JP6171924B2 - ガラスペースト - Google Patents
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前記揮発性有機溶媒が、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルおよび2,4−ジエチル1,5−ペンタンジオールから選ばれる少なくとも1種を含み、
前記揮発性有機溶媒のガラスペーストにおける含有量が20〜70質量%であり、
下記(1)式より求められるチキソトロピー指数TIが0.8〜3.8であることを特徴とする。
TI=η10/η50 …(1)
(式(1)において、η10は、回転粘度計を用いて25℃、回転数10rpmにて測定される粘度(単位:Pa・s)、η50は、回転粘度計を用いて25℃、回転数50rpmにて測定される粘度(単位:Pa・s)である)
本発明のガラスペーストは、10〜1000nmの平均粒径を有するガラス粉末および揮発性有機溶媒を含有し、バインダ樹脂を実質的に含有しないものであって、回転粘度計を用いて測定される25℃における粘度が20〜600Pa・sのものである。本明細書中、ガラスペーストの粘度について、単に「粘度」、あるいは「25℃における粘度」というときは、特に断らない限り、回転粘度計(回転速度10rpm)を用いて25℃において測定される粘度をいう。なお、本発明において、回転粘度計による測定には、スピンドル(SC4−14)およびサンプルホルダー(SC4−6R)を用いている。
本発明のガラスペーストに使用されるガラス粉末は、平均粒径が10〜1000nmであり、平均粒径がこの範囲であれば、25℃における粘度が20〜600Pa・sのガラスペーストを得ることができる。ガラス粉末は、製造の容易さや取り扱いの容易さ等の観点から、平均粒径が20〜800nmであることが好ましく、30〜500nmであることがより好ましい。
なお、ガラス粉末の平均粒径は、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡等の微細な構造を観測できる装置で得られた画像を解析することによって得ることができる。また、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて測定することも可能である。
まず、ガラス原料化合物を溶媒に溶解または分散させて液体原料を調製する。ガラス原料化合物は、ガラスを構成する元素を含む化合物であり、例えば、ガラスを構成する各元素の塩化物、窒化物、水和物、有機酸塩(例えば、酢酸塩、蟻酸塩等)、有機化合物、オキソ酸塩、配位化合物、酸、硝酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
また、熱風は、例えば、空気、窒素ガス等を用いることができる。熱風の流量は10〜28NL/分の範囲が好ましく、12〜26NL/分の範囲がより好ましい。
この装置は、図1に示すように、反応空間を形成する反応筒1と、反応筒1の一端側の壁に着脱自在に装着されたバーナ2と、反応筒1の他端側に接続され、反応筒1で生成されたガラス粒子を捕集するバグフィルタ3を有する回収装置4を備える。反応筒1の周囲には、冷却手段として、内部に冷却水が流れる冷却管5が配設されている。また、バーナ2には、液体原料と、可燃性ガスと支燃性ガスの混合ガスと、酸化性ガスとが供給されるようになっている。さらに、回収装置4の下流側には、排気口(図示なし)が開口しており、この排気口にはエジェクタ等の排気装置6が接続されている。
本発明のガラスペーストに使用される揮発性有機溶媒は、室温(5〜35℃)で揮発性を有する有機溶媒であれば、特に制限されることなく使用することができる。これらのなかでも、常圧での沸点(以下、単に「沸点」と記す)が300℃以下である揮発性有機溶媒が、ガラスペーストの焼成に際して十分に揮発して除去されることから好ましい。また、沸点が170℃未満であると、絶縁パターンの形成や封着を行う被加工物に層状のガラスペースト層を形成する際に、有機溶媒が揮発して粘度が上昇し、均一な層形成が困難になるおそれがあることから、揮発性有機溶媒は沸点が170℃以上であることが好ましい。揮発性有機溶媒は、沸点が180〜280℃であることがより好ましい。
粘度および後述するチキソ比の観点から、1,2−プロパンジオールおよび/または2,4−ジエチル1,5−ペンタンジオールが特に好ましい。
なお、揮発性有機溶媒は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のガラスペーストには、必要に応じて上記成分以外の成分を、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができる。このような任意成分としては、無機フィラー、着色顔料、消泡剤、分散剤、チキソトロピー付与剤等が挙げられる。また、上記揮発性有機溶媒以外の溶媒、例えば常圧で沸点を有さない不揮発性の有機溶媒も、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができる。
TI=η10/η50 …(1)
式(1)において、η10は、回転粘度計を用いて25℃、回転数10rpmにて測定される粘度(単位:Pa・s)、η50は、回転粘度計を用いて25℃、回転数50rpmにて測定される粘度(単位:Pa・s)である。
このチキソトロピー指数TIは、基材上にガラスペーストを塗布する際のガラスペーストのダレやすさ、塗布後の層表面の平滑性(凹凸の有無)を示す指標となるもので、この値が小さいほどダレやすくなり、逆に、この値が大きいほどダレにくくなるが表面に凹凸が生じやすくなる。上記チキソトロピー指数TIが0.8〜3.8であれば、塗布する際のガラスペーストのダレやすさと、塗布後の層表面の平滑性をバランスさせることができ、表面凹凸の少ない所望の厚さのガラスペースト層を形成することができる。本発明のガラスペーストは、上記チキソトロピー指数TIが1.3〜3.2であることがより好ましい。
(ガラス粉末の製造)
酸化物基準の質量%表記で、B2O3 21.8%、ZnO 49.2%、SiO2 9.9%、Al2O3 1.9%、Na2O 3.3%、K2O 4.1%、CaO 3.3、BaO 5.8およびCuO 0.7%のガラス組成となるように、ホウ酸化トリブチル、2−エチルヘキサン酸亜鉛、ミネラルスピリッツ溶液(亜鉛含量:15.0質量%)、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリス(エチルアセトアセタト)アルミニウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム ミネラルスピリッツ溶液(ナトリウム含量:2.8質量%)、2−エチルヘキサン酸カリウム イソプロピルアルコール溶液(カリウム含量:8.4質量%)、2−エチルヘキサン酸カルシウム ミネラルスピリッツ溶液(カルシウム含量:4.1質量%)、2−エチルヘキサン酸バリウム ミネラルスピリッツ溶液(バリウム含量:15.0質量%)、ナフテン酸銅 ミネラルスピリッツ溶液(銅含量:8.0質量%)を秤量分取した後、溶媒としてミネラルスピリット186mlを加え、15時間攪拌して完全に溶解させ、液体原料を調製した。
画像解析ソフトウエア(三谷商事(株)製 WinRoof)を用いて、TEMで撮像した写真の任意の50個の粒子について、2値化処理した後、2値化面積と同じ面積の等価円の直径を粒子径(Li)として求め、下記の式より平均粒径(L)を算出した。
示差熱分析装置((株)リガク製TG8110)を用いて、約20mgのガラス粉末を5℃/分の昇温速度で、室温から800℃まで昇温して測定した。
[ガラス軟化点Ts]
ガラス粉末約20mgを白金パンに入れ、熱重量測定・示唆熱分析装置((株)リガク製 TG8110)によって昇温速度を10℃/分として測定し、ガラス転移点Tgよりも高温側に現れる軟化流動に伴うDTA曲線の屈曲点における温度をガラス軟化点Tsとした。
上記ガラス粉末と各種有機溶媒とを表1に示すような割合で混合し、3本ロールにて混錬してガラスペーストを調製した。
得られたガラスペーストについて、ブルックフィールド社製デジタル回転粘度計(HBDV−II)に使用して、スピンドル(SC4−14)およびサンプルホルダー(SC4−6R)を用い、25℃にて、回転速度10rpmにおける粘度(η10)および50rpmにおける粘度(η50)を測定するとともに、その測定値からチキソ比を算出した。
結果を、表1に併せ示す。
Claims (6)
- 20〜800nmの平均粒径を有するガラス粉末、および揮発性有機溶媒を含有し、バインダ樹脂を実質的に含有せず、かつ回転粘度計にて、25℃、回転速度10rpmで測定される粘度が20〜600Pa・sであるガラスペーストであって、
前記揮発性有機溶媒が、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルおよび2,4−ジエチル1,5−ペンタンジオールから選ばれる少なくとも1種を含み、
前記揮発性有機溶媒のガラスペーストにおける含有量が20〜70質量%であり、
下記(1)式より求められるチキソトロピー指数TIが0.8〜3.8であることを特徴とするガラスペースト。
TI=η10/η50 …(1)
(式(1)において、η10は、回転粘度計を用いて25℃、回転数10rpmにて測定される粘度(単位:Pa・s)、η50は、回転粘度計を用いて25℃、回転数50rpmにて測定される粘度(単位:Pa・s)である) - 前記揮発性有機溶媒が、1,2−プロパンジオールおよび/または2,4−ジエチル1,5−ペンタンジオールを含む請求項1に記載のガラスペースト。
- 回転粘度計にて、25℃、回転速度10rpmで測定される粘度が50〜400Pa・sである請求項1または2に記載のガラスペースト。
- 前記チキソトロピー指数TIが1.3〜3.2である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラスペースト。
- 前記ガラス粉末の平均粒径が30〜500nmである請求項1〜4のいずれかに記載のガラスペースト。
- 前記揮発性有機溶媒のガラスペーストにおける含有量が30〜60質量%である、請求項1〜5のいずれかに記載のガラスペースト。
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