JP6162428B2 - 支持装置 - Google Patents

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本発明は、半導体製造装置などに用いられる支持装置に関し、例えば、半導体ウェハの固定、半導体ウェハの平面度の矯正などに用いられる静電チャックに適用可能な支持装置に関するものである。
従来より、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ、SiCウェハ、GaAsウェハ、GaNウェハ)に対して、ドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチングの精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要があるので、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが提案されている(例えば特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1に記載の静電チャックでは、セラミック絶縁板の内部に吸着電極を有しており、その吸着電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハをセラミック絶縁板の上面(吸着面)に吸着させるようになっている。
また、この種の静電チャックとしては、セラミック絶縁板の下面(接合面)に、例えば樹脂材料や金属材料からなる接着剤層(ボンディング層)を介して、クーリングプレートとして機能する金属ベースが接合されたものが知られている。
この接着剤層としては、セラミック絶縁板の熱膨張係数と金属ベースの熱膨張係数との差が大きいため、通常、緩衝材としての機能を有する弾性変形可能な樹脂材料、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂材料が用いられている。
また、これとは別に、セラミック絶縁板と金属ベースとを接合する接合層の熱伝導性を高めるために、多孔質セラミックにシリコーン系接着剤を含浸させた接合層を用いた技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2008−205510号公報 特開2005−33181号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の様に、従来の樹脂製の接着剤を用いてセラミック絶縁板と金属ベースとを接合する場合には、静電チャックの面内の平面度(セラミック絶縁板の表面である吸着面の平面度)が低くなることがある。この場合、熱抵抗が不均一になるため、表面の温度にムラが発生し易く、エッチングなどの加工が不均一になるという問題があった。さらには、樹脂製接着剤の耐プラズマ性も十分ではない場合があるという問題があった。
つまり、従来では、例えば金属ベースの接合面に液状の接着剤を塗布し、荷重をかけてセラミック絶縁板と金属ベースとを接合するので、接合する際に、接着剤の厚みに偏りが生じることがあり、そのため、貼り合わされたセラミック絶縁板の表面が歪んで、結果として、静電チャックの吸着面側の平面度が低下することがある。
また、接着剤の偏りによって接着剤層の厚みにムラがある場合には、例えば半導体ウェハの加工の際に、静電チャックをヒータで所定温度に加熱すると、セラミック絶縁板の表面(即ち吸着面)の温度にムラが生じる。その結果、半導体ウェハにも温度のムラが生じて、好適に所望の加工が行えない場合(例えば温度ムラによって加工速度のムラが生じる場合)がある。
更に、樹脂製の接着剤層の場合には、静電チャックに保持した半導体ウェハをプラズマエッチングによって加工する際に、プラズマによって接着剤層が損なわれることがある。
一方、前記特許文献2の技術では、静電チャックにおける放熱性が高まるので、熱効率が低下し、特に、静電チャックにヒータを内蔵する場合には、静電チャックにおける均熱性が低下し、結果として、半導体ウェハの(温度の)面内ばらつきが増加し、歩留まりが低下するという問題があった。
また、特許文献2の技術では、多孔質セラミックを使用するので、接合層のヤング率が高いという問題があった。具体的には、セラミック絶縁板と金属ベースとでは熱膨張率が異なるので、加工時等の加熱によって静電チャックの温度が変化した場合、その加熱による熱膨張差を接合層が緩和できず、結果として、静電チャックに歪みが生じ、平面度が低下するという問題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来に比べて、表面の平面度が高く、表面の温度を均一にし易く、しかも、耐プラズマ性に優れた静電チャック等の支持装置を提供することにある。
(1)本発明(支持装置)は、第1態様として、被支持体を支持する支持部材と、該支持部材の材料とは異なる金属部材と、前記支持部材及び前記金属部材の間に配置された多孔質のフッ素樹脂シートと、を備えるとともに、前記支持部材と前記金属部材と前記フッ素樹脂シートとは、接合材料によって一体に接合されており、前記フッ素樹脂シートの細孔は、互いに連続するとともに、該連続した細孔は、前記フッ素樹脂シートの内部から外部に至る構造を有し、前記接合材料は、前記フッ素樹脂シートの全体にわたって前記細孔内に充填されていることを特徴とする。
本第1態様の支持装置では、支持部材(例えばセラミック部材)と金属部材との間に多孔質のフッ素樹脂シートが配置され、それらは、接合材料(例えば樹脂製の粘着剤や接着剤)によって一体に接合されているので、従来に比べて、(支持部材の)表面の平面度が高く、表面の温度を均一にし易く、しかも、耐プラズマ性に優れている。
以下、詳細に説明する。なお、以下では、支持部材と金属部材とを接合している接合部分(フッ素樹脂シート及び接合材料を含む部分)を接合層と称する。
・本第1態様では、多孔質のフッ素樹脂シートを用いるので、緻密なフッ素樹脂シートを用いる場合に比べて、接合性が高いという効果がある。
つまり、緻密なフッ素樹脂シートは、単独では、他の材料との粘着性や接着性が低いが、本第1態様では、フッ素樹脂シートは多孔質であるので、接合材料が細孔に入り込み易く、よって、アンカー効果によって接合性が高いという効果がある。
・また、本第1態様では、多孔質のフッ素樹脂シートを用いるので、緻密なフッ素樹脂シートを用いる場合に比べて、接合層を低ヤング率にできる(即ち硬度を小さくして柔軟にできる)。
よって、支持部材と金属部材との熱膨張係数が異なっている場合に、温度の変化があっても、その温度変化による熱膨張差を、(低ヤング率の)多孔質のフッ素樹脂シートが吸収できる。よって、支持部材(従って支持装置)の変形を抑制できるので、その表面の平面度を維持することができる。ヤング率としては、支持部材の大きさによって異なるが、通常10MPa以下、さらに好ましくは3MPa以下、最も好ましくは0.3MPa以下が好ましい。
しかも、緻密なフッ素樹脂シートは、通常、熱履歴によって反りやひずみが生じ易いが、本第1態様で使用するフッ素樹脂シートは、多孔質であるので、熱履歴の影響を受けにくく、反りやひずみを生じにくい。
よって、例えば金属部材に支持部材を接合する際もしくはウェハの加工中に、支持部材が薄く変形し易い場合でも、(反りやすい緻密なフッ素樹脂シートを使用する場合に比べて)支持部材が変形しにくい。そのため、この点からも、支持部材(従って支持装置)の表面の平面度が向上するという効果がある。
・更に、接合材料として、液状の接着剤等を用いる場合には、接合層以外の周囲に流出するなど取り扱いが難しく、厚さばらつきが生じ易いが、本第1態様では、多孔質のフッ素樹脂シートを基材として使用することにより、液状の接着剤等が流出しにくく、取り扱いが容易であり、厚さばらつきを低減することができる。つまり、接合の際には、多孔質のフッ素樹脂シートを接合層中の基材(接合基材層)として用いることにより、接合層の厚さを均一にできる。
詳しくは、例えば金属部材の接合面に単に接合材料のみを塗布し、荷重をかけて支持部材と金属部材とを接合すると、接合材料(従って接合層)の厚みに偏りが生じることがあるが、本第1態様では、支持部材と金属部材との間に多孔質のフッ素樹脂シートが配置されているので、荷重をかけて接合しても、フッ素樹脂シートの存在によって、支持部材と金属部材との間隔は、従来よりも均一に保たれる。
これにより、支持部材の表面が歪みにくく、結果として、支持装置の表面(例えば静電チャックの吸着面)側の平面度が高くなるという効果がある。この平面度が高くなると、例えば半導体ウェハ等の被支持体の平面度も高くなるので、被支持体に対する加工も精度良く行うことができる。
・しかも、本第1態様では、上述の様に、接合材料の偏りなどによって接合層の厚みにムラが生じることを防止できるので、被支持体を好適に加工できる。例えば、半導体ウェハを加工する場合に、静電チャックをヒータで所定温度に加熱する際に、接合層の厚みにムラがあると、セラミック絶縁板の表面(即ち吸着面)の温度にムラが生じ、その結果、半導体ウェハにも温度のムラが生じて、好適に所望の加工が行えない(例えば温度によって加工速度にムラが生じる)ことがあるが、本第1態様では、厚みのムラを低減できるので、好適に(例えばウェハ面内を均一に)加工できる。
・また、フッ素樹脂シートは、従来のシリコーン樹脂等の樹脂製の接合材料に比べて耐プラズマ性が高いので、接合層の耐プラズマ性が向上する。なお、接合層全体のヤング率を十分に低く保つ範囲でフッ素樹脂シートの割合を増やすことにより、一層耐プラズマ性を向上できる。
つまり、本第1態様では、支持部材と金属部材との間にフッ素樹脂シートが配置されているので、例えば支持部材に半導体ウェハ等の被支持体を支持し、プラズマエッチングによって加工する場合でも、フッ素樹脂シート(従って接合層)は損傷しにくいという利点がある。
・更に、従来は、接合材料の強度向上や熱伝導率の制御のために、接合材料中に粒子状のフィラーを添加することが多いが、本第1態様では、接合層にフッ素樹脂シートを用いるので、フィラーの添加を省略することが可能である。よって、粒子の脱落によって生じる不具合、例えば半導体ウェハを加工する際に用いる半導体真空チャンバーの汚染を抑制できる。
・しかも、従来では、上述のように取り扱いが難しいので、製造工程が煩雑になり、製造コストが上昇するが、本第1態様では、取り扱いが容易であるので、簡易な製造工程で、低コストで製造することができるという利点がある。
また、本第1態様では、フッ素樹脂シートの細孔は、互いに連続するとともに、連続した細孔は、フッ素樹脂シートの内部から外部に至る構造を有する。
つまり、フッ素樹脂シートの細孔は連続孔であるので、接合時に、フッ素樹脂シートの内部から外側(厚み方向の外側)に気泡を排出し易くなるため、気泡が少ない(好ましくは含まない)接合層(詳しくは接合基材層)を形成できる。これにより、接合層における、熱的、機械的(引張強度)特性を均一にできる。
なお、細孔の多く(できれば全て)が連続孔であることが望ましいが、少なくとも全細孔の80体積%以上であれば、好適である。
更に、本第1態様では、接合材料は、フッ素樹脂シートの全体にわたって細孔内に充填されている。
つまり、多孔質のフッ素樹脂シートの全体にわたって、フッ素樹脂シートの細孔内に、接合材料が充填されているので、フッ素樹脂シートの外側表面に配置する接合材料を薄くでき、よって、接合層の厚みをより一層容易に均一化できる。
なお、接合材料が充填されたフッ素樹脂シートの(厚み方向の)両側又は片側に、接合材料からなる層があると一層接合力が向上するので好適である。
(2)本発明は、第2態様として、前記フッ素樹脂シートのヤング率は、10MPa以下であることを特徴とする。
本第2態様は、フッ素樹脂シートの好ましいヤング率を例示したものである。
)本発明は、第態様として、前記フッ素樹脂シートと、該フッ素樹脂シートの厚み方向における少なくとも一方の表面に配置された接合材料とによって、前記支持部材と前記金属部材とを接合する接合層が構成されていることを特徴とする。
本第態様は、接合層の好ましい態様を例示している。なお、接合層のうち、支持部材とフッ素樹脂シートとで挟まれた接合材料からなる層を第1層、フッ素樹脂シートを第2層(接合基材層)、フッ素樹脂シートと金属部材とで挟まれた接合材料からなる層を第3層と称する。
(4)本発明は、第態様として、前記フッ素樹脂シートは、繊維状のフッ素樹脂が結節点にて結合された構造を有する放出型多孔質フッ素樹脂からなることを特徴とする。
本第態様は、多孔質のフッ素樹脂シートの好ましい構成を例示しており、放出型多孔質フッ素樹脂は、連続孔が殆どであり、好適である。
なお、放出型多孔質フッ素樹脂とは、複数の結節点が、複数のフッ素樹脂からなる繊維でネットワークを形成するように繋がっているものであり、市販のものを使用することができる。
)本発明は、第態様として、前記接合材料は、粘性を有し、前記支持部材及び前記金属部材に接合する粘着剤であることを特徴とする。
本第態様は、好ましい接合材料を例示したものである。ここでは、例えば粘着テープ(両面テープ)等の粘着剤を用いて、支持部材とフッ素樹脂シートと金属部材とを接合することができる。
)本発明は、第態様として、前記接合材料は、接合時における自身の化学的変化によって、前記支持部材及び前記金属部材に接合する接着剤であることを特徴とする。
本第態様は、好ましい接合材料を例示したものである。ここでは、例えばシリコーン樹脂、フッ素化シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の接着剤を用いて、支持部材とフッ素樹脂シートと金属部材とを接合することができる。
)本発明は、第態様として、前記フッ素樹脂シートと前記接合材料からなる層とが積層された接合層を有するとともに、前記フッ素樹脂シートの両表面のうち少なくとも一方の表面に、前記接合材料からなる層の平面方向における外周面に沿って、該接合材料からなる層の外周面を覆うように、該接合材料より耐プラズマ性の高い材料からなる第1外周凸部を設けたことを特徴とする。
本第態様では、(例えばプラズマエッチングによって損傷し易い)接合材料からなる層が露出しないように、その外周面が耐プラズマ性の高い(例えばフッ素樹脂シートからなる)第1外周凸部によって、一部又は全体が覆われている。従って、接合層の耐プラズマ性が高いという利点がある。
)本発明は、第態様として、前記フッ素樹脂シートと前記接合材料からなる層とが積層された接合層を有するとともに、前記支持部材及び前記金属部材の前記接合層側の表面のうち少なくとも一方の表面に、前記接合層の平面方向における外周面に沿って、該接合層の外周面を覆うように、該接合材料より耐プラズマ性の高い材料からなる第2外周凸部を設けたことを特徴とする。
本第態様では、(例えばプラズマエッチングによって損傷し易い)接合材料からなる層が露出しないように、その外周面が耐プラズマ性の高い(例えば支持部材や金属部材からなる)第2外周凸部によって、一部又は全体が覆われている。従って、耐プラズマ性が高いという利点がある。
(9)本発明は、第9態様として、前記フッ素樹脂シートには、前記支持部材に設けられたガス供給路に対して開口する連通部を有することを特徴とする。
10)本発明は、第10態様として、前記支持部材は、板状のセラミック部材であり、前記金属部材は、板状の金属部材であることを特徴とする。
本第10態様は、好ましい支持装置を例示したものである。ここでは、板状のセラミック部材とフッ素樹脂シートと板状の金属部材とが接合された(積層体である)板状の支持装置が挙げられる。
11)本発明は、第11態様として、前記支持装置は、前記支持部材が電気絶縁材性料からなるとともに、該支持部材に吸着電極を有し、前記吸着電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて前記被支持体を吸着させる静電チャックであることを特徴とする。
本第11態様は、支持装置としてき好適な適用例を示したものである。
上述した構成を有する静電チャックにおいては、例えばセラミック絶縁板と金属ベースとを接合する場合などには、静電チャックの面内の平面度が高く、表面の温度にムラが発生し難く、高い耐プラズマ性を有する。
実施例1の静電チャックを一部破断して示す斜視図である。 実施例1の静電チャックを厚み方向(図1の上下方向)に沿って破断した一部を拡大して示す説明図である。 実施例1の静電チャックを厚み方向に破断しその電気的構成を示す説明図である。 実施例1の静電チャックを分解して示す斜視図である。 実施例1の静電チャックを厚み方向に破断し(縦横の縮尺は見やすいように設定して)模式的に示す断面図である。 実施例1の静電チャックに使用される多孔質のフッ素樹脂シートの内部構造を模式的に示す説明図である。 実施例1の静電チャックの製造方法を示す説明図である。 実施例3の静電チャックを厚み方向に破断し模式的に示す断面図である。 実施例4の静電チャックを厚み方向に破断し模式的に示す断面図である。 (a)は 実施例5の静電チャックを厚み方向に破断し模式的に示す断面図、(b)は 実施例6の静電チャックを厚み方向に破断し模式的に示す断面図、(c)は 実施例7の静電チャックを厚み方向に破断し模式的に示す断面図、(d)は 実施例8の静電チャックを厚み方向に破断し模式的に示す断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について説明する。
[実施形態]
・多孔質のフッ素樹脂シートとしては、上述のように、連続孔が形成されたシートや、繊維状のフッ素樹脂が結節点にて結合された構造を有する放出型多孔質フッ素樹脂からなるシートが、接合層の均一性や接合材料の含浸性(従って接合性)等の点で好適である。
ここで、フッ素樹脂シートを構成するフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(E/TFE)、ポリビニルフルオライド(PVF)などが挙げられる。
・接合材料である粘着剤や接着剤の組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて他の成分を配合することができる。なお、粘着剤と接着剤の違いは、粘着剤は被着体に貼り付けた後でも容易に取り外すことができるものであるのに対し、接着剤は硬化と同時に被着体への接着力が発現し、容易に取れない状態になるものである。
a)以下、粘着剤と接着剤について、詳細に説明する。
<粘着剤>
・粘着剤には、市販の粘着テープ、例えば日東電工製5303W、住友スリーエム製VHX-802、トランシルNT-1001などを使用できる。更には、粘着剤原料と触媒などを調合して粘着剤を調製することもできる。
粘着剤原料には、例えば過酸化物硬化型粘着剤KR-100、KR-130(信越化学製)、YR3340、YR3286(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ製)、SH 4280 PSA(東レ・ダウコーニング)や付加硬化型粘着剤KR-3700、KR-3701 (信越化学製)、 TSR1512、TSR1516(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ製)、SD 4580 PSA、SD 4584 PSA、SD 4593 PSA (東レ・ダウコーニング)などを用いることができる。
触媒には、過酸化物型と付加硬化型のそれぞれに好適な触媒がある。
過酸化物硬化型粘着剤の触媒である過酸化物としては、通常の有機過酸化物であれば使用でき、例えばベンゾイルパーオキサイドを使用できる。ベンゾイルパーオキサイドは高分子のラジカル重合で広範に使われており安価に入手できる。過酸化物型粘着剤は比較的粘着力が高く、過酸化物の添加後の可使時間が長い、更には、触媒毒による硬化阻害が起こりにくいという特長がある。また、触媒の添加量によって、粘着力等の特性を調整できる。
付加硬化型粘着剤を作製するためには、白金やロジウムなどの触媒、例えば、信越化学製CAP-PL-50Tが使用できる。また、複数の粘着剤原料の混合により特性を調整できる。更に、過酸化物型の硬化温度(約150℃)に比べ、より低温(約90℃)で硬化、すなわち粘着力の発現が可能なので、被着体への影響を少なくできる。更には、付加硬化型粘着剤は、硬化反応に伴い副生成物が発生しないので、粘着剤中の気泡や、使用中に微量成分が揮発するという問題を抑えられる。
粘着力の調整には、粘着力低減剤、例えば東レ・ダウコーニング製シラスコンRTV4086A/B、や粘着力コントロール剤、例えば信越化学製X-92-128を用いることもできる。また、被着体側にプライマー、例えば信越化学製KR-3006A(過酸化物硬化型用)、X-40-3501(付加硬化型用)や、剥離剤、例えば信越化学製X-70-201Sや、接着剤、例えば信越化学製KR-105を塗布することによっても、粘着力の調整が可能になる。
また、プライマーとして、カップリング剤を使うこともできる。カップリング剤は、特に限定されないが、例えば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオイル型カップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば以下の化合物が挙げられる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリスメトキシエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン 、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン 、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン 、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 、p-スチリルトリメトキシシラン 、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン 、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン などが挙げられる。
・上述した粘着剤を用いて、静電チャック等の支持装置を製造する場合には、下記の製造方法を採用できる。
(粘着剤が塗布された)市販の粘着テープを使用する場合は、貼り付ける順序は特に問わない。粘着テープを支持部材と金属部材に貼り付けた後、多孔質のフッ素樹脂シートを間に挟み、接着して支持装置を作成すればよい。逆に、粘着テープを多孔質のフッ素樹脂シートに貼り付けた後、支持部材や金属部材を貼り付けてもよい。なお、大型の支部装置を製造する場合、作業性を向上するために粘着テープを切り分け、個別に貼り付けることもできる。
粘着剤原料から粘着剤を作成する場合、粘着剤の製造方法は以下のとおりである。
接着剤原料、触媒、粘着力調整剤を、トルエンやキシレンなどの溶媒を用いて適宜混合し、必要に応じて脱泡する。脱泡は減圧下で攪拌してもよく、所定の時間静置してもよい。この粘着剤溶液をベースフィルムの上に塗工し、乾燥、硬化することによって、粘着力のある粘着テープを製造する。この方法には、粘着剤の厚さや量を制御しやすいという特長がある。これにより、上記の市販の粘着テープと同様に使用できるようになる。
他の方法としては、粘着剤溶液を直接多孔質のフッ素樹脂シートに塗工し、乾燥、硬化してもよい。この方法は、ベースフィルムを用いないので、安価に作製できる。さらには粘着剤溶液の中に多孔質のフッ素樹脂シートを含浸した後、乾燥、硬化してもよい。内部の気泡を十分に除去するためには、含浸することが最も好ましい。
なお、多孔質フッ素樹脂シートと粘着剤溶液との濡れ性を改良するために、カップリング材などの表面処理剤も適宜使用できる。
<接着剤>
・接着剤としては、例えばアクリル系、エポキシ系、シリコーン系、フッ素系の接着剤を用いることができるが、耐熱性の面からシリコーン系とフッ素系の接着剤が好ましい。シリコーン接着剤には、例えば信越化学製KE-1820などがある。このうち、耐プラズマ性が高いことからフッ素系接着剤が最も好ましい。
接着補助剤も用いることができ、例えば信越化学製プライマーAQ-1、プライマーC、プライマーA-10、東レダウコーニング製プライマーD、プライマーD-3、モメンティブ製トスプライムD、トスプライムニューFなどを用いることができる。
フッ素系接着剤としては、信越化学製SIFEL2614、SIFEL2617、有馬ベルト工業製フロントシリーズ107などがある。
・上述した接着剤を用いて、静電チャック等の支持装置を製造する場合には、下記の製造方法を採用できる。
接着剤を用いて支持装置を作成する方法としては、粘着剤による方法を同様に用いることができる。
例えば、液状の接着剤をベースフィルム上に均一に塗工し、これを金属部材と支持部材に転写する。その後、多孔質のフッ素樹脂シートを間に挟み接着して、支持装置を作成する。
また、接着剤を直接多孔質フッ素樹脂シートに塗工してもよく、さらには、接着剤の中に多孔質フッ素樹脂シートを含浸してもよい。内部の気泡を十分に除去するためには、含浸することが最も好ましい。このようにして作製した接着剤付きの多孔質のフッ素樹脂シートを、支持部材と金属部材の間に配置し、加熱硬化することで支持装置を作製できる。
b)以下、その他の構成について説明する。
・第1層及び第3層を異なる接合材料としてもよい。例えば、第1層に粘着剤を、第3層に接着剤を用いた場合、支持部材を容易に取り外す事ができるという利点がある。
また、例えば、半導体ウェハを静電チャックで保持してプラズマエッチング加工する場合のように、プラズマを利用する加工する装置では、金属部材はあまりプラズマに晒されないのに対し、支持部材はプラズマに晒されるため徐々に表面が劣化する。このため、劣化した支持部材を交換できれば、金属部材や接合層を再利用でき効率的である。
・(例えば静電チャックの)支持部材の材料としては、例えば、アルミナ、イットリア、窒化アルミが挙げられる。このうち、アルミナは、強度、耐摩耗性に優れ、イットリアは、耐プラズマ性に優れ、窒化アルミは、熱伝導性が高いという特長がある。
・金属部材の材料としては、例えば、アルミニウム(又はアルミニウム合金)やチタンが挙げられる。アルミニウムは加工性に優れ、チタンは耐久性が高いという特長がある。
・耐プラズマ性に優れた静電チャックとしては、イットリア製の支持部材(セラミック絶縁板)に、フッ素系接着剤と多孔質のフッ素樹脂シートを用いて金属部材を接合したものが最も好ましい。
・静電チャックとしては、セラミック絶縁板の第2主面側に、板状の金属ベースを接着剤層によって接合した構成を採用できる。また、セラミック絶縁板としては、複数のセラミック層を積層して形成すると、内部に各種の構造を容易に形成できるので好適である。
また、セラミック絶縁板の構成としては、従来の静電チャックのセラミック絶縁板と同様な構成を採用できる。例えば、セラミック絶縁板には、加熱するヒータを設けることが好ましい。また、セラミック絶縁板の内部には、冷却用ガスが流れる冷却用ガス流路を設けることが好ましい。
以下に、本発明を実施するための実施例について説明する。
ここでは、支持装置として、例えば半導体ウェハを吸着保持できる静電チャックを例に挙げる。
a)まず、本実施例の静電チャックの構造について説明する。
図1に示す様に、本実施例の静電チャック1は、図1の上側にて半導体ウェハ3を吸着する装置である。この静電チャック1は、第1主面(吸着面)5及び第2主面(接合面)7を有する(例えば直径300mm×厚み3mmの)セラミック絶縁板9と、第1主面(接合面)11及び第2主面(裏面)13を有する(例えば直径340mm×厚み20mmの)板状の金属部材である金属ベース(クーリングプレート)15とを、後述する接合層17を介して接合したものである。
以下、各構成について説明する。
前記セラミック絶縁板9は、後述するように複数のセラミック層が積層された支持部材であり、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体である。このセラミック絶縁板9の内部には、半導体ウェハ3を冷却するヘリウム等の冷却用ガスを供給するトンネルである冷却用ガス供給路19が設けられ、その吸着面5には、冷却用ガス供給路19が開口する複数の冷却用開口部21や、冷却用開口部21から供給された冷却用ガスが吸着面5全体に広がるように設けられた環状の冷却用溝23が設けられている。
一方、前記金属ベース15は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属部材であり、その内部には、セラミック絶縁板9を冷却する冷却用液体(例えばフッ素化液又は純水)が充填される冷却用空間25が設けられている。
更に、図2に詳細に示すように、前記セラミック絶縁板9においては、複数層(例えば6層)第1〜第6セラミック層27、29、31、33、35、37が積層されている。なお、ここでは、6層のセラミック層27〜37を示しているが、それに限定されることはない。
前記セラミック絶縁板9の構成は、基本的に従来とほぼ同様であり、その内部において、吸着面5の(同図)下方には、例えば平面形状が半円状の一対の吸着電極41、43(図1参照)が形成されている。
この吸着電極41、43とは、静電チャック1を使用する場合には、両吸着電極41、43の間に、直流高電圧を印加し、これにより、半導体ウェハ3を吸着する静電引力(吸着力)を発生させ、この吸着力を用いて半導体ウェハ3を吸着して固定するものである。
また、吸着電極41、43の(同図)下方には、従来と同様に、例えば同一平面にて軸中心を回るように螺旋状に巻き回されたヒータ(発熱体)45が形成されている。
そして、後に詳述する様に、セラミック絶縁板9と金属ベース15は、互いの接合面7、11の間に配置された接合層17により接合されている。
b)次に、本実施例の静電チャック1の電気的な構成について簡単に説明する。
図3に示すように、静電チャック1の吸着電極41、43やヒータ45には、それぞれを作動させるために電源回路が接続されている。
具体的には、吸着電極41、43には第1電源回路51が接続され、ヒータ45には第2電源回路53が接続されており、それらの動作は、マイコンを含む電子制御装置55によって制御される。
なお、図示しないが、吸着電極41、43やヒータ45と、各電源回路51、55との接続は、接続端子(端子ピン)を利用して行うことができる。
c)次に、本実施例の静電チャック1の要部について説明する。
図4及び図5に模式的に示す様に、静電チャック1は、円盤状のセラミック絶縁板9と円盤状の金属ベース15との間に、セラミック絶縁板9と円盤状の金属ベース15とを接合する板状(円盤状)の接合層17が配置されたものである。
この接合層17は、セラミック絶縁板9と同じ外形寸法を有しており、その厚みは、例えば0.3mmである。接合層17は、(平面形状が)円形の第2層である多孔質のフッ素樹脂シート61と、フッ素樹脂シート61の一方の主面側(セラミック絶縁板9側:両図上方)に形成された接合材料からなる接合材料層(第1層)63と、フッ素樹脂シート61の他方の主面側(金属ベース15側:両図下方)に形成された接合材料からなる接合材料層(第3層)65とが積層されて一体化されたものである。
このうち、フッ素樹脂シート61としては、図6に内部を拡大して示すように、例えば、複数の結節点が、複数のフッ素樹脂からなる繊維でネットワークを形成するように繋がっているものを使用できる。例えば、市販の日本ゴア(株)製の延伸び多孔質PTFE(ePTFE)を使用できる。
このフッ素樹脂シート61は、多孔質であるので、その細孔内には、接合材料が充填されている。また、フッ素樹脂シート61の細孔は、互いに連続するとともに、その連続した細孔は、フッ素樹脂シート61の内部から外部に至る構造を有する(即ち連続孔である)。なお、細孔は全体が連続孔であることが好ましいが、例えば細孔の全体の80体積%以上が連続孔であることが好ましい。
また、第1層63を構成する接合材料として、例えば熱硬化性のシリコーン樹脂等の接着剤が使用される。詳しくは、この接着剤としては、例えば信越化学製シリコーン接着剤KE−1820やフッ素化シリコーン接着剤SIFEL2618が使用されるが、これに限定されることなく上述した各種の接着剤の中などから、適宜選択して使用できる。
同様に、第3層65を構成する接合材料として、例えば熱硬化性のシリコーン樹脂等の接着剤が使用される。詳しくは、この接着剤としては、例えば熱硬化性のシリコーン樹脂等の接着剤(信越化学製シリコーン接着剤KE−1820やフッ素化シリコーン接着剤SIFEL2618)が使用されるが、これに限定されることなく上述した各種の接着剤の中などから、適宜選択して使用できる。
なお、第1層63の接着剤と第3層65の接着剤としては、同じものを使用できるが異なるものを使用してもよい。
d)次に、本実施例の静電チャック1の製造方法について説明する。
<セラミック絶縁板9の製造方法>
(1)図示しないが、原料としては、主成分であるAl23:92重量%、MgO:1重量%、CaO:1重量%、SiO2:6重量%の各粉末を混合して、ボールミルで、50〜80時間湿式粉砕した後、脱水乾燥する。
(2)次に、この粉末に、メタクリル酸イソブチルエステル:3重量%、ブチルエステル:3重量%、ニトロセルロース:1重量%、ジオクチルフタレート:0.5重量%を加え、更に溶剤として、トリクロール−エチレン、n−ブタノールを加え、ボールミルで混合して、流動性のあるスラリーとする。
(3)次に、このスラリーを、減圧脱泡後平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させて、(第1〜第6セラミック層27〜37に対応する)第1〜第6アルミナグリーンシートを形成する。
そして、この第1〜第6アルミナグリーンシートに対して、図示しないが、冷却ガスの流路となる空間や貫通孔、内部孔となる空間、ビアとなるスルーホールなどを、必要箇所に開ける。
(4)また、前記アルミナグリーンシート用の原料粉末中にタングステン粉末を混ぜて、前記と同様な方法によりスラリー状にして、メタライズインクとする。
(5)そして、吸着電極41、43、ヒータ45、内部導電層(図示せず)を形成するために、前記メタライズインクを用いて、それぞれの電極やヒータの形成箇所に対応したアルミナグリーンシート上に、通常のスクリーン印刷法により、各パターンを印刷する。なお、ビアを形成するために、スルーホールに対して、メタライズインクを充填する。
(6)次に、前記第1〜第6アルミナグリーンシートを、冷却ガスの流路などが形成されるように位置合わせして、熱圧着し、積層シートを形成する。
(7)次に、熱圧着した積層シートを、所定の円板形状(例えば8インチサイズの円板形状)にカットする。
(8)次に、カットしたシートを、還元雰囲気にて、1400〜1600℃の範囲(例えば1950℃)にて5時間焼成(本焼成)し、アルミナ質焼結体(セラミック絶縁板9)を作製する。
(9)次に、セラミック絶縁板9に、図示しないが、メタライズ層を形成し、このメタライズ層上に端子金具を接合し、セラミック絶縁板9を完成する。
<セラミック絶縁板9と金属ベース15との接合方法>
(1)図7に模式的に示すように、液状の接着剤をベースフィルム上に均一の厚さで塗布し、これをセラミック絶縁板9の接合面7と金属ベース15の接合面11とに転写し、第1層63となる第1形成層71と第3層65となる第3形成層73とを作製する。
(2)次に、セラミック絶縁板9と金属ベース15との間、従って、第1形成層71と第3形成層73との間に、フッ素樹脂シート61を挟み、大気雰囲気中で、所定温度(例えば100℃)に保つとともに、錘などで所定の荷重を加える。これによって、接着剤を硬化させて、セラミック絶縁板9と金属ベース15とを接合する。
なお、接合の際には、荷重によって、多孔質のフッ素樹脂シートの細孔から気泡(空気)が排出されるとともに、細孔内に接着剤が入り込む。
d)次に、本実施例の効果について説明する。
本実施例では、セラミック絶縁板9と金属ベース15とは、その間に配置された接合層17によって接合されるとともに、接合層17は、多孔質のフッ素樹脂シート61とその両側に設けられた接着剤からなる第1層63及び第3層65とから構成されている。
従って、従来に比べて、セラミック絶縁板9の吸着面5の平面度が高く、吸着面5の温度を均一にし易く、しかも、耐プラズマ性に優れている。以下、詳しく説明する。
・本実施例では、多孔質のフッ素樹脂シート61を用いるので、緻密なフッ素樹脂シートを用いる場合に比べて、(細孔に入り込んだ接着剤による)アンカー効果によって接合性が高いという効果がある。
・また、本実施例では、多孔質のフッ素樹脂シート61を用いるので、緻密なフッ素樹脂シートを用いる場合に比べて、接合層17を低ヤング率にできる。
よって、セラミック絶縁板9と金属ベース15との熱膨張係数が異なっている場合に、温度の変化があっても、その温度変化による熱膨張差を、(低ヤング率)多孔質のフッ素樹脂シート61が吸収でき。よって、セラミック絶縁板9(従って静電チャック1)の変形を抑制できるので、吸着面5の平面度を維持することができる。
しかも、緻密なフッ素樹脂シートは、通常、反りやひずみが生じ易いが、本実施例で使用するフッ素樹脂シート61は、多孔質であるので、接合の際に、外側から荷重が加わった場合に、その荷重に応じて柔軟に変形し易い。
よって、金属ベース15に厚みの薄い(変形し易い)セラミック絶縁板9を接合する場合でも、セラミック絶縁板9が変形しにくい。そのため、この点からも、セラミック絶縁板9(従って静電チャック1の吸着面5の平面度が向上するという効果がある。
・更に、液状の接着剤を用いて荷重を加えて接合する場合には、接着剤が接合層17以外の周囲に流出するなど取り扱いが難しく、また、厚さばらつきが生じ易いが、本実施例では、多孔質のフッ素樹脂シート61を基材として使用することにより、流出がしにくく、取り扱いが容易であり、また、厚さばらつきを低減することができる。つまり、接合の際には、液状の接着剤のみではなく、多孔質のフッ素樹脂シート61を接合部分の基材(接合基材層)として用いることにより、接合層17の厚さを均一にできる。
これにより、セラミック絶縁板9が歪みにくく、結果として、静電チャック1の吸着面5の平面度が高くなるという効果がある。この平面度が高くなると、半導体ウェハ3の平面度も高くなるので、半導体ウェハ3に対する加工も精度良く行うことができる。
・しかも、本実施例では、上述の様に、接着剤の偏りなどによって接合層17の厚みにムラが生じることを防止できるので、半導体ウェハ3を好適に加工できる。例えば、半導体ウェハ3を加工する場合に、静電チャック1をヒータ45で所定温度に加熱する際に、接合層17の厚みにムラがあると、セラミック絶縁板9の表面(即ち吸着面5)の温度にムラが生じ、その結果、半導体ウェハ3にも温度のムラが生じて、好適に所望の加工が行えない(例えば温度によって加工速度にムラが生じる)ことがあるが、本実施例では、厚みのムラを低減できるので、好適に(例えばウェハ面内を均一に)加工を行うことができる。
・また、フッ素樹脂シート61は、従来のシリコーン樹脂等の樹脂製の接合材料に比べて耐プラズマ性が高いので、接合層17の耐プラズマ性が向上する。
・更に、従来は、接合材料の強度向上や熱伝導率の制御のために接着剤中に粒子状のフィラーを添加することがあるが、本実施例では、接合層17にフッ素樹脂シート61を用いるので、フィラーの添加を省略することが可能である。よって、粒子の脱落によって生じる不具合、例えば半導体ウェハ3を加工する際に用いる半導体真空チャンバーの汚染を抑制できる。
・更に、従来では、上述のように取り扱いが難しいので、製造工程が煩雑になり、製造コストが上昇するが、本第1態様では、取り扱いが容易であるので、簡易な製造工程で、低コストで製造することができるという利点がある。
・その上、多孔質のフッ素樹脂シート61は、上述した連続孔を有しているので、細孔内に接着剤が入り込みやすく、よって、一層接合性が高いという効果がある。
・本実施例では、フッ素樹脂シート61は、繊維状のフッ素樹脂が結節点にて結合された放出型多孔質フッ素樹脂からなるので、内部に多数の連続孔を有している(殆ど全部が連続孔である)。
従って、接着剤が細孔内に入り込み易く、接合性が高いとう効果がある。また、高い柔軟性有しているので、吸着面5の平面度をより高く保つことができる。
・また、本実施例では、金属ベース15とセラミック絶縁板9との間にフッ素樹脂シート61を配置するので、接合層17全体としての比誘電率が下がる。これは、フッ素樹脂は通常の接着剤や粘着剤となる樹脂、例えばシリコーン系材料、アクリル系材料、エポキシ系材料など通常の有機化合物からなる樹脂よりも比誘電率が小さいからである。
それによって、セラミック絶縁板9の吸着電極41、43から発生する電界が、接合層17や金属ベース15側にあまり集中しなくなる。その結果、吸着面5側の電界強度が高くなり、吸着力が増加する。もしくは、低い電圧で同じ吸着強度を得られ、エネルギー効率が良くなるという利点がある。
この効果は、接合層17においてフッ素樹脂シート61の占める割合が高いほど大きい。接合層17の比誘電率の低下が大きいためである。ヒータ45を持たず、加熱を必要としない静電チャックで特にこの効果が大きい。
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
なお、静電チャックの構成は、前記実施例1と同様であるので、同様な部材の番号を用いて説明する。
前記実施例1では、接合材料として接着剤を用いたが、本実施例1の静電チャック1では、接着剤に代えて粘着剤を用いる。
つまり、本実施例2では、接合層17は、多孔質のフッ素樹脂シート61の両側に、粘着剤からなる第1層63及び第3層65を備えたものである。
この粘着剤とは、熱硬化性樹脂製の接着剤のように、自身の化学変化によって周囲の部材に接着する接着剤とは異なり、例えば粘着テープのように、自身の粘性によって、セラミック絶縁板9と金属ベース15とフッ素樹脂シート61とを接合するものであり、特に化学変化による接合力の増加を必要としない特性を有している。
この粘着剤としては、例えば住友スリーエム製VHX-802を用いることができるが、これに限定されることなく、上述した粘着剤から適宜選択して使用することができる。
本実施例2において、セラミック絶縁板9と金属ベース15とを接合する場合には、下記の接合方法を採用できるが、これに限定されることなく、上述した粘着剤を用いた接合方法から適宜選択して使用することができる。
例えば、(粘着剤が塗布された)市販の粘着テープを使用する場合は、粘着テープをセラミック絶縁板9の接合面7と金属ベース15の接合面11とに貼り付けた後、その間にフッ素樹脂シート61を間に挟んで、両側から押圧して接合して静電チャック1を作成すればよい。
本実施例2では、前記実施例1と同様な構成部分においては、同様な効果を奏するとともに、必要に応じて、セラミック絶縁板9や金属ベース15を(自身又は周囲に殆ど損傷を与えることなく)容易に分離できるという利点がある。
特に、長期間の使用によってセラミック絶縁板9が劣化することがあるが、その場合は、セラミック絶縁板9のみを容易に交換できるという利点がある。
なお、前記実施例1及び実施例2の変形例として、第1層63と第3層65の接合材料を違えてもよい。例えば、第1層63として粘着剤を用い、第3層65として接着剤を用いてもよく、或いは、その逆であってもよい。
特に、第1層63として粘着剤を用い、第3層65として接着剤を用いる場合には、第2層によって、金属ベースとフッ素樹脂シートとが強固に接合し、第1層によって、セラミック絶縁板9を脱離可能に十分に接合できるという利点がある。
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
図8に模式的に示す様に、本実施例3の静電チャック81では、前記実施例1と同様に、セラミック絶縁板83と金属ベース85とを接合層87によって接合しているが、接合層87の構成が、前記実施例1とは異なっている。
具体的には、本実施例2では、接合層87は、多孔質の細孔内に接合材料が十分に充填されたフッ素樹脂シート89(即ち気泡が殆ど存在しないフッ素樹脂シート89)から構成されている。なお、接合材料としては、上述した接着剤や粘着剤(液状の状態で細孔内に充填できるもの)を使用できる。
本実施例3では、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、細孔内に十分に接合材料が充填されたフッ素樹脂シート89を使用するので、真空下でも変形せず、かつ、機械的強度が均一という利点がある。
また、多孔質のフッ素樹脂シート89は、上述した連続孔を有しているので、接合時にフッ素樹脂シート89の内部から外側(厚み方向の外側)に気泡を排出し易くなるため、気泡を含まない接合層(詳しくは接合基材層)87を形成できる。これにより、接合層87における、熱的、機械的(引張強度)特性をより一層均一にできる。
なお、フッ素樹脂シート89における接合材料の充填の程度は、多孔の空間の80%以上であれば好適であり、最も好ましいのは100%である。100%充填することで、真空中で使用する際に内部の気体の膨張により変形することがなくなるためである。
また、このような接合材料が十分に充填された多孔質のフッ素樹脂シート89を、前記実施例1、2に適用してもよい。
次に、実施例4について説明するが、前記実施例3と同様な箇所の説明は省略する。
図9に模式的に示す様に、本実施例2の静電チャック91では、前記実施例3と同様に、セラミック絶縁板93と金属ベース95とを接合層97によって接合しているが、接合層97の構成が、前記実施例3とは異なっている。
具体的には、本実施例4では、接合層97は、金属ベース95側に配置された(多孔質の細孔内に接着剤が十分に充填された)フッ素樹脂シート99と、セラミック絶縁板93側に配置された粘着剤からなる接合材料層(第1層)101から構成されている。
本実施例4では、前記実施例3と同様な効果を奏するとともに、フッ素樹脂シート99内に充填された接着剤によって、フッ素樹脂シート99と金属ベース95とが強固に接合されるという効果がある。
また、粘着剤からなる第1層101によって、フッ素樹脂シート99とセラミック絶縁板93とが金属ベース95とが接合されるとともに、必要に応じて、フッ素樹脂シート99やその周囲の部材に損傷を与えることなく、フッ素樹脂シート99を容易に取り外すことができるという利点がある。
次に、実施例5について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
なお、図10では、セラミック絶縁板と金属ベースとを同様な径方向の寸法(直径)で示してある。
図10(a)に模式的に示す様に、本実施例5の静電チャック111では、前記実施例1と同様に、セラミック絶縁板113と金属ベース115とは、接合層117によって接合されている。また、この接合層117は、多孔質のフッ素樹脂シート119の両側に配置された接合材料からなる第1層121及び第2層123から構成されている。
なお、各部材の材料としては、前記実施例1〜3等に示された各種の材料を適宜使用することができる。
特に本実施例5では、第1層121及び第2層123の厚み方向(同図上下方向)と垂直の径方向の外周面が、外部に露出しないように、フッ素樹脂シート119の径方向の外周縁部125によって覆われている。
詳しくは、フッ素樹脂シート119の外周縁部125の上面及び下面には、フッ素樹脂シート119から上方又は下方に突出して第1層121及び第2層123の外周面全体を覆うように、環状の第1外周凸部127、129が形成されている。なお、フッ素樹脂シート119の外周縁部125の上面及び下面は、それぞれ、セラミック絶縁板113と金属ベース115とに接触している。
本実施例5は、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、接合材料からなる第1層121及び第2層123は外部に露出していないので、耐エッチング性が高いという利点がある。
次に、実施例6について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
図10(b)に模式的に示す様に、本実施例6の静電チャック131では、前記実施例1と同様に、セラミック絶縁板133と金属ベース135とは、接合層137によって接合されている。また、この接合層137は、多孔質のフッ素樹脂シート139の両側に配置された接合材料からなる第1層141及び第3層143から構成されている。
なお、各部材の材料としては、前記実施例1〜3等に示された各種の材料を適宜使用することができる。
特に本実施例6では、第3層143の径方向の外周面が、外部に露出しないように、金属ベース135の径方向の外周縁部145によって覆われている。
詳しくは、金属ベース135の外周縁部125の上面には、上方に突出して第3層143の外周面全体及びフッ素樹脂シート139の下部の外周面を覆うように、環状の第2外周凸部147が形成されている。
本実施例6は、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、接合材料からなる第3層143は外部に露出していないので、耐エッチング性が高いという利点がある。
次に、実施例7について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
図10(c)に模式的に示す様に、本実施例7の静電チャック151では、前記実施例1と同様に、セラミック絶縁板153と金属ベース155とは、接合層157によって接合されている。また、この接合層157は、多孔質のフッ素樹脂シート159の両側に配置された接合材料からなる第1層161及び第3層163から構成されている。
なお、各部材の材料としては、前記実施例1〜3等に示された各種の材料を適宜使用することができる。
特に本実施例7では、第1層161の径方向の外周面が、外部に露出しないように、セラミック絶縁板153の径方向の外周縁部165によって覆われている。
詳しくは、セラミック絶縁板153の外周縁部165の下面には、下方に突出して第1層161の外周面全体及びフッ素樹脂シート159の上部の外周面を覆うように、環状の第2外周凸部167が形成されている。
本実施例7は、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、接合材料からなる第1層161は外部に露出していないので、耐エッチング性が高いという利点がある。
次に、実施例7について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
図10(d)に模式的に示す様に、本実施例8の静電チャック171では、前記実施例1と同様に、セラミック絶縁板173と金属ベース175とは、接合層177によって接合されている。また、この接合層177は、多孔質のフッ素樹脂シート179の両側に配置された接合材料からなる第1層181及び第3層183から構成されている。
なお、各部材の材料としては、前記実施例1〜3等に示された各種の材料を適宜使用することができる。
特に本実施例8では、接合層177の径方向の外周面全体が、外部に露出しないように、セラミック絶縁板173の径方向の外周縁部185及び金属ベース175の径方向の外周縁部187によって覆われている。
詳しくは、セラミック絶縁板173の外周縁部185の下面側には、下方に突出して第1層181の外周面全体及びフッ素樹脂シート179の上部の外周面を覆うように、環状の第2外周凸部167が形成されている。同様に、金属ベース175の外周縁部187の上面側には、上方に突出して第3層183の外周面全体及びフッ素樹脂シート179の下部の外周面を覆うように、環状の第2外周凸部191が形成されている。なお、対向する両外周凸部189、191の先端側は接触して密着している。
本実施例8は、前記実施例1と同様な効果を奏するとともに、接合層177全体が外部に露出していないので、耐エッチング性が一層高いという利点がある。
尚、本発明は前記実施形態や実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、本発明は、静電チャック以外に、CVD用ヒータ、PVD用ヒータ、シャワーヘッドなどに適用することができる。
1、81、91、111、131、151、171…静電チャック
5…吸着面
3…半導体ウェハ
9、83、93、113、133、153、173…セラミック絶縁板
15、85、95、115、135、155、175…金属ベース
17、87、97、117、137、157、177…接合層
61、89、99、119、139、159、179…フッ素樹脂シート
63、101、121、141、161、181…第1層
65、123、143、163、183…第3層
127、129…第1外周凸部
147、167、189、191…第2外周凸部

Claims (11)

  1. 被支持体を支持する支持部材と、
    該支持部材の材料とは異なる金属部材と、
    前記支持部材及び前記金属部材の間に配置された多孔質のフッ素樹脂シートと、
    を備えるとともに、
    前記支持部材と前記金属部材と前記フッ素樹脂シートとは、接合材料によって一体に接合されており、
    前記フッ素樹脂シートの細孔は、互いに連続するとともに、該連続した細孔は、前記フッ素樹脂シートの内部から外部に至る構造を有し、
    前記接合材料は、前記フッ素樹脂シートの全体にわたって前記細孔内に充填されていることを特徴とする支持装置。
  2. 前記フッ素樹脂シートのヤング率は、10MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の支持装置。
  3. 前記フッ素樹脂シートと、該フッ素樹脂シートの厚み方向における少なくとも一方の表面に配置された接合材料とによって、前記支持部材と前記金属部材とを接合する接合層が構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の支持装置。
  4. 前記フッ素樹脂シートは、繊維状のフッ素樹脂が結節点にて結合された構造を有する放出型多孔質フッ素樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の支持装置。
  5. 前記接合材料は、粘性を有し、前記支持部材及び前記金属部材に接合する粘着剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の支持装置。
  6. 前記接合材料は、接合時における自身の化学的変化によって、前記支持部材及び前記金属部材に接合する接着剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の支持装置。
  7. 前記フッ素樹脂シートと前記接合材料からなる層とが積層された接合層を有するとともに、
    前記フッ素樹脂シートの両表面のうち少なくとも一方の表面に、前記接合材料からなる層の平面方向における外周面に沿って、該接合材料からなる層の外周面を覆うように、該接合材料より耐プラズマ性の高い材料からなる第1外周凸部を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の支持装置。
  8. 前記フッ素樹脂シートと前記接合材料からなる層とが積層された接合層を有するとともに、
    前記支持部材及び前記金属部材の前記接合層側の表面のうち少なくとも一方の表面に、前記接合層の平面方向における外周面に沿って、該接合層の外周面を覆うように、該接合材料より耐プラズマ性の高い材料からなる第2外周凸部を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の支持装置。
  9. 前記フッ素樹脂シートには、前記支持部材に設けられたガス供給路に対して開口する連通部を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の支持装置。
  10. 前記支持部材は、板状のセラミック部材であり、前記金属部材は、板状の金属部材であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の支持装置。
  11. 前記支持装置は、前記支持部材が電気絶縁材性料からなるとともに、該支持部材に吸着電極を有し、前記吸着電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて前記被支持体を吸着させる静電チャックであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の支持装置。
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