JP6256196B2 - ロケットの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ロケットの制御装置に関するものである。
例えば、衛星等のペイロードの打ち上げに用いられる多段式ロケットでは、n−1段目のロケットエンジンの停止に伴いn段目のロケットのエンジンが点火され、n段目のロケットからn−1段目のロケットが分離投棄される。
分離投棄されたn−1段目のロケットは、地球上の陸地やその近海から離れた安全な領域に落下させる必要がある。そこで、多段式ロケットを打ち上げる際には、2段目以降のロケットのエンジン(前段のロケットの分離投棄)を適切なタイミングで点火させる必要がある。
これに関連する技術として、飛翔体の加速度から計算した飛翔体の離陸地点からの水平飛行距離が、投棄物を安全な領域に落下させるのに適した既知の分離投棄地点の離陸地点からの距離を超えたときに、投棄物を飛翔体から分離投棄する提案が存在する(例えば、特許文献1)。
特開平6−344994号公報
ところで、ロケットの燃料は、打ち上げ時の気象条件差等を考慮し、標準的な必要量にマージンを加えて多めに搭載する必要がある。このため、従来の提案のように、事前に決めておいた地点でロケットの分離投棄を行うと、マージン分の燃料が残ったままの状態でロケットが分離投棄される場合がある。
ロケットエンジンによる消費量に応じた適正な量の燃料をロケットに搭載することは、燃料の搭載量に対する飛行距離を伸ばしてロケットの打ち上げ能力を向上させる上で極めて重要である。言い換えると、ロケットに搭載した燃料は極力消費され尽くすことが理想的である。その観点からすると、従来の提案のように事前に決めておいた地点でロケットの分離投棄を行うことは、ロケットの打ち上げ能力を向上させる上で好ましくない。
また、n段目のロケットの分離投棄がない単段式のロケットにおいても、搭載した燃料を無駄なく消費した上でロケットエンジンを停止させ、かつ、安全な領域にロケットを落下させるようにすることは、ロケットの打ち上げ能力を向上させるために極めて重要である。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、搭載した燃料をできるだけ多く消費させて打ち上げ能力を向上させつつ、投棄されたn段目のロケットやエンジン停止後の単段式ロケット等の投棄物を安全な領域に落下させることができるロケットの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のロケットの制御装置は、
飛行中にロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するロケットの制御装置において、
ロケットの飛行速度、飛行位置及び飛行姿勢に基づいて、ロケットが残りの燃料で今後飛行する予想飛行経路を周期的に予測する飛行経路予測手段と、
ロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点においてロケットエンジンを停止させた場合の投棄物の落下予測点を、周期的に予測する落下点予測手段と、
過去の周期に予測されたロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点のうち、その通過予定地点において投棄した投棄物が予め定められた地形データ上の安全領域内に落下すると予想された通過予定地点であって、且つ、ロケットの打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点と、ロケットの飛行位置とが一致した場合に、ロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するエンジン停止制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、請求項2に記載した本発明のロケットの制御装置は、
飛行中にロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するロケットの制御装置において、
ロケットの飛行速度、飛行位置及び飛行姿勢に基づいて、ロケットが残りの燃料で今後飛行する予想飛行経路を周期的に予測する飛行経路予測手段と、
ロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点においてロケットエンジンを停止させた場合の投棄物の落下予測点を、周期的に予測する落下点予測手段と、
ロケットの予想飛行経路及び投棄物の落下予測点のうち少なくとも一方の、直前の連続する2つの周期間における変化から、次の周期に予測される予想飛行経路上の各通過予定地点について予測される投棄物の落下予測点が、予め定められた地形データ上の安全領域内に全く存在しない状態となることが推定された場合に、今回予測されたロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点のうち、対応して予測された投棄物の落下予測点が地形データ上の安全領域内に存在する通過予定地点であって、且つ、ロケットの打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点において、ロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するエンジン停止制御制御手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項1に記載した本発明のロケットの制御装置によれば、打ち上げたロケットの飛行中に、ロケットが残りの燃料で飛行すると予想される経路(予想飛行経路)が予測される。この予想飛行経路は周期的に予測されて最新の内容に更新される。そして、予想飛行経路が予測されるたびに、予想飛行経路上に複数設定される各通過予定地点においてロケットエンジンを停止させた場合に投棄物が落下すると予想される各地点(落下予測点)が予測される。この落下予測点も周期的に予測されて最新の内容に更新される。
そして、過去の周期に予測されたロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点のうち、その通過予定地点において投棄した投棄物が地形データ上の安全領域内に落下すると予想された通過予定地点であって、且つ、ロケットの打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点に、飛行中のロケットが到達したら、ロケットエンジンが停止されて投棄物が投棄される。
また、請求項2に記載した本発明のロケットの制御装置でも、請求項1に記載したロケットの制御装置と同様に、打ち上げたロケットの飛行中にロケットの予想飛行経路と、予想飛行経路上に複数設定される各通過予定地点においてロケットエンジンを停止させた場合の投棄物の各落下予測点とが、周期的に予測されて最新の内容に更新される。
そして、次の周期に予測される予想飛行経路上の各通過予定地点においてロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄すると投棄物が地形データ上の安全領域内に落下しないと推定されると、今回予測されたロケットの最新の予想飛行経路上の各通過予定地点のうち、その通過予定地点においてロケットエンジンを停止させて投棄した投棄物が地形データ上の安全領域内に落下すると予想された通過予定地点であって、且つ、ロケットの打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点に、飛行中のロケットが到達したら、ロケットエンジンが停止されて投棄物が投棄される。
ここで、ロケットの投棄物としては、例えば、単段式ロケットや多段式ロケットにおいてペイロードを目標軌道に投入する際にロケットから分離投棄されるフェアリングや、多段式ロケットにおいてn段目のロケットから分離投棄されるn−1段目のロケット、さらに、単段式ロケット自身が挙げられる。
このため、請求項1や請求項2に記載した本発明のロケットの制御装置によれば、例えば、ロケットを決められた飛行経路で飛行させるためにロケットエンジンが消費する燃料が気象条件等によって増減しても、投棄物が地形データの安全領域内に落下する最も遠方の通過予定地点までロケットを飛行させてからロケットエンジンが停止されて投棄物が投棄される。
よって、搭載した燃料をできるだけ多く消費させてロケットの飛行距離を稼ぎ打ち上げ能力を向上させつつ、分離投棄された投棄物を安全な領域に落下させることができる。
さらに、請求項3に記載した本発明のロケットの制御装置は、請求項1又は2に記載した本発明のロケットの制御装置において、前記ロケットは多段式ロケットであり、前記投棄物は、n段目のロケットから分離投棄されるn−1段目のロケットを少なくとも含んでおり、前記飛行経路予測手段は、多段式ロケットの飛行速度、飛行位置及び飛行姿勢に基づいて、n−1段目のロケットエンジンが残りの燃料で発生する推力により多段式ロケットが今後飛行する予想飛行経路を周期的に予測し、前記落下点予測手段は、n−1段目のロケットエンジンを停止させてn−1段目のロケットをn段目のロケットから分離投棄した場合のn−1段目のロケットの落下予測点を、多段式ロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点について周期的に予測することを特徴とする。
請求項3に記載した本発明のロケットの制御装置によれば、請求項1又は2に記載した本発明のロケットの制御装置において、ロケットが多段式ロケットである場合、n−1段目のロケットエンジンを停止させたn−1段目のロケットのn段目のロケットからの分離投棄が、多段式ロケットの打ち上げ箇所から最も遠く、且つ、分離投棄されたn−1段目のロケットが安全領域内に落下する通過予定地点で行われる。
このため、n−1段目のロケットの燃料をできるだけ多く消費させてn−1段目のロケットエンジンの推進力による多段式ロケットの飛行距離を稼ぎ、かつ、n段目のロケットから分離投棄されたn−1段目のロケットを安全領域内に落下させることができる。
本発明によれば、搭載した燃料をできるだけ多く消費させて打ち上げ能力を向上させつつ、投棄されたn段目のロケットやエンジン停止後の単段式ロケット等の投棄物を安全な領域に落下させることができる。
本発明の第1実施形態に係る制御装置が搭載される2段式ロケットの概略構成を示す一部切欠正面図である。 図1の2段式ロケットのノミナル飛行経路と分離投棄物の落下軌跡を示す説明図である。 図1のコントローラの内蔵メモリに記憶された他国の落下制限線(ILL)を含むダウンレンジ(射程上の地域)の地形データを示す説明図である。 図1の搭載計算機が行う処理の手順を示すフローチャートである。 図4のエンジン停止判断処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る制御装置が搭載される2段式ロケットの搭載計算機が行う図4のエンジン停止判断処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態及び第4実施形態に係る制御装置が搭載される単段式ロケットの概略構成を示す一部切欠正面図である。 図7の単段式ロケットのノミナル飛行経路とロケットの落下軌跡を示す説明図である。 図7の搭載計算機が行う処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る制御装置が搭載される単段式ロケットの搭載計算機が行う図9のエンジン停止判断処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る制御装置が搭載される単段式ロケットの搭載計算機が行う図9のエンジン停止判断処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るロケットの制御装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、ロケットの一例として2段式ロケットについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る制御装置が搭載される2段式ロケットの概略構成を示す一部切欠正面図である。図1に示す本実施形態の2段式ロケット1は、1段目及び2段目のロケット11,13とフェアリング15とを有している。
1段目及び2段目のロケット11,13はそれぞれ、液体酸素及び液体水素の燃料タンク11a,13aと、液体酸素及び液体水素を推進薬とするロケットエンジン11b,13bとを有している。なお、2段式ロケット1の打ち上げ時に使用する固体ロケットブースターと補助エンジンは、図示を省略している。
2段目のロケット13は1段目のロケット11の上部に分離機構(図示せず)を介して接続されている。1段目のロケットエンジン11bが燃料タンク11aの燃料(液体酸素及び液体水素)をほぼ使い終わって停止されると、1段目のロケット11が分離機構により2段目のロケット13から分離され、2段目のロケットエンジン13bが点火される。
フェアリング15は、2段目のロケット13の上部に分離機構(図示せず)を介して接続されたペイロード(図示せず)を覆っており、2段式ロケット1の飛行中に先端側から2つに開いて2段目のロケット13から分離投棄される。
フェアリング15は、1段目のロケット11が2段目のロケット13から分離投棄される前に、2段目のロケット13から分離投棄される場合もある。しかし、本実施形態では、2段目のロケット13からの1段目のロケット11の分離投棄から一定時間経過後又は一定距離推進後に、フェアリング15が2段目のロケット13から分離投棄される場合について説明する。
フェアリング15が2段目のロケット13から分離投棄されると内部の不図示のペイロードが露出する。ペイロードは、2段目のロケットエンジン13bが燃料タンク11aの燃料(液体酸素及び液体水素)を使い終わって停止されると、2段目のロケット13から分離されて衛星軌道上に投入される。
1段目及び2段目のロケットエンジン11b,13bの点火や停止、1段目のロケット11やフェアリング15の2段目のロケット13からの分離は、2段目のロケット13の搭載計算機(GCC:Guidance Control Computer 、誘導制御計算機)13c(請求項中のロケットの制御装置に相当)によって制御される。
搭載計算機13cには、ジャイロや加速度センサを用いて2段式ロケット1の飛行速度や飛行位置、飛行姿勢を割り出すIMU(Inertial Measuring Unit 、慣性センサユニット)13dが接続されている。搭載計算機13cは、IMU13dが割り出す飛行速度や飛行位置、飛行姿勢に基づいて、搭載計算機13cの内蔵メモリにデータが記憶されたノミナル飛行経路を2段式ロケット1が飛行するように、ロケットエンジン11b,13bの推進方向等を制御する。
また、搭載計算機13cは、2段式ロケット1の燃料タンク11a,13aに残った燃料の量を監視し、これと、IMU13dが割り出す2段式ロケット1の飛行速度や飛行位置、飛行姿勢とに基づいて、2段式ロケット1の飛行経路を予測する。
搭載計算機13cが予測する飛行経路(予想飛行経路)は、1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させるまでに、1段目のロケット11の残りの燃料で1段目のロケットエンジン11bの推力により2段式ロケット1が今後飛行すると予想される経路を含んでいる。以下、この予想飛行経路を1段目の予想飛行経路と称する。
また、予想飛行経路は、2段目のロケット13から1段目のロケット11を分離投棄した後、2段目のロケット13の燃料で2段目のロケットエンジン13bの推力により2段式ロケット1が飛行すると予想される経路を含んでいる。以下、この予想飛行経路を2段目の予想飛行経路と称する。
なお、図2の説明図における実線が、搭載計算機13cが予測する2段式ロケット1の予想飛行経路である。このうち、地表面距離と高度がいずれも「0」の打ち上げ地点から図中に2つあるアスタリスクのプロット点のうち左側のプロット点で示す1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点までが、1段目の予想飛行経路である。また、1段目のロケットエンジン11bの分離投棄点から、図中に2つあるアスタリスクのプロット点のうち右側のプロット点で示す2段目のロケットエンジン13bの燃焼停止点までが、2段目の予想飛行経路である。
さらに、搭載計算機13cは、1段目の予想飛行経路上の燃焼停止地点において、1段目のロケットエンジン11bを停止させて、その先の分離投棄点において1段目のロケット11を2段目のロケット13から分離投棄した場合の、1段目のロケット11が落下すると予想される地点、即ち、落下予測点(IIP;Instantaneous Impact Point)を予測する。
また、搭載計算機13cは、1段目のロケット11を分離投棄してから一定時間が経過した、又は、一定距離推進した2段式ロケット1が、2段目の予想飛行経路上の図中の白抜きの三角形のプロット点で示す分離投棄点において、フェアリング15を2つに開いて2段目のロケット13から分離投棄した場合の、フェアリング15が落下すると予想される各地点、即ち、落下予測点を予測する。
なお、搭載計算機13cは、1段目及び2段目の各予想飛行経路上における2段式ロケット1の飛行速度や飛行位置、飛行姿勢に基づいて、1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点をそれぞれ予測する。
また、1段目のロケット11の落下予測点は、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点を1段目の予想飛行経路上のどの地点にするかによって変化する。そこで、搭載計算機13cは、1段目の予想飛行経路上に複数の通過予定地点を設定し、各通過予定地点を1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点とした場合について、1段目のロケット11の落下予測点をそれぞれ予測する。
さらに、2段式ロケット1の2段目の予想飛行経路は、1段目の予想飛行経路上における1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点をどこにするかによって変化する。そこで、搭載計算機13cは、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点を決定した後に、その燃焼停止地点に対応する2段式ロケット1の2段目の予想飛行経路を予測する。そして、1段目のロケット11の分離投棄点から一定時間又は一定距離飛行したときの、2段目の予想飛行経路上における2段式ロケット1の位置を分離投棄点として、フェアリング15の落下予測点を予測する。
このように、2段目の予想飛行経路上におけるフェアリング15の分離投棄点は、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点と仮定する1段目の予想飛行経路上における各通過予定地点に対応してそれぞれ仮定される。したがって、搭載計算機13cは、フェアリング15の分離投棄点に対応する落下予測点を、1段目のロケット11の落下予測点と同じく、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点と仮定する1段目の予想飛行経路上における各通過予定地点に対応してそれぞれ予測することになる。
ところで、搭載計算機13cが予測する2段式ロケット1の1段目や2段目の予想飛行経路は、所謂ノミナル飛行経路である。しかし、2段式ロケット1の実際の飛行経路には、気象条件等の影響によりノミナル飛行経路に対する分散が生じる。そして、この分散は、搭載計算機13cが1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点を予測する際の基となる2段式ロケット1の1段目や2段目の予想飛行経路には反映されていない。
そこで、搭載計算機13cは、ノミナル飛行経路に対する2段式ロケット1の実際の飛行経路の分散を考慮して、1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点を、ある程度の誤差を含む範囲として予測する。
なお、搭載計算機13cの内蔵メモリには、2段式ロケット1のノミナル飛行経路のデータと共に、2段式ロケット1の投棄物の落下が許容される安全領域を定義する地形データが記憶されている。この地形データは、図3の説明図に示すように、投棄物の落下から守るべき陸地やその周辺海域の境界線を示す落下制限線(ILL)を含むダウンレンジ(射程上の地域)の地形データである。したがって、落下制限線よりも陸地側の領域を除く残りの領域が、2段式ロケット1の投棄物の落下が許容される安全領域SAとなる。
また、搭載計算機13cの内蔵メモリには、2段目のロケット13から分離投棄された1段目のロケット11やフェアリング15の破片落下域を示すデータが記憶されている。この破片落下域は、2段式ロケット1の打上能力、つまり、不図示のペイロードの打上可能重量によって大きさや形状が異なる。
これは、打上能力の高い2段式ロケット1ほど、分離投棄時の1段目のロケット11に働く飛行方向への慣性が大きく、分離投棄後の1段目のロケット11の破片が慣性以外の力で拡散する度合いが少ないからである。
例えば、図3中の点線で示す予想飛行経路を飛行する打上能力1.5t(トン)の2段式ロケット1における1段目のロケット11の破片落下域は、点線の楕円で示すような範囲となる。また、図3中の一点鎖線で示す予想飛行経路を飛行する打上能力2t(トン)の2段式ロケット1における1段目のロケット11の破片落下域は、一点鎖線の楕円で示すように、打上能力1.5t(トン)の2段式ロケット1における1段目のロケット11の破片落下域よりも小さい範囲となる。
なお、打上能力1.5t(トン)の2段式ロケット1の予想飛行経路上にプロットした図3中の白抜きの菱形は、打上能力1.5t(トン)の2段式ロケット1における1段目のロケット11の落下予測点(IIP)である。また、打上能力2t(トン)の2段式ロケット1の予想飛行経路上にプロットした図3中の黒ベタの菱形は、打上能力2t(トン)の2段式ロケット1における1段目のロケット11の落下予測点(IIP)である。
打上能力2t(トン)の2段式ロケット1における1段目のロケット11の落下予測点は、打上能力1.5t(トン)の2段式ロケット1における1段目のロケット11の落下予測点よりも、分離投棄時の1段目のロケット11に働く飛行方向への慣性が大きい分、破片落下域に対して2段式ロケット1の飛行方向における前方寄りに位置している。
そして、搭載計算機13cは、1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点(破片落下域を含む)を地形データと照合し、1段目のロケット11の落下予測点とフェアリング15の落下予測点とが両方とも安全領域SA内に位置する組を抽出する。さらに、搭載計算機13cは、抽出した組に対応する、1段目の予想飛行経路上における1段目のロケット11の分離投棄点と仮定した通過予定地点を、1段目のロケット11の正式な分離投棄点とする。
このとき、1段目のロケット11の落下予測点とフェアリング15の落下予測点とが、それぞれの破片落下域を含めて両方とも安全領域SA内に位置する組み合わせが複数組ある場合は、その組み合わせに対応する複数の通過予定地点のうち、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点を、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点とする。
これにより、1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させるまでの間に、1段目のロケットエンジン11bの推力で2段式ロケット1がより遠くまで飛行することになる。このため、2段式ロケット1の打ち上げ能力を向上させることができる。
なお、搭載計算機13cは、図2に示した2段式ロケット1の予想飛行経路と1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点とを、周期的に繰り返し予測する。これにより、2段式ロケット1による燃料の消費ペースが気象条件の変化等により飛行中に増減しても、それに応じて、搭載計算機13cが予測する予想飛行経路と落下予測点とを随時更新することができる。
そして、搭載計算機13cは、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点に2段式ロケット1が到達する(2段式ロケット1の飛行位置が一致する)と、1段目のロケットエンジン11bを停止させ、その後、1段目のロケット11を2段目のロケット13から分離させる。
また、搭載計算機13cは、1段目のロケット11を分離投棄した2段式ロケット1がフェアリング15の分離投棄点に到達する(2段式ロケット1の飛行位置が一致する)と、フェアリング15を2段目のロケット13から分離させる。
次に、上述した搭載計算機13cが2段式ロケット1の飛行中に行う1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止に関する処理を、図4のフローチャートを参照して説明する。
本実施形態の搭載計算機13cは、1段目のロケット11やフェアリング15が安全領域SAに落下するように1段目のロケットエンジン11bを燃焼停止させるために、図4に示す飛行経路予測処理(ステップS1)、落下点予測処理(ステップS3)、及び、エンジン停止判断処理(ステップS5)を、2段式ロケット1の飛行中に周期的に繰り返して実行する。
そして、ステップS1の飛行経路予測処理では、搭載計算機13cは、1段目のロケット11を分離投棄する前の2段式ロケット1の1段目の予想飛行経路と、1段目のロケット11を分離投棄した後の2段式ロケット1の2段目の予想飛行経路とを予測する。
なお、搭載計算機13cは、1段目の燃料タンク11aに残った燃料の量と、IMU13dが割り出す、2段式ロケット1の1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させる前における飛行速度や飛行位置、飛行姿勢とに基づいて、1段目の予想飛行経路を予測する。
また、搭載計算機13cは、1段目のロケット11の分離投棄点と、2段目の燃料タンク13aに残った燃料の量と、IMU13dが割り出す2段式ロケット1の1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させた後における飛行速度や飛行位置、飛行姿勢とに基づいて、2段目の予想飛行経路を予測する。
次に、ステップS3の落下点予測処理では、搭載計算機13cは、1段目のロケット11やフェアリング15の落下点(落下予測点)を予測する。ここで、1段目のロケット11やフェアリング15の落下点(落下予測点)は、1段目のロケット11の予想飛行経路上に仮定する1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点に基づいて予測する。
続いて、ステップS5のエンジン停止判断処理では、搭載計算機13cは、まず、図5のフローチャートに示すように、今回の周期においてステップS3の落下点予測処理で予測した1段目のロケット11やフェアリング15の落下点(落下予測点)の組の中に、落下点が両方とも安全領域SA内に位置する組があるか否かを確認する(ステップS51)。
1段目のロケット11やフェアリング15の落下点が両方とも安全領域SA内に位置する組がある場合は(ステップS51でYES)、今回の周期における図4のステップS3で予測した1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点に対応する1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点のうち、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に、2段式ロケット1が到達したか否かを判定する(ステップS52)。
これに対し、1段目のロケット11やフェアリング15の落下点が両方とも安全領域SA内に位置する組がない場合は(ステップS51でNO)、前回の周期における図4のステップS3で予測した1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点に対応する1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点のうち、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に、2段式ロケット1が到達したか否かを判定する(ステップS53)。
そして、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に2段式ロケット1が到達したと判定した場合に(ステップS52又はステップS53でYES)、1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させ(ステップS54)、その燃焼停止地点にそれぞれ対応する各分離投棄点において、1段目のロケット11やフェアリング15を2段目のロケット13から分離投棄させて(ステップS55)、分離判断処理を終了する。
以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、図4のフローチャートにおけるステップS1が、請求項中の飛行経路予測手段に対応する処理となっている。また、本実施形態では、図4中のステップS3が、請求項中の落下点予測手段に対応する処理となっている。さらに、本実施形態では、図4中のステップS5が、請求項中のエンジン停止制御手段に対応する処理となっている。
このように、本実施形態の2段式ロケット1では、2段式ロケット1の飛行経路を飛行中に周期的に予測し、予測した飛行経路上の各通過予定地点で1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させた場合の、2段目のロケット13から分離投棄した1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点を周期的に予測するようにした。
そして、1段目のロケット11とフェアリング15の落下予測点が両方とも安全領域SA内となる通過予定地点が存在するうちは、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点を1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点とする処理を周期的に行うようにした。
このため、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点が随時、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点に更新される。これにより、1段目のロケット11やフェアリング15の分離投棄点も随時、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い地点に更新される。
よって、1段目のロケット11や2段目のロケット13の燃料タンク11a,13aの燃料をできるだけ消費し飛行距離を伸ばして2段式ロケット1の打ち上げ能力を向上させつつ、2段目のロケット13から分離投棄された1段目のロケット11やフェアリング15を安全領域SAに落下させることができる。
次に、2段式ロケット1に搭載される本発明の第2実施形態に係る制御装置について説明する。
本実施形態においても、搭載計算機13cは、2段式ロケット1の飛行経路を飛行中に周期的に予測し、予測した飛行経路上の各通過予定地点で2段目のロケット13から1段目のロケット11やフェアリング15を分離投棄した場合の落下予測点を周期的に予測する。
そして、本実施形態において、搭載計算機13cは、次の周期において予測される1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点が、地形データの安全領域SA内に1つも存在しなくなるか否かを推定する。搭載計算機13cはこの推定を、2段式ロケット1の予想飛行経路と1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点とのうち少なくとも一方の、直前の連続する2つの周期間における変化を基に行う。
具体的には、例えば、今回の周期で予測した1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点に、前回の周期で予測した1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点との変化分を加えて、次回の周期で予測される1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点を推定する。
そして、推定した次回の周期の落下予測点が、1段目のロケット11とフェアリング15の両方とも安全領域SA内に位置するか否かを判定する。
あるいは、例えば、今回の周期で予測した1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点に、前回の周期で予測した1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点との変化分を加えて、次回の周期で予測される1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点を推定する。
そして、推定した次回の周期の1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点から、1段目のロケット11の分離投棄点やフェアリング15の分離投棄点をそれぞれ割り出す。さらに、各分離投棄点から1段目のロケット11やフェアリング15をそれぞれ分離投棄した場合の1段目のロケット11の落下予測点とフェアリング15の落下予測点とが、両方とも安全領域SA内に位置するか否かを判定する。
落下予測点が1段目のロケット11とフェアリング15との両方とも安全領域SA内に位置すれば、次の周期において予測される1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点は、地形データの安全領域SA内に存在するという推定結果となる。一方、落下予測点が1段目のロケット11とフェアリング15との両方とも安全領域SA内に位置しなければ、次の周期において予測される1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点は、地形データの安全領域SA内に存在しなくなるという推定結果となる。
そして、搭載計算機13cは、次の周期において予測される1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点が、地形データの安全領域SA内に1つも存在しなくなると推定した場合に、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点を決定する。
具体的には、今回の周期で予測した1段目のロケット11の落下予測点とフェアリング15の落下予測点と組のうち、両方とも安全領域SA内に位置する組み合わせを抽出する。そして、抽出した組に対応する通過予定地点のうち、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点を、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点とする。
そして、搭載計算機13cは、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点に2段式ロケット1が到達する(2段式ロケット1の飛行位置が一致する)と、1段目のロケットエンジン11bを停止させる。そして、燃焼停止地点に対応する分離投棄地点において、1段目のロケット11を2段目のロケット13から分離させる。
また、搭載計算機13cは、1段目のロケット11を分離投棄した2段式ロケット1が、燃焼停止地点に対応するフェアリング15の分離投棄点に到達する(2段式ロケット1の飛行位置が一致する)と、フェアリング15を2段目のロケット13から分離させる。
このため、本実施形態でも、搭載計算機13cは、1段目のロケット11やフェアリング15を安全領域SAに落下するように2段目のロケット13から分離投棄するために、図4に示す飛行経路予測処理(ステップS1)、落下点予測処理(ステップS3)、及び、エンジン停止判断処理(ステップS5)を、2段式ロケット1の飛行中に周期的に繰り返して実行する。
そして、ステップS1の飛行経路予測処理とステップS3の落下点予測処理では、搭載計算機13cは、第1実施形態と同様の処理を行う。一方、ステップS5のエンジン停止判断処理では、搭載計算機13cは、第1実施形態とは異なる処理を行う。
具体的には、まず、図6のフローチャートに示すように、次の周期において予測される1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点を推定し(ステップS56)、推定した1段目のロケット11とフェアリング15の落下予測点が両方とも地形データの安全領域SA内に存在する組があるか否かを確認する(ステップS57)。
推定した1段目のロケット11とフェアリング15の落下予測点が両方とも地形データの安全領域SA内に存在する組がある場合は(ステップS57でYES)、エンジン停止判断処理を終了し、両方とも地形データの安全領域SA内に存在する組がない場合は(ステップS57でNO)、今回の周期における図4のステップS3で予測した1段目のロケット11の落下予測点に対応する1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点のうち、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に、2段式ロケット1が到達したか否かを判定する(ステップS58)。
そして、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に2段式ロケット1が到達したと判定した場合に(ステップS58でYES)、1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させ(ステップS59)、その燃焼停止地点にそれぞれ対応する各分離投棄点において、1段目のロケット11やフェアリング15を2段目のロケット13から分離投棄させて(ステップS60)、エンジン停止判断処理を終了する。
上述した実施形態でも、図4のフローチャートにおけるステップS1が、請求項中の飛行経路予測手段に対応する処理となっている。また、本実施形態でも、図4中のステップS3が、請求項中の落下点予測手段に対応する処理となっている。さらに、本実施形態でも、図4中のステップS5が、請求項中のエンジン停止制御手段に対応する処理となっている。
そして、本実施形態の2段式ロケット1では、2段式ロケット1の飛行経路を飛行中に周期的に予測し、予測した飛行経路上の各通過予定地点で1段目のロケットエンジン11bの燃焼を停止させた場合の、2段目のロケット13から分離投棄した1段目のロケット11やフェアリング15の落下予測点の組を、周期的に予測するようにした。
さらに、連続する2つの周期間における予想飛行経路や落下予想地点の変化から、次の周期において予想される1段目のロケット11とフェアリング15の落下予測点をそれぞれ推定するようにした。
そして、推定した1段目のロケット11とフェアリング15の落下予測点が両方とも安全領域SA内に存在する組が存在するうちは、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点を決定しないで、予想飛行経路や落下予想地点を予測する処理を次の周期にも行うようにした。
このため、推定した1段目のロケット11とフェアリング15の落下予測点が両方とも安全領域SA内に存在する組が存在しなくなるまでは、1段目のロケットエンジン11bの燃焼停止地点が随時、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点に更新される。これにより、1段目のロケット11やフェアリング15の分離投棄点も随時、2段式ロケット1の打ち上げ箇所から最も遠い地点に更新される。
よって、1段目のロケット11や2段目のロケット13の燃料タンク11a,13aの燃料をできるだけ消費し飛行距離を伸ばして2段式ロケット1の打ち上げ能力を向上させつつ、2段目のロケット13から分離投棄された1段目のロケット11やフェアリング15を安全領域SAに落下させることができる。
なお、上述した各実施形態では、1段目のロケット11とフェアリング15を2段目のロケット13から分離投棄する場合に本発明をそれぞれ適用した例について説明した。したがって、これらの実施形態においては、1段目のロケット11とフェアリング15が、請求項中の投棄物に相当する。
また、本発明は、上述した各実施形態に限らず、例えば、単段式と多段式とを問わずロケットからフェアリングを分離投棄する際や、多段式ロケットにおいてn−1段目のロケットをn段目のロケットから分離投棄する場合にも適用可能である。前者の場合はフェアリングが請求項中の投棄物に相当し、後者の場合はn−1段目のロケットが請求項中の投棄物に相当することになる。勿論、上述した各実施形態のように、フェアリングとn−1段目のロケットが共に請求項中の投棄物に相当するような形態で本発明を実施することもできる。
さらに、本発明は、フェアリングがなくエンジンの停止により自身が投棄物となって落下する単段式のロケットにも適用可能である。以下、そのようなロケットに本発明を適用した場合の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態及び第4実施形態に係る制御装置が搭載される単段式ロケットの概略構成を示す一部切欠正面図である。図7に示す本実施形態の単段式ロケット3は、液体酸素及び液体水素の燃料タンク31aと、液体酸素及び液体水素を推進薬とするロケットエンジン31bとを有している。なお、単段式ロケット3の打ち上げ時に使用する固体ロケットブースターと補助エンジンは、図示を省略している。
ロケットエンジン31bが燃料タンク31aの燃料(液体酸素及び液体水素)をほぼ使い終わって停止されると、単段式ロケット3はやがて落下し投棄される。ロケットエンジン31bの点火や停止は、単段式ロケット3の搭載計算機(GCC、誘導制御計算機)33c(請求項中のロケットの制御装置に相当)によって制御される。
搭載計算機33cには、ジャイロや加速度センサを用いて単段式ロケット3の飛行速度や飛行位置、飛行姿勢を割り出すIMU33dが接続されている。搭載計算機33cは、IMU33dが割り出す飛行速度や飛行位置、飛行姿勢に基づいて、搭載計算機33cの内蔵メモリにデータが記憶されたノミナル飛行経路を単段式ロケット3が飛行するように、ロケットエンジン31bの推進方向等を制御する。
また、搭載計算機33cは、単段式ロケット3の燃料タンク31aに残った燃料の量を監視し、これと、IMU33dが割り出す単段式ロケット3の飛行速度や飛行位置、飛行姿勢とに基づいて、単段式ロケット3の飛行経路を予測する。
搭載計算機33cが予測する飛行経路(予想飛行経路)は、ロケットエンジン31bの燃焼を停止させるまでに、燃料タンク31aの残りの燃料でロケットエンジン31bの推力により単段式ロケット3が今後飛行すると予想される経路を含んでいる。
なお、図8の説明図における実線のうち、地表面距離と高度がいずれも「0」の打ち上げ地点から、図中のアスタリスクのプロット点で示すロケットエンジン33bの燃焼停止点までが、搭載計算機33cが予測する単段式ロケット3の予想飛行経路である。
そして、搭載計算機33cは、予想飛行経路上のエンジン停止地点において、単段式ロケット3のロケットエンジン31bを停止させた場合の、単段式ロケット3が落下すると予想される地点、即ち、落下予測点(IIP)を予測する。なお、搭載計算機33cは、単段式ロケット3の予想飛行経路上における飛行速度や飛行位置、飛行姿勢に基づいて、単段式ロケット3の落下予測点を予測する。
また、単段式ロケット3の落下予測点は、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点を予想飛行経路上のどの地点にするかによって変化する。そこで、搭載計算機33cは、予想飛行経路上に複数の通過予定地点を設定し、各通過予定地点をロケットエンジン31bの燃焼停止地点とした場合について、単段式ロケット3の落下予測点をそれぞれ予測する。
ところで、搭載計算機33cが予測する単段式ロケット3の予想飛行経路は、所謂ノミナル飛行経路である。しかし、単段式ロケット3の実際の飛行経路には、気象条件等の影響によりノミナル飛行経路に対する分散が生じる。そして、この分散は、搭載計算機33cが単段式ロケット3の落下予測点を予測する際の基となる単段式ロケット3の予想飛行経路には反映されていない。
そこで、搭載計算機33cは、ノミナル飛行経路に対する単段式ロケット3の実際の飛行経路の分散を考慮して、単段式ロケット3の落下予測点を、ある程度の誤差を含む範囲として予測する。
なお、搭載計算機33cの内蔵メモリには、単段式ロケット3のノミナル飛行経路のデータと共に、単段式ロケット3の落下が許容される安全領域を定義する地形データが記憶されている。記憶されている地形データは、おおよそ図3の説明図に示すようなものである。
また、搭載計算機33cの内蔵メモリには、落下した単段式ロケット3の破片落下域を示すデータが記憶されている。この破片落下域は、単段式ロケット3の打上能力によって大きさや形状が異なる。
これは、打上能力の高い単段式ロケット3ほど、ロケットエンジン31bの燃焼停止時に単段式ロケット3に働く飛行方向への慣性が大きく、落下した単段式ロケット3の破片が慣性以外の力で拡散する度合いが少ないからである。
そして、搭載計算機33cは、単段式ロケット3の落下予測点(破片落下域を含む)を地形データと照合し、安全領域SA内に位置する単段式ロケット3の落下予測点を抽出する。さらに、搭載計算機33cは、抽出した落下予測点に対応する、単段式ロケット3の予想飛行経路上におけるロケットエンジン31bの燃焼停止地点と仮定した通過予定地点を、ロケットエンジン31bの正式な燃焼停止地点とする。
このとき、破片落下域を含めて安全領域SA内に位置する単段式ロケット3の落下予測点が複数ある場合は、それら複数の通過予定地点のうち、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点を、ロケットエンジン31bの正式な燃焼停止地点とする。
これにより、単段式ロケット3のロケットエンジン31bの燃焼を停止させるまでの間に、ロケットエンジン31bの推力で単段式ロケット3がより遠くまで飛行することになる。このため、単段式ロケット3の打ち上げ能力を向上させることができる。
なお、搭載計算機33cは、図8に示した単段式ロケット3の予想飛行経路と落下予測点とを、周期的に繰り返し予測する。これにより、単段式ロケット3による燃料の消費ペースが気象条件の変化等により飛行中に増減しても、それに応じて、搭載計算機33cが予測する予想飛行経路と落下予測点とを随時更新することができる。
そして、搭載計算機33cは、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点に単段式ロケット3が到達する(単段式ロケット3の飛行位置が一致する)と、ロケットエンジン31bを停止させる。
次に、上述した搭載計算機33cが単段式ロケット3の飛行中に行うロケットエンジン31bの燃焼停止に関する処理を、図9のフローチャートを参照して説明する。
本実施形態の搭載計算機33cは、単段式ロケット3が安全領域SAに落下するようにロケットエンジン31bの燃焼を停止させるために、図9に示す飛行経路予測処理(ステップS11)、落下点予測処理(ステップS13)、及び、エンジン停止判断処理(ステップS15)を、単段式ロケット3の飛行中に周期的に繰り返して実行する。
そして、ステップS11の飛行経路予測処理では、搭載計算機33cは、ロケットエンジン31bの燃焼を停止させる前の単段式ロケット3の予想飛行経路を予測する。
なお、搭載計算機33cは、燃料タンク31aに残った燃料の量と、IMU33dが割り出すロケットエンジン31bの燃焼を停止させる前における単段式ロケット3の飛行速度や飛行位置、飛行姿勢とに基づいて、単段式ロケット3の予想飛行経路を予測する。
次に、ステップS13の落下点予測処理では、搭載計算機33cは、単段式ロケット3の落下点(落下予測点)を予測する。ここで、単段式ロケット3の落下点(落下予測点)は、単段式ロケット3の予想飛行経路上に仮定するロケットエンジン31bの燃焼停止地点に基づいて予測する。
続いて、ステップS15のエンジン停止判断処理では、搭載計算機33cは、図10のフローチャートに示すように、今回の周期においてステップS13の落下点予測処理で予測した単段式ロケット3の落下点(落下予測点)の中に、安全領域SA内に位置する落下点があるか否かを確認する(ステップS151)。
安全領域SA内に位置する単段式ロケット3の落下点がある場合は(ステップS151でYES)、今回の周期における図9のステップS13で予測した単段式ロケット3の落下予測点に対応するロケットエンジン31bの燃焼停止地点のうち、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に、単段式ロケット3が到達したか否かを判定する(ステップS152)。
これに対し、安全領域SA内に位置する単段式ロケット3の落下点がない場合は(ステップS151でNO)、前回の周期における図9のステップS13で予測した単段式ロケット3の落下予測点に対応するロケットエンジン31bの燃焼停止地点のうち、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に、単段式ロケット3が到達したか否かを判定する(ステップS153)。
そして、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に単段式ロケット3が到達したと判定した場合に(ステップS152又はステップS153でYES)、ロケットエンジン31bの燃焼を停止させて(ステップS154)、エンジン停止処理を終了する。
以上の説明からも明らかなように、本実施形態では、図9のフローチャートにおけるステップS11が、請求項中の飛行経路予測手段に対応する処理となっている。また、本実施形態では、図9中のステップS13が、請求項中の落下点予測手段に対応する処理となっている。さらに、本実施形態では、図9中のステップS15が、請求項中のエンジン停止制御手段に対応する処理となっている。
このように、本実施形態の単段式ロケット3では、単段式ロケット3の飛行経路を飛行中に周期的に予測し、予測した飛行経路上の各通過予定地点でロケットエンジン31bの燃焼を停止させた場合の、単段式ロケット3の落下予測点を周期的に予測するようにした。
そして、単段式ロケット3の落下予測点が安全領域SA内となる通過予定地点が存在するうちは、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点をロケットエンジン31bの燃焼停止地点とする処理を周期的に行うようにした。
このため、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点が随時、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点に更新される。よって、燃料タンク31aの燃料をできるだけ消費し飛行距離を伸ばして単段式ロケット3の打ち上げ能力を向上させつつ、単段式ロケット3を安全領域SAに落下させることができる。
次に、単段式ロケット3に搭載される本発明の第4実施形態に係る制御装置について説明する。
本実施形態においても、搭載計算機33cは単段式ロケット3の飛行経路を飛行中に周期的に予測し、予測した飛行経路上の各通過予定地点でロケットエンジン31bの燃焼を停止させた場合の単段式ロケット3の落下予測点を周期的に予測する。
そして、本実施形態において、搭載計算機33cは、次の周期において予測される単段式ロケット3の落下予測点が、地形データの安全領域SA内に1つも存在しなくなるか否かを推定する。搭載計算機33cはこの推定を、単段式ロケット3の予想飛行経路と単段式ロケット3の落下予測点とのうち少なくとも一方の、直前の連続する2つの周期間における変化を基に行う。
具体的には、例えば、今回の周期で予測した単段式ロケット3の落下予測点に、前回の周期で予測した単段式ロケット3の落下予測点との変化分を加えて、次回の周期で予測される単段式ロケット3の落下予測点を推定する。そして、推定した次回の周期の単段式ロケット3の落下予測点が、安全領域SA内に位置するか否かを判定する。
あるいは、例えば、今回の周期で予測したロケットエンジン31bの燃焼停止地点に、前回の周期で予測したロケットエンジン31bの燃焼停止地点との変化分を加えて、次回の周期で予測されるロケットエンジン31bの燃焼停止地点を推定する。
そして、推定した次回の周期の単段式ロケット3の落下予測点が、安全領域SA内に位置するか否かを判定する。
単段式ロケット3の落下予測点が安全領域SA内に位置すれば、次の周期において予測される単段式ロケット3の落下予測点は、地形データの安全領域SA内に存在するという推定結果となる。一方、単段式ロケット3の落下予測点が安全領域SA内に位置しなければ、次の周期において予測される単段式ロケット3の落下予測点は、地形データの安全領域SA内に存在しなくなるという推定結果となる。
そして、搭載計算機33cは、次の周期において予測される単段式ロケット3の落下予測点が、地形データの安全領域SA内に1つも存在しなくなると推定した場合に、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点を決定する。
具体的には、今回の周期で予測した単段式ロケット3の落下予測点のうち、安全領域SA内に位置する落下予測点を抽出する。そして、抽出した落下予測点に対応する通過予定地点のうち、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点を、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点とする。
そして、搭載計算機33cは、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点に単段式ロケット3が到達する(単段式ロケット3の飛行位置が一致する)と、ロケットエンジン31bを停止させる。
このため、本実施形態でも、搭載計算機33cは、単段式ロケット3が安全領域SAに落下するようにロケットエンジン31bの燃焼を停止させるために、図9に示す飛行経路予測処理(ステップS11)、落下点予測処理(ステップS13)、及び、エンジン停止判断処理(ステップS15)を、単段式ロケット3の飛行中に周期的に繰り返して実行する。
そして、ステップS11の飛行経路予測処理とステップS13の落下点予測処理では、搭載計算機33cは、第3実施形態と同様の処理を行う。一方、ステップS15のエンジン停止判断処理では、搭載計算機33cは、第3実施形態とは異なる処理を行う。
具体的には、まず、図11のフローチャートに示すように、次の周期において予測される単段式ロケット3の落下予測点を推定し(ステップS155)、推定した単段式ロケット3の落下予測点中に、地形データの安全領域SA内に存在する落下予測点があるか否かを確認する(ステップS156)。
推定した単段式ロケット3の落下予測点中に、地形データの安全領域SA内に存在する落下予測点がある場合は(ステップS156でYES)、エンジン停止判断処理を終了し、地形データの安全領域SA内に存在する落下予測点がない場合は(ステップS156でNO)、今回の周期における図9のステップS13で予測した単段式ロケット3の落下予測点に対応するロケットエンジン31bの燃焼停止地点のうち、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に、単段式ロケット3が到達したか否かを判定する(ステップS157)。
そして、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い燃焼停止地点に単段式ロケット3が到達したと判定した場合に(ステップS157でYES)、ロケットエンジン31bの燃焼を停止させて(ステップS158)、エンジン停止判断処理を終了する。
上述した実施形態でも、図9のフローチャートにおけるステップS11が、請求項中の飛行経路予測手段に対応する処理となっている。また、本実施形態でも、図9中のステップS13が、請求項中の落下点予測手段に対応する処理となっている。さらに、本実施形態でも、図9中のステップS15が、請求項中のエンジン停止制御手段に対応する処理となっている。
そして、本実施形態の単段式ロケット3では、単段式ロケット3の飛行経路を飛行中に周期的に予測し、予測した飛行経路上の各通過予定地点でロケットエンジン31bの燃焼を停止させた場合の単段式ロケット3の落下予測点を、周期的に予測するようにした。
さらに、連続する2つの周期間における予想飛行経路や落下予想地点の変化から、次の周期において予想される単段式ロケット3の落下予測点をそれぞれ推定するようにした。
そして、推定した単段式ロケット3の落下予測点中に、安全領域SA内に存在する落下予測点が存在するうちは、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点を決定しないで、予想飛行経路や落下予想地点を予測する処理を次の周期にも行うようにした。
このため、推定した単段式ロケット3の落下予測点中に、安全領域SA内に存在する落下予測点が存在しなくなるまでは、ロケットエンジン31bの燃焼停止地点が随時、単段式ロケット3の打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点に更新される。
よって、単段式ロケット3の燃料タンク31aの燃料をできるだけ消費し飛行距離を伸ばして単段式ロケット3の打ち上げ能力を向上させつつ、単段式ロケット3を安全領域SAに落下させることができる。
1 2段式ロケット
3 単段式ロケット
11 1段目のロケット
11a,13a,31a 燃料タンク
11b,13b,31b ロケットエンジン
13 2段目のロケット
13c,33c 搭載計算機
13d,33d IMU
15 フェアリング
SA 安全領域

Claims (3)

  1. 飛行中にロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するロケットの制御装置において、
    ロケットの飛行速度、飛行位置及び飛行姿勢に基づいて、ロケットが残りの燃料で今後飛行する予想飛行経路を周期的に予測する飛行経路予測手段と、
    ロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点においてロケットエンジンを停止させた場合の投棄物の落下予測点を、周期的に予測する落下点予測手段と、
    過去の周期に予測されたロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点のうち、その通過予定地点において投棄した投棄物が予め定められた地形データ上の安全領域内に落下すると予想された通過予定地点であって、且つ、ロケットの打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点と、ロケットの飛行位置とが一致した場合に、ロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するエンジン停止制御手段と、
    を備えることを特徴とするロケットの制御装置。
  2. 飛行中にロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するロケットの制御装置において、
    ロケットの飛行速度、飛行位置及び飛行姿勢に基づいて、ロケットが残りの燃料で今後飛行する予想飛行経路を周期的に予測する飛行経路予測手段と、
    ロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点においてロケットエンジンを停止させた場合の投棄物の落下予測点を、周期的に予測する落下点予測手段と、
    ロケットの予想飛行経路及び投棄物の落下予測点のうち少なくとも一方の、直前の連続する2つの周期間における変化から、次の周期に予測される予想飛行経路上の各通過予定地点について予測される投棄物の落下予測点が、予め定められた地形データ上の安全領域内に全く存在しない状態となることが推定された場合に、今回予測されたロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点のうち、対応して予測された投棄物の落下予測点が地形データ上の安全領域内に存在する通過予定地点であって、且つ、ロケットの打ち上げ箇所から最も遠い通過予定地点において、ロケットエンジンを停止させて投棄物を投棄するエンジン停止制御手段と、
    を備えることを特徴とするロケットの制御装置。
  3. 前記ロケットは多段式ロケットであり、前記投棄物は、n段目のロケットから分離投棄されるn−1段目のロケットを少なくとも含んでおり、前記飛行経路予測手段は、多段式ロケットの飛行速度、飛行位置及び飛行姿勢に基づいて、n−1段目のロケットエンジンが残りの燃料で発生する推力により多段式ロケットが今後飛行する予想飛行経路を周期的に予測し、前記落下点予測手段は、n−1段目のロケットエンジンを停止させてn−1段目のロケットをn段目のロケットから分離投棄した場合のn−1段目のロケットの落下予測点を、多段式ロケットの予想飛行経路上の各通過予定地点について周期的に予測することを特徴とする請求項1又は2記載のロケットの制御装置。
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