JP2016155467A - 海底への資機材運搬方法および資機材運搬支援装置 - Google Patents

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毅 琴浦
Takeshi Kotoura
毅 琴浦
裕之 片山
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裕之 片山
雄大 岩塚
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雄大 岩塚
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Abstract

【課題】運搬対象の資機材を投入し海底へと落下させるとき、投入作業が容易で、着底時の衝撃を緩和でき、着底位置の予測精度を向上できるようにした海底への資機材運搬方法および資機材運搬支援装置を提供する。
【解決手段】この海底への資機材運搬方法は、設定した水深で開梱する開梱装置12を有する格納容器11と、水中で落下する際に速度を低減させる速度低減装置13と、を用意し、速度低減装置を梱包した格納容器を運搬対象の資機材10に固定し、資機材を海中へ投入し、自由落下させ、設定した水深Mで開梱装置が作動して格納容器の速度低減装置が起動し、速度低減装置の起動によって資機材を落下速度が低減した状態で落下させて海底Gに着底させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、海底へ資機材を運搬する方法および資機材運搬支援装置に関する。
資源が少ないわが国においては、近年、海底資源の開発を進めようとしており関連技術の開発が望まれている。たとえば、深海への資機材の運搬・設置方法としては、船上などから直接投入し、自由落下させる(特許文献1)、船上などからワイヤーで吊り下ろす(特許文献2)、船上などから遠隔操作探査機(ROV)などを用いて設置する方法(特許文献3)などがある。特許文献1のように資機材を直接投入し、自由落下させる場合には、落下時の海流による移動予測についてシステム化されている(特許文献4)。
特開2008-155826号公報 特開2013-163395号公報 特開2013-188158号公報 特開2004-339764号公報
海底への資機材の運搬・設置に関し、外洋上では気海象条件が厳しいことが多く、海上作業時間は短いことが望まれている。また、外洋上では水深が深く、係留索を繋ぐ海底設置型アンカーの利用が困難であるため、船舶を固定することが困難である。
海底へ運搬する資機材としては、重機などの機械類、重機足場などが考えられる。また、海底部は浮泥が堆積していることが多く、資機材は可能な限り緩やかに設置することで泥の巻上げを抑えることにより、その後の作業性が向上する。また、一方では海底鉱床と言われる鉱物が豊富な箇所の海底は硬固であり、資機材は可能な限り緩やかに設置することで資機材への損傷を回避することが可能となる。
特許文献1のように、船上などから直接投入し、自由落下させることで実施する場合、海上作業が少なくなり、投入までの時間が短く、気海象急変などに対する施工上のリスクが少ない。しかし、落下する資機材は海中を自由落下することとなり、着底時の衝撃はすさまじく、資機材を破損する恐れがある。また、海底の泥を巻き上げることで、その後の作業性が低下する。また、着底時の資機材破損を回避するためには、落下時の速度を低減させる必要がある。しかし、パラシュートのような速度低減装置を設置し、落下時の速度を低減させた場合、落下時間が増大し、海流などによる移動が発生する。海流の成因は海上風が主たるものであることを考慮すると、海流は表層ほど流速が早いのが一般的である。投入直後から速度低減装置により落下速度を低下させた場合、表層付近の早い流速による移動が大きくなり、結果的に予測精度が低下し、予測とはかけ離れた位置に着底する可能性がある。さらに海流による移動の実績は落下時間30秒程度までが主であり、たとえば水深1000mに1m/sで落下させたとした場合、落下時間が16分40秒も要し、その予測精度は低下する。
また、特許文献2のようにワイヤーや特許文献3のようにROVを用いて実施する場合、着底位置に確実に誘導することは可能となるが、深海までの資機材の投入時間が非常にかかることになる。そのため、波、海流、風などによる船舶の移動に対応するために、船舶は位置保持のための機器を備えた船舶を使用することが多く、汎用性にかける。また、海上作業時間が長く、気海象条件の急変に対する施工上のリスクが高い。さらに、水深が深い場合、少なくとも海底までの長さのケーブルやワイヤーが必要となり、通常使用される起重機船では作業が難しく、船舶の汎用性にかける。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、運搬対象の資機材を投入し海底へと落下させるとき、投入作業が容易で、着底時の衝撃を緩和でき、着底位置の予測精度を向上できるようにした海底への資機材運搬方法および資機材運搬支援装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1の海底への資機材運搬方法は、水中での落下速度を所定の水深で低減させる速度低減装置を有する運搬対象の資機材を海中へ投入して自由落下させ、前記水深で前記速度低減装置が起動し、前記速度低減装置が起動して落下速度を低減させることで前記資機材を減速落下させて海底に着底させることを特徴とする。
この海底への資機材運搬方法によれば、所定の水深で資機材は落下速度が低減して落下し海底へ着底するので、着底時における資機材への衝撃が軽減される。また、資機材の着底時の落下速度が低減されることから、着底時の海底上に存在する浮泥のまき上がりが小さく、その後の作業性が向上する。
また、資機材は、水中落下の途中で、海流の流速が大きく流されやすい表層を自由落下の早い速度で早期に通過し、流速の小さい深層を低減した速度で落下するので、海流による資機材の移動を最小限に抑えることができ、このため、資機材の着底位置の予測精度が向上する。
上記目的を達成するための第2の海底への資機材運搬方法は、水中での落下速度を所定の水深で低減させる速度低減装置を有する運搬対象の資機材を海中に投入し前記所定の水深まで自由落下させ、前記所定の水深で前記速度低減装置が起動して落下速度を低減させることで前記資機材を減速落下させて海底に着底させるようにして前記資機材を海底に運搬する方法であって、前記自由落下から前記減速落下へと切り替わる前記水深をその海中の海流の状態に基づいて予め設定することを特徴とする。
この海底への資機材運搬方法によれば、設定した水深で資機材は落下速度が低減して落下し海底へ着底するので、着底時における資機材への衝撃が軽減される。また、資機材の着底時の落下速度が低減されることから、着底時の海底上に存在する浮泥のまき上がりが小さく、その後の作業性が向上する。
また、自由落下から減速落下へ切り替える水深をその海中の海流の状態に基づいて予め設定するので、たとえば、事前の現場海域の流向・流速の測定結果に基づいてその水深を流速の大きい海流の表層と流速の小さい海流の深層との境界付近に設定することができる。これにより、資機材は、水中落下の途中で、海流の流速が大きく流されやすい表層を自由落下の早い速度で早期に通過することができ、流速の小さい深層を低減した速度で落下するので、海流による資機材の移動を最小限に抑えることができる。このため、資機材の着底位置の予測精度が向上する。
上記第1および第2の海底への資機材運搬方法によれば、資機材を船から投入する場合、船上の作業としては資機材を投入するのみであり、作業時間が短く、気海象急変などに対する施工上のリスクが少なく、安全性が向上する。また、船の長時間の位置保持の必要がなく、船舶として汎用性が出る。また、ワイヤーやケーブルなどがなく、資機材の投入後には船上での作業などは必要ない。また、海底までケーブルで吊り下ろす必要がないため、使用船舶に汎用性が出る。
上記第1または第2の資機材運搬方法において、前記所定の水深で開梱する開梱装置を有する格納容器に前記速度低減装置を梱包し、前記格納容器を前記資機材に固定または連結し、前記水深で前記開梱装置が作動して前記格納容器から前記速度低減装置が起動するように構成することが好ましい。所定の水深で開梱装置が作動し、格納容器が開梱し、内部から速度低減装置が起動することで資機材は落下速度が低減した状態で落下して海底へと着底することができる。
また、前記速度低減装置または前記開梱装置は前記水深における水圧により作動する水圧式であることが好ましい。速度低減装置や開梱装置は、その作動に水圧を使用することで火薬などの危険物が必要なく、機構・構造も簡単な構成になる。
上記目的を達成するための資機材運搬支援装置は、水中での落下速度を所定の水深で低減させるように運搬対象の資機材に固定または連結される速度低減装置を備え、前記資機材が海中で自由落下してから前記水深で前記速度低減装置が起動し、前記速度低減装置の起動によって落下速度を低減させることで前記資機材を減速落下させて海底に着底させることを特徴とする。
この資機材運搬支援装置によれば、所定の水深で資機材は落下速度が低減して落下し海底へ着底するので、着底時における資機材への衝撃を軽減することができる。また、資機材の着底時の落下速度が低減されることから、着底時の海底上に存在する浮泥のまき上がりが小さく、その後の作業性が向上する。
また、資機材は、水中落下の途中で、海流の流速が大きく流されやすい表層を自由落下の早い速度で早期に通過することができ、流速の小さい深層を低減した速度で落下するので、海流による資機材の移動を最小限に抑えることができ、このため、資機材の着底位置の予測精度が向上する。
本発明の海底への資機材運搬方法および資機材運搬支援装置によれば、運搬対象の資機材を投入し海底へと落下させるとき、投入作業が容易で、着底時の衝撃を緩和でき、着底位置の予測精度を向上できる。
本実施形態による海底への資機材運搬方法を説明するために資機材の水中落下の様子(a)〜(c)を示す概略図である。 図1の格納容器および水圧式開梱装置を概略的に示す斜視図(a)、水圧式開梱装置を概略的に示す平面図(b)、および水圧式開梱装置の要部を概略的に示す側面図(c)で、水面付近の位置のときの状態を示す。 図1の格納容器および水圧式開梱装置を概略的に示す斜視図(a)、水圧式開梱装置を概略的に示す平面図(b)、および水圧式開梱装置の要部を概略的に示す側面図(c)で、設定水深よりも浅い位置のときの状態を示す。 図1の格納容器および水圧式開梱装置を概略的に示す斜視図(a)、水圧式開梱装置を概略的に示す平面図(b)、および水圧式開梱装置の要部を概略的に示す側面図(c)で、設定水深よりも深い位置のときの状態を示す。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による海底への資機材運搬方法を説明するために資機材の水中落下の様子(a)〜(c)を示す概略図である。図2〜図4は、図1の格納容器および水圧式開梱装置を概略的に示す斜視図(a)、水圧式開梱装置を概略的に示す平面図(b)、および水圧式開梱装置の要部を概略的に示す側面図(c)である。図2は水面付近の位置のとき、図3は設定水深よりも浅い位置のとき、図4は設定水深よりも深い位置のときの状態を示す。
はじめに、本実施形態による速度低減装置13について説明する。図1〜図4のように、速度低減装置13は、格納容器11と水圧式開梱装置12と水中パラシュート15とを備える。海底Gへの運搬対象の資機材10の上部に格納容器11が固定される。格納容器11には、設定した水深で開梱する水圧式開梱装置12が設けられる。格納容器11には、折畳まれた水中パラシュート15が梱包され、設定した水深に達すると、水圧式開梱装置12が作動し、速度低減装置13が起動し、水中パラシュート15が開くようになっている。
水圧式開梱装置12は、図2〜図4のように、本体内に構成された内圧室12aと、外圧が加わるように本体内に構成された外圧室12cと、内圧室12aと外圧室12cとを隔離するように配置されかつ内圧室12aと外圧室12cとの圧力差に応じてピストンのように移動する移動部12bと、移動部12bから延びるピン状部材12dと、ピン状部材12dが入り込む貫通孔12fを有し格納容器11に固定される固定部12eと、を備える。
内圧室12aは、移動部12bにより外圧室12cから隔離されて密閉状態となっており、その内部圧力Pinは、投入前に外部のコンプレッサ等を用いて任意の圧力値に設定可能である。
水圧式開梱装置12の本体は、図2、図3のように、格納容器11の上部蓋11aに取り付け固定されている。上部蓋11aは、図4(a)のように回動軸(図示省略)を中心に回動方向rおよびその反対の回動方向r’に回動可能になっている。上部蓋11aは、回動軸に配置された公知の付勢コイルバネ(図示省略)により回動方向rに付勢されているが、かかる付勢力に抗して上部蓋11aを、図4(a)の開放状態から回動軸を中心に回動方向r’に回動させることで、格納容器11を密閉することができる。このとき、図2(a)〜(c)のように、内圧室12aの設定された内部圧力Pinは、外圧室12cに加わる外部圧力Pout(水面付近位置のため大気圧)よりも大きいので、移動部12bは固定部12e側の方向aに移動し、ピン状部材12dが固定部12eの貫通孔12fに入り込むことで上部蓋11aの回動が不可のロック状態となって、上部蓋11aによる格納容器11の密閉状態が維持される。
また、設定した水深よりも浅い水中位置では、図3(a)〜(c)のように、移動部12bが若干方向aと反対の方向bへ移動するが、内圧室12aの内部圧力Pinは、外圧室12cに加わる外部圧力Pout(水圧)よりもまだ大きいので、上部蓋11aの回動不可のロック状態が維持される。
また、設定した水深よりも深い水中位置では、図4(a)〜(c)のように、外圧室12cに加わる外部圧力Pout(水圧)が内圧室12aの内部圧力Pinよりも大きくなるので、移動部12bは方向aの反対方向bに移動し、ピン状部材12dが固定部12eの貫通孔12fから外れてロックが解除されることで、上部蓋11aは、付勢コイルバネ(図示省略)による付勢力により、水圧に抗して回動方向rへ回動し、格納容器11が開放する。この開放により、格納容器11の内部空間11bに収容されていた折畳み水中パラシュート15が飛び出し水中で開くようになっている。
なお、水圧は、水深に比例して増加するので、目標とする水深を設定すれば、その水深で作用する水圧は計算で容易に算出される。水圧式開梱装置12の内圧室12aに設定する内部圧力Pinは、格納容器11を開梱させる目標の水深の圧力とする。また、水中パラシュート15は、船の制動に用いられるものと同様の構成とすることができるが、運搬対象の資機材の重量・体積や目標とする落下速度に応じてその大きさや材料が設定される。
次に、図1〜図4を参照して本実施形態による海底への資機材運搬方法について説明する。
まず、水圧式開梱装置12を用意し、設定した水深(=外部圧力Pout)になると開梱するように内圧室12aの内部圧力Pinを設定する。この水圧式開梱装置12を設けた格納容器11に水中パラシュート15を梱包する。かかる格納容器11を運搬対象の資機材10に固定する。
なお、資機材10としては、海底での各種作業に必要な材料や装置や重機などがあるが、これらに限定されない。
次に、図1(a)のように、船上から資機材10を海面Sへと直接投入する。資機材10は自重により海中を浮力に抗して自由落下する。
次に、図1(b)のように資機材10が設定した水深Mまで自由落下すると、外部圧力Pout>内部圧力Pinとなるので、図4(a)〜(c)のように水圧式開梱装置12が作動し、速度低減装置13が起動する。
次に、図1(c)のように、速度低減装置13が起動して格納容器11から飛び出した水中パラシュート15が開いた後は、資機材10は落下速度が大幅に低減し、減速状態となって落下し、緩やかに海底Gに着底する。
以上のように、本実施形態の海底への資機材運搬方法によれば、設定した水深Mで水圧式開梱装置12が作動し、格納容器11が開梱し、速度低減装置13が起動するため、海底Gへの着底時における資機材10への衝撃が軽減される。また、資機材10の着底時の落下速度が低減されることから、着底時の海底G上に存在する浮泥のまき上がりが小さく、その後の作業性が向上する。
また、資機材10が海流で流されやすい表層(図1の海面Sから設定水深Mまでの間)を自由落下の早い速度で早期に通過し、流速の小さい深層(図1の設定水深Mから海底Gまでの間)を低減した速度で落下し、海流による資機材10の移動を最小限に抑えることができるので、資機材10の着底位置の予測精度が向上する。
船上の作業としては資機材10を投入するのみであり、作業時間が短く、気海象急変などに対する施工上のリスクが少なく、安全性を向上できる。また、船の長時間の位置保持の必要がなく、船舶として汎用性が出る。また、ワイヤーやケーブルなどがなく、資機材10の投入後には船上での作業などは必要ない。また、海底までケーブルで吊り下ろす必要がないため、使用船舶に汎用性が出る。
また、水圧式開梱装置12によれば、設定した水深の水圧により自動で開梱されるので、内部圧力Pinを任意に設定することで、任意の水深で開梱させることができる。したがって、事前に現場海域の流向・流速を各層毎に測定し、かかる測定結果に基づいてその水深(内部圧力Pin)を流速の大きい海流の表層と流速の小さい海流の深層との境界付近に設定することができる。これにより、資機材10が流速の大きい海流の表層を自由落下して速く通過することが精度よく実行される。
また、水圧式開梱装置12は、機構・構造として非常に単純であり、開梱には水圧を使用するため火薬などの危険物が必要ない。
また、水圧式開梱装置12による設定水深は、たとえば以下のようにして設定できる。
a)投入する資機材10の重量、体積などからの水中での自由落下速度Vを算出する。
b)水圧式開梱装置12が作動し、格納容器11から速度低減装置13が起動するまでの時間をT0秒とする。
c)速度低減装置13が起動完了する海底Gからの高さHを設定する。
以上から設定水深Mは、次式により算出することができる。
設定水深M=海底水深−H(m)−V(m/s)×T0(s)
上述の水深の設定方法によれば、水圧式開梱装置12が作動し、格納容器11から速度低減装置13の水中パラシュート15が起動するまでの時間T0、すなわち、時間T0の間に資機材10が落下する距離を考慮するので、着底位置の予測精度がいっそう向上する。
次に、資機材10を海底Gの目標着底位置へ着底させるための投入方法について説明する。測量船等で音波式の流向流速計により現場海域の各層における海流の流向・流速をリアルタイムに測定し、かかる測定結果に基づいて資機材10を目標着底位置に着底させるための目標投入位置を算出し、この算出された目標投入位置から資機材10を投入する。
上述の目標投入位置の算出の際には、パーソナルコンピュータ等の演算処理装置において、初期入力として、資機材の重量・体積、目標着底位置、その水深、設定した水深、海水密度、水の抵抗を表す効力係数等のパラメータをそれぞれ予め入力しておく。次に、現場海域で計測した海流の流向・流速の測定データを深度別水平流速ベクトル値として演算処理装置に入力する。次に、上述の測定データ及び入力した各パラメータに基づいて差分法を用いた資機材の3次元運動方程式の解析を行う。すなわち、各時間ステップにおける資機材の3次元移動速度ベクトルを評価することで、資機材の着定位置の予測及び投入位置の算出を行う。かかる解析において、資機材は、水面から設定した水深までは自由落下とし、設定した水深から着底までは減速落下とする。
上述のように、現場海域の各層の海流の流向・流速を測定し、かかる測定結果に基づいて資機材10の目標投入位置を算出し、この投入位置から資機材10を投入することで、資機材10を目標着底位置の所定の誤差範囲内に精度よく着底させることができる。すなわち、実際の資機材10の水中落下において、資機材10が流速の大きい表層(図1の海面Sから設定水深Mまでの間)を自由落下の早い速度で早期に通過するので、海流の流向・流速の変化や測定精度の低下等の誤差要因が生じたとしても、投入開始から減速落下させた場合よりもその影響を受け難い。このため、資機材10の実際の着底位置と予測した着底位置との誤差が小さくなり、資機材10の目標投入位置の算出結果も精度がよくなる。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。たとえば、設定した水深で開梱する開梱装置は、図2〜図4のような構成に限定されず、他の構成にしてもよいことはもちろんである。たとえば、開梱装置に水圧計を設置し、あらかじめ設定した所定の水圧(水深)に達したときに水圧計から電気信号が発生し、かかる電気信号に基づいてモータやソレノイド等の駆動手段が駆動することで、図2〜図4の開梱装置12のピン状部材12dに相当する軸部材が固定部12eの貫通孔12fから抜け出るようにして格納容器11の上部蓋11aのロックを解除する構成でもよい。
また、図1では、運搬対象の資機材10に格納容器11を固定したが、これに限定されず、資機材10と格納容器11とをワイヤやロープ等で連結してもよい。
また、図1の格納容器11を省略し、速度低減装置13を運搬対象の資機材10に搭載し、開梱装置12と同様の構造により所定の水深で速度低減装置13が起動するように構成してもよい。
本発明によれば、運搬対象の資機材を投入し海底へと落下させるとき、投入作業が容易で、着底時の衝撃を緩和でき、着底位置の予測精度を向上できるので、資機材の投入の作業性が向上し、海底に資機材を安全に精度よく運搬でき、海底における各種作業を効率よく行うことができる。
10 資機材
11 格納容器
11a 上部蓋
11b 内部空間
12 水圧式開梱装置
12a 内圧室
12b 移動部
12c 外圧室
12d ピン状部材
12e 固定部
12f 貫通孔
13 速度低減装置
15 水中パラシュート
S 海面
G 海底
M 設定した水深、設定水深
Pin 内部圧力
Pout 外部圧力

Claims (5)

  1. 水中での落下速度を所定の水深で低減させる速度低減装置を有する運搬対象の資機材を海中へ投入して自由落下させ、
    前記水深で前記速度低減装置が起動し、
    前記速度低減装置が起動して落下速度を低減させることで前記資機材を減速落下させて海底に着底させることを特徴とする海底への資機材運搬方法。
  2. 水中での落下速度を所定の水深で低減させる速度低減装置を有する運搬対象の資機材を海中に投入し前記所定の水深まで自由落下させ、
    前記所定の水深で前記速度低減装置が起動して落下速度を低減させることで前記資機材を減速落下させて海底に着底させるようにして前記資機材を海底に運搬する方法であって、
    前記自由落下から前記減速落下へと切り替わる前記水深をその海中の海流の状態に基づいて予め設定することを特徴とする海底への資機材運搬方法。
  3. 前記所定の水深で開梱する開梱装置を有する格納容器に前記速度低減装置を梱包し、
    前記格納容器を前記資機材に固定または連結し、
    前記水深で前記開梱装置が作動して前記格納容器から前記速度低減装置が起動する請求項1または2に記載の海底への資機材運搬方法。
  4. 前記速度低減装置または前記開梱装置は前記水深における水圧により作動する水圧式である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の海底への資機材運搬方法。
  5. 水中での落下速度を所定の水深で低減させるように運搬対象の資機材に固定または連結される速度低減装置を備え、
    前記資機材が海中で自由落下してから前記水深で前記速度低減装置が起動し、
    前記速度低減装置の起動によって落下速度を低減させることで前記資機材を減速落下させて海底に着底させることを特徴とする資機材運搬支援装置。
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