JP6165688B2 - 歪計測装置 - Google Patents
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Description
図4に示すように、機構部30に関する位置(板幅方向Xにおける位置、以下同様)を表すものとして、中央位置C35と、基準位置C40と、がある。中央位置C35は、複数の振動センサ35(図2参照)の板幅方向X中央の位置(およびその上下)である。振動センサ35の数が奇数の場合、中央位置C35は、中央振動センサ35cの位置と一致する。振動センサ35の数が偶数の場合(図示なし)、中央位置C35は、複数の振動センサ35のうち板幅方向X中央の2つの振動センサ35どうしの、板幅方向X中央の位置と一致する。基準位置C40は、蛇行追従機構40の動作の基準となる位置である。基準位置C40は、引出フレーム31に対する蛇行追従用フレーム41の動作の基準となる位置である。基準位置C40は、後述する開始時制御工程S11(図5参照)で機構部30が初期位置に配置されたときの(図2参照)、中央位置C35の位置である。基準位置C40は、例えば次の位置である。蛇行追従用フレーム41は引出フレーム31に対して板幅方向Xに可動であるところ、この蛇行追従用フレーム41の可動範囲のうち板幅方向X中央に蛇行追従用フレーム41が配置されたときの、中央位置C35の位置が、基準位置C40である。例えば、基準位置C40は、引出フレーム31の(引出フレーム本体部31aの)板幅方向X中央の位置である。
図2に示す蛇行追従機構40が駆動することで、すべての振動センサ35が平行移動し、2つのエッジセンサ37が平行移動する。この動作の詳細は次の通りである。蛇行追従制御部69a(図1参照)は、蛇行追従用スライダ45を駆動させる。その結果、引出フレーム31に対して蛇行追従用フレーム41が板幅方向Xに移動する。その結果、振動センサ35の間隔を保ったまますべての振動センサ35が板幅方向Xに移動し、エッジセンサ37の間隔を保ったまま2つのエッジセンサ37が板幅方向Xに移動する。
板幅追従機構50が駆動することで、振動センサ35およびエッジセンサ37の間隔が拡大や縮小する。この動作の詳細は次の通りである。板幅追従制御部69b(図1参照)は、板幅追従用スライダ55を駆動させる。その結果、板幅追従用スライダ55に連結された板幅追従用ガイド部材53bが、蛇行追従用フレーム41に対して、板幅方向Xに移動する。但し、板幅追従機構50のうち中央位置C35と一致する部分(例えば中央振動センサ35cが固定される板幅追従用ガイド部材53b)は、蛇行追従用フレーム41に対して移動しない。その結果、中央位置C35を中心として、板幅追従用伸縮装置57が板幅方向Xに伸長または縮小する。その結果、振動センサ35の間隔が等間隔で拡大または縮小する。その結果、2つの端部振動センサ35eそれぞれに取り付けられたエッジセンサ37の間隔が拡大または縮小する。
歪計測装置1(図1参照)の動作を説明する。以下、機構部30の各構成要素(符号31〜57)については主に図2を参照し、制御装置60の各構成要素(符号61〜69b)については図1を参照し、各工程(S11〜S72)については図5を参照して説明する。歪計測装置1の動作(歪計測方法)には、開始時制御工程S11と、エッジ計測工程S12と、エッジ判定および追従工程(S21〜S26)と、記憶工程S30と、算出工程S40と、センサ位置微調整工程S50と、がある。また、歪計測装置1の動作には、歪計測工程S60と、計測終了判定工程S65と、エッジ再計測工程S71と、変化判定工程S72と、がある。
DSエッジ3edおよびWSエッジ3ewがエッジセンサ37により検出された場合(S21でYES、かつ、S22でYES)、制御装置60(図1参照)はエッジセンサ37の位置調整を行わない。
DSエッジ3edおよびWSエッジ3ewのうち一方のみがエッジセンサ37により検出された場合(S21でYESかつS22でNO、または、S21でNOかつS24でYES)、制御装置60(図1参照)は、エッジセンサ37の位置調整を行う。エッジセンサ37に検出されたエッジ3eを「一方のエッジ3e」とする。この場合、制御装置60は、エッジセンサ37に検出されなかった方のエッジ3e(「他方のエッジ3e」とする)がエッジセンサ37に検出されるまで、位置調整を行う(S23またはS25)。
[位置調整の例1]例えば、制御装置60は、蛇行追従機構40および板幅追従機構50を同時に駆動させることで、位置調整を行う。具体的には例えば、制御装置60は、一方のエッジ3e(例えばDSエッジ3ed)を検出したエッジセンサ37(エッジセンサ37d)の位置を変えずに、他方のエッジセンサ37(エッジセンサ37w)の位置を変える。そして、このエッジセンサ37(エッジセンサ37w)が他方のエッジ3e(WSエッジ3ew)を検出したとき、制御装置60は、位置調整を終了する。
[位置調整の例2]また例えば、制御装置60は、蛇行追従機構40および板幅追従機構50を片方ずつ駆動させ、最終的に両方のエッジ3eがエッジセンサ37に検出されるように、位置調整を行ってもよい。
DSエッジ3edおよびWSエッジ3ewがいずれもエッジセンサ37に検出されなかった場合(S21でNOかつS24でNO)、制御装置60(図1参照)は、エッジセンサ37の位置調整を行う。この場合、制御装置60は、両方のエッジ3eがエッジセンサ37に検出されるまで、位置調整を行う(S26)。具体的には例えば、制御装置60は、片方のエッジ3e(例えばDSエッジ3ed)が検出されるまで、位置調整を行う。制御装置60は、一方のエッジ3e(DSエッジ3ed)が検出された後、上記「(一方のエッジ3eのみが検出された場合)」と同様に、他方のエッジ3eが検出されるまで位置調整を行う。
[微調整の例1]微調整は、エッジ3eの板幅方向Xにおける位置と、端部振動センサ35eの板幅方向Xにおける位置と、が一致するように行われる。微調整は、エッジ3eの例えば真上に端部振動センサ35eが配置されるように行われる。なお、この場合、エッジセンサ37は、端部振動センサ35eの前側や後側(板長手方向Yの一方側や他方側)に配置されることが好ましい(図示なし)。
[微調整の例2]微調整は、両方の端部振動センサ35eの計測点どうしの板幅方向Xの距離が、板幅Wよりもわずかに(例えば10mm程度)小さくなるように(余裕を持たせるように)行われてもよい。微調整は、エッジ3eよりもわずかに板幅方向X内側に端部振動センサ35eが配置されるように行われてもよい。この場合、端部振動センサ35eによる振幅の計測を確実に行える結果、板3の歪計測を確実に行える。
[判定の例1]比較部67(図1参照)は、第2検出状態(後述)が第1検出状態から変化したか否かを判定する。第1検出状態は、記憶工程S30で記憶部65(図1参照)に記憶されたエッジ3e検出状態である。第2検出状態は、記憶部65による上記記憶の後(記憶工程S30後)、具体的にはエッジ再計測工程S71の時に、エッジセンサ37により検出されたエッジ3e検出状態である。
[判定の例2]比較部67は、エッジ3e検出状態(有無や位置)のうちエッジ3eの有無のみを判定してもよい。例えば、上記のセンサ位置微調整工程S50で、2つのエッジセンサ37それぞれの検出範囲内にエッジ3eが配置された状態が維持されるように、微調整が行われる場合がある。このとき、エッジセンサ37が少なくとも一方のエッジ3eを検出しない場合(エッジ3eが「あり」から「なし」に変化した場合)に、エッジ3eの位置が変化した(YES)と判定される。また、2つのエッジセンサ37それぞれがエッジ3eを検出する場合(エッジ3e検出状態の変化がない場合)に、エッジ3eの位置が変化しない(NO)と判定される。このように第1検出状態と第2検出状態との比較が不要な場合は、記憶部65に記憶された情報を用いる必要がないので、記憶部65を省略できる。
図1に示す歪計測装置1による効果を説明する。歪計測装置1は、帯状の板3の板幅方向Xの歪分布を計測する装置である。歪計測装置1は、振動センサ35と、エッジセンサ37と、図2に示す蛇行追従機構40と、板幅追従機構50と、図1に示す制御装置60と、を備える。振動センサ35は、板幅方向Xに複数並べて配置され、板3の振動の振幅を計測する。エッジセンサ37は、板幅方向Xにおける板3のエッジ3eを検出する。
[構成1−1]振動センサ35は、非接触式である。
[構成1−2]エッジセンサ37は、非接触式である。
[構成1−3]図2に示す蛇行追従機構40は、複数の振動センサ35を板幅方向Xに平行移動させる(図2および図4参照)。
[構成1−4]板幅追従機構50は、複数の振動センサ35どうしの板幅方向Xの間隔を変える(図2および図3参照)。
[構成1−5]図1に示す制御装置60は、エッジセンサ37の検出結果を用いて、図4に示す板3の蛇行量Vおよび板幅Wに応じて、蛇行追従機構40および板幅追従機構50の動作を制御する(図5のS21〜S26、およびS50参照)。
図1に示すように、制御装置60は、信号入力部61と、板幅演算部63bと、蛇行演算部63aと、板幅追従制御部69bと、蛇行追従制御部69aと、を備える。信号入力部61は、エッジセンサ37から出力されたエッジ計測信号37sが入力される部分である。
[構成2−1]蛇行演算部63aは、信号入力部61に入力されたエッジ計測信号37sを用いて蛇行量V(図4参照)を算出する。
[構成2−2]板幅演算部63bは、信号入力部61に入力されたエッジ計測信号37sを用いて板幅W(図4参照)を算出する。
[構成2−3]蛇行追従制御部69aは、蛇行演算部63aにより算出された蛇行量Vに基づいて蛇行追従機構40(図4参照)を駆動させる。
[構成2−4]板幅追従制御部69bは、板幅演算部63bにより算出された板幅Wに基づいて板幅追従機構50(図4参照)を駆動させる。
[構成3]エッジセンサ37は、板幅方向Xに移動可能に構成される。
上記[構成3]により、エッジセンサ37が板幅方向Xに移動できない場合(例えば引出フレーム31に固定される場合など)に比べ、エッジセンサ37の検出範囲を狭くでき、小さいエッジセンサ37を用いることができる。
[構成4]エッジセンサ37は、振動センサ35と連動する。エッジセンサ37は、図2に示す蛇行追従機構40および板幅追従機構50の駆動に伴って板幅方向Xに移動する。
上記[構成4]により、振動センサ35を移動させるための機構とは別に、エッジセンサ37を移動させるための機構を設ける必要がない。
振動センサ35には、複数の振動センサ35の板幅方向X両端に配置される端部振動センサ35eがある。
[構成5]エッジセンサ37は、板幅方向Xに間隔をあけて2つ設けられる。エッジセンサ37は、2つの端部振動センサ35eそれぞれに取り付けられる。
図1に示すように、歪計測装置1は、比較部67を備える。比較部67は、振動センサ35により板3の振幅が計測されている時(歪計測中)に、エッジセンサ37により検出されたエッジ3e検出状態が変化したか否かを判定する。
[構成6−1]比較部67によりエッジ3e検出状態の変化がないと判定された場合(S72でNO)、蛇行追従機構40および板幅追従機構50が駆動されることなく、振動センサ35により板3の振動の振幅が計測される。
[構成6−2]比較部67によりエッジ3e検出状態の変化があると判定された場合(S72でYES)、上記[構成1−5]が行われる。
歪計測装置1は、上記[構成6−2]を備える。よって、歪計測中に蛇行量Vおよび板幅Wの少なくとも一方が変わった場合でも、振動センサ35を適切な位置に移動させてから、歪計測を行える。
上記実施形態は様々に変形できる。例えば、図1に示す歪計測装置1は、構成要素の一部を備えなくてもよい。また例えば、図5に示す各工程(各ステップ)の一部が行われなくてもよい。例えば、記憶工程S30は行われなくてもよい。
歪計測装置1は、図2に示す蛇行追従機構40および板幅追従機構50のうち一方のみを備えてもよい。歪計測装置1が蛇行追従機構40を備えない場合は、蛇行追従制御部69aは設けられなくてもよく、蛇行演算部63aは設けられなくてもよい。歪計測装置1が板幅追従機構50を備えない場合は、板幅追従制御部69bは設けられなくてもよく、板幅演算部63bは設けられなくてもよい。
3 板
3e エッジ
31 引出フレーム(フレーム)
35 振動センサ
37 エッジセンサ
37s エッジ計測信号
40 蛇行追従機構
41 蛇行追従用フレーム
50 板幅追従機構
60 制御装置
61 信号入力部
63a 蛇行演算部
63b 板幅演算部
69a 蛇行追従制御部
69b 板幅追従制御部
V 蛇行量
W 板幅
X 板幅方向
Claims (2)
- 帯状の板の板幅方向の歪分布を計測する歪計測装置であって、
前記板幅方向に複数並べて配置され、前記板の振動の振幅を計測する非接触式の振動センサと、
検出範囲内での、前記板幅方向における前記板のエッジの有無を検出する非接触式のエッジセンサと、
複数の前記振動センサを前記板幅方向に平行移動させる蛇行追従機構と、
複数の前記振動センサどうしの前記板幅方向の間隔を変える板幅追従機構と、
前記エッジセンサの検出結果を用いて、前記板の蛇行量および板幅に応じて、前記蛇行追従機構および前記板幅追従機構の動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記蛇行追従機構は、フレームに支持され、
前記蛇行追従機構は、前記フレームに対して前記板幅方向に移動可能である蛇行追従用フレームを備え、
前記板幅追従機構は、前記蛇行追従用フレームに取り付けられ、
前記板幅追従機構の前記板幅方向の中央部は、前記蛇行追従用フレームに対して固定され、
前記板幅追従機構は、複数のリンク部材を組み合わせた機構により、前記振動センサの間隔を等間隔に保ちながら、前記振動センサの間隔を拡大および縮小させる、歪計測装置。 - 請求項1に記載の歪計測装置であって、
前記制御装置は、
前記エッジセンサから出力されたエッジ計測信号が入力される信号入力部と、
前記信号入力部に入力された前記エッジ計測信号を用いて前記蛇行量を算出する蛇行演算部と、
前記信号入力部に入力された前記エッジ計測信号を用いて前記板幅を算出する板幅演算部と、
前記蛇行演算部により算出された前記蛇行量に基づいて前記蛇行追従機構を駆動させる蛇行追従制御部と、
前記板幅演算部により算出された前記板幅に基づいて前記板幅追従機構を駆動させる板幅追従制御部と、
を備える、歪計測装置。
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