JP6171748B2 - 原子セル、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体 - Google Patents

原子セル、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体 Download PDF

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Description

本発明は、原子セル、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体に関するものである。
長期的に高精度な発振特性を有する発振器として、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属の原子のエネルギー遷移に基づいて発振する原子発振器が知られている。
一般に、原子発振器の動作原理は、光およびマイクロ波による二重共鳴現象を利用した方式と、波長の異なる2種類の光による量子干渉効果(CPT:Coherent Population Trapping)を利用した方式とに大別される。
いずれの方式の原子発振器においても、通常、アルカリ金属をガスセル(原子セル)内に封入し、そのアルカリ金属を一定のガス状態に保つために、ガスセルをヒーターにより所定温度に加熱する。
ここで、一般に、ガスセル内のアルカリ金属は、そのすべてがガス化するのではなく、一部が余剰分として液体となる。このような余剰分のアルカリ金属原子は、ガスセルの温度の低い部分に析出(結露)することにより液体となるが、励起光の通過領域に存在すると、励起光を遮ってしまい、その結果、原子発振器の発振特性の低下を招くこととなる。
そこで、特許文献1に係るガスセルでは、アルカリ金属を析出させるための凹部がガスセルの内壁面に設けられている。
しかし、特許文献1に係るガスセルでは、凹部内に析出した余剰分のアルカリ金属が励起光の通過領域に面した状態となるため、励起されるガス状のアルカリ金属の一部が凹部内の余剰分のアルカリ金属と接触してしまい、それにより、励起されるガス状のアルカリ金属の状態が不均一となり、その結果、発振特性が低下(例えば周波数変動)するという問題があった。
特開2010−205875号公報
本発明の目的は、余剰分の金属原子による特性の低下を抑制することができる原子セル、量子干渉装置および原子発振器を提供すること、また、かかる量子干渉装置を備える信頼性に優れた電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の原子セルは、気体状の金属原子が収納されている気体収納部と、
液体状または固体状の金属原子が収納されている金属溜り部と、を備え、
前記気体収納部は、1対の窓部と、前記1対の窓部の間に配置されている壁部とを有し、
前記金属溜り部は、前記気体収納部に連通し、かつ、前記気体収納部との間に前記壁部が介在する位置に配置され
前記金属溜り部は、幅が0.1mm以上2mm以下である部分を有し、これにより、前記液体状の金属原子を毛細管現象により留めている、ことを特徴とする。
このような原子セルによれば、気体収納部と金属溜り部との間に壁部が介在しているため、気体収納部内の気体状の金属原子が液体状または固体状の金属原子と接触するのを抑制することができる。すなわち、液体状または固体状の金属原子が気体収納部内に面した状態となるのが防止されるため、気体収納部内の気体状の金属原子は、液体状または固体状の金属原子と接触し難くなる。その結果、気体収納部内の気体状の金属原子の状態が不均一となるのを防止または抑制し、余剰分の金属原子による特性の低下を抑制することができる。
特に、本発明の原子セルでは、金属溜り部は、幅が0.1mm以上2mm以下である部分を有し、これにより、液体状の金属原子を金属溜り部に毛細管現象により留めているため、上記効果が顕著に発揮される。
[適用例2]
本発明の原子セルでは、前記金属溜り部は、前記壁部の内壁面に沿った方向に延びる部分を有していることが好ましい。
これにより、金属溜り部の必要な容積を確保しながら、原子セルの小型化を図ることができる。
[適用例3]
本発明の原子セルでは、前記金属溜り部は、前記1対の窓部が並ぶ方向に沿って延びる部分を有していることが好ましい。
これにより、金属溜り部の形成が容易となる。
[適用例4]
本発明の原子セルでは、前記金属溜り部は、幅が狭くなっている部分を有していることが好ましい。
これにより、金属溜り部の内壁面に対する液体状の金属原子の濡れ性が比較的低い場合には、液体状の金属原子を金属溜り部の幅が狭くなっている部分に毛細管現象により留まらせることができる。
[適用例5]
本発明の原子セルでは、前記金属溜り部は、幅が広くなっている部分を有していることが好ましい。
これにより、金属溜り部の内壁面に対する液体状の金属原子の濡れ性が比較的高い場合、液体状の金属原子を金属溜り部の幅が広くなっている部分に表面張力により留まらせることができる。
[適用例
本発明の原子セルでは、前記気体収納部と前記金属溜り部とを連通していて、前記1対の窓部のうち一方の前記窓部と繋がっている連通部を備えていることが好ましい。
これにより、金属溜り部の必要な容積を確保しながら、原子セルの小型化を図ることができる。
[適用例
本発明の原子セルでは、前記金属溜り部は、他方の前記窓部側に幅が広がっている部分を有することが好ましい。
これにより、金属溜り部の必要な容積を確保しながら、液体状の金属原子を金属溜り部に留まりやすくすることができる。
[適用例
本発明の原子セルでは、前記気体収納部と、前記金属溜り部の一方の前記窓部側にある端部とを接続し、前記気体収納部と前記金属溜り部とを連通させている第1連通部と、
前記気体収納部と、前記金属溜り部の他方の前記窓部側にある端部とを接続し、前記気体収納部と前記金属溜り部とを連通させている第2連通部と、
を備えていることが好ましい。
これにより、金属溜り部が2つの連通部を介して気体収納部に連通していることから、仮に気体収納部内に液体状の金属原子が析出してしまっても、その液体状の金属原子を連通部を介して金属溜り部に容易に移動させることができる。
[適用例
本発明の原子セルでは、前記1対の窓部が前記金属溜り部を封鎖していることが好ましい。
これにより、気体収納部および金属溜り部を有する小型な原子セルを高精度かつ簡単に形成することができる。
[適用例10
本発明の量子干渉装置は、本発明の原子セルを備えることを特徴とする。
このような量子干渉装置によれば、余剰分の金属原子による特性の低下を抑制することができる。
[適用例11
本発明の原子発振器は、本発明の原子セルを備えることを特徴とする。
このような原子発振器によれば、余剰分の金属原子による特性の低下を抑制することができる。
[適用例12
本発明の電子機器は、本発明の原子セルを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れる電子機器を提供することができる。
[適用例13
本発明の移動体は、本発明の原子セルを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性に優れる移動体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)を示す概略図である。 図1に示す原子発振器のガスセル内におけるアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図である。 図1に示す原子発振器の光出射部および光検出部について、光出射部からの2つの光の周波数差と、光検出部での検出強度との関係を示すグラフである。 図1に示す原子発振器が備えるガスセルの斜視図である。 図4に示すガスセルの縦断面図である。 図4に示すガスセルの横断面図である。 本発明の第2実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。 本発明の第6実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。 本発明の第7実施形態に係るガスセルを示す横断面図である。 本発明の第8実施形態に係るガスセルを示す横断面図である。 本発明の第9実施形態に係るガスセルを示す横断面図である。 GPS衛星を利用した測位システムに本発明の原子発振器を用いた場合の概略構成を示す図である。 本発明の移動体の一例を示す図である。
以下、本発明の量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.原子発振器
まず、本発明の原子発振器(本発明の量子干渉装置を備える原子発振器)について説明する。なお、以下では、本発明の量子干渉装置を原子発振器に適用した例を説明するが、本発明の量子干渉装置は、これに限定されず、原子発振器の他、例えば、磁気センサー、量子メモリー等にも適用可能である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)を示す概略図である。また、図2は、図1に示す原子発振器のガスセル内におけるアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図、図3は、図1に示す原子発振器の光出射部および光検出部について、光出射部からの2つの光の周波数差と、光検出部での検出強度との関係を示すグラフである。また、図4は、図1に示す原子発振器が備えるガスセルの斜視図、図5は、図4に示すガスセルの縦断面図、図6は、図4に示すガスセルの横断面図である。
なお、図4〜図6では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、その図示された各矢印の先端側を「+(プラス)」、基端側を「−(マイナス)」という。また、以下では、説明の便宜上、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。
図1に示す原子発振器1は、量子干渉効果を利用した原子発振器である。
この原子発振器1は、図1に示すように、ガスセル2(原子セル)と、光出射部3と、光学部品41、42、43、44と、光検出部5と、ヒーター6と、温度センサー7と、磁場発生部8と、制御部10とを備える。
まず、原子発振器1の原理を簡単に説明する。
原子発振器1では、ガスセル2内に、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属(金属原子)が封入されている。
アルカリ金属は、図2に示すように、3準位系のエネルギー準位を有しており、エネルギー準位の異なる2つの基底状態(基底状態1、2)と、励起状態との3つの状態をとり得る。ここで、基底状態1は、基底状態2よりも低いエネルギー状態である。
このようなガス状のアルカリ金属に対して周波数の異なる2種の共鳴光1、2を前述したようなガス状のアルカリ金属に照射すると、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)に応じて、共鳴光1、2のアルカリ金属における光吸収率(光透過率)が変化する。
そして、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数に一致したとき、基底状態1、2から励起状態への励起がそれぞれ停止する。このとき、共鳴光1、2は、いずれも、アルカリ金属に吸収されずに透過する。このような現象をCPT現象または電磁誘起透明化現象(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)と呼ぶ。
光出射部3は、ガスセル2に向けて、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射する。
ここで、例えば、共鳴光1の周波数ω1を固定し、共鳴光2の周波数ω2を変化させていくと、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数ω0に一致したとき、光検出部5の検出強度は、図3に示すように、急峻に上昇する。このような急峻な信号をEIT信号と呼ぶ。このEIT信号は、アルカリ金属の種類によって決まった固有値をもっている。したがって、このようなEIT信号を基準として用いることにより、高精度な発振器を実現することができる。
以下、原子発振器1の各部を順次詳細に説明する。
[ガスセル]
ガスセル2内には、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属が封入されている。
図4および図5に示すように、ガスセル2は、本体部21と、本体部21を挟んで設けられた1対の窓部22、23とを有している。
本体部21には、Z軸方向に貫通している柱状の貫通孔211、212と、−Z軸方向側に開口し貫通孔211、212を連通させる溝213とが形成されている。
そして、本体部21の−Z軸方向側の端面には、窓部22が接合され、一方、本体部21の+Z軸方向側の端面には、窓部23が接合されている。これにより、貫通孔211による空間S1と、貫通孔212および溝213による空間S2、S3とが形成されている。すなわち、ガスセル2は、連通している空間S1、S2、S3を有し、空間S1、S2が空間S3を介して互いに連通している。
空間S1は、気体状のアルカリ金属が収納される気体収納部である。この空間S1は、1対の窓部22、23および壁部214により形成されている。ここで、壁部214は、1対の窓部22、23の間に配置されている本体部21のうち貫通孔211の内壁面を構成する筒状の部分であって、本体部21に含まれている。
このような空間S1内に収納されている気体状のアルカリ金属は、励起光LLによって励起される。なお、以下では、励起光LLが空間S1内を通過する領域を「励起光通過領域」という。本実施形態では、励起光通過領域の横断面は、空間S1の横断面と相似形状をなし、かつ、空間S1の横断面よりも若干小さく設定されている。
空間S2は、液体状または固体状のアルカリ金属Mが収納されている金属溜り部である。この空間S2は、空間S3を介して空間S1に連通し、空間S1との間に壁部214が介在する位置に配置されている。
このように金属溜り部である空間S2を配置することにより、空間S1内の気体状のアルカリ金属が液体状または固体状のアルカリ金属Mと接触するのを抑制することができる。すなわち、空間S1内から見たとき固体状のアルカリ金属Mが壁部214の陰となり、液体状または固体状のアルカリ金属Mが空間S1内に面した状態となるのが防止されるため、空間S1内の気体状のアルカリ金属は、液体状または固体状のアルカリ金属Mと接触し難くなる。その結果、空間S1内の気体状のアルカリ金属の状態が不均一となるのを防止または抑制し、余剰分の金属原子であるアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
また、前述したように、空間S1、S2は、それぞれ、本体部21に形成されている貫通孔211、212の両端開口が1対の窓部22、23により封鎖されることにより形成されている。これにより、空間S1および空間S2を有する小型なガスセル2を高精度かつ簡単に形成することができる。具体的には、例えば、シリコン基板やガラス基板等の基板をエッチング等の微細加工技術を用いて加工することにより、小型でかつ高精度な本体部21を容易かつ効率的に作成することができる。そのため、小型なガスセル2を高精度かつ簡単に形成することができる。特に、CPTを利用した方式の原子発振器は、二重共鳴現象を利用した方式の原子発振器に比し、小型化に向いており、近年、様々な機器への組み込みが期待され、さらなる小型化の要請も強いことから、小型なガスセル2を高精度かつ簡単に形成することができるという効果は、CPTを利用した方式の原子発振器1において重要となる。
また、空間S2が壁部214の内壁面に沿った方向に延びているので、空間S2の必要な容積を確保しながら、ガスセル2の小型化を図ることができる。特に、空間S2が1対の窓部22、23が並ぶ方向(すなわちZ軸方向)に沿って延びているので、前述したようにエッチング等の微細加工技術を用いて基板を厚さ方向に加工することにより空間S2を形成することができ、空間S2の形成が容易となる。
このような空間S2の幅は、余剰分のアルカリ金属Mの体積やガスセル2全体の体積等に応じて決められるものであり、特に限定されないが、X軸方向に沿った幅について、空間S2の最小幅W1が0.1mm以上2mm以下であることが好ましく、0.1mm以上1mm以下であることがより好ましい。言い換えると、空間S2は、幅が0.1mm以上2mm以下である部分を有することが好ましく、幅が0.1mm以上1mm以下である部分を有することがより好ましい。これにより、液体状のアルカリ金属Mを空間S2に留まりやすくすることができる。例えば、空間S2の内壁面に対する液体状のアルカリ金属Mの濡れ性が比較的高い場合、毛細管現象により液体状のアルカリ金属Mを空間S2内に留めておくことができる。また、本実施形態では、空間S2の一端部のみが空間S3を介して空間S1に連通して解放され、空間S2の他端部に液体状のアルカリ金属Mが配置されている。したがって、空間S2の内壁面に対する液体状のアルカリ金属Mの濡れ性が比較的低い場合であっても、液柱温度計と同様の作用により、液体状のアルカリ金属Mを空間S2の他端部に留めておくことができる。
ここで、液体状態のセシウム、ルビジウム等は、表面張力が比較的小さいため(セシウム67N/m程度、ルビジウム80N/m程度)、本体部21をガラス材料等で構成した場合、空間S2の内壁面に対する液体状のアルカリ金属Mの濡れ性が比較的高くなる。一方、表面張力の大きい金属原子を用いたり、空間S2の内壁面に撥液処理を施したりすることによって、空間S2の内壁面に対する液体状のアルカリ金属Mの濡れ性を比較的低くすることができる。
また、空間S2内に収納された液体状のアルカリ金属Mは、熱膨張、熱収縮、気体状のアルカリ金属の減少に伴う液体状のアルカリ金属Mの減少等により、体積が変化し得るが、液体状のアルカリ金属Mの体積が変化しても、液体状のアルカリ金属Mが納まるように空間S2が構成されている。したがって、液体状のアルカリ金属Mの体積変化が空間S1内の気体状のアルカリ金属の状態に対して影響するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、図6に示すように、Z軸方向から見たとき、空間S2が円形をなしている。したがって、空間S2のY軸方向に沿った幅は、空間S2のX軸方向に沿った幅と等しい。なお、空間S2のY軸方向に沿った幅は、空間S2のX軸方向に沿った幅と異なっていてもよい(例えば、後述する第7、8実施形態参照)。
また、図5に示すように、空間S1と空間S2とを連通させている空間S3は、空間S1と空間S2の一方の窓部22側の端部とを接続している。言い換え得ると、空間S3は、空間S1と空間S2とを連通していて、1対の窓部22、23のうち一方の窓部22と繋がっている。すなわち、空間S2は、一方の窓部22側の端部のみが空間S3を介して空間S1に開放している。これにより、空間S2の他方の窓部23側の端部に余剰のアルカリ金属Mを収納することができる。そのため、空間S2の必要な容積を確保しながら、ガスセル2の小型化を図ることができる。
このような空間S3の幅は、特に限定されず、前述した空間S2の幅と同じであっても異なっていてもよいが、Z軸方向に沿った幅について、空間S3の最小幅W2は、前述した空間S2の最小幅W1と同等またはそれ以上であり、かつ、1対の窓部22、23間の距離に対して1/2以下であることが好ましく、1/3以下であることがより好ましく、1/4以下であることがさらに好ましい。これにより、空間S2の必要な容積を確保するとともに、空間S1内の気体状のアルカリ金属に対する空間S3の影響を抑制することができる。
また、本実施形態では、溝213の横断面形状が矩形であるため、図4に示すように、空間S3の横断面形状(X軸方向から見たときの形状)が矩形である。なお、溝213は、U字溝、V字溝等であってもよく、空間S3の横断面形状は、矩形に限定されない。
このような本体部21に接合されている各窓部22、23は、前述した光出射部3からの励起光に対する透過性を有している。そして、一方の窓部22は、ガスセル2の空間S1内へ励起光LLが入射する入射側窓部であり、他方の窓部23は、ガスセル2の空間S1内から励起光LLが出射する出射側窓部である。
また、窓部22、23は、それぞれ、板状をなし、その板面が励起光LLの軸に対して垂直となるように設置されている。
このようなガスセル2の窓部22、23を構成する材料としては、前述したような励起光に対する透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられる。なお、窓部22、23の厚さや励起光の強度によっては、窓部22、23をシリコンで構成することもできる。
一方、ガスセル2の本体部21を構成する材料は、特に限定されず、窓部22、23と同様にガラス材料、水晶等であってもよいが、金属材料、樹脂材料、シリコン材料等であってもよい。中でも、本体部21の構成材料としては、ガラス材料、水晶、シリコン材料のいずれかを用いることが好ましく、シリコン材料を用いることがより好ましい。これにより、幅や高さが10mm以下となるような小さいガスセル2を形成する場合であっても、エッチング等の微細加工技術を用いて、高精度な本体部21を容易に形成することができる。また、シリコン材料で構成された本体部21は、ガラス材料で構成された窓部22、23と陽極接合法により簡単に気密的に接合することができる。
また、ガスセル2の本体部21と窓部22、23との接合方法としては、これらの構成材料に応じて決められるものであり、気密的に接合できるものであれば、特に限定されないが、例えば、接着剤による接合方法、直接接合法、陽極接合法等を用いることができる。
また、このようなガスセル2は、ヒーター6により、例えば、70℃程度に温度調節される。
[光源]
光出射部3(光源)は、ガスセル2中のアルカリ金属原子を励起する励起光LLを出射する機能を有する。
より具体的には、光出射部3は、励起光LLとして、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射するものである。
共鳴光1は、ガスセル2内のアルカリ金属を前述した基底状態1から励起状態へ励起し得るものである。一方、共鳴光2は、ガスセル2内のアルカリ金属を前述した基底状態2から励起状態へ励起し得るものである。
この光出射部3としては、前述したような励起光を出射し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。
このような光出射部3は、後述する制御部10の励起光制御部12に接続され、光検出部5の検出結果に基づいて駆動制御される(図1参照)。
また、このような光出射部3は、図示しない温度調節素子(発熱抵抗体、ペルチェ素子等)により、所定温度に温度調節される。
[光学部品]
複数の光学部品41、42、43、44は、それぞれ、前述した光出射部3とガスセル2との間における励起光LLの光路上に設けられている。
ここで、光出射部3側からガスセル2側へ、光学部品41、光学部品42、光学部品43、光学部品44の順に配置されている。
光学部品41は、レンズである。これにより、励起光LLを無駄なくガスセル2へ照射することができる。
また、光学部品41は、励起光LLを平行光とする機能を有する。これにより、励起光LLがガスセル2の内壁で反射するのを簡単かつ確実に防止することができる。そのため、ガスセル2内での励起光の共鳴を好適に生じさせ、その結果、原子発振器1の発振特性を高めることができる。
光学部品42は、偏光板である。これにより、光出射部3からの励起光LLの偏光を所定方向に調整することができる。
光学部品43は、減光フィルター(NDフィルター)である。これにより、ガスセル2に入射する励起光LLの強度を調整(減少)させることができる。そのため、光出射部3の出力が大きい場合でも、ガスセル2に入射する励起光を所望の光量とすることができる。本実施形態では、前述した光学部品42を通過した所定方向の偏光を有する励起光LLの強度を光学部品43により調整する。
光学部品44は、λ/4波長板である。これにより、光出射部3からの励起光LLを直線偏光から円偏光(右円偏光または左円偏光)に変換することができる。
後述するように磁場発生部8の磁場によりガスセル2内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、仮に直線偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位に均等に分散して存在することとなる。その結果、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数が他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に少なくなるため、所望のEIT現象を発現する原子数が減少し、所望のEIT信号の強度が小さくなり、その結果、原子発振器1の発振特性の低下をもたらす。
これに対し、後述するように磁場発生部8の磁場によりガスセル2内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、円偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位のうち、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることができる。そのため、所望のEIT現象を発現する原子数が増大し、所望のEIT信号の強度が大きくなり、その結果、原子発振器1の発振特性を向上させることができる。
[光検出部]
光検出部5は、ガスセル2内を透過した励起光LL(共鳴光1、2)の強度を検出する機能を有する。
この光検出部5としては、上述したような励起光を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、太陽電池、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)を用いることができる。
このような光検出部5は、後述する制御部10の励起光制御部12に接続されている(図1参照)。
[ヒーター]
ヒーター6(加熱部)は、前述したガスセル2(より具体的にはガスセル2中のアルカリ金属)を加熱する機能を有する。これにより、ガスセル2中のアルカリ金属を適切な濃度のガス状に維持することができる。
このヒーター6は、通電(直流)により発熱するものであり、例えば、図示しないが、ガスセル2の外表面上に設けられた2つの発熱抵抗体で構成されている。
ここで、一方の発熱抵抗体は、ガスセル2の窓部22(入射側窓部)に設けられ、他方の発熱抵抗体は、ガスセル2の窓部23(出射側窓部)上に設けられている。各窓部22、23のそれぞれに発熱抵抗体を配置することにより、ガスセル2の窓部22、23にアルカリ金属原子が結露するのを防止することができる。その結果、原子発振器1の特性(発振特性)を長期にわたり優れたものとすることができる。
また、窓部23側の発熱抵抗体は、空間S2に対応する部分の温度が他の部分よりも低くなるように構成すること、例えば、空間S2に対応する部分が欠損していたり、空間S2に対応する部分の放熱性が高められていたりすることが好ましい。これにより、空間S2の+Z軸方向側の端部にアルカリ金属を析出させやすくすることができる。
このような発熱抵抗体は、励起光に対する透過性を有する材料、具体的には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物等の透明電極材料で構成される。
また、発熱抵抗体は、例えば、プラズマCVD、熱CVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着等の乾式メッキ法、ゾル・ゲル法等を用いて形成することができる。
なお、ヒーター6は、ガスセル2を加熱することができるものであれば、前述した形態に限定されず、各種ヒーターを用いることができる。また、ヒーター6は、ガスセル2に対して非接触であってもよい。また、ヒーター6に代えて、または、ヒーター6と併用して、ペルチェ素子を用いて、ガスセル2を加熱してもよい。
このようなヒーター6は、後述する制御部10の温度制御部11に電気的に接続され、通電される(図1参照)。
[温度センサー]
温度センサー7は、ヒーター6またはガスセル2の温度を検出するものである。そして、この温度センサー7の検出結果に基づいて、前述したヒーター6の発熱量が制御される。これにより、ガスセル2内のアルカリ金属原子を所望の温度に維持することができる。
なお、温度センサー7の設置位置は、特に限定されず、例えば、ヒーター6上であってもよいし、ガスセル2の外表面上であってもよい。
温度センサー7としては、それぞれ、特に限定されず、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーを用いることができる。
このような温度センサー7は、図示しない配線を介して、後述する制御部10の温度制御部11に電気的に接続されている(図1参照)。
[磁場発生部]
磁場発生部8は、ガスセル2内のアルカリ金属の縮退した複数のエネルギー準位をゼーマン分裂させる磁場を発生させる機能を有する。これにより、ゼーマン分裂により、アルカリ金属の縮退している異なるエネルギー準位間のギャップを拡げて、分解能を向上させることができる。その結果、原子発振器1の発振周波数の精度を高めることができる。
この磁場発生部8は、例えば、ガスセル2を挟むように配置されたヘルムホルツコイル、または、ガスセル2を覆うように配置されたソレノイドコイルで構成されている。これにより、ガスセル2内に一方向の均一な磁場を生じさせることができる。
また、磁場発生部8が発生する磁場は、定磁場(直流磁場)であるが、交流磁場が重畳されていてもよい。
このような磁場発生部8は、後述する制御部10の磁場制御部13に電気的に接続され、通電制御される(図1参照)。
[制御部]
図1に示す制御部10は、光出射部3、ヒーター6および磁場発生部8をそれぞれ制御する機能を有する。
この制御部10は、光出射部3の共鳴光1、2の周波数を制御する励起光制御部12と、ガスセル2中のアルカリ金属の温度を制御する温度制御部11と、磁場発生部8からの磁場を制御する磁場制御部13とを有する。
励起光制御部12は、前述した光検出部5の検出結果に基づいて、光出射部3から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。より具体的には、励起光制御部12は、前述した光検出部5によって検出された(ω1−ω2)が前述したアルカリ金属固有の周波数ω0となるように、光出射部3から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。また、励起光制御部12は、光出射部3から出射される共鳴光1、2の中心周波数を制御する。
また、励起光制御部12は、図示しないが、電圧制御型水晶発振器(発振回路)を備えており、その電圧制御型水晶発振器の発振周波数を光検出部5の検知結果に基づいて同期・調整しながら原子発振器1の出力信号として出力する。
また、温度制御部11は、温度センサー7の検出結果に基づいて、ヒーター6への通電を制御する。これにより、ガスセル2を所望の温度範囲内に維持することができる。
また、磁場制御部13は、磁場発生部8が発生する磁場が一定となるように、磁場発生部8への通電を制御する。
このような制御部10は、例えば、基板上に実装されたICチップに設けられている。
以上説明したような原子発振器1によれば、ガスセル2の空間S1と空間S2との間に壁部214が介在しているため、空間S1内の気体状のアルカリ金属が液体状または固体状のアルカリ金属Mと接触するのを抑制することができる。その結果、空間S1内の気体状のアルカリ金属の状態が不均一となるのを防止または抑制し、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図7において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Aは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Aを備えている。
本体部21Aには、−Z軸方向側に開口する凹部212Aが形成されている。この凹部212Aにより、空間S1に空間S3を介して連通する金属溜り部である空間S2aが形成されている。この空間S2aは、空間S1との間に壁部214Aが介在している。
また、空間S2aは、空間S1よりもZ軸方向に沿った長さが短い。そのため、空間S2aの窓部23側の端部は、窓部23に対して離間している。したがって、ヒーター6を窓部22、23上に設けた2つの発熱抵抗体で構成した場合、空間S2aの窓部23側の端部の温度を低くすることができる。これにより、空間S2の+Z軸方向側の端部にアルカリ金属Mを析出させやすくすることができる。
以上説明したような第2実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図8において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Bは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Bを備えている。
本体部21Bには、貫通孔212Bが形成されている。この貫通孔212Bにより、空間S1に空間S3を介して連通する金属溜り部である空間S2bが形成されている。この空間S2bは、空間S1との間に壁部214Bが介在している。
また、空間S2bは、窓部23側に幅が広がっている部分を有する。これにより、液柱温度計と同様の作用により、液体状のアルカリ金属Mを空間S2bの窓部23側の端部に留めておくことができる。そのため、空間S2bの必要な容積を確保しながら、液体状のアルカリ金属Mを空間S2bに留まりやすくすることができる。
以上説明したような第3実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図9は、本発明の第4実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部および連通部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第4実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図9において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Cは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Cを備えている。
本体部21Cには、貫通孔212Cと、+Z軸方向側に開口する溝215とが形成されている。貫通孔212Cにより、金属溜り部である空間S2cが形成され、空間S2cは、溝213による空間S3(第1連通部)および溝215による空間S4(第2連通部)を介して空間S1に連通している。この空間S2cは、空間S1との間に壁部214Cが介在している。
ここで、空間S3は、空間S1と、空間S2cの一方の窓部22側にある端部とを接続し、空間S4は、空間S1と、空間S2cの他方の窓部23側にある端部とを接続している。これにより、空間S2cが2つの空間S3、S4を介して空間S1に連通していることから、仮に空間S1に液体状のアルカリ金属が析出してしまっても、その液体状のアルカリ金属を空間S3または空間S4を介して空間S2cに容易に移動させることができる。
なお、空間S4の幅W3は、特に限定されず、空間S3の幅W4と同じであってもよいし異なっていてもよい。
以上説明したような第4実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図10は、本発明の第5実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部および連通部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第5実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図10において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Dは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Dを備えている。
本体部21Dには、貫通孔212Dと、−Z軸方向側に開口する溝213Dと、+Z軸方向側に開口する溝215Dとが形成されている。このような貫通孔212Dおよび溝213D、215Dにより、金属溜り部である空間S2dと、空間S2dおよび空間S1を連通させる空間S3d、S4dとが形成されている。この空間S2dと空間S1との間には、壁部214Dが介在している。
ここで、空間S3dは、空間S1と空間S2dの一方の窓部22側の端部とを接続し、空間S4dは、空間S1と空間S2dの他方の窓部23側の端部とを接続している。
その上で、空間S2dは、その途中(Z軸方向での途中)に幅(X軸方向に沿った幅)が狭くなっている部分を有している。これにより、空間S2dの内壁面に対する液体状のアルカリ金属Mの濡れ性が比較的低い場合には、液体状のアルカリ金属Mを空間S2dの幅が狭くなっている部分に毛細管現象により留まらせることができる。
以上説明したような第5実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
図11は、本発明の第6実施形態に係るガスセルを示す縦断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部および連通部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第6実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図11において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Eは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Eを備えている。
本体部21Eには、貫通孔212Eが形成されている。このような貫通孔212により、金属溜り部である空間S2eが形成されている。この空間S2eと空間S1との間には、壁部214Eが介在している。
ここで、空間S3は、空間S1と空間S2eの一方の窓部22側の端部とを接続し、空間S4は、空間S1と空間S2eの他方の窓部23側の端部とを接続している。
その上で、空間S2eは、その途中に幅が広くなっている部分216を有している。これにより、空間S2eの内壁面に対する液体状のアルカリ金属Mの濡れ性が比較的高い場合、液体状のアルカリ金属Mを空間S2eの幅が広くなっている部分216に表面張力により留まらせることができる。
以上説明したような第6実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
図12は、本発明の第7実施形態に係るガスセルを示す横断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部および連通部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第7実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図12において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Fは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Fを備えている。
本体部21Fには、貫通孔212Fと、−Z軸方向側に開口する溝213Fとが形成されている。このような貫通孔212Fおよび溝213Fにより、金属溜り部である空間S2fと、空間S2fおよび空間S1を連通させる空間S3fとが形成されている。
この空間S2fは、Y軸方向に沿った幅がX軸方向に沿った幅よりも大きい。これにより、空間S2fの必要な容積を確保しながら、ガスセルの小型化を図ることができる。
また、空間S2fのX軸方向に沿った幅は、一定である。
また、本実施形態では、空間S3fのY軸方向の幅が空間S2fのY軸方向に沿った幅と等しくなっているが、空間S3fのY軸方向の幅が空間S2fのY軸方向に沿った幅よりも狭くなっていてもよい。
なお、空間S2fと空間S1とを連通させる連通部は、第1実施形態のように1つであってもよいし、第4実施形態のように2つであってもよい。
以上説明したような第7実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
図13は、本発明の第8実施形態に係るガスセルを示す横断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部および連通部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第8実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図13において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Gは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Gを備えている。
本体部21Gには、貫通孔212Gと、−Z軸方向側に開口する溝213Gとが形成されている。このような貫通孔212Gおよび溝213Gにより、金属溜り部である空間S2gと、空間S2gおよび空間S1を連通させる空間S3gとが形成されている。
この空間S2gは、Y軸方向に沿った幅がX軸方向に沿った幅よりも大きい。
その上で、本実施形態では、空間S2gは、Y軸方向での中央部側に、X軸方向に沿った幅が狭くなっている部分を有する。これにより、空間S2gの内壁面に対する液体状のアルカリ金属Mの濡れ性が比較的低い場合には、液体状のアルカリ金属Mを空間S2gの幅が狭くなっている部分に毛細管現象により留まらせることができる。
以上説明したような第8実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態について説明する。
図14は、本発明の第9実施形態に係るガスセルを示す横断面図である。
本実施形態は、原子セルの金属溜り部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第9実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図14において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Hは、第1実施形態の本体部21に代えて、本体部21Hを備えている。
本体部21Hには、貫通孔217および溝218が形成されている。この貫通孔217および溝218により、金属溜り部である空間S5と、空間S1および空間S5を連通させる空間S6とが形成されている。すなわち、ガスセル2Hは、2つの金属溜り部である空間S2、S5と、この空間S2、S5を空間S1に連通させる2つの連通部である空間S3、S6を有する。
以上説明したような第9実施形態によっても、余剰分のアルカリ金属Mによる特性の低下を抑制することができる。
2.電子機器
以上説明したような原子発振器は、各種電子機器に組み込むことができる。このような電子機器は、優れた信頼性を有する。
以下、本発明の電子機器について説明する。
図15は、GPS衛星を利用した測位システムに本発明の原子発振器を用いた場合の概略構成を示す図である。
図15に示す測位システム100は、GPS衛星200と、基地局装置300と、GPS受信装置400とで構成されている。
GPS衛星200は、測位情報(GPS信号)を送信する。
基地局装置300は、例えば電子基準点(GPS連続観測局)に設置されたアンテナ301を介してGPS衛星200からの測位情報を高精度に受信する受信装置302と、この受信装置302で受信した測位情報をアンテナ303を介して送信する送信装置304とを備える。
ここで、受信装置302は、その基準周波数発振源として前述した本発明の原子発振器1を備える電子装置である。このような受信装置302は、優れた信頼性を有する。また、受信装置302で受信された測位情報は、リアルタイムで送信装置304により送信される。
GPS受信装置400は、GPS衛星200からの測位情報をアンテナ401を介して受信する衛星受信部402と、基地局装置300からの測位情報をアンテナ403を介して受信する基地局受信部404とを備える。
3.移動体
図16は、本発明の移動体の一例を示す図である。
この図において、移動体1500は、車体1501と、4つの車輪1502とを有しており、車体1501に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪1502を回転させるように構成されている。このような移動体1500には、原子発振器1が内蔵されている。
このような移動体によれば、優れた信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の原子発振器を備える電子機器は、前述したものに限定されず、例えば、携帯電話機、ディジタルスチルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、パーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
以上、本発明の原子セル、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、ガスセル(原子セル)の本体部に気体収納部および金属溜り部の双方を形成した場合を例に説明したが、金属溜り部を形成する部分は、気体収納部を形成する部分(1対の窓部および本体部)と離間していてもよい。例えば、筒状の部材の両端に1対の窓部を接合して気体収納部として内部空間が形成された構造体と、金属溜り部として内部空間が形成された有底筒状の部材とを互いに内部空間が連通するように接合し、気体収納部および金属溜り部を有するガスセルを形成してもよい。
また、前述した実施形態では、連通部が金属溜り部の長手方向での端部に接続されている場合を例に説明したが、連通部が金属溜り部の長手方向での中央部に接続されていてもよい。ただし、連通部を金属溜り部の長手方向での端部に接続した方が、連通部を金属溜り部の長手方向での中央部に接続した場合に比し、1箇所あたりに配置できる液体状の金属原子の量を多くすることができる。
1‥‥原子発振器 2‥‥ガスセル(原子セル) 2A‥‥ガスセル(原子セル) 2B‥‥ガスセル(原子セル) 2C‥‥ガスセル(原子セル) 2D‥‥ガスセル(原子セル) 2E‥‥ガスセル(原子セル) 2F‥‥ガスセル(原子セル) 2G‥‥ガスセル(原子セル) 2H‥‥ガスセル(原子セル) 3‥‥光出射部 5‥‥光検出部 6‥‥ヒーター 7‥‥温度センサー 8‥‥磁場発生部 10‥‥制御部 11‥‥温度制御部 12‥‥励起光制御部 13‥‥磁場制御部 21‥‥本体部 21A‥‥本体部 21B‥‥本体部 21C‥‥本体部 21D‥‥本体部 21E‥‥本体部 21F‥‥本体部 21G‥‥本体部 21H‥‥本体部 22‥‥窓部 23‥‥窓部 41‥‥光学部品 42‥‥光学部品 43‥‥光学部品 44‥‥光学部品 100‥‥測位システム 200‥‥GPS衛星 211‥‥貫通孔 212‥‥貫通孔 212A‥‥凹部 212B‥‥貫通孔 212C‥‥貫通孔 212D‥‥貫通孔 212E‥‥貫通孔 212F‥‥貫通孔 212G‥‥貫通孔 213‥‥溝 213D‥‥溝 213F‥‥溝 213G‥‥溝 214‥‥壁部 214A‥‥壁部 214B‥‥壁部 214C‥‥壁部 214D‥‥壁部 214E‥‥壁部 215‥‥溝 215D‥‥溝 216‥‥部分 217‥‥貫通孔 218‥‥溝 300‥‥基地局装置 301‥‥アンテナ 302‥‥受信装置 303‥‥アンテナ 304‥‥送信装置 400‥‥GPS受信装置 401‥‥アンテナ 402‥‥衛星受信部 403‥‥アンテナ 404‥‥基地局受信部 1500‥‥移動体 1501‥‥車体 1502‥‥車輪 LL‥‥励起光 M‥‥固体状のアルカリ金属 S1‥‥空間(気体収納部) S2‥‥空間(金属溜り部) S2a‥‥空間(金属溜り部) S2b‥‥空間(金属溜り部) S2c‥‥空間(金属溜り部) S2d‥‥空間(金属溜り部) S2e‥‥空間(金属溜り部) S2f‥‥空間(金属溜り部) S2g‥‥空間(金属溜り部) S3‥‥空間(連結部) S3d‥‥空間(連結部) S3f‥‥空間(連結部) S3g‥‥空間(連結部) S4‥‥空間(連結部) S4d‥‥空間(連結部) S5‥‥空間(金属溜り部) S6‥‥空間(連結部)

Claims (13)

  1. 気体状の金属原子が収納されている気体収納部と、
    液体状または固体状の金属原子が収納されている金属溜り部と、を備え、
    前記気体収納部は、1対の窓部と、前記1対の窓部の間に配置されている壁部とを有し、
    前記金属溜り部は、前記気体収納部に連通し、かつ、前記気体収納部との間に前記壁部が介在する位置に配置され
    前記金属溜り部は、幅が0.1mm以上2mm以下である部分を有し、これにより、前記液体状の金属原子を毛細管現象により留めている、ことを特徴とする原子セル。
  2. 前記金属溜り部は、前記壁部の内壁面に沿った方向に延びる部分を有している請求項1に記載の原子セル。
  3. 前記金属溜り部は、前記1対の窓部が並ぶ方向に沿って延びる部分を有している請求項1または2に記載の原子セル。
  4. 前記金属溜り部は、幅が狭くなっている部分を有している請求項1ないし3のいずれか1項に記載の原子セル。
  5. 前記金属溜り部は、幅が広くなっている部分を有している請求項1ないし3のいずれか1項に記載の原子セル。
  6. 前記気体収納部と前記金属溜り部とを連通していて、前記1対の窓部のうち一方の前記窓部と繋がっている連通部を備えている請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セル。
  7. 前記金属溜り部は、他方の前記窓部側に幅が広がっている部分を有する請求項に記載の原子セル。
  8. 前記気体収納部と、前記金属溜り部の一方の前記窓部側にある端部とを接続し、前記気体収納部と前記金属溜り部とを連通させている第1連通部と、
    前記気体収納部と、前記金属溜り部の他方の前記窓部側にある端部とを接続し、前記気体収納部と前記金属溜り部とを連通させている第2連通部と、
    を備えている請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セル。
  9. 前記1対の窓部が前記金属溜り部を封鎖している請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セル。
  10. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セルを備えることを特徴とする量子干渉装置。
  11. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セルを備えることを特徴とする原子発振器。
  12. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セルを備えることを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セルを備えることを特徴とする移動体。
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