JP6172449B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アイドルストップを実施する車両の内燃機関の始動制御装置に関し、詳しくは、アイドルストップ回復時における内燃機関の始動制御に関する。
従来、自動車では燃費を向上させる手段として、交差点等での走行停止時や、交差点等での走行停止時に加え、交差点等での走行停止までの減速時に内燃機関のアイドル運転を停止させるアイドルストップ機能を備えたアイドルストップ車が知られている。
アイドルストップ機能とは、車両走行時に交差点で停止するなどし、所定の停止条件が成立した時や、交差点等での走行停止までの減速時に所定の停止条件が成立した時に、内燃機関への燃料供給を停止して内燃機関のアイドル運転を停止させ、その後、所定の再始動条件が成立した時に内燃機関を再始動させ車両を発進或いは走行させるものである。
このようなアイドルストップ車両では、内燃機関の回転停止時のクランクシャフトの回転信号とカムシャフトの回転信号より、クランク角によらずに燃料を噴射する非同期噴射を実施する非同期噴射許可範囲にある気筒を記憶する。そして、車両の走行停止時に再始動条件が成立すると、内燃機関のクランクシャフトをスタータで回転させ、クランクシャフトの回転信号が入力されると当該非同期噴射許可範囲にある気筒に燃料の非同期噴射を行い、混合気を形成して燃焼室で混合気を燃焼させる。その後、内燃機関停止制御信号が解除された後にクランクシャフトの回転信号とカムシャフトの回転信号より、所定の噴射タイミングとなった気筒に燃料の同期噴射を行い、混合気を形成して燃焼室で混合気を燃焼させ、内燃機関を再始動させている。
また、車両の走行停止までの減速時には、内燃機関が停止しており、再始動条件が成立すると、クランクシャフトの回転信号とカムシャフトの回転信号より非同期噴射許可範囲にある気筒に燃料の非同期噴射を行い、混合気を形成して燃焼室で混合気を燃焼させる。その後、燃料噴射停止制御信号が解除された後に、クランクシャフトの回転信号とカムシャフトの回転信号より、所定の噴射タイミングとなった気筒に燃料の同期噴射を行い、混合気を形成して燃焼室で混合気を燃焼させ、内燃機関を再始動させている。
しかしながら、このように再始動条件の成立後に、非同期噴射許可範囲にある気筒に非同期噴射を行った後に、所定の噴射タイミングとなった気筒に同期噴射を実施すると、内燃機関停止制御信号の解除或いは燃料噴射停止制御信号の解除の判定サイクルが長いことから、例えば、内燃機関の再始動時のクランク角が非同期噴射後に行われる同期噴射の噴射タイミングより僅かに手前にあるような場合には、同期噴射の噴射タイミングまでに内燃機関停止制御信号の解除或いは燃料噴射停止制御信号の解除が間に合わず、非同期噴射後に、クランク角が所定の噴射タイミングとなっても同期噴射が行われない噴射抜け状態となり内燃機関の挙動が不安定となる虞がある。
このようなことから、内燃機関の再始動時のクランク角が非同期噴射後に行われる同期噴射の噴射タイミングより僅かに手前にあるような場合であっても、所定の噴射タイミング前に内燃機関停止制御信号の解除判定或いは燃料噴射停止制御信号の解除判定が行われるように、内燃機関の再始動時のクランク角に応じて内燃機関の再始動時の内燃機関停止制御信号或いは燃料噴射停止制御信号の解除を判定するタイミングを可変させることで、非同期噴射後に行われる同期噴射を確実に行い、噴射抜けを防止することのできる内燃機関の自動停止制御装置が開発されている(特許文献1)。
特開2010−223008号公報
上記特許文献1の内燃機関自動停止始動制御装置では、内燃機関の再始動時のクランク角に応じて内燃機関の再始動時の内燃機関停止制御信号或いは燃料噴射停止制御信号の解除を判定するタイミングを可変させて、噴射抜けを防止している。
しかしながら、内燃機関停止制御信号或いは燃料噴射停止制御信号の解除を判定するタイミングを可変させることは、判定タイミングの演算が必要となり、当該演算による演算負荷の増大を招くこととなり、好ましいことではない。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、演算負荷の増大を抑制しつつ、内燃機関の始動時に内燃機関の挙動を安定させることのできる内燃機関の始動制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関の始動制御装置は、複数の気筒を有する内燃機関のクランクシャフトの角度を検出し、クランク角信号を出力するクランク角検出手段と、前記複数の気筒に対応してそれぞれ設けられ燃料を噴射する燃料噴射手段と、所定のクランク角にて前記燃料噴射手段より前記燃料を噴射する同期噴射と、所定のクランク角期間内であって前記所定のクランク角とは異なるクランク角にて前記燃料噴射手段より前記燃料を噴射する非同期噴射と、を実施させる始動制御手段と、を備える内燃機関の始動制御装置において、前記始動制御手段は、前記内燃機関の始動要求の発生から所定の同期噴射禁止期間は前記同期噴射を禁止すると共に、前記始動要求の発生から当該同期噴射禁止期間終了までの間に前記クランク角検出手段から最初の前記クランク角信号を受信すると、当該クランク角が属する前記所定のクランク角期間に対応する気筒である第1気筒に前記非同期噴射を実施する初期噴射と、前記第1気筒以降に吸気行程となる気筒である第2気筒に対して前記同期噴射を実施する通常噴射と、を実施するものであって、前記始動制御手段は、前記第2気筒の前記通常噴射の噴射時期が前記同期噴射禁止期間内にある場合には、前記通常噴射に替えて、前記同期噴射禁止期間内での最初の前記クランク角信号の受信から前記第2気筒の前記吸気行程終了までの期間に、前記燃料噴射手段より前記燃料を噴射する補助噴射を前記2気筒に対して実施することを特徴とする。
また、請求項2の内燃機関の始動制御装置では、請求項1において、前記始動制御手段は、前記補助噴射の噴射時期を前記第2気筒の前記同期噴射の噴射時期以前に設定することを特徴とする。
また、請求項3の内燃機関の始動制御装置では、請求項1又は2において、前記始動制御手段は、前記内燃機関の運転中に所定の停止条件が成立すると前記内燃機関を自動停止し、所定の再始動条件が成立すると前記内燃機関を再始動させる機能を有し、前記燃料噴射制御手段の前記同期噴射禁止期間は、前記再始動条件が発生してから前記所定の期間に設定されることを特徴とする。
また、請求項4の内燃機関の始動制御装置では、請求項3において、前記内燃機関の前記クランクシャフトを駆動するクランクシャフト駆動手段を備え、前記始動制御手段は、前記所定の停止条件の成立後、前記内燃機関の回転速度が所定の回転速度以下となる以前に前記再始動条件が成立すると、前記クランクシャフト駆動手段によらず燃料噴射によって前記内燃機関の再始動を実施する自立復帰モードと、前記所定の停止条件の成立後、前記内燃機関の回転速度が所定の値以下である時に前記再始動条件が成立すると、前記燃料噴射と前記クランクシャフト駆動手段によって前記内燃機関の再始動を実施する非自立復帰モードと、を有し、前記補助噴射を少なくとも前記自立復帰モードである時に実施することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、内燃機関の始動要求があり内燃機関の始動を実施する時に、非同期噴射を実施する第1気筒の次に吸気行程となる第2気筒の通常噴射の噴射時期が同期禁止期間内にある場合には、同期禁止期間内での最初のクランク角信号の受信から第2気筒の吸気行程終了までの期間に燃料を噴射する補助噴射を実施することで、例えば、内燃機関の始動時の第1気筒の非同期噴射後に行われる第2気筒への同期噴射を内燃機関停止制御信号の解除或いは燃料噴射停止制御信号の解除後に実施するような場合に、内燃機関の始動時のクランク角が第2気筒への同期噴射の噴射タイミングより僅かに早く、同期噴射の噴射タイミングまでに内燃機関停止制御信号の解除或いは燃料噴射停止制御信号等の解除が間に合わないような場合であっても、同期噴射に替えて第2気筒に対して補助噴射を実施することで、第2気筒へ確実に燃料を供給することで噴射抜けを防止できる。
また、第2気筒の通常噴射の噴射時期が同期禁止期間内にある場合には、同期禁止期間の最初のクランク角信号の受信から第2気筒の吸気行程終了までの期間に燃料を噴射する補助噴射を実施することで、内燃機関停止制御信号の解除或いは燃料噴射停止制御信号の解除のタイミングを可変させるための演算を省略することができる。
したがって、演算を省略することで演算負荷の増大を抑制しつつ、第2気筒へ確実に燃料を供給することで噴射抜けを防止し内燃機関の始動時における内燃機関の挙動を安定させることができる。
また、請求項2の発明によれば、補助噴射の噴射時期を第2気筒の同期噴射の噴射時期以前に設定することで、燃料の気化時間を十分に確保することができ、燃料消費の低減や排ガス性能の向上に寄与することができる。
また、請求項3の発明によれば、始動制御手段は、内燃機関の運転中に所定の停止条件が成立すると内燃機関を自動停止し、所定の再始動条件が成立すると内燃機関を再始動させる機能を有しており、同期噴射禁止期間を再始動条件が発生してから所定の期間に設定することで、内燃機関の再始動時のクランク角が第1気筒の非同期噴射後に行われる第2気筒への同期噴射の噴射タイミングより僅かに早く、同期噴射の噴射タイミングまでに内燃機関停止制御信号の解除或いは燃料噴射停止制御信号等の解除が間に合わないような場合であっても、同期噴射に替えて補助噴射を実施することで、第2気筒へ確実に燃料を供給して、内燃機関の再始動時における噴射抜けを防止し、内燃機関の挙動を安定させることができるので、運転者に違和感をあたえることのない再始動を実施することができる。
また、請求項4の発明によれば、所定の停止条件の成立後、内燃機関の回転速度が所定の回転速度以下となる以前に再始動条件が成立すると、クランクシャフト駆動手段によらず燃料噴射によって内燃機関の再始動を実施する自立復帰モードと、所定の停止条件の成立後、内燃機関の回転速度が所定の値以下である時に再始動条件が成立すると、燃料噴射とクランクシャフト駆動手段によって内燃機関の再始動を実施する非自立復帰モードとを有し、補助噴射を少なくとも自立復帰モードである時に実施することで、例えば車両の減速時に内燃機関への燃料供給を停止し、内燃機関の運転を停止する車両減速時内燃機関運転停止制御を備えるような車両において、車両減速時内燃機関運転停止制御からの復帰時に自立復帰モードで内燃機関の運転を迅速に再開する必要のある場合に、初期噴射と通常噴射に加えて、補助噴射を実施することで、内燃機関の再始動時における噴射抜けを防止し、迅速に内燃機関を再始動することができる。
本発明に係る内燃機関の始動制御装置が適用されたエンジンの概略構成図である。 アイドルストップのエンジン停止におけるエンジン再始動時のクランク角信号、燃料噴射等の一例を時系列で示す図である。 エンジン回転停止からのエンジン再始動時におけるクランク角信号とエンストモードフラグと燃料噴射タイミングとを時系列で示す図である。 エンジン回転非停止からのエンジン再始動時におけるクランク角信号とフューエルカットモードフラグと燃料噴射タイミングとを時系列で示す図である。 電子コントロールユニットにおけるアイドルストップ制御の制御ルーチンを示すフローチャートの一部である。 電子コントロールユニットにおけるアイドルストップ制御の制御ルーチンを示すフローチャートの残部である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る内燃機関の始動制御装置が適用されたエンジンの概略構成図である。図2は、アイドルストップのエンジン停止におけるエンジン再始動時のクランク角信号、燃料噴射等の一例を時系列で示す図である。そして、図2の上段よりカム角信号、クランク角信号、#1気筒と#3気筒と#2気筒それぞれの燃料噴射信号、非同期許可範囲、同期噴射時期、点火信号、行程、吸気バルブ及び排気バルブの開弁時期を示している。また、図3は、エンジン回転停止からのエンジン再始動時におけるクランク角信号とエンストモードフラグと燃料噴射タイミングとを時系列で示す図である。そして、図4は、エンジン回転非停止からのエンジン再始動時におけるクランク角信号とフューエルカットモードフラグと燃料噴射タイミングとを時系列で示す図である。図3の上段よりクランク角信号、エンストモードフラグ、#3気筒の燃料噴射、非同期許可範囲、#2気筒の同期噴射時期、燃料噴射、非同期許可範囲(本発明の所定のクランク角期間に相当)を示している。そして、図4の上段よりクランク角信号、フューエルカットモードフラグ、#3気筒の燃料噴射、非同期許可範囲、#2気筒の同期噴射時期、燃料噴射、非同期許可範囲(本発明の所定のクランク角期間に相当)を示している。図2から図4中の同期噴射時期は、クランク角に基づいて燃料噴射を実施する同期噴射(本発明の通常噴射に相当)の時期を示している。そして、同期噴射時期は、燃料噴射を実施する気筒の圧縮上死点から所定のクランク角(本発明の所定のクランク角に相当)前に設定される。また、非同期許可範囲は、クランク角によらずに燃料を噴射する非同期噴射(本発明の初期噴射に相当)を実施するクランク角期間を示している。そして、非同期許可範囲は、気筒毎にそれぞれ設定される。また、図3中のエンジン停止位置は、アイドルストップ時のエンジン1のクランクシャフト7の回転が停止(以降、エンジン1の回転が停止と記載する)したときのクランク角を示している。そして、エンストモードフラグは、当該フラグが成立している時には、同期噴射の実施を禁止するフラグである。また、図4中の自立復帰タイミングは、再始動要求条件が成立し、スタータ17(本発明のクランクシャフト駆動手段)によらず燃料噴射のみでエンジン1を再始動する自立復帰モードにおける自立始動条件が成立したタイミングを示している。そして、フューエルカットモードフラグは、当該フラグが成立している時には、同期噴射の実施を禁止するフラグである。また、図3及び図4中の補助噴射は、エンジン1の再始動要求が成立した後に、エンストモードフラグ或いはフューエルカットモードフラグが不成立となる所定の期間までの同期噴射の実施が禁止される期間(本発明の同期噴射禁止期間に相当)中に、同期噴射時期を迎える気筒において、同期噴射に替えて実施する燃料噴射である。なお、図3及び図4中の補助噴射を実施する時期を一例として同期噴射時期と同一としているが、これに限られるものではなく、補助噴射を実施する時期は、エンジン1の再始動要求が成立した後から当該補助噴射を実施する気筒の吸気行程終了までであれば良く、例えばエンジン1の再始動要求が成立した後から当該補助噴射を実施する気筒に設定されている通常噴射時期以前として、燃料の気化時間を十分に確保するようにしてもよい。
図1に示すように、エンジン1(内燃機関)は、多気筒(本実施例では、3気筒)の吸気ポート噴射型ガソリンエンジンであり、詳しくは、図示しない燃料タンクより図示しない燃料ポンプにより燃料を各気筒の吸気マニホールド2にそれぞれ設けられた燃料噴射弁(燃料噴射手段)3に供給し、任意の噴射時期及び噴射量で当該燃料噴射弁3から吸気マニホールド2と連通する吸気ポート4b内に噴射可能な構成を成している。
また、エンジン1は、複数の気筒を有するシリンダブロック5と各気筒内に上下摺動可能なピストン6及びシリンダブロック5の上に取り付けられたシリンダヘッド4にて燃焼室4aを形成している。
また、シリンダヘッド4には、燃焼室4aに臨んで混合気に点火を行う点火プラグ14が設けられている。
燃焼室4aには、吸気ポート4bと排気ポート4cが連通されている。
吸気ポート4bには、燃焼室4aと吸気ポート4bの連通と遮断を実施する吸気バルブ10が設けられている。そして、吸気バルブ10は、吸気カムシャフト12により駆動される。
排気ポート4cには、燃焼室4aと排気ポート4cとの連通と遮断を実施する排気バルブ11が設けられている。そして、排気バルブ11は、排気カムシャフト13により駆動される。
また、排気ポート4cには、排気ポート4cと連通するように排気マニホールド9が設けられている。
ピストン6は、コンロッド7を介してクランクシャフト8に連結されている。また、クランクシャフト8の一端部には図示しないフライホイールが設けられている。
クランクシャフト8には、クランク角を検出するクランク角センサ(クランク角検出手段)15のターゲットである図示しないセンシングリングが設けられている。
そして燃料噴射弁3、点火プラグ14、クランク角センサ15、カムの位相を検出するカム角センサ16、エンジン1のクランクシャフト8を回転させるスタータ(クランクシャフト駆動手段)17、図示しない車両の速度を検出する車速センサ、エンジン1の冷却水温度を検出する水温センサ、アクセルペダルの操作量、所謂アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ及び車両のブレーキ操作を検出するブレーキスイッチ等の各種装置や各種センサ類は、エンジン1の総合的な制御を実施するための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される電子コントロールユニット20(始動制御手段)と電気的に接続されており、当該電子コントロールユニット20は各種センサ類からの各情報に基づき各種装置を作動制御する。
詳しくは、電子コントロールユニット20の入力側には、クランク角センサ15、カム角センサ16、水温センサ、車速センサ、アクセルポジションセンサ及びブレーキスイッチ等のセンサ類が電気的に接続されており、これら各種装置及び各種センサ類からの検出情報が入力される。
一方、電子コントロールユニット20の出力側には、燃料噴射弁3、点火プラグ14及びスタータ17が電気的に接続されている。
そして、電子コントロールユニット20は、水温センサ、車速センサ、ブレーキスイッチ等の検出値を基に、エンジン1の運転を停止するアイドルストップ条件(本発明の所定の停止条件に相当)或いはコーストアイドルストップ条件(本発明の所定の停止条件に相当)のいずれかが成立したかを判定し、いずれかの条件が成立していれば、エンジン1への燃料の供給を停止して、あわせてエンジン1の回転停止時の気筒識別情報とクランク角を記憶する。そして、電子コントロールユニット20は、アイドルストップやコーストアイドルストップを実施してエンジン1の回転が停止している時に、再始動要求条件(本発明の再始動条件に相当)が成立し、更にスタータ17の作動によらずに燃料噴射でエンジン1を再始動する自立復帰モードを実施するための条件である自立始動条件(例えば、エンジン1の回転速度が所定の回転速度より高い等)が成立していなければ、スタータ17に作動指令を出力し、スタータ17を作動させスタータ17を使用してエンジン1の再始動させる非自立復帰モードを実施する。また、電子コントロールユニット20は、エンジン1の運転が停止している時に、再始動要求条件(本発明の再始動条件に相当)が成立し、更に自立始動条件が成立していれば、スタータ17の作動によらずに燃料噴射のみでエンジン1を再始動させる自立復帰モードを実施する。そして、非自立復帰モードでは、再始動要求条件が成立し、更に自立始動条件が成立していなければ、エンジン1の回転が停止している場合には、スタータ17を作動させ、図2或いは図3に示すように、クランク角信号が入力されると、記憶されたエンジン1の回転停止時の気筒識別情報とクランク角とに基づいて、或いは、エンジン1が回転している場合には、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒(本発明の第1気筒に相当)(図2及び図3では#3気筒)の燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射、即ち非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒(図2では#2気筒)から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると、燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射、即ち同期噴射を実施する。また、エンジン1の再始動要求が成立した後に、エンストモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(本発明の第2気筒に相当)(図3では#2気筒)においては、同期噴射に替えてエンジン1の停止位置から最初のクランク角信号が入力されたタイミング(本実施例では同期噴射時期と同一)で当該気筒に燃料を噴射する補助噴射を実施する。そして、自立復帰モードでは、再始動要求条件が成立し、自立始動条件が成立すると、図2或いは図4に示すように、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒(図2及び図4では#3気筒)の燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射、即ち非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒(図2では#2気筒)から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると、燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射、即ち同期噴射を実施する。なお、エンジン1の再始動要求が成立した後に、フューエルカットモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(本発明の第2気筒に相当)(図4では#2気筒)においては、同期噴射に替えて自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミングで当該気筒に燃料を噴射する補助噴射を実施するアイドルストップ制御を実施する(本発明の内燃機関の運転中に所定の停止条件が成立すると内燃機関を自動停止し、所定の再始動条件が成立すると内燃機関を再始動させる機能に相当)。なお、補助噴射の時期を、エンジン1の停止位置から最初のクランク角信号が入力されたタイミング、或いは自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミング(本実施例では同期噴射時期と同一)としているが、補助噴射の時期は、エンジン1の再始動要求が成立した後から当該補助噴射を実施する気筒の吸気行程終了までであればよく、例えば、エンジン1の再始動要求が成立した後から当該補助噴射を実施する気筒に設定されている通常噴射時期以前として、燃料の気化時間を十分に確保するようにしてもよい。
次に電子コントロールユニット20でのアイドルストップ制御について説明する。
図5及び図6は、電子コントロールユニット20におけるアイドルストップ制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
図5及び図6に示すように、ステップS10では、コーストアイドルストップ条件が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でコーストアイドルストップ条件が成立していれば、ステップS12に進む。また、判別結果が偽(No)でコーストアイドルストップ条件が成立していなければ、ステップS32に進む。
ステップS12では、コーストアイドルストップを実施する。詳しくは、燃料噴射弁3への燃料供給を停止しエンジン1の運転を停止する。また、エンジン1の回転が停止した場合には、クランク角センサ15より供給されるクランク角信号及びカム角センサ16より供給されるカム角信号に基づいて、気筒識別情報とエンジン1の回転が停止した時のクランク角を記憶する。そして、ステップS14に進む。
ステップS14では、再始動要求条件が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で再始動要求条件が成立していれば、ステップS16に進む。また、判別結果が偽(No)で再始動要求条件が成立していなければ、ステップS14の処理を再度実施する。
ステップS16では、自立始動条件(例えば、エンジン回転速度が所定の回転速度(本発明の自立復帰モード判定における内燃機関の回転速度の判定時の所定の回転速度に相当)より高い)が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で自立始動条件が成立していれば、ステップS18に進む。また、判別結果が偽(No)で自立始動条件が成立していなければ、ステップS22に進む。
ステップS18では、スタータ17の作動によらずに燃料噴射でエンジン1を始動させる自立復帰モードにてエンジン1を始動させる。詳しくは、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒(図2及び図4では#3気筒)の燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒(図2では#2気筒)から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると、燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する同期噴射を実施する。なお、エンジン1の再始動要求が成立した後に、フューエルカットモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(図4では#2気筒)においては、同期噴射に替えて自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミングで当該気筒に燃料を噴射する補助噴射を実施する。そして、ステップS20に進む。
ステップS20では、オートスタート完了判定が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でオートスタート完了判定が成立し、エンジン1の始動が完了していれば、本ルーチンをリターンする。また、判別結果が偽(No)でオートスタート完了判定が成立しておらず、エンジン1の始動が完了していなければ、ステップS18へ戻る。
一方、ステップS22では、スタータ始動条件が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でスタータ始動条件が成立していれば、ステップS24に進む。また、判別結果が偽(No)でスタータ始動条件が成立していなければ、ステップS22の処理を再度実施する。
ステップS24では、スタータ17に制御信号を出力し、スタータ17を駆動させる。そして。ステップS26に進む。
ステップS26では、クランク角センサ15よりクランク角信号の入力があるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でクランク角センサ15よりクランク角信号の入力があれば、ステップS28に進む。また、判別結果が偽(No)でクランク角センサ15よりクランク角信号の入力がなければ、ステップS26の処理を再度実施する。
ステップS28では、スタータ17の駆動に加えて、燃料噴射を行ってエンジン1を始動させる非自立復帰モードでエンジン1を始動させる。詳しくは、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒(図2及び図4では#3気筒)の燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒(図2では#2気筒)から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると、燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する同期噴射を行いエンジン1を始動させる。なお、エンジン1の再始動要求が成立した後に、フューエルカットモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(図4では#2気筒)においては、同期噴射に替えて自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミングで当該気筒に燃料を噴射する補助噴射を実施する。そして、ステップS30に進む。
ステップS30では、オートスタート完了判定が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でオートスタート完了判定が成立し、エンジン1の始動が完了していれば、本ルーチンをリターンする。また、判別結果が偽(No)でオートスタート完了判定が成立しておらず、エンジン1の始動が完了していなければ、ステップS28へ戻る。
ステップS32では、車速が0km/hであるか、否かを判別する。詳しくは、車速センサより供給される車速が0km/hで、車両が停止しているか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で車速が0km/hで、車両が停止していれば、ステップS34に進む。また、判別結果が偽(No)で車速が0km/hでなく、車両が停止していなければ、ステップS32の処理を再度実施する。
ステップS34では、アイドルストップ条件が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でアイドルストップ条件が成立していれば、ステップS36に進む。また、判別結果が偽(No)でアイドルストップ条件が成立していなければ、ステップS34の処理を再度実施する。
ステップS36では、アイドルストップを実施する。詳しくは、燃料噴射弁3への燃料供給を停止しエンジン1の運転を停止し、エンジン1の回転を停止させる。また、クランク角センサ15より供給されるクランク角信号及びカム角センサ16より供給されるカム角信号に基づいて、気筒識別情報とエンジン1の回転が停止した時のクランク角を記憶する。そして、ステップS38に進む。
ステップS38では、再始動要求条件が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で再始動要求条件が成立していれば、ステップS40に進む。また、判別結果が偽(No)で再始動要求条件が成立していなければ、ステップS38の処理を再度実施する。
ステップS40では、自立始動条件(例えば、エンジン回転速度が所定の値(本発明の自立復帰モード判定における内燃機関の回転速度の判定時の所定の値に相当)より高い)が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で自立始動条件が成立していれば、ステップS42に進む。また、判別結果が偽(No)で自立始動条件が成立していなければ、ステップS46に進む。
ステップS42では、スタータ17の作動によらずに燃料噴射でエンジン1を始動させる自立復帰モードにてエンジン1を始動させる。詳しくは、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒(図2及び図4では#3気筒)の燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒(図2では#2気筒)から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると、燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する同期噴射を実施する。なお、エンジン1の再始動要求が成立した後に、フューエルカットモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(図4では#2気筒)においては、同期噴射に替えて自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミングで当該気筒に燃料を噴射する補助噴射を実施する。そして、ステップS44に進む。
ステップS44では、オートスタート完了判定が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でオートスタート完了判定が成立し、エンジン1の始動が完了していれば、本ルーチンをリターンする。また、判別結果が偽(No)でオートスタート完了判定が成立しておらず、エンジン1の始動が完了していなければ、ステップS42へ戻る。
一方、ステップS46では、スタータ始動条件が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でスタータ始動条件が成立していれば、ステップS48に進む。また、判別結果が偽(No)でスタータ始動条件が成立していなければ、ステップS46の処理を再度実施する。
ステップS48では、スタータ17に制御信号を出力し、スタータ17を駆動させる。そして。ステップS50に進む。
ステップS50では、クランク角センサ15よりクランク角信号の入力があるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でクランク角センサ15よりクランク角信号の入力があれば、ステップS52に進む。また、判別結果が偽(No)でクランク角センサ15よりクランク角信号の入力がなければ、ステップS50の処理を再度実施する。
ステップS52では、スタータ17の駆動に加えて、燃料噴射を行ってエンジン1を始動させる非自立復帰モードでエンジン1を始動させる。詳しくは、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒(図2及び図4では#3気筒)の燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒(図2では#2気筒)から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると、燃料噴射弁3に燃料噴射信号を供給し、当該気筒に燃料を噴射する同期噴射を行いエンジン1を始動させる。なお、エンジン1の再始動要求が成立した後に、フューエルカットモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(図4では#2気筒)においては、同期噴射に替えて自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミングで当該気筒に燃料を噴射する補助噴射を実施する。そして、ステップS54に進む。
ステップS54では、オートスタート完了判定が成立したか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)でオートスタート完了判定が成立し、エンジン1の始動が完了していれば、本ルーチンをリターンする。また、判別結果が偽(No)でオートスタート完了判定が成立しておらず、エンジン1の始動が完了していなければ、ステップS52へ戻る。
このように、本発明に係る内燃機関の始動制御装置では、非自立復帰モードでは、再始動要求条件が成立し、自立始動条件が成立していなければ、スタータ17に作動指令を出力し、スタータ17を駆動させる。その後、エンジン1の回転が停止している場合には、記憶されたエンジン1の回転停止時の気筒識別情報とクランク角とに基づいて、或いは、エンジン1が回転している場合には、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒に非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると同期噴射を実施する。また、エンジン1の再始動要求が成立した後に、エンストモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒においては、同期噴射に替えてエンジン1の停止位置から最初のクランク角信号が入力されたタイミングで補助噴射を行っている。また、自立復帰モードでは、再始動要求条件が成立し、自立始動条件が成立すると、クランク角信号とカム角信号とに基づいて、クランク角が非同期許可範囲にある気筒に非同期噴射を実施する。その後、クランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となった気筒から順にクランク角が圧縮上死点から所定のクランク角となると同期噴射を実施する。また、エンジン1の再始動要求が成立した後に、フューエルカットモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒においては、同期噴射に替えて自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミングで補助噴射を行っている。
したがって、図3のように、非同期噴射が実施される気筒(図3では#3気筒)の後に、同期噴射が実施される気筒(図3では#2気筒)の同期噴射の噴射時期より、エンジン1の回転停止時のクランク角が僅かに早く、非同期噴射が実施される気筒(図3では#3気筒)の後に、通常のエンジン1の始動時に同期噴射が実施される気筒の同期噴射の噴射時期までにエンストモードフラグが不成立とならないような場合や、図4のように、非同期噴射が実施される気筒(図4では#3気筒)の後に、通常のエンジン1の始動時に同期噴射が実施される気筒(図4では#2気筒)の同期噴射の噴射時期より、自立復帰タイミング時のクランク角が僅かに早く、非同期噴射が実施される気筒(図3では#3気筒)の後に、通常のエンジン1の始動時に同期噴射が行われる気筒の同期噴射の噴射時期までにフューエルカットモードフラグが不成立とならないような場合であっても、エンストモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(図3では#2気筒)において、同期噴射に替えてエンジン1の停止位置から最初のクランク角信号が入力されたタイミングで補助噴射、或いはフューエルカットモードフラグが不成立となるまでの同期噴射の実施が禁止される同期噴射禁止期間中に、同期噴射時期を迎える気筒(図4では#2気筒)において、同期噴射に替えて自立復帰タイミングから2度目のクランク角信号が入力されたタイミングで補助噴射を実施することで、非同期噴射が行われる気筒(図3及び図4では#3気筒)の後に、通常のエンジン1の始動時に同期噴射が行われる気筒(図3及び図4では#2気筒)へ確実に燃料を供給することで噴射抜けを防止できる。
また、非同期噴射が行われる気筒(図3及び図4では#3気筒)の後に、同期噴射が行われる気筒(図3及び図4では#2気筒)において、通常のエンジン1の始動噴射が行えないような場合に、同期噴射に替えて補助噴射を実施することで、非同期噴射が行われる気筒(図3及び図4では#3気筒)の後に、通常のエンジン1の始動時に同期噴射が行われる気筒(図3及び図4では#2気筒への燃料供給を確実に実施するためのエンストモードフラグの不成立、或いはフューエルカットモードフラグの不成立とするタイミングを可変させるための演算を省略することができる。
したがって、演算を省略することで演算負荷の増大を抑制しつつ、非同期噴射が行われる気筒の後に、通常のエンジン1の始動時に同期噴射が行われる気筒へ確実に燃料を供給することで噴射抜けを防止し内燃機関の始動時における内燃機関の挙動を安定させることができ、運転者に違和感をあたえることのないエンジン1の再始動を実施することができる。
また、補助噴射の噴射時期を非同期噴射が行われる気筒の後に、通常のエンジン1の始動時に同期噴射が行われる気筒の同期噴射の噴射時期以前に設定することで、燃料の気化時間を十分に確保することができるので、燃料消費の低減や排ガス性能の向上に寄与することができる。
また、エンジン1の運転を迅速に再開する必要のある自立復帰モード時に、補助噴射を実施することで、エンジン1の再始動時における噴射抜けを防止し、迅速にエンジン1を再始動することができる。
1 エンジン(内燃機関)
3 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
8 クランクシャフト
15 クランク角センサ(クランク角検出手段)
16 カム角センサ
17 スタータ(クランクシャフト駆動手段)
20 エンジンコントロールユニット(始動制御手段)

Claims (4)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関のクランクシャフトの角度を検出し、クランク角信号を出力するクランク角検出手段と、
    前記複数の気筒に対応してそれぞれ設けられ燃料を噴射する燃料噴射手段と、
    所定のクランク角にて前記燃料噴射手段より前記燃料を噴射する同期噴射と、所定のクランク角期間内であって前記所定のクランク角とは異なるクランク角にて前記燃料噴射手段より前記燃料を噴射する非同期噴射と、を実施させる始動制御手段と、
    を備える内燃機関の始動制御装置において、
    前記始動制御手段は、
    前記内燃機関の始動要求の発生から所定の同期噴射禁止期間は前記同期噴射を禁止すると共に、
    前記始動要求の発生から当該同期噴射禁止期間終了までの間に前記クランク角検出手段から最初の前記クランク角信号を受信すると、当該クランク角が属する前記所定のクランク角期間に対応する気筒である第1気筒に前記非同期噴射を実施する初期噴射と、
    前記第1気筒以降に吸気行程となる気筒である第2気筒に対して前記同期噴射を実施する通常噴射と、を実施するものであって
    前記始動制御手段は、前記第2気筒の前記通常噴射の噴射時期が前記同期噴射禁止期間内にある場合には、前記通常噴射に替えて、前記同期噴射禁止期間内での最初の前記クランク角信号の受信から前記第2気筒の前記吸気行程終了までの期間に、前記燃料噴射手段より前記燃料を噴射する補助噴射を前記2気筒に対して実施することを特徴とする、内燃機関の始動制御装置。
  2. 前記始動制御手段は、前記補助噴射の噴射時期を前記第2気筒の前記同期噴射の噴射時期以前に設定することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置。
  3. 前記始動制御手段は、前記内燃機関の運転中に所定の停止条件が成立すると前記内燃機関を自動停止し、所定の再始動条件が成立すると前記内燃機関を再始動させる機能を有し、
    前記燃料噴射制御手段の前記同期噴射禁止期間は、前記再始動条件が発生してから前記所定の期間に設定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の内燃機関の始動制御装置。
  4. 前記内燃機関の前記クランクシャフトを駆動するクランクシャフト駆動手段を備え、
    前記始動制御手段は、
    前記所定の停止条件の成立後、前記内燃機関の回転速度が所定の回転速度以下となる以前に前記再始動条件が成立すると、前記クランクシャフト駆動手段によらず燃料噴射によって前記内燃機関の再始動を実施する自立復帰モードと、
    前記所定の停止条件の成立後、前記内燃機関の回転速度が所定の値以下である時に前記再始動条件が成立すると、前記燃料噴射と前記クランクシャフト駆動手段によって前記内燃機関の再始動を実施する非自立復帰モードと、を有し、
    前記補助噴射を少なくとも前記自立復帰モードである時に実施することを特徴とする、請求項3に記載の内燃機関の始動制御装置。
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