JP6155677B2 - 画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法 - Google Patents

画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像検査装置、画像検査システム及び画像検査方法に関し、特に、欠陥判定の高精度化に関する。
従来、印刷物の検品は人手によって行われてきたが、近年オフセット印刷の後処理として、検品を行う装置が用いられている。このような検品装置では、印刷物の読取画像の中から良品のものを人手によって選択して読み取ることにより基準となるマスター画像を生成し、このマスター画像と検査対象の印刷物の読取画像の対応する部分を比較し、これらの差分の程度により印刷物の欠陥を判別している。
しかし、近年普及が進んでいる電子写真などの無版印刷装置は少部印刷を得意としており、バリアブル印刷など毎ページ印刷内容の異なるケースも多く、オフセット印刷機のように印刷物からマスター画像を生成して比較対象とすることは非効率である。この問題に対応するため、印刷データからマスター画像を生成することが考えられる。これにより、バリアブル印刷に効率的に対応可能である(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術によれば、画像形成出力の結果物である用紙を撮像した撮像画像と、正確な出力結果を示す基準画像とを位置合わせしながら比較し、画像の欠陥を判定することが可能である。従って、画像形成出力によって画像に何らかの欠陥が生じた場合には、それを検知することが可能となる。
しかしながら、結果物である用紙を撮像して撮像画像を生成する際に欠陥が生じた場合にも、撮像画像と基準画像とに差異が生じるため、欠陥として判定されてしまう。即ち、用紙に対しては正確な画像が出力されているにも関わらず、欠陥として検知されてしまうため、画像検査の効率が低下してしまう。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、用紙を読み取った読取画像と検査用の画像との比較により画像形成出力の結果を検査する際に、用紙の読み取りに際して生じた欠陥による誤検知を回避することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査装置であって、前記画像形成出力された画像が読み取られて生成された読取画像を取得する読取画像取得部と、画像形成出力するべき画像の情報に基づいて前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果を取得する検査結果取得部と、前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果に基づき、前記欠陥が前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断する読取欠陥判断部と、前記欠陥の判定結果に基づいて欠陥と判定された画素を示す情報を出力する欠陥通知部と、前記読取画像のスキュー量を取得するスキュー量取得部と、前記読取欠陥判断部は、前記読取画像における主走査方向の限られた範囲内において副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布する画素の欠陥が、前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断し、前記欠陥通知部は、前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥が前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された場合であって且つ前記スキュー量取得部によって取得されたスキュー量が所定の閾値よりも大きい場合に、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された画素の欠陥を除外して出力する、ことを特徴とする。
また、本発明の他の態様は、紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査システムであって、画像形成出力を実行する画像形成部と、画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成する画像読取部と、画像形成出力するべき画像の情報に基づいて前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果を取得する検査結果取得部と、前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果に基づき、前記欠陥が前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断する読取欠陥判断部と、前記欠陥の判定結果に基づいて欠陥と判定された画素を示す情報を出力する欠陥通知部と、前記読取画像のスキュー量を取得するスキュー量取得部と、前記読取欠陥判断部は、前記読取画像における主走査方向の限られた範囲内において副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布する画素の欠陥が、前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断し、前記欠陥通知部は、前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥が前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された場合であって且つ前記スキュー量取得部によって取得されたスキュー量が所定の閾値よりも大きい場合に、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された画素の欠陥を除外して出力する、ことを特徴とする。
また、本発明の更に他の態様は、紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査方法であって、画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成し、画像形成出力するべき画像の情報に基づいて前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成し、前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果を取得し、前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果に基づき、前記読取画像における主走査方向の限られた範囲内において副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布する画素の欠陥が、前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断し、前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥が前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された場合であって且つ前記読取画像のスキュー量が所定の閾値よりも大きい場合に、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された画素の欠陥を除外して出力する、ことを特徴とする。
本発明によれば、用紙を読み取った読取画像と検査用の画像との比較により画像形成出力の結果を検査する際に、用紙の読み取りに際して生じた欠陥による誤検知を回避することが可能となる。
本発明の実施形態に係る検査装置を含む画像形成システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る検査装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るエンジンコントローラ、プリントエンジン、検査装置及び後処理装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る比較検査の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る比較検査における位置合わせの態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るマスター画像処理部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る読取画像において生じる欠陥の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像検査の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るスキュー量取得の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るスキュー量取得の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るすじ状欠陥の態様を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、画像形成出力による出力結果を読み取った読取画像とマスター画像とを比較することにより出力結果を検査する検査装置を含む画像検査システムにおいて、出力結果の読み取りの際に生じる欠陥の検知態様について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成システムは、DFE(Digital Front End)1、エンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4を含む。
DFE1は、受信した印刷ジョブに基づいて印刷出力するべき画像データ、即ち出力対象画像であるビットマップデータを生成し、生成したビットマップデータをエンジンコントローラ2に出力する。エンジンコントローラ2は、DFE1から受信したビットマップデータに基づいてプリントエンジン3を制御して画像形成出力を実行させる。また、本実施形態に係るエンジンコントローラ2は、DFE1から受信したビットマップデータを、プリントエンジン3による画像形成出力の結果を検査装置4が検査する際に参照するための検査用画像の元となる情報として検査装置4に送信する。
プリントエンジン3は、エンジンコントローラ2の制御に従い、ビットマップデータに基づいて画像形成出力を実行する画像形成装置である。検査装置4は、エンジンコントローラ2から入力されたビットマップデータに基づいてマスター画像を生成する。そして、検査装置4は、プリントエンジン3が出力した用紙を読取装置で読み取って生成した読取画像を上記生成したマスター画像と比較することにより、出力結果の検査を行う画像検査装置である。
検査装置4は、マスター画像と読取画像との比較により出力結果に欠陥があると判断した場合、欠陥として認定されたページを示す情報をエンジンコントローラ2に通知する。これにより、エンジンコントローラ2によって欠陥ページの再印刷制御が実行される。
ここで、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能ブロックを構成するハードウェア構成について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る検査装置4のハードウェア構成を示すブロック図である。図2においては、検査装置4のハードウェア構成を示すが、エンジンコントローラ2及びプリントエンジン3についても同様である。
図2に示すように、本実施形態に係る検査装置4は、一般的なPC(Personal Computer)やサーバ等の情報処理装置と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る検査装置4は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス90を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60、操作部70及び専用デバイス80が接続されている。
CPU10は演算手段であり、検査装置4全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。
I/F50は、バス90と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが検査装置4の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが検査装置4に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
専用デバイス80は、エンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4において、専用の機能を実現するためのハードウェアであり、プリントエンジン3の場合は、画像形成出力対象の用紙を搬送する搬送機構や、紙面上に画像形成出力を実行するプロッタ装置である。また、エンジンコントローラ2、検査装置4の場合は、高速に画像処理を行うための専用の演算装置である。このような演算装置は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成される。また、紙面上に出力された画像を読み取る読取装置も含まれる。
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能を実現する機能ブロックが構成される。
図3は、本実施形態に係るエンジンコントローラ2、プリントエンジン3及び検査装置4の機能構成を示すブロック図である。図3においては、データの送受信を実線で、用紙の流れを破線で示している。図3に示すように、本実施形態に係るエンジンコントローラ2は、データ取得部201、エンジン制御部202、ビットマップ送信部203を含む。また、プリントエンジン3は、印刷処理部301を含む。また、検査装置4は、読取装置400、読取画像取得部401、マスター画像処理部402、検査制御部403及び比較検査部404を含む。
データ取得部201は、DFE1から入力されるビットマップデータを取得し、エンジン制御部202及びビットマップ送信部203夫々を動作させる。ビットマップデータは、画像形成出力するべき画像を構成する各画素の情報である。エンジン制御部202は、データ取得部201から転送されたビットマップデータに基づき、プリントエンジン3に画像形成出力を実行させる。ビットマップ送信部203は、データ取得部201が取得したビットマップデータを、マスター画像生成の為に検査装置4に送信する。
印刷処理部301は、エンジンコントローラ2から入力されるビットマップデータを取得し、印刷用紙に対して画像形成出力を実行し、印刷済みの用紙を出力する画像形成部である。本実施形態に係る印刷処理部301は、電子写真方式の一般的な画像形成機構によって実現されるが、インクジェット方式等の他の画像形成機構を用いることも可能である。
読取装置400は、印刷処理部301によって印刷が実行されて出力された印刷用紙の紙面上に形成された画像を読み取り、読取データを出力する画像読取部である。読取装置400は、例えば印刷処理部301によって出力された印刷用紙の、検査装置4内部における搬送経路に設置されたラインスキャナであり、搬送される印刷用紙の紙面上を走査することによって紙面上に形成された画像を読み取る。
読取装置400によって生成された読取画像が検査装置4による検査の対象となる。読取画像は、画像形成出力によって出力された用紙の紙面を読み取って生成された画像であるため、出力結果を示す画像となる。しかしながら、読取装置400による紙面の読み取りの際に欠陥が生じた場合、画像形成出力は正確に実行されているにも関わらず読取画像としては欠陥を含む画像が生成されてしまう。そのような読み取りに際しての欠陥を検知することが本実施形態に係る要旨である。
読取画像取得部401は、印刷用紙の紙面が読取装置400によって読み取られて生成された読取画像の情報を取得する。読取画像取得部401が取得した読取画像の情報は、比較検査のために比較検査部404に入力される。尚、比較検査部404への読取画像の入力は検査制御部403の制御によって実行される。その際、検査制御部403が読取画像を取得してから比較検査部404に入力する。
マスター画像処理部402は、上述したようにエンジンコントローラ2から入力されたビットマップデータを取得し、上記検査対象の画像と比較するための検査用画像であるマスター画像を生成する。即ち、マスター画像処理部402が、読取画像の検査を行うための検査用画像であるマスター画像を出力対象画像に基づいて生成する検査用画像生成部として機能する。マスター画像処理部402によるマスター画像の生成処理については後に詳述する。
検査制御部403は、検査装置4全体の動作を制御する制御部であり、検査装置4に含まれる各構成は検査制御部403の制御に従って動作する。比較検査部404は、読取画像取得部401から入力される読取画像とマスター画像処理部402が生成したマスター画像とを比較し、意図した通りの画像形成出力が実行されているか否かを判断する。比較検査部404は、膨大な計算量を迅速に処理するために上述したようなASICによって構成される。本実施形態においては、検査制御部403が、比較検査部404を制御することによって画像検査部として機能すると共に、比較検査部404による検査結果を取得する検査結果取得部として機能する。
比較検査部404においては、上述したようにRGB各色8bitで表現された200dpiの読取画像及びマスター画像を対応する画素毎に比較し、夫々の画素毎に上述したRGB各色8bitの画素値の差分値を算出する。そのようにして算出した差分値と閾値との大小関係に基づき、検査制御部403は、読取画像における欠陥の有無を判断する。即ち、検査制御部403が検査装置4に含まれる各部を制御することにより画像検査部として機能する。
尚、読取画像とマスター画像との比較に際して、比較検査部404は、図4に示すように、所定範囲毎に分割された読取画像を、分割された範囲に対応するマスター画像に重ね合わせて各画素の画素値、即ち濃度の差分算出を行う。さらに、分割された範囲をマスター画像に重ね合わせる位置を縦横にずらしながら、算出される差分値が最も小さくなる位置を正確な重ね合わせの位置として決定すると共に、その際に算出された差分値を比較結果として採用する。
このような処理により、読取画像とマスター画像とが位置合わせされた上で差分値が算出される。そして、比較検査部404は、各画素の差分値と共に、位置合わせの位置として決定した際の縦横のずれ量を出力する。その結果、検査制御部403は、図5に示すように、夫々の分割範囲毎に、マスター画像と読取画像との縦横、即ち主走査方向と副走査方向との位置ずれ量Gを取得することができる。
また、読取画像全体をマスター画像に重ね合わせて差分値を算出するのではなく、分割された範囲毎に差分値を算出することにより、全体として計算量を減らすことができる。更に、読取画像全体とマスター画像全体とで縮尺に差異があったとしても、図4に示すように範囲毎に分割して位置合わせを行うことにより、縮尺の差異による影響を低減することが可能である。
尚、差分値と閾値との大小関係の比較方法として、本実施形態に係る検査制御部403は、夫々の画素について比較検査部404によって算出された差分値を、予め設定された閾値と比較する。これにより、検査制御部403は、比較結果として、夫々の画素毎にマスター画像と読取画像との差異が所定の閾値を超えたか否かを示す情報を取得する。即ち、読取画像を構成する各画素について、欠陥であるか否かを検査することができる。また、図4に示す夫々の分割範囲のサイズは、例えば、上述したようにASICによって構成される比較検査部404が一度に画素値の比較を行うことが可能な範囲に基づいて決定される。
また、上記実施形態においては、比較検査部404がマスター画像を構成する画素と読取画像を構成する画素との差分値を算出して出力し、検査制御部403において差分値と閾値との比較を行う場合を例としている。この他、比較検査部404において差分値と閾値との比較を行い、その比較結果、即ち、読取画像を構成する各画素について、マスター画像において対応する画素との差異が所定の閾値を超えたか否かを示す情報を、検査制御部403が取得するようにしても良い。
次に、プリントエンジン3及び検査装置4の機械的な構成及び用紙の搬送経路について、図6を参照して説明する。図6に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン3に含まれる印刷処理部301は、無端状移動手段である搬送ベルト101に沿って各色の感光体ドラム102Y、102M、102C、102K(以降、総じて感光体ドラム102とする)が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ103から給紙される用紙(記録媒体の一例)に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト101に沿って、この搬送ベルト101の搬送方向の上流側から順に、複数の感光体ドラム102Y、102M、102C、102Kが配列されている。
各色の感光体ドラム102の表面においてトナーにより現像された各色の画像が、搬送ベルト101に重ね合わせられて転写されることによりフルカラーの画像が形成される。そのようにして搬送ベルト101上に形成されたフルカラー画像は、図中に破線で示す用紙の搬送経路と最も接近する位置において、転写ローラ104の機能により、経路上を搬送されてきた用紙の紙面上に転写される。
紙面上に画像が形成された用紙は更に搬送され、定着ローラ105にて画像を定着された後、検査装置4に搬送される。また、両面印刷の場合、片面上に画像が形成されて定着された用紙は反転パス106に搬送され、反転された上で再度転写ローラ104の転写位置に搬送される。
読取装置400は、検査装置4内部における用紙の搬送経路において、印刷処理部301から搬送された用紙の夫々の面を読み取り、読取画像を生成して検査装置4内部の情報処理装置によって構成される読取画像取得部401に出力する。また、読取装置400によって紙面が読み取られた用紙は検査装置4内部を更に搬送され、スタッカ5に搬送され、排紙トレイ501に排出される。尚、図6においては、検査装置4における用紙の搬送経路において、用紙の片面側にのみ読取装置400が設けられている場合を例としているが、用紙の両面の検査を可能とするため、用紙の両面側に夫々読取装置400を配置しても良い。
次に、マスター画像処理部402に含まれる機能の詳細について図7を参照して説明する。図7は、マスター画像処理部402内部の構成を示すブロック図である。図7に示すように、マスター画像処理部402は、少値多値変換処理部421、解像度変換処理部422、色変換処理部423及び画像出力処理部424を含む。尚、本実施形態に係るマスター画像処理部402は、図2において説明した専用デバイス80、即ち、ASICとして構成されたハードウェアが、ソフトウェアの制御に従って動作することにより実現される。
少値多値変換処理部421は、有色/無色で表現された二値画像に対して少値/多値変換処理を実行して多値画像を生成する。本実施形態に係るビットマップデータは、プリントエンジン3に入力するための情報であり、プリントエンジンはCMYK(Cyan,Magenta,Yellow,blacK)各色二値の画像に基づいて画像形成出力を実行する。これに対して検査対象の画像である読取画像は、基本三原色であるRGB(Red,Green,Blue)各色多階調の多値画像であるため、少値多値変換処理部421により先ず二値画像が多値画像に変換される。多値画像としては、例えばCMYK各8bitで表現された画像を用いることができる。
尚、本実施形態においては、プリントエンジン3がCMYK各色二値の画像に基づいて画像形成出力を実行する場合を例とし、マスター画像処理部402に少値多値変換処理部421が含まれる場合を例とするが、これは一例である。即ち、プリントエンジン3が多値画像に基づいて画像形成出力を実行する場合は、少値多値変換処理部421は省略可能である。
解像度変換処理部422は、少値多値変換処理部421によって生成された多値画像の解像度を、検査対象の画像である読取画像の解像度に合わせるように解像度変換を行う。本実施形態においては、読取装置400a、400bは200dpiの読取画像を生成するため、解像度変換処理部422は、少値多値変換処理部421によって生成された多値画像の解像度を200dpiに変換する。
色変換処理部423は、解像度変換処理部422によって解像度が変換された画像を取得して色変換を行う。上述したように、本実施形態に係る読取画像はRGB形式の画像であるため、色変換処理部423は、解像度変換処理部422によって解像度変換された後のCMYK形式の画像をRGB形式に変換する。これにより、画素毎にRGB各色8bit(合計24bit)で表現された200dpiの多値画像が生成される。即ち、本実施形態においては、少値多値変換処理部421、解像度変換処理部422及び色変換処理部423が、検査用画像生成部として機能する。
画像出力処理部424は、色変換処理部423までの処理によって生成されたRGB8bit、200dpiの画像に対して、変倍処理を施すことにより、プリントエンジン3の読取装置400から検査装置4に入力される読取画像とマスター画像とのサイズを合わせ、画像の位置ずれを低減させる。
このようなシステムにおいて、本実施形態に係る要旨は、読取画像の検査結果において示される欠陥の態様に基づき、検知された欠陥が画像形成出力時に発生した欠陥であるか、読取装置400による読み取り時に発生した欠陥であるかを判断することにある。以下、本実施形態に係るシステムの処理について説明する。
まず、読取装置400による読み取り時に発生する欠陥(以降、「読取欠陥」とする)の例について説明する。図8は、画像に発生する欠陥の態様を示す図である。図8に示すように、出力画像、即ちプリントエンジン3から出力された印刷用紙の紙面上に形成された画像上に発生する欠陥としては、ドット汚れDや、かすれB等があり得る。これに対して、読取欠陥としては、すじ状欠陥Lがある。
読取欠陥が発生する要因としては、読取装置400に含まれるラインスキャナを構成する読取素子の欠陥や、読取装置400が原稿を読み取る読み取り位置に付着した異物による欠陥がある。いずれの場合においても、読み取りにおいて欠陥が生じる位置は主走査方向における所定の位置となる。即ち、読取素子の欠陥の場合、欠陥状態の読取素子が配置されている主走査方向の位置に欠陥が生じ、異物による欠陥の場合、異物が付着している主走査方向の位置に欠陥が生じる。
そのような欠陥が生じた画像が主走査ライン毎に生成されることにより、図8の右側に示すような、すじ状欠陥Lが生じることとなる。すじ状欠陥Lの特性として、読取画像における主走査方向の限られた範囲内に収まることや、副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布することが挙げられる。本実施形態に係る検査装置4は、このような読取欠陥の特徴に基づき、読取画像に生じている欠陥が読取欠陥であることを判断する。
図9は、本実施形態に係る検査装置4全体の動作を示すフローチャートである。図7に示すように、本実施形態に係る検査装置4の画像検査に際しては、マスター画像処理部402が、ビットマップ送信部203から入力されたビットマップデータに基づき、上述したような処理によってマスター画像を生成する(S901)。
ビットマップ送信部203から検査装置4に対してのビットマップデータの送信に前後して、プリントエンジン3によって画像形成出力が施された用紙が検査装置4内部に搬送され、その用紙の紙面を読取装置400が読み取ることにより、読取画像取得部401が読取画像を取得する(S902)。
読取画像取得部401が読取画像を取得すると、検査制御部403は、比較検査部404を制御し、読取画像取得部401が取得した読取画像と、マスター画像処理部402が生成したマスター画像との比較検査を行う(S903)。読取画像とマスター画像との比較処理は、上述したように、画面を所定の範囲毎に分割した分割範囲毎に位置合わせを行いながら実行される。
これにより、検査制御部403は、比較検査部404から欠陥と判断された画像の位置(以降、「欠陥位置情報」とする)及び図5において説明したように、夫々の分割範囲毎の位置ずれ量を取得する。検査制御部403は、比較検査部404から取得した検査結果の情報である欠陥位置情報及び位置ずれ量を、RAM20上に確保された記憶領域や、HDD40等の不揮発性記憶媒体に保存する(S904)。
尚、図4において説明したように、画像の検査においては、画素毎に算出された差分値を閾値と比較するため、S904の処理により保存される欠陥位置情報の内容は、画素毎に算出された差分値が所定の閾値を超えた画素を示す情報である。読取画像とマスター画像との比較検査により、欠陥が検知されなかった場合、即ち、その読取画像において、画素毎に算出された差分値が閾値を超える画素がなかった場合(S905/NO)、検査制御部403は、画像が正常に出力されたことを通知し(S914)、処理を終了する。
他方、読取画像とマスター画像との比較検査により、欠陥が検知された場合、即ち、その読取画像において、画素毎に算出された差分値が閾値を超える画素があった場合(S905/YES)、検査制御部403は、S904において保存した欠陥位置情報を参照し、欠陥として判定された欠陥画素から1つの画素を選択して取得する(S906)。
そして、検査制御部403は、S906において選択した欠陥画素が、すじ状欠陥の一部であるか否かを判断する(S907)。S907において、検査制御部403は、S906で選択した欠陥画素(以降、「選択済み欠陥画素」とする)の副走査方向の前後所定範囲において、欠陥画素が連続しているか否かを判断する。この副走査方向の前後所定範囲は、例えば、図8の右側に示すような、読取画像の副走査方向の範囲の略全域に相当する範囲とすることができ、例えば、読取画像の副走査方向の90%の幅とすることができる。即ち、本実施形態においては、検査制御部403が、読取欠陥判断部として機能する。
例えば、上述したようにラインスキャナを構成する読取素子に欠陥が生じている場合には、読取画像の副走査方向全域にわたって欠陥が生じるため、上述した90%という範囲の設定は、読取素子に欠陥が生じている場合を検知する際に適している。他方、読み取り位置に付着した異物による欠陥の場合、1ページ分の読み取りの途中で異物が読取位置から外れることにより、欠陥が途中で途切れる場合もあり得る。そのような場合を検知するため、例えば、読取画像の副走査方向の50%の幅や、図4に示す分割範囲1つ分の副走査方向の幅などを採用することが好ましい。
また、検査制御部403は、副走査方向の前後所定範囲において欠陥画素が連続しているか否かの判断において、選択済み欠陥画素と主走査方向の位置が同一の画素が欠陥であるか否かを判断することにより、図8に示すようなすじ状の欠陥を検知することが可能である。ここで、上述したようにラインスキャナを構成する読取素子に欠陥が生じている場合には、すじ状の欠陥の主走査方向の位置は、副走査方向の全域にわたって同一となるため、選択済み欠陥画素と主走査方向の位置が同一である画素を判断することによって検知可能である。
これに対して、読み取り位置に付着した異物による欠陥の場合、搬送される原稿との接触によって異物が移動することにより、すじ状の欠陥の主走査方向の位置も、副走査方向の位置の変化に応じて変化する可能性がある。従って、読み取り位置に付着した異物による欠陥を検知するためには、副走査方向の前後所定範囲において欠陥画素が連続しているか否かの判断において、選択済み欠陥画素と主走査方向の位置が同一の画素のみではなく、主走査方向の前後数画素の範囲の画素も判断対象とすることが好ましい。但し、1ページ分の原稿の読み取りの間に異物が主走査方向に移動する範囲は限られていると考えられるため、例えば、すじ状欠陥の副走査方向の全範囲に対する主走査方向の範囲は、例えば、5画素乃至10画素以内とすることが好ましい。
このような判断の結果、選択済み欠陥画素がすじ状の欠陥でないと判断した場合(S907/NO)、検査制御部403は、そのページについて欠陥を検知したことを通知し(S913)、処理を終了する。尚、そのページには、他の部分に読取欠陥が含まれている可能性もあるが、読取欠陥ではない欠陥が含まれていることがS907の判断によって確認されたため、欠陥が検知されたページとして通知を行うことにより、以降の処理をユーザに任せ、効率的に検査を進めることができる。
他方、選択済み欠陥画素がすじ状の欠陥の一部であると判断した場合(S907/YES)、検査制御部403は、すじ状の欠陥であることの確認処理を開始する。まず、検査制御部403は、S904において保存された情報のうち、図5において説明した分割範囲毎の読取画像の位置ずれ量を参照し、読取画像のスキュー量を取得する(S908)。即ち、検査制御部403が、スキュー量取得部として機能する。
図10は、S908におけるスキュー量の取得態様の一例を示す図である。読取装置400による原稿の読み取りに際しては、原稿よりも広い範囲が読み取られる。そのため、生成される読取画像は、実際の原稿の紙面の画像の周囲に余白が表示された画像となる。図10(a)は、そのような読取画像の態様を示す。図10(a)においては、一点鎖線で囲まれた部分が原稿の紙面を示す範囲であり、その周囲の斜線が付された範囲が余白Eを示す範囲である。
図10(b)は、図10(a)に示す読取画像に対して、比較検査を行う分割範囲を破線で示した図である。図10(b)の例においては、読取画像の四隅に配置された分割範囲T、T、T、Tに、原稿の四つ角の部分が夫々含まれる。
図4、5において説明したように、比較検査においては、分割範囲毎の位置ずれ量が取得される。従って、この分割範囲毎に取得された位置ずれ量のうち、T、T、T、T夫々の分割範囲の位置ずれ量を参照し、Tの主走査方向の位置ずれ量と、Tの主走査方向の位置ずれ量の差異や、Tの主走査方向の位置ずれ量と、Tの主走査方向の位置ずれ量の差異により、用紙全体のスキュー量を取得することが可能である。
このような処理によりスキュー量を取得した検査制御部403は、取得したスキュー量が所定の閾値以上であるか否か、即ち、用紙の傾きがあらかじめ定められた判断基準以上であるか否かを判断する(S909)。S909の判断の目的は、画像形成出力の際に生じたすじ状の欠陥が、誤って読取欠陥であると判断されてしまうことを防ぐことにある。
プリントエンジン3による画像形成出力に際して、すじ状の欠陥が発生することもあり得る。そして、そのようなすじ状の欠陥は、必ずしも画像形成出力に際しての搬送方向、即ち副走査方向に沿ったものになるとは限らない。しかしながら、読取画像のスキュー量が大きいにも関わらず、主走査方向にほとんど移動しないすじ状の欠陥が発生しているということは、その欠陥は読取欠陥である可能性が高いと判断することができる。
この読取画像のスキュー量が大きいことを判断するための閾値としては、例えば、S907において読取画像から抽出されたすじ状欠陥のスキュー量、即ち、すじ状欠陥に含まれる画素の主走査方向の分布幅を用いることができる。図4、5において説明したように、本実施形態に係る比較検査においては、読取画像を構成する画素毎に欠陥を判断することが可能である。従って、注されたすじ状欠陥におけるすじの一端の主走査方向の位置と、端の主走査方向の位置とを比較することにより、すじ状欠陥として抽出されたすじのスキュー量を求めることが可能である。
逆に、読取画像のスキュー量が小さい場合には、そのすじ状欠陥は、画像形成出力の際に生じた欠陥である可能性があるため、読取欠陥であるとして欠陥検知の通知対象から除外するべきではない。従って、S909の判断の結果、スキュー量が所定の閾値を下回っていた場合(S909/NO)、検査制御部403は、そのページについて欠陥を検知したことを通知し(S913)、処理を終了する。
他方、読取画像のスキュー量が所定の閾値以上であった場合、次に、検査制御部403は、既に検査が完了している前ページの検査結果を参照する(S910)。そして、S907において検知されたすじ状欠陥に類似する位置において、前ページの検査でもすじ状欠陥が検知されているか否かを判断する(S911)。尚、現在検査中のページが、連続する検査における最初の検査である場合、S910及びS911の処理は省略することができる。
上述した読取欠陥の要因である読取素子の欠陥の場合は、複数ページにわたって同様の欠陥が現れる。また、異物による欠陥の場合も、恒久的にではなかったとしても、連続する数ページにおいては、同様の欠陥が現れる可能性がある。従って、前ページにおいても同様の欠陥が検知されているか否かを判断することにより、S907において検知されたすじ状欠陥が読取欠陥であるか否かの判断の信頼性を向上することができる。
尚、S911の判断は、検査中のページにおいて検知されているすじ状欠陥の主走査方向の位置と、前ページにおいて検知されたすじ状欠陥の主走査方向の位置とを比較することによって行われる。即ち、検査中のページにおいて検知されているすじ状欠陥の主走査方向の位置と、前ページにおいて検知されたすじ状欠陥の主走査方向の位置との差異が所定の閾値以下である場合に、既に検査の終了したページの検査において類似するすじ状欠陥が検知されていたと判断することが可能である。
尚、すじ状欠陥は主走査方向の所定の範囲に分布している場合があり得る。従って、すじ状欠陥の主走査方向の位置の認定に際しては、範囲の端部の位置や範囲の中央の位置を用いることが可能である。
S911の判断の結果、前ページでは類似する欠陥が検知されていない場合(S911/NO)、検査制御部403は、その欠陥は、確実に読取欠陥であるとは言えないと判断し、そのページについて欠陥を検知したことを通知し(S913)、処理を終了する。他方、前ページでは類似する欠陥が検知されていた場合(S911/YES)、検査制御部403は、S907において検知されたすじ状欠陥に含まれる欠陥画素は、読取欠陥であると判断し、欠陥検知の対象外に設定する(S912)。その後、検査制御部403は、S905からの処理を繰り返す。
S913、S914の通知は、読取画像に欠陥が生じていることを検査装置4のオペレータに知らせるための通知や、読取画像から欠陥は抽出されなかったことをオペレータに知らせるための通知である。従って、検査装置4に接続されている表示装置へのエラーメッセージの表示や、あらかじめ設定されているオペレータ用のPCへネットワークを介したメッセージ送信等により行われる。S913、S914においては、検査制御部403が、画像欠陥の判定結果に基づいて通知を行う欠陥通知部として機能する。
このような処理の繰り返しにより、検査制御部403は、読取欠陥である可能性が高い欠陥画素については、欠陥検知の通知対象から除外する。従って、欠陥検知の誤検知を低減することができる。S909及びS911において、読取画像のスキュー量が小さかった場合や、前ページにおいて類似する欠陥が検知されていない場合であっても、その欠陥が読取欠陥である可能性は残る。しかしながら、本実施形態に係る検査装置4においては、読取欠陥である可能性が極めて高いケースについて、欠陥検知の対象から除外することにより、欠陥の誤検知を少しでも減らすことを目的としている。
他方、このような欠陥検知の対象から除外する処理により、出力された用紙の画像に欠陥が生じているにも関わらず、その欠陥が欠陥検知の対象から除外されてしまうようなことは避けなければならない。本実施形態に係る検査装置4においては、S908〜S911までの処理により、読取欠陥である可能性が極めて高いすじ状欠陥を選別し、そのようにして選別された欠陥のみを欠陥検知の対象から除外している。これにより、用紙の画像に欠陥が生じているにも関わらず、その欠陥が欠陥検知の対象から除外されてしまうようなことを避けることができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る検査装置4を含む画像検査システムによれば、紙を読み取った読取画像と検査用の画像との比較により画像形成出力の結果を検査する際に、用紙の読み取りに際して生じた欠陥による誤検知を回避することが可能である。
尚、図9においては、読取欠陥である可能性が極めて高い欠陥を欠陥検知の対象外とすることにより、読取欠陥以外の欠陥が生じていないページについては、繰り返しのS905の判断の結果、正常出力として判断され、検査の信頼性を損なうことなく欠陥検知の頻度を低減して検査を効率化する態様を例として説明した。この他、読取欠陥の可能性がある場合には、オペレータに対してそれを通知することも可能である。
読取欠陥をオペレータに通知する場合には、図9のS912の除外処理に替えて、読取欠陥のオペレータの通知処理を行い、そのまま処理を終了することにより実現可能である。尚、S908〜S911の処理は、読取欠陥と判断された欠陥については欠陥検知の対象外とするため、読取欠陥である可能性が極めて高いか否かを判断する処理である。従って、読取欠陥をオペレータに通知する場合には、読取欠陥の可能性があればそれで足りるため、S908〜S911の処理は省略しても良い。
また、上記実施形態においては、図10(a)、(b)において説明したように、用紙の四隅が含まれる分割範囲の主走査方向のずれ量に基づいてスキュー量を求める場合を例として説明した。この他、すじ状欠陥が検知された分割範囲の主走査方向のずれ量に基づいて読取画像のスキュー量を求めることも可能である。そのような例について、図11(a)、(b)を参照して説明する。
図11(a)、(b)は、図10(a)、(b)とは異なる態様のスキュー量の取得方法として、すじ状欠陥が検知された分割範囲値の位置ずれに基づいてスキュー量を求める場合の例を示す図である。図11(a)に示すようにすじ状欠陥Lが発生した場合、そのすじ状欠陥は、図4において説明したような分割範囲のいずれかに含まれることとなる。検査制御部403は、検知したすじ状欠陥の一端が含まれている分割範囲T5の主走査方向の位置ずれと、端が含まれている分割T6の主走査方向の位置ずれ量とを参照し、その差異に基づいて読取画像のスキュー量を求めることが可能である。
このような態様においては、すじ状欠陥が含まれる分割範囲TからTまでの夫々の分割範囲のスキュー量が所定の閾値よりも大きいにも関わらず、すじ状欠陥Lの副走査方向の全範囲に対する主走査方向の変化が小さいものである場合、その欠陥は画像形成出力ではなく読み取りによって生じたものである可能性が高いと判断することができる。
また、上記実施形態においては、すじ状欠陥の態様として図8に示すような態様を図示し、その特性として、読取画像における主走査方向の限られた範囲内に収まることや、副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布することを説明した。この線状に分布するすじ状欠陥の態様について、説明する。
図12(a)〜(f)は、すじ状欠陥の態様を示す図である。図12(a)は、もっとも基本的な態様であり、主走査方向の動きが全くなく、副走査方向に平行な直線状に発生した場合を示している。図12(b)、(c)は、欠陥の位置が副走査方向の途中でシフトしている場合を示す図である。図12(b)の場合、すじ状欠陥の主走査方向の範囲は2画素であり、図12(c)の場合、すじ状欠陥の主走査方向の範囲は3画素である。
図12(d)は、すじ状欠陥が副走査方向の途中で途切れている場合を示す図である。図12(e)は、図12(b)と同様に欠陥の位置が副走査方向の途中でシフトしている図であるが、図12(b)の場合はシフト量が1画素分であるのに対し、図12(e)の場合シフト量が2画素分である。図12(f)は、欠陥の位置が副走査方向の途中でシフトしている図であるが、シフトの方向は一定ではない場合を示す図である。
上述したように、読取素子の欠陥の場合、図12(a)に示すような副走査方向に平行な直線状に欠陥が発生するが、読取位置に付着した異物による欠陥の場合、図12(a)〜(f)のいずれの態様も発生し得る。図12(a)〜(f)のいずれの態様についても、読取画像における主走査方向の限られた範囲内において、副走査方向の所定範囲以上にわたって分布している欠陥画素を抽出することにより、検知可能である。
尚、図12(d)に示す態様の場合、欠陥の途切れ方によっては、上述した“副走査方向の所定範囲以上にわたって分布している”という条件が満たされない場合があり得る。そのような事態を回避するため、上述したような“読取画像の副走査方向の90%の幅”等の、すじ状欠陥を検知するための副走査方向の範囲の条件よりも低い条件の閾値についてまず判断することにより、副走査方向において比較的短い線状の欠陥をまず抽出し、そのようにして抽出された短い線状の欠陥が、主走査方向の限られた範囲内において副走査方向に複数存在するか否かを判断しても良い。これにより、図12(d)に示すような欠陥も見逃すことなく抽出することができる。
1 DFE
2 エンジンコントローラ
3 プリントエンジン
4 検査装置
5 スタッカ
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 専用デバイス
90 バス
101 搬送ベルト
102、102Y、102M、102C、102K 感光体ドラム
103 給紙トレイ
104 転写ローラ
105 定着ローラ
106 反転パス
400 読取装置
401 読取画像取得部
402 マスター画像処理部
403 検査制御部
404 比較検査部
421 少値多値変換処理部
422 解像度変換処理部
423 色変換処理部
424 画像出力処理部
501 排紙トレイ
特表2002−531015公報

Claims (8)

  1. 紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査装置であって、
    前記画像形成出力された画像が読み取られて生成された読取画像を取得する読取画像取得部と、
    画像形成出力するべき画像の情報に基づいて前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、
    前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果を取得する検査結果取得部と、
    前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果に基づき、前記欠陥が前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断する読取欠陥判断部と、
    前記欠陥の判定結果に基づいて欠陥と判定された画素を示す情報を出力する欠陥通知部と、
    前記読取画像のスキュー量を取得するスキュー量取得部と、
    前記読取欠陥判断部は、前記読取画像における主走査方向の限られた範囲内において副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布する画素の欠陥が、前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断し、
    前記欠陥通知部は、前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥が前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された場合であって且つ前記スキュー量取得部によって取得されたスキュー量が所定の閾値よりも大きい場合に、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された画素の欠陥を除外して出力する、
    ことを特徴とする画像検査装置。
  2. 前記所定の閾値は、前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥の主走査方向の分布幅以上の値であることを特徴とする請求項1に記載の画像検査装置。
  3. 前記検査用画像と前記読取画像との差分を算出する比較検査部は、前記読取画像を所定の範囲毎に分割した分割範囲毎に前記検査用画像との位置合わせを行った上で、夫々の画像を構成する画素の濃度の差分値を算出し、
    前記検査結果取得部は、前記画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果に加えて前記分割範囲毎の位置合わせの結果を取得し、
    前記スキュー量取得部は、前記分割範囲毎の位置合わせの結果に基づいて前記読取画像のスキュー量を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の画像検査装置。
  4. 前記スキュー量取得部は、複数の前記分割範囲のうち、前記紙面の角部が含まれる分割範囲の位置合わせの結果に基づいて前記読取画像のスキュー量を取得することを特徴とする請求項3に記載の画像検査装置。
  5. 前記スキュー量取得部は、複数の前記分割範囲のうち、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された前記線状に分布する画素が含まれる分割範囲の位置合わせの結果に基づいて前記読取画像のスキュー量を取得することを特徴とする請求項3に記載の画像検査装置。
  6. 前記欠陥通知部は、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥に類似する欠陥が、既に検査の終了したページの検査においても検知されている場合に、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された画素の欠陥を除外して出力することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の画像検査装置。
  7. 紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査システムであって、
    画像形成出力を実行する画像形成部と、
    画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成する画像読取部と、
    画像形成出力するべき画像の情報に基づいて前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成する検査用画像生成部と、
    前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果を取得する検査結果取得部と、
    前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果に基づき、前記欠陥が前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断する読取欠陥判断部と、
    前記欠陥の判定結果に基づいて欠陥と判定された画素を示す情報を出力する欠陥通知部と、
    前記読取画像のスキュー量を取得するスキュー量取得部と、
    前記読取欠陥判断部は、前記読取画像における主走査方向の限られた範囲内において副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布する画素の欠陥が、前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断し、
    前記欠陥通知部は、前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥が前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された場合であって且つ前記スキュー量取得部によって取得されたスキュー量が所定の閾値よりも大きい場合に、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された画素の欠陥を除外して出力する、
    ことを特徴とする画像検査システム。
  8. 紙面上に画像形成出力された画像を読み取った読取画像の検査を行う画像検査方法であって、
    画像形成出力が施された用紙を読み取ることにより前記読取画像を生成し、
    画像形成出力するべき画像の情報に基づいて前記読取画像の検査を行うための検査用画像を生成し、
    前記検査用画像と前記読取画像との差分に基づいて前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果を取得し、
    前記読取画像を構成する画素毎に前記読取画像の欠陥を判定した結果に基づき、前記読取画像における主走査方向の限られた範囲内において副走査方向の所定範囲以上にわたって線状に分布する画素の欠陥が、前記画像形成出力された画像の読み取りの際に生じた欠陥であることを判断し、
    前記読取画像において線状に分布する画素の欠陥が前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された場合であって且つ前記読取画像のスキュー量が所定の閾値よりも大きい場合に、前記読み取りの際に生じた欠陥であると判断された画素の欠陥を除外して出力する、
    ことを特徴とする画像検査方法。
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