JP6154724B2 - 自律走行型掃除機の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自律走行しながら掃除する自律走行型掃除機の制御方法に関する。
従来、部屋を自律的に移動しながら掃除する自律走行型掃除機が知られている。自律走行型掃除機には、部屋全体を満遍なく掃除したり、壁際や隅部の塵埃を適切に除去したりする機能が求められる。
例えば、特許文献1には、本体の外周面から突出するように設置されるアームと、このアームの先端に装着されるサイドブラシと、を備える掃除機について記載されている。アームの先端を軸としてサイドブラシが回転することで、部屋の壁際や隅部が掃除される。
特開2006-26028号公報
しかしながら、特許文献1に記載の掃除機では、進行方向を変更する際、本体から突出したアームが障害物に接触したり、障害物に引っかかったりする可能性がある。また、隅部付近で進行方向を変更する際、壁との接触を防ぐために隅部から遠い位置で本体を回転せざるを得なくなる。そうすると、アームの先端に設置されたサイドブラシが隅部に到達せず、隅部の塵埃を適切に回収できないという問題がある。
なお、前記した問題を回避する方法として、隅部を掃除するときにアームを伸ばして突出させることも考えられる。この場合、アームを伸縮させるための機構を設けたり、本体の回転動作に合わせてアームを伸ばしたりするために、掃除機の構造及び制御が複雑化してしまう。
そこで本発明は、簡単な構成で、隅部を適切に掃除できる自律走行型掃除機の制御方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る自律走行型掃除機の制御方法は、右駆動輪及び左駆動輪を回転させることで本体を壁際に沿って移動させ、二つの壁面が交差してなる隅部を障害物検知手段によって検知する隅部検知ステップと、前記本体に設置される隅部掃除ブラシの先端付近を一方の前記壁面に沿って押し当てつつ、前記隅部掃除ブラシの先端が前記隅部に臨むようにする押当ステップと、前記隅部掃除ブラシの先端を前記隅部に到達させ、さらに前記隅部掃除ブラシによって前記隅部の塵埃を掻き出す掻出ステップと、を含み、一方向に延びる刷毛を少なくとも一束有し、前記本体に略接して略直角に交わる二本の直線の交点を超える長さを有する前記隅部掃除ブラシを用いて、前記掻出ステップにおいて前記隅部の塵埃を掻き出し、前記押当ステップでは、前記本体を平面視で所定の向きに旋回させた後、前記旋回をいったん停止させ、前記掻出ステップでは、前記本体を平面視で前記所定の向きとは逆向きに旋回させることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で、隅部を適切に掃除する自律走行型掃除機の制御方法を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る自律走行型掃除機を左前方から見下ろした斜視図である。 自律走行型掃除機を左前方から見上げた斜視図である。 (a)は図1のA−A線で切断した側断面図であり、(b)は隅部掃除ブラシの断面図である。 図3(a)のB−B線で切断した平断面図である。 自律走行型掃除機の制御装置、及び制御装置に接続される機器を示す構成図である。 反射走行パターンの走行軌跡を示す説明図である。 平行走行パターンの走行軌跡を示す説明図である。 壁際走行パターンの走行軌跡を示す説明図である。 隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 隅部を掃除する際の自律走行型掃除機の動作を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る自律走行型掃除機に関して、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 隅部を掃除する際の自律走行型掃除機の動作を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る自律走行型掃除機に関して、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 隅部を掃除する際の自律走行型掃除機の動作を示す説明図である。 本発明の第4実施形態に係る自律走行型掃除機に関して、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 隅部を掃除する際の自律走行型掃除機の動作を示す説明図である。 本発明の第5実施形態に係る自律走行型掃除機に関して、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る自律走行型掃除機に関して、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 隅部を掃除する際の自律走行型掃除機の動作を示す説明図である。 本発明の変形例に係る自律走行型掃除機において、隅部掃除ブラシの配置を説明するための平面図である。 本発明の変形例に係る自律走行型掃除機において、隅部掃除ブラシを本体内に収容可能とした構成の断面図であり、(a)は隅部掃除ブラシが突出した状態を示し、(b)は隅部掃除ブラシが本体内に収容された状態を示している。 本発明の変形例に係る自律走行型掃除機において、隅部掃除ブラシが3束の刷毛を有する構成の説明図である。 本発明の変形例に係る自律走行型掃除機において、隅部掃除ブラシの先端を曲げた構成の説明図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、自律走行型掃除機C(図1参照)が進行する向きを前方、鉛直上向きを上方とし、図1等に示すように前後・上下・左右を定義する。
≪第1実施形態≫
<自律走行型掃除機の構成>
図1は、本実施形態に係る自律走行型掃除機を左前方から見下ろした斜視図である。
自律走行型掃除機Cは、所定の掃除領域(例えば、部屋)を自律的に移動しながら掃除する掃除機である。自律走行型掃除機Cは、主に、本体1と、駆動輪2R,2L(図2参照)と、走行モータ3R,3L(図4参照)と、補助輪4a,4b,4c(図2参照)と、送風機5(図4参照)と、センサ類(測距センサ6c等:図4参照)と、サイドブラシ8R,8Lと、隅部掃除ブラシ9と、制御装置100(図5参照)と、を備えている。
(本体)
本体1は、各種モータや制御装置100等を収容する筐体であり、その外形は薄型の円柱状を呈している。本体1は、上壁である上ケース11と、底壁(及び一部の側壁)である下ケース12と、前部に設置されるバンパ13と、を備えている。上ケース11には、後記する集塵ケースK(図3(a)参照)を出入れするための蓋11aが設けられている。
図2は、自律走行型掃除機を左前方から見上げた斜視図である。
下ケース12には、駆動輪2R,2Lをそれぞれ露出させる孔部H1と、三つの補助輪4a,4b,4cを露出させる孔部H2と、集塵ケースK(図3(a)参照)に塵埃を取り込むための吸口H3と、が形成されている。平面視で円形を呈する下ケース12の中心付近に吸口H3が形成され、この吸口H3の左右方向両側に、前記した孔部H1が形成されている。
下ケース12の前部には、サイドブラシ8R,8Lを露出させる二つの切欠V1が形成され、左後部には隅部掃除ブラシ9を露出させる孔部H4が形成されている。
図3(a)は、図1のA−A線で切断した側断面図である。
バンパ13は、外部から作用する押圧力に応じて前後方向で移動可能に設置されている。バンパ13は、左右一対のバンパばね13b(板ばね:図4参照)によって外向きに付勢されている。バンパばね13bは、その先端がJ字状に湾曲しており、この湾曲箇所がバンパ13の内壁面に接している(図4参照)。
バンパ13を介して障害物からの抗力がバンパばね13bに作用すると、バンパばね13bは平面視で内側に倒れ込むように変形し、バンパ13を外向きに付勢しつつバンパ13の後退を許容する。バンパ13が障害物から離れて前記した抗力がなくなると、バンパばね13bの付勢力によってバンパ13は元の位置に戻る。ちなみに、バンパ13の後退(つまり、障害物との接触)は、後記するバンパセンサ6a,6b(図4参照)によって検知され、その検知結果が制御装置100(図5参照)に入力される。
(駆動輪)
図4は、図3(a)のB−B線で切断した平断面図である。
駆動輪2R,2Lは、自身が回転することで本体1を前進・後退・旋回させるための車輪である。駆動輪2R,2Lは、左右方向において吸口H3の両側に配置されている。右側の駆動輪2Rは、複数段の歯車で構成された減速機21Rを介し、自身に走行モータ3Rの駆動力が作用するように設置されている。左側の駆動輪2Lについても同様である。
ちなみに、前記した減速機21R,21Lのうち、特に、回転速度の大きい走行モータ3R,3Lから一段目の歯車に斜歯歯車を用いることが好ましい。これによって、走行モータ3R,3Lが駆動する際の走行音を効果的に抑制できる。
(走行モータ)
図4に示す走行モータ3Rは、右側の駆動輪2Rを回転させるためのモータであり、その回転軸が減速機21Rに設置されている。他方の走行モータ3Lは、左側の駆動輪2Lを回転させるためのモータであり、その回転軸が減速機21Lに設置されている。これらの走行モータ3R,3Lは、制御装置100(図5参照)からの指令に応じて、同一の又は異なる回転速度で駆動可能になっている。走行モータ3R,3Lの回転速度をそれぞれ制御することで、自律走行型掃除機Cを前進・後退・旋回させることができる。
以下では、平面視における本体1の位置を変化させることなく、本体1をその場で旋回させる運転を「超信地旋回」と記す。二つの走行モータ3R,3Lをいったん停止させた後、これらを互いに逆向きで回転駆動させると自律走行型掃除機Cが超信地旋回する(つまり、その場に留まりつつ時計回り又は反時計回りに旋回する)。
(補助輪)
補助輪4a,4b,4cは、本体1を所定高さで保ちつつ自律走行型掃除機Cをスムーズに移動させるための車輪である。補助輪4a,4b,4cは、本体1の移動に伴い床面との間で生じる摩擦力によって回転するように軸支されている。
図2に示す補助輪4aは、バンパ13付近の左右方向中央に設けられ、前記した下ケース12の孔部H2を介して露出している。残りの補助輪4b,4cは、本体1の後端付近に設けられ、孔部H2を介して露出している。
(送風機)
図3(a)に示す送風機5は、駆動することで集塵ケースK内の空気を外部に排出して負圧を発生させ、床面から吸口H3を介して塵埃を吸い込む機能を有している。送風機5は、下ケース12との間に弾性体(図示せず)を介して設置されている。このように弾性体を介在させることで、送風機5の振動が減衰して本体1に伝わりにくくなり、本体1の振動・騒音を低減できる。
図3(a)に示すように、吸口H3から下流側に向かって順に、吸入路H5、開口部H6、集塵ケースK、集塵フィルタF、送風機5、及び排気口H7が設けられている。吸口H3付近には、床面上の塵埃を掻き込む吸口ブラシSが設けられている。この吸口ブラシSは、左右方向に沿う軸を中心に回転可能に軸支され、吸口ブラシ用モータMdに連結されている(図4、図5参照)。
送風機5及び吸口ブラシ用モータMd(図4参照)が駆動すると、床面の塵埃は吸口H3を介して吸引され、吸口ブラシSによって掻き込まれる。この塵埃は、吸入路H5を介して圧送され、開口部H6を介して集塵ケースKに導かれる。集塵フィルタFで塵埃が取り除かれた空気は、排気口H7を介して排出される。なお、集塵ケースKは、上ケース11に設けられた蓋11aを開けることで着脱可能である。
(センサ類)
図5は、自律走行型掃除機の制御装置、及び制御装置に接続される機器を示す構成図である。
バンパセンサ6a,6b(障害物検知手段)は、バンパ13の後退(つまり、障害物との接触)を検知するマイクロスイッチである。図4に示すように、バンパ13から後方に突出した凸部13cの先端に、バンパセンサ6a,6bの可動接点が近接している。例えば、バンパ13の右側(又は中央付近)に障害物が接触した場合、右側の凸部13cが後退してバンパセンサ6aの可動接点に接触し、この接触に応じた検知信号が制御装置100に出力される。左側のバンパセンサ6bについても同様である。
測距センサ6c(障害物検知手段)は、障害物までの距離を検出する赤外線センサである。本実施形態では、バンパ13の周縁付近において正面に1個の測距センサ6cを設け、左右両側に3個ずつ、計7個の測距センサ6cを設けるようにした(図4参照)。
測距センサ6cは、赤外線を発光させる発光部(図示せず)と、赤外線が障害物で反射して戻ってくる反射光を受光する受光部(図示せず)と、を有している。この受光部によって検出される反射光の強さに基づいて、障害物までの距離が算出される。なお、バンパ13のうち少なくとも測距センサ6cの近傍は、赤外線を透過させる樹脂又はガラスで形成されている。
ちなみに、測距センサ6cとして他の種類のセンサ(例えば、超音波センサ、可視光センサ)を用いてもよい。
床面用測距センサ6dは、床面までの距離を計測する赤外線センサであり、下ケース12の下面に設置されている(図2参照)。床面用測距センサ6dによって階段等の大きな段差を検知することで、自律走行型掃除機Cの落下を防止できる。例えば、床面用測距センサ6dによって前方に30mm程度の段差が検知された場合、制御装置100(図5参照)は走行モータ3R,3Lを制御して本体1を後退させ、進行方向を転換させる。
図5に示す走行モータ用エンコーダ6e,6fは、走行モータ3R,3Lの回転速度・回転角度を検出する検出器である。なお、走行モータ用エンコーダ6e,6fによって検出される回転速度・回転角度と、減速機21R,21Lの径と、駆動輪2R,2Lの径と、に基づいて、制御装置100は本体1の移動速度・移動距離を算出する。
走行モータ電流計測器6g,6hは、走行モータ3R,3Lの電機子巻線に流れる電流を計測する計測器である。同様に、送風機用電流計測器6iは送風機5の電流値を計測し、吸口ブラシ用モータ電流計測器6jは吸口ブラシ用モータMdの電流値を計測する。二つのサイドブラシ用モータ電流計測器6kはサイドブラシ用モータMe,Mfの電流値を計測し、隅部掃除ブラシ用モータ電流計測器6mは隅部掃除ブラシ用モータMgの電流値を計測する。それぞれの電流計測器は、計測した電流値を制御装置100に出力する。
隅部掃除ブラシ用ホール素子6nは、隅部掃除ブラシ用モータMgの回転角(つまり、隅部掃除ブラシ9の回動角)を検出する検出器である。隅部掃除ブラシ用ホール素子6nによって検出された回転角は、制御装置100に出力される。
(操作ボタン)
操作ボタン7a,7b,7cは、ユーザの操作に応じた操作信号を制御装置100に出力するボタンであり(図1参照)、電源ボタン7aと、掃除の開始/終了ボタン7bと、掃除モードを変更するための掃除モード選択ボタン7cと、を有している。
(サイドブラシ)
図2に示すサイドブラシ8R,8Lは、自身が回転駆動されることで本体1よりも外側にある塵埃を吸口H3に導くブラシであり、その一部が平面視で本体1から露出している。サイドブラシ8R,8Lは、平面視において120°間隔で放射状に延びる3束の刷毛を有し、吸口H3よりも前方において左右に配置されている。
右側のサイドブラシ8Rは、前記した下ケース12の切欠V1(図2参照)を介して露出し、その根元はサイドブラシホルダ81Rに固定されている。サイドブラシ8Rの刷毛は、先端に向かうにつれて床面に近づくように傾斜しており、その先端付近は床面に接している。なお、左側のサイドブラシ8Lについても同様である。
サイドブラシホルダ81Rは、下ケース12の底面付近に設置され、サイドブラシ用モータMeに連結されている(図4参照)。サイドブラシ用モータMeが駆動することで、サイドブラシ8Rが内側に向けて(つまり、平面視で反時計回りに)回転し、吸口H3の前方に塵埃を掻き集めるようになっている。なお、左側のサイドブラシ8Lは、サイドブラシ用モータMfの駆動によって、平面視で時計回りに回転する。
(隅部掃除ブラシ)
図3(b)は、隅部掃除ブラシの断面図である。隅部掃除ブラシ9は、部屋A(図8参照)の隅部G1(図10参照)の塵埃を掻き出すための1束の刷毛9aと、この刷毛9aの根元を固定するための弾性体9bと、を有し、本体1の左後部に設置されている。前記した刷毛9aは、隅部掃除ブラシホルダ9cから一方向に延びる1束の樹脂又は獣毛である。隅部掃除ブラシ9は、サイドブラシ8R,8Lよりも長く、かつ、点Q1(図4参照)を超える長さを有している。
図4に示す点Q1は、略直交する2つの壁を想定した破線X、Yの交点であり、部屋A(図8参照)の隅部G1(図10参照)に対応している。破線X,Yは、本体1の左後方に略接して囲うとともに、略直角に交わる2本の直線である。つまり、隅部掃除ブラシ9は、隅部掃除ブラシホルダ9c近傍の本体1の周壁に略接して囲う、略直角に交わる2本の直線X,Yの交点Q1を超える長さを有している。
このように隅部掃除ブラシ9を構成することで、本体1を超信地旋回させた際、突出した状態の隅部掃除ブラシ9を部屋の隅部G1(図10参照)に届かせることができる。ちなみに、本実施形態においてサイドブラシ8R,8Lは、図4に示す斜線領域Q2,Q3には届かない長さになっている。
前記したように、隅部掃除ブラシ9はサイドブラシ8R,8Lよりも長いため、その分たわみやすい。したがって、隅部掃除ブラシ9は、適度な柔軟性を有するとともに、隅部G1(図10参照)の塵埃をしっかり掻き出せるように適度な硬さを有することが好ましい。例えば、隅部掃除ブラシ9の刷毛9aとして、サイドブラシ8R,8Lよりも毛自体の材質が硬いか、又は毛が太いものを用いることが好ましい。
本実施形態において隅部掃除ブラシ9は、隅部G1以外の掃除中は下ケース12の底面付近に収納して外部から隠され、隅部G1を掃除する際に隅部掃除ブラシ用駆動装置10g(図5参照)によって回動され、平面視で露出される。
隅部掃除ブラシホルダ9cは、下ケース12の内側において後方左寄りに回転可能に設置されている。図4に示す隅部掃除ブラシ用モータMgが駆動すると、その駆動力が歯車を介して隅部掃除ブラシホルダ9cに作用し、下ケース12の下方で隅部掃除ブラシ9を回動させるようになっている。
隅部掃除ブラシ9は、前記したように比較的長いため、例えば、走行中に床面と棚との隙間に刷毛9aの毛先が挟まりやすい。このような場合でも自律走行型掃除機Cの走行に不具合を生じさせないように、隅部掃除ブラシ9は、ねじ等を用いずに隅部掃除ブラシホルダ9cに対して抜き差し可能に取り付けらている。
図3(b)に示すように、刷毛9aの根元は、ゴム等の弾性体9bに固定されている。この弾性体9bが隅部掃除ブラシホルダ9cの孔に差し込まれることで、隅部掃除ブラシ9が取り付けられる。したがって、前記した隙間等に刷毛9aが挟まったとしても、自律走行型掃除機Cの走行する力によって弾性体9bの根元が隅部掃除ブラシホルダ9cから抜けるため、自律走行型掃除機Cの走行を続けることができる。
また、駆動輪2R,2Lに踏まれないように、隅部掃除ブラシ9の回動範囲を制限することが好ましい。前記した回動範囲は、例えば、隅部掃除ブラシ9の回動軸P0(図4参照)と、駆動輪2Lの外側端面と車軸の交点P1と、を結ぶ直線L1よりも左側、かつ、回動軸P0と、駆動輪2Rの外側端面と車軸の交点P2と、を結ぶ直線L2よりも後側の範囲である。
本実施形態では、隅部掃除ブラシ9が左後ろ約斜め45°の方向に突出した状態(図4参照)と、隅部掃除ブラシ9が左右方向延びて下ケース12の下に収納される状態と、の間で隅部掃除ブラシ9の回動範囲を設定した。この回動範囲において隅部掃除ブラシ9が駆動輪2R,2Lに干渉することはなく、隅部掃除ブラシ9が駆動輪2R,2Lに踏まれることを防止できる。
なお、隅部掃除ブラシ9の突出状態・収納状態の位置に対応して、隅部掃除ブラシ9の根元を固定する隅部掃除ブラシホルダ9cの外周近傍に磁石(図示せず)が設置されている。また、この磁石に対峙する位置に、隅部掃除ブラシ9の回動角を検出する隅部掃除ブラシ用ホール素子6n(図5参照)が設置されている。隅部掃除ブラシ用ホール素子6nによって検出された隅部掃除ブラシ9の回動角は、制御装置100(図5参照)に出力される。
(駆動装置等)
図5に示す走行モータ駆動装置10aは、右側の走行モータ3Rを駆動するインバータであり、制御装置100からの指令に応じて動作する。左側の走行モータ3Lに対応する走行モータ駆動装置10b、送風機駆動装置10c、吸口ブラシ用モータ駆動装置10d、サイドブラシ用モータ駆動装置10e,10f、隅部掃除ブラシ用モータ駆動装置10gについても同様である。
表示パネル駆動装置10hは、制御装置100からの指令に応じて、表示パネルPの電極に電圧を印加する装置である。前記した各駆動装置は、本体1内の制御基板D(図3(a)参照)に設置されている。
図5に示す表示パネルPは、複数のLED(Light Emitting Diode:図示せず)と、7セグメントディスプレイ(図示せず)と、を有しており、自律走行型掃除機Cの運転状態等を表示する。
電池Bは、例えば、充電することで再利用可能な二次電池であり、電池収容部B1(図3(a)参照)に収容されている。電池Bからの電力は、センサ類、各モータ、各駆動装置、及び制御装置100に供給される。
(制御装置)
制御装置100は、例えばマイコン(Microcomputer:図示せず)であり、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が各種処理を実行するようになっている。
制御装置100は、操作ボタン7a,7b,7c、及び前記したセンサ類から入力される信号に応じて演算処理を実行し、前記した各駆動装置に指令信号を出力する。制御装置100が実行する具体的な処理については後記する。
<自律走行型掃除機の動作>
(走行パターンの概要)
自律走行型掃除機Cは、主に部屋A(図6参照)の中で使用され、自律走行しながら床面上の塵埃を吸口ブラシS(図2参照)で取り込み、送風機5で吸引して集塵ケースKに回収する。自律走行型掃除機Cの走行パターンとして、以下に示す反射走行パターン、平行走行パターン、及び壁際走行パターンが挙げられる。
(反射走行パターン)
図6は、反射走行パターンの走行軌跡を示す説明図である。反射走行パターンは、壁や障害物(棚、ソファ等)に接触又は接近した場合、自律走行型掃除機Cが進行方向を変えながら掃除する走行パターンであり、部屋A全体の掃除に適している。バンパセンサ6a,6b(図4参照)又は測距センサ6cによって障害物が検知された場合、制御装置100は走行モータ3R,3Lを互いに逆回転させる。これによって本体1は、平面視においてその場で回転(つまり、超信地旋回)して、進行方向が変わる。その結果、自律走行型掃除機Cは、あたかも障害物等によって本体1が反射するように方向転換する。
(平行走行パターン)
図7は、平行走行パターンの走行軌跡を示す説明図である。平行走行パターンは、障害物等に接触又は接近した場合、自律走行型掃除機Cの進行方向を平行に移動することで部屋Aの中を蛇行していく走行パターンであり、部屋A全体の掃除に適している。
障害物が検知された場合、制御装置100は走行モータ3R,3Lを停止させた後、超信地旋回で本体1の向きを約90°回転させる。その後、制御装置100は、吸口H3(図2参照)の横幅分だけ本体1を前進させてから走行モータ3R,3Lを停止させ、超信地旋回でさらに約90°回転させる。このようにして、自律走行型掃除機Cは、自身の前方に位置する壁等で折り返すように部屋Aの中を規則的に走行する。
(壁際走行パターン)
図8は、壁際走行パターンの走行軌跡を示す説明図である。壁際走行パターンは、特に部屋Aの壁際(隅部G1を含む:図10参照)を重点的に掃除する走行パターンである。制御装置100は、バンパセンサ6a,6b(図4参照)及び測距センサ6cからの信号に基づき、本体1の側面と壁との距離が略一定(例えば、10mm)で維持されるように走行モータ3R,3Lを制御する。本実施形態では、平面視において自律走行型掃除機Cが壁際を時計回りに走行する場合について説明する。
制御装置100は、例えば、反射走行パターン及び平行走行パターンのうち少なくとも一つによって部屋A全体を掃除した後、壁際走行パターンで壁際を重点的に掃除する。
(隅部の掃除方法)
次に、自律走行型掃除機Cが、前記した平行走行パターン又は壁際走行パターンで部屋Aを掃除する際、特に隅部G1(図10参照)を掃除する方法について詳細に説明する。図9は、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101において制御装置100は、壁際(自身の左側に位置する左壁A1)に沿って前進する(図10(a)参照)。なお、この状態において制御装置100は、サイドブラシ8R,8Lを回転させ、壁際の塵埃を吸口H3に向かって掻き集める。また、制御装置100は、その先端を右側に向けた状態で隅部掃除ブラシ9を収納している(図10(a)参照)。
ステップS102において制御装置100は、測距センサ6cによって前壁A2が検知されたか否かを判定する(隅部検知ステップ)。前壁A2が検知されていない場合(S102→No)、制御装置100の処理はS101に戻る。前壁A2が検知された、つまり、左壁A1の壁面と前壁A2の壁面とが交差してできる隅部G1が検知された場合(S102→Yes)、制御装置100の処理はステップS103に進む。ステップS103において制御装置100は、走行モータ3R,3Lを停止させる。次に、ステップS104において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9を回動させて突出(露出)させる。
この状態において隅部掃除ブラシ9は、およそ左後方斜め45°に延びており、かつ、その先端が左壁A1に押し当てられている(図10(b)参照)。また、隅部掃除ブラシ9は、その先端が隅部G1に対して反対側(左後方)に臨むとともに、本体1の側面から最大限に離れた状態になっている。
なお、サイドブラシ8R,8Lの先端は隅部G1まで届いていないが(図10(b)、図4参照)、制御装置100はサイドブラシ8R,8Lを回転させ続ける。これによって、隅部G1よりも手前側の塵埃が吸口H3の前方に掻き集られる。
ステップS105において制御装置100は、左右の駆動輪2R,2Lを同速度で互いに逆回転させ、平面視において本体1を時計回りに超信地旋回させる。図10(b)に示す状態から本体1が時計回りで約90°だけ超信地旋回すると、図10(c)の状態になる。
前記したように、隅部掃除ブラシ9は、本体1の周壁に略接し略直角に交わる2本の直線の交点を超える長さを有している。したがって、図10(c)の状態において隅部掃除ブラシ9は、その先端が隅部G1に完全に達している。
ステップS106において制御装置100は、時計回りの旋回角度θAが所定値θ1以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ1は、隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1に到達した後、時計回りの超信地旋回によって前壁A2から離れる角度(例えば、180°+360°×n:ここでnは0又は自然数)である。
旋回角度θAが所定値θ1未満である場合(S106→No)、制御装置100の処理はS105に戻る。旋回角度θAが所定値θ1以上である場合(S106→Yes)、制御装置100の処理はステップS107に進む。
なお、ステップS107の状態において、前壁A2に接してたわんだ隅部掃除ブラシ9が真っ直ぐに延び切ることで、隅部G1に溜まっていた塵埃が前壁A2に沿って右方に弾き飛ばされる(掻出ステップ:図10(d)参照)。つまり、本体1を時計回りに超信地旋回させることで、隅部G1の掃除後における自律走行型掃除機Cの進行方向(右方)に塵埃が弾き出される。したがって、左壁A1に沿って後方に塵埃を弾き飛ばす場合と比較して、自律走行型掃除機Cによる一連の動作がスムーズに行われる。
ステップS107において制御装置100は、時計回りの超信地旋回を停止させる。
ステップS108において制御装置100は、本体1を反時計回りに超信地旋回させる(図10(e)参照)。これによって、時計回りの超信地旋回のみでは掻き出せなかった塵埃を、反時計回りの超信地旋回で掻き出すことができる。
ステップS109において制御装置100は、反時計回りの旋回角度θBが所定値θ2以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ2は、隅部掃除ブラシ9の先端が前壁A2から離れた状態になる角度(180°、270°等)である。
旋回角度θBが所定値θ2未満である場合(S109→No)、制御装置100の処理はS108に戻る。旋回角度θBが所定値θ2以上である場合(S109→Yes)、制御装置100の処理はステップS110に進む。ステップS110において制御装置100は、次の進行方向が前壁A2に沿うように、本体1を時計回りに超信地旋回させる(図10(f)参照)。
ステップS111において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9を反時計回りに回動させ、下ケース12の下方に収納する(図10(g)参照)。
ステップS112において制御装置100は、走行モータ3R,3Lを駆動し、前壁A2に沿って本体1を前進させる。自律走行型掃除機Cは、前壁A2に沿って壁際走行しながら、ステップS105の処理で掻き出された塵埃を回収する(回収ステップ)。
この状態において、図10に示す前壁A2は、自律走行型掃除機Cを基準とする新たな「左壁」になる。
<効果>
本実施形態では、二つの壁面が交差する隅部G1において隅部掃除ブラシ9を突出させ、本体1を超信地旋回させるようにした。ここで、隅部掃除ブラシ9は、略直角に交わり本体1に略接する2本の直線の交点を超える長さを有している。したがって、時計回り又は反時計回りで超信地旋回する際、隅部掃除ブラシ9の先端を隅部G1に完全に到達させることができる。
さらに隅部掃除ブラシ9の先端を前壁A2に沿って移動させることで、塵埃を隅部G1から掻き出すことができる。このような動作は、隅部G1付近で本体1を超信地旋回することで実行でき、特に複雑な機構・制御を要しない。したがって、簡単な構成で部屋Aの隅部G1を適切に掃除できる。
また、測距センサ6c等によって隅部G1が検知され、隅部掃除ブラシ9が突出した状態において、隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1に対して反対側(左後方)に臨み、駆動輪2R,2Lに干渉しないように本体1に設置されている。
したがって、その後に超信地旋回したとき(S105)、隅部掃除ブラシ9が左壁A1に押し当てられつつ隅部G1に接近し、隅部G1の塵埃を掻き出すことができる。また、隅部掃除ブラシ9が駆動輪2R,2Lに踏まれるおそれもない。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、自律走行型掃除機Cの動作が第1実施形態とは異なるが、その構成は第1実施形態と同様である。したがって、自律走行型掃除機Cの動作について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図11は、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。ステップS101〜S104の処理は第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
なお、隅部掃除ブラシ9を突出させた状態で超信地旋回を行う際、隅部掃除ブラシ9の先端付近は左壁A1に押し当てられ、左壁A1に沿ってたわんでいる(図12(b)参照)。また、隅部掃除ブラシ9の先端は、隅部G1に対して反対側(後側)を向いた状態になっている。
図11のステップS201において制御装置100は、本体1を比較的低速で時計回りに超信地旋回させる。このように、本体1を比較的低速で超信地旋回させることで(S201)、図12(c)のように隅部掃除ブラシ9のたわみが大きい場合でも、隅部G1付近で隅部掃除ブラシ9が真っ直ぐに延び切り、その先端を隅部G1まで確実に届かせることができる。
図12(c)に示す状態から、本体1がさらに時計回りに超信地旋回すると、隅部掃除ブラシ9の先端が左方(つまり、隅部G1)を向いた状態で隅部G1から離れる。隅部G1から離れた隅部掃除ブラシ9は、先端付近が左壁A1に沿って押し当てられ、その先端は隅部G1に臨んでいる(押当ステップ)。
ステップS202において制御装置100は、時計回りの旋回角度θAが所定値θ3以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ3は、それまで隅部G1に到達していた隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1から離れて、隅部G1に臨むようになる角度である(例えば、90°〜120°:図12(d)参照)。
旋回角度θAが所定値θ3未満である場合(S202→No)、制御装置100の処理はS201に戻る。旋回角度θAが所定値θ3以上である場合(S202→Yes)、ステップS203において制御装置100は、時計回りの超信地旋回を停止させる。
ステップS204において制御装置100は、本体1を比較的高速で反時計回りに超信地旋回させる(図12(e)参照)。そうすると、隅部掃除ブラシ9は、その先端が隅部G1に臨んだ状態で、前壁A2に沿って隅部G1に再び接近する。
したがって、ステップS203の処理で掻き集められた塵埃とともに、それまで前壁A2付近に残っていた塵埃も隅部掃除ブラシ9に付着し、隅部G1に向かって左方に掻き集められる。
また、隅部掃除ブラシ9は、その先端付近が前壁A2に押し当てられているため、反時計回りの超信地旋回に伴って、その先端が自ずから隅部G1に向かう。換言すると、ステップS204の処理が実行される過程で、前壁A2が隅部掃除ブラシ9の先端を隅部G1に向けて案内するガイドの役割を果たす。したがって、複雑な制御を行うことなく、隅部掃除ブラシ9の先端を簡単かつ確実に隅部G1に到達させることができる。
隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1に到達した後(図12(e)参照)、さらに本体1を反時計回りに超信地旋回させると、隅部掃除ブラシ9は左壁A1に押し当てられた状態で後方に向かって引きずられる。その結果、隅部G1に掻き集められた塵埃は、隅部掃除ブラシ9に付着しつつ本体1の後方に向かって掻き出される(掻出ステップ:図12(f)参照)。なお、本体1を比較的高速で超信地旋回させることで(S204)、隅部掃除ブラシ9に付着していた塵埃を、本体1の後方に向けて勢いよく弾き出すことができる(図12(g)参照)。
ステップS205において制御装置100は、反時計回りの旋回角度θBが所定値θ4以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ4は、隅部掃除ブラシ9の先端が左壁A1から離れた状態になる角度(例えば、150°)である。
旋回角度θBが所定値θ4未満である場合(S205→No)、制御装置100の処理はS204に戻る。旋回角度θBが所定値θ4以上である場合(S205→Yes)、制御装置100の処理はステップS110に進む。
ステップS110〜S112の処理は第1実施形態と同様であるから(図9参照)、説明を省略する。
なお、より確実に隅部G1の塵埃を掻き出すために、ステップS201〜S205の動作を複数回繰り返してもよい。前記した一連の動作によって後方に弾き出された塵埃は、その後に実行される反射走行パターン又は平行走行パターンで回収される(回収ステップ)。
<効果>
本実施形態では、隅部G1付近で本体1を時計回りに超信地旋回させる際の角度を、隅部掃除ブラシ9が前壁A2に押し当てられ、その先端が隅部G1に臨むような角度に制限した(S202)。これによって、続いて本体1を反時計回りに超信地旋回させる際(S204)、隅部掃除ブラシ9を前壁A2に押し当てつつ(つまり、左壁A1で隅部掃除ブラシ9をガイドしつつ)、その先端を隅部G1に接近させる。このように、前壁A2を伝った先(左方)にある隅部G1に隅部掃除ブラシ9の先端を到達させ、隅部G1に塵埃を掻き集めることができる。
さらに、時計回りの超信地旋回を比較的低速で行うことで(S201)、隅部G1付近で隅部掃除ブラシ9が真っ直ぐに延び切り、その先端を隅部G1まで確実に届かせることができる。また、反時計回りの超信地旋回を比較的高速で行うことで(S204)、隅部掃除ブラシ9に付着した塵埃を後方に勢いよく弾き飛ばすことができる。
このように本実施形態によれば、隅部G1付近で時計回りに超信地旋回する角度を制限し、その後に反時計回りに超信地旋回させるという簡単な制御で、隅部G1の塵埃を確実かつ容易に掃除できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、隅部G1の塵埃を前壁A2に沿って弾き飛ばす点が第2実施形態と異なるが、その他(自律走行型掃除機Cの構成等)については第2実施形態と同様である。したがって、自律走行型掃除機Cの動作について説明し、第2実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図13は、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。ステップS101〜S104の処理は第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
ステップS301において制御装置100は、本体1を時計回りに超信地旋回させる(図14(b)〜(d)参照)。ステップS302において制御装置100は、時計回りの旋回角度θAが所定値θ5以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ5は、隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1に到達した後、先端が右方を向いて前壁A2から離れる角度(例えば、180°+360°×n:ここでnは0又は自然数)である。
旋回角度θAが所定値θ5未満である場合(S302→No)、制御装置100の処理はS301に戻る。旋回角度θAが所定値θ5以上である場合(S302→Yes)、制御装置100の処理はステップS303に進む。
なお、旋回角度θAが所定値θ5以上である状態において隅部掃除ブラシ9の先端は右方に向いて真っ直ぐに延びており、隅部G1の塵埃は右方に弾き飛ばされる(図14(e)参照)。つまり、隅部掃除ブラシ9の先端は、いったん隅部G1を通過して隅部G1とは反対側(右側)に臨む状態になる(隅部通過ステップ)。
ステップS304において制御装置100は、本体1を反時計回りに比較的低速で超信地旋回させる(図14(f)、(g)参照)。これによって、図14(f)のように隅部掃除ブラシ9のたわみが大きい場合でも、隅部G1付近で隅部掃除ブラシ9が真っ直ぐに延び切り、その先端を隅部G1まで確実に到達させることができる。
ステップS305において制御装置100は、時計回りの旋回角度θBが所定値θ6以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ6は、それまで隅部G1に到達していた隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1から離れて、この先端が隅部G1に臨む角度である(例えば、90°〜120°:図14(g)参照)。
旋回角度θBが所定値θ6未満である場合(S305→No)、制御装置100の処理はS304に戻る。旋回角度θBが所定値θ6以上である場合(S305→Yes)、制御装置100の処理はステップS306に進む。この状態において隅部掃除ブラシ9は左壁A1に押し当てられ、その先端は隅部G1に臨んでいる(押当ステップ)。
ステップS306において制御装置100は、反時計回りの超信地旋回を停止させる。
ステップS307において制御装置100は、本体1を比較的高速で時計回りに超信地旋回させる(図14(h)〜(j)参照)。これによって、ステップS304の処理で掻き集められた塵埃とともに、それまで左壁A1付近に残っていた塵埃も隅部掃除ブラシ9に付着して掻き出される。
ステップS308において制御装置100は、時計回りの旋回角度θAが所定値θ7以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ7は、隅部掃除ブラシ9の先端が前壁A2から離れた状態になる角度(例えば、90°:図14(k))である。
旋回角度θAが所定値θ7未満である場合(S308→No)、制御装置100の処理はS307に戻る。旋回角度θAが所定値θ7以上である場合(S308→Yes)、制御装置100の処理はステップS110に進む。
図14(k)に示すように、それまで前壁A2に押し当てられ、たわんでいた隅部掃除ブラシ9が真っ直ぐに延び切ることで、隅部掃除ブラシ9によって運ばれた塵埃が前方に向けて弾き飛ばされる(掻出ステップ)。ステップS110〜S112の処理は第1実施形態と同様であるから(図9参照)、説明を省略する。
なお、より確実に隅部G1の塵埃を掻き出すために、ステップS304〜S308の動作を複数回繰り返してもよい。
前記した一連の動作によって後方に弾き出された塵埃は、その後に本体1を前進させる際(S112)、そのまま回収される(回収ステップ)。
<効果>
本実施形態によれば、隅部G1付近で反時計回りに超信地旋回させる角度を制限し(S305)、その後に時計回りに超信地旋回させるという簡単な制御で(S307)、第2実施形態と同様に隅部G1の塵埃を確実かつ容易に掃除できる。
また、第2実施形態では、反時計回りの超信地旋回(S204:図11参照)によって隅部G1の塵埃を左壁A1に沿って弾き飛ばすようにしたが、本実施形態では、時計回りの超信地旋回(S307:図13参照)によって隅部G1の塵埃を前壁A2に沿って弾き飛ばすようにした。したがって、その後に本体1を前進させつつ掃除することで、ステップS307で弾き飛ばされた塵埃をスムーズに回収できる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、第2実施形態と比較して、隅部G1ブラシの回動によって隅部G1の塵埃を左壁A1に沿って弾き出す点が異なるが、その他(自律走行型掃除機Cの構成)については第2実施形態と同様である。したがって、第2実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図15は、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。ステップS101〜S104の処理は第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
ステップS401において制御装置100は、本体1を時計回りに超信地旋回させる。ステップS402において制御装置100は、時計回りの旋回角度θAが所定値θ8以上であるか否かを判定する。前記した所定値θ8は、隅部掃除ブラシ9の先端を隅部G1に到達させずに、先端付近をたわませつつ左壁A1に押し当てた状態にする角度である(図16(b)参照)。
旋回角度θAが所定値θ8未満である場合(S402→No)、制御装置100の処理はステップS401に戻る。旋回角度θAが所定値θ8以上である場合(S402→Yes)、制御装置100はステップS403において時計回りの超信地旋回を停止させる。この状態において、本体1の正面は前壁に沿って紙面右側を向いている(図16(c)参照)。前記した本体1の向きは、図15のステップS404〜S408、ステップS111,S112の処理において維持される。
ステップS404において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9を時計回りに比較的低速で回動させる。これによって、隅部G1付近で隅部掃除ブラシ9が真っ直ぐに延び切り、その先端を隅部G1まで確実に到達させることができる(図16(c)、(d)参照)。
ステップS405において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動角度φAが所定値φ1以上である否かを判定する。前記した所定値φ1は、それまで隅部G1に到達していた隅部掃除ブラシの先端が隅部G1から離れて、この先端が隅部G1に臨んだ状態になる角度である(例えば、90°:図16(d)参照)。また、隅部掃除ブラシ9は、前壁A2に押し当てられている(押当ステップ)。
回動角度φAが所定値φ1未満である場合(S405→No)、制御装置100の処理はステップS404に戻る。回動角度φAが所定値φ1以上である場合(S405→Yes)、制御装置100の処理はステップS406に進む。ステップS406において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動を停止させる(図16(e))。
ステップS407おいて制御装置100は、隅部掃除ブラシ9を反時計回りに比較的高速で回動させる。当該処理によって、塵埃がいったん隅部G1に掻き集められた後、左壁A1に沿って掻き出される(掻出ステップ:図16(f)、(g)参照)。
ステップS408において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動角度φBが所定値φ2以上である否かを判定する。前記した所定値φ2は、隅部掃除ブラシの先端が左壁A1から離れた状態になる角度(例えば、90°:図16(g))である。
回動角度φBが所定値φ2未満である場合(S408→No)、制御装置100の処理はステップS407に戻る。回動角度φBが所定値φ2以上である場合(S408→Yes)、制御装置100の処理はステップS111に進む。
ステップS111,S112の処理は第1実施形態と同様であるから(図9参照)、説明を省略する。
なお、より確実に隅部G1の塵埃を掻き出すために、ステップS404〜S408の動作を複数回繰り返してもよい。前記した一連の動作によって弾き出された塵埃は、その後に実行される反射走行パターン又は平行走行パターンで回収される(回収ステップ)。
また、本実施形態において隅部掃除ブラシ9の回動を行う制御をさらに容易にするために、隅部掃除ブラシ用モータMg(図4参照)にロータリエンコーダを設け、回動角度を検出することが好ましい。また、隅部掃除ブラシ用モータMgとしてステッピングモータを用いて回動角度を検出するようにしてもよい。
<効果>
本実施形態によれば、隅部G1付近で時計回りに超信地旋回した後(S401)、隅部掃除ブラシ9を時計回りに回動させ(S404)、さらに隅部掃除ブラシ9を反時計回りに回動させるという簡単な制御で(S407)、第2実施形態と同様に隅部G1の塵埃を確実かつ容易に掃除できる。
また、本実施形態では、隅部G1付近で行う本体1の超信地旋回の角度を比較的小さくして(S402、図16(c)参照)、本体1よりも軽量である隅部掃除ブラシ9を回動させるようにした(S404、S407)。これによって、自律走行型掃除機Cが隅部G1を掃除する際の消費電力量を削減できる。
また、反時計回りの回動を終えた隅部掃除ブラシ9をそのまま収容し(S408→Yes、S111)、超信地旋回を停止した状態からそのまま前進する(S403、S112:図16(c)、(h)参照)。したがって、隅部G1付近において自律走行型掃除機Cは、その一連の動作をスムーズに行うことができる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、隅部G1の塵埃を前壁A2に沿って弾き飛ばす点が第4実施形態と異なるが、その他(自律走行型掃除機Cの構成等)については第4実施形態と同様である。したがって、自律走行型掃除機Cの動作について説明し、第4実施形態と重複する部分については説明を省略する。
図17、図18は、隅部を掃除する際に制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。ステップS101〜S104の処理は第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
ステップS501において制御装置100は、本体1を時計回りに超信地旋回させ(S501)、旋回角度θAが所定値θ9に達した場合(S502→Yes)、旋回を停止させる(S503)。このとき、隅部掃除ブラシ9は、その先端が隅部G1に到達しておらず、先端付近がたわんだ状態で左壁A1に押し当てられている(図19(b)、(c)参照)。
ステップS504において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9を時計回りに回動させる(図19(c)、(d)参照)。
ステップS505において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動角度φAが所定値φ3以上である否かを判定する。前記した所定値φ3は、隅部掃除ブラシ9の先端が前壁A2から離れて、紙面右側に臨んだ状態になる角度(例えば、180°:図19(e))である。
回動角度φAが所定値φ3未満である場合(S505→No)、制御装置100の処理はステップS504に戻る。回動角度φAが所定値φ3以上である場合(S505→Yes)、制御装置100の処理はステップS506に進む。このとき、隅部G1の塵埃が紙面右側に弾き飛ばされる(図19(e)参照)。また、隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1を通過し、隅部G1とは反対側(右側)に臨んでいる(隅部通過ステップ)。
ステップS506において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動を停止させる。
ステップS507において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9を比較的低速で反時計回りに回動させる。これによって、隅部G1付近で隅部掃除ブラシ9が真っ直ぐに延び切り、その先端を隅部G1まで確実に到達させることができる(図19(f)、(g)参照)。
ステップS508において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動角度φBが所定値φ4以上である否かを判定する。前記した所定値φ4は、それまで隅部G1に到達していた隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1から離れて、この先端が隅部G1に臨んだ状態になる角度である(例えば、90°)。図19(g)に示すように、隅部掃除ブラシ9は、その先端付近が左壁A1に沿って押し当てられ、その先端が隅部G1に臨んでいる(押当ステップ)。
回動角度φBが所定値φ4未満である場合(S508→No)、制御装置100の処理はステップS507に戻る。回動角度φBが所定値φ4以上である場合(S507→Yes)、制御装置100の処理は図18のステップS509に進む。ステップS509において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動を停止させる。
ステップS510おいて制御装置100は、隅部掃除ブラシ9を時計回りに比較的高速で回動させる。当該処理によって、塵埃がいったん隅部G1に掻き集められた後、前壁A2に沿って掻き出される(掻出ステップ:図19(h)〜(j)参照)。
ステップS511において制御装置100は、隅部掃除ブラシ9の回動角度φAが所定値φ5以上である否かを判定する。前記した所定値φ5は、隅部掃除ブラシ9の先端が前壁A2から離れた状態になる角度(例えば、90°:図19(j))である。
回動角度φAが所定値φ5未満である場合(S511→No)、制御装置100の処理はステップS510に戻る。回動角度φAが所定値φ5以上である場合(S511→Yes)、制御装置100の処理はステップS111に進む。
ステップS111,S112の処理は第1実施形態と同様であるから(図9参照)、説明を省略する。
なお、より確実に隅部G1の塵埃を掻き出すために、ステップS504〜S512の動作を複数回繰り返してもよい。前記した一連の動作によって後方に弾き出された塵埃は、その後に本体1を前進させる際(S112)、そのまま回収される(回収ステップ)。
<効果>
本実施形態によれば、隅部G1付近で時計回りに超信地旋回した後(S501)、隅部掃除ブラシ9を時計回り(S504)、反時計回り(S507)、そして時計回りに順次回動させるという簡単な制御で(S510)、第4実施形態と同様に隅部G1の塵埃を確実かつ容易に掃除できる。
また、本実施形態では、隅部G1付近で行う本体1の超信地旋回の角度を比較的小さくして(S501、図19(c)参照)、本体1よりも軽量である隅部掃除ブラシ9を回動させるようにした。これによって、自律走行型掃除機Cが隅部G1を掃除する際の消費電力量を削減できる。
また、第4実施形態では、隅部掃除ブラシ9を反時計回りに回動させることで隅部G1の塵埃を左壁A1に沿って弾き飛ばすようにしたが(S407:図16参照)、本実施形態では、隅部掃除ブラシ9を時計回りに回動させることで隅部G1の塵埃を前壁A2に沿って弾き飛ばすようにした(S510:図18参照)。したがって、その後に本体1を前進させつつ掃除することで、ステップS510で弾き飛ばした塵埃をスムーズに回収できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る自律走行型掃除機Cについて各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、前記各実施形態では、本体1の左後方を略接した状態で囲うとともに略直角に交わる2本の直線(図4の破線X,Y)の交点を超える長さの隅部掃除ブラシ9を用いる場合について説明したが、これに限らない。
すなわち、本体1の側面から突出するサイドブラシ8R,8Lよりも、本体1の側面から突出する隅部掃除ブラシ9のほうが長ければよい。隅部掃除ブラシ9をサイドブラシ8R,8Lよりも長くすることで、サイドブラシ8R,8Lのみを設ける場合と比較して、隅部G1の清掃性能を高めることができる。例えば、図4の符号Q2,Q3で示す斜線部分の領域の一部又は全てを掃除できる長さで隅部掃除ブラシ9を構成することが好ましい。
また、前記各実施形態では、本体1の左後方の部位に隅部掃除ブラシ9を設ける場合について説明したが、これに限らない。例えば、図20に示すように、隅部掃除ブラシ9が突出した状態で、本体1の中心Oを通る前後方向の直線に沿って刷毛9aが延びるように隅部掃除ブラシ9を設置してもよい。この場合において隅部掃除ブラシ9が、本体1に略接するとともに略直角の交わる2本の直線X1,X2の交点Q4を超える長さを有するようにする。
このように、隅部掃除ブラシ9の長さの基準となる直線X1,Y1の交点Q4は、隅部掃除ブラシホルダ9cの設置位置によって相対的に決まる。なお、図20に示す例の他、隅部掃除ブラシ9を本体1の右前部、左前部、右後部等に設けてもよい。
また、前記各実施形態では、隅部掃除ブラシ9を下ケース12の下方に収納する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、図21に示すように、隅部掃除ブラシ9を本体1内に収納するように構成してもよい。
図21に示す例では、隅部掃除ブラシ9の回動軸Lと、本体1の上面に垂直な直線と、のなす角が0°よりも大きくなっている(上側に向かうにつれて、回動軸Lが外側に寄っている)。また、下ケース12には、隅部掃除ブラシ9を本体1内に収容するための開口部H8が形成されている。
図21(a)に示すように、隅部掃除ブラシ9を突出させると、その先端付近が床面に接触した状態になる。一方、図21(b)に示すように、収納時には隅部掃除ブラシ9の先端が床面から持ち上げられ、隅部掃除ブラシ9は開口部H8を介して本体1内に収納される。
このように隅部掃除ブラシ9を収納することで、運転時間よりも長い保管/受電時において、隅部掃除ブラシ9の刷毛9aが自重で下側にたわんで変形することを防止できる。
また、前記各実施形態では、隅部掃除ブラシ9が1束の刷毛9aを有する場合について説明したが、これに限らない。例えば、隅部掃除ブラシ9が2束以上の刷毛を有するようにしてもよい。なお、この場合において、束ごとに長さを異なるようにすることが好ましい。これによって、刷毛の先端付近に塵埃が付着しやすくなり、効率的に隅部G1を掃除できる。
例えば、図22に示すように、隅部掃除ブラシ9Aが有する3束の刷毛91a,92a,93aを片側に寄せて配置してもよい。これによって、隅部掃除ブラシ9Aが駆動輪2R,2Lに踏まれることを防止し、かつ、隅部G1を適切に掃除できる長さを確保できる。
また、隅部掃除ブラシ9が突出された状態において駆動輪2R,2Lに踏まれない範囲で広がる扇状又は放射状の刷毛を有するようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、隅部掃除ブラシ9が有する刷毛9aが直線状に延びている構成について説明したが、これに限らない。すなわち、図23に示すように、先端付近の所定箇所Q5(例えば、刷毛長さの3/4から先)で折れ曲がった形状の刷毛9aを有する隅部掃除ブラシ9Bを用いてもよい。このように、折れ曲がった刷毛9aを用いた場合、曲がり部を中心にして刷毛がたわむため、床面から刷毛9aの先端が離れにくくなるという効果を奏する。
また、隅部掃除ブラシ9の刷毛9aとして、湾曲形状の刷毛や蛇行している刷毛を用いてもよい。また、隅部掃除ブラシ9が有する刷毛9aを、ゴムやシリコーン等のエラストマー(弾性体材料)で構成してもよいし、壁に沿って変形可能な平板状の刷毛にしてもよい。
また、前記実施形態では、自律走行型掃除機Cが1個の隅部掃除ブラシ9を備える場合について説明したが、これに限らない。例えば、左右にそれぞれ1個ずつ隅部掃除ブラシ9を備える構成にしてもよい。
隅部掃除ブラシ9を左右両側に配置する場合、隅部G1を掃除に際に一方又は両方の隅部掃除ブラシ9を突出させる。いずれか一方の隅部掃除ブラシ9を突出される場合、側壁に近い側に配置されたほうの隅部掃除ブラシ9を突出させることが好ましい。これによって、本体1を超信地旋回するのに要する消費電力量を削減できる。
また、前記各実施形態では、隅部掃除ブラシ9の刷毛9aを長い毛で構成する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、隅部掃除ブラシ9の刷毛9aが有する複数本の毛に、長さが比較的短い毛を含ませるようにしてもよい。刷毛9aが短い毛を有するようにすることで、本体1の側面に近い壁際で短い毛が床面に接し、塵埃を効果的に掻き出すことができる。
また、前記各実施形態では、隅部掃除ブラシ9が回動可能に設置される構成について説明したが、これに限らない。すなわち、隅部掃除ブラシ9を本体1から突出させた状態で、本体1に固定してもよい。これによって、隅部掃除ブラシ用モータMg(図4参照)が不要になり、本体1の軽量化を図ることができる。この場合において、床と棚の間の狭い隙間等に隅部掃除ブラシ9の先端が挟まることを防止するために、後方(例えば、左後方:図4参照)に向けて突出するように隅部掃除ブラシ9を設置することが好ましい。
また、例えば、第1実施形態では、自律走行型掃除機Cが平面視で時計回りに壁際走行する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、自律走行型掃除機Cが反時計回りに壁際走行する場合にも第1実施形態を適用できる。この場合、平面視で本体1の右後部に隅部掃除ブラシ9を設置し、反時計回りの超信地旋回(S105に対応:図9参照)、時計回りの超信地旋回(S108に対応:図9参照)を順次実行させる。
なお、他の実施形態も同様にして、反時計回りに壁際走行する場合に適用できる。
また、前記実施形態では、隅部G1を掃除する際に本体1の超信地旋回と、隅部掃除ブラシ9の回動と、を同時に行わない場合について説明したが、これに限らない。例えば、第1実施形態において、隅部G1付近で本体1を時計回りに超信地旋回させつつ、隅部掃除ブラシ9を時計回りに回動するようにしてもよい。これによって、隅部掃除ブラシ9の回動だけでは可動範囲が狭い場合でも、本体1の超信地旋回と組み合わせることで隅部G1を適切に掃除できる。
また、前記実施形態は適宜組み合わせることができる。例えば、本壁際走行時において自律走行型掃除機Cが部屋Aの壁際を時計回りに走行する場合、第3実施形態又は第5実施形態の方法を用いるようにしてもよい。同様に、部屋Aの壁際を反時計回りに走行する場合、第2実施形態又は第4実施形態4の方法を用いるようにしてもよい。このようにすれば、隅部G1掃除後の進行方向に塵埃を掻き出し、塵埃をスムーズに回収できる。
また、前記各実施形態では、本体1の外形が薄型の円柱状である場合について説明したが、これに限らない。例えば、本体1が薄型の楕円柱状や、角が丸い略矩形状を呈する場合にも前記各実施形態の方法を適用できる。この場合において、隅部掃除ブラシ9の先端が隅部G1に達するように、隅部掃除ブラシ9の長さを適宜調整することが好ましい。
C 自律走行型掃除機
1 本体
13 バンパ
2R 駆動輪(右駆動輪)
2L 駆動輪(左駆動輪)
3R 走行モータ(右側の走行モータ)
3L 走行モータ(左側の走行モータ)
5 送風機
6a,6b バンパセンサ(障害物検知手段)
6c 測距センサ(障害物検知手段)
8R,8L サイドブラシ
9,9A,9B 隅部掃除ブラシ
9a 刷毛
9b 弾性体
G1 隅部
H3 吸口
L1,L2 直線
Q1 点(交点)

Claims (3)

  1. 右駆動輪及び左駆動輪を回転させることで本体を壁際に沿って移動させ、二つの壁面が交差してなる隅部を障害物検知手段によって検知する隅部検知ステップと、
    前記本体に設置される隅部掃除ブラシの先端付近を一方の前記壁面に沿って押し当てつつ、前記隅部掃除ブラシの先端が前記隅部に臨むようにする押当ステップと、
    前記隅部掃除ブラシの先端を前記隅部に到達させ、さらに前記隅部掃除ブラシによって前記隅部の塵埃を掻き出す掻出ステップと、を含み、
    一方向に延びる刷毛を少なくとも一束有し、前記本体に略接して略直角に交わる二本の直線の交点を超える長さを有する前記隅部掃除ブラシを用いて、前記掻出ステップにおいて前記隅部の塵埃を掻き出し、
    前記押当ステップでは、前記本体を平面視で所定の向きに旋回させた後、前記旋回をいったん停止させ、
    前記掻出ステップでは、前記本体を平面視で前記所定の向きとは逆向きに旋回させること
    を特徴とする自律走行型掃除機の制御方法。
  2. 右駆動輪及び左駆動輪を回転させることで本体を壁際に沿って移動させ、二つの壁面が交差してなる隅部を障害物検知手段によって検知する隅部検知ステップと、
    前記本体に設置される隅部掃除ブラシの先端付近を一方の前記壁面に沿って押し当てつつ、前記隅部掃除ブラシの先端が前記隅部に臨むようにする押当ステップと、
    前記隅部掃除ブラシの先端を前記隅部に到達させ、さらに前記隅部掃除ブラシによって前記隅部の塵埃を掻き出す掻出ステップと、
    前記掻出ステップで掻きだした塵埃を、前記本体に設けられた吸口を介して回収する回収ステップと、を含み、
    一方向に延びる刷毛を少なくとも一束有し、前記本体に略接して略直角に交わる二本の直線の交点を超える長さを有する前記隅部掃除ブラシを用いて、前記掻出ステップにおいて前記隅部の塵埃を掻き出し、
    前記押当ステップでは、前記本体を平面視で所定の向きに旋回させた後、前記旋回をいったん停止させ、
    前記掻出ステップでは、前記本体を平面視で前記所定の向きとは逆向きに旋回させること
    を特徴とする自律走行型掃除機の制御方法。
  3. 右駆動輪及び左駆動輪を回転させることで本体を壁際に沿って移動させ、二つの壁面が交差してなる隅部を障害物検知手段によって検知する隅部検知ステップと、
    前記本体に設置される隅部掃除ブラシの先端が、前記隅部を通過して前記隅部とは反対側に臨むようにする隅部通過ステップと、
    前記隅部通過ステップとは逆向きに前記隅部掃除ブラシを移動させ、前記隅部掃除ブラシの先端付近を前記壁面に沿って押し当てつつ、前記隅部掃除ブラシの先端が前記隅部に臨むようにする押当ステップと、
    前記隅部掃除ブラシの先端を前記隅部に到達させ、さらに前記隅部掃除ブラシによって前記隅部の塵埃を掻き出す掻出ステップと、
    前記掻出ステップで掻きだした塵埃を、前記本体に設けられた吸口を介して回収する回収ステップと、を含み、
    前記隅部掃除ブラシは、前記本体に略接して略直角に交わる二本の直線の交点を超える長さを有すること
    を特徴とする自律走行型掃除機の制御方法。
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