JP6170348B2 - 車両の回生制動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の運動エネルギを電気エネルギとして発電機により回収する車両の回生制動制御装置に関する。
従来から、自動車等の車両の燃費(燃料消費率)を向上させる技術として、減速時に発電機の回生ブレーキによって車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する技術が知られている。これにより、回収した電気エネルギでエアコン等の電装機器を駆動し、加速時や定速走行時における発電動作を抑制することが可能となり、燃費向上を図ることができる。
例えば、特許文献1には、前方の状況を検出するカメラの検出結果に基づいて運転者が減速操作を行うと予測される状況であるか否かを判定し、運転者が減速操作を行うと予測される状況と判定されたときは、発電機の発電電圧を制御する技術が開示されている。
特開2008−99409号公報
ところで、減速時にアクセルを開放してからブレーキを踏み込むタイミングは、個々のドライバの癖や減速感の好みによって異なり、また、車両によっても減速時の回生ブレーキの強さが異なる。
このため、減速時にアクセルを開放してからブレーキを踏むまでの空走期間における減速度は、個人差及び車両差によって大きく異なり、ドライバによっては、減速時の回生ブレーキによる減速感に慣れずに或いは減速感を嫌ってアクセルを踏み増してしまい、却って燃費が悪化する場合がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ドライバがアクセルを開放してからブレーキを踏み込むまでの空走期間における減速度がドライバが求める減速度になるように発電機を制御し、減速度が大きすぎて再加速するといった無駄な燃料の浪費による燃費悪化を防止することのできる車両の回生制動制御装置を提供することを目的としている。
本発明による車両の回生制動制御装置は、 車両の運動エネルギを電気エネルギとして発電機により回収する車両の回生制動制御装置であって、ドライバがブレーキを踏み込む位置を車両の停止位置からの距離で表したブレーキポイントとして学習する制動時学習部と、前記ブレーキポイントの学習値に基づいてドライバがアクセルを開放してからブレーキを踏み込むまでの空走期間における減速度を調整し、調整した減速度に対してドライバがアクセルを開放する位置の頻度分布を調べ、ドライバがアクセルを開放する位置が前記頻度分布の中央となるような減速度を、前記空走期間におけるドライバ固有の減速度として学習する空走時学習部と、前記空走期間における減速度が前記空走時学習部で学習したドライバ固有の減速度となるよう、前記発電機の発電負荷を制御する発電負荷制御部とを備えるものである。
本発明によれば、ドライバがアクセルを開放してからブレーキを踏み込むまでの空走期間における減速度がドライバが求める減速度になるように発電機を制御し、減速度が大きすぎて再加速するといった無駄な燃料の浪費による燃費悪化を防止することができる。
車両に搭載した回生制動制御装置の構成図 ドライバが求める減速度とブレーキタイミングとの関係を示す説明図 回生制動制御装置の機能ブロック図 減速度調整の説明図 減速時回生制動の制御処理を示すフローチャート 要求減速度学習マップの説明図 制動時学習処理のフローチャート 制動時学習処理のフローチャート(続き) 制動時学習のタイミングチャート 制動時学習のキャンセル条件を示すタイミングチャート 制動時学習の他のキャンセル条件を示すタイミングチャート 空走時学習処理のフローチャート 空走時学習処理のフローチャート(続き) 空走時学習のタイミングチャート
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号10は自動車等の車両であり、車両10の車体11に、左右の前輪12a,12b及び左右の後輪13a,13bが、それぞれ懸架装置(図示せず)を介して取り付けられている。各前輪12a,12bの間にはエンジン14が配置され、更にエンジン14にトランスミッション15が一体的に設けられている。図1においては、車両10は、エンジン14により各前輪12a,12bを駆動する前輪駆動方式の車両を示しており、トランスミッション15と各前輪12a,12bとの間に、一対のドライブシャフト16a,16bが設けられている。
各前輪12a,12b及び各後輪13a,13bの近傍には、油圧式のブレーキ装置17がそれぞれ設けられている。各ブレーキ装置17は、ディスクロータ17aとキャリパ17bとを備えている。各キャリパ17bは、フロント側油圧配管18及びリヤ側油圧配管19を介して、マスタシリンダ20に接続されている。各ブレーキ装置17は、マスタシリンダ20からの油圧により作動する。
また、エンジン14のクランクシャフト21には、第1プーリ22が一体回転可能に設けられ、この第1プーリ22に近接して、エンジン14の作動により発電する発電機としてのオルタネータ23が配置されている。オルタネータ23の回転軸24には、第2プーリ25が一体回転可能に設けられている。第1プーリ22と第2プーリ25との間には、内部に心線を有するVベルト26が掛け渡されており、エンジン14の作動に伴いオルタネータ23の回転軸24が常時回転する。
オルタネータ23には、出力電圧を調整するICレギュレータ(図示せず)が一体に設けられている。ICレギュレータは配線27を介してバッテリ28に電気的に接続されており、エンジン14の作動によりオルタネータ23が発電すると、ICレギュレータで調整された規定の電圧でバッテリ28を充電する。
オルタネータ23は、車載の電力制御ユニット29により制御され、車両10の運動エネルギが電気エネルギとして効率良く回収される。電力制御ユニット29は、マイクロコンピュータを中心として構成される電子制御ユニットであり、各種機器を接続するためのインターフェイスを備えている。この電力制御ユニット29のインターフェイスには、オルタネータ23のICレギュレータが配線30を介して電気的に接続されている。更に、電力制御ユニット29のインターフェイスには、車両10の速度(車速)を検出する車速センサ31、アクセルペダル35の踏み込み量を検出するアクセルセンサ34、ブレーキペダル38の踏み込み操作を検出するブレーキスイッチ37が、それぞれ、配線32,33,36を介して電気的に接続されている。
車速センサ31は、ドライブシャフト16aの近傍に設けられ、ドライブシャフト16aの回転状態、つまり車両10の速度(車速)を検出する。車速センサ31としては、例えばホールICタイプのものが用いられる。車速センサ31はドライブシャフト16aの回転数に比例したパルス数のパルス信号を発生する。車速センサ31からのパルス信号は、車速信号(検出信号)として電力制御ユニット29に送出される。
アクセルセンサ34は、運転席側の床等に配置されたアクセルペダル35の踏み込み量を検出し、アクセル開度信号(検出信号)として電力制御ユニット29に送出する。アクセルセンサ34としては、例えばホールICタイプのものが用いられる。また、ブレーキスイッチ37は、運転席側の床等に配置されたブレーキペダル38の踏み込み操作を検出して切替信号を発生する。ブレーキスイッチ37の切替信号は、ブレーキオン信号(検出信号)として電力制御ユニット29に送出される。
尚、図1に示すマスタシリンダ20内にはピストン(図示せず)が摺動自在に設けられている。ピストンは、ブレーキペダル38の踏み込み量に比例してマスタシリンダ20内を摺動する。これによりブレーキペダル38の踏み込み量に比例した大きさの油圧が各配管18,19を介して各キャリパ17bに供給される。
また、電力制御ユニット29は、CAN(Controller Area Network)等の通信バスで形成される車内ネットワーク100に接続されており、この車内ネットワーク100に接続される他の制御ユニットとの間でデータの送受信を行う。本実施の形態においては、電力制御ユニット29は、車外の走行環境情報(プレビュー情報)を取得するプレビュー制御ユニット50から車内ネットワーク100を介して走行環境情報を受信し、この走行環境情報を用いて、後述するオルタネータ23の発電による回生制動制御を行う。
尚、走行環境情報を取得する際には、プレビュー制御ユニット50に加えてナビゲーション装置を用い、ナビゲーション装置の地図情報や測位情報、車外から受信した交通情報等を併用するようにしても良い。
プレビュー制御ユニット50は、車外環境をセンシングするデバイスを備え、自車前方の道路形状や、自車両前方を走行する前走車両、交差点や横断歩道付近に設置された交通信号機(以下、単に「信号機」と記載)を認識し、また信号機の点灯色を識別する。車外環境を色情報を含めてセンシング可能なデバイスとしては、例えば、カラーのイメージセンサを備えた撮像デバイス、レーザレーダ装置と光センサとを組み合わせたデバイス等を用いることができる。
本実施の形態においては、プレビュー制御ユニット50は、車外風景をカラー撮像する撮像デバイスを備え、この撮像デバイスで撮像した画像を処理して車外の環境情報を取得する。撮像デバイスとしては、単眼のカメラ、或いは対象物を異なる視点から撮像するステレオカメラ、例えばCCDやCMOS等のカラーイメージセンサを有する2台のカメラ60a,60bで構成されるステレオカメラ60を用いることができる。このステレオカメラ60は、2台のカメラ60a,60bの互いの光軸が略平行となるように所定の基線長(光軸間隔)で機械的に固定されてユニット化され、例えば車室内の天井前方に取り付け固定されている。
プレビュー制御ユニット50には、ステレオカメラ60からの画像信号に加えて、ヨーレート、車速、操舵角等の各種情報が車内ネットワーク100を介して入力される。プレビュー制御ユニット50は、ステレオカメラ60で撮像した画像を処理して自車両から車外の物体までの距離情報を取得し、この距離情報と、車内ネットワーク100を介して入力される各種センサ・スイッチ類からの情報や他の制御ユニットからの制御情報とに基づいて、自車両前方の走行環境を認識する。
プレビュー制御ユニット50からの走行環境情報は、車内ネットワーク100を介して電力制御ユニット29に送信される。電力制御ユニット29は、プレビュー制御ユニット50からの走行環境情報に基づいて、ドライバが赤信号や前方の低速車両を認識する等してアクセルを離してブレーキを踏むような減速状況を判断し、アクセルを開放してからブレーキを踏むまでの空走期間での減速度が個々のドライバの癖や好みに応じた減速度となるよう、オルタネータ23の発電制御による回生制動を行う。
具体的には、アクセルをオフ(アクセル開放)した地点から信号機又は前方の車両までの間のどの地点でドライバがブレーキをオン(ブレーキ踏み込み)するかにより、アクセルオフからブレーキオンまでの空走時にドライバの求める減速度(ドライバ要求減速度)を学習する。そして、アクセルオフからブレーキオンまでの空走時に、ドライバの要求減速度に応じてオルタネータ23の発電負荷を調整することで個々のドライバの好みに合わせた減速度を実現し、減速度が大きすぎて再加速するといったことをなくし、無駄な燃料の浪費による燃費悪化を防止する。
すなわち、ドライバが赤信号や前走車両を認識してからアクセルを開放するまでの時間は、ドライバが空走時に求める減速度に相関があり、図2(a)に示すように、アクセルオフからブレーキオンまでの時間を比較すると、基準の時間T0に対して、アクセルオフのタイミングが早いドライバは、ブレーキオンまでの時間T1が基準時間T0よりも長く、アクセルオフのタイミングが遅いドライバは、ブレーキオンまでの時間T2が基準時間T0よりも短い傾向がある。従って、車速に応じてアクセルオフの時間からブレーキオンまでの時間を調べることにより、ドライバの求める減速度を知ることができる。
このとき、ドライバが求める減速度に対して、オルタネータ23による負荷が基準よりも軽いときには、ドライバは早めにブレーキを踏み、負荷が重いときには遅めにブレーキを踏むことになる。従って、図2(b)に示すように、ドライバが求める減速度が大きい場合、基準とする負荷L0での減速度に対して負荷をL1に上げる方向に制御することにより、空走時の発電制御の時間を長くして電気エネルギの回収効率を向上することができる。逆に、ドライバが求める減速度が小さい場合には、基準負荷L0での減速度に対して負荷をL2に下げる方向に制御することにより、減速し過ぎてドライバがアクセルを踏み増すことを防止し、無駄な燃料の浪費を回避することができる。
このような減速時回生制動の制御機能を実現するため、本実施の形態においては、図3に示すように、プレビュー制御ユニット50の減速状況検出部90、電力制御ユニット29の減速度学習部91及び発電負荷制御部92により、回生制動制御装置が形成されている。減速度学習部91は、制動時学習部91aと空走時学習部91bとの2つの学習部を備えて構成されている。
減速状況検出部90は、ステレオカメラ60で撮像した画像から自車両前方に信号機を検出し、その点灯色が赤色又は黄色の場合、歩行者用信号機の青信号が点滅している場合、信号機は無いが一時停止の交差点がある場合、自車両前方の道路が見通しの悪い一定以上の曲率のカーブである場合等、ドライバがアクセルを開放してブレーキを踏み込んで減速することが予想される状況を検出し、そのときの自車両から停止位置までの距離を算出する。
制動時学習部91aは、自車両前方に前走車両がいない、若しくは自車両と前走車両との距離が一定以上であり、且つ、以下の(1)〜(3)の何れかの条件が成立する場合に、ドライバがブレーキをオンする位置を、ブレーキポイントとして車速毎に学習する。ブレーキポイントは、停止位置からの距離を車速毎に所定回数平均して学習マップに格納する。
(1)自車両前方の信号機の点灯色が赤色又は黄色、若しくは歩行者用信号機の青信号が点滅していて信号機に到達する前に赤になることが予想される場合で、且つ以下の(a1)及び(b1)の条件を満たす場合
(a1)自車両前方の道路の曲率が一定値以下
(b1)自車両前方の道路の勾配が一定値以下
(2)前方に信号が無いが一時停止の交差点があり、且つ以下の(a2)及び(b2)の条件を満たす場合
(a2)自車両前方の道路の曲率が一定値以下
(b2)自車両前方の道路の勾配が一定値以下
(3)自車両前方の道路が見通しの悪い一定以上の曲率のカーブであり、且つ道路の勾配が一定値以下の場合
空走時学習部91bは、制動時学習部91aによる学習が完了している状態で、制動時学習部91aにおける学習条件と同様の条件が成立する場合、ブレーキポイントとアクセルオフのポイントを結ぶように減速度の制御ゲインを調整し、調整した制御ゲインの減速度でのアクセルオフポイントの頻度を計算する。この過程を繰り返して、アクセルオフポイントが頻度分布の中央値に重なったときの制御ゲインを、ドライバが要求する空走時の減速度として学習する。
すなわち、アクセルオフの頻度分布Rを調べ、頻度分布Rが停止位置から離れるような場合には、図4(a)に破線で示すように、ブレーキオンまでの空走時の減速度を緩める方向に調整する。逆に、頻度分布Rが停止位置に近づくような場合には、図4(b)に破線で示すように、ブレーキオンまでの空走時の減速度を強める方向に調整する。このとき、減速度が強くてドライバがアクセル操作をしたときは、設定値分だけ制御ゲインを小さくする。そして、最終的に、調整した減速度でのアクセルオフポイントが頻度分布Rの中央値に重なったとき、そのときの制御ゲインをドライバ要求減速度として学習する。
このアクセルオフポイントが頻度分布の中央となる制御ゲインは、アクセルオフ時の車速毎、アクセルオフからの経過時間毎に求められ、車速と経過時間とを格子軸とする要求減速度学習マップに格納される。すなわち、アクセルオフ時の同じ車速に対しては、アクセルオフからの経過時間毎に、減速度を調整してアクセルオフポイントが頻度分布の中央とゲインを求め、アクセルオフからの同じ経過時間に対しては、アクセルオフ時の車速毎に、減速度を調整してアクセルオフポイントが頻度分布の中央となるゲインを求める。
発電負荷制御部92は、減速状況検出部90でドライバがアクセルを開放してブレーキを踏み込んで減速することが予想される状況を検出したとき、アクセルオフの空走期間中に、個々のドライバ毎に学習した減速度となるようにオルタネータ23の発電負荷を制御する。また、アクセルオフの空走時間を経てブレーキが踏まれた場合には、オルタネータ23の発電負荷が一定となるように制御する。
具体的には、空走期間中の減速度を調整するとき、現在の減速度を単位換算して回生トルクを求め、この回生トルクに学習で得た制御ゲインを乗算してオルタネータ23の目標回生トルクを算出する。そして、目標回生トルクとオルタネータ23の回転数とに基づいてオルタネータ23の出力電流を設定し、この出力電流に基づいてオルタネータ23の発電を制御することにより、ドライバが望む減速度となるように調整する。
次に、電力制御ユニット29による減速時回生制動の制御処理について、図5以下に示す各フローチャートを用いて説明する。これらのフローチャートにおいて、図5は減速時回生制動制御のメイン処理を示し、図7,図8は制動時学習処理、図12,図13は空走時学習処理を示している。
図5のフローチャートに示す減速時回生制動制御のメイン処理では、先ず、最初のステップS1において、自車両前方に、赤又は黄色の点灯色の信号機、青信号が点滅している歩行者用信号機、一時停止の交差点、見通しの悪い一定以上の曲率でカーブしている道路等を検出し、自車両が減速する状況であるか否かを調べる。そして、自車両が減速する状況でない場合には、本処理を抜け、自車両が減速する状況である場合、ステップS2でアクセルセンサ34からの信号に基づいて、アクセルペダル35が開放されてアクセルがオフされたか否かを調べる。
その結果、ステップS2においてアクセルオフになっていない場合には、本処理を抜け、アクセルオフの場合、ステップS3へ進んでブレーキスイッチ37がオンであるか否かを判定する。その結果、ブレーキスイッチ37がオフである場合には、ステップS3からステップS4へ進み、現在の減速度を単位換算した回生トルク(St_Tq)に、学習済みの制御ゲインGlrを乗算し、オルタネータ23の目標回生トルク(Alt_Tq)として(Alt_Tq=St_Tq*Glr)ステップS6へ進む。
制御ゲインGlrは、図7,図8の制動時学習処理を経て、図12,図13の空走時学習処理により個々のドライバ毎に学習された学習値であり、アクセルオフ時の車速とアクセルオフからの経過時間とを格子軸とする要求減速度学習マップに格納されている。図6は要求減速度学習マップに格納されている学習値(制御ゲインGlr)の数値例を示しており、この制御ゲインGlrは、アクセルオフ時の車速とアクセルオフからの経過時間とに応じて動的に参照され、値が変更される。
このように、個々のドライバ毎に学習した制御ゲインGlrを用いてオルタネータ23の目標回生トルクを設定することにより、空走時にドライバの求める減速度を実現することができる。その結果、ドライバが期待しない急減速によるアクセルの踏み込みや緩すぎる減速によるブレーキの踏み込みを防止することができ、不要な燃料の浪費による燃費悪化や走行フィーリングの悪化を防止することができる。
尚、後述するように、本実施の形態においては、車両の積載重量の変化を考慮し、要求減速度学習マップは、車両重量別に、標準のマップと、重量が増えた場合のマップとの2つのマップを用いており、そのときの車両重量に応じたマップが選択される。
一方、ステップS3において、ブレーキスイッチ37がオンである場合には、ステップS3からステップS5に進み、現在の回生トルク(St_Tq)に所定の制御ゲインGbrを乗算し、オルタネータ23の目標回生トルク(Alt_Tq)として(Alt_Tq=St_Tq*Gbr)ステップS6へ進む。このときの制御ゲインGbrは、一定の値(例えば、Gbr=1.5)とする。
ステップS6では、目標回生トルク(Alt_Tq)及びオルタネータ23の回転数(Alt_rpm)に基づき、オルタネータ23の出力電流(Alt_A)を設定する。この出力電流(Alt_A)の設定は、例えば、目標回生トルク(Alt_Tq)とオルタネータ回転数(Alt_rpm)とを格子軸とするマップを参照して設定される。そして、ステップS7で出力電流(Alt_A)をオルタネータ23に出力し、この出力電流(Alt_A)に基づいてオルタネータ23を回生制御する。その後、ステップS1に戻って以上の処理を繰り返す。
次に、ドライバ要求減速度(制御ゲインGlr)の学習処理について、図7,図8,図12,図13のフローチャートを用いて説明する。
先ず、図7,図8の制動時学習処理について説明する。この制動時学習処理では、ステップS11〜S18において、学習条件が成立するか否かを判定する。すなわち、ステップS11において、自車両前方に前走車両がいない(検出されない)、若しくは自車両と前走車両との距離が一定以上である条件が成立するか否かを調べる。そして、ステップS11の条件が成立しない場合には、そこでのループ処理となり、条件が成立する場合、ステップS11からステップS12へ進み、自車両前方に信号機があるか否かを調べる。
自車両前方に信号機が無い場合には、更に、ステップS13で自車両前方に一時停止の交差点があるか否かを調べる。そして、一時停止の交差点が無い場合には、ステップS13からステップS14へ進んで前方に見通しの悪いB値以上の曲率のカーブがあるか否かを調べる。B値以上の曲率のカーブがない場合には、ステップS14からステップS11へ戻り、B値以上の曲率の見通しの悪いカーブがある場合、ステップS14からステップS18へ進んで前方の道路がC値以下の勾配か否かを調べる。前方の道路の勾配がC値を超える場合には、ステップS18からステップS11へ戻り、前方の道路がC値以下の勾配の平坦路である場合には、学習条件成立と判断してステップS19へ進む。
一方、ステップS12において、自車両前方に信号機がある場合には、ステップS15で信号機が赤又は黄色の信号であるか否かを調べる。そして、赤又は黄色の信号である場合には、ステップS15からステップS17へ進み、赤又は黄色の信号でなく青色の信号である場合には、ステップS15からステップS16へ進んで歩行者用信号機の青信号が点滅しているか否かを調べる。
ステップS16において、歩行者用信号機の青信号が点滅していない場合には、ステップS11へ戻り、歩行者用信号機の青信号が点滅しており、信号機に到達する前に車両用の信号機が赤に切り替わることが予想される場合には、ステップS16からステップS17へ進む。
ステップS17では、前方の信号機のある道路の曲率がA値以下であるか否かを調べ、A値を超える曲率のカーブである場合には、ステップS11へ戻り、道路の曲率がA値以下の場合、前述のステップS18へ進む。そして、ステップS18で前方の道路がC値以下の勾配か否かを調べ、勾配がC値を超える場合には、ステップS18からステップS11へ戻り、勾配がC値以下の平坦路である場合、学習条件成立と判断してステップS19へ進む。
ステップS19は、一定以上の荷物を積載する等して車両重量が通常よりも増加しているか否かを判定するステップであり、例えば車高センサによりリヤの車高を検出することで、車両重量の増加を判断する。そして、車重が一定値以下の場合には、ステップS20以降で標準重量時のブレーキポイントの学習を行い、車重が一定値を超えている場合には、ステップS30以降で重量増加時のブレーキポイントの学習を行う。
標準重量時のブレーキポイントの学習は、ステップS20でブレーキポイントの平均値を車速毎に算出し、標準重量時に対応する第1の学習マップの該当格子に出力する。そして、ステップS21で第1の学習マップに出力した回数をカウントして既定値を超えたか否かを調べ、規定値以下の場合には、ステップS11に戻り、規定値を超えた場合、学習完了としてフラグをセットする等して本処理を終了する。
車重増加時の学習も同様であり、ステップS30でブレーキポイントの平均値を車速毎に算出し、車両重量増加時に対応する第2の学習マップの該当格子に出力する。そして、ステップS31で第2の学習マップに出力した回数をカウントして既定値を超えたか否かを調べ、規定値以下の場合には、ステップS11に戻り、規定値を超えた場合には学習完了として、フラグをセットする等して本処理を終了する。
尚、学習完了のフラグは、ドライバが変わって学習値が所定の設定値以上に変化したときにはクリアされ、再学習が行われる。
図9〜図11は、制動時学習のタイミングチャートであり、学習に係る諸条件の変化を示している。図9においては、自車両前方の前走車両との距離が一定以上で、信号機が黄色であり、道路の曲率や勾配の各条件が満足されるとき、アクセルオフにより学習許可と判定され、ブレーキオンで学習が実行される。この学習は、自車両前方への他車両の割り込みがあった場合、若しくは前走車両との距離が急に縮まった場合には、キャンセルされる。
また、図10に示すように、同図のBrk点でブレーキを強く踏みすぎて減速度が大きくなり過ぎ、Acl点でアクセルをオンしてしまった場合には、その時点で学習がキャンセルされる。更に、図11のAclBrk点に示すように、ドライバが信号を見落とす等してアクセルをオフせず、通常とはかけ離れたブレーキ操作を行ったときには、学習許可がキャンセルされ、学習も実行されない。
次に、図12,図13の空走時学習処理について説明する。この空走時学習処理は、最初のステップS10で制動時学習処理によるブレーキポイントの学習が完了しているか否かを調べる。ブレーキポイントの学習が完了していない場合には、ブレーキポイントの学習が完了するまでステップS10で待ちループとなり、ブレーキポイントの学習が完了した場合、ステップS11〜S18において、学習条件が成立するか否かを判定する。
この学習条件の判定は、制動時学習処理と同様であり、学習条件が成立しない場合には、ステップS10へ戻り、学習条件が成立する場合、ステップS19で車両重量の増加を判断する。そして、車重が一定値以下の場合には、ステップS40以降で標準重量時のドライバ要求減速度の学習を行い、車重が一定値を超えている場合には、ステップS50以降で重量増加時のドライバ要求減速度の学習を行う。
標準重量時のドライバ要求減速度の学習は、ステップS40において、先に学習したブレーキポイントとアクセルオフのポイントを結ぶラインに重なるように減速度の制御ゲインを調整し、ステップS41で、調整した制御ゲインでの減速度に対してドライバがどの地点でアクセルオフしたかを調べて頻度計算する処理を繰り返す。そして、ステップS42で、ドライバのアクセルオフポイントが頻度分布の中央値に重なったときの制御ゲインを学習値として、標準重量時に対応する第1の要求減速度学習マップの該当する格子に出力し、学習を終了する。
車重増加時の学習も同様であり、ステップS50において、先に学習したブレーキポイントとアクセルオフのポイントを結ぶラインに重なるように減速度の制御ゲインを調整し、ステップS51で、調整した制御ゲインでの減速度に対してドライバがどの地点でアクセルオフしたかを調べて頻度計算する処理を繰り返す。そして、ステップS52で、ドライバのアクセルオフポイントが頻度分布の中央値に重なったときの制御ゲインを学習値として、重量増加時に対応する第2の要求減速度学習マップの該当する格子に出力し、学習を終了する。
この空走時学習は、一回の運転で学習が完了しなくても計算結果は記憶しておき、次の運転に反映する。また、始動する毎に再学習を行うが、一旦ストアした学習値を反映し、その学習値を基準として頻度計算をし直す。
図14は空走時学習のタイミングチャートであり、学習に係る諸条件の変化を示している。図14においては、自車両前方の前走車両との距離が一定以上で信号機が青信号であり、道路の曲率及び勾配が学習の条件を満足している状況下で、歩行者用信号機の青信号の点滅により学習許可が判定され、アクセルオフで学習が開始されてブレーキオンで学習が終了する。
このように本実施の形態においては、ドライバがアクセルを開放してからブレーキを踏み込むまでの空走期間における減速度をドライバ固有の減速度として学習し、空走期間における実際の減速度がドライバ固有の減速度となるようオルタネータ23の発電負荷を制御するので、減速度が大きすぎて再加速するといった無駄な燃料の浪費による燃費悪化を防止することができる。
10 車両
23 オルタネータ
29 電力制御ユニット
50 プレビュー制御ユニット
90 減速状況検出部
91 減速度学習部
91a 制動時学習部
91b 空走時学習部
92 発電負荷制御部
Glr 制御ゲイン(ドライバ要求減速度)

Claims (2)

  1. 車両の運動エネルギを電気エネルギとして発電機により回収する車両の回生制動制御装置であって、
    ドライバがブレーキを踏み込む位置を車両の停止位置からの距離で表したブレーキポイントとして学習する制動時学習部と、
    前記ブレーキポイントの学習値に基づいてドライバがアクセルを開放してからブレーキを踏み込むまでの空走期間における減速度を調整し、調整した減速度に対してドライバがアクセルを開放する位置の頻度分布を調べ、ドライバがアクセルを開放する位置が前記頻度分布の中央となるような減速度を、前記空走期間におけるドライバ固有の減速度として学習する空走時学習部と、
    前記空走期間における減速度が前記空走時学習部で学習したドライバ固有の減速度となるよう、前記発電機の発電負荷を制御する発電負荷制御部と
    を備えることを特徴とする車両の回生制動制御装置。
  2. 前記制動時学習部は、前記ブレーキポイントを、ブレーキオン時の車速毎に学習することを特徴とする請求項記載の車両の回生制動制御装置。
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