JP6168843B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ラインセンサにより原稿の画像を読み取る画像読取装置に関する。
大判の原稿(例えばA0、B0サイズ)を読み取る画像読取装置が注目されている。特許文献1に開示される画像読取装置では、複数のラインイメージセンサを原稿の搬送方向に沿って千鳥状に配置した読取部を備えている。
特開2006−109408号公報
このような画像読取装置に用いられる搬送用のローラは、分割することなく1本のローラを用いることが多い。しかし、ローラの長尺化にともない、直径バラツキや偏心、ローラ自重によるローラ軸のたわみ、原稿搬送中のローラのねじれ等が悪化し、原稿の搬送精度にバラツキが生じやすくなる。したがって、読取画像つなぎ目の位置ずれも一定にならず、不規則な周期でバラツキが生じる。この問題は、原稿が大判であるほど、つまり搬送用のローラが長尺になるほど顕著になる。
このような課題の認識に基づく本発明の第1の目的は、原稿の大判化に伴い搬送用のローラが長尺化しても、原稿を高い精度で読み取ることが可能な画像読取装置を実現することである。
また、特許文献1は、原稿の搬送方向に離れて配置されたラインイメージセンサ間の相対的なずれによる読取画像つなぎ目のずれを解消すべく調整する。そのために、専用のパターンが形成された調整用シートを予め用意して、装置の使用前にシートのパターンを読み取って事前調整を行う。このような本来の読み取り動作とは異なる、事前調整の操作はユーザにとっては非常に煩雑である。
このような課題の認識に基づく本発明の第2の目的は、専用の調整用シートを用いることなく、幅の広い原稿を高い精度で読み取ることが可能な画像読取装置を実現することである。
本発明の形態の一つは、原稿の画像を読み取る画像読取装置であって、搬送ローラ及び前記搬送ローラに上方から当接して従動回転するピンチローラにより前記原稿を挟持しながら第1方向に搬送する搬送部と、前記搬送ローラの回転軸が延びる第2方向に沿って複数のラインセンサが配列された構成を備え、前記搬送部で搬送される前記原稿の画像を読み取る読取部と、前記複数のラインセンサに含まれる所定のラインセンサの前記第2方向における中央付近に対応する位置にて、前記搬送ローラの外周面を下方から支持しながら従動回転する回転体と、を備え、前記搬送ローラと前記回転体とが接触する前記第2方向の位置における、前記搬送ローラの外周の長さをP、前記回転体の外周の長さをQとしたとき、0.98≦P/(m×Q)≦1.02(mは整数)の関係を満たしていることを特徴とする。
本発明によれば、原稿の大判化に伴い搬送用のローラが長尺化しても、原稿を高い精度で読み取ることが可能となる。また、本発明によれば、専用の調整用シートを用いることなく、幅の広い原稿を高い精度で読み取ることが可能となる。
実施形態の画像形成装置の全体構成図。 画像読取装置の構成を示す断面図。 読取部の構成を示す平面図。 搬送ローラを駆動する連結部を示す図。 図3の変形例を示す図 画像読取装置のシステムブロック図。 補正した画像データを出力した例を示す図。 原稿の搬送位置の理想と実際とのずれを説明するための図。 予備動作における動作手順を示すフローチャート。 本スキャンにおける動作手順を示すフローチャート。 原稿エッジ部分を読み取って取得した画像データの例を示す図。 原稿画像部分を読み取って取得した画像データの例を示す図。
図1は、本発明の実施形態にかかる画像形成装置の全体構成を示す。この装置は大きくは、シート状の原稿を読み取るスキャナである画像読取部200(画像読取装置)と、読み取った画像データもしくはホスト機器から送られる画像データを元に記録シートに画像プリントを行う画像形成部201とを備える。画像読取部200は、スタンド208にて画像形成部201の上部に設置されている。
画像読取部200は、図1の矢印方向からユーザにより原稿Sが挿入され、読み取りが済んだ原稿Sは矢印とは逆方向に送り戻されて装置の手前側に排出される、もしくはスタンド208の背面側に排出される。
画像形成部201は、プリント部204を有し、インクジェット方式で記録メディアに対して画像プリントを行う。プリント部204は、記録メディアの搬送方向と交差する方向に往復するキャリッジと、これに搭載される複数色のインクを吐出する記録ヘッドから構成されている。なお、インクジェット方式に限らず電子写真方式、サーマル方式など種々のプリント方式であってもよい。
ロール状に巻かれた記録メディアは回転可能に保持され、搬送ローラ202と搬送ピンチローラ203にニップされ矢印の方向に搬送される。プリント部204の下にはプラテン205が設けられており、この上でプリント部204により記録メディアMにプリントが行われる。記録メディアMにプリントされた領域が、カッタ206よりも下流側に送られたら、カッタ206によりカットされ、排出部207に排出される。
図2は、図1における画像読取部200の構成を示す断面図である。画像読取部200は、開閉が可能な上ユニット13と下ユニット14を備え、これらユニットの間に形成される経路に沿って搬送部により原稿Sが送られる。原稿Sは、下ユニット14の原稿ガイド面14aに読取面を上にしてユーザにより挿入される。挿入された原稿は、第一ローラ1とピンチローラ3からなる上流側の搬送ローラ対と、第二ローラ2とピンチローラ4からなる下流側の搬送ローラ対により下流に向けて所定の速度で送られる。上ユニット13に取り付けられたピンチローラ3(第一押圧部)およびピンチローラ4(第二押圧部)は、バネ等の付勢機構により、第一ローラ1または第二ローラ2側に押圧されながら従動回転する。本例ではピンチローラ3とピンチローラ4は押圧力が同じであるが、ピンチローラ4の押圧力をピンチローラ3の押圧力よりも小さくしてもよい。こうすることで、原稿Sの先端が第二ローラ2とピンチローラ4のニップに突入する際の衝撃が小さくなる。第一ローラ1に直下には支持ローラ60(第一回転体)、61がそれぞれ2つずつ設けられ、第二ローラ2の直下には支持ローラ62(第二回転体)、63(第三回転体)、64がそれぞれ2つずつ設けられている。
これら上流側の搬送ローラ対と下流側の搬送ローラ対の間には、搬送される原稿Sの表面の画像を読み取る読取部が設けられている。読取部は、第一ラインセンサ列106、第二ラインセンサ列107、コンタクトガラス12が上ユニット13に設けられている。また、第一ラインセンサ列106と対向して背面ローラ7、第二ラインセンサ列107と対向して背面ローラ8が下ユニット14に設けられている。背面ローラ7、背面ローラ8はそれぞれバネ等の付勢機構により、搬送される原稿Sをコンタクトガラス12へ押し付けながら従動回転すると共に、原稿の裏面側において画像読み取りの色基準として使用される。そのため、背面ローラ7および背面ローラ8の表面は、ある決められた基準色とされる。
また、上ユニット13には、原稿が搬送される方向に沿って、第1原稿センサ9、第2原稿センサ10、第3原稿センサ11が設けられている。それぞれのセンサは、搬送される原稿の先端または後端を検出し、原稿の通過タイミングの情報を得ることができる。この情報に基づいて原稿の搬送や読み取りの制御がなされる。
図3は、画像読取部200を上方から見た平面図である。原稿は読み取りの際に矢印Sの方向に送られる。第一ローラ1および第二ローラ2は、側板26と側板27に対して軸受けを介して回転自在に支持されている。第一ローラ1と第二ローラ2はそれぞれ、原稿Sと接触する外周面はウレタン、セラミック、薄膜ゴムなどが、例えば20μmの厚みでコーティングされたコーティング部1a、2aとなっている。第一ローラ1には伝達プーリ23が、第二ローラ2には伝達プーリ24が一体に回転するように圧入固定されている。搬送部の駆動源として、ステッピングモータもしくはDCモータからなる搬送モータ20が、側板26に固定されている。搬送モータ20には、搬送モータプーリ21が圧入固定されており、搬送モータ20の回転駆動は伝達ベルト25を介在して、第一ローラ1及び第二ローラ2に伝達される。テンションプーリ22は伝達ベルト25に適正な張力を与える位置で、側板26に回転自在に取り付けられている。
読取部のラインセンサの配置について説明する。原稿が搬送される副走査方向を第1方向、それと交差(ここでは直交)する主走査方向を第2方向とする。原稿搬送方向から見て上流側には、第一ラインセンサ5Aを含む第一ラインセンサ列106(本例では5A、5Bの2個)が、第2方向に沿って間隔を置いて直線状に並べられている。その下流側には、第二ラインセンサ6Aを含む第二ラインセンサ列107(本例では6A、6B、6Cの3個)が、第2方向に沿って間隔を置いて直線状に並べられている。第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107は、第2方向に沿って千鳥状に交互に配置されている。隣接し合うラインセンサ、例えば第一ラインセンサ5Aと第二ラインセンサ6Aは、第2方向において読み取り範囲の一部が重なり合う。この読み取り範囲の重複部分が、隣接する第一ラインセンサ5Aと第二ラインセンサ6Aのつなぎ目となる。ここで言うつなぎ目とは、物理的には離れてつながっていないが、2つのラインセンサでそれぞれ取得した画像データ同士がつながれる、という意味でのつなぎ目である。他の隣接するラインセンサも同様に、第2方向において読み取り範囲の一部が重なり合う。
これらのラインセンサは、コンタクトイメージセンサ(CIS)として知られるライン状のイメージセンサユニットである。各センサユニットは、原稿を線状に照明する発光部と、照明された領域を撮像する受光素子アレイを含む受光部を有する。受光部から出力されるアナログ信号はA/D変換され、必要に応じて信号処理を行ってデジタル信号の画像データが取得される。
図4は、2つの搬送ローラを駆動する連結部の構成を示す。図4(a)はベルトによる駆動力伝達の構成例を示す。搬送モータプーリ21の歯数を24歯、伝達プーリ23、24の歯数を96歯とし、テンションプーリ22の外周長を搬送モータプーリ21のピッチ円直径と同一としている。第一ローラ1、第二ローラ2が1回転すると、搬送モータプーリ21およびテンションプーリ22は整数回回転する。この構成であれば、搬送モータプーリ21およびテンションプーリ22の偏心ズレが生じても、第一ラインセンサ5Aと第二ラインセンサ6Aにより合成される読取画像のつなぎ目位置での誤差は無視できるほど小さくなる。つまり、搬送モータプーリ21およびテンションプーリ22についても偏心精度の許容範囲が広がるため、低コストに部品を製作することが可能となる。
図4(b)はギアによる駆動力伝達の構成例を示す。搬送モータギア51の歯数を24歯、伝達ギア52、53の歯数を96歯とし、アイドラギア54、55の歯数を96歯としている。第一ローラ1または第二ローラ2が1回転すると、搬送モータギア51は整数回回転し、さらにアイドラギア54、55も同じく1回転する。ここでは、伝達ギア52、53の歯数とアイドラギア54、55の歯数は同一としたが、伝達ギア52、53に対するアイドラギア54、55が整数回回転するような歯数としてもよい。
次に、本実施形態の特徴のひとつである、第一ローラ1および第二ローラ2の直径と、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107の副走査方向(第1方向)の間隔Lとの関係について説明する。
本例では、第一ローラ1のコーティング部1a、第二ローラ2のコーティング部2aのそれぞれの直径をφ10mmとし、製造上の公差を±0.1mm(直径の1%)とした。ローラの外周長は31.4mm±0.314mm(外周長の1%)となる。なお、コーティングは上述したように20μmと僅かな厚みであるため、厚みにムラがあったとしても十分に公差の範囲内である。このような公差であれば、コーティングローラを低コストに製造することが容易である。
一方、第一ラインセンサ列106と、第二ラインセンサ列107との副走査方向(第1方向)における間隔Lは31.4mmである。厳密には間隔Lの寸法の基準点は、ラインセンサを構成する受光素子の副走査方向における微小な読取範囲の中心位置である。また、間隔Lに対するセンサ配置の製造上の公差を±0.9mm(間隔Lの3%)とした。この公差であれば、部品同士の位置決めを高価な調整治具で調整する必要がなく、且つ、各部品を低コストで製造することが可能である。また、原稿の種類や使用環境によって、原稿の搬送量は理論値に対して±1%程度の誤差が生じることが、実験や経験により分かっている。
以上3つの誤差成分を考慮して寸法を決めることで、第一ローラ1と第二ローラ2の1回転に対して、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107との間隔Lは、最大で±5%(=1%+3%+1%)の誤差となる。
以上の関係を数式化すると、副走査方向(第1方向)における第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107との間隔をL、第一ローラ1および第二ローラ2の1周分の搬送距離をDとしたとき、次の式(1)の関係を満たす。
0.95≦L/D≦1.05 ・・・(1)
この関係を満たすことで、第一ローラ1または第二ローラ2に偏心があっても精度の高い画像読取が可能となる。なぜなら、ローラ1回転の搬送量と間隔Lとが一致しており、偏心の影響がキャンセルされるからである。つまり、ローラ偏心により1回転中に位相に応じた搬送バラツキがあっても、第一ラインセンサ列106の読み取り位置から第二ラインセンサ列107の読み取り位置までの原稿の搬送量は、常に一定となり変動がない。同様に、ローラへの駆動系である、伝達プーリ(図4(a))や中間ギア(図4(b))に偏心があったとしても、その影響がキャンセルされる。結果として、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107により合成される読取画像のつなぎ目位置での誤差が低減され、精度の高い画像読取が可能となるのである。また、原稿を搬送するローラや駆動系に求められる精度が緩和されるので、装置の低コスト化にも寄与する。
なお、間隔Lは、第一ローラ1および第二ローラ2が、1回転よりも多い整数回回転(n回転)したときの搬送距離と一致する寸法としても、上述の作用効果を得ることができる。ただし、間隔Lがあまり大きいと、その間の原稿の搬送誤差も大きくなり、且つ、読取部のサイズが無駄に大きくなる。したがって、nは小さいほど良く、n=1が最良で、上限はn=5とすることが好ましい。これを考慮すると先の式(1)は、次のように一般化される。
0.95≦L/(n×D)≦1.05(n=1〜5の整数) ・・・(2)
上ユニット13に、第一ラインセンサ列106、第二ラインセンサ列107を取り付ける際は、読取り範囲の重なり部分5A(L)、5A(R)、5B(L)、5B(R)および6A(R)、6B(L)、6B(R)、6C(L)を基準に位置決めする。つなぎ目での位置ずれは、ユーザが特に知覚しやすく画像品位の低下が顕著にあらわれるが、重複部分での間隔Lの誤差を最小限に抑えることで、つなぎ目位置での位置ずれを最小限に抑えることできるからである。本実施形態では、読取り範囲の重なり部分において、上記式(2)関係を満たすようにしている。
次に、本実施形態の特徴のひとつである、支持ローラ(支持部)について説明する。図2に示すように、第一ローラ1に対し、ピンチローラ3からの押圧力でローラ回転軸が撓むのを抑制する目的で、支持ローラ60(第一回転体)、61が下ユニット14に回転可能にそれぞれ2つずつ取り付けられている。同じく、第二ローラ2に対して支持ローラ62(第二回転体)、63(第三回転体)、64がそれぞれ2つずつ設けられている。
図3に示すように、支持ローラ60、61、62、63,64と第一ローラ1、第二ローラ2が接触する箇所1b、2bは、ローラにコーティングがされていない非コーティング部である。第一ローラ1に当接する支持ローラ60、61による支点の位置は、主走査方向において2つのラインセンサ5A、5Bそれぞれの中央付近、計2箇所である。第二ローラ2に当接する支持ローラ62、63、64による支点の位置は、主走査方向(第2方向)において3つの第二ラインセンサ6A、6B、6Cそれぞれの中央付近、計3カ所である。このように、支持部の支点はラインセンサの千鳥配置に倣って千鳥状に配置されている。
この配置には理由がある。ローラ回転軸の撓みを抑制するだけなら、支持部の支点の数は多いほど良い。しかし、支持部の支点の数が多くなるほど、第一ローラ1および第二ローラ2への摺動負荷が大きくなり、搬送バラツキの要因となる。ローラが長尺化するほど回転軸の捩じれによるローラ左右の搬送量の違いも無視できなくなる。また、摺動負荷の増大に伴い大きなトルクのモータを使用せざるを得なくなる。原稿が大判化するほどに、これらの問題は顕著になる。そこで、支持部の支点を、回転軸の撓みの影響を効果的に抑制することができる位置、すなわちラインセンサ中央部に千鳥状に配置することで、背反する撓み抑制と駆動負荷の増大抑制を高い次元で両立するものである。
もし支持ローラが偏心していると、支持ローラの回転に伴い接触している第一ローラ1および第二ローラ2が上下方向および副走査方向(第1方向)に変位して、原稿の搬送誤差の要因となる場合がある。この偏心の影響をキャンセルするには、第一ローラ1および第二ローラ2が1回転したときに、支持ローラ60、61、62、63、64が整数回(1以上)回転するようにすればよい。この関係を数式化すると、式(3)のようになる。ローラの撓みを抑制する支持部の回転体がローラに当接する部位におけるローラ外周の長さをP、回転体の外周の長さをQとしたとき、
0.98≦P/(m×Q)≦1.02(m=1以上の整数)・・・(3)
本例では、式(3)を満たすべく、第一ローラ1および第二ローラ2の支点となる箇所1b、2bの直径φ9.96mm、製造上の公差±0.1mm(直径の1%)である。支持ローラ60、61、62、63、64の直径φ4.98mm、製造上の公差±0.05mm(直径の1%)である。つまり、第一ローラ1および第二ローラ2が1回転したときに、支持ローラ60、61、62、63、64は2回転する。
なお、本発明は以上の実施形態の構成には限定されず、種々の変形例を包含する。例えば、第一ローラ1よりも第二ローラ2の外周長さを僅かに大きくしてもよい。下流側の第二ローラが原稿Sを引っ張る形態になるので、第一ラインセンサ5Aと第二ラインセンサ6Aの真下の領域での原稿のたるみが発生せず、より安定した読取が可能となる。この場合は、原稿を挟持するニップ圧は上流側の第一ローラ1の方が大きくなるようにして、搬送量の支配は上流側で行うようにする。そして、上記の式(1)〜(3)の関係は、少なくとも支配力を持つ上流側の第一ローラが満たすようにする。
また、以上の実施形態では、読取部においては、第1方向において離れて配置された第一ラインセンサ5Aと第二ラインセンサ6Aを含む複数のラインセンサが、第1方向と交差する第2方向に沿って規則的に配列された構成を有する。規則的な配列であれば、千鳥状の交互の配列には限定されない。例えば、図5に示すように配列してもよい。この例では、副走査方向(第1方向)に第三ラインセンサ300と第四ラインセンサ301を、間隔を置いて配置している。この間隔は前述したように間隔Lの整数倍であればよく、第三ラインセンサ300と、第四ラインセンサ301の間隔を2Lとしている。また、以上の実施形態では、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107が、一部重複するように千鳥状にずらして配置しているが、図5の非重複部分300(L))のように、読取領域が重複しない箇所を設けてもよい。
次に、本実施形態を制御システムおよび動作シーケンスの観点から説明する。図6は、実施形態の画像読取装置のシステムブロック図である。制御部100は、CPU、メモリ(ROM、RAM、不揮発性メモリなど)、入出力部(I/O)、インタフェース部などからなる。制御部100には、操作表示部30からのモード設定信号や第1原稿センサ9、第2原稿センサ10、第3原稿センサ11などからの検出信号が入力される。制御部100は、遅延回路103、画像処理回路104の制御、モータ駆動回路105を介しての搬送モータ20の起動制御などを行なう。
A/D変換回路101、102は、第一ラインセンサ列106、第二ラインセンサ列107のそれぞれから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107は、主走査方向に2400dpiで受光素子が配置され、1画素単位でRGBそれぞれを8ビットのデジタル画像信号(256階調)で表すことができる。遅延回路103は、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107の副走査方向(第1方向)における間隔(図2または図3に示した距離Lに相当)に起因する画像ずれを補正するために、A/D変換回路101に対してだけ設けられている。読み取った1ラインごとに画像信号を、遅延回路103のメモリに一時保持して、予め設定された遅延時間だけ遅延させる。
画像処理回路104は、1ラインごとに、遅延回路103からのデジタル画像信号と、A/D変換回路102からのデジタル画像信号とを合成する合成回路部を有する。画像処理回路104は、合成回路部で順次取得された1ライン分のデジタル画像信号からデジタル画像データを生成し、原稿の全体画像を取得するものである。
画像処理回路104はさらに補正値算出部を有する。補正値算出部は、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107から取得した画像データに基づき、画像ズレ量ΔLを取得する。ΔLとは、図7に示すように、2つのセンサで読取された読取画像G1に、センサ間の読み取りタイミングのずれのより生じた画像ズレ量を意味する。これは、原稿Sを読み取った際に発生する搬送バラツキに主に起因する。図8に示すように、所定タイミングで実際に読み取り取得した原稿エッジ位置が、理想の原稿エッジ位置よりも副走査方向上流側に位置していた場合、ΔLだけ画像ズレが発生する。
補正値算出部は、取得したΔLに基づいて補正値を算出する。算出された補正値は、画像処理回路104および制御部100にフィードバックされる。なお、ΔLの取得方法、および、補正値算出方法については後述する。
本実施形態の装置では、原稿の読み取りに先立って、実際に画像読取を行う原稿の一部を用いて原稿の読み取りに関する補正のための情報を取得する(このシーケンスを「予備動作」と呼ぶ)。この予備動作の後に、原稿をいったん送り戻し、次いで実際の原稿読み取りを開始する(「本スキャン」と呼ぶ)。予備動作では、原稿のエッジを第一ラインセンサと第二ラインセンサで検出し、原稿の読み取りに関する補正のための情報を取得する。
図9のフローチャートは予備動作のシーケンスを示すものである。ステップS1で、ユーザが原稿Sを原稿ガイド面14aにおいて、下流に向けて経路に挿入する。ステップS2で、第1原稿センサ9が挿入された原稿Sの先端を検知してONとなる。ステップS3で、原稿先端を第一ローラ1、ピンチローラ3のニップラインに対して突き当てるための所定時間が経過するのを待つ。ステップS4で、搬送モータ20が正転駆動を開始し、第一ローラ1および第二ローラ2が回転して原稿を送り始める。ステップS5で、第2原稿センサ10が搬送される原稿の先端を検知してONになる。
ステップS6で、ラインセンサが有する発光部が点灯して、原稿の読み取りを開始する。この読み取りは最終的な画像読取ではなく、あくまで本スキャンに備えて、事前に補正値等の情報を取得するためのものである。読み取り中は、コンタクトガラス12、背面ローラ7、背面ローラ8に挟まれた部分で、第一ラインセンサ5A、第二ラインセンサ6Aが原稿の先端付近を読み取る。
ステップS7では、読み取られた画像から、主走査方向における原稿幅、ΔLに関する情報を取得する。原稿幅を求めるには、ステップS6で読み取って取得した画像データを解析して、主走査方向において信号レベル、すなわち色、明度、反射率が変化する2カ所の受光素子のアドレスを判別する。この2カ所の間の距離が原稿幅である。
ステップS8で、第3原稿センサ11が原稿Sの先端を検知してONになる。これは予備動作のための原稿送りが終わったことを意味する。ステップS9で、搬送モータ20を逆転駆動し、第一ローラ1および第二ローラ2はこれまでとは逆方向に回転し原稿をいったん送り戻す。ステップS10で、第2原稿センサ10がOFFになる。ステップS11で、ラインセンサの発光部がOFFになる。
ステップS12で、複数のΔLから原稿の傾きΔJを計算し、ΔJが閾値以内であるか判断する。ΔJとは、原稿が搬送中に斜めに傾く量、すなわち原稿がどれだけスキューしたかを示すパラメータである。取得したスキューΔJがあまりにも大きい場合、原稿が搬送されるにつれて原稿の傾きが増大し、原稿左右端がガイド部材に強く接触すると原稿が折れてダメージを受ける可能性がある。具体的なΔJの取得方法については後述する。
ΔJが閾値以内の場合は、ステップS13に移行する。ステップS13で、ΔLから算出された補正値を制御部100へフィードバックする。ステップS14で、搬送モータ20の駆動を停止させ、原稿送り戻しを停止する(S14)。ステップS15で、第一ローラ1とピンチローラ3で原稿を狭持した状態で、ユーザによる操作表示部30の操作を待つ待機状態となる。一方、ステップS12の判断で、ΔJが閾値を越えていた場合は、ステップS16に移行する。これは原稿の傾き量が大きすぎて読み取りには適さない状態である。ステップS16では、原稿をいったん排出し、操作表示部30に原稿の再セットをユーザに促すために表示を行なう。
図10のフローチャートは、以上の予備動作に続けて実行する「本スキャン」の動作シーケンスを示すものである。上述の予備動作が終了したとき、第一ローラ1とピンチローラ3で原稿を狭持した状態にある。
ステップS101で、ユーザが操作表示部30を操作して、本スキャンの開始を指示する。ステップS102で、搬送モータ20を正転駆動し、第一ローラ1および第二ローラ2で原稿を送り始める。ステップS103で、第2原稿センサ10が原稿の先端を検知してONになる。
ステップS104で、ラインセンサの発光部が点灯し、画像の読み取りを行う。先の予備動作と違って本スキャンにおいては、実際に画像読み取りを行う。読み取りによって取得された画像データは、制御部のメモリに蓄積されていく。第3原稿センサ11が原稿Sの先端を検知してもONになっても、原稿の搬送を続ける。
ステップS105における画像読取と並行して、読み取られた画像データからΔLに関する情報をリアルタイムに取得する。これは原稿の搬送ジャムを検知するためである。ΔLが閾値を超えるほど大きい場合、原稿のジャム等が生じている可能性がある。すなわち、原稿の読み取りの最中にも、第一ラインセンサと第二ラインセンサで検出した出力を用いて、補正のための情報を取得する。
ステップS106では、取得したΔLと所定の閾値とをリアルタイムに比較する。ΔLが閾値以内であれば搬送不良は無いものとして、ステップS107に移行する。一方、ΔLが閾値を超えていれば搬送不良と判断して、ステップS112に移行し、ローラ駆動を直ちに停止させる。そして操作表示部30にエラー表示を行ない、ユーザに原稿の排出作業を促す。
ステップS107で、複数のΔLからスキューΔJを算出し、ΔJと所定の閾値とを比較する。ΔJが閾値を越えていた場合は、スキュー過多と判断し、ステップS112に移行し、ローラ駆動を直ちに停止させる。そして操作表示部30にエラー表示を行ない、ユーザに原稿の排出作業を促す。
ステップS107の判断でΔJが閾値以内ならば、ステップS108に移行する。ステップS108で、ΔLから算出された補正値を制御部100、画像処理回路104へフィードバックする。ここで、フィードバックした補正値を読み取り動作に適用する対象は、ΔLを取得した原稿の画像未読部分に即時に適用してもよいし、次以降の原稿から適用してもよい。すなわち、原稿の読み取りに関する補正のための情報を取得したら、現在読み取りを行っている原稿もしくは次以降に読み取りを行う原稿に関して補正を行なうものである。
原稿の搬送バラツキは、単一のローラで搬送されている状態と、複数のローラで搬送されている状態とで異なる。具体的には、原稿の先端領域を読み取る際に第一ローラ1のみで搬送する状態、原稿の後端領域を読み取る際に第二ローラ2のみで搬送する状態、先端領域と後端領域を除く原稿の大部分の領域を読み取る際に両ローラで搬送する状態の3通りがある。したがって、ΔLから算出された補正値も、これら状態に応じて個別にフィードバックするとよい。
原稿のすべての領域の読み取りが済むと、ステップS109で、第3原稿センサ11が原稿Sの後端を検知してOFFになる。ステップS110で、ラインセンサの発光部がOFFにする。ステップS111で、搬送モータ20の駆動を停止して、第一ローラ1および第二ローラ2による原稿搬送を停止する。読み取りの済んだ原稿の排出は、上流側に送り戻す、下流側に送り出すいずれもユーザの指示により可能である。
ここで、上述したΔL、ΔJの取得方法について説明する。ΔLは、第一ラインセンサ列106および第二ラインセンサ列107のつなぎ目で取得した画像データを利用して取得する。すなわち図3に示すように、読み取りが重なった部分5A(L)と6A(R)、5A(R)と6B(L)、5B(L)と6B(R)、5B(R)と6C(L)で取得した画像データを用いる。
原稿Sを搬送しながら、重なり部分で原稿の先端エッジを読み取らせる。画像処理回路104の補正算出部をもちいて、それぞれの重なり部分で取得した画像データを生成する。先端エッジがラインセンサの上を通過する際に、原稿と背面ローラの色、明度、反射率の違い、あるいは先端エッジの陰により、センサの各受光素子から出力される信号レベルが変化する。これを捉えて先端エッジを読み取る。
画像データは図11のように原稿幅方向(第2方向)の4箇所で取得される。そして、原稿上の同一箇所を読み取った画像データ同士を比較することで、ΔL1〜ΔL4を取得する。例えば、重なり部分5A(L)と6A(R)で取得した2つの画像データそれぞれに含まれる原稿エッジ(図中太線)の線状のパターンを抽出し、副走査方向(第1方向)におけるパターン位置の座標差を計算することでΔL1の値が得られる。画像データの比較には、画像相関や特徴点抽出などのアルゴリズムを用いた手法が好適である。
ΔL1〜ΔL4は原稿幅方向の各箇所における搬送バラツキを示す。原稿全体の位置ズレ量ΔLは、ΔL1〜ΔL4の値の平均することで取得できる。なおΔLは、ΔL1〜ΔL4のどれかひとつを代表として選択してもよいし、偏差を計算して取得するようにしてもよい。ΔLは、つなぎ目でない2箇所、例えば5A(R)と6B(R)で得た画像データを同様に比較して取得するようにしてもよい。
なお、4カ所でΔL1〜ΔL4を求めるのは、あくまで説明のための一例である。実際には、原稿幅が大きくなるほど、原稿幅方向に並べるラインセンサの数が増えるので、4カ所よりも多い場合もある。ラインセンサのつなぎ目が全部でx箇所ある場合、ΔL1〜ΔLxの情報が取得される。この場合のΔLは、ΔL1〜ΔLxの全部もしくは代表する複数の平均値として求める。
スキューΔJは、上述のΔL1〜ΔLxのうち、読み取る原稿の領域内において原稿左端に最も近いΔLyと、原稿右端に最も近いΔLzの値の差分によって求める。すなわち、ΔJ=ΔLy−ΔLzである。読み取る原稿のサイズ(原稿幅)が変われば、y、zがそれぞれ何番目の箇所であるかが変わり得る。
また、原稿の両端近傍の2カ所における情報から判るのは、原稿全体の傾きである。3カ所以上を比較すれば、原稿に変形が生じていることを判別することも可能である。例えば、図11のΔ1〜Δ4の場合、原稿の両端から読み取られたΔL1とΔL4に比べ、原稿中央のΔL2とΔL3は搬送方向下流側に位置している。つまり、原稿の中央部が搬送方向下流に向けて凸形状に変形していると判別することができる。
これまでの説明は、原稿の先端エッジ部分を読み取る方式である。これに限らず、原稿の後端エッジ部分を読み取る方式としてもよい。さらに、本スキャン時において、原稿の先端エッジを通過した後は、原稿表面のプリントされていない紙の繊維パターンや、プリントされた画像の部分パターンを画像として取得し、同様に比較してΔLを取得するようにしてもよい。
図12に、本スキャン中にΔLを取得する手法の一例を示す。原稿Sの一部分Tの画像を、読み取りが重なった部分5A(L)と6A(R)で取得する。それぞれで取得した画像データは図12に示される通りである。そして、取得した2つの画像データそれぞれに含まれるパターン(図中、上側の太い曲線)を抽出し、副走査方向(第1方向)におけるパターン位置の座標差を計算することでΔL1の値が得られる。
次に、上述の手法で求めたΔLを用いて、読取画像を補正する方法について説明する。ここで行う補正には2種類ある。一つは、図7に示すような、第1ラインセンサ列106と第2ライセンサ列107の間のつなぎ目におけるずれ量に関する補正である(「補正1」と呼ぶ)。もう一つは、図8に示すような、読取画像の副走査方向における倍率ずれに関する補正である(「補正2」と呼ぶ)。
「補正1」としては、次のようないくつかの手法が考えられる。いずれの手法を選んでもよい。
(手法1)原稿の搬送量または搬送速度の調整
(手法2)ラインセンサ間における読み取り周期の相対的な調整
(手法3)ラインセンサ間における画像データの相対的な調整
(手法4)遅延回路103での遅延時間の調整
(手法1)について説明する。原稿の搬送量または搬送速度の制御は、原稿を搬送する第一ローラ1および第二ローラ2の回転制御に基づいて行われる。回転制御は、ローラ軸に設けられたロータリエンコーダの検出(パルスをカウント数)に基づいてなされる。上述のように取得したΔLの情報を制御部100にフィードバックし、所定時間内にエンコーダで取得すべきパルス数の設定をΔL分だけ変更する。変更した設定に従ってモータ駆動回路105でモータを駆動する。ΔLがゼロに近づくように、原稿の搬送量または搬送速度を調整することで、図7に示すつなぎ目におけるずれ量がゼロに近づき、取得される画像データが適正化される。
(手法2)では、取得したΔLの情報を制御部100にフィードバックし、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107の読み取り周期の位相を制御する。具体的には、第二ラインセンサ列107の読み取りの周期の位相を、第一ラインセンサ列106に対してΔLだけ位相がずれるように制御する。第二ラインセンサ列107の読み取りタイミングを調整することで、図7に示すつなぎ目におけるずれ量がゼロに近づき、取得される画像データが適正化される。
(手法3)では、第一ラインセンサ列106、第二ラインセンサ列107それぞれで取得したデジタル画像信号を合成する際に、合成回路部において、つなぎ目におけるずれ量を考慮して画像処理を行う。第一ラインセンサ列106のデジタル画像信号を、ΔL分だけずらすことで、図7に示すつなぎ目におけるずれ量がゼロに近づき、取得される画像データが適正化される。
(手法4)では、第一ラインセンサ列106で取得したデジタル画像信号を遅延回路103で遅延させることで、第二ラインセンサ列107で取得したデジタル画像信号との間に発生する時間差を解消する。取得したΔLの情報を制御部100にフィードバックし、遅延回路103の待機時間をΔL分だけ早めるか遅らすことで、図7に示すつなぎ目におけるずれ量がゼロに近づき、取得される画像データが適正化される。
「補正1」のいずれかの手法でΔLを解消したら、次に「補正2」を行う。「補正2」では、取得した読取画像に対して{L/(L±ΔL)}倍だけ、副走査方向の倍率を補正する。
「補正2」としては、次のようないくつかの手法が考えられる。いずれの手法を選んでもよい。
(手法A)ラインセンサの読み取り周期ピッチの調整
(手法B)画像データの伸縮処理による調整
(手法A)では、取得したΔLの情報を制御部100にフィードバックし、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107の読み取り周期を制御する。具体的には、第一ラインセンサ列106と第二ラインセンサ列107の読み取りの周期ピッチを、どちらも{L/(L±ΔL)}倍する。これにより、図7に示す副走査方向における画像倍率を補正して、最終的に取得される画像データが適正化される。
(手法B)では、順次取得したデジタル画像信号を副走査方向(第1方向)にむけて1ラインごとに並べて画像データを生成する際に、ライン間のピッチを{L/(L±ΔL)}倍する。これにより、図7に示す副走査方向(第1方向)における画像倍率を補正して、最終的に取得される画像データが適正化される。
なお、上述の(手法2)、(手法A)において、第一ラインセンサ列106、第二ラインセンサ列107の読み取り周期を制御する際には、システムクロックを基準とする。これに限らず、第一ローラ1、第二ローラ2の同軸上に設けられたロータリエンコーダで検出したパルス数に基づいて第一ラインセンサ5A、第二ラインセンサ6Aの読み取りを行なうようにしてもよい。この場合は、第一ローラ1、第二ローラ2が原稿から受ける摺動負荷で動きが鈍った場合など、それに合せて第一ラインセンサ5A、第二ラインセンサ6Aの読み取り周期も遅くなる。したがって、このような場合はΔLのずれ量が小さくて済む。
これまで説明してきた例では、第一ローラ1、第二ローラ2によって原稿を所定の速度で搬送する場合を示してきた。しかし、1行分の読み取りごとに停止と所定の移動量を送る動作を繰り返す、いわゆる間欠送りの場合に適用してもよい。
また、本明細書では固定した読取部に対して、原稿を搬送することで原稿の読み取りを行なう構成を例にした。これに限らず、原稿を第1方向に搬送しつつ、あわせて読取部も原稿の搬送に追従して第1方向に移送できる構成としてもよい。この場合、搬送バラツキがもっとも少ない原稿の搬送速度を維持しながら、ラインセンサの読み取りに最適な速度で読取部を動かすことができる。これにより、搬送バラツキを低減させながらラインセンサの読み取り精度を向上させることができる。このように、読取部と原稿の相対移動については、どちらか一方を移動させる構成、又は、両方を移動させる構成のどちらを採用してもよい。
以上説明してきた実施形態によれば、以下のような優れた作用効果を奏する。
(1)第一ラインセンサと第二ラインセンサとの間隔と、原稿を搬送するローラの外周の長さとを概ね一致させることで、原稿の大判化に伴い搬送用のローラが長尺化しても、原稿を高い精度で読み取ることが可能となる。見方を変えれば、搬送用のローラの加工精度を高めなくても精度の高い画像読み取りを行うことが可能となる。加えて、搬送用のローラの周辺部品の構成を工夫することでさらに精度の高い画像読み取りができる。
(2)原稿の読み取りに先立って、実際に画像読取を行う原稿の一部を用いて原稿の読み取りに関する補正のための情報を取得するので、専用の調整用シートを用意する必要が無い。このため、ユーザは読み取りたい原稿を用意するだけでよく利便性が高い。
(3)原稿の読み取りに用いるラインセンサを利用して、原稿の搬送量や搬送速度、原稿の傾き、原稿の変形などの搬送状態に関する情報を取得する。この情報を用いることで、本スキャンにおいては、より精度の高い画像読み取りを行うことが可能となる。とくに、読み取る原稿のサイズ(原稿幅)が大きくなるほど、原稿の搬送は不安定になるが、ラインセンサを利用して複数の箇所において情報を取得することでき、専用の速度センサを多数設けることなく、精度の高い画像読み取りを行うことが可能となる。
1 第1搬送ローラ
2 第2搬送ローラ
3、4 ピンチローラ
5 第一ラインセンサ
6 第二ラインセンサ
12 コンタクトガラス
13 上ユニット
14 下ユニット
20 搬送モータ
106 第一ラインセンサ列
107 第二ラインセンサ列

Claims (10)

  1. 稿の画像を読み取る画像読取装置であって、
    搬送ローラ及び前記搬送ローラに上方から当接して従動回転するピンチローラにより前記原稿を挟持しながら第1方向に搬送する搬送部と
    前記搬送ローラの回転軸が延びる第2方向に沿って複数のラインセンサが配列された構成を備え、前記搬送部で搬送される前記原稿の画像を読み取る読取部と、
    前記複数のラインセンサに含まれる所定のラインセンサの前記第2方向における中央付近に対応する位置にて、前記搬送ローラの外周面を下方から支持しながら従動回転する回転体と、を備え、
    前記搬送ローラと前記回転体とが接触する前記第2方向の位置における、前記搬送ローラの外周の長さをP、前記回転体の外周の長さをQとしたとき、0.98≦P/(m×Q)≦1.02(mは整数)の関係を満たしていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記読取部は、前記第1方向において離れて配置された第一ラインセンサと第二ラインセンサを含む複数のラインセンサが、前記第2方向に沿って千鳥状に規則的に配列された構成を備え、
    前記回転体は、前記第一ラインセンサに対応する位置に設けられた第一回転体と前記第二ラインセンサに対応する位置に設けられた第二回転体を有し、前記第一回転体と前記第二回転体は前記第2方向においてずれて配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記搬送ローラは、前記第1方向において前記読取部の上流側に設けられた第一搬送ローラと前記読取部の下流側に設けられた第二搬送ローラを有し、少なくとも前記第一搬送ローラに関して前記関係を満たしていることを特徴とする、請求項に記載の画像読取装置。
  4. 前記第一ラインセンサと前記第二ラインセンサは、前記第2方向において読み取り範囲の一部が重なり合っており、
    前記重なり合っている部分において、前記第1方向における前記第一ラインセンサと前記第二ラインセンサとの間隔をL、前記搬送ローラの外周の長さをDとしたとき、0.95≦L/(n×D)≦1.05(n=1〜5の整数)の関係を満たしていることを特徴とする、請求項2又は3に記載の画像読取装置。
  5. 原稿の読み取りに先立って、原稿のエッジを前記第一ラインセンサと前記第二ラインセンサで検出し、原稿の読み取りに関する補正のための情報を取得することを特徴とする、請求項から4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記エッジを検出したら原稿をいったん送り戻し、次いで、原稿の読み取りを開始することを特徴とする、請求項に記載の画像読取装置。
  7. 原稿の読み取りの最中にも、前記第一ラインセンサと前記第二ラインセンサで検出した出力を用いて、前記補正のための情報を取得することを特徴とする、請求項5または6に記載の画像読取装置。
  8. 前記第2方向における複数の異なる位置において取得した前記情報を用いて、原稿の傾きまたは原稿の歪みに関する情報を取得することを特徴とする、請求項5からいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. 取得した前記情報に基づいて、現在読み取りを行っている原稿もしくは次以降に読み取りを行う原稿に関して前記補正を行なうことを特徴とする、請求項5からのいずれか1項に記載の画像読取装置。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の画像読取装置と、シートに画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置。
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