JP6154605B2 - 形状測定装置及び形状測定誤差の補正方法 - Google Patents

形状測定装置及び形状測定誤差の補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、形状測定装置及び形状測定誤差の補正方法に関し、例えば三次元測定機などの形状測定装置及びその形状測定誤差の補正方法に関する。
今日、立体的形状を有する製作物の加工精度などを検査するために、例えば三次元測定機などの形状測定手段が用いられる。このような三次元測定機は、例えば倣いプローブを立体的形状に沿って移動させることにより、形状測定を行う。
例えば三次元測定機などの形状測定装置を用いて倣いプローブによる測定等を行った場合、倣いプローブが装着されるスライダの動作に伴う影響等により、測定誤差が生じる。例えば、倣いプローブによる円測定を行う場合、象限突起と呼ばれる運動誤差が発生する。この象限突起とは、倣いプローブの円運動において、測定機の機械直交座標の象限切換時(各軸の運動方向反転時)に、突起状に形成される運動誤差である。そして、この象限突起によって、突起状の測定誤差が発生する。この象限突起は主として、測定機の機械構造に起因するバックラッシュ等により発生する。
図13は、一般的な三次元測定装置によるリングゲージ(リング状の被測定物)の形状測定を行った場合の測定結果を示す図である。図13に示すように、測定波形には、第4象限と第1象限の境界領域P1と、第2象限と第3象限の境界領域P2に突起の測定誤差が観測されている。これは、倣いプローブのX軸方向の運動が反転するときのバックラッシュ等により生じた象限突起に起因する測定誤差である。
一方、倣いプローブによる測定誤差の補正方法の一例が、特許文献1に記載されている。これによれば、スケールとスライダ先端との間の周波数伝達特性に基づく補正用フィルタを用いてスライダ先端位置を推定する。そして、推定値を倣いプローブ検出値と加算して測定値を算出することにより、象限突起によって発生する測定誤差を補正することができる。
特開2007−315897号公報
ところが、発明者らは、上述の手法には以下に示す問題点が有ることを見出した。上述の特許文献1に記載の手法では、三次元測定機のスライダを介してプローブの変位量を検出するスケール部とスライダの先端との間の周波数特性に起因する測定誤差を除去することはできる。しかし、倣い測定に使用するプローブの種類によっては、スライダ先端位置と倣いプローブ先端球の基準位置との間で相対変位が発生する。なお、倣いプローブ先端球の基準位置とは、先端球が被測定物と接触していない場合の位置を指す。こうした相対変位は、プローブの応答性が低く、スライダ先端位置の動きに倣いプローブ先端球の基準位置が追従できない場合に顕著となる。このような相対誤差が生じる場合には、上述の手法では、スライダの先端から被測定物に接触するプローブの先端までの周波数特性に起因する測定誤差を除去することができなかった。
本発明の第1の態様である形状測定装置は、一端に取り付けられたスタイラスの先端に設けられた被測定物に接触する先端球により倣い測定を行う倣いプローブと、前記倣いプローブを前記先端球と反対側の端部で支持する、移動自在に設けられたスライダと、前記スライダの変位を検出するスケール部と、前記倣いプローブの前記先端球の、前記倣いプローブ及び前記スライダの接合部に対する変位を検出する先端球変位検出部と、前記スケール部により検出された前記スライダの変位と、前記先端球変位検出部で検出された前記先端球の変位と、から測定値を算出する演算部と、を備え、前記演算部は、前記スケール部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて、前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正した補正値を出力する補正用フィルタと、前記補正値と前記先端球変位検出部で検出された前記先端球の前記変位とを加算する加算器と、を備え、前記補正用フィルタは、前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの周波数伝達特性に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正する第1のフィルタと、前記第1のフィルタにより補正された値を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を前記補正値として出力する第2のフィルタと、を備えるものである。
本発明の第2の態様である形状測定装置は、上述の形状測定装置であって、前記第1のフィルタは、前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正し、前記第2のフィルタは、前記第1のフィルタにより補正された前記値を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて補正するものである。
本発明の第3の態様である形状測定装置は、上述の形状測定装置であって、前記周波数伝達特性は、前記スライダの移動方向軸毎により実測され、前記周波数伝達特性の推定値は、前記スライダの前記移動方向軸毎の周波数伝達特性の実測値に基づき伝達関数として算出されるものである。
本発明の第4の態様である形状測定装置は、上述の形状測定装置であって、被測定物の形状を示す設計値が格納された記憶部を更に備え、前記演算部は、前記スケール部により検出された前記スライダの変位から前記設計値を減算した値を、前記第1のフィルタに入力される前記スライダの運動誤差として出力する減算器と、前記第2のフィルタから出力される前記値に前記設計値を加算した値を、前記補正用フィルタから出力される前記補正値として出力する第2の加算器と、を更に備えるものである。
本発明の第5の態様である形状測定装置は、上述の形状測定装置であって、前記第2のフィルタは、前記第1のフィルタにより補正された値を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記スタイラスの取付け部までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を出力する第3のフィルタと、前記第3のフィルタにより補正された値を、前記スタイラスの取付け部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を前記補正値として出力する第4のフィルタと、を備えるものである。
本発明の第6の態様である形状測定誤差の補正方法は、一端に取り付けられたスタイラスの先端に設けられた被測定物に接触する先端球により倣い測定を行う倣いプローブを前記先端球と反対側の端部で支持する移動自在に設けられたスライダの変位をスケール部により検出し、前記倣いプローブの前記先端球の前記倣いプローブ及び前記スライダの接合部に対する変位を検出し、前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの周波数伝達特性に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの前記変位を補正し、補正された前記変位を前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を、前記補正値として出力し、前記補正値と前記先端球の前記変位とを加算して測定値を算出するものである。
本発明の第7の態様である形状測定誤差の補正方法は、上述の形状測定誤差の補正方法であって、前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正し、補正された前記スライダの変位を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて補正するものである。
本発明の第8の態様である形状測定誤差の補正方法は、上述の形状測定誤差の補正方法であって、前記周波数伝達特性は、前記スライダの移動方向軸毎により実測され、前記周波数伝達特性の推定値は、前記スライダの前記移動方向軸毎の周波数伝達特性の実測値に基づき伝達関数として算出されるものである。
本発明の第9の態様である形状測定誤差の補正方法は、上述の形状測定誤差の補正方法であって、前記スケール部により検出された前記スライダの変位から前記設計値を減算した値を、前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの周波数伝達特性に基づいて補正し、補正された前記値を前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値と前記設計値を加算した値を、前記補正値として出力するものである。
本発明の第10の態様である形状測定誤差の補正方法は、上述の形状測定誤差の補正方法であって、前記補正された前記変位を前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記スタイラスの取付け部までの周波数伝達特性に基づいて補正した第1の値を出力し、前記第1の値を前記スタイラスの取付け部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を前記補正値として出力するものである。
本発明によれば、形状測定装置における測定誤差をより効果的に低減することができる。
本発明の上述及び他の目的、特徴、及び長所は以下の詳細な説明及び付随する図面からより完全に理解されるだろう。付随する図面は図解のためだけに示されたものであり、本発明を制限するためのものではない。
実施の形態1にかかる形状測定装置100の構成を模式的に示す斜視図である。 実施の形態1にかかる形状測定装置100の機能ブロック図である。 演算部212及びその周辺機器の制御ブロック図である。 演算部212の測定値算出処理を示すフローチャートである。 第1のフィルタ2121aにおける周波数伝達特性の設定方法を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる形状測定装置200の演算部222及びその周辺機器の制御ブロック図である。 演算部222の測定値算出処理を示すフローチャートである。 実施の形態2を適用した場合における被測定物31の測定値のシミュレーション結果を示す図である。 比較例として第1のフィルタのみを用いた場合の被測定物31の測定値のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態3にかかる形状測定装置300の演算部232及びその周辺機器の制御ブロック図である。 演算部232の測定値算出処理を示すフローチャートである。 スタイラスAにより実施の形態3にかかる補正用フィルタ2321を用いずに測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。 スタイラスBにより実施の形態3にかかる補正用フィルタ2321を用いずに測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。 形状測定装置300においてスタイラスAにより測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。 形状測定装置300においてスタイラスBにより測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。 一般的な三次元測定装置によるリングゲージ(リング状の被測定物)の測定例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図面においては、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。
実施の形態1
まず、実施の形態1にかかる形状測定装置100について説明する。図1は、実施の形態1にかかる形状測定装置100の構成を模式的に示す斜視図である。形状測定装置100は、三次元測定機1及びコンピュータ2を有する。三次元測定機1とコンピュータ2とは、ケーブル3を介して接続される。
三次元測定機1は、例えば図1に示すように構成されており、除震台10の上には、定盤11が、その上面(ベース面)が水平面(図1のXY平面)と一致するように設置される。定盤11のX方向の一端の上には、Y方向に延びるY軸駆動機構14が設置されている。Y軸駆動機構14上には、ビーム支持体12aが立設されている。これにより、Y軸駆動機構14は、ビーム支持体12aをY方向に駆動する。定盤11のX方向の他端の上には、ビーム支持体12bが立設されている。ビーム支持体12bの下端は、エアーベアリングによってY軸方向に移動可能に支持されている。X軸方向に延びるビーム13は、ビーム支持体12a及び12bにより両端のそれぞれが支持され、かつ、垂直方向(Z軸方向)に延びるコラム15を支持する。コラム15は、ビーム13に沿ってX軸方向に駆動される。コラム15には、スライダ16がコラム15に沿ってZ軸方向に駆動されるように設けられている。スライダ16の下端には、倣いプローブ17が装着されている。また、倣いプローブ17のスタイラス17bの取付け部には、スタイラス17bが着脱可能に取り付けられる。スタイラス17bの先端には、例えば球状の先端球17aが設けられている。
先端球17aは、定盤11上に載せられた被測定物31に接触し、その基準位置(中立位置)から所定の押し込み量だけ押し込まれる。倣いプローブ17に内蔵された先端球変位検出部19aは押し込み量(X,Y,Z軸の各軸方向)を出力し、その際の先端球17aのXYZ座標値(基準位置からのシフト量)をコンピュータ2が取り込む。
コンピュータ2は、三次元測定機1を駆動制御して必要な測定値を取り込むと共に、被測定物の表面性状算出に必要な演算処理を実行する。コンピュータ2は、コンピュータ本体21、キーボード22、マウス23、CRT24及びプリンタ25を有する。キーボード22、マウス23、CRT24及びプリンタ25については、それぞれ一般的なものを用いることが可能であるので、詳細については説明を省略する。コンピュータ本体21の詳細については、後述する。
次に、図2を参照して、形状測定装置100の機能構成について説明する。図2は、実施の形態1にかかる形状測定装置100の機能ブロック図である。三次元測定機1は、XYZ軸駆動部18及びスケール部19bを有する。XYZ軸駆動部18は、倣いプローブ17をXYZ軸方向に駆動する。スケール部19bは、XYZ軸方向の移動に伴って、スライダ16の各軸方向の移動パルスを出力する。
スケール部19bは、X軸スケール部19bx、Y軸スケール部19by及びZ軸スケール部19bzを有する。X軸スケール部19bxは、ビーム13に配置され、コラム15のX軸方向変位を検出する。Y軸スケール部19byは、Y軸駆動機構14の近傍に配置され、ビーム支持体12aのY軸方向変位を検出する。Z軸スケール部19bzは、コラム15に配置され、スライダ16のZ軸方向変位を検出する。検出した先端球17aの変位情報(先端球変位検出部19aから出力されるXYZ軸のそれぞれのシフト量)及びスライダ16の変位情報(スケール部19bから出力されるXYZ軸のそれぞれの変位)は、後述する演算部212に出力される。なお、スケール部19bは、スケール部19bと先端球17aの基準位置との間に相対変位が発生していない時の先端球17aの基準位置を出力するように調整されている。
コンピュータ2のコンピュータ本体21は、主として、例えばHDD、半導体メモリ等により構成される。コンピュータ本体21は、記憶部211、演算部212、表示制御部213及びI/F(インタフェース)214〜216を有する。記憶部211は、入力される情報を記憶する。演算部212は、CPU等により構成され、三次元測定機1を駆動し、測定値を算出する。表示制御部213は、CRT24に表示する画像の制御を行う。なお、記憶部211には、三次元測定機1を駆動させる表面性状測定プログラム、及びその測定により検出された検出値、被測定物の設計値などが記憶されている。演算部212は、記憶部211から表面性状測定プログラムを読み出し、被測定物の形状を測定する。
演算部212は、キーボード22及びマウス23からI/F(インタフェース)214を介して入力されたオペレータの指示情報を受け付ける。また、演算部212は、検出した先端球変位情報及びスライダ変位情報を取り込む。演算部212は、これらの入力情報、オペレータの指示情報及び記憶部211に格納されたプログラムに基づいて、XYZ軸駆動部18によるスライダ16の移動、及び被測定物31の画像の解析、測定値の補正処理等の各種の処理を実行する。演算部212は、各種処理により算出された測定値を、I/F(インタフェース)215を介してプリンタ25に出力する。なお、I/F(インタフェース)216は、外部の図示しないCADシステム等より提供される被測定物31のCADデータを、所定の形式に変換してコンピュータ本体21に入力するためのものである。
次に、図3及び図4を参照して、被測定物31の測定値を算出する演算部212の機能構成、及び測定値を算出する工程について説明する。図3は、演算部212及びその周辺機器の制御ブロック図である。図4は、演算部212の測定値算出処理を示すフローチャートである。
まず、スケール部19bは、スライダ16の変位を検出し(ステップS11)、その変位を演算部212に入力する。演算部212は、補正用フィルタ2121を有する。補正用フィルタ2121は、第1のフィルタ2121a及び第2のフィルタ2121bを有する。
第1のフィルタ2121aは、入力されたスライダ16の変位に基づき、測定空間中の先端球17aの基準位置(座標)である第1の先端球基準位置推定値を算出する(ステップS12)。例えば、第1のフィルタ2121aは、実測したスケール部19bの変位に基づき、スライダ16先端までの周波数伝達特性に近似して設定した推定値Ge1(s)を補正値として用いる。推定値Ge1(s)は、例えば、以下に示す(式1)である。

Figure 0006154605
但し、ωは零点の角周波数、ωは極の角周波数、ξは零点の減衰率、ξは極の減衰率である。なお、零点とは、推定値Ge1(s)が0となる時のsの値を指す。極とは、推定値Ge1(s)が∞になる時のsの値を指す。
第2のフィルタ2121bは、第1のフィルタ2121aが算出した第1の先端球基準位置推定値に基づき、第2の先端球基準位置推定値を算出する(ステップS13)。第2のフィルタ2121bは、第1の先端球基準位置推定値に基づき、スライダ16先端から先端球17aまでの周波数伝達特性に近似して設定した推定値Ge2(s)を補正値として用いる。これにより、第2の先端球基準位置推定値が求められる。第2の先端球基準位置推定値は、加算器2121cに出力される。
先端球変位検出部19aは、スライダ16先端部に対する先端球17aの変位(先端球17aの基準位置からのシフト量)を示す先端球変位値を検出し(ステップS14)、加算器2121cに入力する。
加算器2121cは、先端球基準位置推定値及び先端球変位値を加算して測定値を算出し、算出した測定値を出力する(ステップS15)。これにより、スケール部19bからスライダ16先端までの周波数伝達特性による影響は第1のフィルタ2121aにより除去される。スライダ16先端から先端球17aまでの周波数伝達特性による影響は第2のフィルタ2121bにより除去される。
続いて、第1のフィルタ2121aにおける周波数伝達特性の設定方法について説明する。図5は、第1のフィルタ2121aにおける周波数伝達特性の設定方法を示すフローチャートである。まず、応答性の十分に高い倣いプローブをスライダ16に装着する。次に、三次元測定機1の定盤11上にゲージブロック等の被測定物を載置する。この時、三次元測定機のX、Y、Z軸方向と被測定物の面方向とが一致するようにする。
カウント値iを初期値に設定(ステップS121)する。iは、0≦i≦n(nは正の整数)を満たす整数である。
そして、測定パラメータを設定する(ステップS122)。この際、測定パラメータとして、スライダ16の往復運動の振幅ΔS及び周波数fを設定する。この際、周波数fは例えば以下の数式(2)で表される。

Figure 0006154605
そして、倣いプローブ17を測定位置までY軸方向に移動させる(ステップS123)。これにより、倣いプローブ17の先端球17aが被測定物のXZ面に所定量押し込まれる(先端球17aがY軸方向に所定量シフトする)ように接触する。
その後、三次元測定機1のスライダ16が所定期間、Y軸方向に往復運動をするようにY軸駆動機構14に指令を与える(ステップS124)。この際、スライダ16はY軸方向変位が正弦波状になるように往復運動をさせることが好ましい。
応答性の十分に高い倣いプローブを装着しているため、先端球変位検出部19aから出力されるY軸シフト量をスライダ16先端の変位量と考えることができる。そこで、先端球変位検出部19aから出力されるY軸シフト量をスケール部19bの往復運動と比較する。Y軸シフト量のスケール部19bの振幅ΔSに対するゲインgsと位相Δθsとを検出する(ステップS125)。
カウント値iがi=nであるかを判定する(ステップS126)。i≠nである場合には、iに1を加算してステップS122に処理を戻す(ステップS127)。つまり、ステップS122〜S126は、ループ処理を構成する。これにより、スケール部19bからスライダ16先端までの周波数伝達特性を求めることができる。
i=nである場合には、周波数伝達特性の実測値から近似関数を求める(ステップS128)。これにより、スケール部19bからスライダ16先端までの周波数伝達特性の推定値Ge1(上述の式(1))を求めることができる。
続いて、第2のフィルタ2121bにおける周波数伝達特性の設定方法について説明する。第2のフィルタ2121bにおける周波数伝達特性は、スライダ16に装着される倣いプローブの種類ごとに異なる。よって、倣いプローブの種類ごとに別途測定を行い、倣いプローブの周波数伝達特性を取得しておく。
まず、周波数伝達測定を測定したいプローブをスライダ16に装着する。そして、上述の推定値Ge1と同様の方法で周波数伝達特性の推定値を求める。得られる推定値はスケール部19bから先端球17aまでの周波数伝達特性の推定値となる。この推定値をGe0とすると、以下の数式(3)により、スライダ16先端から先端球17aまでの周波数伝達特性の推定値Ge2を求めることができる。

Figure 0006154605
上記では、Y軸方向の周波数伝達特性について説明したが、X及びZ軸についても図5と同様の処理にて周波数伝達特性を求めることが可能である。なお、Y軸スケール部19byからスライダ先端部までの周波数伝達特性と、X軸スケール部19bxからスライダ16先端部までの周波数伝達特性と、Z軸スケール部19bzからスライダ16先端部までの周波数伝達特性とは、それぞれ特性が必ずしも一致しないので、伝達関数としては通常異なるものとなる。さらに、スライダ16先端から先端球17aまでの周波数伝達特性に関しても、X、Y、Zの各軸の特性は必ずしも一致しないので、伝達関数は通常異なるものとなる。
また、この伝達関数は、例えば三次元測定機1のビーム支持体12a、12bの位置(例えば図1において手前側か中央部か奥側か)に応じて異なる場合がある。このような場合は、スライダ16のX、Y、Z軸方向の所定位置ごとに伝達関数を求めておき、スライダのX、Y、Z軸方向位置に対応する伝達関数を用いることによって、補正用フィルタ2121の精度をより高くすることができる。
さらに、この補正用フィルタ2121の求め方で示した例では、Y軸駆動機構14に往復指令を与えた際には、先端球変位検出部19aの出力はY軸成分のみが出力され、他の軸(X、Z軸)の成分には変化が生じないことを前提としているが、実際にはY軸のみに往復指令を与えても、X、Z軸成分に変化が現れることがある。つまり、ビーム支持体12a、12bをY軸方向(図1の手前/奥行き方向)に振動させた場合、倣いプローブ17の先端球17aのX軸方向あるいはZ軸方向の振動が生じる場合がある。このような異軸方向の振動が生じる場合、その成分に基づく伝達関数を求めておき、補正用フィルタ2121によって先端球17aの基準位置の推定をより正確に行うことができる。なお、異軸成分を求める際には、例えば、倣いプローブ17の先端球17aが被測定物のY軸方向に所定量押し込まれるように接触させるのみではなく、X軸方向、Z軸方向においても先端球17aを拘束することが好ましい。例えば、X、Y、Z軸方向への自由度がなく、各軸の回転方向には自由度のある回転継手などを用いて先端球17aを定盤11に固定しても良い。
このように、スライダ16の軸位置毎、さらには異軸振動に基づく伝達関数を求め、この伝達関数を補正用フィルタ2121に設定することによって、先端球17aの基準位置の推定をより正確に行うことができる。
以上のように、本実施の形態では、測定値を求める際、スケール部19bからスライダ16先端部まで、及びスライダ16先端部から倣いプローブ17の先端球17aまでの周波数伝達特性(相対変位特性)から求めた伝達関数を設定した補正用フィルタ2121を適用している。これにより、先端球17aの位置をより正確に求めることができる。よって、象限突起、ロストモーション、過渡現象、共振現象などによる影響を相殺して測定値を求めることができ、高精度でリングゲージ等の被測定物の測定を行うことが可能となる。
実施の形態2
次に、実施の形態2にかかる形状測定装置200について説明する。形状測定装置200は、形状測定装置100の演算部212を、演算部222に置換した構成を有する。形状測定装置200のその他の構成は形状測定装置100と同様であるので、以下では演算部222について説明する。図6は、実施の形態2にかかる形状測定装置200の演算部222及びその周辺機器の制御ブロック図である。図7は、演算部222の測定値算出処理を示すフローチャートである。図8Aは、実施の形態2を適用した場合における被測定物31の測定値のシミュレーション結果を示す図である。
演算部222は、演算部212に減算器2121d及び加算器2121eを追加した構成を有する。
図6及び図7に示すように、実施の形態1と同様に、スケール部19bがスライダ16の変位を検出し(ステップS21)、演算部222に出力する。
次に、演算部222は、記憶部211に予め記憶された被測定物31の形状情報である設計値を読み出す。そして、減算器2121dは、入力されたスライダ16の変位から設計値を減算し、運動誤差を算出する(ステップS22)。
続いて、演算部222は、第1のフィルタ2121a及び第2のフィルタ2121bにおいて、運動誤差が先端球17aの基準位置に及ぼす影響の補正処理を実行することによって先端球17aの基準位置の誤差を推定する(ステップS23)。
続いて、加算器2121eは、補正を施した先端球17aの基準位置の運動誤差に、記憶部211から読み出された設計値を加算し、運動誤差補正後の先端球17aの基準位置の推定値を算出する(ステップS24)。
そして、先端球変位検出部19aは、先端球17aの変位情報を検出し(ステップS25)、この先端球17aの変位情報、及び運動誤差補正後の先端球17aの基準位置の推定値に基づき、測定値を算出する(ステップS26)。
図8A及びBに示すように、実施の形態2にかかる測定値のシミュレーション結果を参照すると、図13と比較して、第4象限と第1象限との境界領域P1、及び第2象限と第3象限との境界領域P2において、突起状の測定誤差が除去されていることが分かる。なお、図8Bは、比較例として第1のフィルタのみを用いた場合の被測定物31の測定値のシミュレーション結果を示す図である。図8Bでは、象限突起は低減できるものの完全には除去できず、さらに図8Aに比べてノイズ成分の影響が大きい。従って、第2のフィルタを導入することにより、より精度の高い測定が行えることが理解できる。
上記のように、形状測定装置200は、運動誤差に第1のフィルタ2121a及び第2のフィルタ2121bを適用する構成である。
ここで、一般的な測定、例えば、φ100mmのリングゲージを測定する場合、設計値の100mmに対して、運動誤差は、数百μm程度であり、これらの値は10もオーダーが異なる。一方、一例として第1のフィルタ2121a及び第2のフィルタ2121bを実現する演算部212の単精度浮動小数点演算精度は、通常、10(1.7×10≒24bit)程度である。このように、設計値に対して運動誤差は、極めて小さいため、誤差による数値領域を分離して演算することにより、第1のフィルタ2121a及び第2のフィルタ2121bの演算のダイナミックレンジを有効に活用することができる。この結果、より高精度な補正を実現することができる。
実施の形態3
次に、実施の形態3にかかる形状測定装置300について説明する。形状測定装置300は、形状測定装置100の演算部212を、演算部232に置換した構成を有する。形状測定装置300のその他の構成は形状測定装置100と同様であるので、以下では演算部232について説明する。図9は、実施の形態3にかかる形状測定装置300の演算部232及びその周辺機器の制御ブロック図である。
演算部232は、演算部212の補正用フィルタ2121を補正用フィルタ2321に置換した構成を有する。補正用フィルタ2321は、補正用フィルタ2121の第2のフィルタ2121bを第2のフィルタ2321bに置換した構成を有する。第2のフィルタ2321bは、第3のフィルタ2321c及び第4のフィルタ2321dを有する。
図10は、演算部232の測定値算出処理を示すフローチャートである。ステップS31及びS32は、図4のステップS11及びS12と同様であるので、説明を省略する。
第3のフィルタ2321cは、第1のフィルタ2121aが算出した第1の先端球基準位置推定値に基づき、第2の先端球基準位置推定値を算出する(ステップS33)。第3のフィルタ2321cは、第1の先端球基準位置推定値に基づき、スライダ16先端から倣いプローブ17のスタイラス17bの取付け部までの周波数伝達特性に近似して設定した推定値Ge21(s)を補正値として用いる。これにより、第2の先端球基準位置推定値が求められる。第2の先端球基準位置推定値は、第4のフィルタ2321dに出力される。
第4のフィルタ2321dは、第3のフィルタ2321cが算出した第2の先端球基準位置推定値に基づき、第3の先端球基準位置推定値を算出する(ステップS34)。第4のフィルタ2321dは、第2の先端球基準位置推定値に基づき、倣いプローブ17のスタイラス17bの取付け部から先端球17aまでの周波数伝達特性に近似して設定した推定値Ge22(s)を補正値として用いる。これにより、第3の先端球基準位置推定値が求められる。第3の先端球基準位置推定値は、加算器2121cに出力される。
ステップS35及びS36は、図4のステップS14及びS15と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態では、測定値を求める際、スケール部19bからスライダ16先端部まで、スライダ16先端部から倣いプローブ17のスタイラス17bの取付け部、及びスタイラス17bの取付け部から先端球17aまでの周波数伝達特性(相対変位特性)から求めた伝達関数を設定した補正用フィルタ2321を適用している。これにより、実施の形態1と比べて、様々なスタイラスに対して先端球17aの位置をより正確に求めることができる。よって、象限突起、ロストモーション、過渡現象、共振現象などによる影響を相殺して測定値を求めることができ、より高精度でリングゲージ等の被測定物の測定を行うことが可能となる。
図11Aは、スタイラスAにより本実施の形態にかかる補正用フィルタ2321を用いずに測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。図11Bは、スタイラスBにより本実施の形態にかかる補正用フィルタ2321を用いずに測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。図11A及び図11Bに示すように、X軸(P1及びP2)及びY軸(P3及びP4)の付近に象限突起が出現することが確認できる。
図12Aは、形状測定装置300においてスタイラスAにより測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。図12Bは、形状測定装置300においてスタイラスBにより測定を行った場合の測定値のシミュレーション結果を示す図である。図12A及び図12Bに示すように、形状測定装置300によれば、スタイラスの種類にかかわりなく、図11A及び図11BでX軸(P1及びP2)及びY軸(P3及びP4)の付近に出現していた象限突起を除去できることが確認できる。
その他の実施の形態
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施の形態2においては、記憶部211から、設計値を読み出し、実測したスライダ16の変位から減算して運動誤差を求める構成としたが、これ以外の構成を採用することも可能である。例えば、実測したスライダ16の変位の情報に基づき、最小自乗法等により被測定物の設計値の推定値を算出して、その推定値を実測したスライダ16の変位の情報から減算して推定運動誤差を求め、この推定運動誤差に第1のフィルタ2121a及び第2のフィルタ2121bを用いて推定運動誤差の補正値を求め、この補正値と設計値の推定値と先端球の変位とを加算して測定値を算出する構成としてもよい。この変形例によれば、記憶部211に設計値を保持する必要がないため、設計値そのものが不明の被測定物であってもこの発明を実施できる。
なお、実施の形態2及び3においても、実施の形態1で示したように、X、Y、Z軸方向の所定位置ごとに伝達関数を求めておき、スライダのX、Y、Z軸方向位置に対応する伝達関数を用いることによって、第1のフィルタ2121a及び第2のフィルタ2121b、2321bの精度をより高くすることができる。
また、この伝達関数の選択において、個別のX、Y、Z軸の所定位置ごとに伝達関数を選択しても良いが、X、Y、Z軸の所定位置で決まる三次元空間位置ごとに伝達関数を選択するようにしても良い。
上述の実施の形態においては、円の倣い測定の場合について説明したが、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではなく、例えば、自由曲面の倣い測定等にも適用可能である。
さらに倣い測定はあらかじめ決められた軌跡(設計値)を追従する設計値倣い測定でも、あるいは自律倣い測定(被測定物の表面形状を測定機が逐一推定しながら倣い測定を行う)であっても、本発明を実施できる。
また、上述の実施の形態においては、三次元測定装置に限って説明したが、これに限らず画像測定装置、輪郭形状測定装置、真円度測定装置、表面粗さ測定装置など、各種の測定装置においても同様に本件発明を実施できることは言うまでもない。また、上述の実施の形態においては、座標・形状測定に限って説明したが、これに限らず真円度測定、輪郭形状測定、粗さ/うねり測定などの表面性状測定においても同様に本件発明を実施できることは言うまでもなく、同様に表面性状測定プログラムにおいても本件発明を実施できる。
実施の形態3にかかる補正用フィルタ2321は、実施の形態2にかかる形状測定装置200に適用することも可能である。
1 三次元測定機
2 コンピュータ
10 除震台
11 定盤
12a ビーム支持体
12b ビーム支持体
13 ビーム
14 Y軸駆動機構
15 コラム
16 スライダ
17 プローブ
17a 先端球
17b スタイラス
18 XYZ軸駆動部
19a 先端球変位検出部
19b スケール部
19bx X軸スケール部
19by Y軸スケール部
19bz Z軸スケール部
21 コンピュータ本体
22 キーボード
23 マウス
24 CRT
25 プリンタ
31 被測定物
100、200 形状測定装置
211 記憶部
212、222 演算部
213 表示制御部
214〜216 インタフェース(I/F)
2121、2321 補正用フィルタ
2121a 第1のフィルタ
2121b、2321b 第2のフィルタ
2121c、2121e 加算器
2121d 減算器
2321c 第3のフィルタ
2321d 第4のフィルタ

Claims (10)

  1. 一端に取り付けられたスタイラスの先端に設けられた被測定物に接触する先端球により倣い測定を行う倣いプローブと、
    前記倣いプローブを前記先端球と反対側の端部で支持する、移動自在に設けられたスライダと、
    前記スライダの変位を検出するスケール部と、
    前記倣いプローブの前記先端球の、前記倣いプローブ及び前記スライダの接合部に対する変位を検出する先端球変位検出部と、
    前記スケール部により検出された前記スライダの変位と、前記先端球変位検出部で検出された前記先端球の変位と、から測定値を算出する演算部と、
    を備え、
    前記演算部は、
    前記スケール部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて、前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正した補正値を出力する補正用フィルタと、
    前記補正値と前記先端球変位検出部で検出された前記先端球の変位とを加算する第1の加算器と、を備え、
    前記補正用フィルタは、
    前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの周波数伝達特性に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正する第1のフィルタと、
    前記第1のフィルタにより補正された値を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を前記補正値として出力する第2のフィルタと、を備える、
    形状測定装置。
  2. 前記第1のフィルタは、前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正し、
    前記第2のフィルタは、前記第1のフィルタにより補正された前記値を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて補正する、
    請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 前記周波数伝達特性は、前記スライダの移動方向軸毎により実測され、
    前記周波数伝達特性の推定値は、前記スライダの前記移動方向軸毎の周波数伝達特性の実測値に基づき伝達関数として算出される、
    請求項2に記載の形状測定装置。
  4. 被測定物の形状を示す設計値が格納された記憶部を更に備え、
    前記演算部は、
    前記スケール部により検出された前記スライダの変位から前記設計値を減算した値を、前記第1のフィルタに入力される前記スライダの運動誤差として出力する減算器と、
    前記第2のフィルタから出力される前記値に前記設計値を加算した値を、前記補正用フィルタから出力される前記補正値として出力する第2の加算器と、を更に備える、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  5. 前記第2のフィルタは、
    前記第1のフィルタにより補正された値を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記スタイラスの取付け部までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を出力する第3のフィルタと、
    前記第3のフィルタにより補正された値を、前記スタイラスの取付け部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を前記補正値として出力する第4のフィルタと、を備える、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の形状測定装置。
  6. 一端に取り付けられたスタイラスの先端に設けられた被測定物に接触する先端球により倣い測定を行う倣いプローブを前記先端球と反対側の端部で支持する移動自在に設けられたスライダの変位をスケール部により検出し、
    前記倣いプローブの前記先端球の前記倣いプローブ及び前記スライダの接合部に対する変位を検出し、
    前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの周波数伝達特性に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの前記変位を補正し、
    補正された前記変位を前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を、補正値として出力し、
    前記補正値と前記先端球の前記変位とを加算して測定値を算出する、
    形状測定誤差の補正方法。
  7. 前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて前記スケール部により検出された前記スライダの変位を補正し、
    補正された前記スライダの変位を、前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの前記周波数伝達特性の推定値に基づいて補正する、
    請求項6に記載の形状測定誤差の補正方法。
  8. 前記周波数伝達特性は、前記スライダの移動方向軸毎により実測され、
    前記周波数伝達特性の推定値は、前記スライダの前記移動方向軸毎の周波数伝達特性の実測値に基づき伝達関数として算出される、
    請求項7に記載の形状測定誤差の補正方法。
  9. 前記スケール部により検出された前記スライダの変位から前記設計値を減算した値を、前記スケール部から前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部までの周波数伝達特性に基づいて補正し、
    補正された前記値を前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値と前記設計値を加算した値を、前記補正値として出力する、
    請求項6乃至8のいずれか一項に記載の形状測定誤差の補正方法。
  10. 前記補正された前記変位を前記倣いプローブ及び前記スライダの前記接合部から前記スタイラスの取付け部までの周波数伝達特性に基づいて補正した第1の値を出力し、
    前記第1の値を前記スタイラスの取付け部から前記先端球までの周波数伝達特性に基づいて補正した値を前記補正値として出力する、
    請求項6乃至9のいずれか一項に記載の形状測定誤差の補正方法。
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