JP6169176B2 - 検査方法及び装置、リソグラフィシステム並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、2012年7月23日出願の米国仮出願第61/674,505号、及び2012年11月27日出願の米国仮出願第61/730,474号の利益を主張し、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、検査方法に関し、例えば、リソグラフィ技術によるデバイスの製造で使用可能な検査方法に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、連続してパターンが与えられる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所与の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所与の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
[0004] リソグラフィプロセスをモニタし制御するために、パターニングされた基板のパラメータ、例えば、基板内又は基板上に形成されたフィーチャの線幅(クリティカルディメンション)及び側壁角度(SWA)を測定する必要がある。走査型電子顕微鏡及び様々な特殊ツールの使用を含めて、リソグラフィプロセスで形成される微細構造(フィーチャ)を測定する様々な技術がある。特殊インスペクションツールの一形態はスキャトロメータで、放射ビームが基板表面上のターゲットに誘導され、散乱又は反射したビームの特性が測定される。基板によって反射又は散乱する前後のビームの特性を比較することで、基板の特性を決定することができる。これは、例えば、反射ビームを公知の基板特性に関連付けられた公知の測定値のライブラリに記憶されたデータと比較することで可能である。2つの主要なタイプのスキャトロメータは公知である。分光スキャトロメータは、広帯域放射ビームを基板に誘導し、特定の狭い角度範囲の中に散乱された放射線の波長の関数としてのビームの特性(輝度、偏光状態)を測定する。角度分解スキャトロメータは単色放射ビームを使用し、反射ビームの角度の関数としての散乱放射線の特性を測定する。
[0005] ターゲットは、測定をモニタし制御するために特に形成してもよい。あるいは、ターゲットは、基板上に形成されている製品フィーチャ内にすでに存在していてもよい。ターゲットは、基板材料のエッチングに先立ってリソグラフィプロセスによってパターニングされたレジスト材料で形成されていてもよい。レジスト材料は現像されていてもよく、又はそうでなくてもよい。これらの実施態様の詳細に関わらず、測定はターゲットのプロファイル又は形状を記述するパラメータなどのターゲットを特徴付ける1つ以上のパラメータの測定を追求するということができる。リソグラフィプロセスの制御のために、ターゲットプロファイルの変化を用いてリソグラフィ装置(スキャナ)を制御することができる。参照プロセスから摂動プロセスへとターゲットプロファイルが変化する。参照プロセスは、例えば、ある装置でのある時間のプロセス、最良の収率を有する個別の装置のプロセス、又はOPC(光近接効果補正)モデルが作成されたプロセスであってもよい。摂動プロセスは、異なる時間に、又は異なるリソグラフィ装置若しくはコーティング/現像装置上で露光されるプロセス(当技術分野で「トラック」と呼ぶ)であってもよい。摂動プロセスは、バイアスされたパラメータを用いたターゲットを導入することで参照プロセスと並置して実施できる。実際、理想的なプロセスに対して両方のプロセスをバイアスしてもよく、したがって、「参照」及び「摂動」という用語は、測定それ自体のために交換可能なラベルにすぎない。ターゲットプロファイルの変化を計算する公知の方法では、参照プロセスについて絶対ターゲットプロファイルが計算される。次に、摂動プロセスについて絶対ターゲットプロファイルが計算される。次に、これら2つの絶対プロファイル間の減算によってターゲットプロファイルの変化が得られる。スキャトロメトリによる観察に基づいてプロファイルを再構築するために以前の情報を使用しなければならないので、そのような方法は、変化がバイアスされたプレディクタである。バイアスされたあらゆるメトロロジー方法は、測定の信頼度に固有の問題を抱える。さらに、絶対ターゲットプロファイルを測定するレシピを作成することは時間がかかる仕事で、熟練し経験を積んだエンジニアを必要とする。
[0006] 参照プロセスと摂動プロセスとの間のプロファイルの変化の精度を改善することが望ましい。
[0007] 本発明の第1の態様によれば、基板パターンのプロファイルパラメータの値を決定する検査方法であって、第1のパターンターゲットを備える基板を支持するステップと、第1のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のパターン信号を得るステップと、第2のパターンターゲットを備える基板を支持するステップと、第2のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のパターン信号を得るステップと、第1のパターン信号と第2のパターン信号との差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータの値を計算するステップと、を含む方法が提供される。
[0008] 上記序論に関して言えば、第1及び第2のパターンターゲットの一方は参照プロセスによって作成されたターゲットであってもよく、他方は摂動プロセスによって作成されたターゲットであってもよい。差分パターンプロファイルパラメータを用いてこれらのプロセス間の差分を直接又は間接的に明らかにすることができる。
[0009] 信号間の「差分」という場合、減算によって得られる差分だけではなく、比率(パーセンテージ)の差分もが含まれることを理解されたい。当業者は、正確な比較の技術と、差分を表す最も適当な方法と、を選択できる。
[0010] 適用例によっては、第1のパターンターゲットを有する基板は第2のパターンターゲット有する基板と同じであってもよく、又は異なっていてもよい。例えば、ターゲットが異なる基板上にある場合、差分プロファイルパラメータを用いて異なる装置上で実行されたプロセス、及び/又は異なる時間に実行されたプロセス間の差分を明らかにすることができる。第1のパターンターゲット及び第2のパターンターゲットが両方共同じ基板上にある場合、差分プロファイルパラメータを用いて同じ基板上又は基板の一部分内の異なる位置で実行されたプロセス間の差分を明らかにすることができる。あるいは、第1のパターンターゲット及び第2のパターンターゲットは、同じ基板上の実質的に同じ位置での共通のプロセスによって形成された別様にバイアスされた1対のターゲットであってもよい。ここで、別様にバイアスされたターゲットとは、それらが形成されたプロセス内の対象パラメータに対してそれらのプロファイルパラメータが異なる感度を有するように設計された2つのターゲットを意味する。
[0011] 本発明の第2の態様によれば、基板パターンのプロファイルパラメータの値を決定する検査装置であって、基板の支持体と、基板上の1つ以上のターゲットパターンを照明し、散乱放射線を検出して対応するパターン信号を得るように構成された光学系と、光学系を用いて第1のパターンターゲットから検出された第1のパターン信号と光学系を用いて第2のパターンターゲットから検出された第2のパターン信号との差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータの値を計算するように構成されたプロセッサと、を備える検査装置が提供される。
[0012] 本発明の第3の態様によれば、第1の態様の方法のステップ(e)をプロセッサに実行させるマシン可読命令を含むコンピュータプログラムプロダクトが提供される。
[0013] 本発明の第4の態様によれば、パターンを照明するように構成された照明光学系と、パターン像を基板上に投影するように構成された投影光学系と、第2の態様の検査装置と、を有するリソグラフィ装置を備え、リソグラフィ装置がパターンを別の基板に印加する際に検査装置からの測定結果を使用するように構成されたリソグラフィシステムが提供される。
[0014] 本発明の第4の態様によれば、デバイスパターンがリソグラフィプロセスを使用して一連の基板に印加されるデバイス製造方法であって、方法が、第1の態様の方法を用いて基板の少なくとも1つの上にデバイスパターンの一部として、又はその脇に形成された少なくとも1つの周期的構造を検査するステップと、方法の結果に従って、以降の基板のためにリソグラフィプロセスを制御するステップと、を含む方法が提供される。
[0015] 本発明の別の特徴及び利点並びに本発明の様々な実施形態の構造及び作用は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。本発明は、本明細書に記載する特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。このような実施形態は、例示のみを目的として本明細書に記載されている。本明細書に含まれる教示に基づいて当業者はさらなる実施形態を容易に思い付くであろう。
[0016] 本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は本発明を図示し、説明とともに、さらに本発明の原理を説明し、当業者が本発明を作成して使用できるようにする働きをする。
[0017]リソグラフィ装置を示す。 [0018]リソグラフィセル又はクラスタを示す。 [0019]第1のスキャトロメータを示す。 [0020]第2のスキャトロメータを示す。 [0021]スキャナ安定性モジュールを利用するリソグラフィプロセス内の制御ループを示す。 [0022]本発明の第1の実施形態による基板パターンのプロファイルパラメータの値を決定する検査方法を示す。 [0023]本発明の第2の実施形態の適用を示すためのダブルパターニングによって製品フィーチャを作成するプロセスを示す。 [0024]第2の実施形態のパターンターゲットの特定のパラメータを示す。 [0025]第2の実施形態のパターン信号の一部の感度を示す。 [0026]第2の実施形態で使用する複合メトロロジーターゲットを示す。 [0027]バイアスされた1対のターゲットのパターン信号を示す。
[0028] 本発明の特徴及び利点は、同様の参照符号は全体を通して対応する要素を識別する図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことでさらに明白になろう。図面では、一般に、同様の参照番号が同一の、機能が類似した、及び/又は構造が類似する要素を示す。ある要素が最初に出現する図面は、対応する参照番号の左端の1つ又は複数の数字によって示される。
[0029] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ以上の実施形態を開示する。開示される1つ又は複数の実施形態は本発明を例示するにすぎない。本発明の範囲は開示される1つ又は複数の実施形態に限定されない。本発明は、本明細書に添付される特許請求の範囲によって定義される。
[0030] 記載された実施形態、及び本明細書で「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的実施形態」などに言及した場合、それは記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含むことができるが、それぞれの実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含まないことがあることを示す。さらに、このようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。さらに、ある実施形態に関連して特定の特徴、構造、又は特性について記載している場合、明示的に記載されているか、記載されていないかにかかわらず、このような特徴、構造、又は特性を他の実施形態との関連で実行することが当業者の知識の範囲内にあることが理解される。
[0031] 本発明の実施形態はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその任意の組合せで実施することができる。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサで読み取り、実行することができる機械読み取り式媒体に記憶した命令として実施することもできる。機械読み取り式媒体は、機械(例えば、計算デバイス)で読み取り可能な形態で情報を記憶するか、又は伝送する任意の機構を含むことができる。例えば、機械読み取り式媒体は読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響又は他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)、及びその他を含むことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令を、本明細書では特定の行為を実行するものとして記述することができる。しかしながら、このような記述は便宜的なものにすぎず、このような行為は実際には計算デバイス、プロセッサ、コントローラ、又はファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する他のデバイスの結果であることを認識されたい。
[0032] このような実施形態を詳述する前に、本発明の実施形態を実施することができる例示の環境を提示することが有用であろう。
[0033] 図1は、リソグラフィ装置を概略的に示したものである。この装置は、放射ビームB(例えばUV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第一ポジショナPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第二ポジショナPWに接続された基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに与えられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ以上のダイを含む)に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSと、を備える。
[0034] 照明システムは、放射の誘導、整形、又は制御を行うための、屈折、反射、磁気、電磁、静電型等の光学コンポーネント、又はその任意の組合せなどの種々のタイプの光学コンポーネントを含んでいてもよい。
[0035] 支持構造は、パターニングデバイスを支持、すなわちその重量を支えている。支持構造は、パターニングデバイスの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスを保持する。この支持構造は、パターニングデバイスを保持するために、機械式、真空式、静電式等のクランプ技術を使用することができる。支持構造は、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造は、パターニングデバイスが例えば投影システムなどに対して確実に所望の位置に来るようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0036] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに与えられるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに与えられるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0037] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小さなミラーのマトリクス配列を使用し、そのミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0038] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁光学システム及び静電型光学システム、又はそれらの任意の組合せを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なすことができる。
[0039] 本明細書で示すように、本装置は、(例えば透過マスクを使用する)透過タイプである。あるいは、装置は、(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)反射タイプでもよい。
[0040] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上の基板テーブル(及び/又は2つ以上のパターニングデバイステーブル)を有するタイプでよい。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ以上の他のテーブルを露光に使用している間に1つ以上のテーブルで予備工程を実行することができる。
[0041] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばマスクと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に適用することもできる。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために当技術分野で周知である。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板の間に液体が存在するというほどの意味である。
[0042] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDを用いて、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
[0043] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータILを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0044] 放射ビームBは、支持構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスMAによってパターニングされる。マスクMAを横断した放射ビームBは、投影システムPLを通過し、投影システムPLは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPWと位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ又は容量センサ)を用いて、基板テーブルWTは、例えば、様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めできるように正確に移動できる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに放射ビームBの経路に対してマスクMAを正確に位置決めできる。一般に、マスクテーブルMTの移動は、第1のポジショナPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)を用いて実現できる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、又は固定してもよい。マスクMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分Cの間の空間に位置してもよい(スクライブレーンアライメントマークとして知られている)。同様に、マスクMA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0045] 図示の装置は、以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
1.ステップモードにおいては、マスクテーブルMT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに付与されたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一静的露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光で結像されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
2.スキャンモードにおいては、マスクテーブルMT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに与えられるパターンがターゲット部分Cに投影される(すなわち単一動的露光)。マスクテーブルMTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPLの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光におけるターゲット部分の(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分の(スキャン方向における)高さが決まる。
3.別のモードでは、マスクテーブルMTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0046] 上述した使用モードの組合せ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0047] 図2に示すように、リソグラフィ装置LAは、リソセル又はクラスタとも呼ばれることがあるリソグラフィセルLCの一部を形成し、それは基板上で露光前及び露光後プロセスを実行する装置も含む。従来、これらはレジスト層を堆積させるスピンコータSCと、露光されたレジストを現像する現像器DEと、チルプレートCHと、ベークプレートBKと、を含む。基板ハンドラ、すなわちロボット、ROは入力/出力ポートI/O1、I/O2から基板を取り上げ、それを様々なプロセス装置間で移動させ、次にそれらをリソグラフィ装置のローディングベイLBに送出する。多くの場合、まとめてトラックと呼ばれるこれらのデバイスは、トラック制御ユニットTCUの制御下にあり、それ自体は監視制御システムSCSによって制御され、それはリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する。したがってスループット及び処理の効率を最大化するために様々な装置を動作させることができる。
[0048] リソグラフィ装置によって露光される基板が正確かつ一貫して露光されるように、露光した基板を検査し、後続の層間のオーバレイ誤差、ラインの太さ、クリティカルディメンション(CD)などのような特性を測定することが望ましい。誤差が検出された場合は、特に同じバッチの他の基板がまだ露光されないほど十分即座にかつ高速で検査を実行できる場合は、後続基板の露光を調整することができる。また、既に露光した基板を(歩留まりを改善するために)取り外して再加工するか、又は廃棄し、それにより欠陥があることが分かっている基板で露光を実行するのを回避することができる。基板の幾つかのターゲット部分のみに欠陥がある場合、良好であるそれらのターゲット部分のみでさらなる露光を実行することができる。
[0049] 検査装置を使用して、基板の特性、特に異なる基板又は同じ基板の異なる層の特性が層ごとにいかに変化するかが求められる。検査装置をリソグラフィ装置LAに組み込むことができる、又はリソセルLCは独立型デバイスとすることができる。最も迅速な測定を可能にするために、検査装置は露光直後に露光したレジスト層の特性を測定することが望ましい。しかしながら、レジストの潜像はコントラストが非常に低く、例えば放射に露光しているレジストの部分と露光していない部分との間には屈折率の非常に小さい差しかない場合のように、すべての検査装置が、潜像を有用に測定するほど十分な感度を有しているわけではない。したがって、露光後ベークステップ(PEB)の後に測定を実行することができ、これは通常は露光した基板で実行する最初のステップであり、レジストの露光部分と非露光部分との間のコントラストを増大させる。この段階で、レジストの像を半潜像と呼ぶことができる。現像したレジスト像で、その時点でレジストの露光部分又は非露光部分は除去されているか、又はエッチングなどのパターン転写ステップの後で測定することも可能である。後者の見込みは、欠陥がある基板を再加工する見込みを制限するが、それでも有用な情報を提供することができる。
[0050] 図3は、本発明に使用できるスキャトロメータを示す。このスキャトロメータは、放射を基板W上に投影する広帯域(白色光)放射プロジェクタ2を備える。反射した放射はスペクトロメータ検出器4へ渡され、スペクトロメータ検出器4は鏡面反射した放射のスペクトル10(波長の関数としての強度)を測定する。このデータから、検出されるスペクトルを生む構造又はプロファイルを処理ユニットPUによって、例えば厳密結合波解析及び非線形回帰によって、又は図3の下部に示されるようなシミュレートしたスペクトルのライブラリとの比較によって再構築することができる。一般的に、再構築するために構造の全体的形状は知られており、幾つかのパラメータは、構造を形成したプロセスの情報から仮定され、スキャトロメトリデータから決定すべき構造のパラメータはわずかしか残らない。そのようなスキャトロメータは、垂直入射スキャトロメータ又は斜め入射スキャトロメータとして構成することができる。
[0051] 本発明で使用することができる他のスキャトロメータを図4に示す。このデバイスにおいては、放射源2が放出した放射は、干渉フィルタ13及び偏光子17を通してレンズシステム12を使用してコリメートされ、部分的反射面16によって反射し、好適には、少なくとも0.9、より好適には、少なくとも0.95という高開口数(NA)を有する顕微鏡対物レンズ15を介して基板W上に合焦する。液浸スキャトロメータは、1を超える開口数を有するレンズも有してよい。反射した放射は、次に、散乱スペクトルを検出させるために部分反射面16を透過して検出器18内に達する。検出器は、レンズシステム15の焦点距離にある逆投影された瞳面11に位置してもよいが、瞳面は、その代わりに補助光学装置(図示せず)で検出器に再結像してもよい。瞳面は、放射の半径方向位置が入射角度を画定し、角度位置が放射の方位角を画定する面である。検出器は、基板ターゲット30の2次元角度散乱スペクトルが測定できるように、2次元検出器であることが好ましい。検出器18は、例えば、CCD又はCMOSセンサのアレイであってもよく、例えば、フレーム当たり40ミリ秒の積分時間を使用することができる。
[0052] 例えば、入射放射の強度を測定するために、多くの場合、参照ビームが使用される。このために、放射ビームがビームスプリッタ16に入射すると、その一部が参照ビームとしてビームスプリッタを透過して参照ミラー14に向かう。次に、参照ビームは、同じ検出器18の異なる部分上に投影される。
[0053] 例えば405〜790nm又はさらに低い、200〜300nmなどの範囲の対象となる波長を選択するために、干渉フィルタ13のセットが使用可能である。干渉フィルタは、様々なフィルタのセットを備える代わりに調整可能であってもよい。干渉フィルタの代わりに格子を使用することもできる。
[0054] 検出器18は、単一の波長(又は狭い波長範囲)で散乱光の強度を複数の波長で別々に、又はある波長範囲に亘って積分された強度を測定してもよい。さらに、検出器は、TM偏光及びTE偏光の強度及び/又はTM偏光とTE偏光の位相差を別々に測定してもよい。
[0055] 広帯域光源(すなわち、光の周波数又は波長、したがって色の範囲が広い光源)を使用することができ、これによって大きなエタンデュを生じさせて、複数の波長を混合できるようにする。広帯域の複数の波長は、好ましくはそれぞれΔλの帯域幅及び少なくとも2Δλ(すなわち、帯域幅の2倍)の間隔を有する。幾つかの放射「源」は、ファイバ束を使用して分割された拡張した放射源の異なる部分であってもよい。こうして、角度分解散乱スペクトルを複数の波長において並列に測定することができる。3次元スペクトル(波長と2つの異なる角度)を測定することができ、これは、2次元スペクトルより多くの情報を含む。これによって、より多くの情報を測定することができ、メトロロジープロセスの堅牢性が向上する。これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、欧州特許出願EP1,628,164A号に詳述されている。
[0056] 基板W上のターゲット30は、現像後に、バーが中実のレジストラインで形成されるように印刷された格子であってもよい。あるいは、バーを基板にエッチングしてもよい。このパターンは、リソグラフィ投影装置、特に投影システムPL内の色収差の影響を受けやすく、照明の対称性とそのような収差の存在が、印刷された格子内の変化に現れる。したがって、印刷された格子のスキャトロメトリデータを用いて格子を再構築することができる。印刷ステップ及び/又はスキャトロメトリプロセスの知識から、幅及び形状などの格子のパラメータを処理ユニットPUが実行する再構築プロセスに入力することができる。
[0057] 図5は、スキャナ安定性モジュール500(この例では、本質的にサーバ上で実行しているアプリケーション)を組み込んだリソグラフィ及びメトロロジーシステムの全体を示す。3つの主要なプロセス制御ループが示されている。第1のループは、スキャナ安定性モジュール500及びモニタウェーハを用いた局所的スキャナ制御を提供する。モニタウェーハ505は、主リソグラフィユニット510から渡され、露光されて合焦及びオーバレイのためにベースラインパラメータを設定する。後ほど、メトロロジーユニット515はこれらのベースラインパラメータを読み出し、次にこれをスキャナ安定性モジュール500が解釈して補正ルーチン550を計算し、これを主リソグラフィユニット510に渡し、さらに露光を実行するときに使用する。
[0058] 第2の高度プロセス制御(APC)ループは、製品上の局所的スキャナ制御(焦点、照射量、及びオーバレイの決定)のためのものである。露光された製品ウェーハ520はメトロロジーユニット515へ渡され、次に、高度プロセス制御(APC)モジュール525上へ渡される。次にメトロロジーユニット515からのデータが再度スキャナ安定性モジュール500へ渡される。プロセス補正540が実行され、これを製造実行システム(MES)535が引き継ぎ、スキャナ安定性モジュール500と通信しながら主リソグラフィユニット510へスキャナ制御を提供する。
[0059] 第3のループによって、メトロロジーを第2のAPCループ内に統合することができる(例えば、ダブルパターニングのために)。エッチング後のウェーハ530は、メトロロジーユニット515、次に、高度プロセス制御(APC)モジュール上へ渡される。ループは第2ループと同様に継続する。
[0060] 序論で述べたように、第1及び第2のパターン信号から差分プロファイルパラメータを得る原理を広範囲の状況で適用できる。この方法で使用する計器の一例として、図4のスキャトロメータが使用される。ターゲット30から検出器によって捕捉される瞳像は序論で述べたパターン信号の一例である。特にベースラインと摂動プロセスとの比較に言及しながら第1の例について詳述する。図5の安定性制御ループを実施する際にこれを直接使用できる。以下に詳述する第2の例は、いわゆるダブルパターニングプロセス内での間隔のバランスに関連する。これらは例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
[0061] 第1の例では、リソグラフィプロセスの制御のために、ターゲットプロファイルの変化を絶対ターゲットプロファイルではなく、第1及び第2のパターン信号から直接計算できる。ターゲットは露光されたレジスト内に形成された格子であってもよく、ターゲットプロファイルは、「レジストプロファイル」とも呼ばれる。本発明の実施形態は、2つのパターンターゲットから得た角度分解スキャトロメータ瞳の形態のパターン信号を使用する。パターンターゲットは、例えば、ベースラインプロセスを表す参照ターゲット及び摂動プロセスを表す対象ターゲットであってもよい。プロファイルの変化は、ベースラインモニタウェーハからのスキャトロメータ信号をベースラインウェーハと名目上同じ条件で、但し、異なる時間、スキャナ、トラックにおいて露光された、すなわち、摂動条件下で印刷されたターゲットからの信号と比較することで測定される。この例では、2つのスキャトロメータ瞳、すなわち、ベースライン瞳と摂動瞳からのプロファイル変化を測定する差分コスト関数について説明する。スキャトロメータ瞳像は実測量であり、これはこの方法がバイアスされていないことを示す。次に2つの瞳像の間で減算が行なわれ、ターゲットプロファイルの変化が計算される。これによって、CD又はその他のパラメータの絶対測定に必要な事前情報が大幅に低減する。本明細書に記載する差分測定のための事前情報が代わりに用いられる。例えば、幾つかの初期パラメータ設定に基づいてヤコビアンが計算される。この初期パラメータ設定があまりに実際と異なる場合、問題が残る。ヤコビアンは対象領域で異なるパラメータ設定にゆっくりと変化すると考えられるため、正確な初期パラメータ設定はそれほど重要でない可能性がある。しかしながら、道理にかなった推量、すなわち、事前情報も依然として用いられる。瞳は減算されるため、スキャトロメータの較正はあまり重要ではない。さらに、ターゲットプロファイルの変化のためのスキャトロメータ設定レシピの作成は絶対プロファイル測定のためのレシピ作成よりも容易である。何故なら、これは、差分プロファイルが、別のより容易に入手できる事前情報を必要とするからである。差分パラメータによって表されるプロファイルの変化の前提事前情報uはゼロに近い。
[0062] この例は、差分CD再構築のためのバイアスされていない技術を用いてベースラインプロセスと摂動プロセスとの間のプロファイルの変化の測定精度を改善する。この技術は、ベイズ最大事後確率推定法、略してベイズMAP推定法として知られる方法を用いる。
[0063] 図6は、第1の例における基板パターンのプロファイルパラメータの変化又は差分の値を決定する検査方法を示す。図6を参照すると、各ステップは、CD(中央値クリティカルディメンション)、SWA(側壁角度)及びRH(レジスト高さ)などのプロファイルパラメータで記述されるプロファイルを有するベースラインパターンターゲット(BP)を備えるベースライン基板を作成するステップと、ベースラインパターンターゲット(BP)を放射線で照明し、散乱放射線を検出してベースライン瞳又はパターン信号(IBP)を得るステップと、例えば、CD、SWA及びRHなどのプロファイルパラメータで記述されるプロファイルを有する摂動パターンターゲット(PP)を備える摂動基板を作成するステップと、摂動パターンターゲット(PP)を放射線で照明し、散乱した放射線を検出して摂動瞳又はパターン信号(Ipp)を得るステップと、である。図4のスキャトロメータを用いて、各パターン信号は、入射放射線の1つ以上の波長についての瞳像全体にわたるピクセル輝度の2次元セットを含む。
[0064] この例における参照ターゲットと対象ターゲットは異なる基板上にあってもよく、及び/又は異なる時間に、若しくは異なるマシン上にあってもよいため、パターンターゲットだけでなく、基礎の層、すなわち「スタック」も変動することがある。そのような変動は設計によるものか、又はプロセス変動の結果である。図6に示す第1の例示の方法は、基礎のスタックの差分によって引き起こされる差分を解消してパターンターゲット自体の差分をより正確に隔離するステップを含む。このために、ベースライン基板は、また、スタックの各層iのスタックパラメータHi(層の高さ又は厚さ)及び複素屈折率パラメータni(屈折率)及びki(消衰係数)によって記述されるベースラインスタックターゲット(BS)を有する。摂動基板は、また、スタックの各層iのスタックパラメータHni及びkiによって記述される摂動スタックターゲット(PS)を有する。これらのスタックターゲットは、効果的には対応するパターンターゲットの脇にある基板のちょうど空白の部分であり、パターンターゲットがないという点を除き、同一である。この例の方法は、ベースラインスタックターゲット(BS)を放射線で照明し、散乱した放射線を検出してベースラインスタック信号(I BS )を得るステップと、摂動スタックターゲット(PS)を放射線で照明し、散乱した放射線を検出して摂動スタック信号( PS )を得るステップと、をさらに含む。
[0065] 次に、この方法は、ベースラインパターン信号( BP )と摂動パターン信号(I PP )との差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータ(602)(ΔCD,ΔSWA,ΔRH)の1つ以上の値を計算するステップ(600)を含む。追加の入力として、パターンプロファイルパラメータ(CD,SWA,RH)の1つ以上への公知の影響(604)(P/CD,P/SWA,P/RH)を使用できる。この例では、瞳像信号の勾配Pのみが使用される。しかしながら、別の実施形態では、テイラー展開のヘシアン項を使用してもよい。したがって、本発明の実施形態は、第1の導関数のみに限定されない。
[0066] また、計算では、ベースラインスタック信号(I BS )と摂動スタック信号( PS )との差分(606)(Δstack)が使用される。この実施形態では、このステップは、スタック計算のために、ベースラインスタック信号(I BS )と摂動スタック信号(I PS )との差分(606)と、スタックパラメータ(P/H,∂P/∂n,∂P/∂k)へのスタック信号の依存度(612)とを用いて差分スタックパラメータ(610)(ΔHiΔΔki)の値を計算するステップ(608)と、差分スタックパラメータ(610)(ΔHiΔΔ)の上記計算された値を差分パターンプロファイルパラメータ(602)(ΔCD,ΔSWA,ΔRH)の値の計算(600)へフィードフォワードするステップと、を含む。
[0067] 差分パターンプロファイルパラメータ(602)(ΔCD,ΔSWA,ΔRH)の値を計算する(600)ためにライン/スペースの計算ステップは、下記のように、ベイズ差分コスト関数を用いて実行できる。スタック計算ステップ(608)もベイズ差分コスト関数を使用できる。
[0068] 差分スタックパラメータ(610)(ΔHiΔΔ)のフィードフォワードされた計算値は、ライン/スペースの計算ステップ(600)内で一定に保つことができる。
[0069] プロファイルパラメータ
の事後確率密度関数(PDF)を以下のようにベイズの定理から計算できる。
[0070] 上式で、
は、測定輝度の生起を
とした場合のパラメータ
の条件付き事後確率密度関数を示す。
[0071] 上式で、
は、パラメータの生起を
とした場合の測定輝度
の尤度条件付き確率密度関数を示す。
[0072] 上式で、
は、測定輝度
の確率密度関数を示す。
[0073] 統計的に、
は、推測値が
共分散が
の多変量正規分布を有するランダム変数であるとアプリオリに知っていると仮定する。
[0074] 事前正規多変量確率密度関数は、以下のように定義される。
[0075] 尤度正規多変量確率密度関数は、以下のように定義される。
[0076] 上式で、
は、測定輝度の共分散行列を示す。
[0077] デルタプロファイル測定値を測定するために、2つの測定瞳と2つの測定プロファイルパラメータがある。2つの測定瞳は、ベースライン瞳
と摂動瞳
である。これら2つの瞳に対応するプロファイルパラメータは、ベースライン瞳の場合がb、摂動瞳の場合がpである。u=p−bである2つのプロファイルの差分の測定を行いたいと思う。bはベースライン瞳のベクトル変数、pは摂動瞳のベクトル変数である。ベクトル変数b及びpはそれぞれベースライン瞳と摂動瞳についてCD、SWA、RHで構成される。H、n及びkはベースライン及び摂動瞳のベクトル変数b及びp内にある。この例におけるベイズ法は2回使用される。第1に、ベイズ法は薄膜パラメータH、n及びkのuを決定するために使用される。ここで、p=b+uである。uはデルタ(H)、デルタ(n)、デルタ(k)である。
が決定されると、CD、SWA及びRHの第2のベイズ再構築法へフィードフォワードされる。次に、パターンのuが計算される。ここで、パターンのuは、デルタ(CD)、デルタ(SWA)、デルタ(RH)である。したがって、

とが存在する。
[0078] ベイズ原理が適用された測定データ
の差分uのPDFを以下に示す。
[0079] 上式の自然対数をとると、
[0080] 摂動ウェーハとベースラインウェーハとを測定するために同じスキャトロメータツールを使用し、スキャトロメータツールが経年変化しないと仮定すると、PDFについて以下の仮定が得られる。
[0081] 上式は以下のように簡単になる。
[0082] uの最尤推定(uのMLE)を計算することで事後解を最大化したいと思う。uのMLEを見つけるには、4つのPDFが必要である。そのうち2つはベースライン瞳用、2つは摂動瞳用である。2つのベースラインPDFを以下に示す。
[0083] 2つの摂動PDFを以下に示す。
[0084] PDFを上記のuのMLE式に代入する前に、可能な4つの仮定がある。最初の2つの仮定は優れた仮定であり、3つめの仮定は試験されて有効であることが証明されている。
[0085] 仮定のリスト:
[0086] 1.小さい変化を仮定する、すなわち、
が小さいため、
及び

及び

の推定値は同等である。
[0087] 2.
が小さいと仮定するため、
及び

及び

の共分散は同等である。この作業で、例えば、仮定
と同等な対角行列を使用できる。行列は本当は対角でないということに留意することが重要である。例えば、パターンが焦点外れで印刷された場合、レジストの厚さは低減し、側壁は増加し、Bossung曲率に応じて、CDは低減する。フォーワードシミュレーションを用いて共分散行列のより良い推論が可能である。
[0088] 3.摂動モデル瞳
は、テイラー級数によって以下のように計算される。
[0089] 4.上記の仮定3は、
のみのヤコビアンがベースラインプロファイルパラメータ
を用いて計算されることを前提にする。仮定3は、ヤコビアンが
が変化するにつれて更新する必要がないと仮定する。仮定が弱い場合、ヤコビアンを更新できるようにすることは可能である。しかしながら、これは計算時間を長くする。これらの仮定によって、
のMLEのコスト関数は以下のように記述できる。
[0090] 上式をさらに簡単化するために必要な測定瞳の共分散行列が2つある。測定共分散行列は、例えば下記で与えられる。
測定輝度上の共分散行列の例が幾つかある。使用可能なその他の例がある。本発明の実施形態はこのモデルのみに限定されない。これらの行列で、
項はスキャトロメータセンサからのショットノイズ、
はスキャトロメータセンサからの暗電流による。
の行列式は、
であり、上式で、iは瞳ピクセル場所の指標である。
[0091]
の逆関数は以下のようになる。
[0092] 2つの測定瞳、

との差分を
と定義すると、
の共分散は以下のように記述できる。
[0093]
の行列式と逆関数は両方共必要である。行列式は以下によって与えられる。
[0094] 次に、
[0095] ここで、ln(l+x)=xは、小さいxのために使用された。
[0096] 逆関数は下式によって与えられる。
[0097] これらの式をuのMLEに代入すると、
[0098] 上記の尤度を最大化したいため、uに関する導関数がゼロである第1項が落とされる。上記MLEはuに関して最大化する必要がある。現在の方法では、コスト関数が最小化される。これは、上式に−1を乗算することで達成される。
[0099] 上記MLEは、以下の重み付き最小2乗問題に書き直される。
[00100] この最小2乗の最小化問題のヤコビ行列は以下に等しい。
[0101] 上に提案された差分コスト関数は、BDIF(ベイズ差分)と呼ばれる。
[0102] BDIF内に、正規化項
が出現する。したがって、行列は条件が整っていなければならない。
の推測値はゼロベクトルであるため、差分の推測値を提供する必要がない。また、図6に関連して説明するように、この方法を連続的に使用できる。まず、薄膜スタックパラメータn、k及び厚さの差分である
は、2つのウェーハ、すなわち、ベースラインウェーハと摂動ウェーハ上の非露光領域を比較することで決定できる。薄膜スタック差分をCD測定値にフィードフォワードでき、第2のシーケンスでは、薄膜スタック差分
を保持しながらプロファイルパラメータ
だけが変化することができる。最適には、
である。
[0103] 仮定4で論じたように、
の勾配はベースラインパラメータ
に基づいて1回だけ計算される。しかしながら、
の勾配を更新する必要がある。勾配を更新する必要がある場合、
は下式になる。その結果、パラメータ差分
の計算の精度が向上するが、これは計算時間の増加を招く。
[0104] 補遺:
[0105] 小さいxのexp(x)が以下の1+xに等しいという事実を用いて、
[0106] 導関数をとると、
[0107] 小さいuの導関数を比較すると、
[0108] したがって、

上の下限である。uに関して最大化するのであるから、下限
を使用できる。
[0109] 次に、パターン信号、例えば、スキャトロメトリ瞳像間の差分の使用を示す第2の例について説明する。背景として、図7は基板上で実行されるいわゆるダブルパターニングプロセスを示す。スペーサプロセス技術は既存のリソグラフィツールで高解像度の製品パターンを達成するそのような1つのプロセスである。これは、例えば、「Double patterning for 32nm and below: an update」(J. Finders他、Proc. SPIE 6924, 692408 (2008) (http://dx.doi.org/10.1117/12.772780))という論文に記載されている。この方法は、概略的に示され、番号700〜712を付与したステップで実行される。例えば、微細なラインのアレイを含むデバイスパターンを基板722上の材料層720内に作成する必要がある。材料層720は、例えば、シリコン基板上のゲート酸化物層(図では薄すぎて見えない)上のポリシリコン層であってもよい。リソグラフィステップ700で、所望のデバイスパターンの半分のピッチを有するラインのパターンがレジスト層724内に形成されている。リソグラフィプロセスのために、レジスト層と酸化物層720との間に幾つかの追加の層が提供されている。これらは、アモルファスカーボン(a−C)ハードマスク層726、SiOC又は窒化物層728及び反射防止コーティング(BARC)730である。
[0110] リソグラフィステップで印刷されたライン又はレジストを用いて、ラインがハードマスクにエッチングされ(702)、スペーサ材料732で覆われ(704)、再度エッチングされる(706)。さらなるエッチング(708)で、ハードマスク材料が除去される。ラインは2重化され、残りのスペーサ材料をマスクとして用いてポリシリコン材料層720に一対のより薄いラインがエッチングされる(710)。712で、数対のラインが並んで形成され、微細なラインのアレイが形成されたより大きいパターンの部分が見える。本発明による測定方法の例の対象であるこれらのラインは、例えば、メモリ製品内の機能デバイスフィーチャであってもよい。また、それらは測定機能専用ではあるが同じ基板上の別の場所のデバイスフィーチャを表す格子であってもよい。
[0111] 図8に示す拡大プロファイルを参照すると、形成されたラインの様々な寸法が定義されている。各々のラインは、CD、SWA及びHなどのパラメータを有するが、それらが倍増プロセスで形成された方法のためにすべて同一という訳ではない。1対のラインのライン間のスペースS1は、リソグラフィプロセスで形成されたレジストラインの残余物である。隣接する1対のラインの間のスペースS2は、レジスト層内に印刷されたラインのピッチの結果マイナスS1及び2つのラインのCDである。S1とS2との間の平衡を制御することが重要である。何故なら、これは、不平衡の結果として、奇数番目と偶数番目のラインの間に有効オーバレイエラーが発生するからである。最終エッチング後のS1−S2の不平衡を測定する最新の技術が、p. Dasari他、「Metrology characterization of spacer double patterning by scatterometry」、Proc. SPIE 7971, 797111 (2011) (http://dx.doi.org/10.1117/12.879900)に記載されている。
[0112] 第1の公知の技術は、CD−SEM(走査型電子顕微鏡法)でプロファイルを直接測定する方法である。図8のような断面画像が得られ、その画像からフィーチャを直接測定できる。残念なことに、各CD−SEM測定は時間がかかり、スペースS1とS2とを区別することが困難であり得る。
[0113] 第2の公知の技術は、図3及び図4に示す計測器を用いたスキャトロメトリによる測定方法である。
[0114] パラメータCD、S1、S2などを、ターゲットから得たパターン信号(瞳像の輝度など)を用いて計算によって再構築できる。この方法の第1の問題は、ゼロ不平衡(S1=S2)の場合に、そのような状況で得られる対称性のために、S1−S2の不平衡に対するスキャトロメトリの感度がゼロに低下するということである。図9の太線の曲線900は、S1−S2で表される不平衡に対するスキャトロメトリの依存度を表す。また、曲線902に、信号の導関数が示されている。縮尺は任意である。ゼロ不平衡の領域では、導関数はゼロであり、その結果、感度はゼロである。
[0115] 2つの状況で対称性が破られ、感度が復旧する可能性がある。第1の状況は、処理に非対称性、例えば、図8に示すように、スペースS1内のエッチング深さd1とスペースS2内のエッチング深さd2との間に不平衡が残っている場合である。しかしながら、処理は最適化されて最終エッチング後に上記の種類の非対称性は低減する。したがって、この測定方法は製品品質が向上するにつれてより有用でなくなる。第2の方法は、S1−S2値に慎重に検討したバイアスbを導入した専用のメトロロジーターゲットを使用することである。信号はゼロ感度ポイントから導関数が高い値の曲線上のポイント904へ移動する。この方法の問題は、メトロロジーターゲットがスペースを占有し、実際、比較的大きいサイズ、例えば、40μm四方に達して近隣のフィーチャからの干渉が回避されるということである。測定の感度は多少なりとも弱く、他のプロセスの変動によるクロストークを起こしやすい。
[0116] 2つのターゲットのスキャトロメトリ信号から差分プロファイルパラメータを直接測定する上記の原理を用いて、2重パターンにおけるスペースの不平衡などの困難なパラメータをより正確に、かつ便利に測定することができる。上記の第2の例示の方法は、図9に示すスキャトロメトリ信号が(S1−S2)の偶関数であるという特性に基づいている。したがって、感度((S1−S2)へ向かう生信号の導関数)は、(S1−S2)の奇関数である。バイアスを掛けることで、感度を生成でき、その符号はバイアスの符号に依存する(下図を参照)。スキャトロメトリベースのメトロロジー方法と組み合わせて新しいターゲット設計が作成される。
[0117] 図10は、少なくとも2つのサブターゲット1002、1004の組み合わせである新しいターゲット1000を概略的に示す。ターゲット内のフィーチャは、図7に示すように、全SPTプロセスで形成されたライン/スペースである。他のメトロロジーターゲットと同様、個々のターゲットはX軸及びY軸方向のライン(図示せず)で形成されていてもよい。図11は、サブターゲットが両方共バイアスされたフィーチャで形成され、b1及びb2と表示されたS1−S2の異なるバイアス値を有する一例におけるスキャトロメトリ信号Iの依存性を示す。バイアスは逆方向である。このようにして、2つのターゲットから得た信号の差分は、一次近似では、(S1−S2)の平均値の線形関数である。
[0118] ターゲットはスキャトロメトリによって測定され、S1−S2の不平衡を表す差分プロファイルパラメータが、図6に関する上述の方法の適合を用いて計算される。詳細には、スキャトロメータによって得られる生信号が減算されて差分信号が得られ、バイアスとその他のモデルパラメータの情報と共に差分信号を使用してターゲットについての不平衡(S1−S2)の平均値が決定される。これは、(バイアスされていない)製品のライン及びスペースのS1−S2の変動の尺度である。この例では、サブターゲットは同じプロセスで並行して形成されるため、補正量を測定し減算して基礎のスタック内の差分を補償するステップ606、608は必要ない。また、散乱された放射線の差分は、一次近似では、(S1−S2)の関数にすぎないため、全スキャトロメトリ信号を用いて、S1−S2を決定することができる(構造の他のパラメータを再構築する必要はない)。ターゲット設計を最適化して、他のパラメータと変数の影響を低減し、この近似の精度を向上させることができる。
[0119] 全反射率を使用してパラメータ(S1−S2)を決定することで、以下の利点の1つ以上が得られる。精度が向上する。実際の例で、1つのバイアスされたターゲットの完全な再構築から逆向きにバイアスされた差分ターゲットからの信号の差分の利用への転換によって、5倍の改善が得られた。ターゲットサイズを低減でき、測定スポットよりも小さくすることができる。スキャトロメータの瞳面内の輝度を測定する代わりに、公知のスキャトロメータ(図3及び図4には図示せず)の結像ブランチを用いて、オブジェクト面の変化を測定することができる。小さなターゲットに対してスキャトロメトリを実行するそのような技術は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれているUS2010328655号及びUS2011043791Al号などの公開特許出願から主として知られている。それらの開示の対象パラメータは、通常、互いの上部に形成されたパターン間のオーバレイであるが、プロセスは、ダブルパターニングプロセスにおけるスペースの不平衡などの他の影響によって引き起こされる非対称性を測定するように容易に適合させることができる。複合ターゲット1000は、特に、サブターゲット1002及び1004の両方によって回折された放射線を単一の画像内に取り込める程度に小さくすることができる。画像の対応する領域を選択することにより、輝度の差分を決定することができる。
[0120] 当業者は、上記のように同じ差分プロファイルパラメータを測定し、及び/又はプロセス若しくは結像モニタリングのために他のパラメータを測定できるように、上記の例の変更を容易に思い付くであろう。
[0121] 原散乱放射信号の少なくとも一部での反射の差分が、一次近似では、単一の対象パラメータの値にのみ正比例する1対の差分ターゲットを設計することが必要である。各適用例では、2つのターゲットの差分を表す差分プロファイルパラメータは、各ターゲットの絶対パラメータを計算する中間ステップなしに計算することができる。文脈によっては、ターゲットとそのプロファイルは、好都合には、基礎となる技術の一般性を限定することなく、「ベースライン」対「摂動」、又は「参照」対「対象」と呼ぶことができる。
[0122] 適用例によっては、第1のパターンターゲットを有する基板は第2のパターンターゲットを有する基板と同じであってもよく、又は異なっていてもよい。上記の第1の例では、ターゲットは異なる基板上にあってもよい。一方、差分プロファイルパラメータを用いて、異なる装置上で実行されたプロセス、及び/又は異なる時間に実行されたプロセス間の差分を明らかにすることができる。第1のパターンターゲットと第2のパターンターゲットとが両方共同じ基板上にある場合、差分プロファイルパラメータを用いて同じ基板上又は基板の一部分内の異なる場所で実行されたプロセス間の差分を明らかにすることができる。基礎のスタックのパラメータの変動を補償するために必要と考えられる場合、このケースではスタックターゲットを測定することができる。あるいは、上記の第2の例のように、第1のパターンターゲットと第2のパターンターゲットは、同じ基板上の実質的に同じ位置での共通のプロセスによって形成された別様にバイアスされた1対のターゲットであってもよい。ここで、別様にバイアスされたターゲットとは、それらが実行されるプロセス内の対象パラメータに対してそれらのプロファイルパラメータが異なる感度を有するように設計された複数のターゲットを意味する。原則として、サブターゲットはバイアスされていなくてもよい。サブターゲットのペアは対象パラメータへの感度がないペアと、感度があるペア(バイアスされた、又はされていない)と、を含む。
[0123] 測定可能な様々なパラメータを示す別の例は、レンズ収差のモニタである。このために、CDの差分がレンズ収差の関数である差分ターゲットが開発されている。上記のように、本発明による差分測定技術を適用することは、精度の向上と、オプションとして、ターゲットサイズの減少に関して同様の利点を有するであろう。
[0124] 信号の「差分」という場合、減算によって得られる差分だけではなく、比率(パーセンテージ)の差分もが含まれることを理解されたい。当業者は正確な比較の技術と、差分を表す最も適当な方法と、を選択できる。
[0125] 本文ではICの製造における検査方法及び装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明する検査方法及び装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用誘導及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。このような代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ、「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが、当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板処理ツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0126] 光リソグラフィの分野での本発明の実施形態の使用に特に言及してきたが、本発明は文脈によってはその他の分野、例えばインプリントリソグラフィでも使用することができ、光リソグラフィに限定されないことを理解されたい。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイス内のトポグラフィが基板上に作成されたパターンを画定する。パターニングデバイスのトポグラフィは基板に供給されたレジスト層内に刻印され、電磁放射、熱、圧力又はそれらの組合せを印加することでレジストは硬化する。パターニングデバイスはレジストから取り除かれ、レジストが硬化すると、内部にパターンが残される。
[0127] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、イオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)及び極端紫外線(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
[0128] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁及び静電型光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか一つ、又はそれらの組合せを指すことができる。
[0129] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることが理解される。例えば、本発明は、上記で開示したような方法を述べる機械読み取り式命令の1つ以上のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又はこのようなコンピュータプログラムを内部に記憶したデータ記憶媒体(例えば半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形態をとることができる。
[0130] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。それ故、下記に示す特許請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。
[0131] 特許請求の範囲を解釈するには、「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項を使用するよう意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者が想定するような本発明の1つ以上の例示的実施形態について述べることができるが、全部の例示的実施形態を述べることはできず、したがって本発明及び添付の特許請求の範囲をいかなる意味でも限定しないものとする。
[0132] 以上では、特定の機能の実施態様を例示する機能的構成要素及びその関係を用いて本発明について説明してきた。これらの機能的構成要素の境界は、本明細書では説明の便宜を図って任意に画定されている。特定の機能及びその関係が適切に実行される限り、代替的境界を画定することができる。
[0133] 特定の実施形態に関する以上の説明は、本発明の全体的性質を十分に明らかにしているので、当技術分野の知識を適用することにより、過度の実験をせず、本発明の全体的概念から逸脱することなく、このような特定の実施形態を容易に修正する、及び/又はこれらを様々な用途に適応させることができる。したがって、このような適応及び修正は、本明細書に提示された教示及び案内に基づき、開示された実施形態の同等物の意味及び範囲内に入るものとする。本明細書の言葉遣い又は用語は説明のためのもので、限定するものではなく、したがって本明細書の用語又は言葉遣いは、当業者には教示及び案内の観点から解釈されるべきことを理解されたい。
[0134] 本発明の幅及び範囲は、上述した例示的実施形態のいずれによっても限定されず、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ規定されるものである。

Claims (19)

  1. 基板上に形成されたパターンのプロファイルパラメータの値を決定する検査方法であって、
    (a)第1のパターンターゲットを備える基板を支持するステップと、
    (b)前記第1のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のパターン信号を得るステップと、
    (c)第2のパターンターゲットを備える基板を支持するステップと、
    (d)前記第2のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のパターン信号を得るステップと、
    (e)前記第1のパターン信号と前記第2のパターン信号との差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータの値を計算するステップと、を含み、
    ステップ(a)で、前記基板が第1のスタックターゲットをさらに備え、ステップ(c)で、前記基板が第2のスタックターゲットをさらに備え、前記方法が、
    (b’)前記第1のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のスタック信号を得るステップと、
    (d’)前記第2のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のスタック信号を得るステップと、をさらに含み、
    ステップ(e)が、前記第1のスタック信号と前記第2のスタック信号との差分をさらに使用し、それによって、前記パターンターゲットの下にあるスタック間の変動の影響を低減する、方法。
  2. 差分パターンプロファイルパラメータの値を算出するステップ(e)が、正規化コスト関数を使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コスト関数が、ベイズ差分コスト関数である、請求項2に記載の方法。
  4. 差分パターンプロファイルパラメータの値を算出するステップ(e)が、パターンプロファイルパラメータへのパターン信号の依存性に関する所定の情報をさらに使用する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第1のパターンターゲットを担持する前記基板が、前記第2のパターンターゲットを有する前記基板と同じである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ステップ(e)が、それらが形成されたときに前記第1及び第2のパターンターゲットの間に導入された差分に関する情報を使用する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  7. ステップ(e)が、
    (e1)前記第1のスタック信号と前記第2のスタック信号との前記差分と、スタックパラメータへのスタック信号の依存性に関する所定の情報と、を用いて差分スタックパラメータの値を計算するステップと、
    (e2)差分パターンプロファイルパラメータの値を算出する際に差分スタックパラメータの前記計算値を使用するステップと、
    を含む、請求項に記載の方法。
  8. 差分スタックパラメータの値を計算する前記ステップが、ベイズ差分コスト関数を使用する、請求項に記載の方法。
  9. ステップ(e1)で算出された値が、差分パターンプロファイルパラメータの値を算出するステップ(e2)内で一定に保たれる、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 基板パターンのプロファイルパラメータの値を決定する検査装置であって、
    基板の支持体と、
    前記基板上の1つ以上のパターンターゲットを照明し、散乱放射線を検出して対応するパターン信号を得る光学系と、
    前記光学系を用いて第1のパターンターゲットから検出された第1のパターン信号と、前記光学系を用いて第2のパターンターゲットから検出された第2のパターン信号と、の差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータの値を計算するプロセッサと、を備え、
    前記光学系が、第1のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のスタック信号を得、第2のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のスタック信号を得るように動作可能であり、
    前記プロセッサが、さらに、前記第1のスタック信号と前記第2のスタック信号との差分を前記計算で使用し、それによって、前記パターンターゲットの下にあるスタック間の変動の影響を低減する、検査装置。
  11. 前記プロセッサが、パターンプロファイルパラメータへのパターン信号の依存性に関する所定の情報を前記計算でさらに使用する、請求項10に記載の装置。
  12. 前記プロセッサが、それらが形成されたときに前記第1及び第2のパターンターゲットの間に導入された差分に関する情報を前記計算でさらに使用する、請求項10又は11に記載の装置。
  13. 前記プロセッサが、前記第1のスタック信号と前記第2のスタック信号との差分と、スタックパラメータへのスタック信号の依存性に関する所定の情報と、を用いて差分スタックパラメータの値を計算し、さらに、差分スタックパラメータの値を計算する際に差分スタックパラメータの前記計算値を使用する、請求項10に記載の装置。
  14. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法のステップ(e)をプロセッサに実行させるマシン可読命令を含む、コンピュータプログラム。
  15. パターンを照明する照明光学系と、前記パターン像を基板上に投影する投影光学系と、請求項10〜13のいずれか1項に記載の検査装置と、有するリソグラフィ装置を備え、
    前記リソグラフィ装置が、前記パターンを別の基板に印加する際に前記検査装置からの前記測定結果を使用する、
    リソグラフィシステム。
  16. デバイスパターンがリソグラフィプロセスを使用して一連の基板に印加されるデバイス製造方法であって、前記方法が、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の方法を用いて前記基板の少なくとも1つの上に前記デバイスパターンの一部として、又はその脇に形成された少なくとも1つの周期的構造を検査することと、
    前記方法の結果に従って、以降の基板のために前記リソグラフィプロセスを制御することと、
    を含む、方法。
  17. コンピュータデバイスによって実行されると、前記コンピュータデバイスに、
    (a)第1のパターンターゲットを備える第1の基板を支持するステップと、
    (b)前記第1のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のパターン信号を得るステップと、
    (c)第2のパターンターゲットを備える第2の基板を支持するステップと、
    (d)前記第2のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のパターン信号を得るステップと、
    (e)前記第1のパターン信号と前記第2のパターン信号との差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータの値を計算するステップと、
    を含む動作を実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶した、コンピュータ可読記憶デバイスであって、
    ステップ(a)で、前記基板が第1のスタックターゲットをさらに備え、ステップ(c)で、前記基板が第2のスタックターゲットをさらに備え、前記動作が、
    (b’)前記第1のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のスタック信号を得るステップと、
    (d’)前記第2のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のスタック信号を得るステップと、をさらに含み、
    ステップ(e)が、前記第1のスタック信号と前記第2のスタック信号との差分をさらに使用し、それによって、前記パターンターゲットの下にあるスタック間の変動の影響を低減する、コンピュータ可読記憶デバイス
  18. パターンを照明する照明光学系と、
    パターン像を基板上に投影する投影光学系と、
    基板の支持体と、前記基板上の1つ以上のパターンターゲットを照明し散乱放射線を検出して対応するパターン信号を得る光学系と、前記光学系を用いて第1のパターンターゲットから検出された第1のパターン信号と前記光学系を用いて第2のパターンターゲットから検出された第2のパターン信号との差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータの値を計算するプロセッサと、を有する検査装置と、
    を備えるリソグラフィ装置を含み、
    前記リソグラフィ装置が、前記パターンを別の基板に印加する際に前記検査装置からの測定結果を使用する、リソグラフィシステムであって、
    前記検査装置の前記光学系が、第1のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のスタック信号を得、第2のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のスタック信号を得るように動作可能であり、
    前記検査装置の前記プロセッサが、さらに、前記第1のスタック信号と前記第2のスタック信号との差分を前記計算で使用し、それによって、前記パターンターゲットの下にあるスタック間の変動の影響を低減する、リソグラフィシステム。
  19. デバイスパターンがリソグラフィプロセスを使用して一連の基板に印加されるデバイス製造方法であって、前記方法が、
    (a)第1のパターンターゲットを備える第1の基板を支持するステップと、
    (b)第1のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のパターン信号を得るステップと、
    (c)第2のパターンターゲットを備える第2の基板を支持するステップと、
    (d)第2のパターンターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のパターン信号を得るステップと、
    (e)第1のパターン信号と第2のパターン信号との差分を用いて差分パターンプロファイルパラメータの値を計算するステップと、
    を備える検査方法を用いて前記基板の少なくとも1つの上に前記デバイスパターンの一部として、又はその脇に形成された少なくとも1つの周期的構造を検査するステップと、
    前記検査方法の結果に従って、以降の基板のために前記リソグラフィプロセスを制御するステップと、を含み、
    ステップ(a)で、前記基板が第1のスタックターゲットをさらに備え、ステップ(c)で、前記基板が第2のスタックターゲットをさらに備え、前記検査方法が、
    (b’)前記第1のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第1のスタック信号を得るステップと、
    (d’)前記第2のスタックターゲットを放射線で照明し、散乱放射線を検出して第2のスタック信号を得るステップと、をさらに含み、
    ステップ(e)が、前記第1のスタック信号と前記第2のスタック信号との差分をさらに使用し、それによって、前記パターンターゲットの下にあるスタック間の変動の影響を低減する、方法。
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