JP6165075B2 - 沈降板装置、および沈降板の動作方法 - Google Patents

沈降板装置、および沈降板の動作方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6165075B2
JP6165075B2 JP2014020754A JP2014020754A JP6165075B2 JP 6165075 B2 JP6165075 B2 JP 6165075B2 JP 2014020754 A JP2014020754 A JP 2014020754A JP 2014020754 A JP2014020754 A JP 2014020754A JP 6165075 B2 JP6165075 B2 JP 6165075B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
sedimentation
stage
odd
settling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014020754A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015147169A5 (ja
JP2015147169A (ja
Inventor
倫也 板山
倫也 板山
豊 小藤田
豊 小藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Swing Corp
Original Assignee
Swing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Swing Corp filed Critical Swing Corp
Priority to JP2014020754A priority Critical patent/JP6165075B2/ja
Publication of JP2015147169A publication Critical patent/JP2015147169A/ja
Publication of JP2015147169A5 publication Critical patent/JP2015147169A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6165075B2 publication Critical patent/JP6165075B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Description

本発明は、被処理水に含まれる沈降物を沈殿させるための沈殿池内に配置される沈降板を備えた沈降板装置、および沈降板の動作方法に関する。
上水や下水などの水処理や食品業界における液体処理において、当該水や液体(以下、被処理水という)に含まれる不純物(沈降物)を分離して、沈殿物として回収するための沈殿池が使用されている。沈殿池では、流入する被処理水に凝集剤を注入することにより不純物の集合体であるフロックを生成し、このフロックを自重により沈降させることで、被処理水の浄化処理を行っている。
フロックの沈殿を促進するために、沈殿池には沈降板が配置される。沈降板は、鉛直方向に複数段および水平方向に複数列並んで配置される。沈殿池に流入する被処理水に含まれるフロックは沈降板に接触するため、沈殿池の有効沈殿面積が増加して、フロックの沈殿が促進される。したがって、このような沈降板上には、フロックが堆積し、フロックの集合体が形成される。沈降板上に堆積したフロックの集合体を回収するために、当該沈降板を傾斜させてフロックの集合体を滑落させ、沈殿池底面に落下させる。
しかしながら、フロックの集合体は、沈殿池底面に衝突して破壊され、この破壊されたフロックが沈殿池内で舞い上がるという問題があった。舞い上がったフロックは、沈殿池内の液体の水質を悪化させるおそれがある。
特開2001−190903号公報
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、フロックを円滑に落下させながら、沈殿池内でフロックが舞い上がることを防止することのできる沈降板装置を提供することを目的とする。また、本発明は、沈殿池内でフロックが舞い上がることを防止することのできる沈降板の動作方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、沈殿池内に鉛直方向に沿って配列される複数沈降板であって、最上段に位置する沈降板を基準として奇数段目に位置する奇数段沈降板と、偶数段目に位置する偶数段沈降板とによって構成される複数段の沈降板と、前記複数段の沈降板を回転自在に支持する支持機構と、前記奇数段沈降板に連結された奇数段リンク機構と、前記偶数段沈降板に連結された偶数段リンク機構と、前記奇数段リンク機構を動作させて、前記奇数段沈降板のみを傾斜させる奇数段アクチュエーターと、前記偶数段リンク機構を動作させて、前記偶数段沈降板のみを傾斜させる偶数段アクチュエーターと、を備え、前記奇数段アクチュエーターおよび前記偶数段アクチュエーターによって、水平状態にある前記奇数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作、および水平状態にある前記偶数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作を独立して交互に実行し、前記奇数段アクチュエーターによって、前記奇数段沈降板のみが傾斜されたときは、該奇数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記偶数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させ、前記偶数段アクチュエーターによって、前記偶数段沈降板のみが傾斜されたときは、該偶数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記奇数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させることを特徴とする沈降板装置である。
本発明の好ましい態様は、前記奇数段沈降板および前記偶数段沈降板は、前記奇数段沈降板および前記偶数段沈降板の前記沈殿面に対して垂直に延びる補助沈降板をそれぞれ有し、前記補助沈降板は、前記奇数段沈降板および前記偶数段沈降板が傾斜した際に流入水に含まれるフロックを堆積することができる補助沈殿面を有することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、自然エネルギーを電力に変換する電力機器と、前記電力により動作するコンプレッサーと、前記コンプレッサーによって生成された圧縮空気を溜めるタンクとをさらに備え、前記奇数段アクチュエーターおよび前記偶数段アクチュエーターは、前記タンクに溜められた前記圧縮空気により動作するエアシリンダーから構成されることを特徴とする。
本発明の他の態様は、沈殿池内に鉛直方向に沿って配列される複数沈降板であって、最上段に位置する沈降板を基準として奇数段目に位置する奇数段沈降板と、偶数段目に位置する偶数段沈降板とによって構成される複数段の沈降板を傾斜させる方法であって、水平状態にある前記奇数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作、および水平状態にある前記偶数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作を独立して交互に実行し、前記奇数段沈降板のみが傾斜されたときは、該奇数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記偶数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させ、前記偶数段沈降板のみが傾斜されたときは、該偶数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記奇数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記沈殿池内の水を全て抜く時には、前記奇数段沈降板と前記偶数段沈降板とを同時に傾斜させることを特徴とする。
本発明によれば、沈降板を奇数段沈降板からなる群と偶数段沈降板からなる群とに別けて、これら奇数段沈降板と偶数段沈降板とを、それぞれ別々に傾斜させることができる。すなわち、奇数段沈降板を傾斜させるときは、偶数段沈降板はフロックが堆積できる水平状態に保たれ、偶数段沈降板を傾斜させるときは、奇数段沈降板はフロックが堆積できる水平状態に保たれる。このように、鉛直方向に隣接する奇数段沈降板および偶数段沈降板を交互に傾斜させることにより、フロックが落下する距離を小さくすることが可能となり、フロックの破壊が防止される。また、フロックを滑落させる際に、奇数段沈降板または偶数段沈降板のいずれか一方は水平状態を保ったままであるため、フロックが沈殿池内で舞い上がることを効果的に防止することができる。さらに、奇数段沈降板または偶数段沈降板のいずれか一方のみが傾斜するので、沈殿池におけるフロックの沈降促進機能を維持することができる。
沈殿池に取り付けられた沈降板装置の一実施形態を示す概略側面図である。 図1に示すA−A線断面図である。 鉛直方向に沿って配列された沈降板の列を示す斜視図である。 水平状態にある沈降板を、沈降板の短辺側から見た図である。 奇数段沈降板のみが傾斜した状態を、沈降板の短辺側から見た図である。 偶数段沈降板のみが傾斜した状態を、沈降板の短辺側から見た図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
以下に説明する沈殿池は、上水または下水の処理に用いられる沈殿池であるが、本発明の沈降板装置は、フロック等の沈降物が被処理水内に存在するのであれば他の分野の沈殿池にも適用が可能であり、例えば、食品業界の液体処理で用いられる沈殿池に適用することも可能である。
図1は、沈殿池1に取り付けられた沈降板装置の一実施形態を示す概略側面図である。図2は、図1に示すA−A線断面図である。図1に示されるように、フロックを沈降、堆積させるための沈殿池1には、被処理水用の流入口2が鉛直方向に沿って複数設けられている。フロックとは、被処理水に凝集剤などを注入することにより集合させられた不純物の集合体のことを言う。流入口2から流入した被処理水は、沈殿池1の長手方向に流れていき、その過程で、被処理水に含まれるフロックが自重により沈降し、沈殿池1の底に堆積する。沈殿池1の底に堆積したフロックは、沈殿池1の底に設けられた回収ピット50に、図示しない沈殿物掻き寄せ機によって掻き寄せられる。
沈殿池1には、フロックの沈降を促進させるための複数段(図示した例では7段)の沈降板10,11が配置される。沈降板10,11は、奇数段目に位置する奇数段沈降板10からなる群と、偶数段目に位置する偶数段沈降板11からなる群とで構成される。最上段に位置する沈降板は、1段目の沈降板、すなわち奇数段沈降板10である。奇数段沈降板10および偶数段沈降板11は、鉛直方向に所定の間隔で交互に配列されている。沈降板10,11はそれぞれ矩形状の形状を有している。
図2に示されるように、沈降板10,11は、横方向に複数列(図示した例では4列)配置される。沈降板10,11は、矩形状のフレーム3に固定された支持機構15により回転自在に支持されている。沈降板10,11の回転軸心が延びる方向は、沈降板10,11の長手方向(すなわち、長辺が延びる方向)に平行であり、かつ被処理水の流入方向と一致する。
図3は、鉛直方向に沿って配列された沈降板10,11の列を示す斜視図である。図2および図3に示されるように、沈降板10,11は、これら沈降板10,11の両側に配置された2つの支持機構15によって回転自在に支持されている。これらの支持機構15は、沈降板10,11の両側で鉛直方向に延びる2つの支持ロッド16と、沈降板10,11の短辺それぞれの中央部と2つの支持ロッド16とを回転可能に連結する中央ジョイント17とを備えている。支持ロッド16の両端部は、フレーム3に固定されている。中央ジョイント17は、水平に延びる回転軸まわりに沈降板10,11が回転することを許容する。
図2に示すように、複数列の沈降板10,11は、複数の支持機構15を介してフレーム3に連結されており、1つの沈降板ユニットを構成する。図1では、2つ沈降板ユニットが被処理水の流れ方向に沿って配置される例が示されている。
沈降板10,11の両側には、奇数段リンク機構20および偶数段リンク機構23が設けられている。奇数段リンク機構20は奇数段沈降板10の両方の短辺に連結され、偶数段リンク機構23は偶数段沈降板11の両方の短辺に連結されている。
奇数段リンク機構20は、奇数段沈降板10の両側に配置された鉛直方向に延びる2つの奇数段ロッド21と、これら2つの奇数段ロッド21を奇数段沈降板10の両短辺それぞれの端部に回転可能に連結する奇数段ジョイント22とを備えている。奇数段ジョイント22は、奇数段沈降板10が奇数段ロッド21に対して相対的に回転することを許容する。
偶数段リンク機構23は、偶数段沈降板11の両側に配置された鉛直方向に延びる2つの偶数段ロッド24と、これら2つの偶数段ロッド24を偶数段沈降板11の両短辺それぞれの端部に回転可能に連結する偶数段ジョイント25とを備えている。偶数段ジョイント25は、偶数段沈降板11が偶数段ロッド24に対して相対的に回転することを許容する。
奇数段リンク機構20を動作させるための奇数段アクチュエーター30が、当該奇数段リンク機構20に連結されている。奇数段アクチュエーター30が奇数段リンク機構20を動作させると、複数の奇数段沈降板10が同時に傾斜させられる。同様に、偶数段リンク機構23を動作させるための偶数段アクチュエーター31が、当該偶数段リンク機構23に連結されている。偶数段アクチュエーター31が偶数段リンク機構23を動作させると、複数の偶数段沈降板11が同時に傾斜させられる。
本実施形態では、奇数段アクチュエーター30および偶数段アクチュエーター31は、奇数段リンク機構20および偶数段リンク機構23をそれぞれ動作させるためのエアシリンダーとして構成されている。以下、奇数段アクチュエーター30および偶数段アクチュエーター31を、それぞれ奇数段エアシリンダー30および偶数段エアシリンダー31ということがある。
奇数段エアシリンダー30および偶数段エアシリンダー31は、圧縮空気貯留タンク80に接続されており、この圧縮空気貯留タンク80に溜められた圧縮空気で動作する。圧縮空気貯留タンク80にはコンプレッサー81が接続されており、当該コンプレッサー81は、太陽光、風力、水力などの自然エネルギーを電力に変換する電力機器82に接続されている。コンプレッサー81は、電力機器82で作られた電力によって動作する。電力機器82は、例えば、太陽電池、風力発電機、水力発電機などの自然エネルギーを利用した発電装置である。
このような構成であれば、自然エネルギーを利用した省エネルギーな動作方法で沈降板装置を運転することが可能となる。また、太陽光、風力、水力といった不安定な自然エネルギーを、コンプレッサー81を介して圧縮空気貯留タンク80に溜めた圧縮空気として保存しているので、安定して沈降板装置を運転することができる。電力機器82に代えて、商用電源から供給される電力でコンプレッサー81を駆動させてもよい。
次に、奇数段沈降板10および偶数段沈降板11の傾斜動作について図4乃至図6を用いて説明する。図4は、水平状態にある沈降板10,11を、沈降板短辺側から見た図である。図5は、奇数段沈降板10のみが傾斜した状態を示す図である。図6は、偶数段沈降板11のみが傾斜した状態を示す図である。図4乃至図6は、複数列のうちの一列の沈降板10,11のみを示している。
図4に示されるように、沈降板10,11が水平状態にあるとき、沈殿面積が最大となる。したがって、沈降板10,11が水平状態にあるときにフロックの除去が最も促進される。沈降板10,11の初期状態は水平状態であり、初期状態にある沈降板10,11の上面にフロックが堆積する。沈降板10,11の上面は沈降板10,11の沈殿面10a,11aを構成する。
被処理水が流入口2を通じて沈殿池1に導入されてから所定時間が経過したとき、まず奇数段沈降板10のみを傾斜させて、奇数段沈降板10上のフロックを滑落させ、偶数段沈降板11の沈殿面11a上と沈殿池1の底に移動させる。奇数段沈降板10のみが傾斜した状態が図5に示される。図5は一列の奇数段沈降板10が傾斜した状態を示しているが、複数列の奇数段沈降板10が同時に傾斜する。
奇数段沈降板10のみが傾斜した状態は、奇数段アクチュエーター30を動作させることによって達成される。奇数段沈降板10の中央部は、支持機構15の中央ジョイント17によって回転可能に支持され、支持機構15はフレーム3に固定されている。したがって、奇数段アクチュエーター30によって奇数段リンク機構20を下方に移動させると、中央ジョイント17を中心に奇数段沈降板10が回動し、図5に示されるように奇数段沈降板10のみを傾斜させることができる。
フロックが沈殿面10a上を滑落することが可能であれば、奇数段沈降板10の傾斜角度は特に制限されない。フロックを確実に滑落させるために、奇数段沈降板10の傾斜角度は、図5に示されるように、水平方向に対して略90°であることが好ましい。奇数段沈降板10の傾斜角度は、奇数段アクチュエーター30として構成されたエアシリンダーの動作距離(ストローク)を調整することで、変更することができる。
奇数段沈降板10を傾斜させた後で、これら奇数段沈降板10は、初期状態である水平状態に復帰させられる。具体的には、奇数段アクチュエーター30を動作させて、奇数段リンク機構20を上方に移動させる。この場合も、上述したように、奇数段沈降板10は、中央ジョイント17を中心に回動する。その結果、図4に示されるように、奇数段沈降板10および偶数段沈降板11全てが水平状態となる。
次いで、偶数段沈降板11のみを傾斜させる。偶数段沈降板11のみが傾斜した状態が図6に示される。偶数段沈降板11のみが傾斜した状態は、偶数段アクチュエーター31を動作させることによって達成される。偶数段沈降板11の中央部は、支持機構15の中央ジョイント17によって回転可能に支持され、支持機構15はフレーム3に固定されている。したがって、偶数段アクチュエーター31によって偶数段リンク機構23を上方に移動させると、中央ジョイント17を中心に偶数段沈降板11が回動し、図6に示されるように偶数段沈降板11のみを傾斜させることができる。
フロックが沈殿面11a上を滑落することが可能であれば、偶数段沈降板11の傾斜角度は特に制限されない。確実にフロックを滑落させるために、偶数段沈降板11の傾斜角度は、図6に示されるように、水平方向に対して略90°であることが好ましい。偶数段沈降板11の傾斜角度は、偶数段アクチュエーター31として構成されたエアシリンダーの動作距離(ストローク)を調整することで、変更することができる。
偶数段沈降板11を傾斜させた後で、これら偶数段沈降板11は、水平状態に復帰させられる。具体的には、偶数段アクチュエーター31は、偶数段リンク機構23を下方に移動させる。この場合も、上述したように、偶数段沈降板11は、中央ジョイント17を中心に回動する。その結果、図4に示されるように、奇数段沈降板10および偶数段沈降板11全てが水平状態となる。
このように、奇数段沈降板10および偶数段沈降板11は、交互に傾斜させられる。最も上に位置する奇数段沈降板10上に堆積したフロックを、沈殿池1の底まで移動させるために、奇数段沈降板10および偶数段沈降板11の傾斜動作は繰り返し行われる。図示した例では、奇数段沈降板10および偶数段沈降板11は、合計で7回傾斜させることになる。具体的には、奇数段沈降板10が4回傾斜させられ、偶数段沈降板11が3回傾斜させられる。つまり、沈降板10,11が合計でn段配置されているとすると、奇数段沈降板10と偶数段沈降板11との傾斜動作は合計でn回実施される。
このように、奇数段沈降板10と偶数段沈降板11とを独立して交互に傾斜させるので、鉛直方向に隣接する沈降板10,11は同時には傾斜しない。したがって、フロックが落下する距離を小さくすることが可能となる。その結果、落下したフロックが破壊されることが防止される。また、フロックを滑落させる際に、奇数段沈降板10または偶数段沈降板11のいずれか一方は水平状態を保ったままであるため、フロックが沈殿池1内で舞い上がることを効果的に防止することができる。さらに、奇数段沈降板10または偶数段沈降板11のいずれか一方のみが傾斜するので、沈殿池1におけるフロックの沈降促進機能を維持することができる。
本実施形態では、奇数段沈降板10および偶数段沈降板11は、当該沈降板10,11の沈殿面10a,11aに対して垂直に延びる補助沈降板12を有している。沈殿面10a,11a上へのフロックの沈殿を妨げないように、補助沈降板12は奇数段沈降板10および偶数段沈降板11から下方に延びている。
補助沈降板12は、沈降板10,11が傾斜した際に、被処理水に含まれるフロックを堆積することができる補助沈殿面12aを有する(図5および図6参照)。各補助沈殿面12aの面積は、沈殿面10a,11aの各面積の1/5以上であるのが好ましい。このように補助沈降板12を設けておけば、奇数段沈降板10または偶数段沈降板11いずれか一方が傾斜させられても、フロックを沈降させるために有効な沈殿面積を補助沈殿面12aによって確保することができる。
図2に示されるように、横方向に並ぶ複数列の沈降板10,11は、1つのフレーム3に固定されており、これによって1つの沈降板ユニットとして構成されている。図1では、2つ沈降板ユニットが被処理水の流れ方向に沿って配置されている。フレーム3には、複数対の支持機構15が固定されており、これにより、フレーム3に複数列の沈降板10,11が支持される。このように、複数の沈降板10,11が1つの沈降板ユニットとして構成されているので、沈殿池1内における沈降板10,11の配置を容易に変更することができる。
沈降板装置をメンテナンスしたり、沈殿池1内を清掃したりするために、沈殿池1内の被処理水を全て抜く水抜きが行われることがある。この場合、沈殿池1内でフロックが舞い上がっても問題が発生しないので、奇数段沈降板10と偶数段沈降板11とを同時に傾斜させてもよい。具体的には、奇数段アクチュエーター30と偶数段アクチュエーター31とを同時に動作させてもよい。
上記実施形態では、沈殿池1内に配置される沈降板を奇数段沈降板10と偶数段沈降板11とに別けて、これら1段おきに配置された奇数段沈降板10と偶数段沈降板11とを交互に傾斜させている。別の実施形態として、沈殿池1内に配置される沈降板を2段おきに第1沈降板群と第2沈降板群とに別けて、これら第1沈降板群と第2沈降板群とを交互に傾斜させてもよい。この場合、沈殿池1内に配置される沈降板は、上下方向に隣接する2段の沈降板のセットとして構成される第1沈降板群と第2沈降板群とが交互に傾斜させられることになる。第1沈降板群は、第1アクチュエーター30と第1リンク機構20とに連結され、第2沈降板群は、第2アクチュエーター31と第2リンク機構23とに連結される。このように2段おきに配置される第1沈降板群と第2沈降板群とを交互に傾斜させると、最上段の沈降板に堆積したフロックを沈殿池1の底まで移動させるための傾斜動作回数を低減することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1 沈殿池
2 流入口
3 フレーム
10 奇数段沈降板
10a 沈殿面
11 偶数段沈降板
11a 沈殿面
12 補助沈降板
12a 補助沈殿面
15 支持機構
16 支持ロッド
17 中央ジョイント
20 奇数段リンク機構
21 奇数段ロッド
22 奇数段ジョイント
23 偶数段リンク機構
24 偶数段ロッド
25 偶数段ジョイント
30 奇数段アクチュエーター
31 偶数段アクチュエーター
50 回収ピット
80 圧縮空気貯留タンク
81 コンプレッサー
82 電力機器

Claims (5)

  1. 沈殿池内に鉛直方向に沿って配列される複数沈降板であって、最上段に位置する沈降板を基準として奇数段目に位置する奇数段沈降板と、偶数段目に位置する偶数段沈降板とによって構成される複数段の沈降板と、
    前記複数段の沈降板を回転自在に支持する支持機構と、
    前記奇数段沈降板に連結された奇数段リンク機構と、
    前記偶数段沈降板に連結された偶数段リンク機構と、
    前記奇数段リンク機構を動作させて、前記奇数段沈降板のみを傾斜させる奇数段アクチュエーターと、
    前記偶数段リンク機構を動作させて、前記偶数段沈降板のみを傾斜させる偶数段アクチュエーターと、を備え
    前記奇数段アクチュエーターおよび前記偶数段アクチュエーターによって、水平状態にある前記奇数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作、および水平状態にある前記偶数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作を独立して交互に実行し、
    前記奇数段アクチュエーターによって、前記奇数段沈降板のみが傾斜されたときは、該奇数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記偶数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させ、
    前記偶数段アクチュエーターによって、前記偶数段沈降板のみが傾斜されたときは、該偶数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記奇数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させることを特徴とする沈降板装置。
  2. 前記奇数段沈降板および前記偶数段沈降板は、前記奇数段沈降板および前記偶数段沈降板の前記沈殿面に対して垂直に延びる補助沈降板をそれぞれ有し、前記補助沈降板は、前記奇数段沈降板および前記偶数段沈降板が傾斜した際に流入水に含まれるフロックを堆積することができる補助沈殿面を有することを特徴とする請求項1に記載の沈降板装置。
  3. 自然エネルギーを電力に変換する電力機器と、
    前記電力により動作するコンプレッサーと、
    前記コンプレッサーによって生成された圧縮空気を溜めるタンクとをさらに備え、
    前記奇数段アクチュエーターおよび前記偶数段アクチュエーターは、前記タンクに溜められた前記圧縮空気により動作するエアシリンダーから構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の沈降板装置。
  4. 沈殿池内に鉛直方向に沿って配列される複数沈降板であって、最上段に位置する沈降板を基準として奇数段目に位置する奇数段沈降板と、偶数段目に位置する偶数段沈降板とによって構成される複数段の沈降板を傾斜させる方法であって、
    水平状態にある前記奇数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作、および水平状態にある前記偶数段沈降板のみを傾斜させ、その後、水平状態に復帰させる傾斜動作を独立して交互に実行し、
    前記奇数段沈降板のみが傾斜されたときは、該奇数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記偶数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させ、
    前記偶数段沈降板のみが傾斜されたときは、該偶数段沈降板の沈殿面に堆積したフロックを、前記奇数段沈降板の沈殿面または前記沈殿池の底に滑落させることを特徴とする方法。
  5. 前記沈殿池内の水を全て抜く時には、前記奇数段沈降板と前記偶数段沈降板とを同時に傾斜させることを特徴とする請求項4に記載の方法。
JP2014020754A 2014-02-05 2014-02-05 沈降板装置、および沈降板の動作方法 Active JP6165075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014020754A JP6165075B2 (ja) 2014-02-05 2014-02-05 沈降板装置、および沈降板の動作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014020754A JP6165075B2 (ja) 2014-02-05 2014-02-05 沈降板装置、および沈降板の動作方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015147169A JP2015147169A (ja) 2015-08-20
JP2015147169A5 JP2015147169A5 (ja) 2017-01-05
JP6165075B2 true JP6165075B2 (ja) 2017-07-19

Family

ID=53891013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014020754A Active JP6165075B2 (ja) 2014-02-05 2014-02-05 沈降板装置、および沈降板の動作方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6165075B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107703002B (zh) * 2017-10-17 2024-01-23 中国科学院武汉岩土力学研究所 一种复合衬垫系统多相介质相互作用测试分析系统
JP6810200B1 (ja) * 2019-06-27 2021-01-06 株式会社日立製作所 傾斜式沈殿装置
CN113698037B (zh) * 2021-08-31 2023-02-03 浙江省海洋水产研究所 一种河道污水生态处理装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6421713U (ja) * 1987-07-28 1989-02-03
JPH067803U (ja) * 1992-06-29 1994-02-01 進和テック株式会社 沈殿式水処理装置
JP3411200B2 (ja) * 1997-10-16 2003-05-26 株式会社極東製作所 太陽電池を利用した遮断弁開閉システム
JP3497398B2 (ja) * 1999-01-26 2004-02-16 株式会社極東製作所 緊急遮断弁監視システム
JP4623476B2 (ja) * 2000-01-14 2011-02-02 善胤 田村 水浄化装置
JP2005318749A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Nomura Fooshiizu:Kk ソーラ式アクチュエータ
CN100418604C (zh) * 2006-04-24 2008-09-17 梁再辉 装填带翼片的斜板式沉淀器的沉淀池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015147169A (ja) 2015-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6165075B2 (ja) 沈降板装置、および沈降板の動作方法
KR102078337B1 (ko) 커버가 부착된 수중대차식 슬러지수집기 및 이를 이용하는 정수처리설비
CN202315432U (zh) 斜板沉淀池
JP6430881B2 (ja) 沈殿物掻き寄せ機
JP7203559B2 (ja) 沈殿池
CN207270781U (zh) 一种可翻转式斜板沉淀池
JP2015147169A5 (ja)
JP2014069125A (ja) 凝集反応装置及び固液分離システム
CN207627994U (zh) 两相沉淀池
CN213446771U (zh) 一种剩余污泥浓缩装置
KR102173185B1 (ko) 경사판 침전장치
CN204709883U (zh) 浓缩机用倾斜板装置
KR100605742B1 (ko) 굴절식 경사판과 이를 이용한 침강장치
KR100938708B1 (ko) 경사각도 조절이 가능한 경사판 어셈블리 및 이를 구비한침전지
CN108529775B (zh) 一种污水处理装置
CN205216392U (zh) 石墨烯污水净化装置
CN112979005A (zh) 一种多级重力式有机污水处理装置
JP4088614B2 (ja) 汚泥回収装置
CN115400496B (zh) 一级污水处理系统中污水过滤装置
JP3993866B2 (ja) 汚泥等回収装置
KR100642202B1 (ko) 스크롤형 주행대차식 슬러지 수집기
KR101041497B1 (ko) 침전조의 경사판 슬러지 자동탈리를 위한 변이 발생 구조
CN216095381U (zh) 一种污泥清理装置
CN215310395U (zh) 一种倾斜过滤式净水装置
CN214808955U (zh) 一种高精度自清洁格栅捞渣机

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161117

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6165075

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250