JP6159134B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示素子に関する。
情報表示装置として背景表示部や暗表示部の表示輝度が非常に低い表示装置が求められており、従来においては蛍光表示管ディスプレイが広く使われていたが、ディスプレイ自体に使用されているガラス基板の厚さが厚く重量も大きい欠点があり、さらに駆動用電源が特殊である問題がある。表示装置の重量を低く出来、車載電源をそのまま使用可能なデバイスとして液晶表示装置が挙げられるが、従来は正面観察時、及び左右観察時におけるコントラストが不十分であった。
なお、本明細書において、液晶表示装置とは情報表示を行う液晶表示素子と発光光源を有するバックライト、そしてそれらの動作制御を行う駆動回路、制御回路から形成される表示装置を言う。最近はバックライトの光源に無機LEDを用いて発光波長をほぼ単波長化することによりその波長のみにおけるコントラストを飛躍的に改善するノーマリーブラック型液晶表示素子が開発され情報表示装置として使用されてきている。
バックライトの発光波長に依存せず良好なノーマリーブラック表示を実現する液晶表示素子として、二枚の上下ガラス基板間に配置される液晶層内の液晶分子配向が基板に対して垂直又は略垂直に配向する「垂直配向モード」(以下VAモード)液晶セルを略クロスニコル配置偏光板間に配置する素子がある。ガラス基板法線方位から観察した時、その光学特性はクロスニコル偏光板のそれとほぼ同等になり、その透過率が非常に低くなり高いコントラストを比較的簡単に実現することが可能となる。
さらに特許文献1に示されるように、上下偏光板と上下ガラス基板間の一方、又は両方に負の一軸光学異方性、又は負の二軸光学異方性を有する視角補償板を挿入することにより液晶表示装置を法線より左右斜めから観察した場合においても透過率の上昇が小さくコントラストが比較的低下しにくい良好な表示状態を実現することが可能である。この視角補償方法に関しては負の二軸光学異方性を有する視角補償板(以下負の二軸フィルムと表記)の面内位相差や面内遅相軸配置に関して特に有効な条件が特許文献2に示されている。
また、二軸光学異方性を有する略1/2波長板と負の一軸光学異方性を有する視角補償板(以下Cプレートと表記)を組み合わせることにより良好な視角特性を実現する方法が特許文献3に示されている。しかし、本手法は略1/2波長板としては波長板自体がどの方向から観察しても略1/2波長の位相差を実現する必要があるため、実際は正の二軸光学異方性が必要でありその実現は非常に難しい。そこで比較的製造しやすいと考えられる負の二軸フィルムとCプレートを組み合わせる方法が特許文献4に開示されている。ただし特許文献4によると二軸フィルムの面内位相差は190nm以下、適用される液晶セルの液晶層内のリタデーション(液晶材料の複屈折をΔn、液晶層厚さをdとした時のΔnd)は200nm〜500nmに限定されている。
VAモード液晶表示素子をマルチプレックス駆動により1/64デューティ以上で動作させる場合、液晶層内のリタデーションΔndは少なくとも550nmより大きいことが好ましく、800nmより大きいことがより好ましい。その理由は、電気光学特性における急峻性を出来るだけ良好にしなければ高デューティ駆動時においてVAモードの特徴である高コントラスト特性とオン電圧印加時における透過率をある程度高く維持することの両立が困難になるためである。
上記で示したようにΔndが500nm以下では上記手法により視角特性を改善できるがそれより大きいΔndの場合は特許文献5および特許文献6に良好な視角特性を実現する視角補償方法が示されている。
特許文献5は(図2参照)、互いにクロスニコル配置された表側偏光板と裏側偏光板間にVAモード液晶セルが配置され、表側偏光板とVAモード液晶セル間に負の二軸フィルムがその面内遅相軸を表側偏光板の吸収軸に対して直交するように配置され、裏側偏光板とVAモード液晶セル間にCプレートが配置された液晶表示装置を開示している。
特許文献6は(図3参照)、互いにクロスニコル配置された表側偏光板と裏側偏光板の間にVAモード液晶セルが配置され、表側偏光板とVAモード液晶セル間に負の二軸フィルムとCプレートが、前者が表側偏光板に近接し、その面内遅相軸が表側偏光板の吸収軸に対して直交するよう配置された液晶表示装置を開示している。
フィルム状の光学補償板について、面内屈折率を遅相軸方位に関してnx、進相軸方位に関してny、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをdとするとき、負の二軸フィルムは、nx>ny≧nzの関係を有する光学補償板、Cプレートは、nx≒ny>nzの関係を有する光学補償板と定義される。また、面内位相差Reは、Re=(nx−ny)×dで定義され、厚さ方向の位相差Rthは、Rth=((nx+ny)/2−nz)×dで定義される。
負の二軸フィルムとして市場に流通する樹脂フィルムにはノルボルネン系環状オレフィン(以下COP)を材質とした厚さ略0.2mm以下程度の原反フィルムを二軸方位に延伸加工したものがある。これらのフィルムは、面内位相差Reが0<Re≦300nm、厚さ方向の位相差Rthが0<Rth≦500nmでないと、フィルム内での光学パラメータの均一性の実現が難しいと考えられる。
Cプレートとして市場に流通する樹脂フィルムにはCOPやトリアセチルセルロース(以下TAC)が材質として用いられる。いずれのフィルムも一軸または二軸延伸加工されることから面内位相差Reは完全にゼロではなく7nm以下のものが多い。即ち、nx≒ny>nzの関係にある。厚さ方向リタデーションRthは最大でも250nm程度のものでないとフィルム面内Reや遅相軸の均一性を確保することができない。
負の二軸フィルムの最大Rth=500nmとCプレートの最大Rth=250nmを特許文献5と特許文献6記載の技術に適用すると、視角補償板の合算Rthは、裏表偏光板の保護フィルムであるTACフィルムのRth=50nmを加算して850nm程度となる。この時良好な背景(電圧無印加時)視角特性が得られる液晶表示装置におけるVAモード液晶セルのΔndは750nm〜950nm程度である。これ以上のΔndを有するVAモード液晶表示素子と組み合わせる場合、特許文献5においては、裏側偏光板と液晶セル間に複数枚のCプレートを挿入することが有効であることが示されている。一方特許文献6においてはすでに配置されるCプレートとVAモード液晶セル間にさらにCプレートを挿入することが有効であることが示されている。
特許第2047880号公報 特許第3330574号公報 特許第3299190号公報 特許第3863446号公報 特許第4894036号公報 特許第4873553号公報
本発明の一目的は、液晶層のリタデーションΔndが600nm以上である垂直配向液晶セルを有する液晶表示素子について、新規な視角補償技術を提供することである。
本発明の一観点によれば、互いにクロスニコル配置された第1偏光板及び第2偏光板と、前記第1偏光板と前記第2偏光板との間に配置された垂直配向液晶セルと、nx>ny≧nzの光学的異方性を有し、前記第1偏光板と前記垂直配向液晶セルとの間に、面内遅相軸が前記第1偏光板の吸収軸に対して略直交するように配置された第1の光学フィルムと、nx≒ny>nzの光学異方性を有し、前記第1の光学フィルムと前記垂直配向液晶セルとの間に配置された第2の光学フィルムと、nx≒ny>nzの光学異方性を有し、前記垂直配向液晶セルと前記第2偏光板との間に配置された第3の光学フィルムとを有し、前記垂直配向液晶セルは、液晶層のリタデーションΔndが600nm以上であり、前記第1の光学フィルムは、面内位相差Re1が40nm≦Re1≦120nmであり、厚さ方向リタデーションRth1が50nm≦Rth1≦500nmであり、前記第2の光学フィルムは、厚さ方向リタデーションRth2が(1.0374Δnd−319.23)−Rth1−Rth3≦Rth2≦(1.0374Δnd−111.76)−Rth1−Rth3であり、前記第3の光学フィルムは、厚さ方向リタデーションRth3が73nm≦Rth3≦−107.67+0.34609Δndである、液晶表示素子、が提供される。
視角変化に伴うカラーシフトが抑制される。
図1は、実施例による液晶表示素子のパネル構造を示す概略斜視図である。 図2は、第1比較例による液晶表示素子のパネル構造を示す概略斜視図である。 図3は、第2比較例による液晶表示素子のパネル構造を示す概略斜視図である。 図4aは、正面観察時の透過率を7%に設定したときの左右方位視角特性を示し、図4bは、透過率をパラメータとしたとき、色度x、yが0.35以下となる左方位極角観察角度最大値の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示す。 図4cは、透過率をパラメータとしたとき、色度x、yが0.35以下となる右方位極角観察角度最大値の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示し、図4dは、図4b、図4cの左右視角特性においてxとyが0.35以下であった極角観察角度範囲の合算値を視角範囲としたときの第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示す。 図5aは、左方位における色度x、yが0.35以下となる最大極角観察角度の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示し、図5bは、左右視角特性におけるx、yが0.35以下を実現する極角観察角度範囲を合算した視角範囲のRth3依存性を示す。 図6a及び図6bは、負の二軸フィルムのRth1をパラメータに加えた場合において、第2比較例よりも深い極角観察角度において色調変化が少ない条件を、Rth1とRth3との関係、Rth1とRth2との関係としてまとめたグラフである。 図7aは、右方位のx、y色度が0.35以下である極角観察角度の最大値の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示し、図7bは、左右方位のx、y色度が0.35以下である極角観察角度の最大値を合算した視角範囲のRth3依存性を示す。 図8aは、液晶層のリタデーションΔndと合算Rthとの関係を示し、図8bは、第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3と合算Rthとの関係を示す。 図8cは、図8aと図8bに示した関係を合成して液晶層のリタデーションΔndと第2のCプレートRth3の関係を示す。 図8d及び図8eは、適切な面内位相差Reと厚さ方向位相差Rth1との関係を示す。 図9a及び図9bは、光学フィルムの厚さ方向リタデーション等の好適な条件をまとめた表である。
図1を参照して、本発明の実施例による液晶表示素子について説明する。図1は、実施例による液晶表示素子のパネル構造を示す概略斜視図である。互いにクロスニコル配置された表側偏光板1と裏側偏光板6との間に、垂直配向(VA)モード液晶セル4が配置されている。
表側偏光板1と液晶セル4との間に、負の二軸フィルムである第1の光学フィルム2と、Cプレートである第2の光学フィルム3とが積層して配置されている。第1の光学フィルム2は、表側偏光板1に近接し、面内遅相軸2aが近接する偏光板吸収軸1aに直交して配置される。Cプレート3の面内遅相軸3aは、好ましくは近接する第1の光学フィルム2の遅相軸2aに平行または直交に配置される。
液晶セル4と裏側偏光板6との間に、Cプレートである第3の光学フィルム5が挿入されている。第3の光学フィルム5の面内遅相軸5aは、近接する裏側偏光板6の吸収軸6aに対して平行または直交に配置される。
液晶セル4の液晶層は、裏表基板の内面に配置された電極間に液晶材料の閾値以上の電圧が印加されると、表側偏光板1の吸収軸1aと裏側偏光板6の吸収軸6aに対して45°方向に傾斜する構成となっている。
図1は、裏表基板に対して配向処理を施しプレティルト角を発現させたモノドメインVAモードセル4を例示する。配向処理方位を矢印4u及び4lで示す。なお、VAモード液晶セル4は、裏表電極面に規則的に開口部、または突起等の配向制御要素を配置したマルチドメイン配向構造でもよい。
表側偏光板1、負の二軸フィルムである第1の光学フィルム2、Cプレートである第2の光学フィルム3、VAモード液晶セル4、Cプレートである第3の光学フィルム5、及び裏側偏光板6により、実施例による液晶表示素子が形成される。
図1の液晶表示素子においては裏側基板の配向方位を下方位、表側基板の配向方位を上方位、表側基板の配向方位を時計回りに90°回転させた方位を右方位、反時計回りに90°回転させた方位を左方位と定義する。
VAモード液晶セル4は、液晶層のリタデーションΔndが600nm以上の高Δndのものを想定している。制御装置7が、VAモード液晶セル4をマルチプレックス駆動する。マルチプレックス駆動のデューティは、デューティ比1/64以上の高デューディを想定している。なお、デューティ比の分母であるデューティが大きいほど高デューティと呼ぶ。
なお、本実施例のパネル構造において、各構成要素の配置に関し、「平行」、「直交」、「45°」という表現を用いた。しかし実際に液晶表示素子を作製する場合の角度配置は、いずれも±2〜3°程度までのばらつきが存在する。そこで、0°±3°の角度関係を「略平行」、90°±3°の角度関係を「略直交」、45°±3°の角度関係を「略45°」と定義する。
また、本実施例のパネル構造において、裏表偏光板を互いに「クロスニコル配置」するという表現を用いた。ただし、実際に液晶表示素子を作製する場合は、吸収軸同士の角度配置が90°±3°程度のばらつきを持つ。そこで、吸収軸同士のなす角度範囲が90°±3°(略直交)となる配置を「クロスニコル配置」と定義する。
実施例による液晶表示素子を、一例として以下のような工程で作製した。所望のパターンを有する透明電極が形成されているガラス基板上に、日産化学製垂直配向膜を成膜した後、特開2005−234254号公報の「発明を実施するための最良の形態」の欄に示されるラビング処理方法により、基板に配向処理を施した。なお、ガラス基板と配向膜の間には酸化シリコンなどの絶縁膜を形成しても良い。
その後2枚のガラス基板を、その上下面で垂直配向膜が近接するようにかつ、ラビング方向が反平行になるように、シール材により貼り合わせた。上下ガラス基板間の間隔は、4μm〜6μmになるように球状スペーサーにて制御されている。
2枚のガラス基板間に、複屈折異方性Δnが0.1以上0.27以下で誘電率異方性Δεが負の液晶材料を注入した後、液晶材料の等方相温度より略20℃高い温度で1時間焼成した。なお、プレティルト角は液晶材料のΔn、Δεの値に関わらず液晶セル面内で89.85°±0.1°であった。
2枚のガラス基板の外側に、偏光板吸収軸が略クロスニコル配置になるように偏光板を貼り合せる。偏光板はポラテクノ製VHC13Uを用いた。偏光板のガラス基板貼り合わせ面にはReが約3nm〜5nmのTACベースフィルムが存在し粘着材で下層と貼り合わせられている。負の二軸フィルムおよびCプレートはノルボルネン系COPフィルムを二軸延伸加工したものを用いた。バックライトの光源は標準光源Cとした。
次に、図2及び図3を参照して、第1比較例及び第2比較例による液晶表示素子について説明する。図2及び図3は、それぞれ、第1比較例及び第2比較例による液晶表示素子のパネル構造を示す概略斜視図である。
図2に示す第1比較例の液晶表示素子は、実施例の液晶表示素子から、Cプレートである第2の光学フィルム3を省略した積層構造を有する。
図3に示す第2比較例の液晶表示素子は、実施例の液晶表示素子から、Cプレートである第3の光学フィルム5を省略した積層構造を有する。
図2、3に示す第1比較例、第2比較例ともに、液晶表示素子の方位関係は、図1に示した実施例と同様である。
比較例の液晶表示素子において生じる問題について説明する。第1及び第2比較例の構造では、高Δndを示すVAモード液晶表示装置を高デューティでマルチプレックス駆動したとき、明表示状態の表示部の視角特性を観察すると、液晶表示装置の表示面法線を基準に極角が深くなるにしたがってカラーシフトが観察され、表示品位が低下することがわかった。
第1比較例による光学フィルム(視角補償板)の配置構造を採用した場合は、観察角度を深くするにしたがって黄色や緑、青等にカラーシフトし、透過率が低下する傾向が観察された。また、第2比較例の視角補償板配置構造では、観察角度を深くするにしたがって黄色にカラーシフトし、透過率が上昇する傾向が観察された。
以下に説明するように、本願発明者の研究によれば、実施例による視角補償板配置構造を、厚さ方向リタデーション等の光学フィルム特性を適切に設定して用いることにより、高Δnd(600nm以上)のVAモード液晶表示素子を高デューティ(デューティが64以上)でマルチプレックス駆動した場合の、明表示部の観察方向の変化、すなわち視角変化に対するカラーシフト、および透過率変化を抑制できることがわかった。
次に、シミュレーション解析に基づいて、視角変化に対するカラーシフトおよび透過率変化を抑制できる条件について考察する。本シミュレーション解析において、液晶パネル構造は、上記における実際の液晶表示素子と同様な構造とした。ただし、ガラス基板と透明電極は省略している。偏光板はポラテクノ製VHC13Uを用い、TACベースフィルムは、Reを3nm、Rthを50nmとした。負の二軸フィルムおよびCプレートは、ノルボルネン系COPフィルムを二軸延伸加工したものとした。バックライトの光源は標準光源Cとした。シンテック社製液晶表示機シミュレータLCDMASTER8を用いて解析を行った。
(1)Δnd=1050nm固定の場合
図1に示した実施例の液晶表示素子構造において、液晶層のリタデーションΔndを1050nmに設定し、負の二軸フィルム2の面内位相差Reを45nm、厚さ方向位相差Rth1を440nmに固定した。第1のCプレート3の厚さ方向位相差Rth2、及び、第2のCプレート5の厚さ方向位相差Rth3が変化したときに明表示時における180°方位(以下左方位)、および0°方位(以下右方位)の液晶表示素子の表示面法線方向を基準として極角観察角度を変化させた場合の明表示時透過率の視角特性を計算した。なお、Rth1=Rth2+Rth3とした。つまり、Rth1+Rth2+Rth3=880nmとした。
図4aは、正面観察時の透過率を7%に設定したときの左右方位視角特性を示す。極角観察角度が負の場合は左方位、正の場合は右方位を表す。第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3が0nmである場合が、第2比較例(図3)に対応する。第2比較例による視角補償の場合、極角±25°程度から観察角度が大きく(深く)なると透過率が大きく上昇し、±50°近辺で正面観察時の2倍以上の透過率となっていることがわかる。
Rth3の値が大きくなるにしたがって、観察角度が深くなった場合の最大透過率が低下する。第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3が440nmに達し、第1のCプレートの厚さ方向位相差Rth2=0nmとなった場合が、第1比較例(図2)に対応する。第1比較例による視角補償の場合、深い観察角度にて透過率がほぼゼロになる観察角度が存在するまでに変化が見られる。
Rth2とRth3の設定により深い観察角度の透過率に大きな変化が観察されると同時に明表示状態の色調にも大きな変化が現れる。また、正面観察時透過率によっても影響を受ける。そこで、正面観察時透過率を3%、5%、7%、10%としたとき、Rth2とRth3を変化させた場合の左右方位極角観察角度変化に対するXYZ表色系における色度x及びyを計算し、xとyが共に0.35以内になる左右方位極角観察角度を求めた。
図4b、図4cは、透過率をパラメータとしたとき、前記x、yが0.35以下となる左方位及び右方位極角観察角度最大値の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示す。上述のように、Rth3=0nmが第2比較例による視角補償方法、Rth3=440nmが第1比較例による視角補償方法に対応する。
透過率により多少に違いは観察されるが、近い傾向が観察された。2つの比較例同士を比較するとRth3=0nmである第2比較例の視角補償方法の方が、Rth3=440nmである第1比較例の視角補償方法に比べて、広い極角観察角度範囲で色調変化が小さい傾向がみられる。
また、第1比較例は、黄ばみだけでなく青色、赤色、紫など色々な色にカラーシフトする様子が観察され、第1比較例より第2比較例の方が、カラーシフトが小さくなる傾向があることがわかった。そこで、第2比較例を基準として、第2比較例よりもさらに色調変化が小さくできる条件に着目して考察を続ける。
Rth3が0nmと440nmの間となる実施例の視角補償方法では、左方位に関しては、正面透過率が5%以下であればRth3が147nm(下限)〜293nm(上限)、10%以下であればRth3が147nm(下限)〜220nm(上限)の範囲で、第2比較例に比べて広い極角観察角度範囲で色調変化が小さく、右方位に関しては、正面透過率3%以下であればRth3が147nm(下限)〜293nm(上限)、10%以下であればRth3が147nm(下限)〜220nm(上限)の範囲で、第2比較例に比べて広い極角観察角度範囲で色調変化が小さい。なお、第2比較例よりも視角範囲が広い領域で、視角範囲が最も小さいときのRth3について下限、視角範囲が最も広いRth3について上限と表現している。
図4dは、上記左右視角特性においてxとyが0.35以下であった極角観察角度範囲の合算値を視角範囲としたときの第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示す。Rth3=0nmである第2比較例による視角補償方法では、正面観察時の透過率に大きく依存せずに、極角観察角度範囲(視角範囲)は95°〜100°の範囲である。それに対して、実施例による視角補償方法では、Rth3が147nm(下限)〜220nm(上限)の範囲において第1比較例よりも広い視角範囲を獲得している。特にRth3=220nmの時は120°以上の視角範囲を実現することが可能であった。
再び図4aを参照する。図4b〜図4dを参照して説明したように、第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3が0nmである第2比較例による視角補償方法と、第1のCプレートの厚さ方向位相差Rth2=0nm(第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3=440nm)である第1比較例による視角補償方法との間の実施例の条件により、広い極角観察角度範囲で色調変化を抑制できることがわかった。特にRth3=220nmの時は120°以上の視角範囲を実現することが可能であった。
図4aに示す透過率特性について見ると、深い観察角度で透過率が大きく上昇する第2比較例と、深い観察角度で透過率が大きく低減する第1比較例との間の実施例では、浅い観察角度から深い観察角度まで平均化されたような透過率特性が得られていることがわかる。広い極角観察角度範囲で特に良好に色調変化が抑制できることがわかったRth3=220nmでは、透過率特性も特に良好に平均化されていることがわかる。このように、視角変化に伴う色調変化を抑制できる条件は、視角変化に伴う透過率変化も抑制できることがわかった。
次に、負の二軸フィルムの厚さ方向位相差Rth1をパラメータとし、さらに第1及び第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth2、Rth3を変化させたときの視角特性に関して検討した。負の二軸フィルムのRth1は300nm、220nm、120nm、50nmの4種類とした。この時、面内位相差Reは各Rth1において良好な視角特性が実現できる50nm、55nm、80nm、100nmにそれぞれ設定した。本検討においてはRth1+Rth2+Rth3=880nmとなるように各パラメータを変化させた。また正面透過率は7%に固定した。
図5aは、左方位における色度x、yが0.35以下となる最大極角観察角度の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示す。Rth3=0nmの場合が第2比較例による視角補償方法に対応する。負の二軸フィルムの厚さ方向位相差Rth1により多少のばらつきは生じているが、その依存性は小さい。
Rth3が277nm以上633nm以下においては第2比較例よりも狭い極角観察角度範囲内でx、yが0.35以下を示しているが、それ以外の範囲、すなわちRth3が92nm(下限)〜253nm(上限)及び646nm(下限)〜830nm(上限)の範囲で第2比較例と同等またはそれより深い極角観察角度まで色変化が生じない傾向が観察された。特にRth3が184nm(下限)〜253nm(上限)及び646nm(下限)〜660nm(上限)の範囲では、すべてのRth1条件で第2比較例よりも広い極角観察角度を示した。
図5bは、図4dで示したものと同様に、左右視角特性におけるx、yが0.35以下を実現する極角観察角度範囲を合算した視角範囲のRth3依存性を示す。Rth1の大きさにかかわらず第2比較例より広い視角範囲を獲得できるのは、Rth3が92nm(下限)〜253nm(上限)及び646nm(下限)〜760nm(上限)の範囲であった。
負の二軸フィルムのRth1をパラメータに加えた場合において、第2比較例よりも深い極角観察角度において色調変化が少ない条件を、Rth1とRth3との関係、Rth1とRth2との関係としてまとめたグラフが図6a及び図6bである。
図6aは、Rth1とRth3の関係をまとめたものである。深い極角観察角度において色調変化が少ないRth3の範囲(囲みで例示する)は、Rth3が小さい領域と大きい領域の2種類が存在する。
Rth3が小さい領域においては上限、下限共にRth1に依存しないほぼ一定した範囲であり、おおむね73nm(下限)≦Rth3≦253nm(上限)の図示した帯状範囲に含まれる。
一方、Rth3が大きい範囲では下限はRth1に依存せず633nm、上限はRth1の大きさにより変化しておりRth3=880−Rth1の線形関数にて表現できる。即ち、633nm(下限)≦Rth3<880−Rth1(上限)の範囲が好ましい。
図6bは、Rth1とRth2の関係をまとめたものである。深い極角観察範囲において色調変化が少ない領域(囲みで例示する)は、左上から右下に延在する帯状領域と、Rth2、Rth1がともに小さい領域の2つが存在する。
左上から右下に延在する帯状領域は、最小二乗法で線形関数フィッティングすると668.03−1.009Rth1(下限)≧Rth2≧762.5−0.92079Rth1(上限)の範囲に含まれる。
一方、Rth1とRth2が小さい領域は、0(下限)<Rth2≦247.09−1.1007Rth1(上限)の範囲に含まれる。なお、この時Rth3は(Δnd−70)−Rth1−Rth2≦Rth3≦(Δnd−270)−Rth1−Rth2の範囲内に含まれる。
(2)Δndを変化させた場合
上記の検討においては、Δnd=1050nmで固定していた。以下では、Δndを他の値に変化させた場合について検討した結果を示す。
はじめに液晶層のリタデーションΔnd=850nmとし、負の二軸フィルムにRe/Rth1が55nm/220nm、および45nm/440nmを用いた時、第1、第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth2、Rth3を変化させ、その時の視角特性を計算した。Rth1+Rth2+Rth3=660nmとした。正面観察時の明表示時透過率は7%に固定設定した。
図7aは、右方位のx、y色度が0.35以下である極角観察角度の最大値の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3依存性を示す。Rth3=0nmの時が第2比較例による視角補償方法に対応する。負の二軸フィルムのRth1に依存しない傾向が観察されることが分かった。
図7bは、左右方位のx、y色度が0.35以下である極角観察角度の最大値を合算した視角範囲のRth3依存性を示す。Rth3=0nmの第2比較例において、視角範囲は115°であったが、それより広い範囲の視角範囲を実現する実施例の条件はRth3が73nm(下限)〜147nm(上限)であった。
次に、図8aに、液晶層のリタデーションΔndと負の二軸フィルムおよび第1、第2のCプレートにおける厚さ方向位相差Rth1、Rth2、Rth3の合算Rthとの関係を計算した結果を示す。ここでRth1=440nmに固定した。グラフにおいては最適条件と上限、下限値が示されているが、これは左右方位極角50°観察時において背景の透過率が最も低くなる条件を最適、その透過率の2倍になるΔndの下限と上限値をそれぞれ示している。
プロットを線形関数でフィッティングすると合算Rthは、−319.23+1.0374Δnd(下限)≦合算Rth≦−111.76+1.0374Δnd(上限)で示される範囲内が良好な視角特性を実現できる。
そして、この時の第2のCプレートの厚さ方向位相差Rth3と合算Rthとの関係は、負の二軸フィルムの厚さ方向Rth1を220nm及び440nmにした時、図8bに示すような関係にある。即ち負の二軸フィルムのRth1にはほぼ依存せず、Rth3は、線形関数のフィッティングより、73nm(下限)≦Rth3≦0.3336合算Rth−70.4(上限)の範囲内に色調変化が抑制できる範囲(囲みで例示する)がある。
図8aと図8bに示した関係を合成して液晶層のリタデーションΔndと第2のCプレートRth3の関係を示したのが図8cである。
Rth3は、線形関数フィッティングより、73nm≦Rth3≦−107.67+0.34609Δndの範囲内(囲みで例示する)に含まれる領域が、第1比較例よりも広い極角観察角度範囲において色変化を抑制できる。なお、この時Rth2は、(Δnd−70)−Rth1−Rth3≦Rth2≦(Δnd−270)−Rth1−Rth3が適切な範囲である。
上記の検討は負の二軸フィルムにおける適切な面内位相差Reと厚さ方向位相差Rth1の関係を計算して用いていた。実施例の液晶表示素子構造において適切なReのRth1依存性を図8dに示す。
多項式関数カーブフィッティングにより適切なReは
Re≧117.08−0.47257Rth1+0.00094847Rth1^2−3.2179e−7Rth1^3
Re≦127.08−0.47257Rth1+0.00094847Rth1^2−6.2179e−7Rth1^3
により囲われる範囲であった。
以上の検討においては負の二軸フィルムはTACフィルムをベースフィルムとして有する偏光板に貼り合わせられた構造を用いているが、前記TACフィルムを除き偏光層と負の二軸フィルムが直接接着された、視角補償板一体型偏光板を用いてもよい。その場合の適切なReのRth1依存性を図8eに示す。
多項式関数カーブフィッティングにより適切なReは
Re≧129.24−0.37045Rth1−0.00036309Rth1^2+3.1872e−6Rth1^3−3.3891e−9Rth1^4
Re≦139.24−0.37045Rth1−0.00036309Rth1^2+3.1872e−6Rth1^3−3.3891e−9Rth1^4
により囲われる範囲であった。
なお、図6aにおいて、Rth3が大きな条件においても視角変化に対する色調変化が抑制できる条件が存在したが、この検討条件ではΔnd=1050nmに固定していた。Δndが変数に含まれる場合のRth1とRth3の関係は、Δnd>850nmにおいて、633nm≦Rth3<(Δnd−170)−1.0921Rth1であり、この時Rth2は(Δnd−70)−Rth1−Rth3≦Rth2≦(Δnd−270)−Rth1−Rth3が適切な範囲であった。
以上、シミュレーション解析結果に沿って説明したように、図1に示したような実施例による視角補償板の配置構造において、負の二軸フィルムである第1の光学フィルム、Cプレートである第2の光学フィルム、Cプレートである第3の光学フィルムの厚さ方向リタデーションRth1、Rth2、Rth3等を適切に選択することにより、視角変化時のカラーシフトを抑制することができる。
また、(図4a〜図4dを参照して説明したように、)視角変化時のカラーシフトを抑制できる条件により、視角変化時の透過率変化を抑制することもできる。
なお、Rth1=440nm(Re1=45nm)、Rth2=Rth3=220nm、Δnd=1050nmとした液晶表示素子を実際に作製して、透過率5%に設定した時の外観観察をしたところ、シミュレーションと同様にカラーシフトが抑制されていることが確認できた。
なお、以上の検討においては、Cプレートとして二軸延伸加工したノルボルネン系環状オレフィン樹脂を想定したがその限りではない。例えば、延伸加工したTACフィルムや、配向制御されたコレステリックまたはディスコティック液晶ポリマーによるものでもよい。
図9a及び図9bの表に、以上のような考察等を踏まえて導き出された好適な条件をまとめる。
なお、図8d及び図8eにおいて、負の二軸フィルムにおける適切な面内位相差Re1の下限は40nmである。上限は、図8eにおいて最大のRe1を示す120nmである。従って、負の二軸フィルムの適切な面内位相差Re1は、40nm≦Re1≦120nmである。
負の二軸フィルムの厚さ方向位相差Rth1は、例えば、シミュレーションにおける下限50nmと、光学パラメータの均一性が得やすい上限500nmとの間で設定される。つまり、50nm≦Rth1≦500nmである。
第1の視角補償技術(図9a参照/条件その1)は、液晶層のリタデーションが600nm以上の垂直配向液晶層を有する液晶表示素子の裏表面に配置され、互いにクロスニコル配置された偏光板と一方の偏光板と液晶セルの間にnx>ny≧nzの光学的異方性を有する第1の光学フィルムとnx≒ny>nzの光学異方性を有する第2の光学フィルムが第1の光学フィルムを偏光板に近接するように積層して配置され、第1の光学フィルムの面内遅相軸は近接する偏光板吸収軸に対して略直交し、もう一方の偏光板と液晶セルの間にnx≒ny>nzの光学異方性を有する第3の光学フィルムが配置され、第1の光学フィルムの面内位相差Re1は40nm≦Re1≦120nmであり、厚さ方向リタデーションRth1は50nm≦Rth1≦500nmであり、第3の光学フィルムの厚さ方向リタデーションRth3は73nm≦Rth3≦−107.67+0.34609Δnd、第2の光学フィルムの厚さ方向リタデーションRth2は(Δnd−70)−Rth1−Rth3≦Rth2≦(Δnd−270)−Rth1−Rth3であることにより、1/64デューティ以上のマルチプレックス駆動時において明表示における視角変化時のカラーシフトと透過率変化を抑制する視角補償効果を提供することができる。
第2の視角補償技術(図9b参照/条件その2)は、液晶層のリタデーションが850nmより大きい垂直配向液晶層を有する液晶表示素子の裏表面に配置され、互いにクロスニコル配置された偏光板と一方の偏光板と液晶セルの間にnx>ny≧nzの光学的異方性を有する第1の光学フィルムとnx≒ny>nzの光学異方性を有する第2の光学フィルムが第1の光学フィルムを偏光板に近接するように積層して配置され、第1の光学フィルムの面内遅相軸は近接する偏光板吸収軸に対して略直交し、もう一方の偏光板と液晶セルの間にnx≒ny>nzの光学異方性を有する第3の光学フィルムが配置され、第1の光学フィルムの面内位相差Re1は40nm≦Re1≦120nmであり、厚さ方向リタデーションRth1は50nm≦Rth1≦500nmであり、第3の光学フィルムの厚さ方向リタデーションRth3は633nm≦Rth3<(Δnd−170)−1.0921Rth1であり、第2の光学フィルムの厚さ方向リタデーションRth2は(Δnd−70)−Rth1−Rth3≦Rth2≦(Δnd−270)−Rth1−Rth3であることにより、1/64デューティ以上のマルチプレックス駆動時において明表示における視角変化時のカラーシフトと透過率変化を抑制する視角補償効果を提供することができる。
上記実施例の技術は、例えば、車載情報表示装置や、産業機器、家電製品向け情報表示装置に利用することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
1 表側偏光板
2 第1の光学フィルム(負の二軸フィルム)
3 第2の光学フィルム(第1のCプレート)
4 VAモード液晶セル
5 第3の光学フィルム(第2のCプレート)
6 裏側偏光板
7 制御装置

Claims (5)

  1. 互いにクロスニコル配置された第1偏光板及び第2偏光板と、
    前記第1偏光板と前記第2偏光板との間に配置された垂直配向液晶セルと、
    nx>ny≧nzの光学的異方性を有し、前記第1偏光板と前記垂直配向液晶セルとの間に、面内遅相軸が前記第1偏光板の吸収軸に対して略直交するように配置された第1の光学フィルムと、
    nx≒ny>nzの光学異方性を有し、前記第1の光学フィルムと前記垂直配向液晶セルとの間に配置された第2の光学フィルムと、
    nx≒ny>nzの光学異方性を有し、前記垂直配向液晶セルと前記第2偏光板との間に配置された第3の光学フィルムと
    を有し、
    前記垂直配向液晶セルは、
    液晶層のリタデーションΔndが600nm以上であり、
    前記第1の光学フィルムは、
    面内位相差Re1が40nm≦Re1≦120nmであり、
    厚さ方向リタデーションRth1が50nm≦Rth1≦500nmであり、
    前記第2の光学フィルムは、
    厚さ方向リタデーションRth2が
    1.0374Δnd−319.23)−Rth1−Rth3≦Rth2≦(1.0374Δnd−111.76)−Rth1−Rth3であり、
    前記第3の光学フィルムは、
    厚さ方向リタデーションRth3が
    73nm≦Rth3≦−107.67+0.34609Δndである、
    液晶表示素子。
  2. 互いにクロスニコル配置された第1偏光板及び第2偏光板と、
    前記第1偏光板と前記第2偏光板との間に配置された垂直配向液晶セルと、
    nx>ny≧nzの光学的異方性を有し、前記第1偏光板と前記垂直配向液晶セルとの間に、面内遅相軸が前記第1偏光板の吸収軸に対して略直交するように配置された第1の光学フィルムと、
    nx≒ny>nzの光学異方性を有し、前記第1の光学フィルムと前記垂直配向液晶セルとの間に配置された第2の光学フィルムと、
    nx≒ny>nzの光学異方性を有し、前記垂直配向液晶セルと前記第2偏光板との間に配置された第3の光学フィルムと
    を有し、
    前記垂直配向液晶セルは、
    液晶層のリタデーションΔndが850nmより大きく、
    前記第1の光学フィルムは、
    面内位相差Re1が40nm≦Re1≦120nmであり、
    厚さ方向リタデーションRth1が50nm≦Rth1≦500nmであり、
    前記第2の光学フィルムは、
    厚さ方向リタデーションRth2が
    1.0374Δnd−319.23)−Rth1−Rth3≦Rth2≦(1.0374Δnd−111.76)−Rth1−Rth3であり、
    前記第3の光学フィルムは、
    厚さ方向リタデーションRth3が
    633nm≦Rth3<(Δnd−170)−1.0921Rth1である、
    液晶表示素子。
  3. 前記第1の光学フィルムにおいて、面内位相差Re1は、厚さ方向リタデーションRth1に対して、
    Re1≧117.08−0.47257Rth1+0.00094847Rth1^2−3.2179e−7Rth1^3
    Re1≦127.08−0.47257Rth1+0.00094847Rth1^2−6.2179e−7Rth1^3
    の関係を満たす請求項1または2に記載の液晶表示素子。
  4. 前記第1の光学フィルムにおいて、面内位相差Re1は、厚さ方向リタデーションRth1に対して、
    Re1≧129.24−0.37045Rth1−0.00036309Rth1^2+3.1872e−6Rth1^3−3.3891e−9Rth1^4
    Re1≦139.24−0.37045Rth1−0.00036309Rth1^2+3.1872e−6Rth1^3−3.3891e−9Rth1^4
    の関係を満たす請求項1または2に記載の液晶表示素子。
  5. 前記第1〜第3の光学フィルムは、材質がノルボルネン系環状オレフィン樹脂であり、フィルムを互いに略直交する2方向へ延伸加工して形成された請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
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