JP6164773B2 - シーラー塗布要件チェック装置、シーラー塗布要件チェックプログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
また、本発明のシーラー塗布要件チェックプログラムは、コンピュータを、ワークを構成する複数の部品の3次元データと、前記部品のうち、相対する2つの部品間に設定されたシーラー線の3次元データを記憶する記憶部と、前記シーラー線に関係する前記2つの前記部品の板厚を作成する板厚作成部と、前記シーラーの干渉チェック球モデルを、前記シーラー線上に沿って移動させて、前記干渉チェック球モデルが、前記シーラーの干渉チェック球モデルと干渉すべき部品に対して干渉しない部位がある場合に当該部位を穴あきとして判定する判定部と、前記穴あきの大きさを測定する測定部と、前記ワークを構成する複数の部品の3次元データに基づいて、前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像を作成する画像作成部を有し、前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像、並びに、前記穴あきの大きさ及び変更要求のコメントを出力する出力部として機能させるものである。
前記シーラー線は、前記ワーク上の部品間において、シーラーを施すべきラインであり、3次元データからなる。すなわち、前記シーラー線は、前記ワークに施工されるシーラーに関する複数のシーラー線がある。
部品情報には、例えば部品毎に識別データである品番、板向き、板厚、及び板厚方向が含まれている。なお、板向きは、部品のシーラーが施される面(例えば表面、或いは裏面)を指す。
本実施形態では、CPU100は、板厚作成部、判定部、測定部、画像作成部及び出力部に相当する。また、記憶装置130は、ワークの3次元データ及びシーラー線の3次元データを記憶する記憶部に相当する。ワーク毎に、前記シーラー線が関連付けられている。
次に、上記のように構成されたシーラー塗布要件チェック装置10の作用を説明する。
図2は、前記シーラー塗布要件チェックプログラムに従って、CPU100が実行する穴あきチェックのフローチャートである。
また、メニュー画面には、結果リストの出力が可能な結果リスト出力ボタンが表示される。
(S10)
図2に示すようにS10では、CPU100は、記憶装置130から、前記識別コードに対応するワークの3次元データ、すなわち、種々の部品が組み付けられたワーク、並びに、そのワークに関連付けられたシーラー線、シーラーの仕上げタイプ、及び部品情報を読み込む。
S20では、CPU100は、前記部品情報に基づいて、前記ワークを構成している部品の3次元データに部品の板厚を、板厚方向に従って作成し前記表示画面160aに表示する。例えば、図3(a)は、部品Wb1,Wb2の板厚を付与する前の画像を示し、図3(b)は部品Wb1,Wb2の板厚を付与した後の画像を示している。なお、図3(a)、図3(b)において、部品Wb1,Wb2の境界線L(すなわち、両部材の板合わせ部分)を実線で示し、シーラー線SEを一点鎖線で示している。また、図3(a)、及び図3(b)においては、実際にはシーラー線SEは境界線Lと同じ線上にあるが、説明の便宜上、若干ずらして平行に図示している。
S30では、図3(c)に示すように、CPU100は、シーラー線に沿って、シーラー3D形状SLを作成する。シーラー3D形状SLの大きさは、塗布ガンの仕様に応じて、操作部により設定入力可能である。
図2に示すS40〜S80は、ループ処理であって、前記シーラー線SE上で作成したシーラー3D形状SLの始端から開始して、これらの処理を行い、シーラー3D形状SLの終端に達するとこのループ処理を終了し、S90に移行する。
(S40)
S40では、CPU100は、シーラー3D形状SLの始端から穴あきの検出を開始する。穴あきの検出は、下記のようにして行う。
なお、干渉チェック球モデルCMの初期位置は、シーラー3D形状SLの始端であるが連続的に移動して、干渉無し(穴あき)を検出した場合は、干渉無しフラグをセットして、干渉が有るまでさらに干渉チェック球モデルCMの移動を継続する。そして、干渉無し(穴あき)を検出した後、干渉が有った場合は、CPU100は、干渉チェック球モデルCMの干渉有りの位置を、一旦バッファに記憶し、S50に移行する。
ここで、穴寸法の測定方法は種々あるが、その一例について説明する。
例えば、CPU100は、干渉チェック球モデルCMの中心から球モデルの移動方向の接線を算出し、その球の中心を通過するとともに前記接線と垂直な平面(すなわち、垂直平面)を算出する。
また、図6に示す部品M2に垂直平面H2と交差する部位(公差部位)がある場合、CPU100は穴寸法R2を測定する。
S50では、CPU100は、干渉無しフラグをセットしていない場合は、「干渉有り」であるため、S80にジャンプする。
例えば、図5は、部品20のエッジにシーラー線SEが一致している場合において、シーラー線SEを、干渉チェック球モデルCMの中心にしたときの、干渉チェック球モデルCMが他方の部品30に干渉していない場合を示している。この場合は、S60に移行することになる。
S60では、CPU100は、前記バッファで記憶した穴寸法のうち最大値を、最大径として採用する。また最大径をとる垂直平面と直交する垂直平面がある場合、前記直交する垂直平面上で測定した穴寸法の中から最小値となる部分を探索するとともにその最小値を穴寸法の最小径とする。
また、CPU100は、前記穴寸法の最大値となる場合の干渉チェック球モデルCMの位置の3D座標(3次元座標)を、前記バッファから記憶装置130に記憶する。
S70では、CPU100は、NGフラグがセットされた穴あきに関して、前記ワークの3D(3次元)データ及び3次元データのシーラー線に基づいて、画像作成を行う。
S80では、複数(全数を含む)のシーラー線のチェックを行うための選択ボタンが選択されていた場合、CPU100はシーラー線毎に、複数(全数を含む)のNGフラグがセットされた穴あきを、識別番号順に、3D座標を載せて結果リストを作成する。また、個別にシーラー線のチェックを行うための選択ボタンが選択されていた場合に、CPU100は、シーラー線毎に、複数(全数を含む)のNGフラグがセットされた穴あきを、識別番号順に3D座標を載せて結果リストを作成する。
図10は、1つのシーラー線毎に作成した結果リストの一例である。
すなわち、結果リストの識別番号欄C1には識別番号が、3D座標欄C2にはその穴あきの3D座標が、チェック項目欄C3には「穴あきチェック」が、穴寸法欄C4にはその穴あきの最大径と最小径が載る。
また、CPU100は、シーラー3D形状の終端に達した場合は、表示装置160の表示画面160a上に、図示しない資料作成ボタンを表示してS90に移行する。
図2に示すように、S90では、CPU100は、操作者が表示画面160a上に表示された資料作成ボタンが、作業者のマウス180等による操作により押下されるまで待機する。
(S100〜S120)
S100〜S120は、帳票作成のためのループ処理であり、CPU100は全てのシーラー線毎に繰り返して処理する。
S100では、CPU100は、S80で、シーラー線毎に作成した結果リストの識別番号順に穴あきがあるか否かを判定する。
S100で、1つでも穴あきがある場合には、CPU100はS110に移行する。
(S110)
S110では、CPU100は前記結果リストの穴あきの識別番号毎に、予め設定されている帳票フォーマットに対してS70で作成した画像(全体図、拡大図、拡大断面図)を組み込む(貼付する)。なお、帳票フォーマットは、前記プログラムに予め記述されている。
なお、図9の帳票フォーマットの各欄、及び領域のレイアウトは一例であって、限定するものではない。
S120では、図6に示すように前記帳票フォーマットにある「問題」の書き込み欄P2には、定型文「穴あきn mmのためシール切れ発生」を使用して、前記「n」に、当該穴あきの穴寸法の最大値(最大径)を入れて、コメントを作成する。また、CPU100は、ワークを構成している部品において、当該シーラー線に関係している部品の部品情報に基づいて部材の品番、すなわち記号作成を行う(図9参照)。
また、CPU100は、「変更依頼内容」書き込み欄P3には、変更要求のコメントである定型文「穴あき A mm以下に変更願います。」を使用して、前記A中の「A」に前記判定値Aの数値を入れてコメントを作成する。判定値Aは干渉チェック球モデルCMの球の半径である。
(S130)
S130では、CPU100はループ処理で得られた帳票を表示装置160の表示画面160aに表示出力し、このフローチャートを終了する。
(1) 本実施形態のシーラー塗布要件チェック装置10の記憶装置130(記憶部)は、ワークを構成する複数の部品の3次元データと、前記部品のうち、相対する2つの部品間に設定されたシーラー線の3次元データを記憶する。また、シーラー塗布要件チェック装置10のCPU100は、板厚作成部として前記シーラー線に関係する前記2つの前記部品の板厚を作成する。CPU100は、判定部としてシーラーの干渉チェック球モデルをシーラー線上に沿って移動させて、干渉チェック球モデルが前記シーラーの干渉チェック球モデルと干渉すべき部品に対して干渉しない部位がある場合に当該部位を穴あきとして判定する。また、CPU100は、測定部として前記穴あきの大きさを測定する。さらに、CPU100は、画像作成部として、前記ワークを構成する複数の部品の3次元データに基づいて、前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像を作成する。
この結果、本実施形態のシーラー塗布要件チェック装置10によれば、シーラー線の穴あきの作業者によるチェック作業を軽減し、自動的にチェック結果であるシーラーを施すのに不適当な穴あきを明示することができる。
・ 前記実施形態では、記憶部、板厚作成部、測定部、判定部、画像作成部及び出力部を単一のコンピュータにより構成した。この構成に代えて、記憶部をサーバーとして分離して構成し、残りの各部を単一のコンピュータにより構成して、該コンピュータとサーバーとをLAN等により通信可能に接続してもよい。また、各部をそれぞれコンピュータにて構成し、LAN等により通信可能にできるように構成してもよい。
・ 前記実施形態では、前記ROM110を記憶媒体としてシーラー塗布要件チェックプログラムを記憶するようにしたが、記憶装置130に前記シーラー塗布要件チェックプログラムを記憶させてもよい。また、記憶媒体としては、前記記憶装置130に限定するものではなく、USBメモリ等の半導体記憶装置、磁気ディスク、光磁気ディスク等の記憶媒体であってもよい。また、ハードディスク、Flash SSDであってもよい。
M1,M2,Wb1,Wb2,20,30…部品、SE…シーラー線、
10…シーラー塗布要件チェック装置(コンピュータ)、
100…CPU(板厚作成部、測定部、判定部、画像作成部、出力部)、
110…ROM(記憶媒体)、130…記憶装置(記憶部)、160…表示装置。
Claims (5)
- ワークを構成する複数の部品の3次元データと、前記部品のうち、相対する2つの部品間に設定されたシーラー線の3次元データを記憶する記憶部(130)と、
前記シーラー線に関係する前記2つの前記部品の板厚を作成する板厚作成部(100)と、
前記シーラーの干渉チェック球モデルを、前記シーラー線上に沿って移動させて、前記干渉チェック球モデルが、前記シーラーの干渉チェック球モデルと干渉すべき部品に対して干渉しない部位がある場合に当該部位を穴あきとして判定する判定部(100)と、
前記穴あきの大きさを測定する測定部(100)と、
前記ワークを構成する複数の部品の3次元データに基づいて、前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像を作成する画像作成部(100)を有し、
前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像、並びに、前記穴あきの大きさ及び変更要求のコメントを出力する出力部(100)を有するシーラー塗布要件チェック装置。 - 前記画像は、判定対象の前記シーラー線の全体、及び前記判定対象の前記シーラー線の一部であって、前記穴あきの断面を含む請求項1に記載のシーラー塗布要件チェック装置。
- コンピュータを、
ワークを構成する複数の部品の3次元データと、前記部品のうち、相対する2つの部品間に設定されたシーラー線の3次元データを記憶する記憶部と、
前記シーラー線に関係する前記2つの前記部品の板厚を作成する板厚作成部と、
前記シーラーの干渉チェック球モデルを、前記シーラー線上に沿って移動させて、前記干渉チェック球モデルが、前記シーラーの干渉チェック球モデルと干渉すべき部品に対して干渉しない部位がある場合に当該部位を穴あきとして判定する判定部と、
前記穴あきの大きさを測定する測定部と、
前記ワークを構成する複数の部品の3次元データに基づいて、前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像を作成する画像作成部を有し、
前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像、並びに、前記穴あきの大きさ及び変更要求のコメントを出力する出力部として機能させるためのシーラー塗布要件チェックプログラム。 - 前記画像は、判定対象の前記シーラー線の全体、及び前記判定対象の前記シーラー線の一部であって、前記穴あきの断面を含む請求項3に記載のシーラー塗布要件チェックプログラム。
- コンピュータを、
ワークを構成する複数の部品の3次元データと、前記部品のうち、相対する2つの部品間に設定されたシーラー線の3次元データを記憶する記憶部と、
前記シーラー線に関係する前記2つの前記部品の板厚を作成する板厚作成部と、
前記シーラーの干渉チェック球モデルを、前記シーラー線上に沿って移動させて、前記干渉チェック球モデルが、前記シーラーの干渉チェック球モデルと干渉すべき部品に対して干渉しない部位がある場合に当該部位を穴あきとして判定する判定部と、
前記穴あきの大きさを測定する測定部と、
前記ワークを構成する複数の部品の3次元データに基づいて、前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像を作成する画像作成部を有し、
前記穴あきを含む前記シーラー線に関する部分の画像、並びに、前記穴あきの大きさ及び変更要求のコメントを出力する出力部として機能させるためのシーラー塗布要件チェックプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記憶媒体。
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