JP6158550B2 - ビードワイヤ、ビードコアおよびこれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
ビードワイヤ、ビードコアおよびこれを用いた空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6158550B2 JP6158550B2 JP2013062686A JP2013062686A JP6158550B2 JP 6158550 B2 JP6158550 B2 JP 6158550B2 JP 2013062686 A JP2013062686 A JP 2013062686A JP 2013062686 A JP2013062686 A JP 2013062686A JP 6158550 B2 JP6158550 B2 JP 6158550B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bead
- bead core
- wire
- core
- cross
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Description
前記ビードコアの幅方向断面における前記ビードワイヤの断面積の合計をS1(mm2)、前記空隙の面積の合計をS2(mm2)としたとき、前記S1および前記S2が下記式、
0.05≦S2/(S1+S2)≦0.3
で表される関係を満足し、
前記ビードワイヤとして、前記断面形状がL字型形状または逆L字型形状であるビードワイヤを含むことを特徴とするものである。
前記ビードコアが、上記本発明のビードコアであることを特徴とするものである。
まず、本発明のビードワイヤについて説明する。図1に本発明の一好適例に係るビードワイヤを巻回して形成した本発明の一好適例に係るビードコアの断面図を示す。本発明のビードコア10は、本発明のビードワイヤ1が巻回されてなるものであり、図1に示すように、本発明のビードワイヤ1を巻回してビードコア10を形成したとき、隣接するビードワイヤ1が互いに嵌合可能な断面形状を有し、かつ、嵌合されたビードワイヤ1間に空隙が生じる断面形状を有している。
0.05≦S2/(S1+S2)≦0.3
で表される関係を満足する(以下、S2/(S1+S2)を「空隙率」とも称す)。空隙率が0.05未満であると十分な軽量効果を得ることができず、一方、空隙率が0.3を超えると、ビードワイヤ1の剛性が低下してしまい、ビードコア10として用いた場合に変形入力を受けると断面形状が潰れてしまうおそれがある。また、本発明のビードワイヤ1を用いて作製したビードコア10を用いたタイヤにおいて、走行中における入力によりビードコア10が変形してしまい、カーカスの引き抜けを引き起こすことになり、ビード部の耐久性が低下してしまうおそれもある。
本発明のビードコア10は、上述の通り、上記本発明のビードワイヤ1が巻回されてなるビードコアであって、隣接するビードワイヤ1が互いに嵌合されてなり、かつ、嵌合されたビードワイヤ1間に空隙を有する(図1、3、4および5参照)。空隙4がビードコア10内部に存在することにより、従来よりもスチールの使用量を削減することができるため、ビードコア10の重量が減少し、その結果、タイヤの軽量化を図ることができる。また、隣接するビードワイヤが嵌合されていることにより、カーカスコードの引き抜け方向へのビードコア10の捻じれ変形に対する剛性が高まり、ビードコア10の巻回形態の崩れを防止してビード部の耐久性が向上する。
0.05≦S2/(S1+S2)≦0.3
で表される関係を満足することが好ましい。また、ビードコア10を形成するビードワイヤ1は、炭素含有量が0.7〜0.9質量%のスチールワイヤであることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤは、ビードコアを埋設してなる一対のビード部を有し、このビードコアの周りに折り返してトロイド状に延びるカーカスを有する空気入りタイヤであり、ビード部に埋設するビードコアとして上記本発明のビードコアを用いたものである。本発明のビードコアを採用することにより、カーカスの引き抜け、およびビード部の耐久性を低下させることなく、タイヤの軽量化を実現することが可能になる。本発明のタイヤにおいては、それ以外の具体的な構造や部材、材質等については、特に制限されるものではなく、所望に応じ適宜構成することが可能である。
<参考例1>
図1に示すタイプのビードコアを有する、図8に示すタイプのタイヤを、タイヤサイズ11R22.5で作製した。ビードコアは、外郭幅2mm、外郭高さ1.3mmであり、図2に示すタイプの幅方向断面の上下に凹凸状の嵌合部を有する矩形状のスチール製のビードワイヤを、図1に示す向きにタイヤ幅方向8本並列に配置し、そしてタイヤ径方向に6層に巻き重ね、金属帯により集束固定したものである。このとき、ビードコアの空隙率は0.19であった。
図5に示すビードコアを有するタイヤであり、ビードワイヤとしては図6に示す4種のビードワイヤを用いた。(a)タイプのビードワイヤとして、外郭幅2.0mm、外郭高さ1.0mmである凹型断面のワイヤを8本、(b)タイプのビードワイヤとして、外郭幅2.0mm、外郭高さ0.5mmである溝の浅い凹型を7本、(c)タイプおよび(d)タイプのビードワイヤとして、外郭幅1.0mm、外郭高さ0.5mmであるL型、および外郭幅1.0mm、外郭高さ0.5mmである逆L型の断面形状を有する4種のビードワイヤを、図5に示す向きにタイヤ幅方向並列に組み合わせて配置し、そしてタイヤ径方向に6層に巻き重ね、テキスタイルにより集束固定した。このとき、ビードコアの空隙率は0.23であった。それ以外の構成は参考例1のタイヤと同じである。
参考例2のタイヤは、図1に示した構造をビード部に有するタイヤであり、ビードワイヤ3を、外郭幅2mm、外郭高さ1.3mmであり、断面形状を有する矩形状のスチール製のビードワイヤとし、空隙率が0.30となるビードコアとした。それ以外の構成は実施例1のタイヤと同じである。ここでのビードワイヤは、参考例1と同じ方法で作成し、寸法のみ変更して作成したものである。
比較例1のタイヤは、図1に示した構造のビードコアを有するタイヤであり、ビードワイヤとして、外郭幅2mm、外郭高さ1.3mmでの矩形状のスチール製ビードワイヤを用いた。ビードコアの空隙率は0.38であった。それ以外の構成は実施例1のタイヤと同じである。ここでのビードワイヤは、参考例1と同じ方法で作成し、寸法のみ変更して作成したものである。
従来例1のタイヤは、幅2mm、高さ1.3mmの矩形断面を有するスチール製のビードワイヤを用いて、タイヤ幅方向8本並列に配置し、そしてタイヤ径方向に6層に巻き重ね、金属帯により集束固定したものである。なお、隣接するビードワイヤと嵌合させる嵌合部は設けられていない。それ以外の構成は参考例1のタイヤと同じである。
従来例2のタイヤは、幅2mm、高さ1.3mm、鋭角70度、鈍角110度の平行四辺形断面を有するスチール製のビードワイヤを用いて、タイヤ幅方向8本並列に配置し、そしてタイヤ径方向に6層に巻き重ね、金属帯により集束固定したものである。隣接するビードワイヤと嵌合させる嵌合部は設けられていない。それ以外の構成は参考例1のタイヤと同じである。
ビードコアの回転変化試験は、上記タイヤをタイヤサイズ8.25のリムに装着し内部に空気圧を加える前と、700kPa(相対圧)の空気圧を付与した場合における、タイヤ幅方向断面におけるビードコアを、それぞれCTスキャン装置を用いて撮影し、ビードコアの相対的な角度変化を計測することにより行った。結果を表1に示す。
ビード部の耐久性試験は、上記タイヤを同じくサイズ8.25リムに装着し、室温45℃の下、内部に700kPa(相対圧)の空気圧を充填し、室内ドラム試験機を用い、これらタイヤを57kNの加重(正規荷重の180%)の作用下で60km/hの速度で不可転動させビード部が故障するまでの走行距離を計測することにより行った。結果を表1に示す。
2 凸部
3 凹部
4 空隙
5 金属帯
10 ビードコア
100 空気入りタイヤ
101 ビード部
102 サイドウォール部
103 トレッド部
104 カーカス
105 ベルト
106 ビードコア
Claims (7)
- ビードワイヤが巻回されてなるビードコアであって、隣接するビードワイヤが互いに嵌合されてなり、かつ、嵌合された該ビードワイヤ間に空隙が形成されてなり、
前記ビードコアの幅方向断面における前記ビードワイヤの断面積の合計をS1(mm2)、前記空隙の面積の合計をS2(mm2)としたとき、前記S1および前記S2が下記式、
0.05≦S2/(S1+S2)≦0.3
で表される関係を満足し、
前記ビードワイヤとして、前記断面形状がL字型形状または逆L字型形状であるビードワイヤを含むことを特徴とするビードコア。 - 前記ビードワイヤとして、前記断面形状が凸型形状と凹型形状とを有するビードワイヤを含む請求項1に記載のビードコア。
- 前記ビードワイヤとして、前記断面形状がコの字型形状であるビードワイヤを含む請求項1に記載のビードコア。
- 前記ビードワイヤの炭素含有量が0.7〜0.9質量%である請求項1〜3のうちいずれか一項記載のビードコア。
- 前記空隙にゴムが充填されてなる請求項1〜4のうちいずれか一項記載のビードコア。
- 金属帯または螺旋状に巻回されたテキスタイルにより集束固定されてなる請求項1〜5のうちいずれか一項記載のビードコア。
- ビードコアを埋設してなる一対のビード部を有し、該ビードコアの周りに折り返してトロイド状に延びるカーカスを有する空気入りタイヤにおいて、
前記ビードコアが請求項1〜6のうちいずれか一項記載のビードコアであることを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013062686A JP6158550B2 (ja) | 2013-03-25 | 2013-03-25 | ビードワイヤ、ビードコアおよびこれを用いた空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013062686A JP6158550B2 (ja) | 2013-03-25 | 2013-03-25 | ビードワイヤ、ビードコアおよびこれを用いた空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014184932A JP2014184932A (ja) | 2014-10-02 |
JP6158550B2 true JP6158550B2 (ja) | 2017-07-05 |
Family
ID=51832885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013062686A Expired - Fee Related JP6158550B2 (ja) | 2013-03-25 | 2013-03-25 | ビードワイヤ、ビードコアおよびこれを用いた空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6158550B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6857596B2 (ja) | 2017-12-08 | 2021-04-14 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ |
KR102194790B1 (ko) | 2019-04-15 | 2020-12-24 | 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 | 에이치 빔 형상 비드 와이어 적층 비드 코어 적용 중하중용 공기입 타이어 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56148984A (en) * | 1980-04-17 | 1981-11-18 | Fuji Bellows Co Ltd | Bead wire |
JPH11157309A (ja) * | 1997-11-28 | 1999-06-15 | Bridgestone Corp | ビードリング及び空気入りタイヤ |
JPH11286208A (ja) * | 1998-04-02 | 1999-10-19 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
US20100147435A1 (en) * | 2007-05-21 | 2010-06-17 | Bridgestone Corporation | Pneumatic tire |
JP5475330B2 (ja) * | 2009-05-29 | 2014-04-16 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP5785401B2 (ja) * | 2011-02-28 | 2015-09-30 | 株式会社ブリヂストン | ビードワイヤ、ビードコア、空気入りタイヤ及びビードワイヤの製造方法 |
-
2013
- 2013-03-25 JP JP2013062686A patent/JP6158550B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014184932A (ja) | 2014-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10589577B2 (en) | Heavy-duty pneumatic tire | |
JP4570526B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ | |
JP5410275B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
CN103140362B (zh) | 充气轮胎 | |
JP5257185B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5961200B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6454181B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ及びその製造方法 | |
JP5331377B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6158550B2 (ja) | ビードワイヤ、ビードコアおよびこれを用いた空気入りタイヤ | |
JP4888145B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP5745539B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5156314B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6133632B2 (ja) | 重荷重用タイヤ | |
JP6348713B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5986502B2 (ja) | 重荷重用タイヤのビード部におけるカーカス耐久性の評価方法 | |
JP5864974B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5727128B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6450111B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4903035B2 (ja) | ラジアルタイヤ | |
JP4215567B2 (ja) | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ | |
JP2006205817A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6654105B2 (ja) | 重荷重用空気入りタイヤ | |
JP5829384B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5425515B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5902394B2 (ja) | 空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161101 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170523 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170608 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6158550 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |