JP6165877B2 - 電力変換装置および永久磁石同期電動機の制御方法 - Google Patents

電力変換装置および永久磁石同期電動機の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力変換装置および永久磁石同期電動機の制御方法に関する。
従来、電力変換装置により永久磁石同期電動機を可変速制御する場合、永久磁石同期電動機の始動時に磁極位置を検出しなければならない。これは、永久磁石同期電動機の磁極位置と電力変換装置の出力位相が異なると、同期電動機特有の脱調現象により制御不能となるためである。特許文献1には、記憶装置に保存しておいたアブソリュートスケール絶対位置と電流位相関係から、電源投入時アブソリュートスケール絶対位置での電流位相を計算により導出する磁極検出方法が開示されている。
特開2007−116759号公報
通常、永久磁石同期電動機を運転する場合、永久磁石同期電動機の電流と電圧の情報を用いて、永久磁石同期電動機の磁極位置を推定する。しかし、永久磁石同期電動機の運転を停止すると電流と電圧はゼロとなり情報が得られなくなるため、それまで推定していた磁極位置の情報を失ってしまい永久磁石同期電動機を再度始動させる時には毎回磁極位置を推定する手段が必要となる。
磁極位置センサを備えた永久磁石同期電動機であれば、電力変換装置が停止した場合においても磁極位置を常に検出可能であるが、磁極位置センサを備えていない永久磁石同期電動機の場合、停止から始動を開始する前に、毎回磁極位置を検出している。
このため、特許文献1の段落[0008]には、「始動位置である仮の磁極位置に基づき印加する電流位相を決定する同期電動機の磁極検出方法において、磁極位置推定後のアブソリュートスケール絶対位置とその位置における電流位相をあるアブソリュートスケール絶対位置での電流位相、あるいはある電流位相でのアブソリュートスケール絶対位置を記憶装置に保存し、次回電源投入時からは記憶装置に保存しておいたアブソリュートスケール絶対位置と電流位相の関係から、電源投入時アブソリュートスケール絶対位置での電流位相を計算により導出する磁極検出方法である。」ことが開示されている。
しかし、引用文献1の発明では、磁極位置センサである絶対位置検出器(アブソリュートエンコーダ)が必須であり、同期電動機の反負荷側に設置された状態となる。電動機にエンコーダを設置する場合、エンコーダを電動機の反負荷側に設置しなければならないため、両軸の電動機が必要になり、エンコーダを含めた電動機寸法が大きくなることによる設置場所確保の問題、エンコーダ出力へのノイズ混入による誤信号、両軸加工の特殊電動機が必要などの課題がある。
一般に、磁極位置を検出する時間は、数百m秒から数秒の時間が必要になるため、始動時に毎回この磁極位置を検出することは、頻繁に始動・停止を繰り返す負荷用途の場合にはタクトタイムの増加を招くことになり、好ましくない推定モードであるといえる。
しかし、例えば、メカブレーキの付いた永久磁石同期電動機の場合などには、電動機停止時に必ずブレーキを掛けるため電動機が惰性回転したり、停止時に負荷から回されることがないため、停止から始動を開始する前に、毎回磁極位置を検出する必要はなく、初期磁極位置推定を用いて永久磁石同期電動機を停止から始動可能である。
すなわち、システム構成によっては、毎回磁極位置を検出する必要はなく、初期磁極位置推定データを用いて制御可能な用途がある。そこで、本発明においては、システム構成に応じて、ユーザが磁極位置を特定するための手段を選択できる構成を提供することを目的とする。
上記目的と達成するために、例えば、本発明では、直流を交流に変換する電力変換部を備え、永久磁石を使用した同期電動機を可変速制御する電力変換装置において、前記同期電動機に流れる電流を検出する電流検出回路と、前記同期電動機の始動時に前記同期電動機の磁極位置を推定する推定手段と、前記同期電動機の停止時における磁極位置を示す磁極位置推定データを格納するメモリと、を備え、前記メモリに格納された磁極位置推定データか、前記推定手段により得られる磁極位置推定データかを選択する選択手段と、前記選択手段において選択された磁極位置推定データを用いて、前記同期電動機を駆動する制御部とを備える構成とする。
本発明によれば、システムに応じて、磁極位置推定データを使用することにより磁極位置推定時間を削減することができる。
実施例に係る電力変換装置の構成図の一例である。 実施例に係る電力変換装置の他の構成図の一例である。 永久磁石同期電動機の簡易等価回路である。 実施例に係る電力変換装置の制御ブロック図である。 実施例に係るデジタル操作パネルの表示例である。 実施例に係る電力変換装置の制御ブロック図である。 実施例に係るデジタル操作パネルの表示例である。 実施例に係る電力変換装置の構成図である。 実施例に係るデジタル操作パネルの表示例である。 実施例に係る制御フローチャート図の一例である。 実施例に係る磁極位置検出の説明図である。
以下図面を用いて本実施例1について説明する。なお、各図における共通の構成については同一の参照番号を付してある。また、本実施例1は図示例に限定されるものではない。実施例1における電力変換装置の形態を以下に図を用いて説明する。図1は、実施例1に係る電力変換装置の構成図の一例である。
図1の電力変換装置10は、負荷装置11に直結されたPMモータ(以下、永久磁石同期電動機と呼ぶ)に電力を供給するための順変換器1、平滑用コンデンサ2、逆変換器3、制御演算装置4、制御回路5、冷却ファン6、デジタル操作パネル7、ドライブ回路8、電圧検出回路9を備えて構成される。図1では、任意の入力電源として交流電源を用いた場合を示す。順変換器1は、交流電力を直流電力に変換する。平滑用コンデンサ2は、直流中間回路に備えられている。
逆変換器3は、直流電力を任意の周波数の交流電力に変換する。逆変換器3内には、代表的なスイッチング素子として例えばIGBTが搭載されている。ここで、スイッチング素子としてはIGBTに限定されるものではなく、スイッチング素子としての形態を有するものであれば良い。例えば、シリコン(Si)の物性値限界を乗り越える性能を有したワイドバンドギャップ半導体素子であるSiC(シリコンカーバイト)やGaN(ガリュームナイトライド)などでもよい。
冷却ファン6は、順変換器1及び逆変換器3内のパワーモジュールを冷却する。デジタル操作パネル7は、電力変換装置の各種制御データを設定、変更、異常状態及びモニタ表示を行う。操作パネル7には異常表示が可能な表示部が設けられており、電力変換装置における異常が検出されると当該表示部に表示される。本実施例の操作パネル7としては、特に種類が限定されるものではないが、デジタル操作パネルとして装置使用者の操作性を考慮して表示部の表示を見ながら操作が行えるように構成している。
なお、表示部は必ずしも操作パネル7と一体に構成する必要はないが、操作パネル7の操作者が、表示を見ながら操作できるように一体構成とすることが望ましい。操作パネル7から入力された電力変換装置の各種制御データは図示しない記憶部に格納される。
制御回路5は、デジタル操作パネル7によって入力される各種の制御データに基づいて逆変換器3のスイッチング素子を制御すると共に、電力変換装置10全体の制御を司る働きをするもので、制御演算装置4(例えば、マイコンなど)が搭載されており、デジタル操作パネル7から入力される各種の制御データに応じて必要な制御処理が行なえるように構成されている。また、上位装置12(例えば、通信装置や無線装置)から入力される各種の制御データに応じて必要な制御処理も行なえるように構成されている。
内部構成は省略するが、各種の制御データが格納された記憶部の記憶データからの情報に基づいて制御演算装置4(例えば、マイコンなど)が演算を行う。
電流検出器CTは、永久磁石同期電動機のU相、W相の線電流を検出する。V相の線電流は、交流条件(iu+iv+iw=0)から、iv=−(iu+iw)として求められる。
図1ではCTを2個用いる例を示したが、CTを3個使用し、各U相、V相、W相の線電流を検出してもよい。
ドライブ回路8は、制御回路5からの指令に基づいて逆変換器3のスイッチング素子を駆動する。ドライブ回路8内にはスイッチングレギュレータ回路(DC/DCコンバータ)が搭載されており、電力変換装置の運転に必要な各直流電圧を生成し、これらを各構成に対して供給する。直流電圧検出回路9は、直流中間回路を構成する平滑用コンデンサ2の電圧を検出する。また、任意の入力電源として交流電源ではなく、直流電源を供給する場合には、直流端子P側に直流電源の+側を接続し、直流端子N側に直流電源の−側を接続すればよい。さらには、交流端子RとSとTを接続し、この接続点に直流電源の+側を接続し、直流端子N側に直流電源の−側を接続してもよいし、逆に、直流端子P側に直流電源の+側を接続し、交流端子RとSとTを接続し、この接続点に直流電源の−側を接続してもよい。
図2は、他の構成図の一例である。図1の構成例と同様に後述の制御が可能である。図1と共通の構成および同一の機能については、同一の参照番号を付してある。図1と異なるのは、電流検出器の検出位置である。
SH1、SHi、SHdは電流検出用のシャント抵抗器であり、SH1は直流中間回路のN側の電流を検出し、SHiは逆変換器3を構成する下アームの各スイッチング素子であるU相とV相とW相のIGBTに接続され、SHdは各スイッチング素子であるIGBTに並列に接続されたダイオードに接続されている。
すなわち、電力変換装置の直流母線側に設けられたシャント抵抗器SHiは、各IGBTに流れる合成電流を検出する電流検出器であり、シャント抵抗器SHdは各IGBTに並列に接続されたダイオードに流れる合成電流を検出する電流検出器である。電力変換装置の直流母線側に設けられたシャント抵抗器で永久磁石同期電動機に流れる電流を検出できる。
また、シャント抵抗SHi、SHdは、U相を構成する下アームのIGBTとダイオードに接続されているがU相を構成する上アームのIGBTとダイオードに接続して電流を検出してもよい。また、図3は本実施例の電力変換装置により駆動される永久磁石同期電動機の簡易等価回路である。電機子抵抗Ra、電機子インダクタンスLa、電機子電流Ia、速度起電力Ea、永久磁石の磁束Φmで構成される。
図4は、本実施例に係る電力変換装置の制御ブロック図である。これは、図1および図2に開示した制御回路5の内部における制御ブロックで、制御演算装置4(例えば、マイコンなど)で実行する一部の処理ブロックを示したものである。
電力変換装置で永久磁石同期電動機を駆動する制御として、装着された磁石により生成された磁束Φmの方向をd軸とし、d軸に直交するq軸(電気的にθ=90°)に電機子電流Iaが流れるように電流のベクトルを制御する。d軸を設定するため磁石により生成された磁束方向を磁極位置センサを使用せずに磁極位置推定回路で推定する。
発生トルクは、直流機、交流機を問わず、磁束と電流の外積で表される(T=Φm*I*sinθ)。この場合、磁束Φmと電機子電流Iaの電気角はθ=90°に制御されるため、発生トルクT=Φm*Ia*sin90°=Φm*Iaとなる。この場合においては、電気子電流Iaがトルク電流成分Iqに相当する。
電流検出器CTで永久磁石同期電動機の線電流を検出し、dq軸変換部で検出した電流を直交したdq軸に変換し、励磁電流成分Idとトルク電流成分Iqに分解する。
弱め界磁制御などを行わない場合、磁束Φmの方向に流れるd軸電流指令Id=0に設定し、検出した励磁電流成分Idが常に0となるようにd軸電流制御の回路が動作する。このように制御すれば、永久磁石同期電動機に流れる電気子電流Iaは、トルク電流成分Iqとしてq軸電流制御系が動作し制御される。すなわち、永久磁石同期電動機に流れる電気子電流Iaを、モータの発生トルクに比例するトルク電流成分として動作させることができる。
弱め界磁領域では、d軸電流指令Id<0に設定し、装着された磁石により生成された磁束Φmを減少(Φd=Φm−k*Id)させる。磁束Φmを減少させるためには、永久磁石同期電動機に流れる電気子電流Iaの位相を90°以上(θ>90°)に制御すればよい。
一般に、磁極位置を検出する時間は、数百m秒から数秒の時間が必要になるため、始動時に毎回この磁極位置を検出することは、頻繁に始動・停止を繰り返す負荷用途の場合にはタクトタイムの増加を招くことになり、好ましくない推定モードであるといえる。
しかし、例えば、メカブレーキの付いた永久磁石同期電動機の場合などには、電動機停止時に必ずブレーキを掛けるため電動機が惰性回転したり、停止後に負荷から回されることがないため、推定検出した磁極位置が変化することがない。このため、停止状態から始動を開始する前に、毎回磁極位置を検出する必要はなく、始動を開始してから停止する時点における磁極位置推定データを用いて永久磁石同期電動機を始動可能である。
すなわち、システム構成によっては、毎回磁極位置を検出する必要はなく、始動を開始してから停止する時点における磁極位置推定データを用いて制御可能な用途がある。
このような用途の場合には、始動を開始してから停止する時点における磁極位置推定データをメモリに格納することより解決可能である。
もちろん、電力変換装置の電源が遮断されない場合には、単にメモリ(例えば、RAM)に格納し、電源が遮断される場合には、単にメモリに格納しただけでは推定していた磁極位置の情報を電源遮断と共に失ってしまう。このため、始動を開始してから停止する時点の磁極位置を電源遮断時に毎回不揮発性のメモリに格納する。このような構成にすれば、電源が投入された時点に不揮発性のメモリに格納した磁極位置の情報を用いて永久磁石同期電動機を始動することができる。
メモリへのデータの格納は、デジタル操作パネル7あるいは上位装置12からの指令により制御演算回路装置4(例えば、マイコンなど)で処理される。
図11は、本実施例に係る磁極位置検出の説明図である。(c)は、検出した磁極位置とは何を基準にした位置なのかについての説明図である。三相永久磁石同期電動機の電機子巻線のU相を基準に検出した磁極位置の角度δを決定する。
この磁極位置の角度δを制御上のd軸に設定し、d軸に対し直角方向を制御上のq軸に設定する。例えば、弱め界磁制御などを実施しない場合には、電機子電流Iaが制御上のq軸にのみ流れるように制御される。すなわち、検出した磁極位置とは、電機子巻線のU相を基準にした角度δ(磁束Φmの方向)であり、この磁極位置の角度δ(磁極位置推定データ)をメモリに格納する。本実施例では、電機子巻線のU相を基準に説明したが、V相基準であってもW相基準であってもよい。また、架空の基準軸を設定し、その軸を基準に検出した磁極位置の角度δを決定してもよい。
当然、電力変換装置内部の制御演算装置4(例えば、マイコンなど)は、同期電動機の磁極位置を検出し、この検出値に従い同期電動機を制御しているわけであり、常に同期電動機の磁極位置を認識している。すなわち、電力変換装置により同期電動機が制御され回転している間は常に磁極位置がどの角度δにあるかを制御演算装置4が認識しているわけである。このため、同期電動機が停止した時点の磁極位置の角度δも認識している。
しかし、一旦同期電動機が停止した際に、惰性回転したり、ファンなど停止後に風で回されたりすると制御演算装置4が認識している磁極位置と実際の磁極位置(停止後の回転により磁極位置が変化)が異なることになる。このため、制御演算装置4は同期電動機の実際の磁極位置を把握することができない。
ここで、U相を基準に角度δを磁極位置にすることを説明したが、磁極位置(磁束Φmの方向)の検出については多くの方法があり、本例は一例にすぎず磁極位置(磁束Φmの方向)の決定方法や磁極位置の角度δを限定するものではない。つまり、磁極位置の角度δは、実際の角度ではなくても磁極の位置が規定できるものであればよい。
(a)は、同期電動機の始動・停止運転パターンに対し、メカブレーキなどが設置されていない場合の磁極位置を示した例である。メカブレーキなどがない場合、電動機が電力変換装置により始動され、一旦停止した際に惰性回転したり、ファンなどの場合には停止後に風で回されたりするため、停止した際の磁極位置(磁束Φmの方向)ΦmAが実際はΦmaに移動することになり、電力変換装置が認識している磁極位置(磁束Φmの方向)ΦmAとは異なる位置に実際の磁極位置(磁束Φmの方向)Φmaが存在することになり制御不能になる。
電動機が停止する度に、それぞれの時点における電力変換装置が認識している磁極位置(磁束Φmの方向)ΦmA、ΦmB、ΦmC、ΦmD、ΦmEに実際の磁極位置(磁束Φmの方向)Φma、Φmb、Φmc、Φmd、Φmeに大きな差が生じることになり、電力変換装置が認識している磁極位置と実際の磁極位置が異なるため、同期電動機を制御することが不能の状態になる訳である。このため、このような負荷に依存したシステムにおいては、停止状態から始動を開始する前に、毎回磁極位置を正しく検出しなければならず検出した実際の磁極位置に従って制御する必要がある。ここで、磁極位置(磁束Φmの方向)Φm0は、最初の始動時に検出した初回の磁極位置(初期磁極位置)である。
また、メカブレーキなどがなくても、電動機が電力変換装置により始動され、一旦停止した際に惰性回転したり、ファンなど停止後に風で回されたりすることがない場合には、毎回磁極位置を検出する必要がないため、磁極位置をメモリに格納し、このメモリデータを用いて始動すれば制御不能に陥ることはない。
(b)は、同期電動機の始動・停止運転パターンに対し、メカブレーキなどが設置されている場合の磁極位置を示した例である。メカブレーキがある場合、電動機が電力変換装置により始動され、一旦停止した際に惰性回転したり、ファンなど停止後に風で回されたりすることがないため、停止した際の磁極位置(磁束Φmの方向)ΦmAと実際の磁極位置(磁束Φmの方向)Φmaが常に一致することになる。この場合には、停止状態から始動を開始する前に、毎回磁極位置を正しく検出する必要はなく、電動機停止Aにおける磁極位置(磁束Φmの方向)ΦmAの角度δAをメモリに格納し、このデータを用いて始動すれば制御不能に陥ることはない。
すなわち、電動機停止0(初期磁極位置)、電動機停止B、電動機停止C、電動機停止D、電動機停止Eにおける磁極位置の角度、つまり、電動機停止0時点は角度δ0を、電動機停止B時点は角度δBを、電動機停止C時点は角度δCを、電動機停止D時点は角度δDを、電動機停止E時点は角度δEをメモリに格納し、各々の停止時点から始動する際にメモリに格納された各々の磁極位置推定データを用いて始動すれば制御不能に陥ることはない。つまり、電動機停止0時点から始動する場合は磁極位置推定データδ0を、電動機停止A時点から始動する場合は磁極位置推定データδAを、電動機停止B時点から始動する場合は磁極位置推定データδBを、電動機停止C時点から始動する場合は磁極位置推定データδCを、電動機停止D時点から始動する場合は磁極位置推定データδDを、電動機停止E時点から始動する場合は磁極位置推定データδEを用いるということである。
ここで、電動機停止0、電動機停止A、電動機停止B、電動機停止C、電動機停止D、電動機停止Eとは、電力変換装置の出力が停止した時点と考えてもよい。
また、システム構成によっては停止位置が常に固定される場合があり、この場合には常に同じ位置に停止するため、電動機停止0(初期磁極位置)における磁極位置(磁束Φmの方向)Φm0の角度δ0をメモリに格納し、この磁極位置推定データを用いて始動することも可能である。もちろん、このようなシステムの場合には、メモリに格納される磁極位置の角度はδAであってもδBであってもδCであってもδDであってもδEであってもよい。
ここで、メモリに格納する磁極位置推定データは、初回の磁極位置(初期磁極位置)推定データに限定するものではない。システム構成により、ユーザがどの状態で検出した磁極位置推定データをメモリに格納するかを決めればよい訳であり、格納する磁極位置推定データをシステムが駆動される最初の始動時に検出した磁極位置(初期磁極位置)データとして限定したものではない。
このように、システムに応じて、停止状態から始動を開始する前に毎回磁極位置を検出するか、メモリに格納された磁極位置推定データを用いて始動するかを選択できることは、システムのタクトタイムの最適化やシステム構成における選択の自由度を向上できるためユーザメリットは極めて大きい。
以上より、判断処理部は、始動を開始してから停止する時点における磁極推定位置を検出し、この磁極位置推定データをメモリに格納し、以後メモリに格納された推定データを用いて始動するか、始動時に毎回磁極位置検出を実行し、この磁極位置推定データを用いて始動するかを判断処理する。すなわち、「メモリに格納したデータ」を用いて始動する場合は、判断処理部が始動を開始してから停止する時点における磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データが格納されたメモリのデータを有効(データとして採用)にし、磁極位置推定回路で検出したデータは選択されない(データとして未採用)ように動作する。そして、「毎回始動時に推定したデータ」を用いて始動する場合は、判断処理部が始動時に毎回磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データを有効(データとして採用)にし、メモリに格納されたデータは選択されない(データとして未採用)ように動作する。
もちろん、電力変換装置の電源が遮断されない場合には、磁極位置推定データを単にメモリ(例えば、RAM)に格納し、電源が遮断される場合には、始動を開始してから停止する時点の磁極位置推定データを電源遮断時に毎回不揮発性のメモリに格納してもよい。
図6は、本実施例に係る電力変換装置の他の制御ブロック図である。図4と共通の構成および同一の機能については、同一の参照番号を付してある。図4と異なるのは、メモリとしてマイコン内部のフラッシュメモリに磁極位置検出データを格納する構成にした点である。図6の構成においても図4と同様の制御が可能である。
図5は、実施例に係るデジタル操作パネルの表示例である。表示コード、機能名称、モニタまたはデータ範囲、初期データから構成している。デジタル操作パネルにより、表示コードの中から「A060」を選択すると、機能名称は「磁極位置推定データ格納選択」欄であり、操作者が「モニタまたはデータ範囲」から「1」を選択すれば「メモリに格納する」が設定され、「2」を選択すれば「メモリに格納しない」が設定されることを任意に選択できる。また、「初期データ」とは電力変換装置出荷時のデフォルト値である。もちろん、上位装置12からも同様に「A060」の選択が可能である。
ここで、「メモリに格納する」とは、例えば、メカブレーキの付いた永久磁石同期電動機を駆動するシステム構成の場合、初期磁極位置を検出し、以後は始動を開始してから停止する時点の磁極位置を毎回メモリに格納する。停止毎に毎回メモリに格納された推定データを用いて始動し、始動時に毎回磁極位置検出を実施しないということである。
もちろん、システム構成によっては停止位置が常に固定される場合があり、この場合には常に同じ位置に停止するため、電動機停止Aにおける磁極位置(磁束Φmの方向)ΦmAの角度δAをメモリに格納し、この磁極位置推定データを用いて始動することも可能である。このようなシステムの場合には、メモリに格納される磁極位置の角度はδ0であってもδBであってもδCであってもδDであってもδEであってもよく、このデータを用いて始動すれば制御不能に陥ることはない。
ユーザが磁極位置推定データを目視確認できるように、デジタル操作パネル7あるいは上位装置12に設けられた表示部にメモリから読み出した磁極位置推定データを表示する。また、「メモリに格納しない」とは、始動時に毎回磁極位置推定回路で磁極位置を検出し、この磁極位置推定データを用いて始動するということである。
図7は、デジタル操作パネルの他の表示例である。表示コード、機能名称、モニタまたはデータ範囲、初期データから構成している。デジタル操作パネルにより、沢山準備された表示コードの中から「A060」を選択すると、機能名称は「磁極位置推定データ格納選択」欄であり、操作者が「モニタまたはデータ範囲」から「1」を選択すれば「メモリに格納する」を使用し、「2」を選択すれば「メモリに格納しない」を使用することを任意に選択できる。また、「初期データ」とは電力変換装置出荷時のデフォルト値である。
デジタル操作パネルにより、準備された表示コードの中から「A061」を選択すると、機能名称は「磁極位置推定データ選択」欄であり、操作者が「モニタまたはデータ範囲」から「1」を選択すれば「メモリに格納したデータ」を使用し、「2」を選択すれば「毎回始動時に推定したデータ」を使用することを任意に選択できる。また、「初期データ」とは電力変換装置出荷時のデフォルト値である。
もちろん、上位装置12からも同様に「A060」や「A061」の選択が可能である。すなわち、ユーザのシステム構成によって、磁極位置検出データとして、メモリに格納された初期磁極位置検出データを使用するか、始動時に毎回磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データを使用するかを選択できる。
図8は、実施例2に係る電力変換装置の構成図である。実施例1における図1と共通の構成および同一の機能については、同一の参照番号を付してある。PMモータ1(以下、永久磁石同期電動機1と呼ぶ)にはメカブレーキBRが備えられ、PMモータ2(以下、永久磁石同期電動機2と呼ぶ)にはメカブレーキBRが備えられていないシステム構成である。永久磁石同期電動機1と永久磁石同期電動機2は、同一の電動機でもよいし、容量の異なる電動機でもよい。もちろん、電動機の台数に限定はない。
電磁接触器MC1とMC2は、機械的および電気的にインターロックが取れており、同時にMC1とMC2がオンすることがないようにしてある。MC1がオン状態時には、必ずMC2はオフ状態にある。
1台の電力変換装置10により、これら2台の永久磁石同期電動機のどちらか一方を選択駆動する場合である。Sigは、これら2台の永久磁石同期電動機のどちらか一方を選択する信号である。また、Brsは電力変換装置からメカブレーキBRへのオン・オフ信号であり、電力変換装置が出力を停止する時点にメカブレーキBRへオン信号を出力しブレーキを動作させる。もちろん、電力変換装置以外の外部からメカブレーキBRをオン・オフ制御してもよい。
このシステム構成の場合には、永久磁石同期電動機1は、電動機停止時に必ずブレーキを掛けるため電動機が惰性回転したり、停止時に負荷から回されることがないため、停止から始動を開始する前に、毎回磁極位置を検出する必要はなく、初回に検出しメモリ(不揮発性)に格納された初期磁極位置推定データを用いて永久磁石同期電動機を停止から始動可能である。
一方、永久磁石同期電動機2には、ブレーキが備えられていないため、停止から始動を開始する前に、毎回磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データを用いて永久磁石同期電動機を停止から始動可能である。
例えば、Sig信号が‘High’の場合、永久磁石同期電動機1が選択され、メモリ(不揮発性)に格納された初期磁極位置推定データを用いて始動させ、Sig信号が‘Low’の場合には永久磁石同期電動機2が選択され、始動時に毎回磁極位置を検出し、この検出データを用いて始動させることができる。
また、SWはハードスイッチであり、メモリに格納された磁極位置推定データを用いて永久磁石同期電動機を駆動するか、永久磁石同期電動機の始動時に毎回磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データを用いて永久磁石同期電動機を始動するかを選択するものである。デジタル操作パネル7を遠方に設置した構成の場合、電力変換装置にハードスイッチSWが設けられていれば、遠方に設置されたデジタル操作パネル7を用いずに、電力変換装置上のハードスイッチSWで2台の永久磁石同期電動機のどちらか一方を簡単に選択することができるという利点を享受できる。
本実施例では、ブレーキが備えられていない永久磁石同期電動機2の場合は、始動時に毎回磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データを用いて永久磁石同期電動機を始動する点について説明したが、ブレーキの有無を限定するものではない。すなわち、外力などにより電動機が惰性回転したり、停止時に負荷から回されることがないシステムであれば、始動時に毎回磁極位置推定回路で検出する必要はなく、メモリに格納された磁極位置推定データを用いて始動させることができる。
このため、システム構成により、ユーザがメモリ(不揮発性)に格納された磁極位置推定データを用いて始動するか、始動時に毎回磁極位置推定回路で検出するかを選択できれば選択の自由度を高めることができる。
図9は、実施例2に係るデジタル操作パネルの表示例である。図8に示したシステム構成において、永久磁石同期電動機1と永久磁石同期電動機2の磁極位置推定データのデジタル操作パネルにおける選択表示例であり、ソフトスイッチでの構成である。
やはり、表示コード、機能名称、モニタまたはデータ範囲、初期データから構成してあり、表示コード「A060」と「A061」は第一機能として永久磁石同期電動機1の磁極位置推定データの選択欄であり、表示コード「A160」と「A161」は第二機能として永久磁石同期電動機2の磁極位置推定データの選択欄を示したものである。本例では、第一機能に対応した「A060」と「A061」は共に「1」であるため、永久磁石同期電動機1はメモリ(不揮発性)に格納された初期磁極位置推定データを用いて駆動し、第二機能に対応した「A160」と「A161」は共に「2」であるため、永久磁石同期電動機2は始動時に毎回磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データを用いて駆動する。
すなわち、このように第一機能と第二機能を設け、デジタル操作パネルから選択可能にすることにより、1台の電力変換装置でこれら2台の永久磁石同期電動機を異なったモード(メモリに格納された磁極位置推定データか毎回極位置推定回路で検出した磁極位置推定データ)で動作させることが可能である。
本実施例では2台の永久磁石同期電動機の例で説明したが、駆動する電動機の台数に制限を与えるものではない。n台の電動機の場合には、第一機能から第n機能を設ければよい。図10は、実施例1および実施例2の電力変換装置に適用される制御フローチャート図の一例である。
永久磁石同期電動機を運転する前に、表示コード「A060」が「1」かどうかを確認し、「1」でなければ磁極位置推定データを「メモリに格納しない」設定であるため、停止から始動を開始する前に、毎回磁極位置推定回路で検出した磁極位置推定データを用いて始動を開始する。
一方、表示コード「A060」が「1」であれば、表示コード「A061」が「1」であるかを確認し、「1」でなければ「毎回始動時に推定したデータ」を使用する設定のため、停止から始動を開始する前に、毎回磁極位置を検出しこの磁極位置推定データを用いて始動を開始する。「1」であれば、「メモリに格納したデータ」を使用するため、初回のみ電動機を運転する前に、磁極位置を検出しこの磁極位置推定データをメモリに格納し、この格納データを用いて始動を開始する。そして、電動機の停止時における推定磁極位置をメモリに格納し、2回目以降の始動ではメモリの磁極位置データを参照すればよい。
しかし、例えば、保守でブレーキのメンテなどを実施した場合、ロータが回転するため磁極位置が変わってしまう。この状態で、メモリに格納されている磁極位置推定データを用いて電動機を始動すると、実際の磁極位置と磁極位置推定が異なるため、永久磁石同期電動機に異常な電流が流れ、過電流で電力変換装置がトリップ(遮断)する。この場合には、自動的に異常トリップを解除し、再度磁極位置を検出しこの磁極位置推定データをメモリに格納し、この格納データを用いて再度始動を開始する。
永久磁石同期電動機の始動時に、このような異常トリップを自動解除する機能があれば、永久磁石同期電動機の始動時に異常な電流を流すことがないため、過電流で電力変換装置がトリップ(遮断)させ、不用意にシステムダウンを招く心配がなくなるという効果がある。
もちろん、永久磁石同期電動機を始動する際に、始動時の異常トリップ自動解除機能を動作させ、推定手段により前記同期電動機の磁極位置を再推定するか、あるいは異常トリップ自動解除機能を不動作にして、異常トリップ表示(電力変換装置遮断状態)させユーザの判断処理に従うかをデジタル操作パネルで予め設定選択できる機能を用いたものである。もちろん、上位装置12からも同様に予め設定選択可能である。
本実施例では、永久磁石同期電動機1台を運転する場合の第一機能について説明したが、n台の電動機の場合には、第一機能から第n機能を設ければよい。
以上の実施例で示したように、本実施例により、メモリに格納された磁極位置推定データを用いて永久磁石同期電動機を駆動するか、永久磁石同期電動機の始動時に磁極位置を推定する推定手段により永久磁石同期電動機の磁極位置を推定するかを操作パネルあるいは上位装置で選択できるようにすることにより、磁極位置推定時間をかけずに、システム構成で決まる負荷の用途に適した磁極位置推定データを使用することが可能な電力変換装置および永久磁石同期電動機の制御方法を提供することができるという大きなユーザメリットがある。
1…順変換器、2…平滑用コンデンサ、3…逆変換器、4…制御演算装置、5…制御回路、6…冷却ファン、7…デジタル操作パネル、8…ドライブ回路、9…電圧検出回路、10…電力変換装置、11…負荷装置、CT…電流検出器、SH1,SHi,SHd…直流母線側の電流検出用シャント抵抗、BR…メカブレーキ、Sig…同期電動機選択信号、Brs…ブレーキBRのオン・オフ信号、PMモータ…永久磁石同期電動機、MC1,MC2…電磁接触器、SW…ハードスイッチ

Claims (15)

  1. 直流を交流に変換する電力変換部を備え、永久磁石を使用した同期電動機を可変速制御する電力変換装置において、
    前記同期電動機に流れる電流を検出する電流検出回路と、
    前記同期電動機の始動時に前記同期電動機の磁極位置を推定する推定手段と、
    前記同期電動機の停止時における磁極位置を示す磁極位置推定データを格納するメモリと、を備え、
    前記メモリに格納された磁極位置推定データか、前記推定手段により得られる磁極位置推定データかを選択する選択手段と、前記選択手段において選択された磁極位置推定データを用いて、前記同期電動機を駆動する制御部と、を備える電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記メモリは、不揮発性メモリであって、
    前記電力変換装置への電源が遮断された場合に、前記同期電動機の停止時における磁極位置推定データを前記不揮発性メモリに格納することを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電力変換装置において、
    前記同期電動機の始動時に異常が発生した場合に、前記制御部は、前記推定手段により前記同期電動機の磁極位置を再推定する異常トリップ自動解除を行うか、あるいは異常トリップ表示を行い、前記電力変換装置を遮断状態とするか、のいずれかを実行することを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記電力変換装置の運転条件を設定する操作パネルを備え、
    前記メモリに格納された磁極位置推定データを用いて前記同期電動機を駆動するか、前記同期電動機の始動時に前記磁極位置を推定する推定手段により前記同期電動機の磁極位置を推定することにより前記同期電動機を駆動するかを前記操作パネルで選択できることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記電力変換装置の運転条件を設定する上位装置を備え、
    前記メモリに格納された磁極位置推定データを用いて前記同期電動機を駆動するか、前記同期電動機の始動時に前記磁極位置を推定する推定手段により前記同期電動機の磁極位置を推定することにより前記同期電動機を駆動するかを前記上位装置で選択できることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記メモリに格納された磁極位置推定データを用いて前記同期電動機を駆動するか、前記同期電動機の始動時に前記磁極位置を推定する推定手段により前記同期電動機の磁極位置を推定することにより前記同期電動機を駆動するかを選択するハードスイッチを備えたことを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項3に記載の電力変換装置において、
    前記電力変換装置の運転条件を設定する操作パネルを備え、
    前記同期電動機の始動時に異常が発生した場合に、前記推定手段により前記同期電動機の磁極位置を再推定する異常トリップ自動解除を行うか、あるいは異常トリップ表示を行い、前記電力変換装置を遮断状態とするか、を前記操作パネルで選択できることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項3に記載の電力変換装置において、
    前記電力変換装置の運転条件を設定する上位装置を備え、
    前記同期電動機の始動時に異常が発生した場合に、前記推定手段により前記同期電動機の磁極位置を再推定する異常トリップ自動解除を行うか、あるいは異常トリップ表示を行い、前記電力変換装置を遮断状態とするか、を前記上位装置で選択できることを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記メモリから読み出した磁極位置推定データを表示する表示部を備えたことを特徴とする電力変換装置
  10. 請求項9に記載の電力変換装置において、
    前記電力変換装置の運転条件を設定する操作パネルあるいは上位装置を備え、
    前記表示部は前記操作パネルあるいは前記上位装置に設けられていることを特徴とする電力変換装置。
  11. 永久磁石を使用した同期電動機を可変速制御する制御方法であって、
    直流を交流に変換する工程と、
    前記同期電動機に流れる電流を検出する電流検出工程と、
    前記同期電動機の始動時に前記同期電動機の磁極位置を推定する推定工程と、
    前記同期電動機の停止時における磁極位置推定データをメモリに格納する工程と、
    前記メモリに格納された磁極位置推定データを用いて前記同期電動機を駆動するか、前記推定工程により推定された前記同期電動機の磁極位置を用いて前記同期電動機を駆動するかの選択に応じて、前記同期電動機を駆動する制御工程と、を備えることを特徴とする永久磁石同期電動機の制御方法。
  12. 請求項11に記載の永久磁石同期電動機の制御方法において、
    前記同期電動機を可変速制御する装置の電源が遮断される場合に、前記同期電動機の停止時における磁極位置推定データを不揮発性メモリに格納することを特徴とする永久磁石同期電動機の制御方法。
  13. 請求項11又は2に記載の永久磁石同期電動機の制御方法において、
    前記永久磁石同期電動機の始動時に異常が発生した場合に、異常トリップ自動解除機能を動作させ、前記推定手段により前記同期電動機の磁極位置を再推定するか、あるいは異常トリップ自動解除機能を不動作にして、異常トリップ表示させるか、を選択して制御することを特徴とする永久磁石同期電動機の制御方法。
  14. 請求項11に記載の永久磁石同期電動機の制御方法において、
    前記同期電動機にメカブレーキが設けられている場合は、前記メモリに格納された磁極位置推定データを用いて前記同期電動機を駆動するように制御することを特徴とする永久磁石同期電動機の制御方法。
  15. 請求項11に記載の永久磁石同期電動機の制御方法において、
    前記同期電動機が停止後も、惰性回転または負荷により回転する場合は、前記推定工程により推定された前記同期電動機の磁極位置を用いて前記同期電動機を駆動するように制御することを特徴とする永久磁石同期電動機の制御方法。
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