JP6163338B2 - 配管シール用フッ素樹脂製ガスケット - Google Patents

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本発明は、配管シール用フッ素樹脂製ガスケットに関する。さらに詳しくは、例えば、配管同士の接続部における配管用シール材などとして好適に使用することができる配管シール用フッ素樹脂製ガスケットに関する。
一般に、配管用シール材には、フッ素樹脂製ガスケット、メタルジャケットガスケット、うず巻形ガスケットなどのガスケットが用いられている。高い応力緩和性と高い気密性(シール性)とが両立した配管シール用フッ素樹脂製ガスケットとして、例えば、黒鉛、カーボンブラックなどの炭素系充填材、タルクなどの無機系充填材、樹脂粉体、炭素繊維などの繊維材などの充填材が配合された充填材入りフッ素樹脂シートからなるガスケットなどが提案されている(例えば、特許文献1参照)。前記ガスケットは、応力緩和性および高い気密性が良好であるが、高温時に変形するおそれがある。
特開2007−253519号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、高温状態であっても変形しがたい配管シール用フッ素樹脂製ガスケットを提供することを課題とする。
本発明は、フッ素樹脂と炭化ケイ素粒子およびα−アルミナ粒子からなる群より選ばれた少なくとも1種の無機粒子を含有してなり、フッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)が40/60〜55/45である配管シール用フッ素樹脂製ガスケットであって、前記炭化ケイ素粒子として2種類の異なる平均粒子径を有する炭化ケイ素粒子が併用され、一方の炭化ケイ素粒子Aの平均粒子径が7〜12μmであり、他方の炭化ケイ素粒子Bの平均粒子径が1〜5μmであり、前記炭化ケイ素粒子Aと前記炭化ケイ素粒子Bとの体積比(炭化ケイ素粒子A/炭化ケイ素粒子B)が45/55〜80/20であることを特徴とする配管シール用フッ素樹脂製ガスケットに関する。
本発明の配管シール用フッ素樹脂製ガスケットによれば、高温状態であっても変形しがたいという優れた効果を奏する。
各実施例または各比較例で得られたシートガスケットの圧縮率を測定する際に用いられる圧縮率測定装置の概略説明図である。
本発明の配管シール用フッ素樹脂製ガスケットは、前記したように、フッ素樹脂と炭化ケイ素粒子およびα−アルミナ粒子からなる群より選ばれた少なくとも1種の無機粒子を含有し、フッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)が40/60〜55/45であることを特徴とする。本発明の配管シール用フッ素樹脂製ガスケットは、前記構成を有するので、高温状態であっても変形しがたいという優れた効果を奏する。
本発明に用いられる配管シール用フッ素樹脂製ガスケットは、例えば、フッ素樹脂、無機充填材、および必要により加工助剤を含有するガスケット形成用樹脂組成物をシート状に成形することによって製造することができる。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのフッ素樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのフッ素樹脂のなかでは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、成形性および加工性の観点から好ましい。
フッ素樹脂は、粉末状のものであってもよく、あるいはフッ素樹脂粉末を溶媒に分散させた分散液であってもよい。フッ素樹脂粉末の分散液は、充填材を容易に均一に分散させることができるという利点がある。
本発明において、無機充填材として、炭化ケイ素粒子およびα−アルミナ粒子からなる群より選ばれた少なくとも1種の無機粒子が用いられる。
炭化ケイ素粒子として、2種類の異なる平均粒子径を有する炭化ケイ素粒子を併用することが好ましい。このように2種類の異なる平均粒子径を有する炭化ケイ素粒子を併用したとき、当該2種類の異なる平均粒子径を有する炭化ケイ素粒子をそれぞれ単独で用いた場合と対比して、両者併用による相乗効果により、高温時における圧縮率をより一層低くすることができる。2種類の異なる平均粒子径を有する炭化ケイ素粒子を併用する場合、高温時における圧縮率を低くする観点から、一方の炭化ケイ素粒子Aの平均粒子径は7〜12μmであり、他方の炭化ケイ素粒子Bの平均粒子径は1〜5μmであることが好ましい。
なお、本明細書において、「平均粒子径」は、レーザー回折散乱法によって測定される粒度分布において、累積個数が50%となるときの粒子径(メジアン径)を意味する。前記粒度分布は、例えば、動的光散乱式粒径分布測定装置〔(株)堀場製作所製、品番:LB−550〕などを用いて測定することができる。
炭化ケイ素粒子Aと炭化ケイ素粒子Bとの体積比(炭化ケイ素粒子A/炭化ケイ素粒子B)は、両者併用による相乗効果により、高温時における圧縮率を一層低くする観点から、45/55〜80/20であることが好ましく、50/50〜75/25であることがより好ましい。
また、α−アルミナ粒子においても、当該α−アルミナ粒子として、2種類の異なる平均粒子径を有するα−アルミナ粒子を併用することが好ましい。このように2種類の異なる平均粒子径を有するα−アルミナ粒子を併用したとき、当該2種類の異なる平均粒子径を有するα−アルミナ粒子をそれぞれ単独で用いた場合と対比して、両者併用による相乗効果により、高温時における圧縮率をより一層低くすることができる。2種類の異なる平均粒子径を有するα−アルミナ粒子を併用する場合、高温時における圧縮率を低くする観点から、一方のα−アルミナ粒子Aの平均粒子径は2.5〜10μmであり、他方のα−アルミナ粒子Bの平均粒子径は0.5〜2μmであることが好ましく、一方のα−アルミナ粒子Aの平均粒子径は3〜5μmであり、他方のα−アルミナ粒子Bの平均粒子径は1〜1.5μmであることがより好ましい。
α−アルミナ粒子Aとα−アルミナ粒子Bとの体積比(α−アルミナ粒子A/α−アルミナ粒子B)は、両者併用による相乗効果により、高温時における圧縮率を一層低くする観点から、45/55〜80/20であることが好ましく、50/50〜75/25であることがより好ましい。
フッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は、高温時における圧縮率を低くする観点から、40/60〜55/45、好ましくは45/55〜55/45である。
加工助剤としては、例えば、パラフィン系炭化水素溶媒などの石油系炭化水素溶媒などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。石油系炭化水素溶媒は、商業的に容易に入手することができるものであり、その例としては、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM〔以上、エクソンモービル(有)製、商品名〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ガスケット形成用樹脂組成物における加工助剤の含有率は、当該ガスケットの種類などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、5〜35質量%程度であることが好ましい。
ガスケット形成用樹脂組成物には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、例えば、テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジンなどの粘着性付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、重合禁止剤、充填剤、顔料などの着色剤などが適量で含まれていてもよい。
ガスケット形成用樹脂組成物は、フッ素樹脂、充填材、必要により、加工助剤、添加剤などを任意の順序で一度に、または少量ずつ複数回に分けて均一な組成を有するように混合することによって調製することができる。なお、均一な組成を有するガスケット形成用樹脂組成物を得るために、ガスケット形成用樹脂組成物に加工助剤を過剰量で添加し、十分に撹拌した後に、過剰量の加工助剤を、例えば、濾過、揮散などの手段によって除去してもよい。
200℃の温度で面圧35MPaの締め付け圧で締め付けたときの配管シール用フッ素樹脂製ガスケットの圧縮率は、前記ガスケット形成用樹脂組成物の組成を適宜調整することにより、容易に調節することができる。
配管シール用フッ素樹脂製ガスケットは、前記ガスケット形成用樹脂組成物を用い、予備成形、圧延、乾燥および焼成を順次行なうことによって製造することができる。
ガスケット形成用樹脂組成物の予備成形は、例えば、ガスケット形成用樹脂組成物を押出成形することによって行なうことができる。この押出成形により、プレフォーム(押出成形物)が得られる。押出成形物(プレフォーム)の形状は、特に限定されないが、その後のシート形成の効率、シート性状の均質性などを考慮すると、ロッド状またはリボン状であることが好ましい。
次に、前記で得られた押出成形物(プレフォーム)を圧延する。押出成形物(プレフォーム)を圧延する方法としては、例えば、押出成形物(プレフォーム)を二軸ロールなどの圧延ロール間に通過させ、シート状に圧延、成形する方法などが挙げられる。押出成形物(プレフォーム)を圧延することによって得られた圧延シートをさらに複数回圧延してもよい。圧延シートの圧延を繰り返すことにより、圧延シートの内部をさらに緻密化させることができる。なお、圧延シートをさらに圧延させる場合には、通常、圧延を繰り返すごとに圧延ロールのロール間隔を狭くする。例えば、二軸ロールを用いて押出成形物(プレフォーム)を圧延することにより、圧延シートを製造する場合には、たとえば圧延ロール間距離を0.5〜20mmに調整し、圧延ロールの表面の移動速度(シート押出速度)を5〜50mm/秒に設定して押出成形物(プレフォーム)を圧延することができる。
前記で得られた圧延シートには、加工助剤が残存している場合には、必要により、当該圧延シートを常温で放置するか、またはフッ素樹脂の沸点以下の温度で圧延シートを加熱することにより、加工助剤を除去してもよい。
次に、前記で得られた圧延シートを焼成する。圧延シートを焼成する方法としては、例えば、圧延シートをフッ素樹脂の融点以上の温度で加熱し、焼結させる方法などが挙げられる。加熱温度は、フッ素樹脂の種類によって異なるが、圧延シート全体を均一に焼成するとともに、高温でフッ素系ガスが発生することを抑制する観点から、340〜370℃程度であることが好ましい。
以上のようにして焼成された配管シール用フッ素樹脂製ガスケットは、そのままの状態でガスケットとして用いてもよく、あるいは所望の形状に裁断した後にガスケットとして用いてもよい。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
フッ素樹脂粉末〔旭硝子(株)製、ポリテトラフルオロエチレン粉末、品番:CD−1、密度:2200kg/m3〕1000g、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400g、助剤A〔エクソンモービル(有)製、商品名:アイソパーC、分留温度:97〜104℃〕125gおよび助剤B〔エクソンモービル(有)製、商品名:アイソパーG、分留温度:158〜175℃〕125gをニーダーで5分間混合した後、室温(25℃)で16時間放置することにより熟成させ、シート形成用組成物を調製した。
前記で得られたシート形成用組成物を室温(25℃)で、口金300mm×20mmの押出機で押出し、プリフォームを作製した。前記で得られたプリフォームをロール径700mm、ロール間隔20mm、ロール速度6m/min、ロール温度40℃の条件下にて二軸ロールで圧延した。この圧延されたシートをロール間隔が10mmである二軸ロールで再度圧延し、さらにこの圧延されたシートを、ロール間隔が5mmである二軸ロールで再度圧延し、最後にこの圧延されたシートをロール間隔が1.5mmである二軸ロールで圧延することにより、厚さが1.5mmのシートを得た。
前記で得られたシートを室温(25℃)で24時間放置し、助剤を除去した後、電気炉内で350℃の温度で3時間焼成することにより、シートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は51/49であった。
実施例2
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1050gおよび炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#4000、平均粒径:3μm、密度:3200kg/m3〕350gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は51/49であった。
実施例3
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕700gおよび炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#4000、平均粒径:3μm、密度:3200kg/m3〕700gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は51/49であった。
実施例4
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#4000、平均粒径:3μm、密度:3200kg/m3〕1400gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は51/49であった。
実施例5
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕1770gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
実施例6
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕885gおよびα−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−43−L、平均粒径:1.4μm、密度:3900kg/m3〕885gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
実施例7
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1200gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は55/41であった。
実施例8
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1000gおよび炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#4000、平均粒径:3μm、密度:3200kg/m3〕1000gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は42/58であった。
実施例9
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕600gおよび炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#4000、平均粒径:3μm、密度:3200kg/m3〕600gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は55/45であった。
実施例10
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕840gおよび炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#4000、平均粒径:3μm、密度:3200kg/m3〕560gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は51/49であった。
実施例11
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕1328gおよびα−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−43−L、平均粒径:1.4μm、密度:3900kg/m3〕443gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
実施例12
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕1062gおよびα−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−43−L、平均粒径:1.4μm、密度:3900kg/m3〕708gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
実施例13
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕1200gおよびα−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−43−L、平均粒径:1.4μm、密度:3900kg/m3〕1200gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は42/58であった。
実施例14
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕750gおよびα−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−43−L、平均粒径:1.4μm、密度:3900kg/m3〕750gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は54/46であった。
実施例15
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−43−L、平均粒径:1.4μm、密度:3900kg/m3〕1770gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
比較例1
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、クレー粒子〔昭和KDE(株)製、品番:NK−300、平均粒径:9.5μm、密度:2600kg/m3〕1200gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
比較例2
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、クレー粒子〔昭和KDE(株)製、品番:NK−300、平均粒径:9.5μm、密度:2600kg/m3〕590gおよびクレー粒子〔昭和KDE(株)製、微粉、平均粒径:3.2μm、密度:2600kg/m3〕590gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
比較例3
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、カーボンブラック粒子〔東海カーボン(株)製、商品名:シースト3、平均粒径:0.03μm、密度:1800kg/m3〕820gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
比較例4
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、シリカ粒子〔(株)トクヤマ製、商品名:エクセリカ、平均粒径:10μm、密度:2200kg/m3〕820gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は50/50であった。
比較例5
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕1090gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は62/38であった。
比較例6
実施例1において、炭化ケイ素粒子〔信濃電気製錬(株)製、品番:#1200、平均粒径:9.5μm、密度:3200kg/m3〕1400gの代わりに、α−アルミナ粒子〔昭和電工(株)製、品番:A−420、平均粒径:3.9μm、密度:3900kg/m3〕3290gを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシートガスケットを得た。このシートガスケットにおけるフッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)は35/65であった。
次に、各実施例または各比較例で得られたシートガスケットの圧縮率を以下の測定方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
〔シートガスケットの圧縮率の測定方法〕
シートガスケットの圧縮率は、図1に示される圧縮率測定装置を用いて測定した。以下に、図1を参照しながら、シートガスケットの圧縮率の測定方法を説明する。
図1は、シートガスケットの圧縮率を測定する際に用いられる圧縮率測定装置の概略説明図である。
図1に示される圧縮率測定装置において、ヒーター1の上にフランジ2を介してシートガスケット3を載置し、シートガスケット3の上にフランジ4を介してヒーター5を載置し、ヒーター5の上部に圧縮試験機6が配置されている。
圧縮試験機6により、シートガスケット3の面圧が35MPaとなるように調整し、シートガスケット3が圧縮されたときの変位をダイヤルゲージ7で測定する。シートガスケット3の面圧が35MPaとなるように調整するのは、一般に配管シール用フッ素樹脂製ガスケット3の面圧が35MPaとなるように締め付け圧が調整されていることに基づく。
シートガスケット3の温度は、ヒーター1,5により、容易に調節することができる。シートガスケット3の圧縮率は、室温(約20℃)または高温(200℃)にて測定する。シートガスケット3の加熱温度を200℃に調節するのは、シートガスケット3が加熱される一般的な温度が200℃であることに基づく。
以上のようにしてシートガスケット3の面圧が35MPaとなるように調整し、シートガスケット3を室温でまたは200℃に加熱し、シートガスケット3の変位をダイヤルゲージ7で測定することにより、室温または200℃の温度で面圧35MPaの締め付け圧における配管シール用フッ素樹脂製ガスケット3が圧縮される変位(mm)を求めることができる。
圧縮率は、式:
[圧縮率(%)]={[シートガスケットが圧縮される変位(mm)]÷[シートガスケットの元の厚さ(mm)]}×100
に基づいて求めた。
次に、シートガスケットの高温(200℃)における圧縮率に便宜上10を乗じた値を求め、以下の評価基準に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
〔評価基準〕
◎:圧縮率が85未満
○:圧縮率が85以上150未満
×:圧縮率が150以上
Figure 0006163338
表1に示された結果から、各実施例で用いられたシートガスケットは、いずれも、各比較例で得られたシートガスケットと対比して、高温時における圧縮率が低いことから、高温状態であっても変形しがたいことがわかる。また、各実施例で用いられたシートガスケットのなかでも、平均粒子径が異なる2種類の炭化ケイ素粒子または平均粒子径が異なる2種類のα−シリカ粒子を用いた場合には、当該平均粒子径が異なる2種類の粒子を用いることによる相乗効果により、高温時における圧縮率がより一層低くなることがわかる。
1 ヒーター
2 フランジ
3 ガスケット
4 フランジ
5 ヒーター
6 圧縮試験機
7 ダイヤルゲージ

Claims (1)

  1. フッ素樹脂と炭化ケイ素粒子およびα−アルミナ粒子からなる群より選ばれた少なくとも1種の無機粒子を含有してなり、フッ素樹脂と無機粒子との体積比(フッ素樹脂/無機粒子)が40/60〜55/45である配管シール用フッ素樹脂製ガスケットであって、前記炭化ケイ素粒子として2種類の異なる平均粒子径を有する炭化ケイ素粒子が併用され、一方の炭化ケイ素粒子Aの平均粒子径が7〜12μmであり、他方の炭化ケイ素粒子Bの平均粒子径が1〜5μmであり、前記炭化ケイ素粒子Aと前記炭化ケイ素粒子Bとの体積比(炭化ケイ素粒子A/炭化ケイ素粒子B)が45/55〜80/20であることを特徴とする配管シール用フッ素樹脂製ガスケット。
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