JP6161465B2 - レーダ信号処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、レーダ信号処理装置に関し、特にパルスレーダ装置における多次エコーの除去を行うレーダ信号処理装置に関するものである。
例えば気象レーダは、雲や雨の降雨粒子によって反射されるエコーの強さを検出し、気象状況を観測あるいは予測するため、反射波のドップラ効果を利用して雨や雲の動的な変化を捉えることができるパルスドップラレーダが用いられている。
一般にパルスレーダ装置では、送信パルスは所要の繰り返し間隔で繰り返し発射される。このパルス繰り返し周期は、探知しようとする目標(1次エコー)の最大距離に対応して決定される。
従って、最大距離より遠方にある目標からの反射波(2次エコー)は、次の送信パルスが発射された後に返ってくるため、見掛け上近距離に存在するかのように認識される。また、このような2次エコーは、1次エコーに重畳し、1次エコーの検出精度を劣化させる可能性があるため、除去する必要がある。
そこで、このような問題を解決するため、例えば特許文献1〜3や非特許文献1に示されるような方式が提案されている。特許文献1では、ヒットごとに極性を反転した符号列を用い位相変調する方式、特許文献2では、送信パルス信号を少なくとも1つ前の送信パルス信号と互いに相関の低い変調方式で変調する方式、特許文献3では、SZ符号系列と呼ばれる系列を用い位相変調する方式、非特許文献1では、擬似ランダム符号系列と呼ばれる系列を用い位相変調する方式を用いている。
そして、送信した送信パルス信号による1次エコーと、この送信パルス信号よりも少なくとも1つ以上前の送信パルス信号による2次エコーとを受信し、対応する復調方式によって復調し信号処理を行う。
複数ヒット分の相関をとると、復調された1次エコー成分は積み上がり、2次エコー成分は相関が取れないため分散される。分散される形としてドップラースペクトル上で、特許文献3では、特定の周波数にのみ拡散され、非特許文献1では、白色雑音化する。従来の2次エコー除去方式は以上のように構成され、2次エコーの信号を低減させることで1次エコーの検出精度を向上させていた。
特開平6−138215号公報 特開2002−139565号公報 米国特許第6081221号明細書
深尾昌一郎、浜津享助著、「気象と大気のレーダーリモートセンシング[改訂第2版]」、京都大学学術出版会、2009年7月24日発行、p.285〜287
しかしながら、例えば、気象レーダでは、遠方に存在する山岳や台風時のエコーなど、2次エコーの強度が1次エコーよりも高い場合、ドップラスペクトル上で拡散させた2次エコー成分に1次エコーが埋もれるため、特許文献1、特許文献2、非特許文献1のような方式では、1次エコーの検出精度が劣化するという問題があった。
また、特許文献3では、2次エコー成分を特定の周波数にのみ拡散させるため、原理的に周波数領域で1次エコーと2次エコーが分離可能であり、2次エコーの強度が1次エコーよりも高い場合にも1次エコーの検出精度は劣化しない。しかしながら、1次エコーもしくは2次エコーの速度幅(スペクトル幅)が広い場合に、1次エコーの検出精度が劣化するという問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、2次エコーの強度に関係することなく、また速度幅が広い場合にも、2次エコーの影響を受けずに1次エコーを検出することのできるレーダ信号処理装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ信号処理装置は、特定の位相変調系列として第2の符号系列と、当該第2の符号系列を定数倍した位相変調系列である第1の符号系列とを用いてパルスを送信する送信手段と、受信機により受信された受信パルスについて前記第1の符号系列で変調された送信パルスの1次エコーの位相と前記第2の符号系列で変調された送信パルスの1次エコーの位相とが同じになるようにそれぞれ復調し、当該復調後の受信パルスについて前記第1の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーの位相と、前記第2の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーの位相を一致させるよう位相をかけ、これら多次エコーの位相を一致させた受信パルス同士を減算することで1次エコーのみを抽出する多次エコー除去手段とを備えたものである。
この発明のレーダ信号処理装置は、上記のように構成して1次エコーのみを抽出するようにしたので、多次エコーの影響を受けずに1次エコーを検出することができる。
この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3、4によるレーダ信号処理装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3によるレーダ信号処理装置の振幅補正器に入る受信波のスペクトルの様子を示す説明図である。 この発明の実施の形態4によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。
本発明のレーダ信号処理装置は、位相変調によって2次エコーを抑圧するレーダにおいて、2種類の位相変調系列として第1の符号系列と第2の符号系列を用いて、第1の符号系列の2次エコーにかかる位相差と第2の符号系列の2次エコーにかかる位相差を合わせ、減算することで所望の1次エコーのみを抽出することを特徴とする。
なお、本発明は、2次エコー以外の多次エコーに対しても有効であるが、以降では一例として2次エコーの場合について説明を行う。
基本原理を以下に示す。
例えば、送信パルスを所定の符号系列1(第1の符号系列)で位相変調したとき、1次エコーからの反射信号にかかる位相をΦ、2次エコーからの反射信号にかかる位相をΦとし、所定の符号系列2(第2の符号系列)で位相変調したとき、1次エコーからの反射信号にかかる位相をφ、2次エコーからの反射信号にかかる位相をφとする。
符号系列1で変調した受信パルスに対して位相−Φをかけると、1次エコーからの反射信号にかかる位相は0となるが、2次エコーからの反射信号にかかる位相はΦ−Φとなって残る。同様に、符号系列2で変調した受信パルスに対して位相−φをかけると、1次エコーからの反射信号にかかる位相は0となるが、2次エコーからの反射信号にかかる位相はφ−φとなって残る。ここで、符号系列1、2には、Φ−Φ=k(φ−φ)(k:0,1以外の定数)となるように選ぶ。
次に、2次エコーからの反射信号にかかる位相が共にΦ−Φとなるように、符号系列2で変調した受信パルスに対して位相(k−1)(φ−φ)を更にかけると、1次エコーからの反射信号にかかる位相は(k−1)(φ−φ)となり、2次エコーからの反射信号にかかる位相はk(φ−φ)、つまりΦ−Φとなる。
これら2つの受信信号を減算すると、1次エコーからの反射信号は位相が異なるため消え残るが、2次エコーからの反射信号は位相を一致させたため相殺される。従って、1次エコーのみを抽出することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるレーダ信号処理装置を示す構成図である。
この装置は、発振器1、変調器(A)2、変調器(B)3、送信機4、サーキュレータ5、空中線(アンテナ)6、受信機7、復調器(A)8、復調器(B)9、変調器(C)10、減算器11、補正器12、強度/速度/速度幅算出器13を備えている。
発振器1は、変調器(A)2および変調器(B)3が用いるための種信号となるパルスを生成する発振器である。変調器(A)2は符号系列1による変調器であり、変調器(B)3は符号系列2による変調器である。送信機4は、これら変調器(A)2および変調器(B)3で変調されたパルスをアンテナ6から送信するための送信機である。また、これら変調器(A)2、変調器(B)3および送信機4で、2種類の位相変調系列として第1の符号系列と第2の符号系列を用いてパルスを送信するための送信手段が構成されている。サーキュレータ5は、送信機4からの送信信号をアンテナ6に供給すると共に、アンテナ6からの受信信号を受信機7に伝送するための信号分離を行うサーキュレータである。
受信機7は、送信信号が探知目標等に反射した反射信号をアンテナ6およびサーキュレータ5を介して受信する受信機である。復調器(A)8は符号系列1を用いた復調器であり、復調器(B)9は符号系列2を用いた復調器である。変調器(C)10は、2種類の2次エコーからの反射信号にかかる位相を一致させるため、符号系列2を用いた復調器(B)9から出力されたパルスに対して更に位相変調を行うための変調器である。減算器11は、復調器(A)8からの出力である符号系列1で変調した受信パルスと、変調器(C)10からの出力である符号系列2で変調した受信パルスとを減算するための減算器である。なお、復調器(A)8〜減算器11によって、多次エコー除去手段が構成されている。補正器12は、減算後に残った1次エコーからの反射信号を元の形に戻すための演算部である。強度/速度/速度幅算出器13は、補正器12から出力された1次エコーからの反射信号に基づいて、1次エコーの強度と速度と速度幅とを算出する演算器である。
次に、実施の形態1の動作について説明する。図2にフローチャートを示す。
2種類の位相変調系列を生成するため、発振器1で種信号を生成し(ステップST1)、符号系列1による変調器(A)2で位相変調1を行い(ステップST2)、また、符号系列2による変調器(B)3で位相変調2を行い(ステップST3)、送信機4により送信信号を出力する(ステップST4)。
このとき、符号系列2の位相を0または1以外の定数倍させた符号系列が、符号系列1となるように選ぶ。例えば、符号系列1と符号系列2を下記の通りに生成する。
Figure 0006161465
送信信号はアンテナ6から空中に放射され、観測対象によって反射される。一例として、気象レーダシステムにおける観測対象は、所定の領域に存在する降雨粒子である。観測対象からの反射波は、アンテナ6によって捕捉され、受信機7によって受信される(ステップST5)。受信機7は、符号系列1による復調器(A)8と、符号系列2による復調器(B)9にそれぞれ受信波を送る。
符号系列1による復調器(A)8で、符号系列1で変調した受信パルスに対して1次エコーからの反射信号にかかる位相を0となるように位相をかける(位相復調1、ステップST6)。また、符号系列2による復調器(B)9で、符号系列1で変調した受信パルスに対して1次エコーからの反射信号にかかる位相を0となるように位相をかける(位相復調2、ステップST7)。例えば、上記式(1)で示した符号系列で変調された信号を復調するために、それぞれ、
符号系列1:−Φ
符号系列2:−φ
をかけることで、1次エコーからの反射信号にかかる位相が0になる。
このとき、2次エコーからの反射信号にかかる位相は、
Figure 0006161465
となる。
変調器(C)10は、2種類の2次エコーからの反射信号にかかる位相を一致させるため、符号系列2で変調した受信パルスに対して、更に位相変調を加える(位相復調3、ステップST8)。
例えば、式(2)の2次エコーからの反射信号にかかる位相を比べると、Φm−1−Φ=2(φm−1−φ)の関係にある。そこで、符号系列2で変調した受信パルスに対して、更に位相(φm−1−φ)をかける。
その結果、符号系列2で変調した受信パルスに対して、1次エコーからの反射信号にかかる位相は(φm−1−φ)となり、2次エコーからの反射信号にかかる位相は2(φm−1−φ)=Φm−1−Φとなる。
2次エコーからの反射信号にかかる位相を等しくした受信波を減算器11に送り、2種類の信号を減算する(ステップST9)。
例えば、符号系列1で変調した受信パルスから符号系列2で変調した受信パルスを減算すると、2次エコーからの反射信号は符号系列1と符号系列2で等しくなるよう変調したため相殺される。一方で、1次エコーからの反射信号は位相が異なるため相殺されず残る。
減算後に残った1次エコーからの反射信号を補正器12で元の形に戻す(ステップST10)。
例えば、今回の例では、位相0の1次エコーから位相(φm−1−φ)がかかった1次エコーを減算したものが残っている。そのため、残った信号に1/(1−exp(−j(φ−φmー1)))をかけてやることで元の形に戻る。
元の形に戻した1次エコーからの反射信号を基に、強度/速度/速度幅算出器13から1次エコーの強度p1、速度v1、速度幅w1を推定する(自己相関処理、ステップST11)。
以上説明したように、実施の形態1のレーダ信号処理装置によれば、2種類の位相変調系列として第1の符号系列と第2の符号系列を用いてパルスを送信する送信手段と、第1の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーにかかる位相差と、第2の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーにかかる位相差を一致させ、これらを減算して1次エコーのみを抽出する多次エコー除去手段とを備えたので、2次エコーの影響なく1次エコーのみを抽出することが可能となる。また、本方式では、2次エコーの形によらず、2次エコーを特定せずに除去することが可能である。
また、実施の形態1のレーダ信号処理装置によれば、特定の位相変調系列として第2の符号系列と、第2の符号系列を定数倍した位相変調系列である第1の符号系列とを用いてパルスを送信する送信手段と、第1の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーにかかる位相差と、第2の符号系列で変調した送信パルスの1次エコーに位相を合わせたときに多次エコーにかかる位相差とを一致させ、これら多次エコーの位相差を減算することで1次エコーのみを抽出する多次エコー除去手段とを備えたので、2次エコーの影響なく1次エコーのみを抽出することが可能であり、かつ、2次エコーの形によらず、2次エコーを特定せずに除去することが可能である。
また、実施の形態1のレーダ信号処理装置によれば、多次エコー除去手段は、時間領域で位相差の減算を行うよう構成したので、2次エコーの影響なく1次エコーのみを抽出することが可能となる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、符号系列2の位相自体を0または1以外の定数倍させた符号系列1を用いていたが、位相差が定数倍の場合も同様に実施可能であり、これを実施の形態2として以下説明する。図面上の構成は図1と同様であるため、図1を用いて説明する。
実施の形態2における送信手段は、符号系列2の位相差を定数倍させると符号系列1の位相差と一致する2種類の位相変調系列を用いてパルスを送信し、多次エコー除去手段は、符号系列1で変調した送信パルスの多次エコーにかかる位相差と、符号系列2で変調した送信パルスの1次エコーに位相を合わせたときに多次エコーにかかる位相差とを一致させ、これら多次エコーの位相差を減算することで1次エコーのみを抽出するよう構成されている。
次に、実施の形態2におけるレーダ信号処理装置の動作について説明する。
例えば、符号系列1と符号系列2を下記の通りに生成する。
Figure 0006161465
実施の形態1の式(1)では、符号系列2を2倍したものが符号系列1となるように用いていたが、本実施の形態ではそのような関係にない。
しかし、符号系列1による復調器(A)8で、符号系列1で変調した受信パルスに対して1次エコーからの反射信号にかかる位相を0となるように位相をかけ、符号系列2による復調器(B)9で、符号系列1で変調した受信パルスに対して1次エコーからの反射信号にかかる位相を0となるように位相をかけると、2次エコーからの反射信号にかかる位相は、
Figure 0006161465
となり、式(2)と同様の形になる。つまり、1次エコーからの反射信号にかかる位相を0となるように位相をかけたときに2次エコーからの反射信号にかかる位相が0または1以外の定数倍であれば、2次エコーの位相を一致させることができるので、その後の処理は実施の形態1と同様となる。
以上説明したように、実施の形態2のレーダ信号処理装置によれば、特定の位相変調系列である第2の符号系列の位相差を定数倍させると、第2の符号系列とは異なる位相変調系列である第1の符号系列の位相差と一致する2種類の位相変調系列を用いてパルスを送信する送信手段と、第1の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーにかかる位相差と、第2の符号系列で変調した送信パルスの1次エコーに位相を合わせたときに多次エコーにかかる位相差とを一致させ、これら多次エコーの位相差を減算することで1次エコーのみを抽出する多次エコー除去手段とを備えたので、2次エコーの影響なく1次エコーのみを抽出することが可能となる。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3に係わるレーダ信号処理装置の構成を示すブロック図である。この装置は、図1に示す実施の形態1と同様の発振器1〜強度/速度/速度幅算出器13の構成に加えて振幅補正器14を備えて構成される。すなわち、実施の形態3における多次エコー除去手段は、符号系列1で変調した送信パルスと、符号系列2で変調した送信パルスの受信信号間の振幅のずれを補正する振幅補正器14を有している。
次に、実施の形態3のレーダ信号処理装置の動作について説明する。図4は、実施の形態3の動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、後述する実施の形態4における動作説明も兼ねている。
図4のフローチャートにおいて、ステップST1〜ステップST8までの動作は図2に示した実施の形態1と同様である。実施の形態3では、ステップST6で復調器(A)8による位相復調を行い、また、ステップST8で変調器(C)10による位相変調が行った後、振幅補正器14は、振幅にずれがあるかを判定し(ステップST12)、振幅にずれがあった場合は、振幅補正処理を行う(ステップST13)。すなわち、送信パルスを交互に発射するときやアンテナ6の角度が異なるなど、2種類の受信信号の振幅に差が生じる場合には、符号系列2による復調器(B)9で位相を復調した後に振幅補正器14にて振幅差を補正する。
振幅補正器14に入る受信波のスペクトルの様子を図5に示す。(a)は符号系列1、(b)は符号系列2であり、これらの図において、縦軸は振幅、横軸は周波数を表す。例えば、符号系列1の復調後の信号をx(f)、そのときの1次エコーからの反射信号をa(f)、2次エコーからの反射信号をb(f)とし、符号系列2の符号系列1の2次エコーに位相を合わせた後の信号をx(f)、そのときの1次エコーからの反射信号をc(f)、2次エコーからの反射信号をb′(f)とする。このとき、x(f)とx(f)の振幅の差がωであるとすると、信号のずれをωで修正すると、
e(f)=x(f)−ωx(f)
によって、1次エコーのみの信号e(f)が抽出できる。このとき、ωは
Figure 0006161465
によって推定された値を用いる。x(f)はx(f)の1番目の要素、は共役、abs( )は絶対値を示す。Rはx(f)自体の振幅、Pはずれた分の振幅をとっている。
以上説明したように、実施の形態3のレーダ信号処理装置によれば、多次エコー除去手段は、第1の符号系列で変調した送信パルスと、第2の符号系列で変調した送信パルスの受信信号間の振幅のずれを補正する振幅補正器を有するよう構成したので、2次エコーの信号の振幅が異なる場合も、振幅補正を符号系列2で変調した受信パルスに施すことで、2種類の受信信号の2次エコーが一致し、2次エコーの影響なく1次エコーのみを抽出することが可能となる。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係るレーダ信号処理装置の構成を示すブロック図である。この装置は、図1に示す実施の形態1と同様の発振器1〜強度/速度/速度幅算出器13の構成に加えて位相補正器15を備えて構成される。すなわち、実施の形態4における多次エコー除去手段は、符号系列1で変調した送信パルスと、符号系列2で変調した送信パルスの受信信号間の位相のずれを補正する位相補正器15を有している。
次に、実施の形態4のレーダ信号処理装置の動作を図4のフローチャートを用いて説明する。
図4のフローチャートにおいて、実施の形態3との相違点は、ステップST12において位相補正器15が位相にずれがあるかを判定し、また、ステップST13において位相補正器15が位相補正処理を行う点である。すなわち、実施の形態4では、送信パルスを交互に発射するときやアンテナ6の角度が異なるなど、2種類の受信信号の位相に差が生じる場合(ステップST12)には、符号系列2による復調器(B)9で位相を復調した後に、位相補正器15にて位相差を補正する(ステップST13)。
例えば、符号系列1の復調後の信号をx(f)、そのときの1次エコーからの反射信号をa(f)、2次エコーからの反射信号をb(f)とし、符号系列2の符号系列1の2次エコーに位相を合わせた後の信号をx(f)、そのときの1次エコーからの反射信号をc(f)、2次エコーからの反射信号をb′(f)とする。このとき、x(f)とx(f)の位相の差がθであるとすると、信号のずれをθで修正すると、
e(f)=x(f)−exp(jθ)x(f)
によって、1次エコーのみの信号e(f)が抽出できる。このとき、θは
Figure 0006161465
によって推定された値を用いる。x(f)はx(f)の1番目の要素、は共役、angle( )は、括弧内の位相角[deg]の計算を示す。θは、ずれた位相の角度を示す。
以上説明したように、実施の形態4のレーダ信号処理装置によれば、多次エコー除去手段は、第1の符号系列で変調した送信パルスと、第2の符号系列で変調した送信パルスの受信信号間の位相のずれを補正する位相補正器を有するよう構成したので、2次エコーの信号の振幅が異なる場合も、振幅補正を符号系列2で変調した受信パルスに施すことで、2種類の受信信号の2次エコーが一致し、2次エコーの影響なく1次エコーのみを抽出することが可能となる。
実施の形態5.
実施の形態1〜4は、時間領域で2次エコーを減算し、1次エコーを抽出させる処理であったが、周波数領域で処理を行うことができ、これを実施の形態5として説明する。
送信パルスを符号系列1で位相変調したとき、1次エコーからの反射信号にかかる位相をA、2次エコーからの反射信号にかかる位相をAとする。このとき、Aは、1次エコーからの反射信号にかかる位相の系列をFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)した行列、Aは、2次エコーからの反射信号にかかる位相の系列をFFTした行列を示す。FFTした1次信号をE、2次信号をE、雑音Nをとすると、受信信号Vは、
V=A+A+N
と表すことができる。また、送信パルスを符号系列2で位相変調したとき、1次エコーからの反射信号にかかる位相をB、2次エコーからの反射信号にかかる位相をBとする。このとき、Bは、1次エコーからの反射信号にかかる位相の系列をFFTした行列、Bは、2次エコーからの反射信号にかかる位相の系列をFFTした行列を示す。このとき、受信信号Zは、
Z=B+B+N
と表すことができる。
2種類の符号系列に対し、それぞれ1次エコーの位相を合わせると、下記の通りとなる。
Figure 0006161465
となる。符号系列2の1次エコーは符号系列1と異なる位相を持つため減算しても消えることはなく、2次エコーは一致するため抑圧される。
以上説明したように、実施の形態5のレーダ信号処理装置によれば、多次エコー除去手段は、周波数領域で位相差の減算を行うよう構成したので、周波数領域においても、2次エコーの影響なく1次エコーのみを抽出することが可能となる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
また、実施の形態1〜5では電磁波だけでなく、音波でも実施が可能である。
1 発振器、2 変調器(A)、3 変調器(B)、4 送信機、5 サーキュレータ、6 空中線(アンテナ)、7 受信機、8 復調器(A)、9 復調器(B)、10 変調器(C)、11 減算器、12 補正器、13 強度/速度/速度幅算出器、14 振幅補正器、15 位相補正器。

Claims (6)

  1. 特定の位相変調系列として第2の符号系列と、当該第2の符号系列を定数倍した位相変調系列である第1の符号系列とを用いてパルスを送信する送信手段と、
    受信機により受信された受信パルスについて前記第1の符号系列で変調された送信パルスの1次エコーの位相と前記第2の符号系列で変調された送信パルスの1次エコーの位相とが同じになるようにそれぞれ復調し、当該復調後の受信パルスについて前記第1の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーの相と、前記第2の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーの相を一致させるよう位相をかけ、これら多次エコーの相を一致させた受信パルス同士を減算することで1次エコーのみを抽出する多次エコー除去手段とを備えたレーダ信号処理装置。
  2. 特定の位相変調系列である第2の符号系列の1次エコーと多次エコーとの位相差を定数倍させると、当該第2の符号系列とは異なる位相変調系列である第1の符号系列の1次エコーと多次エコーとの位相差と一致する2種類の位相変調系列を用いてパルスを送信する送信手段と、
    受信機により受信された受信パルスについて前記第1の符号系列で変調された送信パルスの1次エコーの位相と前記第2の符号系列で変調された送信パルスの1次エコーの位相とが同じになるようにそれぞれ復調し、当該復調後の受信パルスについて前記第1の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーの相と、前記第2の符号系列で変調した送信パルスの多次エコーの相を一致させるよう位相をかけ、これら多次エコーの相を一致させた受信パルス同士を減算することで1次エコーのみを抽出する多次エコー除去手段とを備えたレーダ信号処理装置。
  3. 前記多次エコー除去手段は、前記第1の符号系列で変調した送信パルスと、前記第2の符号系列で変調した送信パルスの受信信号間の振幅のずれを補正する振幅補正器を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーダ信号処理装置。
  4. 前記多次エコー除去手段は、前記第1の符号系列で変調した送信パルスと、前記第2の符号系列で変調した送信パルスの受信信号間の位相のずれを補正する位相補正器を有することを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載のレーダ信号処理装置。
  5. 前記多次エコー除去手段は、時間領域で位相差の減算を行うことを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載のレーダ信号処理装置。
  6. 前記多次エコー除去手段は、周波数領域で位相差の減算を行うことを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載のレーダ信号処理装置。
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