JP6161339B2 - 昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置 - Google Patents

昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6161339B2
JP6161339B2 JP2013051029A JP2013051029A JP6161339B2 JP 6161339 B2 JP6161339 B2 JP 6161339B2 JP 2013051029 A JP2013051029 A JP 2013051029A JP 2013051029 A JP2013051029 A JP 2013051029A JP 6161339 B2 JP6161339 B2 JP 6161339B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
switching element
output
level
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013051029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014180087A (ja
Inventor
崇博 今吉
崇博 今吉
昭博 須志原
昭博 須志原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lapis Semiconductor Co Ltd
Original Assignee
Lapis Semiconductor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lapis Semiconductor Co Ltd filed Critical Lapis Semiconductor Co Ltd
Priority to JP2013051029A priority Critical patent/JP6161339B2/ja
Priority to US14/207,681 priority patent/US9455627B2/en
Priority to CN201410091581.4A priority patent/CN104052284B/zh
Publication of JP2014180087A publication Critical patent/JP2014180087A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6161339B2 publication Critical patent/JP6161339B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/02Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac
    • H02M3/04Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/10Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • H02M3/145Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M3/155Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only
    • H02M3/156Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only with automatic control of output voltage or current, e.g. switching regulators
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/32Means for protecting converters other than automatic disconnection
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/0003Details of control, feedback or regulation circuits
    • H02M1/0025Arrangements for modifying reference values, feedback values or error values in the control loop of a converter

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

本発明は、昇圧型スイッチングレギュレータおよび昇圧型スイッチングレギュレータ用の半導体装置に関する。
昇圧型スイッチングレギュレータの一種であるチョッパ方式の昇圧型DC−DCコンバータ(ブーストコンバータ)は、入力された直流をスイッチング素子によってパルス電流に細分化し、それをつなぎ合わせて必要な電圧の直流出力を得るものである。かかる昇圧型のDC−DCコンバータは、スイッチング素子、インダクタ(チョークコイル)、キャパシタ、ダイオード、スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路により構成される。スイッチングレギュレータの最大のメリットは、おおよそ80〜98%と高い電力変換効率が得られる点にあり、電力変換回路としてスイッチングレギュレータを採用することで、消費電力を削減したり、発熱量を抑えたりすることが可能となる。
特許文献1には、スイッチングレギュレータの出力電圧を所定の基準電圧と比較し、これらの電圧の誤差に応じた誤差信号Verrを生成する誤差増幅器と、スイッチングレギュレータの出力インダクタに流れるコイル電流に応じた検出信号を、誤差増幅器からの誤差信号と比較し、検出信号の値が誤差信号の値に達すると所定レベルとなるオフ信号を出力するコンパレータと、オフ信号が所定レベルとなると、スイッチング素子をオフし、クロック信号が所定レベルに遷移すると、スイッチング素子をオンする駆動部と、誤差増幅器から出力される誤差信号を、スイッチングレギュレータの出力電圧に応じたクランプ値にてクランプするクランプ回路と、を備えたスイッチングレギュレータが記載されている。
特許文献2には、マイクロプロセッサ、誘導素子、トランジスタ、ヒステリシスコンパレータおよび論理回路を有する直流変換回路が記載されている。この直流変換回路では、ヒステリシスコンパレータが 直流変換回路の出力信号と第1の基準電位又は第2の基準電位とを比較し、論理回路がヒステリシスコンパレータの出力信号とマイクロプロセッサのクロック信号とを演算し、トランジスタが論理回路の出力信号に応じて誘導素子に流れる電流を制御し、誘導素子に流れる電流に応じて直流変換回路の出力信号を生成する。
特開2009−136064号公報 特開2012−10581号公報
昇圧型のスイッチングレギュレータには、スイッチング素子を駆動するゲート信号のデューティを固定とし、検出した出力電圧が目標電圧よりも小さい場合にはスイッチング素子にゲート信号を供給し、検出した出力電圧が目標電圧よりも大きい場合にはスイッチング素子にゲート信号を供給しないという制御方式がある。このような制御方式によれば、例えば出力電圧に応じてゲート信号のパルス幅を制御するPWM方式のスイッチングレギュレータと比較して回路規模を小さくすることが可能となる。
一般的にスイッチングレギュレータでは、制御方式にかかわらず、スイッチング素子によって直流電流を細かく切り刻むため、出力電圧に比較的大きなリップルを生じる。固定デューティ方式のスイッチングレギュレータでは、出力電圧に生じるリップルを低減させるべくスイッチング素子のオフ期間を確保しようとすると所望の出力電圧が得られない場合があり、リップルの低減が困難である。
そこで、本発明は、出力電圧のリップルを抑制することができる昇圧型スイッチングレギュレータおよび昇圧型スイッチングレギュレータ用の半導体装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る昇圧型スイッチングレギュレータは、インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを備えた昇圧型スイッチングレギュレータであって、前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、前記検出電圧のレベルが所定値よりも低いとき、前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給することにより前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧のレベルが前記所定値よりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記検出電圧のレベルを高電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記検出電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記検出電圧のレベルよりも高くする検出電圧レベルシフト部と、
を含む。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る他の昇圧型スイッチングレギュレータは、インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを備えた昇圧型スイッチングレギュレータであって、前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、前記検出電圧のレベルが基準電圧のレベルよりも低いとき、前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給することにより前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧のレベルが前記基準電圧のレベルよりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記基準電圧のレベルを低電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記基準電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記基準電圧のレベルよりも低くする基準電圧レベルシフト部と、を含む。
また、上記の目的を達成するめに、本発明に係る半導体装置は、インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを含む外部部品が接続される昇圧型スイッチングレギュレータ用の半導体装置であって、前記出力端子に接続される第1端子と、前記スイッチング素子に接続される第2端子と、前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、前記第1端子に接続され、前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、前記検出電圧のレベルが所定値よりも低いとき、前記第2端子を介して前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給して前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧のレベルが前記所定値よりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記検出電圧のレベルを高電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記検出電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記検出電圧のレベルよりも高くする検出電圧レベルシフト部と、を含む。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る他の半導体装置は、インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを含む外部部品が接続される昇圧型スイッチングレギュレータ用の半導体装置であって、前記出力端子に接続される第1端子と、前記スイッチング素子に接続される第2端子と、前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、前記第1端子に接続され、前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、前記検出電圧のレベルが基準電圧のレベルよりも低いとき、前記第2端子を介して前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給して前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧が前記基準電圧のレベルよりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記基準電圧のレベルを低電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記基準電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記基準電圧のレベルよりも低くする基準電圧レベルシフト部と、を含む。
本発明に係る昇圧型スイッチングレギュレータおよび昇圧型スイッチングレギュレータ用の半導体装置によれば、出力電圧のリップルを抑制することが可能となる。
本発明の比較例に係る昇圧型スイッチングレギュレータの構成を示すブロック図である。 本発明の比較例に係る昇圧型スイッチングレギュレータの動作を示すタイムチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るシフトレジスタの動作を示すタイムチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータの動作を示すタイムチャートである。 図6(a)〜図6(c)は、本発明の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータの部分的な構成を示すブロック図である。 図7(a)〜図7(d)は、本発明の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータの部分的な構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータの部分的な構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るシフトレジスタの動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する前に、比較例に係る昇圧型スイッチングレギュレータについて説明する。
図1は、デューティ一定のゲート信号を用いる固定デューティ方式を採用した本発明の比較例に係る昇圧型スイッチングレギュレータ100(以下、単にレギュレータ100とも称する)の構成を示すブロック図である。
レギュレータ100は、パルス生成器10、フリップフロップ11、ANDゲート12、第1の比較器13、第2の比較器14および抵抗素子R1〜R3を含む制御回路101と、電源入力端子15、出力端子16、スイッチング素子Q1、インダクタ(チョークコイル)L1、ダイオードD1およびキャパシタC1を含む出力回路102と、を含んで構成されている。
制御回路101は、半導体集積回路として構成され、ANDゲート12の出力端子が接続された第1端子51と、抵抗素子R1の一端が接続された第2端子52と、抵抗素子R2の一端が接続された第3端子53と、を有している。出力回路102の各構成部品は、第1端子51、第2端子52および第3端子53を介して、半導体集積回路として構成される制御回路101に接続されることによりレギュレータ100が構成される。レギュレータ100は、電源入力端子15に供給される入力電圧VINを所定の目標電圧Vまで昇圧し、これを出力端子16から出力電圧VOUTとして出力するものである。
入力電圧VINが供給される入力端子15には、インダクタL1の一方の端子が接続される。インダクタL1の他方の端子には、スイッチング素子Q1を構成するNMOSトランジスタのドレイン端子およびダイオードD1のアノードが接続される。ダイオードD1のカソードは、出力端子16およびキャパシタC1の一方の端子が接続され、キャパシタC1の他方の端端はグランドラインに接続される。
スイッチング素子Q1がオン状態となることにより、インダクタL1にはエネルギーが蓄えられる。一方、スイッチング素子Q1がオフ状態となることにより、インダクタL1は蓄えたエネルギーを放出して、電流変化を妨げる方向に誘導電流を発生させる。誘導電流は、ダイオードD1を介してキャパシタC1を流れることにより、キャパシタC1を充電する。すなわち、スイッチング素子Q1のオフ期間においては、インダクタL1に蓄えられた電荷がキャパシタC1に輸送される。
抵抗素子R1は、インダクタL1およびスイッチング素子Q1を流れるインダクタ電流Iを電圧に変換するための電流検出抵抗であり、一方の端子が、第2端子52を介してスイッチング素子Q1のソース端子に接続され、他方の端子がグランドラインに接続されている。スイッチング素子Q1と抵抗素子R1との接続点に生じる電圧(以下、第1の検出電圧VS1と称する)は、第1の比較器13の反転入力端子に接続されている。第1の比較器13の非反転入力端子には、第1の基準電圧Vref1が供給されている。第1の比較器13は、反転入力端子に入力される第1の検出電圧VS1のレベルが第1の基準電圧Vref1のレベルを超えるとローレベルの第1の判定信号S13を出力し、これをフリップフロップ11のリセット入力端子RNに供給する。
直列接続された抵抗素子R2およびR3からなる分圧回路は、第3端子53を介して出力端子16に接続されている。出力端子16に出力される出力電圧VOUTは、抵抗素子R2およびR3の抵抗比に応じて分圧される。出力電圧VOUTに応じた電圧(以下、第2の検出電圧VS2と称する)が抵抗素子R2およびR3の接続点から導出され第2の比較器14の反転入力端子に供給される。第2の比較器14の非反転入力端子には、第2の基準電圧Vref2が供給されている。第2の比較器14は、反転入力端子に入力される第2の検出電圧VS2のレベルが第2の基準電圧Vref2のレベルを超えるとローレベルの第2の判定信号S14を出力し、これをフリップフロップ11のデータ入力端子Dに供給する。なお、抵抗素子R2は可変抵抗とされ、抵抗素子R2の抵抗値によって出力電圧VOUTの目標値を調整できる構成となっている。
パルス生成器10は、図示しないクロック生成器から供給される基準クロック信号SCKを入力とし、基準クロック信号SCKに同期した一定のデューティを有するパルス信号S10を生成し、これをANDゲート12の第1の入力端子に供給する。基準クロック信号SCKは、フリップフロップ11のクロック入力端子Cにも供給される。
フリップフロップ11は、第1の判定信号S13をリセット入力とし、第2の判定信号S14をデータ入力とし、基準クロック信号SCKをクロック入力として動作するDフリップフロップである。フリップフロップ11は、データ入力端子Dに入力される第2の判定信号S14の信号レベルを基準クロック信号SCKの立ち上がりのタイミングで保持し、その保持している値をデータ出力端子Qから出力し、リセット入力端子RNに入力される第1の判定信号S13の信号レベルがローレベルとなったときにデータ出力端子Qから出力している出力値をリセットする(すなわちローレベルとする)。すなわち、フリップフロップ11は、レギュレータ100の出力電圧VOUTが所定の目標電圧Vを超えたとき、または、インダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが所定の過電流保護作動閾値IF(以下閾値IFとも称する)を超えたときにローレベルを呈し、それ以外はハイレベルを呈するゲート制御信号S11をデータ出力端子Qから出力する。ゲート制御信号S11は、ANDゲート12の第2の入力端子に供給される。
ANDゲート12は、第1の入力端子に入力されるパルス生成器10からのパルス信号S10と、第2の入力端子に入力されるフリップフロップ11からのゲート制御信号S11の論理積を演算し、その演算結果をゲート信号S12として出力する。ゲート信号S12は、第1端子51を介してスイッチング素子Q1のゲート端子に供給される。
すなわち、フリップフロップ11から出力されるゲート制御信号S11がハイレベルとなる期間(出力電圧VOUTが所定の目標電圧V以下であり且つインダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが閾値IF以下のとき)ではパルス生成器10からのパルス信号S10がゲート信号S12としてスイッチング素子Q1のゲートに供給される。この場合、スイッチング素子Q1は、供給されたパルス信号S10の信号レベルに応じてオンオフ動作を行うので、出力電圧VOUTは上昇する(昇圧動作)。一方、フリップフロップ11のゲート制御信号S11がローレベルとなる期間(出力電圧VOUTが所定の目標電圧Vを超えたとき、またはインダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが閾値IFを超えたとき)では、パルス生成器10からのパルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。この場合、スイッチング素子Q1のオンオフ動作が停止するので、出力電圧VOUTは低下する(降圧動作)。このように、ゲート制御信号S11によってパルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給および非供給が制御される。
以下に、上記の構成を有する比較例に係るレギュレータ100の動作について説明する。図2は、比較例に係るレギュレータ100の動作を示すタイムチャートである。
パルス生成器10は、一定周期の基準クロック信号SCKが入力されると、これに同期した一定デューティのパルス信号S10を生成する。レギュレータ100の出力端子16から出力される出力電圧VOUTが目標電圧V以下の期間では第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はハイレベルとなるので、第1の比較器13によって過電流が検出されない限り、ゲート制御信号S11はハイレベルとなり、パルス信号S10がゲート信号S12としてスイッチング素子Q1に供給される。これにより、スイッチング素子Q1がパルス信号S10に従ってオンオフを繰り返し、これに応じてインダクタL1はエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。インダクタL1から放出された誘導電流は、ダイオードD1を介してキャパシタC1に流れ、キャパシタC1を充電する。これにより、出力電圧VOUTが上昇する(昇圧動作)。
出力電圧VOUTが目標電圧Vに達すると、第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はローレベルとなり、これによってゲート制御信号S11がローレベルとなるので、パルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。これにより、スイッチング素子Q1はオフ状態となり、インダクタL1によるエネルギーの蓄積および放出が停止され、出力電圧VOUTは徐々に低下する(降圧動作)。
出力電圧VOUTが目標電圧Vを下回ると、スイッチング素子Q1のオンオフ動作が再開され、出力電圧VOUTは上昇し始める。このように、レギュレータ100は、出力電圧VOUTに応じて、一定デューティのパルス信号S10の供給および非供給をゲート制御信号S11によって制御することにより、出力電圧VOUTを目標値に収束させる。
また、インダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが所定の過電流保護作動閾値IFを超えると、第1の比較器13から出力される判定信号S13がローレベルとなり、ゲート制御信号S11がローレベルとなるので、パルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。これにより、スイッチング素子Q1はオフ状態となるので、過電流によるスイッチング素子Q1の発熱や破壊を防止することができる。
しかしながら、上記の制御方式では、以下のような問題が生じる場合がある。すなわち、パルス信号S10のオンデューティが大きいと、入力電圧VINの大きさやスイッチング素子Q1の製造ばらつき等によっては、インダクタL1からキャパシタC1への電荷の輸送が不十分となることがある。かかる状況において、パルス信号S10に応じてスイッチング素子Q1のオンオフ動作が繰り返されると、インダクタL1から放出される電荷量よりもインダクタL1に蓄積される電荷量の方が多くなる。その結果、インダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れる電流ILが重畳されて過大となり、第1の比較器13による過電流保護機能が作動し、スイッチング素子Q1がオフ状態となる。これにより、インダクタL1に蓄積された電荷がキャパシタC1に一気に流れ込み、出力電圧VOUTにリップルを生じる結果となる。
このような過電流保護機能の誤作動を回避するために、パルス信号S10のデューティを小さくして、スイッチング素子Q1のオフ期間を確保しようとすると、出力電圧VOUTに生じるリップルは小さくなるものの出力電圧VOUTが目標電圧Vに達しない場合がある。すなわち、固定デューティ方式の昇圧型スイッチングレギュレータでは、昇圧比A(=出力電圧VOUT/入力電圧VIN)と、パルス信号S10のデューティ比D(=ハイレベル期間/(ハイレベル期間+ローレベル期間))との関係は、下記の式(1)によって表すことができる。
A=1/(1−D) ・・・(1)
例えば、入力電圧VINの10倍の出力電圧VOUTを得ようとする場合(昇圧比A=10)、パルス信号S10のデューティ比Dを概ね90%に設定する必要がある。このように、固定デューティ方式の昇圧型スイッチングレギュレータでは、パルス信号S10のデューティ比Dによって昇圧比Aが概ね定まるので、出力電圧VOUTを維持しつつリップルを小さくすることが困難である。
[第1の実施形態]
図3は、本発明の第1の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータ1(以下、単に、レギュレータ1とも称する)の構成を示すブロック図である。なお、図3において、上記した比較例に係る昇圧型スイッチングレギュレータ100と同一の構成要素および信号等には、同一の参照符号を付与している。
昇圧型スイッチングレギュレータ1は、制御回路2と、出力回路3とを含んで構成されている。制御回路2は、パルス生成器10、フリップフロップ11(以下、FF11と称する)、ANDゲート12、第1の比較器13、第2の比較器14、抵抗素子R1〜R4、スイッチング素子Q2、NOTゲート30、シフトレジスタを構成する3段のフリップフロップ21、22および23(以下、FF21、FF22およびFF23と称する)を含む。本実施形態では、制御回路2は、半導体集積回路として構成されている。出力回路3は、電源入力端子15と、出力端子16と、スイッチング素子Q1と、インダクタ(チョークコイル)L1と、ダイオードD1と、キャパシタC1と、を含む。
制御回路2は、ANDゲート12の出力端子が接続された第1端子51と、抵抗素子R1の一端が接続された第2端子52と、抵抗素子R2の一端が接続された第3端子53と、を有している。出力回路3の各構成部品は、第1端子51、第2端子52および第3端子53を介して、半導体集積回路として構成される制御回路2に接続されることによりレギュレータ1が構成される。レギュレータ1は、電源入力端子15に供給される入力電圧VINを所定の目標電圧Vまで昇圧し、これを出力端子16から出力電圧VOUTとして出力するものである。
入力電圧VINが供給される入力端子15には、インダクタL1の一方の端子が接続されている。インダクタL1の他方の端子には、スイッチング素子Q1を構成するNMOSトランジスタのドレイン端子およびダイオードD1のアノードが接続される。ダイオードD1のカソードは、出力端子16およびキャパシタC1の一方の端子が接続され、キャパシタC1の他方の端端はグランドラインに接続されている。スイッチング素子Q1がオン状態となることにより、インダクタL1にはエネルギーが蓄えられる。一方、スイッチング素子Q1がオフ状態となることにより、インダクタL1は蓄えたエネルギーを放出して、電流変化を妨げる方向に誘導電流を発生させる。誘導電流は、ダイオードD1を介してキャパシタC1を流れることにより、キャパシタC1を充電する。すなわち、スイッチング素子Q1のオフ期間においては、インダクタL1に蓄えられた電荷がキャパシタC1に輸送される。
抵抗素子R1は、インダクタL1およびスイッチング素子Q1を流れるインダクタ電流Iを電圧に変換するための電流検出抵抗であり、一方の端子が、第2端子52を介してスイッチング素子Q1のソース端子に接続され、他方の端子がグランドラインに接続されている。スイッチング素子Q1と抵抗素子R1との接続点の電圧は、インダクタ電流Iの大きさに応じた第1の検出電圧VS1として第1の比較器13の反転入力端子に供給される。第1の比較器13の非反転入力端子には、第1の基準電圧Vref1が供給されている。第1の比較器13は、反転入力端子に入力される第1の検出電圧VS1のレベルが第1の基準電圧Vref1のレベルを超えるとローレベルの第1の判定信号S13を出力し、これをFF11のリセット入力端子RNに供給する。
直列接続された抵抗素子R2、R3およびR4からなる分圧回路は、第3端子53を介して出力端子16に接続されている。出力端子16に出力される出力電圧VOUTは、抵抗素子R2、R3およびR4の抵抗比に応じて分圧される。出力電圧VOUTの大きさに応じた第2の検出電圧VS2が抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点から導出され、第2の比較器14の反転入力端子に供給される。第2の比較器14の非反転入力端子には、第2の基準電圧Vref2が供給されている。第2の比較器14は、反転入力端子に入力される第2の検出電圧VS2のレベルが第2の基準電圧Vref2のレベルを超えるとローレベルの判定信号S14を出力し、これをFF11のデータ入力端子Dに供給するとともに、シフトレジスタを構成するFF21、FF22およびFF23の各リセット入力端子RNに供給する。なお、抵抗素子R2は可変抵抗とされ、抵抗素子R2の抵抗値によって出力電圧VOUTの目標値を調整できる構成となっている。抵抗素子R2、R3およびR4からなる分圧回路は、本発明における検出電圧生成部に対応する。
パルス生成器10は、図示しないクロック生成器から供給される基準クロック信号SCKを入力とし、基準クロック信号SCKに同期した一定のデューティを有するパルス信号S10を生成し、これをANDゲート12の第1の入力端子に供給する。基準クロック信号SCKは、FF11のクロック入力端子Cにも供給される。
FF11は、第1の判定信号S13をリセット入力とし、第2の判定信号S14をデータ入力とし、基準クロック信号SCKをクロック入力として動作するDフリップフロップである。FF11は、データ入力端子Dに入力される第2の判定信号S14の信号レベルを基準クロック信号SCKの立ち上がりのタイミングで保持し、その保持している値をデータ出力端子Qから出力し、リセット入力端子RNに入力される第1の判定信号S13のレベルがローレベルとなったときにデータ出力端子Qから出力される出力値をリセットする(すなわちローレベルとする)。すなわち、FF11は、レギュレータ1の出力電圧VOUTが所定の目標電圧Vを超えたとき、または、インダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが所定の過電流保護作動閾値IF(以下閾値IFとも称する)を超えたときにローレベルを呈し、それ以外はハイレベルを呈するゲート制御信号S11をデータ出力端子Qから出力する。ゲート制御信号S11は、ANDゲート12の第2の入力端子に供給される。
ANDゲート12は、第1の入力端子に入力されるパルス生成器10からのパルス信号S10と、第2の入力端子に入力されるFF11からのゲート制御信号S11の論理積を演算し、その演算結果をゲート信号S12として出力する。ゲート信号S12は、第1端子51を介してスイッチング素子Q1のゲート端子に供給される。
すなわち、FF11から出力されるゲート制御信号S11がハイレベルとなる期間(出力電圧VOUTが所定の目標電圧V以下であり且つインダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが閾値IF以下のとき)ではパルス生成器10からのパルス信号S10がゲート信号S12としてスイッチング素子Q1のゲート端子に供給される。この場合、スイッチング素子Q1は、供給されるパルス信号S10の信号レベルに応じてオンオフ動作を行うので、出力電圧VOUTは上昇する(昇圧動作)。一方、FF11から出力されるゲート制御信号S11がローレベルとなる期間(出力電圧VOUTが所定の目標電圧Vを超えたとき、またはインダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが閾値IFを超えたとき)では、パルス生成器10からのパルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。この場合、スイッチング素子Q1のオンオフ動作が停止するので、出力電圧VOUTは低下する(降圧動作)。このように、ゲート制御信号S11によってパルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給および非供給が制御される。なお、抵抗素子R2〜R4、第2の比較器14、FF11およびANDゲート12は、本発明における出力電圧制御部に対応する。また、抵抗素子R1、第1の比較器13、FF11およびANDゲート12は、本発明における過電流保護部に対応する。
本実施形態に係るレギュレータ1は、上記したように、3つのFF21、FF22およびFF23をカスケード接続することにより構成されるシフトレジスタを含んでいる。FF21、FF22およびFF23のリセット入力端子RNにはそれぞれ、第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14が入力され、クロック入力端子Cにはそれぞれ、パルス生成器10から出力されるパルス信号S10が供給される。
シフトレジスタを構成する初段のFF21のデータ入力端子Dには、所定の電圧レベル(例えば電源電圧レベル)が供給される。2段目のFF22のデータ入力端子Dには、初段のFF21からの出力信号が供給される。最終段のFF23のデータ入力端子Dには、2段目のFF22からの出力信号が供給される。最終段のFF23のデータ出力端子Qから出力される出力信号は、昇圧動作判定信号S23として出力され、NOTゲート30によって反転された後、スイッチング素子Q2のゲート端子に供給される。
スイッチング素子Q2は、昇圧動作判定信号S23がローレベル(すなわち、NOTゲート30の出力信号S30がハイレベル)のときオン状態となり、昇圧動作判定信号S23がハイレベル(すなわち、NOTゲート30の出力信号S30がローレベル)のときオフ状態となるNチャネルMOSFETにより構成されている。スイッチング素子Q2は、抵抗素子R3とグランドラインとの間に設けられた抵抗素子R4に並列接続されている。より具体的には、スイッチング素子Q2のドレイン端子は、抵抗素子R3と抵抗素子R4との接続点に接続され、スイッチング素子Q2のソース端子は、抵抗素子R4の他方の端子すなわちグランドラインに接続されている。スイッチング素子Q2がオン状態となることにより、抵抗素子R4の両端が短絡され、抵抗素子R2、R3およびR4からなる分圧回路において、抵抗素子R4がキャンセルされる。
図4は、FF21、FF22およびFF23によって構成されるシフトレジスタの動作およびスイッチング素子Q2の動作を示すタイムチャートである。第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14は、レギュレータ1の出力電圧VOUTが目標電圧Vを下回る時刻tにおいてハイレベルとなる。その後、レギュレータ1では、昇圧動作が開始される。また、第2の判定信号S14がハイレベルとなると、シフトレジスタを構成するFF21、FF22およびFF23のリセットが解除される。これにより、FF21、F22およびFF23は、データ出力端子Qから順次ハイレベルの出力信号を出力する。最終段のFF23は、パルス信号S10において、第2の判定信号S14がハイレベルとなった時点からカウントして3回目の立ち上がりエッジが生じる時刻tにおいてハイレベルを呈する昇圧動作判定信号S23を出力する。その後、レギュレータ1の出力電圧VOUTが目標電圧Vを上回る時刻tにおいて第2の判定信号S14がローレベルとなると、FF21、FF22およびFF23は、それぞれリセット状態となり、ローレベルの出力信号を出力する。すなわち、最終段のFF23は、昇圧期間内における時刻tから時刻tまでの期間に亘りハイレベルを呈する昇圧動作判定信号S23を出力する。
このように、昇圧動作判定信号S23は、レギュレータ1が昇圧動作モードに移行してスイッチング素子Q1のオンオフ動作が所定回数繰り返された後にハイレベルを呈し、レギュレータ1が降圧動作モードに移行すると、ローレベルを呈する。従って、昇圧動作判定信号S23は、レギュレータ1が昇圧動作モードにあることを示しているといえる。なお、第2の判定信号S14がローレベルとなった後、何回目のパルス信号S10の立ち上がり時点で昇圧動作判定信号S23をハイレベルとするかは、シフトレジスタを構成するフリップフロップの段数を変化させることで調整可能である。本実施形態では、3段のフリップフロップでシフトレジスタを構成しているが、フリップフロップの段数を増減して昇圧動作判定信号S23がハイレベルとなるタイミングを変更してもよい。
昇圧動作判定信号S23がハイレベルを呈する間、スイッチング素子Q2のゲート端子にはローレベルの信号S30が供給される。すなわち、昇圧動作が開始されると、スイッチング素子Q2がオフ状態となり、抵抗素子R4が分圧抵抗として有効に機能する。これにより、スイッチング素子Q2がオン状態となっている場合(降圧動作時)と比較して、抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点から導出される第2の検出電圧VS2のレベルが高くなる。一方、昇圧動作判定信号S23がローレベルを呈する間、スイッチング素子Q2がオン状態となり、抵抗素子R4の両端が短絡されて抵抗素子R4がキャンセルされる。これにより、スイッチング素子Q2がオフ状態となっている場合(昇圧動作時)と比較して、抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点から導出される第2の検出電圧VS2のレベルは低くなる。なお、FF21、FF22、FF23、NOTゲート30およびスイッチング素子Q2は、本発明における検出電圧レベルシフト部に対応する。
図5は、本実施形態に係るレギュレータ1の全体的な動作を示すタイムチャートである。パルス生成器10は、一定周期の基準クロック信号SCKが入力されると、これに同期した一定デューティのパルス信号S10を生成する。レギュレータ1の出力端子16から出力される出力電圧VOUTが目標電圧V以下の期間では第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はハイレベルとなるので、第1の比較器13によって過電流が検出されない限り、ゲート制御信号S11はハイレベルとなり、パルス信号S10がゲート信号S12としてスイッチング素子Q1に供給される。これにより、スイッチング素子Q1がパルス信号S10に従ってオンオフを繰り返し、これに応じてインダクタL1はエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。インダクタL1から放出された誘導電流は、ダイオードD1を介してキャパシタC1に流れ、キャパシタC1を充電する。これにより、出力電圧VOUTが上昇する(昇圧動作)。
シフトレジスタを構成する最終段のFF23は、昇圧動作が開始された後、パルス信号S10の3回目の立ち上がりエッジが生じた時点においてハイレベルを呈する昇圧動作判定信号S23を出力する。これにより、スイッチング素子Q2のゲート端子には、NOTゲート30を介してローレベルの信号S30が供給されるので、それまでオン状態であったスイッチング素子Q2はオフ状態となる。スイッチング素子Q2がオフ状態となると、抵抗素子R4は、分圧抵抗として有効に機能する。これにより、抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点から導出される第2の検出電圧VS2のレベルが図5に示すように高電圧側にレベルシフトする。すなわち、本実施形態に係るレギュレータ1では、昇圧動作が開始されると第2の比較器14の反転入力端子に供給される出力電圧VOUTの検出レベルが上昇する。
その後、昇圧動作が継続され、高電圧側にレベルシフトした第2の検出電圧VS2のレベルが、第2の基準電圧Vref2のレベルに達すると、第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はローレベルとなり、これによってゲート制御信号S11がローレベルとなるので、パルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。これにより、スイッチング素子Q1はオフ状態となり、インダクタL1によるエネルギーの蓄積が停止され、出力電圧VOUTは徐々に低下する(降圧動作)。昇圧期間内において第2の検出電圧VS2を高電圧側にレベルシフトさせておくことで、降圧動作への移行をより早い段階で行うことが可能となる。従って、インダクタL1に蓄積されたエネルギーを早めに解放することが可能となり、出力電圧VOUTに生じるリップルを低減することが可能となる。
一方、第2の判定信号S14がローレベルとなると、シフトレジスタを構成するFF21、FF22およびFF23は、それぞれリセットされ、最終段のFF23の出力信号である昇圧動作判定信号S23は、ローレベルとなる。これにより、スイッチング素子Q2のゲート端子には、NOTゲート30を介してハイレベルの信号S30が供給されるので、オフ状態であったスイッチング素子Q2はオン状態となる。スイッチング素子Q2がオン状態となると、抵抗素子R4はキャンセルされ、抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点から導出される第2の検出電圧VS2のレベルが図5に示すように低電圧側にレベルシフトする。すなわち、本実施形態に係るレギュレータ1では、降圧動作が開始されると第2の比較器14の反転入力端子に供給される出力電圧VOUTの検出レベルが低下する。
低電圧側にレベルシフトした第2の検出電圧VS2のレベルが、第2の基準電圧Vref2のレベルを下回ると、第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はハイレベルとなり、これによってゲート制御信号S11がハイレベルとなるので、スイッチング素子Q1のオンオフ動作が再開され、出力電圧VOUTは上昇し始める。このように、レギュレータ1は、出力電圧VOUTに応じて、一定デューティのパルス信号S10の供給および非供給をゲート制御信号S11によって制御することにより、出力電圧VOUTを目標値に収束させる。
また、インダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れるインダクタ電流Iが所定の過電流保護作動閾値IFを超えると、第1の比較器13から出力される第1の判定信号S13がローレベルとなり、ゲート制御信号S11がローレベルとなるので、パルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。これにより、スイッチング素子Q1はオフ状態となるので、過電流によるスイッチング素子Q1の発熱や破壊を防止することができる。
本実施形態に係るレギュレータ1においても、比較例に係るレギュレータ100と同様、パルス信号S10のオンデューティが大きいと、入力電圧VINの大きさやスイッチング素子Q1の製造ばらつき等によっては、インダクタL1からキャパシタC1への電荷の輸送が不十分となることがある。かかる状況において、パルス信号S10に応じてスイッチング素子Q1のオンオフ動作が繰り返されると、インダクタL1から放出される電荷量よりもインダクタL1に蓄積される電荷量の方が多くなる。その結果、インダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れる電流ILが重畳されることとなる。
そこで、本実施形態に係るレギュレータ1においては、シフトレジスタを構成するFF21、FF22およびFF23によって昇圧動作の開始を判定し、昇圧動作の開始が判定された場合にスイッチング素子Q2をオフ状態として、抵抗素子R4を分圧抵抗として有効に機能させる。これにより、抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点から導出される第2の検出電圧VS2のレベルが高電圧側にシフトする。従って、昇圧期間内において、第2の検出電圧VS2は、より早い段階で第2の基準電圧Vref2に到達する。その結果、降圧動作への移行をより早い段階で行うことが可能となり、インダクタL1に蓄積されたエネルギーを早めに解放することが可能となる。これにより、第1の比較器13による過電流保護機能の作動が回避され、出力電圧VOUTに生じるリップルを低減することが可能となる。一方、レギュレータ1が降圧動作に移行した後は、抵抗素子Q2をオン状態として、抵抗素子R4をキャンセルさせる。これにより、抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点から導出される第2の検出電圧VS2のレベルが低電圧側にシフトする。従って、昇圧期間内において、第2の検出電圧VS2を高電圧側にシフトさせても、出力電圧VOUTを所望の目標電圧Vに収束させることできる。
また、本実施形態に係るレギュレータ1では、FF21、FF22およびFF23によって構成されるシフトレジスタを用いて、スイッチング素子Q1のオンオフが複数回繰り返された場合に昇圧動作判定を行うこととしているので、昇圧動作判定をより確実に行うことができる。なお、本実施形態では、3段のフリップフロップでシフトレジスタを構成しているが、フリップフロップの段数を増減して昇圧動作判定を行うパルス信号S10のパルス数を増減することが可能である。
図6および図7は、昇圧期間において第2の検出電圧VS2のレベルを高電圧側にシフトさせるための構成のバリエーションを示すブロック図である。図6(a)に示すように、スイッチング素子Q2をPチャネルMOSFETで構成してもよい。この場合、シフトレジスタを構成する最終段のFF23とスイッチング素子Q2との間にNOTゲートを挿入することが不要となる。
また、図6(b)および図6(c)に示すように、スイッチング素子Q2に並列接続された抵抗素子R4を抵抗素子R2と抵抗素子R3との間に挿入するとともに、抵抗素子R2と抵抗素子R4との接続点の電圧を第2の検出電圧VS2として導出してもよい。この場合において、図6(b)に示すように、スイッチング素子Q2をNチャネルMOSFETで構成してもよい。この場合には、FF23とスイッチング素子Q2との間にNOTゲート30を挿入する。一方、図6(c)に示すように、スイッチング素子Q2をPチャネルMOSFETで構成してもよい。この場合には、FF23とスイッチング素子Q2との間にNOTゲート30を挿入することが不要となる。
また、図7(a)および図7(b)に示すように、スイッチング素子Q2に並列接続された抵抗素子R4を抵抗素子R2と抵抗素子R3との間に挿入するとともに、抵抗素子R4と抵抗素子R3との接続点の電圧を第2の検出電圧VS2として導出してもよい。この場合において、図7(a)に示すように、スイッチング素子Q2をNチャネルMOSFETで構成してもよい。この場合には、FF23とスイッチング素子Q2との間にNOTゲート30を挿入することが不要となる。一方、図7(b)に示すように、スイッチング素子Q2をPチャネルMOSFETで構成してもよい。この場合には、FF23とスイッチング素子Q2との間にNOTゲート30を挿入する。
また、図7(c)および図7(d)に示すように、スイッチング素子Q2に並列接続された抵抗素子R4を、出力端子16に接続される第3端子53と抵抗素子R2との間に挿入するとともに、抵抗素子R2と抵抗素子R3との接続点の電圧を第2の検出電圧VS2として導出してもよい。この場合において、図7(c)に示すように、スイッチング素子Q2をNチャネルMOSFETで構成してもよい。この場合には、FF23とスイッチング素子Q2との間にNOTゲート30を挿入することが不要となる。一方、図7(b)に示すように、スイッチング素子Q2をPチャネルMOSFETで構成してもよい。この場合には、FF23とスイッチング素子Q2との間にNOTゲート30を挿入する。
なお、上記の実施形態では、抵抗素子R4に並列接続されたスイッチング素子Q2のオンオフによって第2の検出電圧VS2のレベルをシフトさせる場合を例示したが、例えば、抵抗素子R4を可変抵抗で構成し、昇圧動作判定信号S23に応じて抵抗素子R4の抵抗値を変化させることにより第2の検出電圧VS2のレベルをシフトさせてもよい。また、互いに抵抗値の異なる2つの抵抗素子のいずれかを、昇圧動作判定信号S23に応じて選択的に抵抗素子R3とグランドラインとの間に挿入することにより、第2の検出電圧VS2のレベルをシフトさせてもよい。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の第2の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータの部分的な構成を示すブロック図である。上記した第1の実施形態に係るレギュレータ1では、昇圧動作移行後に生じるパルス信号S10のパルス数が所定数になったときに第2の検出電圧VS2を高電圧側にレベルシフトするものであり、第2の検出電圧VS2が高電圧側にレベルシフトするための条件としての昇圧動作移行後に生じるパルス信号S10のパルス数が固定となっていた。これに対し、第2の実施形態に係るレギュレータでは、第2の検出電圧VS2が高電圧側にレベルシフトするための条件としての昇圧動作移行後に生じるパルス信号のパルス数が可変とされている。つまり、第2の実施形態では、第2の検出電圧VS2の高電圧側へのレベルシフトが開始されるタイミングが可変とされている。なお、図8では、第2の検出電圧VS2をレベルシフトさせるための構成部分のみが示されている。他の構成部分は、第1の実施形態に係るレギュレータ1と同様である。
第2の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータは、シフトレジスタを構成するFF21、FF22およびFF23の出力信号のいずれかを選択するセレクタ26を有する。セレクタ26は、FF21、FF22およびFF23のデータ出力端子Qにそれぞれ接続されたデータ入力端子D1、D2、D3と、外部から供給される選択信号を受け付ける第4端子54に接続された選択信号入力端子Sと、選択信号入力端子Sに入力された選択信号に基づいてデータ入力端子D1、D2、D3に入力された信号のうちのいずれかを選択して出力する出力端子Oと、を有する。セレクタ26の出力端子Oから出力される出力信号は、NOTゲート30を介してスイッチング素子Q2に供給される。
このような構成によれば、外部から第4の端子54を介して選択信号を供給することで、FF1、FF2およびFF3から出力される出力信号のうちユーザによって選択されたものをスイッチング素子Q2に供給することが可能となる。これにより、第2の検出電圧VS2の高電圧側へのレベルシフトが開始されるタイミングをユーザが選択することが可能となる。従って、実デバイス上の動作を確認しながら、所望の結果が得られるように第2の検出電圧VS2の高電圧側へのレベルシフトが開始されるタイミングを調整することができる。なお、本実施形態では、シフトレジスタを構成するフリップフロップを3段構成としているが、フリップフロップの段数は適宜増減することが可能である。本実施形態では、フリップフロップの段数が多い程、第2の検出電圧VS2のレベルシフトのタイミングの調整範囲を拡大することが可能となる。
[第3の実施形態]
図9は、本発明の第3の実施形態に係る昇圧型スイッチングレギュレータ1a(以下、単にレギュレータ1aとも称する)の構成を示すブロック図である。上記した第1の実施形態に係るレギュレータ1は、昇圧期間内において出力電圧VOUTの大きさに応じた検出電圧VS2のレベルを高電圧側にレベルシフトさせることにより降圧動作への移行を早めるものであった。これに対して、本発明の第3の実施形態に係るレギュレータ1aでは昇圧期間内において、第2の比較器14の非反転入力端子に供給される第2の基準電圧Vref2のレベルを低電圧側にシフトさせることにより降圧動作への移行を早めるものである。以下、第3の実施形態に係るレギュレータ1aが第1の実施形態に係るレギュレータ1と異なる部分について説明する。
第2の比較器14の非反転入力端子に供給される第2の基準電圧Vref2は、例えば電源ラインVDDとグランドラインとの間に設けられた、抵抗素子R11、R12およびR13を直列接続して構成される分圧回路によって生成される。すなわち、抵抗素子R11とR12との接続点の電圧が第2の基準電圧Vref2として導出されて第2の比較器14の非反転入力端子に供給される。
本実施形態に係るレギュレータ1aは、3つのフリップフロップ31、32および33(以下、FF31、FF32およびFF33と称する)をカスケード接続することにより構成されるシフトレジスタを含んでいる。FF31、FF32およびFF33のリセット入力端子RNにはそれぞれ、第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14が入力され、クロック入力端子Cにはそれぞれ、パルス生成器10から出力されるパルス信号S10が供給される。
シフトレジスタを構成する初段のFF31のデータ入力端子Dには、所定の電圧レベル(例えば電源電圧レベル)が供給される。2段目のFF32のデータ入力端子Dには、初段のFF31からの出力信号が供給される。最終段のFF33のデータ入力端子Dには、2段目のFF32からの出力信号が供給される。最終段のFF33のデータ出力端子Qから出力される出力信号は、昇圧動作判定信号S33として出力され、スイッチング素子Q3のゲート端子に供給される。
スイッチング素子Q3は、昇圧動作判定信号S33がハイレベルのときオン状態となり、昇圧動作判定信号S33がローレベルのときオフ状態となるNチャネルMOSFETにより構成されている。スイッチング素子Q3は、抵抗素子R13に並列接続されている。より具体的には、スイッチング素子Q3のドレイン端子は、抵抗素子R12と抵抗素子R13との接続点に接続され、スイッチング素子Q3のソース端子は、抵抗素子R13の他方の端子すなわちグランドラインに接続されている。つまり、スイッチング素子Q3がオン状態となることにより、抵抗素子R13の両端が短絡され、抵抗素子R11、R12およびR13からなる分圧回路において、抵抗素子R13がキャンセルされる。
FF31、FF32およびFF33によって構成されるシフトレジスタの動作は、図4に示された第1の実施形態に係るシフトレジスタと同様である。一方、本実施形態に係るスイッチング素子Q3のオンおよびオフは、第1の実施形態に係るスイッチング素子Q2のオンおよびオフとは逆である。なお、本実施形態に係るレギュレータ1aは、第1の実施形態に係るレギュレータ1におけるFF21〜FF23、NOTゲート30、スイッチング素子Q2および抵抗素子R4を有しない。
図10は、第3の実施形態に係るレギュレータ1aの全体的な動作を示すタイムチャートである。パルス生成器10は、一定周期の基準クロック信号SCKが入力されると、これに同期した一定デューティのパルス信号S10を生成する。レギュレータ1aの出力端子S16から出力される出力電圧VOUTが目標電圧V以下の期間では第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はハイレベルとなるので、第1の比較器13によって過電流が検出されない限り、ゲート制御信号S11はハイレベルとなり、パルス信号S10がゲート信号S12としてスイッチング素子Q1に供給される。これにより、スイッチング素子Q1がパルス信号S10に従ってオンオフを繰り返し、これに応じてインダクタL1はエネルギーの蓄積と放出を繰り返す。インダクタL1から放出された誘導電流は、ダイオードD1を介してキャパシタC1に流れ、キャパシタC1を充電する。これにより、出力電圧VOUTが上昇する(昇圧動作)。
シフトレジスタを構成する最終段のFF33は、昇圧動作が開始された後、パルス信号S10の3回目の立ち上がりエッジが生じた時点においてハイレベルを呈する昇圧動作判定信号S33を出力する。これにより、それまでオフ状態であったスイッチング素子Q3はオン状態となる。スイッチング素子Q3がオン状態となると、抵抗素子R13は、キャンセルされる。これにより、抵抗素子R11と抵抗素子R12との接続点から導出される第2の基準電圧Vref2のレベルが図10に示すように低電圧側にレベルシフトする。すなわち、本実施形態に係るレギュレータ1aでは、昇圧動作が開始されると第2の比較器14の非反転入力端子に供給される基準電圧Vref2のレベルが低下する。
その後、昇圧動作が継続され、出力電圧VOUTに応じた第2の検出電圧Vs2のレベルが、低電圧側にレベルシフトした第2の基準電圧Vref2に達すると、第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はローレベルとなり、これによってゲート制御信号S11がローレベルとなるので、パルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。これにより、スイッチング素子Q1はオフ状態となり、インダクタL1によるエネルギーの蓄積が停止され、出力電圧VOUTは徐々に低下する(降圧動作)。昇圧期間内において第2の基準電圧Vref2を低電圧側にレベルシフトさせておくことで、降圧動作への移行をより早い段階で行うことが可能となる。従って、インダクタL1に蓄積されたエネルギーを早めに解放することが可能となり、出力電圧VOUTに生じるリップルを低減することが可能となる。
一方、第2の判定信号S14がローレベルとなると、シフトレジスタを構成するFF31、FF32およびFF33は、それぞれリセットされ、最終段のFF33の出力信号である昇圧動作判定信号S33は、ローレベルとなる。これにより、スイッチング素子Q3はオフ状態となる。スイッチング素子Q3がオフ状態となると、抵抗素子R13は、有効となり、抵抗素子R11と抵抗素子R12との接続点から導出される第2の基準電圧Vref2のレベルが図10に示すように高電圧側にレベルシフトする。すなわち、本実施形態に係るレギュレータ1aでは、降圧動作が開始されると第2の比較器14の非反転入力端子に供給される第2の基準電圧Vref2のレベルが上昇する。
第2の検出電圧VS2のレベルが、高電圧側にレベルシフトした第2の基準電圧Vref2を下回ると、第2の比較器14から出力される第2の判定信号S14はハイレベルとなり、これによってゲート制御信号S11がハイレベルとなるので、スイッチング素子Q1のオンオフ動作が再開され、出力電圧VOUTは上昇し始める。このように、レギュレータ1aは、出力電圧VOUTに応じて、一定デューティのパルス信号S10の供給および非供給をゲート制御信号S11によって制御することにより、出力電圧VOUTを目標値に収束させる。
また、インダクタL1およびスイッチング素子Q1に流れる電流ILが所定の過電流保護作動閾値IFを超えると、第1の比較器13から出力される第1の判定信号S13がローレベルとなり、ゲート制御信号S11がローレベルとなるので、パルス信号S10のスイッチング素子Q1への供給が遮断される。これにより、スイッチング素子Q1はオフ状態となるので、過電流によるスイッチング素子Q1の発熱や破壊を防止することができる。
このように、本実施形態に係るレギュレータ1aにおいては、シフトレジスタを構成するFF31、FF32およびFF33によって昇圧動作の開始を判定し、昇圧動作の開始が判定された場合にスイッチング素子Q3をオン状態として、抵抗素子R13をキャンセルさせる。これにより、抵抗素子R11と抵抗素子R12との接続点から導出される第2の基準電圧Vref2が低電圧側にシフトする。従って、昇圧期間内において、第2の検出電圧VS2は、より早い段階で第2の基準電圧Vref2に到達する。その結果、降圧動作への移行をより早い段階で行うことが可能となり、インダクタL1に蓄積されたエネルギーを早めに解放することが可能となる。これにより、第1の比較器13による過電流保護機能の作動が回避され、出力電圧VOUTに生じるリップルを低減することが可能となる。一方、レギュレータ1aが降圧動作に移行した後は、抵抗素子Q3をオフ状態として、抵抗素子R13を分圧抵抗として有効に機能させる。これにより、抵抗素子R11と抵抗素子R12との接続点から導出される第2の基準電圧Vref2のレベルが高電圧側にシフトする。従って、昇圧期間内において、第2の基準電圧Vref2を低電圧側にシフトさせても、出力電圧VOUTを所望の目標電圧Vに収束させることできる。
また、本実施形態に係るレギュレータ1では、FF31、FF32およびFF33によって構成されるシフトレジスタを用いて、スイッチング素子Q1のオンオフが複数回繰り返された場合に昇圧動作判定を行うこととしているので、昇圧動作判定をより確実に行うことができる。なお、本実施形態では、3段のフリップフロップでシフトレジスタを構成しているが、フリップフロップの段数を増減して昇圧動作判定を行うパルス信号S10のパルス数を増減することが可能である。また、上記各実施形態において示された構成は適宜組み合わせることが可能である。
1、1a、100 昇圧型スイッチングレギュレータ
10 パルス生成器
11、22〜23、31〜33 フリップフロップ
12 ANDゲート
13 第1の比較器
14 第2の比較器
15 電源入力端子
16 出力端子
S10 パルス信号
S11 ゲート制御信号
S12 ゲート信号
Q1〜Q3 スイッチング素子
L1 インダクタ
C1 キャパシタ
D1 ダイオード
R1〜R4、R11〜R13 抵抗素子

Claims (10)

  1. インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを備えた昇圧型スイッチングレギュレータであって、
    前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、
    前記検出電圧のレベルが所定値よりも低いとき、前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給することにより前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧のレベルが前記所定値よりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、
    前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記検出電圧のレベルを高電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記検出電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記検出電圧のレベルよりも高くする検出電圧レベルシフト部と、
    を含む昇圧型スイッチングレギュレータ。
  2. 前記所定数を可変とした
    請求項1に記載の昇圧型スイッチングレギュレータ。
  3. 前記検出電圧生成部は、前記出力端子に直列接続された複数の抵抗素子を含み、前記複数の抵抗素子の分圧比によって定まる、前記複数の抵抗素子のうちのいずれかの接続点に生じる電圧を前記検出電圧として出力し、
    前記検出電圧レベルシフト部は、前記分圧比を変化させて前記検出電圧のレベルをシフトさせる
    請求項1または請求項2に記載の昇圧型スイッチングレギュレータ。
  4. 前記検出電圧レベルシフト部は、前記複数の抵抗素子のうちのいずれかに並列接続されたスイッチング素子を含む
    請求項に記載の昇圧型スイッチングレギュレータ。
  5. インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを備えた昇圧型スイッチングレギュレータであって、
    前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、
    前記検出電圧のレベルが基準電圧のレベルよりも低いとき、前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給することにより前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧のレベルが前記基準電圧のレベルよりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、
    前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記基準電圧のレベルを低電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記基準電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記基準電圧のレベルよりも低くする基準電圧レベルシフト部と、
    を含む昇圧型スイッチングレギュレータ。
  6. 前記インダクタは、一端が電源入力端子に接続され、
    前記整流素子は、入力端が前記インダクタの他端に接続され、出力端が前記出力端子に接続され、前記キャパシタは、一端が前記出力端子に接続され、他端が所定電位の部分に接続され、
    前記スイッチング素子は、前記インダクタの前記他端に接続されている
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の昇圧型スイッチングレギュレータ。
  7. 前記インダクタおよび前記スイッチング素子に流れる電流の大きさが所定値を超えたときに前記スイッチング素子をオフさせる過電流保護部を更に含む
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の昇圧型スイッチングレギュレータ。
  8. 前記パルス生成部は、一定のデューティを有するパルス信号を生成する
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の昇圧型スイッチングレギュレータ。
  9. インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを含む外部部品が接続される昇圧型スイッチングレギュレータ用の半導体装置であって、
    前記出力端子に接続される第1端子と、
    前記スイッチング素子に接続される第2端子と、
    前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記第1端子に接続され、前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、
    前記検出電圧のレベルが所定値よりも低いとき、前記第2端子を介して前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給して前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧のレベルが前記所定値よりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、
    前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記検出電圧のレベルを高電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記検出電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記検出電圧のレベルよりも高くする検出電圧レベルシフト部と、
    を含む半導体装置。
  10. インダクタと整流素子とキャパシタとスイッチング素子と出力端子とを含む外部部品が接続される昇圧型スイッチングレギュレータ用の半導体装置であって、
    前記出力端子に接続される第1端子と、
    前記スイッチング素子に接続される第2端子と、
    前記スイッチング素子をオンオフするためのパルス信号を生成するパルス生成部と、
    前記第1端子に接続され、前記出力端子から出力される出力電圧の大きさに応じた検出電圧を生成する検出電圧生成部と、
    前記検出電圧のレベルが基準電圧のレベルよりも低いとき、前記第2端子を介して前記スイッチング素子に前記パルス信号を供給して前記スイッチング素子をオンオフして前記出力電圧を昇圧すると共に、前記検出電圧が前記基準電圧のレベルよりも高いとき、前記スイッチング素子への前記パルス信号の供給を停止して前記スイッチング素子をオフさせて前記出力電圧を降圧する出力電圧制御部と、
    前記パルス信号における連続する所定数のパルスが前記スイッチング素子に供給された場合に前記基準電圧のレベルを低電圧側にシフトさせ、前記出力電圧の昇圧期間における前記基準電圧のレベル、前記出力電圧の降圧期間における前記基準電圧のレベルよりも低くする基準電圧レベルシフト部と、
    を含む半導体装置。
JP2013051029A 2013-03-13 2013-03-13 昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置 Active JP6161339B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013051029A JP6161339B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置
US14/207,681 US9455627B2 (en) 2013-03-13 2014-03-13 Boost-type switching regulator and semiconductor device for boost-type switching regulator
CN201410091581.4A CN104052284B (zh) 2013-03-13 2014-03-13 升压型开关稳压器以及半导体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013051029A JP6161339B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014180087A JP2014180087A (ja) 2014-09-25
JP6161339B2 true JP6161339B2 (ja) 2017-07-12

Family

ID=51504769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013051029A Active JP6161339B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9455627B2 (ja)
JP (1) JP6161339B2 (ja)
CN (1) CN104052284B (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9523724B2 (en) * 2013-04-05 2016-12-20 Texas Instruments Incorporated Tracking energy consumption using a boost technique
KR20160008033A (ko) * 2014-07-11 2016-01-21 삼성디스플레이 주식회사 Dc-dc 컨버터 및 이를 포함하는 유기전계발광 표시장치
US9391512B2 (en) * 2014-07-31 2016-07-12 Cypress Semiconductor Corporation Control apparatus, switching power supply and control method for maintaining power conversion efficiency
KR102029490B1 (ko) * 2014-09-01 2019-10-07 삼성전기주식회사 로우 드롭 출력 타입의 전압 레귤레이터 및 이를 갖는 고주파 스위치 제어 장치
US9787185B2 (en) * 2014-09-17 2017-10-10 Stmicroelectronics S.R.L. Boost converter and related integrated circuit
US20160233772A1 (en) * 2015-02-06 2016-08-11 Texas Instruments Incorporated Power regulator and slope compensation
US9729061B2 (en) 2015-07-08 2017-08-08 Qualcomm Incorporated Boost regulator having adaptive dead time
CN105226945B (zh) * 2015-10-16 2017-09-12 深圳宝砾微电子有限公司 升压芯片
WO2017212622A1 (ja) 2016-06-10 2017-12-14 三菱電機株式会社 半導体回路及び半導体装置
JP6932056B2 (ja) * 2017-10-06 2021-09-08 エイブリック株式会社 スイッチングレギュレータ
CN108092507B (zh) * 2017-12-14 2019-12-10 电子科技大学 一种浮动电源轨pwm比较器
US10277125B1 (en) * 2017-12-18 2019-04-30 Landis+Gyr Llc Wide range power supply for use in meters and other devices
JP7151034B2 (ja) * 2018-12-27 2022-10-12 株式会社ダイヘン 制御回路、および、dc/dcコンバータ装置
US10666144B1 (en) * 2019-04-01 2020-05-26 Texas Instruments Incorporated Boost converter
CN110299843B (zh) * 2019-06-14 2021-05-25 上海芯导电子科技有限公司 一种复合dcdc电路
CN113517809B (zh) * 2021-04-25 2022-07-12 中国电子科技集团公司第五十八研究所 一种快速升压电路及其控制方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0614533A (ja) * 1992-06-25 1994-01-21 Seiko Epson Corp 電圧変換回路
JP3565416B2 (ja) * 1999-08-26 2004-09-15 横河電機株式会社 力率改善回路
US6798178B1 (en) * 2003-03-12 2004-09-28 Semiconductor Components Industries, L.L.C. Method of forming a power system and structure therefor
US7042200B2 (en) * 2003-04-07 2006-05-09 Texas Instruments Incorporated Switching mode power conversion with digital compensation
JP4387172B2 (ja) * 2003-12-02 2009-12-16 株式会社リコー 電源回路及びその電源回路の出力電圧変更方法
US6958594B2 (en) * 2004-01-21 2005-10-25 Analog Devices, Inc. Switched noise filter circuit for a DC-DC converter
JP4386746B2 (ja) * 2004-01-27 2009-12-16 新日本無線株式会社 昇圧型スイッチングレギュレータ
WO2005088816A1 (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Rohm Co., Ltd 電源装置
JP2009136064A (ja) 2007-11-29 2009-06-18 Rohm Co Ltd スイッチングレギュレータの制御回路、制御方法およびそれを利用したスイッチングレギュレータ
JP2009219329A (ja) * 2008-03-13 2009-09-24 Hitachi Metals Ltd リニアモータ駆動用スイッチング電源
US8390262B2 (en) * 2008-11-17 2013-03-05 Lepower Semiconductor Inc. Methods and circuits for LED drivers and for PWM dimming controls
KR101872188B1 (ko) 2010-05-21 2018-06-29 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치 및 표시 장치

Also Published As

Publication number Publication date
US9455627B2 (en) 2016-09-27
CN104052284A (zh) 2014-09-17
JP2014180087A (ja) 2014-09-25
US20140312870A1 (en) 2014-10-23
CN104052284B (zh) 2018-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6161339B2 (ja) 昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置
US10038365B2 (en) Soft start systems and methods for multi-level step-up converters
US8773099B2 (en) Methods to reduce output voltage ripple in constant on-time DC-DC converters
JP5381014B2 (ja) Dc−dcコンバータ
US7538526B2 (en) Switching regulator, and a circuit and method for controlling the switching regulator
JP5125066B2 (ja) 同期整流型dc−dcコンバータの制御回路、同期整流型dc−dcコンバータ及びその制御方法
US7576530B2 (en) Switching regulator capable of efficient control at control mode change
US9667144B2 (en) DC-DC converter with reverse current detecting circuit
US20090174384A1 (en) Switching regulator and method of controlling the same
JP2010063276A (ja) 電流モード制御型スイッチングレギュレータ
JP2010259257A (ja) スイッチングレギュレータ及びその動作制御方法
JP2011078261A (ja) 電流駆動回路
JP2010011617A (ja) スイッチングレギュレータ及びそのスイッチングレギュレータを備えた半導体装置
US20120306466A1 (en) Step-up dc-dc converter
JP2010273447A (ja) スイッチング電源装置
JP2017147787A (ja) 多出力dc−dcコンバータ
JP4464263B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2011024345A (ja) スイッチングレギュレータ及びこれを用いた電子機器
JP2014112996A (ja) 軽負荷検出回路、スイッチングレギュレータとその制御方法
JP7146625B2 (ja) スイッチング電源装置
JP5956748B2 (ja) スイッチングレギュレータ
JP6071596B2 (ja) 昇圧型スイッチングレギュレータおよび半導体装置
JP2010110030A (ja) スイッチングパルス生成回路及びスイッチングレギュレータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6161339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250