JP6155900B2 - 照明調整装置、照明調整方法、及び、照明調整プログラム - Google Patents
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Description
図1は、本実施の形態例における照明調整装置の一例を示す図である。図1の照明調整装置は、例えば、表示装置10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、通信インタフェース13、CPU(Central Processing Unit)14、外部インタフェース15を有する。各部は、バス17を介して互いに接続される。また、照明調節装置100は、外部インタフェース15を介して、複数の照明L1〜L5、及び、撮像装置CMに接続される。
図2は、本実施の形態例における照明調節装置100のブロック図を例示する第1の図である。図2は、対象物の画像検査を実施する前の処理であって、対象物である部品毎の調整情報を生成する処理におけるブロック図を示す。調整情報は、複数の所定数の照明の組み合わせの情報、及び、各照明の強度情報を含む。
図4は、複合照明を例示する図である。複合照明とは、複数の照明の組み合わせを示す。また、それぞれの照明は、独立に強度を調整可能である。図4において、形状や表面の質感の異なる3つの対象物Axa〜Cxcに5つの照明L1〜L5が照射される。各照明L1〜L5の強度は、矢印の太さによって表される。具体的に、太い矢印で示される照明L2〜L4の強度は、細い矢印で示される照明L1、L5の強度よりも大きい。
図6は、本実施の形態例における照明調装置の処理の流れを説明するフローチャート図である。照明調整装置100は、初めに、1つの照明を単独に点灯させた状態で(S11)、撮像装置CMに対象物の画像データ(個別照明画像データ)を生成させる(S12)。このとき、個別照明画像データ生成時における各照明の強度が記憶される。続いて、照明調整装置100は、全ての照明の個別照明画像データを取得したか否かを判定する(S13)。全ての個別照明画像データを取得していない場合(S13のNO)、照明調整装置100は、照明を切り替えて点灯させ(S14、S11)、個別照明画像データを生成させる(S12)。
図7は、輝度行列の一例を示す図である。図7の(A)は、ある照明を個別に点灯させ、対象物Axaを上方向から撮像した場合における個別照明画像データの一例である。この例において、個別照明画像データは9個の画素(M=9)を有する。また、点線で囲まれる各領域Pxは、画素領域を示す。また、本実施の形態例では、照明の数は7個である(N=7)。この場合、図7の(A)のような、9個の画素の情報を有する個別照明画像データが7個生成される。
図8は、主成分分析の概要について説明する図である。前述したとおり、照明調節装置100は、N個の照明それぞれに対応して取得される、M画素を有する個別照明画像データに基づいて、主成分分析を行う。図8は、M個の座標軸を有するM次元の空間の一例を示す。ただし、図8の例では、より簡便に表すために、M個の座標軸のうち4つの座標軸X1、X2、XM−1、XMが表示される。また、M次元の空間上に、各照明に対応するN個の輝度値n1〜nNがプロットされる。
図9は、分散共分散行列に基づいて算出される固有ベクトルと固有画像を例示する図である。図6のフローチャート図において前述したとおり、照明強度記憶部33は、分散共分散行列に基づいて、固有値、固有ベクトルを算出する(図6の工程S18)。個別照明画像データが9個の画素を有する場合、9個の固有値及び固有ベクトルV1〜V9が算出される。また、固有ベクトルV1〜V9を2次元に並び替えることにより、固有画像G1〜G9が生成される。値の大きい固有値に対応する固有画像G1〜G9ほど、輝度の分散が大きくコントラストが高い。
図10は、固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルの検出処理について説明する図である。図6のフローチャート図において前述したとおり、照明強度記憶部33は、選択した固有値(例えば、第1の固有値)の固有ベクトルと近似する複数の個別照明画像ベクトルを検出する(図6の工程S20)。
図11は、固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルの線形和について例示する図である。図6のフローチャート図で前述したとおり、照明強度記憶部33は、固有ベクトルV1に近似するように個別照明画像ベクトルVL2、VL5、VL7の線形和を生成し、線形和における各個別照明画像ベクトルVL2、VL5、VL7の係数k2、k5、k7を強度係数として算出する(図6の工程S22)。線形和における各個別照明画像ベクトルVL2、VL5、VL7の長さは、各個別照明画像ベクトルの固有ベクトルへの射影成分として求められる。各個別照明画像ベクトルの長さは、各照明L2、L5、L7の強度係数k2、k5、k7に対応する。なお、強度係数k2、k5、k7は、合計して値1になるように調整されてもよい。
図13は、輝度行列の具体例を例示する図である。この例において、個別照明画像データは9個の画素を有し、照明の数は7個である。このため、図13の具体例における輝度行列は、9×7の輝度行列であって、0〜255の範囲の輝度値を有する。図13の輝度行列に基づいて、分散共分散行列が生成される。この例では、9×9の分散共分散行列が生成される。
図14は、分散共分散行列に基づいて算出される固有値、及び、固有ベクトルの具体例を示す図である。図14の表H11は、分散共分散行列に基づいて算出される上位から3つの固有値(第1の固有値554.72、第2の固有値401.57、第3の固有値69.56)を示す表である。また、表H12は、第1、第2の固有値に対応する、第1、第2固有ベクトルを示す表である。また、表H13は、第1、第2の固有ベクトルと各照明の個別照明画像ベクトルとの角度をそれぞれ示す表である。
図16は、相関係数行列に基づいて算出される固有値、及び、固有ベクトルの具体例を示す図である。図16の表H21は、相関係数行列に基づいて算出される上位から3つの固有値(第1の固有値4.425、第2の固有値3.674、第3の固有値0.484)を示す表である。また、表H22は、第1、第2の固有値に対応する、第1、第2固有ベクトルを示す表である。また、表H23は、第1、第2の固有ベクトルと各照明の個別照明画像ベクトルとの角度をそれぞれ示す表である。
第1の実施の形態例における照明調節装置は、選択した固有値(例えば、第1の固有値)の固有ベクトルと近似する複数の個別照明画像ベクトルを検出する(図6の工程S20)。これに対して、第2の実施の形態例における照明調節装置は、固有ベクトルと近似する、個別照明画像ベクトルと反転する反転ベクトルについても検出の対象とする。
図18は、第2の実施の形態例における、固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルの検出処理について説明する図である。この例において、個別照明画像ベクトルVL6は、固有ベクトルV1と近似する。一方、個別照明画像ベクトルVL1、VL4は、固有ベクトルV1と近似していないものの、個別照明画像ベクトルVL1、VL4の反転ベクトル−VL1、−VL4(以下、反転個別照明画像ベクトル)が、固有ベクトルV1と近似する。これは、個別照明画像ベクトルVL1、VL4に対応する画像データに、固有ベクトルV1の固有画像の輝度値の分散が反転して現れることを意味する。第2の実施の形態例において、固有ベクトルV1と近似するベクトルとして、例えば、個別照明画像ベクトルVL6、及び、個別照明画像ベクトルVL1、VL4の反転ベクトルが検出される(図6の工程S21)。
図19は、第2の実施の形態例における照明調節装置100の処理の流れについて説明する図である。続いて、照明調節装置100は、個別照明画像ベクトルVL1、VL4、VL6の線形和を固有ベクトルV1に近似させた場合における、各固有ベクトルV1の係数k1、k4、k6を算出する(図6の工程S21)。ただし、反転ベクトルが固有ベクトルV1と近似する個別照明画像ベクトルVL1、VL4の係数k1、k4はマイナス値になる。照明にマイナスの強度係数を適用することは現実的ではない。
図20は、第2の実施の形態例において算出される算出される固有値、及び、固有ベクトルの具体例を示す図である。図20の表H11、H12は、第1の実施の形態例における図14の表H11、H12と同様である。第2の実施の形態例では、表H33に示すように、第1の固有値554.72に対応する第1の固有ベクトルに近似する個別照明画像ベクトルとして、照明L5の個別照明画像ベクトルと、照明L1の反転個別照明画像ベクトルが検出される(S21)。具体的に、第1の固有ベクトルと、照明L1の反転個別照明画像ベクトルとの角度は、20.4(=180−159.6)である。このため、第1の固有ベクトルと照明L1の反転個別照明画像ベクトルとの角度は、第1の固有ベクトルと照明L5の個別照明画像ベクトルとの角度24.1より小さい。
複数の照明を用いた対象物の画像データの生成時における照明を調整する照明調節装置であって、
前記照明を個別に用いたときに生成される前記対象物を撮像した個別照明画像データの、複数の照明に対応する集合である個別照明画像データ群に基づいて、画素間の輝度値の分散度合いが最大になる画像データを生成可能な複数の所定数の照明を検出し、前記複数の所定数の照明の組み合わせを調整情報として生成する調整情報生成手段、を有する照明調節装置。
付記1において、
前記調整情報生成手段は、前記個別照明画像データ群の各画素の輝度値を有する輝度行列の分散共分散行列または相関係数行列に基づいて固有値を算出して上位の固有値を選択し、前記複数の照明のうち、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する前記複数の所定数の照明を検出する照明調節装置。
付記2において、
前記調整情報は、さらに、前記複数の所定数の照明の各強度係数を含み、
前記調整情報生成手段は、さらに、前記所定数の複数の照明の各個別照明ベクトルの線形和を前記固有ベクトルと近似させた場合における前記各個別照明ベクトルの各係数を強度係数として算出する照明調節装置。
付記2において、
前記調整情報生成手段は、前記固有ベクトルと前記個別照明画像ベクトルとの内積に基づいて、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する前記複数の所定数の照明を検出する照明調節装置。
付記2乃至4のいずれかにおいて、
前記調整情報生成手段は、前記上位の固有値を複数個選択し、選択した上位の固有値それぞれについて、前記調整情報を生成する照明調節装置。
付記2において、
前記調整情報生成手段は、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する第1の照明に加えて、前記上位の固有値の固有ベクトルと反転ベクトルが近似する個別照明画像ベクトルを有する第2の照明とを検出し、
前記対象物の画像データは、前記第1の照明を用いたときに生成される第1の画像データから、前記第2の照明を用いたときに生成される第2の画像データの差分画像データとして取得される照明調整装置。
付記6において、
前記調整情報は、さらに、前記複数の所定数の照明の各強度係数を含み、
前記調整情報生成手段は、さらに、前記所定数の複数の照明の各個別照明ベクトルの線形和を前記固有ベクトルと近似させた場合における前記各個別照明ベクトルの各係数を強度係数として算出する照明調節装置。
複数の照明を用いた対象物の画像データの生成時における照明を調整する照明調節方法であって、
前記照明を個別に用いたときに生成される前記対象物を撮像した個別照明画像データの、複数の照明に対応する集合である個別照明画像データ群に基づいて、画素間の輝度値の分散度合いが最大になる画像データを生成可能な複数の所定数の照明を検出し、前記複数の所定数の照明の組み合わせを調整情報として生成する調整情報生成工程、を有する照明調節方法。
付記8において、
前記調整情報生成工程では、前記個別照明画像データ群の各画素の輝度値を有する輝度行列の分散共分散行列または相関係数行列に基づいて固有値を算出して上位の固有値を選択し、前記複数の照明のうち、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する前記複数の所定数の照明を検出する照明調節方法。
付記9において、
前記調整情報は、さらに、前記複数の所定数の照明の各強度係数を含み、
前記調整情報生成工程では、さらに、前記所定数の複数の照明の各個別照明ベクトルの線形和を前記固有ベクトルと近似させた場合における前記各個別照明ベクトルの各係数を強度係数として算出する照明調節方法。
複数の照明を用いた対象物の画像データの生成時における照明を調整する照明調節処理を、を実行させるプロセッサ読み取り可能な照明調節プログラムにおいて、
前記照明調節処理は、
前記照明を個別に用いたときに生成される前記対象物を撮像した個別照明画像データの、複数の照明に対応する集合である個別照明画像データ群に基づいて、画素間の輝度値の分散度合いが最大になる画像データを生成可能な複数の所定数の照明を検出し、前記複数の所定数の照明の組み合わせを調整情報として生成する調整情報生成工程、を有する照明調節プログラム。
付記11において、
前記調整情報生成工程では、前記個別照明画像データ群の各画素の輝度値を有する輝度行列の分散共分散行列または相関係数行列に基づいて固有値を算出して上位の固有値を選択し、前記複数の照明のうち、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する前記複数の所定数の照明を検出する照明調節プログラム。
付記12において、
前記調整情報は、さらに、前記複数の所定数の照明の各強度係数を含み、
前記調整情報生成工程では、さらに、前記所定数の複数の照明の各個別照明ベクトルの線形和を前記固有ベクトルと近似させた場合における前記各個別照明ベクトルの各係数を強度係数として算出する照明調節プログラム。
Claims (9)
- 複数の照明を用いた対象物の画像データの生成時における照明を調整する照明調節装置であって、
前記照明を個別に用いたときに生成される前記対象物を撮像した個別照明画像データの、複数の照明に対応する集合である個別照明画像データ群に基づいて、画素間の輝度値の分散度合いが最大になる画像データを生成可能な複数の所定数の照明を検出し、前記複数の所定数の照明の組み合わせを調整情報として生成する調整情報生成手段、を有する照明調節装置。 - 請求項1において、
前記調整情報生成手段は、前記個別照明画像データ群の各画素の輝度値を有する輝度行列の分散共分散行列または相関係数行列に基づいて固有値を算出して上位の固有値を選択し、前記複数の照明のうち、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する前記複数の所定数の照明を検出する照明調節装置。 - 請求項2において、
前記調整情報は、さらに、前記複数の所定数の照明の各強度係数を含み、
前記調整情報生成手段は、さらに、前記所定数の複数の照明の各個別照明ベクトルの線形和を前記固有ベクトルと近似させた場合における前記各個別照明ベクトルの各係数を強度係数として算出する照明調節装置。 - 請求項2において、
前記調整情報生成手段は、前記固有ベクトルと前記個別照明画像ベクトルとの内積に基づいて、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する前記複数の所定数の照明を検出する照明調節装置。 - 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
前記調整情報生成手段は、前記上位の固有値を複数個選択し、選択した上位の固有値それぞれについて、前記調整情報を生成する照明調節装置。 - 請求項2において、
前記調整情報生成手段は、前記上位の固有値の固有ベクトルと近似する個別照明画像ベクトルを有する第1の照明に加えて、前記上位の固有値の固有ベクトルと反転ベクトルが近似する個別照明画像ベクトルを有する第2の照明とを検出し、
前記対象物の画像データは、前記第1の照明を用いたときに生成される第1の画像データから、前記第2の照明を用いたときに生成される第2の画像データの差分画像データとして取得される照明調整装置。 - 請求項6において、
前記調整情報は、さらに、前記複数の所定数の照明の各強度係数を含み、
前記調整情報生成手段は、さらに、前記所定数の複数の照明の各個別照明ベクトルの線形和を前記固有ベクトルと近似させた場合における前記各個別照明ベクトルの各係数を強度係数として算出する照明調節装置。 - 複数の照明を用いた対象物の画像データの生成時における照明を調整する照明調節方法であって、
前記照明を個別に用いたときに生成される前記対象物を撮像した個別照明画像データの、複数の照明に対応する集合である個別照明画像データ群に基づいて、画素間の輝度値の分散度合いが最大になる画像データを生成可能な複数の所定数の照明を検出し、前記複数の所定数の照明の組み合わせを調整情報として生成する調整情報生成工程、を有する照明調節方法。 - 複数の照明を用いた対象物の画像データの生成時における照明を調整する照明調節処理を、を実行させるプロセッサ読み取り可能な照明調節プログラムにおいて、
前記照明調節処理は、
前記照明を個別に用いたときに生成される前記対象物を撮像した個別照明画像データの、複数の照明に対応する集合である個別照明画像データ群に基づいて、画素間の輝度値の分散度合いが最大になる画像データを生成可能な複数の所定数の照明を検出し、前記複数の所定数の照明の組み合わせを調整情報として生成する調整情報生成工程、を有する照明調節プログラム。
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