JP2016086347A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像中の階段調のエッジと模様調のエッジとを識別して、当該画像に対して非線形平滑化処理を施すことが可能な、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像データを取得する取得部と、取得された前記画像データ中の注目画素を基準とした第1の範囲に含まれる周辺画素それぞれの画素値に基づく第1の勾配を示す第1のパラメタと、前記注目画素と前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に基づく分散、及び、前記第1の範囲よりもより広い第2の範囲に含まれる周辺画素それぞれの前記画素値に基づく第2の勾配のいずれかに基づく第2のパラメタとの間の乖離度を示す階段調強度に基づきエッジ強度を算出する解析部と、算出されたエッジ強度に基づき、前記注目画素と前記第1の範囲に含まれる前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に対して、非線形平滑化処理を施す平滑化処理部と、を備えることを特徴とする、画像処理装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
近年では、デジタルスチルカメラのような撮像装置が広く普及している。このような撮像装置の中には、逆光補正やHDR(High Dynamic Range)等のような所謂ダイナミックレンジ圧縮技術を利用したものもある。このような撮像装置では、撮像素子のダイナミックレンジよりも、明るさのレンジがより広い被写体の画像を、例えば、暗部及び明部のいずれかまたは双方のレンジを縮退させることで撮像している。
また、上記に説明した一部のレンジが縮退された画像の視認性を向上させる技術として、当該画像に対して、Retinex理論を応用した画像処理を施すことで、局所的なダイナミックレンジ補正を行う技術がある。Retinex理論を応用した画像処理では、入力画像の明るさの成分を、照明光成分と反射率成分とに分離し、照明光成分に対して変調を施したうえで、変調後の照明光成分と反射率成分とを再合成することで局所的にダイナミックレンジが補正された出力画像を得る。
特開2003−8935号公報
前述した、Retinex理論を応用した画像処理では、照明光成分を抽出するために、入力画像に対して平滑化フィルタを適用する場合がある。一方で、入力画像に対する平滑化フィルタの適用により、被写体と背景との間の境界の近傍に原画像にはない不自然な画像パターン(所謂、Halo現象)が発生する場合がある。
このような課題に対して、特許文献1には、Halo現象の発生を抑制するための画像処理技術の一例として、平滑化フィルタとしてεフィルタを適用し、ε値を制御することで、エッジを保持しつつ平滑化を行う技術が開示されている。
一方で、特許文献1に係る発明では、背景と被写体との間の境界(以降では、「階段調のエッジ」と呼ぶ場合がある)と、被写体の模様により明暗(階調)が変化する境界(以降では、「模様調のエッジ」と呼ぶ場合がある)とが区別されずに処理される。そのため、例えば、被写体が、当該被写体の模様には依存せずに一様に照明されている状況下においても、特許文献1に開示された技術では、特に明暗の強い模様の部分においてエッジが保持され、模様そのものが照明光成分として扱われる場合がある。そのため、特許文献1に係る発明では、Halo現象の発生を抑制された画像が得られるものの、被写体の模様の部分においてコントラストが縮退される場合がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、画像中の階段調のエッジと模様調のエッジとを識別して、当該画像に対して非線形平滑化処理を施すことが可能な、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、画像データを取得する取得部と、取得された前記画像データ中の注目画素を基準とした第1の範囲に含まれる周辺画素それぞれの画素値に基づく第1の勾配を示す第1のパラメタと、前記注目画素と前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に基づく分散、及び、前記第1の範囲よりもより広い第2の範囲に含まれる周辺画素それぞれの前記画素値に基づく第2の勾配のいずれかに基づく第2のパラメタとの間の乖離度を示す階段調強度に基づきエッジ強度を算出する解析部と、算出されたエッジ強度に基づき、前記注目画素と前記第1の範囲に含まれる前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に対して、非線形平滑化処理を施す平滑化処理部と、を備えることを特徴とする、画像処理装置が提供される。
前記解析部は、前記第2のパラメタとして前記分散を算出し、前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタをσ、補正係数をkとした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出してもよい。
Figure 2016086347
前記解析部は、前記第2のパラメタとして前記分散に基づく標準偏差を算出し、前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタをσ、補正係数をkとした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出してもよい。
Figure 2016086347
前記解析部は、前記第2のパラメタとして前記分散を算出し、前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタをσ、前記第1のパラメタに対する補正係数をk、当該分散に対する補正係数をkσとした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出してもよい。
Figure 2016086347
前記解析部は、前記分散を、前記注目画素と、前記第1の範囲よりもより広い範囲に含まれる周辺画素とに基づき算出してもよい。
前記解析部は、第1の通過周波数範囲を有する帯域制限フィルタを適用することで前記第1の勾配を算出し、前記第1の通過周波数範囲よりもより低域側に広い第2の通過周波数範囲を有する帯域制限フィルタを適用することで前記第2の勾配を算出してもよい。
前記解析部は、前記第2のパラメタとして前記第2の勾配を算出し、前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタを∇とした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出してもよい。
Figure 2016086347
前記解析部は、前記第2のパラメタとして前記第2の勾配を算出し、前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタを∇とした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出してもよい。
Figure 2016086347
前記解析部は、前記第1のパラメタの絶対値と、前記階段調強度とを乗算することで、前記エッジ強度を算出してもよい。
前記解析部は、前記第1のパラメタの二乗と、前記階段調強度とを乗算することで、前記エッジ強度を算出してもよい。
前記平滑化処理部は、算出された前記エッジ強度に基づきε値を決定し、当該ε値に応じた適応型εフィルタに基づき、前記非線形平滑化処理を施してもよい。
前記平滑化処理部は、算出された前記エッジ強度と所定の閾値との比較結果に基づき、前記ε値を決定してもよい。
前記平滑化処理部は、算出された前記エッジ強度が前記閾値を超える場合には、前記ε値を最小値とし、前記エッジ強度が前記閾値以下の場合には、前記ε値を最大値としてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画像データを取得することと、取得された前記画像データ中の注目画素を基準とした第1の範囲に含まれる周辺画素それぞれの画素値に基づく第1の勾配を示す第1のパラメタと、前記注目画素と前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に基づく分散、及び、前記第1の範囲よりもより広い第2の範囲に含まれる周辺画素それぞれの前記画素値に基づく第2の勾配のいずれかに基づく第2のパラメタとの間の乖離度を示す階段調強度に基づきエッジ強度を算出することと、算出されたエッジ強度に基づき、前記注目画素と前記第1の範囲に含まれる前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に対して、非線形平滑化処理を施すことと、を含むことを特徴とする、画像処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、画像データを取得することと、取得された前記画像データ中の注目画素を基準とした第1の範囲に含まれる周辺画素それぞれの画素値に基づく第1の勾配を示す第1のパラメタと、前記注目画素と前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に基づく分散、及び、前記第1の範囲よりもより広い第2の範囲に含まれる周辺画素それぞれの前記画素値に基づく第2の勾配のいずれかに基づく第2のパラメタとの間の乖離度を示す階段調強度に基づきエッジ強度を算出することと、算出されたエッジ強度に基づき、前記注目画素と前記第1の範囲に含まれる前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に対して、非線形平滑化処理を施すことと、を実行させる、プログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、画像中の階段調のエッジと模様調のエッジとを識別して、当該画像に対して非線形平滑化処理を施すことが可能な、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムが提供される。
本発明の実施形態に係る画像処理装置の機能構成の一例を示したブロック図である。 照明光生成部による平滑化処理の処理結果の一例を示した図である。 比較例に係る照明光生成部の機能構成の一例を示したブロック図である。 ε値調整部がエッジ強度K−ε値変換を行うための関数の一例を示している。 入力Iの一例を示した図である。 図5に示した入力Iに対して、一次微分フィルタを適用することで勾配∇を算出した場合の、入力画像中の画素ごとの勾配∇の変化の一例を示している。 同実施形態に係る照明光生成部の機能構成の一例を示したブロック図である。 図5に示した入力Iに基づき算出された、入力画像中の画素ごとの分散σに基づく標準偏差σの変化の一例を示している。 図5に示した入力Iに基づき算出された、入力画像中の画素ごとの階段調強度Kの変化の一例を示している。 図5に示した入力Iに基づき算出された、入力画像中の画素ごとのエッジ強度Kの変化の一例を示している。 同実施形態に係るε値調整部によるε値の調整に係る処理の内容について説明するための説明図である。 ε値調整部がエッジ強度Kに応じてε値を設定するための関数の一例を示している。 ε値調整部がエッジ強度Kに応じてε値を設定するための関数の他の一例を示している。 ε値調整部がエッジ強度Kに応じてε値を設定するための関数の他の一例を示している。 同実施形態に係る照明光生成部の一連の処理の流れの一例を示したフローチャートである。 変形例に係るε値制御部の機能構成の一例を示したブロック図である。 変形例に係る照明光生成部の一連の処理の流れの一例を示したフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.概要:Retinex理論を応用した画像処理装置>
本発明の実施形態に係る画像処理装置の特徴をよりわかりやすくするために、まず、Retinex理論を応用した画像処理の概要について説明する。
一般的に、デジタルスチルカメラのような撮像装置により画像が撮像される場合に、撮像される自然界の光の明るさのレンジが、当該撮像装置に設けられた撮像素子のダイナミックレンジ超える場合がある。そのため、当該撮像装置の中には、逆光補正やHDR等のような所謂ダイナミックレンジ圧縮技術を利用して、撮像素子のダイナミックレンジよりも、明るさのレンジがより広い被写体の画像を撮像するものもある。このようなダイナミックレンジ圧縮技術を利用した撮像装置では、撮像される画像の暗部及び明部のいずれかまたは双方のレンジを縮退させることで、撮像素子のダイナミックレンジよりも、明るさのレンジがより広い被写体の画像の撮像を可能としている。
このようにして撮像された、所謂ダイナミックレンジが縮退された画像の視認性を向上させる技術として、Retinex理論を応用することで、画像処理として局所的なダイナミックレンジ補正を施す技術が知られている。
具体的には、Retinex理論では、画像中に撮像された光は、照明光成分と反射率成分とを掛けあわせたものとみなされる。即ち、照明光成分をL、反射率成分をRとした場合に、入力画像の明るさの成分Iは、以下に示す(式1)で示されることとなる。
Figure 2016086347
Retinex理論を応用した局所的なダイナミックレンジ補正を行う場合には、画像処理装置は、入力画像の明るさの成分Iから、照明光成分Lと反射率成分Rとを分離して処理する。なお、以降では、入力画像の明るさの成分Iを、単に「入力I」と記載する場合がある。
ここで、図1を参照して、本実施形態に係る画像処理装置の機能構成の一例として、Retinex理論を応用した局所的なダイナミックレンジ補正を行う画像処理装置の機能構成の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る画像処理装置1の機能構成の一例を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像処理装置1は、照明光生成部10と、除算部30と、照明光変調部50と、積算部70とを含む。
照明光生成部10は、入力Iに基づき照明光成分Lを生成するための構成である。具体的には、照明光生成部10は、入力Iに対して平滑化処理を施すことで(例えば、平滑化フィルタを適用することで)、当該入力Iから照明光成分Lを生成する。そして、照明光生成部10は、生成した照明光成分Lを示すデータを、除算部30と、照明光変調部50とに出力する。なお、照明光生成部10については、詳細を別途後述する。
除算部30は、入力Iに基づき反射率成分Rを生成するための構成である。具体的には、除算部30は、照明光生成部10から照明光成分Lを示すデータを取得し、前述した(式1)に基づき、入力Iを取得した照明光成分Lで除算することで、反射率成分Rを算出する。そして、除算部30は、算出した反射率成分Rを示すデータを、積算部70に出力する。
照明光変調部50は、照明光生成部10から、入力Iに基づき生成された照明光成分Lのデータを取得する。照明光変調部50は、照明光成分Lに対して局所的な変調を施すことで、新たな照明光成分L’(即ち、照明光成分Lに対して局所的な変調が施された照明光成分L’)を生成する。そして、照明光変調部50は、生成した新たな照明光成分L’を示すデータを、積算部70に出力する。
積算部70は、除算部30から出力される反射率成分Rと、照明光変調部50から出力される照明光成分L’
(即ち、照明光成分Lに対して局所的な変調が施された照明光成分L’)とを積算することで再合成する。そして、積算部70は、反射率成分Rと照明光成分L’とが再合成されることで生成された明るさの成分I’に基づく画像を、出力画像として所定の出力先に出力する。
以上のようにして、画像処理装置1は、入力画像に対して局所的にダイナミックレンジが補正された出力画像を生成して出力する。以上、図1を参照して、本実施形態に係る画像処理装置1の機能構成の一例として、Retinex理論を応用した局所的なダイナミックレンジ補正を行う画像処理装置の機能構成の一例について説明した。
<2.照明光生成部>
[2.1.概要]
次に、本実施形態に係る照明光生成部10の詳細について説明する。なお、本説明では、本実施形態に係る照明光生成部10の特徴をよりわかりやすくするために、まず、従来の構成に基づく照明光生成部10の課題について整理する。
前述の通り、照明光生成部10は、入力Iに対して平滑化処理を施すことで(例えば、平滑化フィルタを適用することで)、当該入力Iから照明光成分Lを生成する。一方で、この入力Iに対する平滑化処理により、所謂Halo現象が発生する場合がある。このHalo現象は、被写体と背景との間の境界における明るさの急激な変化が平滑化処理により平滑化され、当該境界の近傍におけるコントラストが緩和されることで発生する。
例えば、図2は、照明光生成部10による平滑化処理の処理結果の一例を示した図であり、被写体と背景との間の境界に対して平滑化処理を施した場合における、画像中の画素ごとの明るさの強度の変化の一例を、入出力それぞれについて示している。なお、本説明における明るさの強度とは、例えば、画素値、輝度値、または明度値等を示すものとする。以降の説明では、単に「明るさの強度」と表記した場合には、これらのいずれであっても該当し得るものとする。図2において横軸は、画像中の画素の位置を示し、縦軸は、明るさの強度を示している。また、図2において、参照符号Iは、入力画像の明るさの成分を示している。また、参照符号Lは、入力Iに対して平滑化処理を施した場合の出力(即ち、生成された照明光成分)を示している。
図2に示すように、入力Iのうち、被写体と背景との間の境界に対して平滑化処理が施されると、当該境界における急激な明るさの変化が緩和された照明光成分Lが生成される。このように、被写体と背景との間の急激な明るさの変化が緩和されることで、被写体と背景との間の境界のコントラストが緩和され、Halo現象として顕在化する場合がある。
ここで、図3を参照して、上記に説明したようなHalo現象の発生を抑制して照明光成分Lを生成する照明光生成部10の一例について、比較例として以下に説明する。図3は、比較例に係る照明光生成部10の機能構成の一例を示したブロック図である。なお、比較例に係る照明光生成部10を、本実施形態に係る照明光生成部10と区別するために、以降では、「照明光生成部10’」と記載する場合がある。
図3に示した、比較例に係る照明光生成部10’は、平滑化処理のためのフィルタとしてεフィルタを適用し、エッジ強度に応じて当該εフィルタのε値を制御することで、入力Iに対してエッジを保持しながら平滑化処理を施す。
具体的には、図3に示すように、比較例に係る照明光生成部10’は、平滑化処理部11と、ε値制御部19とを含む。なお、平滑化処理部11が、所謂εフィルタに相当する。また、ε値制御部19は、勾配算出部191と、ε値調整部193とを含む。
勾配算出部191は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素の周辺に位置する周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を注目画素ごとに算出する。
なお、勾配算出部191が、勾配∇を算出する方法の一例として、以下に(式2)として示すように、一次微分フィルタを適用する方法(所謂、ハイパスフィルタを適用する方法)が挙げられる。
Figure 2016086347
なお、(式2)において、nは、周辺画素を特定するためのオペレータ長を示している。また、I(x−n,y)及びI(x+n,y)は、オペレータ長をnとした場合における、注目画素に対するx方向(例えば、横方向)の周辺画素の明るさの成分を示している。同様に、I(x,y−n)及びI(x,y+n)は、オペレータ長をnとした場合における、注目画素に対するy方向(例えば、縦方向)の周辺画素の明るさの成分を示している。なお、オペレータ長n=1とした場合には、タップ数は3となり、オペレータ長n=2とした場合には、タップ数は5となる。
また、他の一例として、勾配算出部191は、以下に(式3)として示すような、平滑化効果を持たせた帯域制限フィルタを適用して算出してもよい。
Figure 2016086347
以上のようにして、勾配算出部191は、入力画像中の注目画素ごとに、当該注目画素の周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を算出する、そして、勾配算出部191は、注目画素ごとに算出した勾配∇を、ε値調整部193に出力する。
ε値調整部193は、入力画像中の注目画素ごとに算出された勾配∇を、勾配算出部191から取得する。ε値調整部193は、注目画素ごとに取得した勾配∇(具体的には、勾配∇の絶対値)を、当該注目画素におけるエッジ強度Kとして認識する。即ち、注目画素の座標を(x,y)、当該注目画素における勾配を∇(x,y)とした場合に、当該注目画素のエッジ強度K(x,y)は、以下に(式4)として示す関係式に基づき導出される。
Figure 2016086347
そして、ε値調整部193は、エッジ強度Kが高いほどε値を小さくし、エッジ強度Kが低いほどε値が大きくなるように、エッジ強度Kをε値に変換する(即ち、エッジ強度K−ε値変換を行う)。例えば、図4は、ε値調整部193が、エッジ強度K−ε値変換を行うための関数fε(K)の一例を示している。
以上のようにして、ε値調整部193は、注目画素ごとに、当該注目画素のエッジ強度Kに応じてε値を算出し、算出したε値を平滑化処理部11に出力する。
平滑化処理部11は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたε値をε値調整部193から取得し、取得したε値に基づき、注目画素と、当該注目画素の周辺画素とに対してεフィルタを適用する。以上のようにして、平滑化処理部11は、入力Iに対してεフィルタを適用することで平滑化処理を施し、平滑化処理後の明るさの成分を、照明光成分Lとして出力する。
以上のような構成により、比較例に係る照明光生成部10’は、エッジと判断される部分では平滑化の効果を低めることで当該エッジを保持し、エッジ以外の部分については平滑化の効果を高めるように、入力Iに対して非線形平滑化処理を施す。これにより、比較例に係る照明光生成部10’は、Halo現象の発生を抑制して照明光成分Lを生成することが可能となる。
一方で、上述した比較例に係る照明光生成部10’は、背景と被写体との間の境界(以降では、「階段調のエッジ」と呼ぶ場合がある)と、被写体の模様により明暗(階調)が変化する境界(以降では、「模様調のエッジ」と呼ぶ場合がある)とを区別することが困難である。そのため、照明光生成部10’は、階段調のエッジと模様調のエッジとを識別せずに、一様にエッジ強度Kを算出し、当該エッジ強度Kに応じて平滑化処理を施す。
例えば、図5は、入力Iの一例を示した図であり、入力画像中の画素ごとの明るさの強度の変化の一例を示している。なお、図5に示す例では、説明をわかりやすくするために、入力画像のx方向(例えば、横方向)についてのみ着目して、入力画像中の画素ごとの明るさの強度の変化を示している。即ち、図5の横軸は、入力画像中のx方向に沿った画素の位置を示している。また、図5の縦軸は、各画素の明るさの強度を示している。
また、図6は、図5に示した入力Iに対して、一次微分フィルタを適用することで勾配∇を算出した場合の、入力画像中の画素ごとの勾配∇の変化の一例を示している。即ち、図6の横軸は、図5の横軸と対応しており、入力画像中のx方向に沿った画素の位置を示している。また、図6の縦軸は、画素ごとに算出された勾配∇を示している。
図5に示す例において、参照符号v11a、v11b、v13a、v13b、v15a、及びv15bとして示した部分は、入力画像中における、階段調のエッジにより明暗が大きく変化している部分を模式的に示している。また、参照符号v17として示した部分は、模様調のエッジにより明暗が大きく変化している部分を模式的に示している。なお、図6において、参照符号v11a、v11b、v13a、v13b、v15a、v15b、及びv17で示した部分は、図5において、同様の参照符号が付された入力画像中の位置と、同じ位置に対応する部分を示している。
図6に示す例では、参照符号v15a及びv15bで示した階段調のエッジと、参照符号v17で示した模様調の各エッジとは、勾配∇の値が略等しい。そのため、勾配∇をエッジKとして認識した場合には、照明光生成部10’は、参照符号v15a及びv15bで示した階段調のエッジと、参照符号v17で示した模様調の各エッジとを識別することは困難である。
ここで、被写体の模様により明暗が変化している部分(即ち、模様調の部分)は、当該模様に依存せずに一様に照明されていると考えられ、多くの場合は、当該模様調の部分はエッジを保持されずに平滑化処理が施されることが望ましい。しかしながら、比較例に係る照明光生成部10’は、被写体の模様により明暗が変化する部分(即ち、模様調のエッジ)についても、階段調のエッジと同様に保持する。そのため、比較例に係る照明光生成部10’により入力画像を処理した場合には、平滑化処理により、入力画像中における被写体の模様のコントラストが縮退し、結果として、模様が薄まったような出力画像が出力される場合がある。
本実施形態に係る照明光生成部10は、上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、入力画像中における階段調のエッジと模様調のエッジとを識別して、当該入力画像に対して非線形平滑化処理を施すことが可能な仕組みを提供することにある。そこで、以降では、本実施形態に係る照明光生成部10について、さらに詳しく説明する。
[2.2.機能構成]
図7を参照して、本実施形態に係る照明光生成部10の機能構成の一例について説明する。図7は、本実施形態に係る照明光生成部10の機能構成の一例を示したブロック図である。
図7に示すように、本実施形態に係る照明光生成部10は、平滑化処理部11と、ε値制御部13とを含む。なお、平滑化処理部11については、前述した比較例に係る照明光生成部10’(図3参照)と同様のため詳細な説明は省略する。また、ε値制御部13は、勾配算出部131と、分散算出部133と、ε値調整部135とを含む。
勾配算出部131は、前述した比較例に係る照明光生成部10’の勾配算出部191と同様である。即ち、勾配算出部131は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素の周辺に位置する周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を注目画素ごとに算出する。
なお、勾配算出部131は、フィルタオペレータを利用した畳み込み積分により、注目画素ごとの勾配∇を算出してもよい。例えば、以下に示す(式5)は、前述した(式2もしくは式3)に示した一次微分フィルタを、畳み込み積分により示した場合の一例である。
Figure 2016086347
なお、上記に示した(式5)において、Wは、勾配∇を算出するためのオペレータ(以降では、「勾配オペレータ」と記載する場合がある)を示している。例えば、以下に示す(式6)は、オペレータ長n=1とした場合における、勾配オペレータWの一例を示している。
Figure 2016086347
また、他の一例として、以下に示す(式7)は、オペレータ長n=2とした場合における、勾配オペレータWの一例を示している。
Figure 2016086347
なお、(式6)及び(式7)に示した勾配オペレータは、あくまで一例であり、オペレータ長nや、オペレータの各係数は、適宜変更してもよい。
以上のようにして、勾配算出部131は、入力画像中の注目画素ごとに、当該注目画素の周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を算出する。そして、勾配算出部131は、注目画素ごとに算出した勾配∇を、ε値調整部135に出力する。
分散算出部133は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素と、当該注目画素の周辺に位置する周辺画素とのそれぞれの明るさの強度に基づき、分散σを注目画素ごとに算出する。
ここで、注目画素の座標を(x,y)、座標(x−i,y−j)に位置する画素の明るさの強度をIx−j,y−iとした場合に、注目画素の分散σ(x,y)は、以下に示す(式8)に基づき算出される。
Figure 2016086347
なお、上記に示した(式8)を、以下に示す(式9)のように展開してもよい。
Figure 2016086347
例えば、図8は、図5に示した入力Iに基づき算出された、入力画像中の画素ごとの分散σに基づく標準偏差σの変化の一例を示している。なお、図8に示す例では、図6に示した、入力画像中の画素ごと勾配∇と単位をそろえるために、入力画像中の画素ごとに算出された分散σに基づく、当該画素ごとの標準偏差σの変化として示している。即ち、図8の横軸は、図5及び図6の横軸と対応しており、入力画像中のx方向に沿った画素の位置を示している。また、図8の縦軸は、画素ごとに算出された標準偏差σを示している。なお、標準偏差σは、分散σの平方根により算出されることは言うまでもない。換言すると、分散算出部133は、分散σに替えて標準偏差σを算出してもよいことは言うまでもない。
以上のようにして、分散算出部133は、入力画像中の注目画素ごとに、当該注目画素と、当該注目画素の周辺画素それぞれとの明るさの強度に基づき、分散σを算出する。そして、分散算出部133は、注目画素ごとに算出した分散σを、ε値調整部135に出力する。
ε値調整部135は、勾配算出部131から、注目画素ごとに算出された勾配∇を取得する。また、ε値調整部135は、分散算出部133から、注目画素ごとに算出された分散σを取得する。
ここで、図6に示した画素ごとの勾配∇の変化と、図8に示した画素ごとの標準偏差σ(換言すると、分散σ)の変化とのそれぞれとを比較することで、本実施形態に係るε値調整部135の特徴について説明する。
図6を参照して前述したように、画素ごとに算出された勾配∇のみに着目した場合には、参照符号v15a及びv15bで示した階段調のエッジと、参照符号v17で示した模様調の各エッジとは、勾配∇の値が略等しく、これらを識別することは困難である。
これに対して、画素ごとに算出された標準偏差σのみに着目した場合には、図8に示すように、参照符号v15a及びv15bで示した階段調のエッジと、参照符号v17で示した模様調の各エッジとは、標準偏差σの値が異なるため、これらを識別することが可能である。一方で、参照符号v13a及びv153で示した階段調のエッジと、参照符号v17で示した模様調の各エッジとは、標準偏差σの値が略等しく、これらを識別することは困難である。
一方で、図6及び図8を比較するとわかるように、勾配∇と標準偏差σとでは、階段調のエッジと模様調のエッジとの判別が困難な部分に差が生じる。この差は、勾配∇と標準偏差σとの間の特性差によるものであり、本実施形態に係るε値調整部135は、この特性差を利用して階段調のエッジと模様調のエッジとを判別する。
具体的には、勾配∇は、注目画素の隣接もしくは近傍の画素間における差分を示している。また、標準偏差σは、前述した(式8)において、オペレータ長mに基づき定義される範囲におけるばらつきを示している。理想的な状態では、階段調のエッジは、標準偏差σの最大値(頂点)と勾配∇の絶対値の最大値とは、略等しい値を示す傾向にある。これに対して、模様調のエッジは、勾配∇の絶対値よりも標準偏差σの方が大きい値を示す傾向にある。そこで、本実施形態に係るε値調整部135は、勾配∇と標準偏差σとの間の乖離度を階段調強度Kとして算出し、当該階段調強度Kに基づき階段調のエッジと模様調のエッジとを判別する。
例えば、注目画素の座標を(x,y)とした場合に、当該注目画素における階段調強度K(x,y)は、当該注目画素における勾配∇(x,y)と標準偏差σ(x,y)とに基づき、以下に示す(式10)に基づき算出される。
Figure 2016086347
なお、(式10)において、k及びkσは、勾配∇(x,y)の絶対値と、標準偏差σ(x,y)の最大値との比が1となるように設定された、勾配∇(x,y)及び標準偏差σ(x,y)それぞれに対する補正係数(換言すると、正規化のための係数)である。なお、補正係数kは、補正係数k及びkσをまとめたものに相当する。
補正係数k及びkσは、あらかじめ算出された定数であってもよい。また、他の一例として、明るさの強度差が異なる複数の理想的な階段調のエッジのデータに基づき、|∇|/σを1に補正するような関数を事前に算出し、当該関数を、補正係数k及びkσとして設定してもよい。
なお、上記に示した(式10)を一般化すると、階段調強度Kは、以下に示す(式11)で表されることとなる。
Figure 2016086347
ここで、階段調強度Kは、1以下の値となり、1に近いほど、対応する注目画素の近傍で明るさがより急峻に変化していることを示している。即ち、階段調強度Kが1に近いほど、対応する注目画素が階段調のエッジに相当し得ることを示している。
なお、上記に示した階段調強度Kの算出式は、あくまで一例であり、勾配∇と、標準偏差σ(換言すると、分散σ)との間の乖離度を示していれば、階段調強度Kの算出方法は上記に示す例には限定されない。
具体的な一例として、ε値調整部135は、勾配∇の二乗と分散σとの乖離度に基づき階段調強度Kを算出してもよい。この場合には、注目画素の座標を(x,y)とした場合に、当該注目画素における階段調強度K(x,y)は、当該注目画素における勾配∇(x,y)と分散σ(x,y)とに基づき、以下に示す(式12)に基づき算出される。
Figure 2016086347
ここで、上記に示した(式12)を一般化すると、階段調強度Kは、以下に示す(式13)で表されることとなる。
Figure 2016086347
また、他の一例として、ε値調整部135は、勾配∇の二乗と分散σとの差を乖離度として、当該乖離度に基づき階段調強度Kを算出してもよい。この場合には、注目画素の座標を(x,y)とした場合に、当該注目画素における階段調強度K(x,y)は、当該注目画素における勾配∇(x,y)と分散σ(x,y)とに基づき、以下に示す(式14)に基づき算出される。
Figure 2016086347
ここで、上記に示した(式14)を一般化すると、階段調強度Kは、以下に示す(式15)で表されることとなる。
Figure 2016086347
以上のようにして、ε値調整部135は、勾配∇と標準偏差σ(換言すると、分散σ)との間の乖離度に基づき階段調強度Kを算出する。例えば、図9は、図5に示した入力Iに基づき算出された(即ち、図6に示した画素ごとの勾配∇と、図8に示した画素ごとの標準偏差σとに基づき算出された)、入力画像中の画素ごとの階段調強度Kの変化の一例を示している。即ち、図9の横軸は、図5、図6、及び図8の横軸と対応しており、入力画像中のx方向に沿った画素の位置を示している。また、図9の縦軸は、画素ごとに算出された階段調強度Kを示している。
図9を参照するとわかるように、階段調のエッジv11a、v11b、v13a、v13b、v15a、及びv15bと、模様調の各エッジv17とでは、階段調強度Kが大きく乖離している。
具体的な一例として、階段調強度Kの算出に際し、勾配∇を算出する際のオペレータ長n(例えば(式2)に示した変数n)と、分散σを算出する際のオペレータ長m(例えば(式8)に示した変数m)とを等しい値に設定したとする。この場合には、階段調のエッジでは、補正係数k及びkσそれぞれを1としたとしても、勾配∇の絶対値と標準偏差σとでは、ほとんど差が無く、階段調強度Kは約1を示す。これに対して、模様調のエッジでは、勾配∇の絶対値が標準偏差σよりも低くなり、階段調のエッジに比べて階段調強度Kが低い値を示す。
このような特性を利用して、ε値調整部135は、入力画像中の注目画素ごとに、当該注目画素における勾配∇の絶対値に対して、当該注目画素について算出した階段調強度Kを乗じることで、模様調のエッジにおけるエッジ強度が抑制された、エッジ強度Kを算出する。即ち、注目画素の座標を(x,y)とした場合に、当該注目画素におけるエッジ強度K(x,y)は、当該注目画素における勾配∇(x,y)と階段調強度Kとに基づき、以下に示す(式16)に基づき算出される。
Figure 2016086347
なお、勾配∇を算出する際のオペレータ長nと、分散σを算出する際のオペレータ長mとは、n≦mとなるように設定することが望ましい。
また、他の一例として、ε値調整部135は、以下に(式17)として示すように、入力画像中の注目画素ごとに、当該画素における勾配∇に対して階段調強度Kを乗じることで、エッジ強度Kを算出してもよい。
Figure 2016086347
以上のようにして、ε値調整部135は、入力画像中の注目画素ごとに、当該注目画素における勾配∇と、当該注目画素について算出された階段調強度Kとに基づきエッジ強度Kを算出する。例えば、図10は、図5に示した入力Iに基づき算出された(即ち、図6に示した画素ごとの勾配∇と、図9に示した画素ごとの階段調強度Kとに基づき算出された)、入力画像中の画素ごとのエッジ強度Kの変化の一例を示している。即ち、図10の横軸は、図5、図6、及び図9の横軸と対応しており、入力画像中のx方向に沿った画素の位置を示している。また、図10の縦軸は、画素ごとに算出されたエッジ強度Kを示している。
図10に示すように、注目画素ごとの勾配∇及び階段調強度Kに基づきエッジ強度Kを算出することで、模様調のエッジv17が抑制され、階段調のエッジv11a、v11b、v13a、v13b、v15a、及びv15bが当該エッジ強度Kとして抽出される。即ち、ε値調整部135は、以上のようにして算出されたエッジ強度Kに基づき、階段調のエッジ及び模様調のエッジのうち階段調のエッジのみが保持されるようにε値を調整する(換言すると、エッジ強度K−ε値変換を行う)。
ここで、ε値調整部135による、エッジ強度Kに基づくε値の調整に係る処理について、図11を参照しながら具体的な例を挙げて説明する。図11は、本実施形態に係るε値調整部135によるε値の調整に係る処理の内容について説明するための説明図である。
図11の上側の図は、入力画像中の画素ごとの明るさの強度の変化の一例を示している。また、図11中の下側の図は、入力画像中の注目画素ごとのエッジ強度Kの変化の一例を示している。図11の上側及び下側の図それぞれの横軸は、入力画像中のx方向に沿った画素の位置を示している。また、図11の上側の図の縦軸は、明るさの強度を示している。また、図11の下側の図の縦軸は、エッジ強度Kを示している。
また、図11において、参照符号nは、オペレータ長を示しており、図11に示す例では、勾配∇を算出する際のオペレータ長nと、分散σを算出する際のオペレータ長mとが、m=nの関係を満たすものとする。また、図11に示す例では、画素の位置x=0の部分が階段調のエッジの部分に相当し、x=±1、±2の位置は、位置x=0の画素を注目画素とした場合の、x方向に沿った周辺画素の一例に相当する。
図11に示す例では、εフィルタ(即ち、平滑化処理部11による平滑化処理)のオペレータ長n=2とした場合には、画素の位置xが−2〜+2の範囲においてHalo現象が発生し得る。そのため、図11に示す例の場合には、画素の位置xが−2〜+2の範囲において、εフィルタのε値がより低くなるように(例えば、最小となるように)調整されることが望ましい。
そこで、ε値調整部135は、図11の下側の図に示すように、エッジ強度Kの閾値thを設定し、注目画素ごとに算出されたエッジ強度Kを当該閾値thと比較する。そして、ε値調整部135は、例えば、エッジ強度Kが閾値thを超える画素についてはε値を最小値εMINに設定し、エッジ強度Kが閾値th以下の画素についてはε値を最大値εMAXに設定する。
例えば、図12は、ε値調整部135がエッジ強度Kに応じてε値を設定する(即ち、エッジ強度K−ε値変換を行う)ための関数fε(K)の一例を示している。
ここで、比較のために、図13に、ε値調整部135がエッジ強度K−ε値変換を行うための関数fε(K)の他の一例について示す。図13に示す例は、比較例として前述した照明光生成部10’のε値調整部193と同様の方法(図2参照)で、エッジ強度K−ε値変換を行う場合の関数fε(K)の一例に相当する。
図13に示すように、比較例に係るε値調整部193では、ε値の最大値εMAXと最小値εMINとの間を、閾値thG1とthG2とで区分される範囲において線型変調している。これは、比較例に係るε値調整部193が、階段調のエッジと模様調のエッジとを判別することが困難であるため、階段調のエッジと模様調のエッジと判別せずに一様にエッジ強度Kによりε値を制御せざるを得ないことによる。
このような特性から、比較例に係るε値調整部193に依れば、例えば、エッジ強度の強い模様調のエッジは平滑化されずに保持され、エッジ強度の弱い階段調のエッジについては平滑化されて保持されないといった結果も出力され得る。また、比較例に係るε値調整部193に依れば、例えば、図11においてx=±1、±2の位置で示されたエッジ強度が中程度から比較的低い画素では、若干ではあるものの平滑化処理が施される。そのため、当該画素において、エッジが保持される度合いが低くなり、当該画素付近に、平滑化処理に伴う弱いHalo現象が発生する場合がある。
これに対して、本実施形態に係るε値調整部135は、注目画素ごとの勾配∇及び階段調強度Kに基づき算出されたエッジ強度Kに応じてε値を調整する。このエッジ強度Kは、前述した通り、階段調のエッジの部分において高い数値を示し、模様調のエッジの部分を含むその他の部分では低い数値を示すという特性を有する。そのため、ε値調整部135は、図12に示すような閾値thに基づく閾値処理により、エッジ強度K−ε値変換を行うことが可能となる。
また、前述したエッジ強度Kの特性から、本実施形態に係るε値調整部135では、閾値thを比較的低い値(少なくとも、図13に示す閾値thG2よりも低い値)に設定することが可能である。そのため、本実施形態に係るε値調整部135に依れば、例えば、図11においてx=±1、±2の位置で示されたエッジ強度が中程度から比較的低い画素においてもエッジを保持することが可能となる。
なお、図12に示す関数fε(K)はあくまで一例であり、本実施形態に係るε値調整部135は、注目画素ごとの勾配∇及び階段調強度Kに基づき算出されたエッジ強度Kに対して、図13に示すような関数fε(K)を適用してもよいことは言うまでもない。また、他の一例として、ε値調整部135は、注目画素ごとの勾配∇及び階段調強度Kに基づき算出されたエッジ強度Kに対して、図14に示すような関数fε(K)を適用することで、エッジ強度K−ε値変換を行ってもよい。図14は、ε値調整部135がエッジ強度Kに応じてε値を設定する(即ち、エッジ強度K−ε値変換を行う)ための関数fε(K)の他の一例を示している。
以上のようにして、ε値調整部135は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたエッジ強度Kに応じて、当該注目画素ごとにε値を設定し、設定されたε値を平滑化処理部11に出力する。
なお、以降の処理については、前述した比較例に係る照明光生成部10’と同様である。即ち、平滑化処理部11は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたε値をε値調整部135から取得し、取得したε値に基づき、注目画素と、当該注目画素の周辺画素とに対してεフィルタを適用する。以上のようにして、平滑化処理部11は、入力Iに対してεフィルタを適用することで平滑化処理を施し、平滑化処理後の明るさの成分を、照明光成分Lとして出力する。
以上説明したように、本実施形態に係る照明光生成部10は、注目画素ごとに勾配∇と分散σ(換言すると、標準偏差σ)とを算出し、当該勾配∇と分散σとの間の乖離度に基づき、階段調強度Kを算出する。そして、照明光生成部10は、当該勾配∇と当該階段調強度Kとに基づきエッジ強度Kを算出し、当該エッジ強度Kに基づきε値を調整する。なお、このエッジ強度Kは、前述した通り、階段調のエッジの部分において高い数値を示し、模様調のエッジの部分を含むその他の部分では低い数値を示すという特性を有する。そのため、照明光生成部10は、入力画像中の階段調のエッジと模様調のエッジとを判別し、例えば、階段調のエッジについては平滑化の効果を低めることで保持し、模様調のエッジを含む他の部分については平滑化の効果を高めるように、非線形平滑化処理を施すことが可能となる。なお、本実施形態に係る照明光生成部10では、注目画素ごとに算出された勾配∇が「第1のパラメタ」の一例に相当し、分散σ(または、標準偏差σ)が「第2のパラメタ」の一例に相当する。
以上、図7〜図14を参照して、本実施形態に係る照明光生成部10の機能構成の一例について説明した。
[2.3.処理]
次に、図15を参照して、本実施形態に係る照明光生成部10の一連の処理の流れの一例について説明する。図15は、本実施形態に係る照明光生成部10の一連の処理の流れの一例を示したフローチャートである。
(ステップS101)
勾配算出部131は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素の周辺に位置する周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を注目画素ごとに算出する。なお、勾配算出部131は、フィルタオペレータを利用した畳み込み積分により、注目画素ごとの勾配∇を算出してもよい。また、勾配∇については、例えば、前述した(式2)及び(式3)のいずれかに基づき算出することが可能である。そして、勾配算出部131は、注目画素ごとに算出した勾配∇を、ε値調整部135に出力する。
(ステップS103)
分散算出部133は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素と、当該注目画素の周辺に位置する周辺画素とのそれぞれの明るさの強度に基づき、分散σを注目画素ごとに算出する。なお、分散σについては、例えば、前述した(式8)に基づき算出することが可能である。そして、分散算出部133は、注目画素ごとに算出した分散σを、ε値調整部135に出力する。
(ステップS105)
ε値調整部135は、勾配算出部131から、注目画素ごとに算出された勾配∇を取得する。また、ε値調整部135は、分散算出部133から、注目画素ごとに算出された分散σを取得する。ε値調整部135は、注目画素ごとに取得した勾配∇と標準偏差σとの間の乖離度に基づき階段調強度Kを算出する。なお、階段調強度Kについては、例えば、前述した(式10)、(式12)、及び(式14)のいずれかに基づき算出することが可能である。
(ステップS107)
次いで、ε値調整部135は、注目画素ごとに、当該注目画素における勾配∇と、当該注目画素について算出した階段調強度Kとに基づき、エッジ強度Kを算出する。なお、エッジ強度Kについては、例えば、前述した(式16)及び(式17)のいずれかに基づき算出することが可能である。
(ステップS109)
注目画素ごとにエッジ強度Kを算出したら、ε値調整部135は、注目画素ごとに、当該エッジ強度Kを所定の閾値thと比較し、当該比較結果に応じて当該注目画素に対するε値を設定する。具体的な一例として、ε値調整部135は、図12に示した関数fε(K)に基づき、エッジ強度Kが閾値thを超える画素についてはε値を最小値εMINに設定し、エッジ強度Kが閾値th以下の画素についてはε値を最大値εMAXに設定する。
以上のようにして、ε値調整部135は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたエッジ強度Kに応じて、当該注目画素ごとにε値を設定し、設定されたε値を平滑化処理部11に出力する。
そして、平滑化処理部11は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたε値をε値調整部135から取得し、取得したε値に基づき、注目画素と、当該注目画素の周辺画素とに対してεフィルタを適用する。以上のようにして、平滑化処理部11は、入力Iに対してεフィルタを適用することで平滑化処理を施し、平滑化処理後の明るさの成分を、照明光成分Lとして出力する。
以上、図15を参照して、本実施形態に係る照明光生成部10の一連の処理の流れの一例について説明した。
なお、上述した一連の動作、即ち、入力画像中の注目画素ごとに、勾配∇と分散σとの間の乖離度を示す階段調強度Kに基づきエッジ強度Kを算出し、当該エッジ強度Kに応じて設定されたε値に基づき、当該入力画像に対して平滑化処理を施す方法が、「画像処理方法」の一例に相当する。
また、上述した一連の動作は、照明光生成部10の各構成を動作させる装置のCPUを機能させるためのプログラムによって構成することができる。このプログラムは、その装置にインストールされたOS(Operating System)を介して実行されるように構成してもよい。また、このプログラムは、上述した処理を実行する構成が含まれる装置が読み出し可能であれば、記憶される位置は限定されない。例えば、装置の外部から接続される記録媒体にプログラムが格納されていてもよい。この場合には、プログラムが格納された記録媒体を装置に接続することによって、その装置のCPUに当該プログラムを実行させるように構成するとよい。
<3.変形例>
次に、本実施形態に係る照明光生成部10の変形例について説明する。変形例に係る照明光生成部10は、前述した照明光生成部10(図7参照)と、ε値制御部の構成が異なる。そこで、本説明では、変形例に係る照明光生成部10について、特に、前述した照明光生成部10と異なるε値制御部の構成及び動作に着目して説明する。なお、前述した実施形態に係るε値制御部13と区別するために、以降では、変形例に係るε値制御部を、「ε値制御部15」と記載する場合がある。
[3.1.ε値制御部の構成]
まず、図16を参照して、変形例に係るε値制御部15の機能構成の一例について説明する。図16は、変形例に係るε値制御部15の機能構成の一例を示したブロック図である。
前述した実施形態に係るε値制御部13(図7参照)では、入力画像中の注目画素ごとに勾配∇と分散σとを算出し、当該勾配∇と分散σとの乖離度を示す階段調強度Kに基づきエッジ強度Kを算出していた。これに対して、変形例に係るε値制御部15では、入力画像中の注目画素ごとに、オペレータ長が互いに異なるオペレータに基づき勾配∇及び∇(即ち、周辺画素として参照される範囲が異なる、換言すれば通過周波数帯域が異なる勾配∇及び∇)を算出し、当該勾配∇及び∇の間の乖離度を示す階段調強度Kに基づきエッジ強度Kを算出する点で異なる。
具体的には、図16に示すように、変形例に係るε値制御部15は、第1勾配算出部151と、第2勾配算出部153と、ε値調整部155とを含む。
第1勾配算出部151は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素の周辺に位置する周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を算出するための構成である。同様に、第2の勾配算出部153は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素の周辺に位置する周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を算出するための構成である。
なお、第1勾配算出部151及び第2勾配算出部153のそれぞれが、勾配を算出する方法については、前述した実施形態に係る勾配算出部131(図7参照)と同様である。
また、第1勾配算出部151が勾配∇を算出するためのオペレータ長をn、第2勾配算出部153が勾配∇を算出するためのオペレータ長をmとした場合に、当該オペレータ長n及びmは、m>nとなるように設定されることが望ましい。
より具体的には、勾配∇及び∇は、(式3)として前述したような平滑化効果を持たせた帯域制限フィルタを適用することで算出されるとよい。また、このとき、勾配∇の通過帯域が、勾配∇の通過帯域よりも低域側に広く設定されることがより望ましい。なお、勾配∇については、(式2)として前述したようなハイパスフィルタを適用することで算出されてもよい。なお、勾配∇の通過帯域が、「第1の通過周波数範囲」の一例に相当し、勾配∇の通過帯域が、「第2の通過周波数範囲」の一例に相当する。
このような構成により、勾配∇及び∇のそれぞれが算出されることで、階段調のエッジにおいては、勾配∇の絶対値は、勾配∇の絶対値に包含される。一方で、模様調のエッジにおいては、勾配∇の絶対値は、勾配∇の絶対値におおよそ包含されるものの、勾配∇については、模様調のエッジのエッジ強度に応じて振幅が激しく変化することとなる。なお、後述するε値調整部155は、このような勾配∇及び∇の特性を利用して、勾配∇と勾配∇との間の乖離度を示す階段調強度Kに基づき、エッジ強度Kを算出する。
なお、第1勾配算出部151が勾配∇を算出するためにオペレータ長nのオペレータに基づき、周辺画素が参照される範囲が「第1の範囲」の一例に相当する。また、第2勾配算出部153が勾配∇を算出するためにオペレータ長m(m>n)のオペレータに基づき、周辺画素が参照される範囲が「第2の範囲」の一例に相当する。
以上のようにして、第1勾配算出部151は、注目画素ごとに勾配∇を算出し、算出した勾配∇をε値調整部155に出力する。同様に、第2勾配算出部153は、注目画素ごとに勾配∇を算出し、算出した勾配∇をε値調整部155に出力する。
ε値調整部155は、第1勾配算出部151から、注目画素ごとに算出された勾配∇を取得する。また、ε値調整部155は、第2勾配算出部153から、注目画素ごとに算出された勾配∇を取得する。
ε値調整部155は、取得した勾配∇と勾配∇との乖離度を示す階段調強度Kを算出する。例えば、注目画素の座標を(x,y)とした場合に、当該注目画素における階段調強度K(x,y)は、当該注目画素における勾配∇(x,y)と勾配∇(x,y)とに基づき、以下に示す(式18)に基づき算出される。
Figure 2016086347
なお、上記に示した(式18)を一般化すると、階段調強度Kは、以下に示す(式19)で表されることとなる。
Figure 2016086347
また、他の一例として、ε値調整部155は、勾配∇と勾配∇との差を乖離度として、当該乖離度に基づき階段調強度Kを算出してもよい。この場合には、注目画素の座標を(x,y)とした場合に、当該注目画素における階段調強度K(x,y)は、当該注目画素における勾配∇(x,y)と勾配∇(x,y)とに基づき、以下に示す(式20)に基づき算出される。
Figure 2016086347
なお、上記に示した(式20)を一般化すると、階段調強度Kは、以下に示す(式21)で表されることとなる。
Figure 2016086347
以上のようにして、ε値調整部155は、勾配∇と勾配∇との間の乖離度に基づき階段調強度Kを算出する。
なお、以降の処理については、前述した実施形態に係るε値調整部135と同様である。即ち、ε値調整部155は、入力画像中の注目画素ごとに、当該注目画素における勾配∇と、当該注目画素について算出された階段調強度Kとに基づきエッジ強度Kを算出する。なお、エッジ強度Kは、前述した(式16)及び(式17)のいずれかに基づき算出することが可能である。
そして、ε値調整部155は、注目画素ごとに算出したエッジ強度Kを、所定の閾値thと比較し、比較結果に応じてε値を設定する。なお、ε値調整部135がエッジ強度Kに応じてε値を設定する(即ち、エッジ強度K−ε値変換を行う)ための関数fε(K)の一例として、図12に示す関数fε(K)が挙げられる。もちろん、ε値調整部155は、前述した実施形態に係るε値調整部135と同様に、エッジ強度K−ε値変換を行うための関数fε(K)として、図13に示す関数fε(K)や、図14に示す関数fε(K)を適用してもよいことは言うまでもない。
以上のようにして、ε値調整部155は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたエッジ強度Kに応じて、当該注目画素ごとにε値を設定し、設定されたε値を平滑化処理部11に出力する。
そして、平滑化処理部11は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたε値をε値調整部135から取得し、取得したε値に基づき、注目画素と、当該注目画素の周辺画素とに対してεフィルタを適用する。以上のようにして、平滑化処理部11は、入力Iに対してεフィルタを適用することで平滑化処理を施し、平滑化処理後の明るさの成分を、照明光成分Lとして出力する。
以上説明したように、変形例に係る照明光生成部10は、注目画素ごとにオペレータ長が互いに異なるオペレータに基づき勾配∇及び∇を算出することで通過帯域の異なった勾配∇1及び勾配∇2を取得し、当該勾配∇及び∇の間の乖離度に基づき、階段調強度Kを算出する。そして、照明光生成部10は、注目画素ごとに、勾配∇と階段調強度Kとに基づきエッジ強度Kを算出し、当該エッジ強度Kに基づきε値を調整する。このような構成により、変形例に係る照明光生成部10は、入力画像中の階段調のエッジと模様調のエッジとを判別し、例えば、階段調のエッジについては平滑化の効果を低めることで保持し、模様調のエッジを含む他の部分については平滑化の効果を高めるように、非線形平滑化処理を施すことが可能となる。なお、変形例に係る照明光生成部10では、注目画素ごとに算出された勾配∇が「第1のパラメタ」の一例に相当し、勾配∇が「第2のパラメタ」の一例に相当する。
以上、図16を参照して、変形例に係るε値制御部15の機能構成の一例について説明した。
[3.2.処理]
次に、図17を参照して、変形例に係る照明光生成部10の一連の処理の流れの一例について説明する。図17は、変形例に係る照明光生成部10の一連の処理の流れの一例を示したフローチャートである。
(ステップS301)
第1勾配算出部151は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素を基準として、オペレータ長nのオペレータに基づき参照される周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を注目画素ごとに算出する。なお、勾配∇は、(式3)として前述したような平滑化効果を持たせた帯域制限フィルタと、(式2)として前述したようなハイパスフィルタとのうちのいずれかを適用することで算出されるとよい。そして、第1勾配算出部151は、注目画素ごとに算出した勾配∇を、ε値調整部155に出力する。
(ステップS303)
また、第2勾配算出部153は、入力Iに基づき、入力画像中の各画素を逐次注目画素として、注目画素を基準として、オペレータ長m(m>n)のオペレータに基づき参照される周辺画素それぞれの明るさの強度に基づき、勾配∇を注目画素ごとに算出する。なお、勾配∇は、(式3)として前述したような平滑化効果を持たせた帯域制限フィルタを適用することで算出されるとよい。また、このとき、勾配∇の通過帯域が、勾配∇の通過帯域よりも低域側に広く設定されることがより望ましい。そして、第2勾配算出部153は、注目画素ごとに算出した勾配∇を、ε値調整部155に出力する。
(ステップS305)
ε値調整部155は、第1勾配算出部151から、注目画素ごとに算出された勾配∇を取得する。また、ε値調整部155は、第2勾配算出部153から、注目画素ごとに算出された勾配∇を取得する。ε値調整部155は、取得した勾配∇と勾配∇との乖離度を示す階段調強度Kを算出する。なお、階段調強度Kについては、例えば、前述した(式18)及び(式20)のいずれかに基づき算出することが可能である。
(ステップS307)
次いで、ε値調整部155は、注目画素ごとに、当該注目画素における勾配∇と、当該注目画素について算出された階段調強度Kとに基づきエッジ強度Kを算出する。なお、エッジ強度Kは、例えば、前述した(式16)及び(式17)のいずれかに基づき算出することが可能である。
(ステップS309)
注目画素ごとにエッジ強度Kを算出したら、ε値調整部155は、注目画素ごとに、当該エッジ強度Kを所定の閾値thと比較し、当該比較結果に応じて当該注目画素に対するε値を設定する。具体的な一例として、ε値調整部155は、図12に示した関数fε(K)に基づき、エッジ強度Kが閾値thを超える画素についてはε値を最小値εMINに設定し、エッジ強度Kが閾値th以下の画素についてはε値を最大値εMAXに設定する。
以上のようにして、ε値調整部155は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたエッジ強度Kに応じて、当該注目画素ごとにε値を設定し、設定されたε値を平滑化処理部11に出力する。
そして、平滑化処理部11は、入力画像中の注目画素ごとに算出されたε値をε値調整部135から取得し、取得したε値に基づき、注目画素と、当該注目画素の周辺画素とに対してεフィルタを適用する。以上のようにして、平滑化処理部11は、入力Iに対してεフィルタを適用することで平滑化処理を施し、平滑化処理後の明るさの成分を、照明光成分Lとして出力する。
以上、図17を参照して、変形例に係る照明光生成部10の一連の処理の流れの一例について説明した。
[3.3.まとめ]
以上説明したように、変形例に係る照明光生成部10は、注目画素ごとに、オペレータ長が互いに異なるオペレータに基づき勾配∇及び∇を算出することで通過帯域の異なった勾配∇1及び勾配∇2を取得し、当該勾配∇及び∇の間の乖離度に基づき、階段調強度Kを算出する。そして、照明光生成部10は、当該勾配∇と当該階段調強度Kとに基づきエッジ強度Kを算出し、当該エッジ強度Kに基づきε値を調整する。このような構成により、変形例に係る照明光生成部10は、入力画像中の階段調のエッジと模様調のエッジとを判別し、例えば、階段調のエッジについては平滑化の効果を低めることで保持し、模様調のエッジを含む他の部分については平滑化の効果を高めるように、非線形平滑化処理を施すことが可能となる。
なお、勾配∇は、勾配∇との間で相関関係を持って変動するが、分散値σほど安定した値とならない傾向にある。そのため、変形例に係る照明光生成部10によるε値の制御に基づく平滑化処理は、前述した実施形態に係る照明光生成部10によるε値の制御に基づく平滑化処理に比べて、模様調のエッジのエッジ強度を抑制する効果が薄い傾向にある。
しかしながら、分散σの算出に係る処理に比べて、勾配∇の算出に係る処理の方が、処理時間が短く、回路化のコストも低い傾向にある。即ち、変形例に係る照明光生成部10は、前述した実施形態に係る照明光生成部10に比べて、照明光成分Lの生成に係る処理時間を短縮し、生産コストをより低減することが可能となる。
<4.まとめ>
以上、本実施形態に係る画像処理装置1について詳細に説明した。上記に説明したように、本実施形態に係る画像処理装置1において、照明光生成部10は、注目画素ごとに勾配∇と分散σ(換言すると、標準偏差σ)とを算出し、当該勾配∇と分散σとの間の乖離度に基づき、階段調強度Kを算出する。そして、照明光生成部10は、当該勾配∇と当該階段調強度Kとに基づきエッジ強度Kを算出し、当該エッジ強度Kに基づきε値を調整する。なお、このエッジ強度Kは、前述した通り、階段調のエッジの部分において高い数値を示し、模様調のエッジの部分を含むその他の部分では低い数値を示すという特性を有する。そのため、本実施形態に係る照明光生成部10は、入力画像中の階段調のエッジと模様調のエッジとを判別し、例えば、階段調のエッジについては平滑化の効果を低めることで保持し、模様調のエッジを含む他の部分については平滑化の効果を高めるように、非線形平滑化処理を施すことが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 画像処理装置
10 照明光生成部
11 平滑化処理部
13 ε値制御部
131 勾配算出部
133 分散算出部
135 ε値調整部
15 ε値制御部
151 第1勾配算出部
153 第2勾配算出部
155 ε値調整部
30 除算部
50 照明光変調部
70 積算部

Claims (15)

  1. 画像データを取得する取得部と、
    取得された前記画像データ中の注目画素を基準とした第1の範囲に含まれる周辺画素それぞれの画素値に基づく第1の勾配を示す第1のパラメタと、前記注目画素と前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に基づく分散、及び、前記第1の範囲よりもより広い第2の範囲に含まれる周辺画素それぞれの前記画素値に基づく第2の勾配のいずれかに基づく第2のパラメタとの間の乖離度を示す階段調強度に基づきエッジ強度を算出する解析部と、
    算出されたエッジ強度に基づき、前記注目画素と前記第1の範囲に含まれる前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に対して、非線形平滑化処理を施す平滑化処理部と、
    を備えることを特徴とする、画像処理装置。
  2. 前記解析部は、
    前記第2のパラメタとして前記分散を算出し、
    前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタをσ、補正係数をkとした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
    Figure 2016086347
  3. 前記解析部は、
    前記第2のパラメタとして前記分散に基づく標準偏差を算出し、
    前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタをσ、補正係数をkとした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
    Figure 2016086347
  4. 前記解析部は、
    前記第2のパラメタとして前記分散を算出し、
    前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタをσ、前記第1のパラメタに対する補正係数をk、当該分散に対する補正係数をkσとした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
    Figure 2016086347
  5. 前記解析部は、前記分散を、前記注目画素と、前記第1の範囲よりもより広い範囲に含まれる周辺画素とに基づき算出する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記解析部は、第1の通過周波数範囲を有する帯域制限フィルタを適用することで前記第1の勾配を算出し、前記第1の通過周波数範囲よりもより低域側に広い第2の通過周波数範囲を有する帯域制限フィルタを適用することで前記第2の勾配を算出する、請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記解析部は、
    前記第2のパラメタとして前記第2の勾配を算出し、
    前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタを∇とした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出することを特徴とする、請求項1または6に記載の画像処理装置。
    Figure 2016086347
  8. 前記解析部は、
    前記第2のパラメタとして前記第2の勾配を算出し、
    前記第1のパラメタを∇、当該第2のパラメタを∇とした場合に、前記階段調強度Kを、以下に示す計算式に基づき算出することを特徴とする、請求項1または6に記載の画像処理装置。
    Figure 2016086347
  9. 前記解析部は、前記第1のパラメタの絶対値と、前記階段調強度とを乗算することで、前記エッジ強度を算出する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記解析部は、前記第1のパラメタの二乗と、前記階段調強度とを乗算することで、前記エッジ強度を算出する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記平滑化処理部は、算出された前記エッジ強度に基づきε値を決定し、当該ε値に応じた適応型εフィルタに基づき、前記非線形平滑化処理を施すことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記平滑化処理部は、算出された前記エッジ強度と所定の閾値との比較結果に基づき、前記ε値を決定することを特徴とする、請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記平滑化処理部は、算出された前記エッジ強度が前記閾値を超える場合には、前記ε値を最小値とし、前記エッジ強度が前記閾値以下の場合には、前記ε値を最大値とすることを特徴とする、請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 画像データを取得することと、
    取得された前記画像データ中の注目画素を基準とした第1の範囲に含まれる周辺画素それぞれの画素値に基づく第1の勾配を示す第1のパラメタと、前記注目画素と前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に基づく分散、及び、前記第1の範囲よりもより広い第2の範囲に含まれる周辺画素それぞれの前記画素値に基づく第2の勾配のいずれかに基づく第2のパラメタとの間の乖離度を示す階段調強度に基づきエッジ強度を算出することと、
    算出されたエッジ強度に基づき、前記注目画素と前記第1の範囲に含まれる前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に対して、非線形平滑化処理を施すことと、
    を含むことを特徴とする、画像処理方法。
  15. コンピュータに、
    画像データを取得することと、
    取得された前記画像データ中の注目画素を基準とした第1の範囲に含まれる周辺画素それぞれの画素値に基づく第1の勾配を示す第1のパラメタと、前記注目画素と前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に基づく分散、及び、前記第1の範囲よりもより広い第2の範囲に含まれる周辺画素それぞれの前記画素値に基づく第2の勾配のいずれかに基づく第2のパラメタとの間の乖離度を示す階段調強度に基づきエッジ強度を算出することと、
    算出されたエッジ強度に基づき、前記注目画素と前記第1の範囲に含まれる前記周辺画素とのそれぞれの前記画素値に対して、非線形平滑化処理を施すことと、
    を実行させる、プログラム。
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