JP6164729B2 - シャットオフトリガ機構ならびにこのシャットオフトリガ機構を備えたエアゾール式製品およびポンプ式製品 - Google Patents
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Description
(1)容器本体(例えば後述の容器本体1)の内容物を外部空間域に放出するための放出口(例えば後述の放出口5j)が、トリガレバー(例えば後述のトリガレバー7)を用いた内容物放出操作に基づいて、それまでの当該トリガレバーによるシール状態から当該外部空間域への露出状態に移行するシャットオフトリガ機構において、
前記トリガレバーは、
前記内容物放出操作がおこなわれていない静止モードの位置に弾性力(例えば後述のバネ部材9の弾性力)で付勢され、
当該静止モードのときに前記放出口を塞ぐシール作用部(例えば後述のシール作用部7h)が、当該トリガレバーの本体部分(例えば後述のトリガレバー本体7k)とは別要素の形で設けられ、
前記シール作用部は、
前記トリガレバーの操作面部分(例えば後述の操作面部分7a)にも拡大成形加工されている、
構成態様のものを用いる。
(2)上記(1)において、
前記シール作用部は、
軟質性状のものである、
構成態様のものを用いる。
(11)静止モードにおける内容物放出口のシール動作の確実化を図ることができ、
(12)利用者の内容物放出操作時の指あたり感覚の良好化を図り、さらには当該操作面部分のデザインの良好化を図ることができる。
なお、上述したように本発明のシャットオフトリガ機構はエアゾール式製品およびポンプ式製品のいずれにも適用できるが、以下の実施形態の記載では単なる説明の便宜上、エアゾール式製品への適用例を原則としている。
1は後述の内容物および噴射用ガスを収納した周知の容器本体,
2は容器本体1の開口端部側に取り付けられた周知のマウンティングキャップ,
2aは当該マウンティングキャップの外側下端域に設定されて後述のカラー部材6(筒状基部6aの内周面下端側の環凸状部)が強く係合する周知の環凹状部,
3はマウンティングキャップ2の中央部分に係合保持され、放出対象内容物の貯留域,通路域として作動するハウジング,
をそれぞれ示している。
4は弾性力により上方向へ付勢された状態で、ハウジング3の内部およびその上方空間域に配設されて周知のバルブ作用を呈する鞘形状のステム,
4aはステム周面部に形成された弁作用部としての横孔部,
4bはステム内部に形成されて横孔部4aと連通する中間通路域,
4cは横孔部4aの開閉状態を選択的に設定し、またハウジング内部のシール作用を呈する周知のステムガスケット,
4dは当該ステムを上方向に付勢する周知のコイルスプリング,
をそれぞれ示している。
5は縦筒状部およびこれに続く横筒状部からなる可撓性L字状筒状部を備え、当該縦筒状部がステム4の出力側外周面に嵌合固定されて当該ステムと連動し、かつ、内容物の出力側通路域として作用するステムジョイント,
5aは縦筒状部,
5bは縦筒状部5aの下流側に続く横筒状部,
5cは縦筒状部5aの下端側部分であってステム4の出力側筒状部分に嵌合固定される大径筒状部,
5dは大径筒状部5cの下端側内周面に形成されてステム4の環状上端面に当接する環状の天井段部,
5eは縦筒状部5aの外周面の大径筒状部5cに続く上側部分にその前方および両横へ延びる略水平態様で形成されて、その上面部分が後述のバネ部材9のC字状基部9bの載置面として作用する半円板状部,
5fは半円板状部5eの左右両端側に形成されて、カラー部材6の上下方向のガイド部(図示省略)でのガイド作用により縦筒状部5aの前後方向へのずれや回動方向への捩れなどを阻止する一対の凸状部,
5gは横筒状部5bの外周面に形成された環鍔状部,
5hは横筒状部5bの外周面に、自らの後端面が環鍔状部5gと当接する形で取り付けられた内容物通過用のノズル,
5jはノズル5hの先端部分に形成された内容物噴射用の放出口,
5kはノズル5hの上側部分であって後述のカラー部材6に係合保持される略三角山形状平面の平天板部,
をそれぞれ示している。
6はマウンティングキャップ2の環凹状部2aに嵌合保持されて、ノズル5hの係合保持部,トリガレバー7の回動中心部などとして作用するカラー部材,
6aはマウンティングキャップ2の環凹状部2aに嵌合保持される筒状基部,
6bは筒状基部6aの上端部分から略上り傾斜で形成された略環状の天面,
6cは天面6bの開口縁部分の左右両側および後側などに形成された起立部,
6dは起立部6cを構成する左右対向状態の一対の平側板状部分,
6eは平側板状部分6dの上端後側に形成されて後述のトリガレバー7の回動中心部として作用する一対の孔部,
6fは平側板状部分6dの内面と起立部6cとの間に、その長尺側が平側板状部分6dの前方内面より左右方向外側に後退した形の後方内面から離間した平面L字状の水平態様で形成されて、上部カバー8の上凸状部8eの下面部分を案内する一対のレール状上端面,
6gはレール状上端面6fと同様の水平態様で当該レール状上端面の下方に形成されて、上部カバー8の下凹状部8fを案内する一対のレール状の外向き下端凸状部,
6hは当該カラー部材の上端開口部前方に形成されて、その下面(天井面)でトリガレバー7の上端面部分を受ける平面略V字状の上端枠状部(上枠状部分),
をそれぞれ示している。
7はカラー部材6の孔部6eに回動可能な形で取り付けられた上側・下側開口態様のトリガレバー,
7aは当該トリガレバーの操作面部分,
7bは当該トリガレバーの内側面後端部分に形成されてカラー部材6の孔部6eとの係合作用により回動中心となる一対の凸状軸部,
7cは当該トリガレバーの内部空間域における操作面部分7aの裏面の上下方向中間部分から後方向,左右方向に、三個のリブ状部で支持される態様により形成され、後端部分に切欠部を有する天板状部,
7dは天板状部7cの左右両側の縁部分から下方に形成されて後述のバネ部材9との協働作用を呈する一対の板状垂下部,
7eは板状垂下部7dの後側下端面に形成された一対の直線状下端面,
7fは直線状下端面7eの前端部分とそこから起立する部分との境界域に形成された一対の小さな曲線状角端面,
7gは板状垂下部7dの直線状下端面7eより前方部分に形成されて後述のバネ部材9の連結軸状部9cと係合するΩ状部(凹状部),
7hは操作面部分7aの裏面上側に二色成形加工により形成されて、図1の静止モードのとき放出口5jを塞いでシール作用を呈する軟質性状のシール作用部,
7jは操作面部分7aの表面に、二色成形加工により、シール作用部7hから連続する拡大態様で形成された軟質性状の弾性被覆部(図4参照),
7kは当該トリガレバーからシール作用部7hおよび弾性被覆部7jを捨象した形のトリガレバー本体,
をそれぞれ示している。
8はカラー部材6の上部開口部に取り付けられる上部カバー,
8aは当該上部カバーの上部分であって小判状・変形楕円状の天板部(天板作用部),
8bは天板部8aの前端部分,
8cは天板部8aの天井面後側部分の左右方向に形成された板状の柱状垂下部,
8dは柱状垂下部8cの前面の左右中央部分に天板部8aの天井面から前後方向の垂下板状態で形成された補強リブ,
8eは柱状垂下部8cの左右の外側面下側部分に形成されて、自らの下面部分がカラー部材6のレール状上端面6fに案内される一対の上凸状部,
8fは柱状垂下部8cの左右外側面の上凸状部8eよりも下側に形成されて、当該上凸状部と同様にカラー部材6の外向き下端凸状部6gに案内される一対の下凹状部,
をそれぞれ示している。
9はステムジョイント5に載置されて、トリガレバー7を、その凸状軸部7bを中心とした図1の時計方向に回動付勢するためのバネ部材(弾性部材),
9aは左右一対で、それぞれ前後方向の前側開口,二層形状からなる略U字状の弾性作用部,
9bは弾性作用部9aそれぞれの下側端部分同士を接続した形からなり、ステムジョイント5の半円板状部5eに載置される後側開口,水平形状のC字状基部,
9cは弾性作用部9aそれぞれの上前端側部分の間に形成された連結軸状部,
9dはC字状基部9bの後端側から弾性作用部9aの下側端部にかけて内側へと張り出す態様で形成され、トリガレバー7の引き操作にともないその曲線状角端面7fが当接する膨出部,
をそれぞれ示している。
(21)内容物の放出口5jに対するシール作用部7hをトリガレバー本体とは別要素の軟質性状部材で構成し、
(22)トリガレバー7の操作面部分7aにもシール作用部7hから連続する弾性被覆部7jを拡大的に成形加工した、
ことである。
(31)ステムジョイント5の横筒状部5bにノズル5hを取り付けて一体化し、
(32)次に、この一体化後のステムジョイント5をカラー部材6の上前端側開口部から下方に取り付けて一体化し、
(33)次に、トリガレバー7のΩ状部7gにバネ部材9の連結軸状部9cを取り付けて一体化し、
(34)次に、上記(32)の手順で一体化したステムジョイント5およびカラー部材6の上側開口部に上部カバー8を取り付けて一体化し、
(35)次に、上記(33)の手順で一体化したトリガレバー7およびバネ部材9をカラー部材6の前開口部から後方に入れる。
(41)ステム4は、コイルスプリング4dの弾性力により上動してステムガスケット4cが横孔部4aを閉じた周知の状態でハウジング3に保持され、
(42)トリガレバー7は、ステム4と嵌合状態のステムジョイント5の半円板状部5eに載置されたバネ部材9の弾性力(コイルスプリング4dよりも弱い弾性力)により図示時計方向に回動して、当該トリガレバーの上端面部分がカラー部材6の上端枠状部6hに当接し、かつ、シール作用部7hが放出口5jに当接して閉塞した状態で保持され、
(43)この当接保持状態におけるトリガレバー7(板状垂下部7d)の直線状下端面7eおよび曲線状角端面7fは、バネ部材9の膨出部9dからその上方に十分離間している。
(51)先ず連結軸状部9cを介してトリガレバーと一体のバネ部材9がその弾性作用部9aそれぞれの上側部分を下方に移動させる態様で変位し(図2参照)、
(52)この弾性作用部9aの変位終了後のさらなるトリガレバー引き操作にともない、コイルスプリング4dがその弾性力に抗する形で下方向に変位する(図3参照)。
(61)強弾性力のコイルスプリング4dは変位せずに、弱弾性力のバネ部材9のみが変位する初期段階のとき、ノズル5hの放出口5jが外部空間域に露出するものの当該放出口から内容物が噴射されることはなく、
(62)この内容物が噴射されない状態は、凸状軸部7bを中心としたトリガレバー7の反時計方向への回動により、その曲線状角端面7fがバネ部材9の膨出部9dの上面部分に当接するまで続き(図2参照)、
(63)この曲線状角端面7fと膨出部9dとの当接後は、バネ部材9が載置されたステムジョイント5およびこれと一体のステム4がトリガレバー7の曲線状角端面7fからのいわば駆動力を受け、
(64)この駆動力を受けたステム4は、コイルスプリング4dの上方向への弾性力に抗しながら下方向へ移動し、
(65)シャットオフトリガ機構は、このステム4の下方向への移動により周知の内容物放出状態の作動モードに移行する(図3参照)。
(71)ステム4およびこれと一体のステムジョイント5,バネ部材9などはコイルスプリング4dの弾性力により上方向へ駆動されて、弁作用部(横孔部4aおよびステムガスケット4c)がそれまでの開状態から閉状態へと移行し、
(72)フリー状態となったトリガレバー7は、バネ部材9の弾性力により図示時計方向へ回動して、当該トリガレバーの上端面部分がカラー部材6の上端枠状部6hに当接し、かつ、シール作用部7hが放出口5jに当接した閉塞状態へと移行する。
(81)シール作用部7hや弾性被覆部7jを、トリガレバー本体7kとは別々に形成した上で当該トリガレバー本体に固定的に取り付ける、
(82)トリガレバー7の操作面部分7aに指の滑りとめの凹状部,凸状部を形成する、
(83)トリガレバー7の作動モード設定操作の際に、その曲線状角端面7fがステムジョイント5の半円板状部5eの上面に当接してこれを下方に直接駆動する、
(84)図1,図4の静止モードにおける放出口5jが露出しないシール状態を、カラー部材6の上端枠状部6hとトリガレバー7との小離間状態の形で設定する、
(85)図1〜図4のシャットオフトリガ機構をポンプ式製品に用いる、
ようにしてもよい。
2:マウンティングキャップ
2a:環凹状部
3:ハウジング
4:ステム
4a:横孔部
4b:中間通路域
4c:ステムガスケット
4d:コイルスプリング
5:ステムジョイント
5a:縦筒状部
5b:横筒状部
5c:大径筒状部
5d:天井段部
5e:半円板状部
5f:凸状部
5g:環鍔状部
5h:ノズル
5j:放出口
5k:平天板部
6:カラー部材
6a:筒状基部
6b:天面
6c:起立部
6d:平側板状部分
6e:孔部
6f:レール状上端面
6g:レール状の外向き下端凸状部
6h:上端枠状部
7:トリガレバー
7a:操作面部分
7b:凸状軸部
7c:天板状部
7d:板状垂下部
7e:直線状下端面
7f:曲線状角端面
7g:Ω状部(凹状部)
7h:シール作用部
7j:弾性被覆部(図4)
7k:トリガレバー本体
8:上部カバー
8a:天板部
8b:前端部分
8c:柱状垂下部
8d:補強リブ
8e:上凸状部
8f:下凹状部
9:バネ部材
9a:弾性作用部
9b:C字状基部
9c:連結軸状部
9d:膨出部
Claims (4)
- 容器本体の内容物を外部空間域に放出するための放出口が、トリガレバーを用いた内容物放出操作に基づいて、それまでの当該トリガレバーによるシール状態から当該外部空間域への露出状態に移行するシャットオフトリガ機構において、
前記トリガレバーは、
前記内容物放出操作がおこなわれていない静止モードの位置に弾性力で付勢され、
当該静止モードのときに前記放出口を塞ぐシール作用部が、当該トリガレバーの本体部分とは別要素の形で設けられ、
前記シール作用部は、
前記トリガレバーの操作面部分にも拡大成形加工されている、
ことを特徴とするシャットオフトリガ機構。 - 前記シール作用部は、
軟質性状のものである、
ことを特徴とする請求項1記載のシャットオフトリガ機構。 - 請求項1または請求項2記載のシャットオフトリガ機構を備え、かつ、容器本体に噴射用ガスおよび内容物を収容した、
ことを特徴とするエアゾール式製品。 - 請求項1または請求項2記載のシャットオフトリガ機構を備え、かつ、容器本体に内容物を収容した、
ことを特徴とするポンプ式製品。
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