JP6169335B2 - 飛行制御装置、宇宙機、及び飛行制御方法 - Google Patents

飛行制御装置、宇宙機、及び飛行制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、飛行制御装置、宇宙機、及び飛行制御方法に関するものである。
宇宙機(例えばカプセル型の宇宙機)を軌道上から地上又は水上に帰還させる場合、地上又は水上での落下分散域を小さく抑えるために、大気圏での誘導が行われ、誘導方法としては、ダウンレンジ及びクロスレンジ共に宇宙機のバンク角を制御して誘導する方法が行われている。
この誘導方法(揚力飛行ともいう。)では、宇宙機の重心を対象軸からオフセットさせて揚力を発生させることにより宇宙機を飛行させ、バンク角を変えることにより揚力を調整し、ダウンレンジ方向の誘導を行う。また、クロスレンジ方向の誘導は、ダウンレンジ方向の誘導で決定されるバンク角を左右に維持する時間を調整することで行われる。
また、宇宙機の地上(水上)への突入における地表面近くでの最終的な減速方法としては、パラシュートを開くことによる緩降下が行われている。
ここで、揚力飛行の終盤では、宇宙機の速度減少と共に飛行上下角が増大し、宇宙機に発生させることができる揚力が小さくなる。この結果、ダウンレンジやクロスレンジの調整能力が小さくなり、風による機体への影響をバンク角の制御(バンク角誘導)では排除できず、宇宙機の落下分散域に誤差が生じることとなる。
また、パラシュートを用いた降下も風の影響を受けるので、これによっても宇宙機の落下分散域に誤差が生じることとなる。
パラシュートを用いた降下による落下分散域の誤差を抑制するため、例えば特許文献1には、パラシュートの周縁部と宇宙機とを連結する吊索の上方に一端を繋着し、他端側を巻回装置により巻取り巻き戻して緊張、弛緩状態を作り出し、傘体を収縮、展開状態にできる補助索と、宇宙機の降下位置、目標点の位置及び風向、風速等のデータを入力して降下物体ができるだけ目標点近辺に降下できるように傘体を開閉させるべく巻回装置に巻取り、巻き戻し信号を出す制御装置とからなるパラシュート開傘制御装置が開示されている。
特開平7−40898号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているパラシュート開傘制御装置を用いたとしても、パラシュートによる降下中に目標地点に向かって宇宙機を積極的に誘導することは困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、地上又は水上への降下時に風の影響を受けても、目標位置へ精度高く到着することができる、飛行制御装置、宇宙機、及び飛行制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の飛行制御装置、宇宙機、及び飛行制御方法は以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係る飛行制御装置は、前記目標位置の近辺における風の影響を考慮せずに前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置に到着させるための元基準経路を算出し、前記宇宙機の大気圏への再突入までの期間に、前記目標位置の近辺における風に基づいて、前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置へ到着させるための修正基準経路を生成する基準経路生成手段を備え、前記基準経路生成手段は、前記目標位置の近辺における風に基づいて算出された前記パラシュートを開傘する位置を示す開傘位置情報により示される位置と前記元基準経路とが重なり合うように該元基準経路を平行移動させることによって、前記修正基準経路を生成し、前記修正基準経路により示される前記宇宙機を大気圏へ再突入させる位置を算出する。
本構成に係る飛行制御装置は、大気を有する天体における目標位置へパラシュートを用いた降下により宇宙機を到着させる。
そして、基準経路生成手段によって、宇宙機の大気圏への再突入までの期間に、目標位置の近辺における風に基づいて算出されたパラシュートの開傘位置を示す開傘位置情報に基づいて、宇宙機の大気圏への再突入位置から宇宙機を目標位置へ到着させるための修正基準経路が生成される。
すなわち、開傘位置情報は、宇宙機が風の影響により流されることを考慮して算出されたパラシュートの開傘位置であり、宇宙機は、予め風の影響を考慮した位置でパラシュートが開かれるので、風の影響により流されても目標位置に到着できる。
なお、目標位置の近辺とは、例えば目標位置を中心とした所定範囲内であって、目標位置と同程度の風が吹いている領域であり、地上(水上)又は空中である。風とは、例えば向き及び速度により特定される。パラシュートを開傘する位置は、例えば緯度、経度、及び高度によって特定される。
従って、本構成によれば、宇宙機が受ける風の影響を排除できるので、地上又は水上への降下時に風の影響を受けても、目標位置へ精度高く到着することができる。
本構成によれば、目標位置の近辺における風の影響を考慮せずに生成した宇宙機の大気圏への再突入位置から宇宙機を目標位置に到着させるための元基準経路を開傘位置情報により示される位置と重なり合わせる、すなわち宇宙機が受ける風の影響をオフセットさせることで、風の影響を考慮した修正基準経路が生成されるので、宇宙機を目標位置へより精度高く到着させるための基準経路を簡易に生成することができる。
上記第一態様では、前記開傘位置情報が、大気圏突入後であって前記パラシュートを開傘する前に前記宇宙機が受ける風、及び前記パラシュートを開傘した後に前記宇宙機が受ける風に基づいて算出されることが好ましい。
本構成によれば、宇宙機が揚力飛行の終盤に受ける風の影響、及び宇宙機がパラシュートを開傘した後に受ける風の影響を考慮して、パラシュートを開傘する位置が算出されることとなるので、宇宙機を目標位置へより精度高く到着することができる。
本発明の第二態様に係る宇宙機は、上記記載の飛行制御装置を備え、前記飛行制御装置によって生成された前記修正基準経路に基づいて目標位置まで降下する。
本発明の第三態様に係る飛行制御方法は、大気を有する天体における目標位置へパラシュートを用いた降下により宇宙機を到着させるための飛行制御方法であって、前記目標位置の近辺における風の影響を考慮せずに前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置に到着させるための元基準経路を算出し、前記宇宙機の大気圏への再突入までの期間に、前記目標位置の近辺における風に基づいて、前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置へ到着させるための修正基準経路を生成する第1工程と、前記修正基準経路により示される前記宇宙機を大気圏へ再突入させる位置で、前記宇宙機を大気圏へ再突入させ、前記目標位置の近辺における風に基づいて算出された前記パラシュートを開傘する位置を示す開傘位置情報により示される位置において前記パラシュートを開傘する第2工程と、を含み、前記第1工程では、前記開傘位置情報により示される位置と前記元基準経路とが重なり合うように該元基準経路を平行移動させることによって、前記修正基準経路を生成し、前記修正基準経路により示される前記宇宙機を大気圏へ再突入させる位置を算出する。
本発明によれば、地上又は水上への降下時に風の影響を受けても、目標位置へ精度高く到着することができる、という優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る宇宙機の外観図である。 本発明の実施形態に係る宇宙機が備える飛行制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 宇宙機が大気圏で風の影響を受ける場合における飛行経路の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る修正基準経路に沿った宇宙機の飛行経路一例を示す図である。 本実施形態に係る基準経路生成処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態において、風の計測から基準経路の生成、そして宇宙機の目標位置への到達までの流れを示した模式図である。
以下に、本発明に係る飛行制御装置、宇宙機、及び飛行制御方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る宇宙機10の外観図である。
本実施形態に係る宇宙機10は、所謂カプセル型の宇宙機であり、大気を有する天体(例えば地球や火星等の惑星及び衛星等)上の目標位置(地上又は水上)へ、大気圏外すなわち宇宙空間から大気圏へ突入し、到着可能とされている。
本実施形態では、一例として、地球上で打ち上げられた宇宙機10が、地球の大気圏へ再突入する場合について説明する。
宇宙機10は、大気圏において機体の傾きを変化させることで機体に生じる揚力を変化させ、速度を変化させる揚力飛行を行う。例えば、本実施形態に係る宇宙機10のようなカプセル型では、側面等に設けられた複数のガス噴射装置12からガスを噴射することによって機体の傾きを変える。なお、図1に示される宇宙機10は一例であり、ガス噴射装置12は宇宙機10の側面以外にも設けられてもよく、ガス噴射装置12の数も図1の例に限定されるものではない。
図2は、本実施形態に係る宇宙機10が備える飛行制御装置20に係る電気的構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る飛行制御装置20は、宇宙機10全体の動作を司る演算装置であるCPU(Central Processing Unit)22、各種プログラム及び各種データ等が予め記憶した記憶手段であるROM(Read Only Memory)24、CPU22による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)26を備えている。
さらに、飛行制御装置20は、飛行制御部28、センサ制御部30、及び送受信部32を備えている。
飛行制御部28は、機体からガスを噴射させる機能を有するガス噴射装置12に接続され、ガス噴射装置12を制御することによって宇宙機10の傾きを制御する。
また、飛行制御部28は、パラシュート34を開傘させるパラシュート開傘装置36に接続され、所定のタイミングでパラシュート34を開傘させる。
センサ制御部30は、センサ38と接続され、センサ38との間でデータの入出力を行う。センサ38には、機体の加速度を計測する加速度センサ、機体の現在位置を計測するためのGPS(Global Positioning System)センサ等が含まれる。
送受信部32は、アンテナ40を介して、地上設備との間で各種情報の送受信を行う。
これらCPU22、ROM24、RAM26、飛行制御部28、センサ制御部30、及び送受信部32は、システムバス42を介して相互に電気的に接続されている。従って、CPU22は、ROM24及びRAM26へのアクセス、飛行制御部28、センサ制御部30、及び送受信部32との間におけるデータの入出力等を各々行なうことができる。
なお、CPU22は、センサ38に含まれる加速度センサで計測された加速度を積分することによって宇宙機10の速度を算出する。また、CPU22は、加速度を2重積分した結果に基づいて、宇宙機10の現在位置を算出することもできる。
さらに、CPU22は、宇宙機10を目標位置へ到着させるための基準経路を生成する。
宇宙機10の基準経路は、例えば基準軌道誘導方式、クローズドフォーム誘導法、又は実時間積分法等によって生成される。
基準軌道誘導方式では、レンジと宇宙機10の速度とで基準経路を特定する。すなわち、宇宙機10の速度が所定の着陸速度となると共にレンジが0となった場合、宇宙機10は、目標位置に正しく到着することとなる。
具体的には、基準軌道誘導方式では、1本の基準経路と、飛行に関連するパラメータが変化したときのレンジへの影響(感度係数)を地上設備で予め解析し、解析結果を示したデータ(テーブルデータ)を記憶装置に記憶させる。そして、宇宙機10は、該データを用いて、機体の姿勢を制御することによって基準経路からのずれを修正しながら、レンジに対応した速度で飛行を行う。
クローズドフォーム誘導法では、制約条件の範囲内で、抗力加速度と宇宙機10の速度(又はエネルギー)とで基準経路を特定する。
具体的には、クローズドフォーム誘導法では、基準経路を複数のフェーズに分割し、レンジを解析的に計算できる近似式で基準経路を各フェーズ毎に構成し、フェーズ毎の式を組合せることによって基準経路とする。レンジは、Rをレンジ、Vを宇宙機10の速度、Dを抗力加速度とすると(1)式を用いて算出される。
Figure 0006169335
そして、算出されたレンジと実際のレンジにずれがある場合、フェーズ毎に近似式の係数を調整することによって基準経路が修正される。
実時間積分法では、クローズドフォーム誘導法と同様に抗力加速度と宇宙機10の速度(又はエネルギー)とで基準経路を特定する。そして、実時間積分法では、運動方程式を用いて宇宙機10の挙動を飛行中に算出することによって基準経路を算出し、(1)式を用いて数値積分してレンジを計算し、運動方程式を用いて基準経路を時々刻々作り直す。
ここで、宇宙機10は、大気圏へ再突入して目標位置に到着するまでに、風の影響を受け、落下地点が目標位置とずれる可能性がある。
図3は、宇宙機10が大気圏で風の影響を受ける場合における飛行経路の一例を示す図であり、飛行経路を上空から示した模式図である。
図3における破線は、宇宙機10によって生成された基準経路であり、実線は、宇宙機10が基準経路に沿ってバンク角誘導により実際に飛行する経路(以下、「飛行経路」という。)である。宇宙機10は、基準経路に沿ったバンク角誘導により、目標位置に到達するべきところ、揚力飛行の終盤に風から受ける影響やパラシュート34の開傘後に風から受ける影響により、目標位置と異なった位置に落下する場合がある。
目標位置と落下位置が異なると、例えば、宇宙機10に格納された試料の回収が遅れるという問題が生じる。
そこで、本実施形態に係る飛行制御装置20は、目標位置の近辺における風に基づいて算出されたパラシュート34を開傘する位置を示す開傘位置情報に基づいて、宇宙機10を目標位置へ到着させるための基準経路(以下、「修正基準経路」という。)を生成する。
開傘位置情報は、宇宙機10が風の影響により流されることを考慮して算出されたパラシュート34を開傘する位置であり、宇宙機10は、予め風の影響を考慮した位置でパラシュート34が開かれるので、風の影響により流されても、目標位置に到着できる。
図4は、修正基準経路に沿った宇宙機10の飛行経路一例を示す図であり、飛行経路を上空から示した模式図である。
図4における破線は、宇宙機10によって生成された修正基準経路であり、実線は、宇宙機10が修正基準経路に沿ってバンク角誘導により実際に飛行する飛行経路であり、一点鎖線は、修正基準経路の元となった基準経路(以下、「元基準経路」といい、図3に示される基準経路と同じ)である。
図4に示されるように、修正飛行経路は、修正飛行経路に沿って飛行した宇宙機10の落下位置と目標位置とが一致するように、揚力飛行の終盤に風から受ける影響やパラシュート34の開傘後に風から受ける影響を考慮して、生成される。
図5は、CPU22で実行される基準経路生成処理(基準経路生成プログラム)の流れを示すフローチャートである。基準経路生成処理を実行する場合、CPU22は、基準経路生成手段として機能する。
まず、ステップ100では、地上設備で算出された開傘位置情報を、地上設備からアンテナ40を介して送受信部32が受信したか否かを判定し、開傘位置情報を受信するまで待ち状態となる。
なお、開傘位置情報は、大気圏への再突入後であってパラシュート34を開傘する前に宇宙機10が受ける風、及びパラシュート34を開傘した後に宇宙機10が受ける風に基づいて算出される。すなわち、宇宙機10が揚力飛行の終盤に受ける風の影響、及び宇宙機10がパラシュート34を開傘した後に受ける風の影響を考慮して、パラシュート34を開傘する位置が算出されることとなる。
宇宙機10が受ける風は、上述したように、目標位置の近辺における風である。
目標位置の近辺とは、例えば目標位置を中心とした所定範囲内であって、目標位置と同程度の風が吹いている領域であり、地上(水上)又は空中である。
また、風とは、例えば向き(風向)及び速度(風速)により特定され、パラシュート34を開傘する位置は、例えば緯度、経度、及び高度によって特定される。
そして、開傘位置情報は、例えば、目標位置、目標位置の近辺の風、宇宙機10の落下速度、風を受ける宇宙機10の表面積や形状等に基づいて、地上設備で算出される。地上設備は、宇宙機10に比べて、処理速度の速い情報処理装置を容易に備えることができるため、地上設備で開傘位置情報を算出する方が、宇宙機10で開傘位置情報を算出する場合に比べて、より精度の高い開傘位置情報を算出できる。
ステップ102では、送受信部32が開傘位置情報を受信すると、風の影響を考慮せずに目標位置に到着させるため基準経路である元基準経路を算出する。元基準経路は、上述した基準軌道誘導方式、クローズドフォーム誘導法、又は実時間積分法等によって算出される。
次のステップ104では、開傘位置情報により示される位置と元基準経路とが重なり合うように元基準経路を移動させることによって、修正基準経路を生成する。例えば、CPU22は、元基準経路を平行移動させることによって、開傘位置情報により示される位置と元基準経路とが重なり合うように、修正基準経路を生成する。
このように、元基準経路を開傘位置情報により示される位置と重なり合わせる、すなわち宇宙機10が受ける風の影響をオフセットさせることで、修正基準経路が生成されるので、飛行制御装置20は、宇宙機10を目標位置へより精度高く到着させるための基準経路を簡易に生成することができる。
図6は、風の計測から基準経路の生成、そして宇宙機10の目標位置への到達までの流れを示した模式図である。
まず、宇宙機10が大気圏へ再突入し、目標位置へ到達する予定の約1時間前に、目標位置の近辺で風向及び風速が計測される。風の計測は、例えば、目標位置に落下した宇宙機10を早期に回収するために、目標位置で予め待機している要員によって観測される。
次に、地上設備において、計測結果に基づいて宇宙機10の大気圏への再突入時における風向及び風速が予測され、開傘位置情報が算出される。なお、風向及び風速の計測結果をそのまま予測値として用いてもよい。
一方、宇宙機10は、目標位置へ到達する予定の約1時間前に、地球を公転していた軌道上から離脱し、約30分後に開始される大気圏への再突入までに、地上設備から送信された開傘位置情報を受信し、修正基準経路を生成する。
そして、宇宙機10は、修正基準経路により示される大気圏へ再突入する位置に宇宙機10が位置したら、大気圏へ再突入し、開傘位置情報により示される位置に到達する前まで、揚力飛行を行う。宇宙機10は、開傘位置情報により示される位置に到達すると、パラシュート開傘装置36がパラシュート34を開傘し、パラシュート34による降下を行い、目標位置に着陸(着水)する。
宇宙機10は、上述したように、揚力飛行の終盤及びパラシュート34の開傘後において風の影響を受ける。しかし、開傘位置情報はそれらの影響を考慮して算出されているので、宇宙機10は、目標位置へより精度高く到着することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る飛行制御装置20は、目標位置の近辺における風に基づいて算出されたパラシュート34を開傘する位置を示す開傘位置情報に基づいて、目標位置へ到着させるための基準経路を生成する。従って、飛行制御装置20は、宇宙機10が受ける風の影響を排除できるので、地上又は水上への降下時に風の影響を受けても、宇宙機10を目標位置へ精度高く到着させることができる。
以上、本発明を、上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、宇宙機10をカプセル型の宇宙機とする形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、宇宙機10を、翼を有する宇宙機とする形態としてもよい。この形態に係る宇宙機10では、翼に備えられている舵面を変化させることで、機体の傾きを変え、機体の速度を変化させる。
また、上記実施形態では、地上設備が開傘位置情報を算出する形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、目標位置の近辺において計測された風の情報を地上設備が宇宙機10へ送信し、宇宙機10によって開傘位置情報を算出する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、宇宙機10が修正基準経路を生成する形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば地上設備が修正基準経路を生成し、宇宙機10に送信する形態としてもよい。
また、上記実施形態で説明した基準経路生成処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
例えば、宇宙機10の挙動を飛行中に算出することによって、宇宙機10の飛行中に基準経路を時々刻々と生成し直し、それに伴い修正基準経路も生成し直してもよい。また、元基準経路を作成せず、開傘位置情報に基づいて直接、修正基準経路を作成してもよい。
10 宇宙機
20 飛行制御装置
22 CPU
34 パラシュート

Claims (4)

  1. 大気を有する天体における目標位置へパラシュートを用いた降下により宇宙機を到着させるための飛行制御装置であって、
    前記目標位置の近辺における風の影響を考慮せずに前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置に到着させるための元基準経路を算出し、前記宇宙機の大気圏への再突入までの期間に、前記目標位置の近辺における風に基づいて、前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置へ到着させるための修正基準経路を生成する基準経路生成手段を備え、
    前記基準経路生成手段は、前記目標位置の近辺における風に基づいて算出された前記パラシュートを開傘する位置を示す開傘位置情報により示される位置と前記元基準経路とが重なり合うように該元基準経路を平行移動させることによって、前記修正基準経路を生成し、前記修正基準経路により示される前記宇宙機を大気圏へ再突入させる位置を算出する飛行制御装置。
  2. 前記開傘位置情報は、大気圏再突入後であって前記パラシュートを開傘する前に前記宇宙機が受ける風、及び前記パラシュートを開傘した後に前記宇宙機が受ける風に基づいて算出される請求項1記載の飛行制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の飛行制御装置を備え、
    前記飛行制御装置によって生成された前記修正基準経路に基づいて目標位置まで降下する宇宙機。
  4. 大気を有する天体における目標位置へパラシュートを用いた降下により宇宙機を到着させるための飛行制御方法であって、
    前記目標位置の近辺における風の影響を考慮せずに前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置に到着させるための元基準経路を算出し、前記宇宙機の大気圏への再突入までの期間に、前記目標位置の近辺における風に基づいて、前記宇宙機の大気圏への再突入位置から前記宇宙機を前記目標位置へ到着させるための修正基準経路を生成する第1工程と、
    前記修正基準経路により示される前記宇宙機を大気圏へ再突入させる位置で、前記宇宙機を大気圏へ再突入させ、前記目標位置の近辺における風に基づいて算出された前記パラシュートを開傘する位置を示す開傘位置情報により示される位置において前記パラシュートを開傘する第2工程と、
    を含み、
    前記第1工程では、前記開傘位置情報により示される位置と前記元基準経路とが重なり合うように該元基準経路を平行移動させることによって、前記修正基準経路を生成し、前記修正基準経路により示される前記宇宙機を大気圏へ再突入させる位置を算出する飛行制御方法。
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