムスチン、カツマキソマブ、セレコキシブ、セルモロイキン、セツキシマブ、クロラムブシル、クロルマジノン、クロルメチン、シスプラチン、クラドリビン、クロドロン酸、クロファラビン、クリサンタスパーゼ(crisantaspase)、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダーベポエチンα、ダサチニブ、ダウノルビシン、デシタビン、デガレリクス、デニロイキンジフチトクス、デノスマブ、デスロレリン、ジブロスピジウム(dibrospidium)クロライド、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ドキソルビシン+エストロン、エクリズマブ、エドレコロマブ、エリプチニウム・アセテート、エルトロンボパグ、エンドスタチン、エノシタビン、エピルビシン、エピチオスタノール、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エプタプラチン(eptaplatin)、エリブリン、エルロチニブ、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、エクセメスタン、ファドロゾール、フィルグラスティム、フルダラビン、フルオロウラシル、フルタミド、フォルメスタン、フォテムスチン、フルベストラント、ガリウム硝酸塩、ガニレリックス、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、グルトキシム(glutoxim)、ゴセレリン、ヒスタミン二塩化水素化物、ヒストレリン、ヒドロキシカルバミド、I−125シード、イバンドロン酸、イブリツモマブ・チウキセタン、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、イミキモッド、インプロスルファン、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、イピリムマブ、イリノテカン、イキサベピロン、ランレオチド、ラパチニブ、レナリドマイド、レノグラスチム、レンチナン、レトロゾール、リュープロレリン、レバミゾール、リスリド、ロバプラチン、ロムスチン、ロニダミン、マソプロコール、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メルファラン、メピチオスタン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、アミノレブリン酸メチル、メチルテストステロン、ミファムルチド、ミルテフォシン、ミリプラチン、ミトブロニトール、ミトグアゾン、ミトラクトール、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ネダプラチン、ネララビン、ニロチニブ、ニルタミド、ニモツズマブ、ニムスチン、ニトラクリン、オファツムマブ、オメプラゾール、オプレルベキン、オキサリプラチン、p53遺伝子治療、パクリタキセル、パリフェルミン、パラジウム−103シード、パミドロン酸、パニツムマブ、パゾパニブ、ペグアスパラガーゼ、PEG−エポエチン・ベータ(メトキシPEG−エポエチン・ベータ)、ペグフィルグラスチム、ペグインターフェロンアルファ−2b、ペメトレキセド、ペンタゾシン、ペントスタチン、ペプロマイシン、ペルホスファミド、ピシバニール、ピラルビシン、プレリキサフォル、プリカマイシン、ポリグルサム(poliglusam)、リン酸ポリエストラジオール、ポリサッカリドK、ポルフィマーナトリウム、プララトレキセート、プレドニマスチン、プロカルバジン、キナゴリド、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラニムスチン、ラゾキサン、レゴラフェニブ、リセドロン酸、リツキシマブ、ロミデプシン、ロミプロスチム、サルグラモスチン、シプリューセル(sipuleucel)−T、シゾフィラン、ソブゾキサン、グリシジダゾールナトリウム、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、タラポルフィン、タミバロテン、タモキシフェン、タソネルミン、テセロイキン、テガフール、テガフール+ギメラシル+オテラシル、テモポルフィン、テモゾロマイド、テムシロリムス、テニポシド、テストステロン、テトロフォスミン、サリドマイド、チオテパ、チマルファシン、チオグアニン、トシリズマブ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ、トラベクテジン、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリプトレリン、トロホスファミド、トリプトファン、ウベニメクス、バルルビシン、バンデタニブ、バプレオチド、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビン、ボリノスタット、ボロゾール、イットリウム90ガラス・ミクロスフェア、ジノスタチン、ジノスタチンスチマラマー、ゾレドロン酸、ゾルビシンを含む。
本発明の化合物は、タンパク質治療剤と組合せて投与されてもよい。癌または他の血管形成疾患の処理に適した及び本発明の組成物と共に使用するのに適した該タンパク質治療剤は、限定するものではないが、インターフェロン(例えばインターフェロン−アルファ、−ベータまたは−ガンマ)、超アゴニスト(supraagonistic)モノクローナル抗体、ツェビンゲン(Tuebingen)、TRP−1タンパクワクチン、コロストリニン(Colostrinin)、抗FAP抗体、YH−16、ゲムツズマブ、インフリキシマブ、セツキシマブ、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、リツキシマブ、サイモシンアルファ1、ベバシズマブ、メカセルミン、メカセルミンリンファベート(mecasermin rinfabate)、オプレルベキン、ナタリズマブ、rhMBL、MFE−CP1+ZD−2767−P、ABT−828、ErbB2特異イムノトキシン、SGN−35、MT−103、リンファベート(rinfabate)、AS−1402、B43−ゲニステイン、L−19ベースの放射免疫治療薬、AC−9301、NY−ESO−1ワクチン、IMC−1C11、CT−322、rhCC10、r(m)CRP、MORAb−009、アビスクミン(aviscumine)、MDX−1307、Her−2ワクチン、APC−8024、NGR−hTNF、rhH1.3、IGN−311、エンドスタチン、ボロシキシマブ、PRO−1762、レクサツムマブ、SGN−40、ペルツズマブ、EMD−273063、L19−IL−2融合タンパク質、PRX−321、CNTO−328、MDX−214、チガポチド(tigapotide)、CAT−3888、ラベツズマブ、アルファ粒子放出放射性同位体連結型(alpha-particle-emitting radioisotope-llinked)リンツズマブ、EM−1421、HyperAcuteワクチン、ツコツズマブ(tucotuzumab)セルモロイキン、ガリキシマブ、HPV−16−E7、Javelin−前立腺がん、Javelin−メラノーマ、NY−ESO−1ワクチン、EGFワクチン、CYT−004−MelQbG10、WT1ペプチド、オレゴボマブ、オファツムマブ、ザルツムマブ、シントレデキンベスドトキシ(cintredekin besudotox)、WX−G250、アルブフェロン、アフリバーセプト、デノスマブ、ワクチン、CTP−37、エフングマブ(efungumab)または131I−chTNT−1/Bを含む。タンパク質治療剤として有用なモノクローナル抗体は、限定するものではないが、ムロモナブ(muromonab)−CD3、アブシキシマブ、エドレコロマブ、ダクリズマブ、ゲンツズマブ(gentuzumab)、アレムツズマブ、イブリツモマブ、セツキシマブ、ベビシツマブ(bevicizumab)、エファリズマブ、アダリムマブ、オマリズマブ、ムロモナブ−CD3、リツキシマブ、ダクリズマブ、トラスツズマブ、パリビズマブ、バシリキシマブとインフリキシマブを含む。
本明細書で定義される一般式(I)で示される化合物は、以下のもののうちの1つ以上と組み合わせて投与されてもよい:ARRY−162、ARRY−300、ARRY−704、AS−703026、AZD−5363、AZD−8055、BEZ−235、BGT−226、BKM−120、BYL−719、CAL−101、CC−223、CH−5132799、デフォロリムス、E−6201、エンザスタウリン、GDC−0032、GDC−0068、GDC−0623、GDC−0941、GDC−0973、GDC−0980、GSK−2110183、GSK−2126458、GSK−2141795、MK−2206、ノボリムス、OSI−027、ペリフォシン、PF−04691502、PF−05212384、PX−866、ラパマイシン、RG−7167、RO−4987655、RO−5126766、セルメチニブ、TAK−733、トラメチニブ、トリシリビン、UCN−01、WX−554、XL−147、XL−765、ゾタロリムス、ZSTK−474。
一般的に、本発明の化合物または組成物との組合せにおける、細胞毒性剤および/または細胞増殖抑制剤の使用は、以下を与え得る:
(1)いずれかの試薬を単独で投与するのと比較して、腫瘍の成長を低減させるのにより良好な効力を奏するか、または、腫瘍を除去しさえする、
(2)より少量の投与される化学療法剤の投与を可能にする、
(3)単剤の化学療法およびある種の併用療法で観察されるよりも少ない有害な薬理的合併症で、患者に良好に耐容される化学療法剤治療を可能にする、
(4)哺乳動物、特にヒトにおいて、より幅広い範囲の様々な癌タイプの処置を可能にする、
(5)処置される患者間で、より高い応答率を可能にする、
(6)処置される患者間で、標準的な化学療法の処置と比較してより長い生存時間を可能にする、
(7)腫瘍の進行により長時間をもたらす、および/または、
(8)他の癌作用物質(cancer agent)の組合せが、拮抗作用を奏する既知の例と比較して、単独で使用される薬剤の効能および許容性と少なくとも同程度に良好な効能および許容性の結果を与える。
細胞を放射線に増感する方法
本発明の別の実施形態において、本発明の化合物は、細胞を放射線に増感させるために用いられ得る。すなわち、本発明の化合物で細胞を処理し、該細胞を放射線処理することで、該細胞を、本発明の化合物によるいずの処理もしていない細胞よりも、DNA損傷および細胞死に対してより影響され易くする。1つの実施形態において、細胞は、少なくとも1つの本発明の化合物により処理される。
従って、本発明はまた、細胞を死滅させる方法を提供し、ここで該細胞は、従来の放射線療法と組み合せて、1または複数の本発明の化合物が投与される。
本発明はまた、細胞を細胞死に対してより影響され易くする方法を提供し、ここで前記細胞は、細胞死を引き起こすかまたは誘発するための細胞の処理前に、1または複数の本発明の化合物で処理される。ある実施形態においては、細胞を1または複数の本発明の化合物で処理した後、該細胞を、正常細胞の機能を阻害することまたは細胞を死滅させることを目的として、DNA損傷を引き起こすために少なくとも1つの化合物または少なくとも1つの方法もしくはその組合せで処理する。
1つの実施形態において、細胞を少なくとも1つのDNA損傷剤で処理することで細胞を死滅させる。すなわち、細胞を細胞死に増感させるために、細胞を1または複数の本発明の化合物で処理した後、該細胞を、細胞を死滅させるための少なくとも1つのDNA損傷剤で処理する。本発明に有用なDNA損傷剤は、限定するものではないが、化学療法剤(例えば、シスプラチン)、イオン化放射線(X線、紫外線)、発癌性物質および変異誘発物質を含む。
他の実施形態において、DNA損傷を引き起こすまたは誘発する少なくとも1つの方法で細胞を処理することで、細胞を死滅させる。そのような方法は、限定するものではないが、細胞シグナル化経路が活性化される場合に結果的にDNA損傷をもたらす経路の活性化、細胞シグナル化経路が阻害される場合に結果的にDNA損傷をもたらす経路の阻害、および細胞において結果的にDNA損傷をもたらす生化学的変化の誘発を含む。非制限的な例によれば、細胞におけるDNA修復経路が阻害され、それにより、DNA損傷の修復を妨げて、結果的に細胞におけるDNA損傷の蓄積異常をもたらし得る。
本発明の態様において、本発明の化合物は、細胞におけるDNA損傷に関する放射線照射または他の誘発の前に、細胞に投与される。本発明の他の態様において、本発明の化合物は、細胞におけるDNA損傷に関する放射線照射または他の誘発と同時に、細胞に投与される。本発明のさらなる他の態様において、本発明の化合物は、DNA損傷に関する放射線照射または他の誘発が始まった直後に、細胞に投与される。
他の態様において、細胞はインビトロで存在する。他の実施形態に置いて、細胞はインビボで存在する。
上記したとおり、本発明の化合物は、驚くべきことにMKNK−1を効果的に阻害することが見出され、したがって、制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞炎症応答に関する疾患、あるいは制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞の炎症性応答に付随する疾患で、特に、制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞の炎症性応答がMKNK−1により媒介され、例えば血液腫瘍、固形腫瘍および/またはその転移、例えば白血病および骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、脳腫瘍および脳転移を含む頭頸部腫瘍、非小細胞および小細胞肺腫瘍を含む胸部の腫瘍、胃腸腫瘍、内分泌腫瘍、乳腺腫瘍および他の婦人科腫瘍、腎腫瘍、膀胱腫瘍および前立腺腫瘍を含む泌尿器系腫瘍、皮膚腫瘍、および肉腫、および/またはその転移の処置または予防に使用され得る。
したがって、他の態様によれば、本発明は、上記疾患の処置または予防に使用するための、本明細書に記載し定義した一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N-オキシド、水和物、溶媒和物、もしくは塩、特にその医薬上許容される塩、またはそれらの混合物を包含する。
したがって、本発明の他の特定の態様は、疾患の予防または処置のための、上記した一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N-オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、特にその医薬上許容される塩、またはそれらの混合物の使用である。
したがって、本発明の他の特定の態様は、疾患の処置または予防のための医薬組成物を製造するための、上記した一般式(I)で示される化合物の使用である。
前の2つのパラグラフに示した疾患は、制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞炎症性応答に関する疾患、あるいは制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞の炎症性応答に付随する疾患で、特に、制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞の炎症性応答がMKNK−1により媒介され、例えば、血液腫瘍、固形腫瘍、および/またはその転移、例えば白血病および骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、脳腫瘍および脳転移を含む頭頸部腫瘍、非小細胞および小細胞肺腫瘍を含む胸部の腫瘍、胃腸腫瘍、内分泌腫瘍、乳腺腫瘍および他の婦人科腫瘍、腎腫瘍、膀胱腫瘍および前立腺腫瘍を含む泌尿器系腫瘍、皮膚腫瘍、および肉腫、および/またはその転移である。
用語「不適切な」は、本発明の文脈の範囲内で、特に本明細書で使用されるように「不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞の炎症性応答」の文脈において、好ましくは、正常未満もしくは正常を超える応答、および該疾患の病理に付随するか、関与するか、または結果的に該疾患の病理となる応答を意味すると理解されるべきである。
好ましくは、使用は、疾患の処置または予防における使用であって、該疾患は血液腫瘍、固形腫瘍および/またはその転移である。
過剰増殖性障害を処置する方法
本発明は、哺乳動物の過剰増殖性障害を処置するための本発明の化合物およびその組成物の使用方法に関する。化合物は、細胞増殖および/または細胞分裂を阻害、阻止、低減、減少などのために、および/またはアポトーシスをもたらすために利用できる。この方法は、その必要のある哺乳動物、例えばヒトに、該障害を処置するのに有効な量の本発明の化合物、またはその医薬上許容される塩、異性体、多形体、代謝産物、水和物、溶媒和物もしくはエステルを投与することを含む。過剰増殖性障害は、限定するものではないが、乾癬、ケロイド、および皮膚に影響を及ぼす他の過形成、良性前立腺肥大症(BPH)、固形腫瘍、例えば乳房、呼吸器、脳、生殖器、消化器、泌尿器、眼、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺の癌およびそれらの遠隔転移を含む。これらの障害は、リンパ腫、肉腫および白血病も含む。
乳癌の例は、限定するものではないが、浸潤性腺管がん、浸潤性小葉がん、非浸潤性乳管がん、および上皮内小葉がんを含む。
呼吸器の癌の例は、限定するものではないが、小細胞肺癌および非小細胞肺癌、ならびに気管支腺腫および胸膜肺芽腫を含む。
脳腫瘍の例は、限定するものではないが、脳幹および視床下部(hypophtalmic)のグリオーマ、小脳および大脳の星状細胞腫、髄芽腫、上衣腫、ならびに神経外胚葉および松果体の腫瘍を含む。
雄性生殖器の腫瘍は、限定するものではないが、前立腺および精巣の癌を含む。雌性生殖器の腫瘍は、限定するものではないが、子宮内膜、子宮頸、卵巣、膣および外陰部の癌、ならびに子宮の肉腫を含む。
消化器の腫瘍は、限定するものではないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸および唾液腺の癌を含む。
尿路の腫瘍は、限定するものではないが、膀胱、ペニス、腎臓、腎盂、尿管、尿道およびヒト乳頭状腎細胞がんを含む。
眼の癌は、限定するものではないが、眼球内黒色腫および網膜芽細胞腫を含む。
肝臓がんの例は、限定するものではないが、肝細胞癌(線維層状変異(fibrolamellar variant)の有無に関係なく肝細胞癌腫)、胆管癌(肝臓内胆管癌腫)および肝細胞癌・胆管細胞癌の混合型を含む。
皮膚がんは、限定するものではないが、扁平上皮癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚がんおよび非メラノーマ皮膚がんを含む。
頭頸部癌は、限定するものではないが、喉頭がん、下咽頭がん、鼻咽頭がん、口咽頭がん、口唇の癌および口腔癌および扁平上皮細胞を含む。リンパ腫は、限定するものではないが、AIDS関連のリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキン病および中枢神経系のリンパ腫を含む。
肉腫は、限定するものではないが、軟部組織の肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫および横紋筋肉腫を含む。
白血病は、限定するものではないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病およびヘアリーセル白血病を含む。
これらの障害は、ヒトでは十分にキャラクタライズされているが、他の動物にも同様の病因により存在し、本発明の医薬組成物の投与により処置できる。
用語「処置する」または「処置」は、本明細書を通じて述べられるように、一般的に用いられ、疾患または障害、例えば癌腫などの状態などに対抗すること、緩和すること、低減すること、軽減すること、改善することを目的とした、対象の管理またはケアである。
キナーゼ障害を処置する方法
本発明はまた、異常な分裂促進物質細胞外キナーゼ活性と関連した障害、例えば、限定するものではないが、脳卒中、心不全、肝腫大、心臓肥大、糖尿病、アルツハイマー疾患、嚢胞性線維症、異種移植片拒絶反応の症状、敗血性ショックまたは喘息を処置する方法を提供する。
有効量の本発明の化合物は、上記の背景技術の項目で言及した疾患(例えば癌)を含むそのような障害を処置するのに用いることができる。それでもなお、そのような癌および他の疾患は、キナーゼと該障害との作用機序および/またはその関係に関わらず、本発明の化合物を用いて処置でできる。
用語「異常なキナーゼ活性」または「異常なチロシンキナーゼ活性」は、キナーゼをコードする遺伝子またはそれがコードするポリペプチドの何らかの異常な発現または活性を含む。そのような異常な活性の例は、限定するものではないが、遺伝子またはポリペプチドの過剰発現;遺伝子増幅;恒常的活性もしくは過活性なキナーゼ活性を与える突然変異;遺伝子変異、欠失、置換、付加などを含む。
本発明はまた、キナーゼ活性、特に分裂促進物質細胞外キナーゼのキナーゼ活性を阻害する方法を提供し、該方法は有効量の本発明の化合物、例えばその塩、多形体、代謝産物、水和物、溶媒和物、プロドラッグ(例えばエステル)およびそのジアステレオマーを投与することを含む。キナーゼ活性は、細胞(例えばインビトロ)において、または処置の必要のある哺乳類対象、特にヒト患者のその細胞において阻害されてよい。
血管形成障害を処置する方法
本発明はまた、過剰および/または異常な血管形成に関連する障害および疾患を処置する方法を提供する。
血管形成の不適切で異所性の発現は、生物にとって有害であり得る。多くの病的状態は、異質な血管の増殖に関連している。これらは、例えば、糖尿病性網膜症、虚血性網膜静脈閉塞症および未熟網膜症[Aiello et al. New Engl. J. Med. 1994, 331, 1480; Peer et al. Lab. Invest. 1995, 72, 638]、加齢性網膜黄斑部変性[AMD; Lopez et al. Invest. Opththalmol. Vis. Sci. 1996, 37, 855を参照のこと]、血管形成緑内障、乾癬、後水晶体線維増殖、血管線維腫、炎症、関節リウマチ(RA)、再狭窄、ステント内再狭窄、人工血管再狭窄などを含む。さらに、癌性組織および腫瘍性組織に伴う血液供給の増加は増殖を助長し、腫瘍の急速な増大及び転移を引き起こす。さらにまた、腫瘍における新たな血管およびリンパ管の増殖は、制御不能の細胞(renegade cells)に逃避経路を与え、がんの転移および拡散の結果を助長する。従って、本発明の化合物は、前記の血管形成障害を、例えば、血管形成を抑制および/または低減することにより;血管形成に関与する内皮細胞増殖または他のタイプを、抑制、ブロック、低減、減少などすることにより、並びに、そのような細胞タイプの細胞死またはアポトーシスを引き起こすことにより処置および/または予防するのに利用できる。
用量および投与
過剰増殖性障害および血管形成障害の処置に有用な化合物を評価するために既知の標準的な実験室技術に基づいて、以上で特定した哺乳動物における状態の処置の決定のための標準的な毒性試験および標準的な薬理アッセイにより、そして、これらの結果を該状態を処置するのに使用される既知の医薬による結果と比較することで、本発明の化合物の有効な投与量は、所望の適応症それぞれの処置について容易に決定できる。これらの状態のうち、1つの状態の処置について投与されるべき有効成分の量は、用いられる具体的な化合物および投薬単位、投与様式、処置期間、処置される患者の年齢および性別、並びに、処置される状態の性質および程度などの考慮すべき事項によって大きく変動し得る。
投与される有効成分の総量は、一般的に、1日あたり約0.001mg/体重kg〜約200mg/体重kg、好ましくは1日あたり約0.01mg/体重kg〜約20mg/体重kgの範囲であり得る。臨床的に有用な投薬スケジュールは、1日1回〜3回の投薬ないし4週ごとに1回の投薬の範囲であり得る。加えて、患者が一定期間の間に投薬を受けない「休薬期間」は、薬理効果と耐性の全体的なバランスに対して有益であり得る。投薬量単位は、約0.5mg〜約1500mgの有効成分を含有してよく、1日1回以上または1日1回未満で投与され得る。注射、例えば静注、筋肉注射、皮下注射および非経口注射による投与ならびに点滴技術の使用による投与に関する平均の1日投薬量は、好ましくは0.01〜200mg/総体重kgであり得る。平均の1日直腸投薬レジメンは、好ましくは0.01〜200mg/総体重kgであり得る。平均の1日膣投薬量レジメンは、好ましくは0.01〜200mg/総体重kgであり得る。平均の1日局所投薬量レジメンは、好ましくは1日1回〜4回投与される0.1〜200mgであろう。経皮濃度は、好ましくは0.01〜200mg/kgの1日用量を維持するのに必要とされる濃度であり得る。平均の1日吸入投薬量レジメンは、好ましくは0.01〜100mg/総体重kgであり得る。
当然、各患者の具体的な開始および継続投薬量レジメンは、担当の診断医によって決定される状態の性質および重篤度、用いられる具体的な化合物の活性、患者の年齢および全身状態、投与時間、投与経路、薬物の排出速度、薬物の組合せなどによって変動し得る。所望の処置様式および本発明の化合物またはその医薬上許容される塩もしくはエステルまたは組成物の投薬回数は、当業者であれば通常の処置試験を使用して確認され得る。
好ましくは、該方法の疾患は、血液腫瘍、固形腫瘍および/またはその転移である。
本発明の化合物は、特に、治療および予防に、即ち腫瘍増殖および転移の予防に、特に腫瘍増殖の予備的処置の有無にかかわらず全ての兆候およびステージの固形腫瘍に使用できる。
特定の薬理学的または医薬的特性について試験する方法は、当業者には周知である。
本明細書に記載される実施例の試験実験は本発明を例証するためのものであり、本発明は記載の実施例に限定されない。
生物学的アッセイ:
実施例は、選択した生物学的アッセイにおいて1回以上試験された。2回以上試験した場合、データは平均値か中央値のいずれかで記録され、ここで、
・平均値は、算術平均とも称され、試験回数で除算して得られた値の和を表し、および、
・中央値は、値を昇順または降順で並べた場合に数値群の中央の数値を表す。データセット中の数値の数が奇数の場合、中央値は中央の値である。データセット中の数値の数が偶数の場合、中央値は2つの中央の値の算術平均である。
実施例は1回以上合成された。2回以上合成した場合、生物学的アッセイのデータは1以上の合成バッチの試験により得られたデータセットを利用して算出された平均値または中央値を表す。
MKNK1キナーゼアッセイ
本発明の化合物のMKNK1阻害活性は、以下の段落で記載するように、MKNK1 TR−FRETアッセイを用いて定量化した。
バキュロウイルス発現系を用いて昆虫細胞で発現され、そしてグルタチオンセファロース親和性クロマトグラフィーにより精製された、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST、N末端)とヒト全長MKNK1(受入番号BAA19885.1のアミノ酸1−424およびT344D)との組換え融合タンパク質をCarna Biosciencesから購入し(製品番号02−145)、酵素として用いた。そのキナーゼ反応の基質として、例えばBiosyntan社(Berlin-Buch, Germany)から購入できるビオチン化ペプチド ビオチン−Ahx−IKKRKLTRRKSLKG(アミド型のC末端)を用いた。
このアッセイのために、DMSO中の試験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色の低容量384ウェル・マイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)にピペットで移し、水性アッセイ緩衝液[50mMのHEPES pH7.5、5mMの塩化マグネシウム、1.0mMのジチオトレイトール、0.005%(v/v)のノニデット(Nonidet)−P40(Sigma)]中のMKNK1溶液2μLを加え、該混合液を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に試験化合物を酵素に予め結合させた。次いで、該キナーゼ反応は、アッセイ緩衝液中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は10μMである)および基質(0.1μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は0.06μMである)の溶液3μLの添加により開始させ、結果的に得られた混合液を22℃で45分の反応時間インキュベートした。MKNK1濃度は、酵素ロットの活性に応じて調整し、線形範囲内のアッセイとなるように適宜選択し、典型的な濃度は0.05μg/mLであった。該反応は、水性EDTA溶液(50mMのHEPES pH7.5中の100mMのEDTA、0.1%(w/v)のウシ血清アルブミン)中のTR−FRET検出試薬(5nMのストレプトアビジン−XL665[Cisbio Bioassays, Codolet, France]およびInvitrogenの1nMの抗リボソームタンパク質S6(pSer236)抗体[#44921G]および1nMのLANCE EU−W1024ラベル化ProteinG[Perkin-Elmer、製品番号AD0071])溶液5μLの添加により停止させた。
結果的に得られた混合液を、22℃で1時間インキュベートし、リン酸化されたビオチン化ペプチドと検出試薬との複合体を形成させた。続いて、リン酸化された基質の量をEuキレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。したがって、350nmでの励起後に620nmおよび665nmでの蛍光発光をTR−FRET読取機、例えばRubystar(BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany)またはViewlux(Perkin-Elmer)で計測した。665nmでの発光と622nmでの発光との比を、リン酸化された基質の量の測定値とした。そのデータを標準化した(阻害剤を含まない酵素反応=0%阻害、酵素を除いた他の全てのアッセイ成分=100%阻害)。通常、試験化合物は、20μM〜0.1nMの範囲で11種の濃度(20μM、5.9μM、1.7μM、0.51μM、0.15μM、44nM、13nM、3.8nM、1.1nM、0.33nMおよび0.1nM、DMSO中の100倍濃縮溶液レベルで1:3.4の連続希釈によってアッセイ前に別個に調製した希釈系列)で各濃度につき2回の値にて、同じマイクロタイタープレート上で試験し、そして、IC50値を4パラメーターフィッティングにより算出した。
MKNK1キナーゼ高濃度ATPアッセイ
MKNK1と予めインキュベートした後の、本発明の化合物の高濃度ATPでのMKNK1阻害活性を、以下の段落で記載するようにTR−FRETベースのMKNK1高濃度ATPアッセイを用いて定量化した。
バキュロウイルス発現系を用いて昆虫細胞で発現され、そしてグルタチオンセファロース親和性クロマトグラフィーにより精製された、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST、N末端)とヒト全長MKNK1(受入番号BAA19885.1のアミノ酸1−424およびT344D)との組換え融合タンパク質をCarna Biosciencesから購入し(製品番号02−145)、酵素として用いた。そのキナーゼ反応の基質として、例えばBiosyntan社(Berlin-Buch, Germany)から購入できるビオチン化ペプチド ビオチン−Ahx−IKKRKLTRRKSLKG(アミド型のC末端)を用いた。
このアッセイのために、DMSO中の試験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色の低容量384ウェル・マイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)にピペットで移し、水性アッセイ緩衝液[50mMのHEPES pH7.5、5mMの塩化マグネシウム、1.0mMのジチオトレイトール、0.005%(v/v)のノニデットP40(Sigma)]中のMKNK1溶液2μLを加え、該混合液を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に試験化合物を酵素に予め結合させた。次いで、該キナーゼ反応は、アッセイ緩衝液中のアデノシン三リン酸(ATP、3.3mM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は2mMである)および基質(0.1μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は0.06μMである)の溶液3μLの添加により開始させ、結果的に得られた混合液を22℃で30分の反応時間インキュベートした。MKNK1濃度は、酵素ロットの活性に応じて調整し、線形範囲内のアッセイとなるように適宜選択し、典型的な濃度は0.003μg/mLであった。該反応は、水性EDTA溶液(50mMのHEPES pH7.5中の100mMのEDTA、0.1%(w/v)のウシ血清アルブミン)中のTR−FRET検出試薬(5nMのストレプトアビジン−XL665[Cisbio Bioassays, Codolet, France]およびInvitrogenの1nMの抗リボソームタンパク質S6(pSer236)抗体[#44921G]および1nMのLANCE EU−W1024ラベル化ProteinG[Perkin-Elmer, 製品番号AD0071])溶液5μLの添加により停止させた。
結果的に得られた混合液を、22℃で1時間インキュベートし、リン酸化されたビオチン化ペプチドと検出試薬との複合体を形成させた。続いて、リン酸化された基質の量をEuキレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。したがって、350nmでの励起後に620nmおよび665nmでの蛍光発光をTR−FRET読取機、例えばRubystar(BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany)またはViewlux(Perkin-Elmer)で計測した。665nmでの発光と622nmでの発光との比を、リン酸化された基質の量の測定値とした。そのデータを標準化した(阻害剤を含まない酵素反応=0%阻害、酵素を除いた他の全てのアッセイ成分=100%阻害)。通常、試験化合物は、20μM〜0.1nMの範囲で11種の濃度(例えば、20μM、5.9μM、1.7μM、0.51μM、0.15μM、44nM、13nM、3.8nM、1.1nM、0.33nMおよび0.1nM、DMSO中の100倍濃縮溶液レベルで、アッセイ前に別個に調製した希釈系列、その正確な濃度は用いたピペッターにより変動し得る)で各濃度につき2回の値にて、同じマイクロタイタープレート上で試験し、そして、IC50値を4パラメーターフィッティングにより算出した。
CDK2/CycEキナーゼアッセイ
本発明の化合物のCDK2/CycE阻害活性を、以下の段落で記載するようにCDK2/CycE TR−FRETアッセイを用いて定量化した。
昆虫細胞(Sf9)で発現され、そしてグルタチオンセファロース親和性クロマトグラフィーにより精製された、GSTとヒトCDK2との組換え融合タンパク質およびGSTとヒトCycEとの組換え融合タンパク質を、ProQinase GmbH(Freiburg, Germany)から購入した。そのキナーゼ反応の基質として、例えばJERINI peptide technologies社(Berlin, Germany)から購入できるビオチン化ペプチド ビオチン−Ttds−YISPLKSPYKISEG(アミド型のC末端)を用いた。
このアッセイのために、DMSO中の試験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色の低容量384ウェル・マイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)にピペットで移し、水性アッセイ緩衝液[50mMのトリス/塩酸 pH8.0、10mMの塩化マグネシウム、1.0mMのジチオトレイトール、0.1mMのオルトバナジウム酸ナトリウム、0.01%(v/v)のノニデットP40(Sigma)]中のCDK2/CycE溶液2μLを加え、該混合液を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に試験化合物を酵素に予め結合させた。次いで、該キナーゼ反応は、アッセイ緩衝液中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は10μMである)および基質(1.25μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は0.75μMである)の溶液3μLの添加により開始させ、結果的に得られた混合液を22℃で25分の反応時間インキュベートした。CDK2/CycE濃度は、酵素ロットの活性に応じて調整し、線形範囲内のアッセイとなるように適宜選択し、典型的な濃度は130ng/mLであった。該反応は、水性EDTA溶液(100mMのHEPES/水酸化ナトリウム pH7.0中の100mMのEDTA、0.2%(w/v)のウシ血清アルブミン)中のTR−FRET検出試薬(0.2μMのストレプトアビジン−XL665[Cisbio Bioassays, Codolet, France]およびBD Pharmingenの1nMの抗RB(pSer807/pSer811)抗体[#558389]および1.2nMのLANCE EU−W1024ラベル化抗マウスIgG抗体[Perkin-Elmer、製品番号AD0077、代替物として、Cisbio Bioassaysのテルビウム−クリプタート・ラベル化抗マウスIgG抗体を用いてもよい])溶液5μLの添加により停止させた。
結果的に得られた混合液を、22℃で1時間インキュベートし、リン酸化されたビオチン化ペプチドと検出試薬との複合体を形成させた。続いて、リン酸化された基質の量をEuキレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。したがって、350nmでの励起後に620nmおよび665nmでの蛍光発光をTR−FRET読取機、例えばRubystar(BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany)またはViewlux(Perkin-Elmer)で計測した。665nmでの発光と622nmでの発光との比を、リン酸化された基質の量の測定値とした。そのデータを標準化した(阻害剤を含まない酵素反応=0%阻害、酵素を除いた他の全てのアッセイ成分=100%阻害)。通常、試験化合物は、20μM〜0.1nMの範囲で11種の濃度(20μM、5.9μM、1.7μM、0.51μM、0.15μM、44nM、13nM、3.8nM、1.1nM、0.33nMおよび0.1nM、DMSO中の100倍濃縮溶液レベルで1:3.4の連続希釈によってアッセイ前に別個に調製した希釈系列)で各濃度につき2回の値にて、同じマイクロタイタープレート上で試験し、そして、IC50値を4パラメーターフィッティングにより算出した。
PDGFRβキナーゼアッセイ
本発明の化合物のPDGFRβ阻害活性を、以下の段落で記載するようにPDGFRβ HTRFアッセイを用いて定量化した。
キナーゼとして、昆虫細胞(Sf9)で発現され、そしてグルタチオンセファロース親和性クロマトグラフィーにより精製された、Proqinase[Freiburg i.Brsg., Germany]から購入したヒトPDGFRβのC末断片(アミノ酸561〜1106)を含むGST−His融合タンパク質を用いた。そのキナーゼ反応の基質として、Cis Biointernational(Marcoule, France)のビオチン化ポリ−Glu,Tyr(4:1)コポリマー(#61GT0BLA)を用いた。
このアッセイのために、DMSO中の試験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色の低容量384ウェル・マイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)にピペットで移し、水性アッセイ緩衝液[50mMのHEPES/水酸化ナトリウム pH7.5、10mMの塩化マグネシウム、2.5mMのジチオトレイトール、0.01%(v/v)のTriton−X100(Sigma)]中のPDGFRβ溶液2μLを加え、該混合液を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に試験化合物を酵素に予め結合させた。次いで、該キナーゼ反応は、アッセイ緩衝液中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は10μMである)および基質(2.27μg/mL => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は1.36μg/mL[約30nM]である)溶液3μLの添加により開始させ、結果的に得られた混合液を22℃で25分の反応時間インキュベートした。該アッセイ中のPDGFRβ濃度は、酵素ロットの活性に応じて調整し、線形範囲内のアッセイとなるように適宜選択し、典型的な酵素濃度は約125pg/μL(5μLのアッセイ容量での終濃度)であった。該反応は、水性EDTA溶液(50mMのHEPES/水酸化ナトリウム pH7.5中の100mMのEDTA、0.2%(w/v)のウシ血清アルブミン)中のHTRF検出試薬(200nMのストレプトアビジン−XLent[Cis Biointernational]および1.4nMのPT66−Euキレート、Perkin Elmerのユーロピウムキレート・ラベル化抗ホスホチロシン抗体[PT66−Euキレートに代えて、Cis BiointernationalのPT66−Tbクリプタートを用いてもよい])溶液5μLの添加により停止させた。
結果的に得られた混合液を、22℃で1時間インキュベートし、ビオチン化リン酸化ペプチドをストレプトアビジン−XLentおよびPT66−Euキレートに結合させた。続いて、リン酸化された基質の量をPT66−Euキレートからストレプトアビジン−XLentへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。したがって、350nmでの励起後に620nmおよび665nmでの蛍光発光をHTRF読取機、例えばRubystar(BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany)またはViewlux(Perkin-Elmer)で計測した。665nmでの発光と622nmでの発光との比を、リン酸化された基質の量の測定値とした。そのデータを標準化した(阻害剤を含まない酵素反応=0%阻害、酵素を除いた他の全てのアッセイ成分=100%阻害)。通常、試験化合物は、20μM〜1nMの範囲で10種の濃度(20μM、6.7μM、2.2μM、0.74μM、0.25μM、82nM、27nM、9.2nM、3.1nMおよび1nM、DMSO中の100倍濃縮溶液レベルで1:3の連続希釈によってアッセイ前に調製した希釈系列)で各濃度につき2回の値にて、同じマイクロタイタープレート上で試験し、そして、IC50値を4パラメーターフィッティングにより算出した。
Fynキナーゼアッセイ
バキュロウイルス感染昆虫細胞で発現された(Invitrogenから購入した、P3042)、ヒトT−FynのC末端His6タグ付ヒト組換えキナーゼドメインをキナーゼとして用いた。そのキナーゼ反応の基質として、例えばBiosynthan GmbH社(Berlin-Buch, Germany)から購入できるビオチン化ペプチド ビオチン−KVEKIGEGTYGVV(アミド型のC末端)を用いた。
このアッセイのために、DMSO中の試験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色の低容量384ウェル・マイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)にピペットで移し、水性アッセイ緩衝液[25mMのトリス/塩酸 pH7.2、25mMの塩化マグネシウム、2mMのジチオトレイトール、0.1%(v/v)のウシ血清アルブミン、0.03%のノニデットP40(Sigma)]中のT−Fyn溶液2μLを加え、該混合液を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に試験化合物を酵素に予め結合させた。次いで、該キナーゼ反応は、アッセイ緩衝液中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は10μMである)および基質(2μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は1.2μMである)溶液3μLの添加により開始させ、結果的に得られた混合液を22℃で60分の反応時間インキュベートした。Fyn濃度は、酵素ロットの活性に応じて調整し、線形範囲内のアッセイとなるように適宜選択し、典型的な酵素濃度は約0.13nMであった。該反応は、水性EDTA溶液(50mMのHEPES/水酸化ナトリウム pH7.0中の125mMのEDTA、0.2%(w/v)のウシ血清アルブミン)中のHTRF検出試薬(0.2μMのストレプトアビジン−XL[Cisbio Bioassays, Codolet, France)および0.66nMのPT66−Euキレート、Perkin Elmerのユーロピウムキレート・ラベル化抗ホスホチロシン抗体[PT66−Euキレートに代えて、Cisbio BioassaysのPT66−Tbキレートを用いてもよい])溶液5μLの添加により停止させた。
結果的に得られた混合液を、22℃で1時間インキュベートし、ビオチン化リン酸化ペプチドをストレプトアビジン−XLおよびPT66−Euキレートに結合させた。続いて、リン酸化された基質の量をPT66−Euキレートからストレプトアビジン−XLへの共鳴エネルギー移動の測定により評価した。したがって、350nmでの励起後に620nmおよび665nmでの蛍光発光をHTRF読取機、例えばRubystar(BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany)またはViewlux(Perkin-Elmer)で計測した。665nmでの発光と622nmでの発光との比を、リン酸化された基質の量の測定値とした。そのデータを標準化した(阻害剤を含まない酵素反応=0%阻害、酵素を除いた他の全てのアッセイ成分=100%阻害)。通常、試験化合物は、20μM〜1nMの範囲で10種の濃度(20μM、6.7μM、2.2μM、0.74μM、0.25μM、82nM、27nM、9.2nM、3.1nMおよび1nM、100倍濃縮ストック溶液レベルで1:3の連続希釈によってアッセイ前に調製した希釈系列)で各濃度につき2回の値にて、同じマイクロタイタープレート上で試験し、そして、IC50値を4パラメーターフィッティングにより算出した。
Flt4キナーゼアッセイ
本発明の化合物のFlt4阻害活性は、以下の段落で記載するように、Flt4 TR−FRETアッセイを用いて定量化した。
キナーゼとして、昆虫細胞[SF9]で発現され、そして、親和性クロマトグラフィーにより精製された、Proqinase[Freiburg i.Brsg., Germany]から購入したヒトFlt4のC末端断片(アミノ酸799〜1298)を含むGST−His融合タンパク質を用いた。このキナーゼ反応の基質として、ビオチン化ペプチド ビオチン−Ahx−GGEEEEYFELVKKKK(アミド型のC末端、Biosyntan, Berlin-Buch, Germanyから購入した)を用いた。
このアッセイのために、DMSO中の試験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色の低容量384ウェル・マイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)にピペットで移し、水性アッセイ緩衝液[25mMのHEPES pH7.5、10mMの塩化マグネシウム、2mMのジチオトレイトール、0.01%(v/v)のTriton−X100(Sigma)、0.5mMのEGTAおよび5mMのβ−ホスホ−グリセロール]中のFlt4溶液2μLを加え、該混合液を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に試験化合物を酵素に予め結合させた。次いで、該キナーゼ反応は、アッセイ緩衝液中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は10μMである)および基質(1.67μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は1μMである)溶液3μLの添加により開始させ、結果的に得られた混合液を22℃で45分の反応時間インキュベートした。このアッセイにおけるFlt4濃度は、酵素ロットの活性に応じて調整し、線形範囲内のアッセイとなるように適宜選択し、典型的な酵素濃度は約120pg/μL(5μLのアッセイ容量中の終濃度)であった。該反応は、水性EDTA溶液(50mMのHEPES pH7.5中の50mMのEDTA、0.2%(w/v)のウシ血清アルブミン)中のHTRF検出試薬(200nMのストレプトアビジン−XL665[Cis Biointernational]および1nMのPT66−Tbクリプタート、Cisbio Bioassays(Codolet, France)のテルビウム−クリプタート・ラベル化抗ホスホチロシン抗体)溶液5μLの添加により停止させた。
結果的に得られた混合液を、22℃で1時間インキュベートし、ビオチン化リン酸化ペプチドをストレプトアビジン−XL665およびPT66−Tbクリプタートに結合させた。続いて、リン酸化された基質の量をPT66−Tbクリプタートからストレプトアビジン−XL665への共鳴エネルギー移動の測定により評価した。したがって、350nmでの励起後に620nmおよび665nmでの蛍光発光をHTRF読取機、例えばRubystar(BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany)またはViewlux(Perkin-Elmer)で計測した。665nmでの発光と622nmでの発光との比を、リン酸化された基質の量の測定値とした。そのデータを標準化した(阻害剤を含まない酵素反応=0%阻害、酵素を除いた他の全てのアッセイ成分=100%阻害)。通常、試験化合物は、20μM〜1nMの範囲で10種の濃度(20μM、6.7μM、2.2μM、0.74μM、0.25μM、82nM、27nM、9.2nM、3.1nMおよび1nM、100倍濃縮ストック溶液レベルで1:3の連続希釈によってアッセイ前に調製した希釈系列)で各濃度につき2回の値にて、同じマイクロタイタープレート上で試験し、そして、IC50値を4パラメーターフィッティングにより算出した。
TrkAキナーゼアッセイ
本発明の化合物のTrkA阻害活性は、以下の段落で記載するように、TrkA HTRFアッセイを用いて定量化した。
キナーゼとして、昆虫細胞[SF9]で発現され、そして、親和性クロマトグラフィーにより精製された、Proqinase[Freiburg i.Brsg., Germany]から購入したヒトTrkAのC末端断片(アミノ酸443〜796)を含むGST−His融合タンパク質を用いた。このキナーゼ反応の基質として、Cis Biointernational(Marcoule, France)のビオチン化ポリ−Glu,Tyr(4:1)コポリマー(#61GT0BLA)を用いた。
このアッセイのために、DMSO中の試験化合物の100倍濃縮溶液50nLを、黒色の低容量384ウェル・マイクロタイタープレート(Greiner Bio-One, Frickenhausen, Germany)にピペットで移し、水性アッセイ緩衝液[8mMのMOPS/塩酸 pH7.0、10mMの塩化マグネシウム、1mMのジチオトレイトール、0.01%(v/v)のNP−40(Sigma)、0.2mMのEDTA]中のTrkA溶液2μLを加え、該混合液を22℃で15分間インキュベートし、キナーゼ反応の開始前に試験化合物を酵素に予め結合させた。次いで、該キナーゼ反応は、アッセイ緩衝液中のアデノシン三リン酸(ATP、16.7μM => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は10μMである)および基質(2.27μg/mL => 5μLのアッセイ容量中の終濃度は1.36μg/mL[約30nM]である)溶液3μLの添加により開始させ、結果的に得られた混合液を22℃で60分の反応時間インキュベートした。このアッセイにおけるTrkA濃度は、酵素ロットの活性に応じて調整し、線形範囲内のアッセイとなるように適宜選択し、典型的な酵素濃度は約20pg/μL(5μLのアッセイ容量中の終濃度)の範囲内であった。該反応は、水性EDTA溶液(100mMのHEPES/水酸化ナトリウム pH7.5中の100mMのEDTA、0.2%(w/v)のウシ血清アルブミン)中のHTRF検出試薬(30nMのストレプトアビジン−XL665[Cis Biointernational]および1.4nMのPT66−Euキレート、Perkin Elmerのユーロピウムキレート・ラベル化抗ホスホチロシン抗体[PT66−Euキレートに代えて、Cis BiointernationalのPT66−Tbクリプタートを用いてもよい])溶液5μLの添加により停止させた。
結果的に得られた混合液を、22℃で1時間インキュベートし、ビオチン化リン酸化ペプチドをストレプトアビジン−XL665およびPT66−Euキレートに結合させた。続いて、リン酸化された基質の量をPT66−Euキレートからストレプトアビジン−XL665への共鳴エネルギー移動の測定により評価した。したがって、350nmでの励起後に620nmおよび665nmでの蛍光発光をHTRF読取機、例えばRubystar(BMG Labtechnologies, Offenburg, Germany)またはViewlux(Perkin-Elmer)で計測した。665nmでの発光と622nmでの発光との比を、リン酸化された基質の量の測定値とした。そのデータを標準化した(阻害剤を含まない酵素反応=0%阻害、酵素を除いた他の全てのアッセイ成分=100%阻害)。通常、試験化合物は、20μM〜1nMの範囲で10種の濃度(20μM、6.7μM、2.2μM、0.74μM、0.25μM、82nM、27nM、9.2nM、3.1nMおよび1nM、100倍濃縮ストック溶液レベルで1:3の連続希釈によってアッセイ前に調製した希釈系列)で各濃度につき2回の値にて、同じマイクロタイタープレート上で試験し、そして、IC50値を4パラメーターフィッティングにより算出した。
AlphaScreen SureFire eIF4E Ser209リン酸化アッセイ
AlphaScreen SureFire eIF4E Ser209リン酸化アッセイは、細胞溶解物中の内因性のeIF4Eのリン酸化を測定するために用いられる。AlphaScreen SureFire技術は、細胞溶解物中のリン酸化タンパク質の検出を可能にする。このアッセイにおいて被検体(p−eIF4E Ser209)の存在下でのみ形成されるサンドイッチ抗体複合体を、AlphaScreenドナーとアクセプター・ビーズにより捕捉し、それらを近傍に位置させる。ドナー・ビーズの励起は、アクセプター・ビーズにおけるエネルギー移動のカスケードを誘発する一重線酸素分子の放出を引き起こし、結果的に、520〜620nmの光を放射する。
20%FCS刺激を用いたA549細胞におけるSurefire EIF4e Alphascreen
このアッセイのために、Perkin ElmerのAlphaScreen SureFire p−eIF4E Ser209 10KアッセイキットおよびAlphaScreen ProteinAキット(10Kアッセイポイント用)の両方を用いた。
初日に、50.000のA549細胞を、1ウェルあたり100μLの増殖培地(安定なグルタミン、10%FCSを含むDMEM/Hams’F12)中、96ウェルプレートに蒔き、37℃でインキュベートした。細胞の付着後、培地を飢餓培地(starving medium)(DMEM、0.1% FCS、グルコースは含ない、グルタミンは含む、5g/lのマルトースが補充されている)に交換した。2日目に、試験化合物を、終濃度1%DMSOを含む50μLの飢餓培地中に連続的に希釈し、試験した化合物の活性に応じて高濃度として10μM〜低濃度として10nMの範囲の終濃度で、試験プレート中のA549細胞に加えた。処置した細胞を37℃で2時間インキュベートした。37μlのFCSを該ウェルに20分間で加えた(=FCS終濃度20%)。次いで、培地を取り除き、細胞を50μLの溶解緩衝液を加えることで溶解した。次に、プレートを、プレート撹拌機上で10分間激しく撹拌した。10分の溶解時間後に、4μLの溶解物を384ウェルプレート(Perkin ElmerのProxiplate)に移し、AlphaScreenアクセプター・ビーズを含む反応緩衝液+活性化緩衝液混合液5μLを加えた。プレートをTopSeal−A粘着性フィルムで密閉し、室温で2時間プレート撹拌機上にて穏やかに撹拌した。その後、AlphaScreenドナー・ビーズを含む希釈緩衝液2μLを、やわらかな光のもとで加え、該プレオートをTopSeal−A粘着フィルムで再び密閉し、金属箔で覆った。室温でさらに2時間の穏やかな撹拌のために、インキュベーションを行った。次いで、該プレートを、AlphaScreenプログラムを備えたEnVision読取機(Perkin Elmer)にて測定した。各データポイント(化合物の希釈物)は3回測定した。
IC50値は、4パラメーターフィッティングによって決定した。
当業者には、他のMKNK−1キナーゼアッセイは適当な試薬を用いて同様にして実施得ることは認識するであろう。
かくして、本発明の化合物は、1つ以上のMKNK−1キナーゼを効果的に阻害し、したがって、抑制されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞炎症反応に関する疾患、特に、該抑制されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞炎症反応がMKNK−1により媒介され、より具体的には、抑制されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答、または不適切な細胞炎症反応に関する疾患が血液腫瘍であり、該腫瘍およびまたはその転移、例えば白血病および骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、脳腫瘍および脳転移を含む頭頸部腫瘍、非小細胞および小細胞肺腫瘍を含む胸部の腫瘍、胃腸腫瘍、内分泌腫瘍、乳腺腫瘍および他の婦人科腫瘍、腎腫瘍、膀胱腫瘍および前立腺腫瘍を含む泌尿器系腫瘍、皮膚腫瘍、および肉腫、および/またはその転移を処置または予防するのに適している。

Claims (18)

  1. 一般式(I):
    [式中、
    は、
    (式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
    の基を表し;
    R1は、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝C3〜C6アルキル基、またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、これは、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
    から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
    R2は、水素原子を表し;
    R3は、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
    から選択される置換基を表し;
    R4は、
    水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいアリール基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいヘテロアリール基;−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
    から選択される置換基を表し;
    Rは、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
    から選択される置換基を表し;
    R'およびR''は、相互に独立して、
    1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
    から選択される置換基を表し;
    R5は、
    1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
    または
    それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し、これは、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
    から選択される置換基によって置換されていてもよく;
    nは、0、1、2、3、4または5の整数を表す]
    で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物。
  2. が、
    (式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
    の基を表し;
    R1が、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝C3〜C6アルキル基、またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
    から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
    R2が、水素原子を表し;
    R3が、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基
    から選択される置換基を表し;
    R4が、
    水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいアリール基;置換基Rで1回以上相互に独立して置換されていてもよいヘテロアリール基;−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
    から選択される置換基を表し;
    Rが、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、3〜10員ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、−C(=O)R'基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)C(=O)NH2基、−N(H)C(=O)NHR'基、−N(H)C(=O)N(R')R''基、−N(R')C(=O)NH2基、−N(R')C(=O)NHR'基、−N(R')C(=O)N(R')R''基、−N(H)C(=O)OR'基、−N(R')C(=O)OR'基、−NO2基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基、−S(=O)(=NR')R''基
    から選択される置換基を表し;
    R'およびR''が、相互に独立して、
    1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
    から選択される置換基を表し;
    R5が、
    1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
    または
    それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し、これが、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
    から選択される置換基によって置換されていてもよく;
    nが、0、1、2、3、4または5の整数を表す、
    請求項1記載の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物。
  3. が、
    (式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
    の基を表し;
    R1が、直鎖C1〜C6アルキル基、分枝C3〜C6アルキル基、またはC3〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−C(=O)OH基、−C(=O)OR'基、−NH2基、−NHR'基、−N(R')R''基、−N(H)C(=O)R'基、−N(R')C(=O)R'基、−N(H)S(=O)R'基、−N(R')S(=O)R'基、−N(H)S(=O)2R'基、−N(R')S(=O)2R'基、−N=S(=O)(R')R''基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、−OC(=O)R'基、−OC(=O)NH2基、−OC(=O)NHR'基、−OC(=O)N(R')R''基、−SH基、C1〜C6アルキル−S−基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基、−S(=O)2NH2基、−S(=O)2NHR'基、−S(=O)2N(R')R''基
    から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
    R2が、水素原子を表し;
    R3が、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基
    から選択される置換基を表し;
    R4が、
    水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基
    から選択される置換基を表し;
    R'およびR''が、相互に独立して、
    1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基から選択される置換基を表し;
    R5が、
    1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
    または
    それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し;
    nが、0または1の整数を表す、
    請求項1または2記載の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物。
  4. が、
    (式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
    の基を表し;
    R1が、直鎖C1〜C5アルキル基、分枝C3〜C5アルキル基、またはC4〜C6シクロアルキル基を表し、これが、
    1〜C6アルキル基またはアリール基
    から選択される置換基で1回以上相互に独立して置換されていてもよく;
    R2が、水素原子を表し;
    R3が、
    ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、−OH基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基
    から選択される置換基を表し;
    R4が、
    水素原子、ハロゲン原子、−CN基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基
    から選択される置換基を表し;
    R'およびR''が、相互に独立して、
    1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C1〜C6ハロアルキル基
    から選択される置換基を表し;
    R5が、
    1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基、アリール基、−C(=O)NH2基、−C(=O)N(H)R'基、−C(=O)N(R')R''基、−S(=O)R'基、−S(=O)2R'基から選択される置換基を表すか;
    またはそれが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し;
    nが、0または1の整数を表す、
    請求項1、2または3記載の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物。
  5. が、
    (式中、*は、この基と分子残部との結合点を示す)
    の基を表し;
    R1が、直鎖C1〜C5アルキル基を表し、これが、
    アリール基
    である置換基で1回置換されていてもよく;
    R2が、水素原子を表し;
    R3が、
    ハロゲン原子、C1〜C6アルコキシ基
    から選択される置換基を表し;
    R4が、水素原子を表し;
    R5が、
    1〜C6アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、C3〜C10シクロアルキル−C1〜C6アルキル基から選択される置換基を表すか;
    または
    それが結合している窒素原子およびR1の炭素原子と一緒になって、3〜7員環状第二級アミン基を形成し;
    nが、0または1の整数を表す、
    請求項1〜4いずれか1項記載の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩、またはそれらの混合物。
  6. 3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[2−(モルホリン−2−イル)エトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(4−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−(モルホリン−2−イルメトキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    N−(3−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}プロピル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン;
    3−(5−メトキシ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−(シクロプロピルメチル)エタンアミン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(3R)−モルホリン−3−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−(プロパン−2−イル)プロパン−1−アミン;
    N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)プロパン−2−アミン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2S)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(3S)−モルホリン−3−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    6−(アゼチジン−3−イルメトキシ)−3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(2S)−ピロリジン−2−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−(ピペリジン−2−イルメトキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)シクロプロパンアミン;
    N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}エチル)−2−メチルプロパン−2−アミン;
    2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−(プロパン−2−イル)プロパン−1−アミン;
    3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−ピロリジン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2S)−ピロリジン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    1−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−メチルプロパン−2−アミン;
    3−(5−クロロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−{2−[(2S)−ピロリジン−2−イル]エトキシ}イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−メチルプロパン−1−アミン;
    ギ酸−N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−2−フェニルエチル)プロパン−2−アミン(1:1);
    N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−2−フェニルエチル)−2−メチルプロパン−1−アミン;
    (−)−2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−N−メチル−2−フェニルエタンアミン;
    N−(2−{[3−(1−ベンゾフラン−2−イル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル]オキシ}−2−フェニルエチル)−2,2−ジメチルプロパン−1−アミン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(3R)−ピロリジン−3−イルオキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(3R)−ピペリジン−3−イルオキシ]イミダゾ[1,2−b]ピリダジン;
    3−(4−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]−ピリダジン;
    および
    3−(5−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−イル)−6−[(2R)−モルホリン−2−イルメトキシ]イミダゾ[1,2−b]−ピリダジン
    からなる群から選択される、請求項1〜5いずれか1項記載の化合物またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩
  7. 請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物の製造方法であって、一般式(V):
    [式中、A、R2、R3、R4およびnは、請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)の化合物についての定義と同じであり、Xは、ハロゲン原子、またはパーフルオロアルキルスルホナート基を表す]
    で示される中間化合物を、一般式(III):
    [式中、R1およびR5は、請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)の化合物についての定義と同じである]
    で示される化合物と反応させて、一般式(I):
    [式中、A、R1、R2、R3、R4、R5およびnは、請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)の化合物についての定義と同じである]
    で示される化合物を得る工程を含む、方法。
  8. 請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩またはそれらの混合物、および医薬上許容される希釈剤または担体を含む、医薬組成物。
  9. 疾患の治療または予防に使用するための、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 疾患が、制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答または不適切な細胞炎症反応に関する疾患である、請求項8又は9に記載の医薬組成物。
  11. 請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物から選択される1種以上の第1の有効成分;および
    化学療法用抗癌剤から選択される1種以上の第2の有効成分
    を含む、組合せ医薬。
  12. 疾患の予防用または治療用医薬の製造のための、請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、N−オキシド、水和物、溶媒和物もしくは塩またはそれらの混合物の使用。
  13. 疾患が、制御されていない細胞成長、増殖および/または生存、不適切な細胞性免疫応答または不適切な細胞炎症反応に関する疾患である、請求項12に記載の使用。
  14. 請求項1〜6いずれか1項記載の一般式(I)で示される化合物の製造のための、一般式(V)
    [式中、A、R2、R3、R4およびnは、請求項1〜6いずれか1項に定義された一般式(I)で示される化合物についての定義と同じであり、Xは、ハロゲン原子またはパーフルオロアルキルスルホナート基を表す]
    で示される化合物の使用。
  15. Xが塩素、臭素もしくはヨウ素原子またはトリフルオロメチルスルホナート基もしくはノナフルオロブチルスルホナート基を表す、請求項14に記載の使用。
  16. Xが塩素、臭素もしくはヨウ素原子またはトリフルオロメチルスルホナート基もしくはノナフルオロブチルスルホナート基を表す、請求項7に記載の製造方法。
  17. 疾患が、白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、頭頸部腫瘍、脳腫瘍、脳転移、胸部の腫瘍、非小細胞および小細胞肺腫瘍、胃腸腫瘍、内分泌腫瘍、乳腺腫瘍、他の婦人科腫瘍、腎腫瘍、膀胱腫瘍、前立腺腫瘍、皮膚腫瘍、肉腫、ならびに/またはその転移である、請求項9又は10に記載の医薬組成物。
  18. 疾患が、白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、頭頸部腫瘍、脳腫瘍、脳転移、胸部の腫瘍、非小細胞および小細胞肺腫瘍、胃腸腫瘍、内分泌腫瘍、乳腺腫瘍、他の婦人科腫瘍、腎腫瘍、膀胱腫瘍、前立腺腫瘍、皮膚腫瘍、もしくは肉腫、ならびに/またはその転移である、請求項13に記載の使用。
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