JP6156189B2 - はんだ被覆装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金属線にはんだを被覆するはんだ被覆装置に関する。
例えばモータのリード線などの絶縁電線の金属線を基板や電子部品などにはんだ付けする場合、はんだ付けは、絶縁被膜を剥離して金属線を露出させたあとに行われる。被膜剥離後、金属線は、空気に長い間触れると表面が酸化してしまうため、速やかにはんだ付けされるべきである。
しかしながら、被膜剥離工程とはんだ付け工程との間に、例えば他の組み付け工程があったり、設備故障でラインが止まったりする場合、金属線の表面の酸化は避けられない。例えば特許文献1に記載された駆動装置の場合、モータケースから延び出したリード線の絶縁被膜が剥離されたあと、モータ制御部を構成するヒートシンク、基板、およびパワーモジュール等がモータケースに組み付けられてから、金属線がパワーモジュールのモータ端子にはんだ付けされる。
上記金属線の表面の酸化を防止するための対策として、絶縁被膜を剥離したあと金属線にはんだを被覆することが有効である。従来、はんだの被覆は、溶融はんだが溜められているはんだ槽に金属線を浸すことによって行われていた。
特開2013−207969号公報
ところが、はんだ槽は、はんだの溶融状態を維持するために常に加熱する必要がある。したがって、従来のはんだ被覆方法は、エネルギー損失が大きいという問題があった。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、エネルギー損失を低減可能なはんだ被覆装置を提供することである。
本発明のはんだ被覆装置は、誘導加熱コイル、誘導加熱電源、およびスクレイパーを備えている。誘導加熱電源は、誘導加熱コイルに交流電流を流して金属線を誘導加熱することによって金属線に付いているはんだを溶かす。スクレイパーは、金属線を挿入可能な挿入穴を有し、金属線が挿入穴に挿入されるとき当該挿入穴の内壁面で溶けたはんだを均す。
このように構成することで、誘導加熱電源は、はんだを溶かすときだけ誘導加熱コイルに交流電流を流せばよい。例えば、金属線をセットして加熱のための通電を開始し、はんだが溶けたとき通電を止めてスクレイパーによりはんだを均せばよい。そして、次の金属線がセットされて加熱が開始されるまでの間、誘導加熱コイルへの通電は必要ない。したがって、エネルギー損失を低減可能である。
ここで、発明者は、金属線を誘導加熱で加熱してはんだを溶かす実験を行ったところ、重力の作用だけでは溶融はんだが金属線にうまく被覆されないことを明らかにした。そのため、本発明では、スクレイパーにより溶融はんだを均して金属線にはんだを被覆することを可能としている。
本発明の第1実施形態によるはんだ被覆装置によりはんだが被覆される駆動装置を説明する断面図である。 図1のII部分の拡大図である。 図1の駆動装置のうちモータのみを組み付けた状態の断面図である。 図3のIV部分の拡大図である。 図3の金属線のはんだ付け手順について説明する図であって、金属線の絶縁被膜が剥離された状態を示す図である。 図3の金属線のはんだ付け手順について説明する図であって、金属線の露出部分にはんだが被覆された状態を示す図である。 図3のモータにモータ制御部が組み付けられた状態の断面図である。 図7のVIII部分の拡大図である。 図3の金属線のはんだ付け手順について説明する図であって、図8の金属線の余分な部分がカットされた状態を示す図である。 本発明の第1実施形態によるはんだ被覆装置を示す図である。 図10のはんだ被覆装置を矢印XI方向に見た図である。 図10の誘導加熱コイルおよびモータを矢印XII方向に見た図である。 図10のはんだ被膜装置のクランプ台が上昇した状態を示す図である。 図10のはんだ被膜装置の誘導加熱電源による誘導加熱コイルの通電量と金属線の温度との関係を示すタイムチャートである。 図13のはんだ被膜装置のスクレイパーが下降した状態を示す図である。 図15のスクレイパーの縦断面を拡大して示す図である。 図5の金属線へのはんだ被覆手順について説明する図であって、金属線に線状のはんだが巻き付けられた状態を示す図である。 図5の金属線へのはんだ被覆手順について説明する図であって、金属線のはんだが誘導加熱により溶けた状態を示す図である。 図5の金属線へのはんだ被覆手順について説明する図であって、スクレイパーの挿入穴に金属線が挿入されている途中の状態を示す図である。 図5の金属線へのはんだ被覆手順について説明する図であって、スクレイパーの挿入穴に金属線が挿入された状態を示す図である。 本発明の第2実施形態によるはんだ被覆装置の誘導加熱コイルおよびスクレイパーを示す図であって、第1実施形態における図20に対応する図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態によるはんだ被覆装置は、図1に示す駆動装置100の組み付け途中において、モータ101のリード線108の金属線109にはんだを被覆するために使用される。駆動装置100は、例えば車両の電動パワーステアリング装置の駆動源として用いられ、モータ101およびこれを制御するモータ制御部113が一体に設けられた機電一体型の駆動装置である。
[駆動装置]
先ず、駆動装置100の概略構成について図1、図2を参照して説明する。
図1に示すように、モータ101は、ステータ102、ロータ103、および、これらを収容するモータケース104等を備えている。モータケース104は、筒状のフレーム105と、フレーム105の両端に設けられているフレームエンド106、107とから構成されている。リード線108は、ステータ102の巻線111からフレームエンド106の通孔112を通じてモータケース104外に延び出している。本実施形態では、リード線108は、2組の3相巻線に対応して6本設けられている。
モータ制御部113は、ヒートシンク114、制御基板115、パワー基板116およびパワーモジュール117等を備えている。ヒートシンク114はモータケース104に固定されている。制御基板115、パワー基板116およびパワーモジュール117はヒートシンク114に固定されている。パワーモジュール117は、巻線111の各相巻線部への通電を切り替える図示しないスイッチング素子を有している。本実施形態では、パワーモジュール117は、2組の3相巻線に対応して2個設けられている。図2に示すように、リード線108は、先端部の絶縁被膜118が剥離された状態において、金属線109がパワーモジュール117のモータ端子110にはんだ付けされている。
[金属線のはんだ付け手順]
次に、金属線109のモータ端子110へのはんだ付け手順について図2〜図8を参照して説明する。
金属線109は、図3に示すようにモータ101が組み付けられた状態から、次の(1)〜(5)の手順でモータ端子110にはんだ付けされる。
(1)図4に示すリード線108の先端部の絶縁被膜118が図5に示すように剥離される。
(2)図6に示すように、露出した金属線109に後述のはんだ被覆装置10(図10参照)によってはんだ120が被覆される。このとき、金属線109の側面121には、少なくとも金属線109の先端面122から所定長さLまでの範囲で厚さXが所定の目標厚さとなるようにはんだ120が被覆される。
(3)図7に示すようにモータ制御部113がモータ101に組み付けられる。このとき、図8に示すように、金属線109は、モータ端子110の通孔119に挿入される。上記所定長さLは、製品個々の寸法のばらつきにかかわらず、モータ端子110の位置が所定長さLの範囲に収まるように設定されている。
(4)図9に示すように、モータ端子110から突き出す金属線109の余分な部分がカットされる。
(5)図2に示すように、金属線109がモータ端子110にはんだ付けされる。
[はんだ被覆装置]
次に、はんだ被覆装置10の概略構成について図10〜図16を参照して説明する。以下の説明において、「上下」とは、はんだ被覆装置10が設置されている設置面に対し垂直な方向における上下のことである。
図10、図11に示すように、はんだ被覆装置10は、ベース15、支持板16、誘導加熱コイル20、クランプ台23、第1移動機構30、誘導加熱電源40、温度計45、制御部50、スクレイパー60および第2移動機構70を備えている。支持板16は、ベース15に固定されている垂直な板である。
誘導加熱コイル20は、リモートヘッド21に取り付けられている。リモートヘッド21は、ブラケット22により支持板16に固定されている。図10〜図12に示すように、誘導加熱コイル20は螺旋状に巻かれており、誘導加熱コイル20の内側には金属線109を挿入可能である。
クランプ台23は、ブラケット24に固定されているテーブル25と、テーブル25に固定されているクランプ26とを有している。テーブル25は垂直線まわりに回転可能であり、回転位置を固定する図示しない回転位置固定手段を内部に有している。テーブル25上には、モータ101を載置可能である。クランプ26は、テーブル25に載置されたモータ101をクランプして固定することができる。図12に示すように誘導加熱コイル20を上から見たとき、前記回転位置固定手段は、モータ101の金属線109が誘導加熱コイル20の内側に位置するようにテーブル25の回転位置を固定することができる。
図10、図11に示すように、第1移動機構30は、第1レール31および第1スライダ32から成る第1リニアガイド33と、昇降板34と、バランサ35とを有している。第1レール31は、垂直方向へ延びるように設けられ、支持板16に固定されている。第1スライダ32は、第1レール31に沿って垂直方向へ移動可能である。昇降板34の背面には第1スライダ32が固定され、昇降板34の正面にはブラケット24が固定されている。バランサ35は、支持板16に取り付けられている回転可能なスプロケット36と、スプロケット36に巻き掛けられ、一端が昇降板34に固定されているチェーン37と、チェーン37の他端に固定されているウェイト38とから構成されている。
第1移動機構30は、誘導加熱コイル20と金属線109との相対的な位置を変更可能である。具体的には、図10に示すようにモータ101の金属線109が誘導加熱コイル20に対し下方へ離間する位置を下方位置とし、図13に示すように金属線109が誘導加熱コイル20の内側に挿入される位置を加熱位置とすると、第1移動機構30は、クランプ台23を下方位置と加熱位置との間で昇降させることができる。本実施形態では、クランプ台23の移動は手動で行われる。バランサ35は、クランプ台23が所望の位置で停止するように釣り合いをとるものである。クランプ台23の上下位置は、例えば昇降板34に設けられる図示しない上下位置固定手段により固定することができる。
図13に示すように、誘導加熱電源40は、誘導加熱コイル20と金属線109との相対的な位置が加熱位置であるとき、リモートヘッド21を介して誘導加熱コイル20に交流電流を流して金属線109を誘導加熱し、金属線109に付いているはんだを溶かすことができる。
温度計45は、誘導加熱コイル20の内側に位置する金属線109の温度を測定することができる。温度計45は、特許請求の範囲に記載の「温度測定手段」に相当する。
図10〜図13に示すように、制御部50は、誘導加熱電源40による誘導加熱コイル60の通電量を制御することができる。具体的には、制御部50は、図14に示すように金属線109の加熱を開始してから当該金属線109の温度Tが所定温度T1に達した場合、当該所定温度T1を維持するよう通電量を弱める。また、制御部50は、所定温度T1に達してから所定時間t1が経過した場合、誘導加熱電源40による誘導加熱コイル60の通電を止める。所定時間t1は、金属線109に付いているはんだが溶けるのにかかる必要十分な時間に設定される。
図15、図16に示すように、スクレイパー60は、誘導加熱コイル20の内側に挿入可能な筒状部材であり、金属線109を挿入可能な挿入穴61を有している。挿入穴61は有底筒状であり、挿入穴61の内壁面には、金属線109が挿入穴61に挿入されたとき当該金属線109の側面121に対向する筒部62、および、金属線109の先端面122に対向する底部63が含まれている。筒部62と金属線109の側面121との距離S、および、底部63と金属線109の先端面122との距離Sは、金属線109に被覆されるはんだ120(図6参照)の目標厚さよりも大きく設定されている。筒部62の断面形状は、金属線109の断面形状と同じである。本実施形態では、金属線109の断面形状は矩形である。挿入穴61の開口部64は、開口縁側ほど内径が大きくなるようにテーパ状に形成されている。スクレイパー60は、金属線109が挿入穴61に挿入されるとき当該挿入穴61の内壁面で溶けたはんだを均すことができる。このことは後に詳述する。
図13、図15に示すように、第2移動機構70は、第2レール71および第2スライダ72から成る第2リニアガイド73と、把持具74とを有している。第2レール71は、垂直方向へ延びるように設けられ、ブラケット75に固定されている。ブラケット75は支持板16に固定されている。第2スライダ72は、第2レール71に沿って垂直方向へ移動可能である。把持具74は、第2スライダ72に固定されており、スクレイパー60を把持している。
第2移動機構70は、スクレイパー60と金属線109との相対的な位置を変更可能である。具体的には、図13に示すように誘導加熱コイル20の内側に位置する金属線109に対し上方へ離間する位置を上方位置とし、図15に示すように誘導加熱コイル20の内側に位置する金属線109がスクレイパー60の挿入穴61に挿入される位置を挿入位置とすると、第2移動機構70は、スクレイパー60を上方位置と挿入位置との間で昇降させることができる。本実施形態では、スクレイパー60の移動は手動で行われる。スクレイパー60の上下位置は、例えば第2スライダ72に設けられる図示しない上下位置固定手段により固定することができる。
[金属線へのはんだ被覆手順]
次に、金属線109へのはんだ被覆手順について図13、図15、図17〜図20を参照して説明する。
金属線109には、図5に示すように先端部の絶縁被膜118が剥離された状態から、次の(A)〜(D)の手順ではんだ120が被覆される。
(A)図17に示すように、金属線109の先端部にはんだ120が付けられる。本実施形態では、金属線109には線状のはんだ120が巻き付けられる。
(B)図13に示すようにクランプ台23が上昇させられて金属線109が誘導加熱コイル20の内側に位置させられ、誘導加熱電源40による誘導加熱コイル20への通電によって金属線109が誘導加熱され、図18に示すようにはんだ120が溶かされる。
(C)図15に示すようにスクレイパー60が下降させられることによって、図18、図19に順に示すように金属線109がスクレイパー60の挿入穴61に挿入される。このとき、スクレイパー60の挿入穴61の筒部62によりはんだ120が金属線109の側面121上で均されつつ、スクレイパー60の挿入穴61の開口部64により余剰分のはんだ120が押し下げられる。図19に示すようにスクレイパー60が下降端すなわち前記挿入位置に到達すると、挿入穴61の底部63は、金属線109の先端面122上のはんだ120を均す。
(D)図13に示すようにスクレイパー60が上昇させられ、金属線109へのはんだ120の被覆が完了する。
[効果]
以上説明したように、第1実施形態では、はんだ被覆装置10は、誘導加熱コイル20、誘導加熱電源40、およびスクレイパー60を備えている。誘導加熱電源40は、誘導加熱コイル20に交流電流を流して金属線109を誘導加熱することによって金属線109に付いているはんだ120を溶かす。スクレイパー60は、金属線109を挿入可能な挿入穴61を有し、金属線109が挿入穴61に挿入されるとき当該挿入穴61の内壁面で溶けたはんだ120を均す。
このように構成することで、誘導加熱電源40は、はんだ120を溶かすときだけ誘導加熱コイル20に交流電流を流せばよい。例えば、金属線109をセットして加熱のための通電を開始し、はんだ120が溶けたとき通電を止めてスクレイパー60によりはんだ120を均せばよい。そして、次の金属線109がセットされて加熱が開始されるまでの間、誘導加熱コイル20への通電は必要ない。したがって、エネルギー損失を低減可能である。また、溶けたはんだ120は重力の作用だけでは金属線109にうまく被覆されないところ、本実施形態ではスクレイパー60により溶融はんだを均して金属線109にはんだ120を被覆することを可能としている。
また、第1実施形態では、はんだ被覆装置10は、温度計45および制御部50を備えている。温度計45は、金属線109の温度Tを測定可能である。制御部50は、金属線109の温度Tが所定温度T1に達した場合、当該温度Tを維持するよう誘導加熱電源40による誘導加熱コイル60の通電量を弱め、所定温度T1に達してから所定時間t1が経過した場合、誘導加熱電源40による誘導加熱コイル60の通電を止める。
このように構成することで、誘導加熱電源40による誘導加熱コイル60の通電は、金属線109に付いているはんだ120が溶けるのにかかる必要十分な時間のみ行われる。したがって、エネルギー損失を低減可能である。
また、第1実施形態では、はんだ被覆装置10は、第1移動機構30および第2移動機構70を備えている。第1移動機構30は、誘導加熱コイル20が金属線109を加熱可能な所定の加熱位置となるように、誘導加熱コイル20と金属線109との相対的な位置を変更可能である。第2移動機構70は、金属線109がスクレイパー60の挿入穴61に挿入されるように、スクレイパー60と金属線109との相対的な位置を変更可能である。
したがって、金属線109へのはんだ被覆作業を安定して行うことができる。
また、第1実施形態では、挿入穴61は有底筒状であり、挿入穴61の内壁面には筒部62および底部63が含まれている。筒部62は、金属線109が挿入穴61に挿入されたとき金属線109の側面121と対向する。底部63は、金属線109が挿入穴61に挿入されたとき金属線109の先端面122と対向する。
このように構成することで、金属線109がスクレイパー60の挿入穴61に挿入されるとき、挿入穴61の筒部62によりはんだ120を金属線109の側面121上で均すことができる。そして、スクレイパー60が挿入位置に到達すると、挿入穴61の底部63により金属線109の先端面122上のはんだ120を均すことができる。これにより、金属線109の先端面122上のはんだ120に突起が形成されることを抑制可能である。
また、第1実施形態では、挿入穴61の内壁面と当該挿入穴61に挿入された金属線109との距離Sは、金属線109に被覆されるはんだ120の目標厚さよりも大きい。
したがって、スクレイパー60が金属線109から外されるとき、はんだ120が幾分かスクレイパー60に付着することによって、金属線109に被覆されたはんだ120の厚さXを目標厚さにすることができる。距離Sを目標厚さに対しどれくらい大きくするかは、予め実験的に求められる。
また、第1実施形態では、誘導加熱コイル20は、当該誘導加熱コイル20が金属線109を加熱可能な所定の加熱位置であるとき金属線109を取り囲むように環状に形成されている。スクレイパー60は、誘導加熱コイル20の内側に挿入可能である。
このように構成することで、加熱後に誘導加熱コイル20を移動させずともスクレイパー60の挿入穴61に金属線109を挿入させることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態によるはんだ被覆装置について図21を参照して説明する。
図21に示すように、第2実施形態では、誘導加熱コイル80は、3本の金属線109を取り囲むように形成されている。また、スクレイパー85は3つの挿入穴61を有しており、スクレイパー85には3本の金属線109を同時に挿入可能である。
第2実施形態によれば、3本の金属線109に同時にはんだ120を被覆することができる。
<他の実施形態>
本発明の他の実施形態では、誘導加熱コイルは、必ずしも金属線を取り囲むように環状に形成されなくてもよい。要するに、誘導加熱コイルは、金属線を誘導加熱可能であれば、どのような形状であってもよい。
本発明の他の実施形態では、スクレイパーの挿入穴は、貫通穴であって、底部を有していなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、スクレイパーは、2つ、または4つ以上の挿入穴を有していてもよい。
本発明の他の実施形態では、スクレイパーの挿入穴の内壁面は、金属線側に突き出す環状の突起を形成し、当該突起の先端によりはんだを均すように構成されてもよい。要するに、挿入穴の内壁面は、面接触に限らず、線接触によりはんだを均してもよい。
本発明の他の実施形態では、第1移動機構は、位置固定のクランプ台に対し誘導加熱コイルを移動可能なように構成してもよい。また、第1移動機構は、クランプ台または誘導加熱コイルを上下方向だけでなく水平方向へ移動可能なように構成されてもよい。要するに、第1移動機構は、誘導加熱コイルが金属線を加熱可能な所定の加熱位置となるように、誘導加熱コイルと金属線との相対的な位置を変更可能なように構成されればよく、他の公知の機構により構成され得る。
本発明の他の実施形態では、第2移動機構は、位置固定のスクレイパーに対しクランプ台を移動可能なように構成してもよい。また、第2移動機構は、スクレイパーまたはクランプ台を上下方向だけでなく水平方向へ移動可能なように構成されてもよい。要するに、第2移動機構は、金属線がスクレイパーの挿入穴に挿入されるように、スクレイパーと金属線との相対的な位置を変更可能なように構成されればよく、他の公知の機構により構成され得る。
本発明の他の実施形態では、また、第1移動機構および第2移動機構は、電動であってもよい。
本発明の他の実施形態では、温度計が設けられず、誘導加熱電源による誘導加熱コイルの通電を時間により制御してもよい。
本発明の他の実施形態では、リード線の断面形状、および、スクレイパーの挿入穴の断面形状は、矩形以外の例えば円形などであってもよい。
本発明の他の実施形態では、駆動装置は、電動パワーステアリング装置以外の動力源であってもよい。
本発明の他の実施形態では、はんだ被覆装置は、モータのリード線の金属線に限らず、他の装置の金属線にはんだを被覆するために使用されてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10 ・・・はんだ被覆装置
20、80・・・誘導加熱コイル
40 ・・・誘導加熱電源
60、85・・・スクレイパー
61 ・・・挿入穴
62、63・・・内壁面
109 ・・・金属線
120 ・・・はんだ

Claims (8)

  1. 金属線(109)にはんだ(120)を被覆するはんだ被覆装置(10)であって、
    誘導加熱コイル(20、80)と、
    前記誘導加熱コイルに交流電流を流して前記金属線を誘導加熱することによって当該金属線に付いているはんだを溶かす誘導加熱電源(40)と、
    前記金属線を挿入可能な挿入穴(61)を有し、前記金属線が前記挿入穴に挿入されるとき当該挿入穴の内壁面(62、63)で溶けたはんだを均すスクレイパー(60、85)と、
    を備えることを特徴とするはんだ被覆装置。
  2. 前記金属線の温度(T)を測定する温度測定手段(45)と、
    前記金属線の温度が所定温度(T1)に達した場合、当該温度を維持するよう前記誘導加熱電源による前記誘導加熱コイルの通電量を弱め、前記所定温度に達してから所定時間(t1)が経過した場合、前記誘導加熱電源による前記誘導加熱コイルの通電を止める制御部(50)と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のはんだ被覆装置。
  3. 前記誘導加熱コイルが前記金属線を加熱可能な所定の加熱位置となるように、前記誘導加熱コイルと前記金属線との相対的な位置を変更可能な第1移動機構(30)と、
    前記金属線が前記挿入穴に挿入されるように、前記スクレイパーと前記金属線との相対的な位置を変更可能な第2移動機構(70)と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のはんだ被覆装置。
  4. 前記挿入穴は有底筒状であり、
    前記挿入穴の前記内壁面は、前記金属線が前記挿入穴に挿入されたとき当該金属線の側面(121)に対向する筒部(62)、および、前記金属線の先端面(122)に対向する底部(63)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のはんだ被覆装置。
  5. 前記挿入穴の前記内壁面と当該挿入穴に挿入された前記金属線との距離(S)は、前記金属線に被覆されるはんだの目標厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のはんだ被覆装置。
  6. 前記スクレイパー(85)は複数の前記挿入穴を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のはんだ被覆装置。
  7. 前記誘導加熱コイルは、当該誘導加熱コイルが前記金属線を加熱可能な所定の加熱位置であるとき前記金属線を取り囲むように環状に形成され、
    前記スクレイパーは、前記誘導加熱コイルの内側に挿入可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のはんだ被覆装置。
  8. 前記金属線は、モータ(101)のステータ(102)の巻線(111)からモータケース(104)外に延び出ているリード線(108)の導体部分であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のはんだ被覆装置。
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