JP6153859B2 - 移動手摺り劣化診断装置 - Google Patents

移動手摺り劣化診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6153859B2
JP6153859B2 JP2013263837A JP2013263837A JP6153859B2 JP 6153859 B2 JP6153859 B2 JP 6153859B2 JP 2013263837 A JP2013263837 A JP 2013263837A JP 2013263837 A JP2013263837 A JP 2013263837A JP 6153859 B2 JP6153859 B2 JP 6153859B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deterioration
image data
handrail
image
moving handrail
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013263837A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015120558A (ja
JP2015120558A5 (ja
Inventor
慎治 吉元
慎治 吉元
友治 大西
友治 大西
法美 小平
法美 小平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Building Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority to JP2013263837A priority Critical patent/JP6153859B2/ja
Publication of JP2015120558A publication Critical patent/JP2015120558A/ja
Publication of JP2015120558A5 publication Critical patent/JP2015120558A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6153859B2 publication Critical patent/JP6153859B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Description

本発明は、エスカレーターや移動歩道などの乗客コンベアに備えられている移動手摺りの劣化状態を診断する移動手摺り劣化診断装置に関する。
この種の技術として、例えば特開2012−158411号公報(特許文献1)に記載された発明が知られている。この特許文献1に記載された発明は、踏段の両側に立設された一対のレール支持部材と、一対のレール支持部材の上部にそれぞれ固定されたガイドレールと、各ガイドレールに摺動可能に係合されるように、踏段の移動方向に移動可能に取り付けられた移動手すりと、各移動手すりを踏段の移動方向に沿って移動するように駆動する駆動部とを備えるエスカレーターの移動手すり装置において、少なくとも1の移動手すりの裏面を点検するための移動手すり用点検装置であって、少なくとも1のガイドレールの一部を構成するレール要素と交換されて、レール支持部材に着脱可能に取り付けられた点検ユニットを備え、点検ユニットは、移動手すりの裏面を撮影する撮影部を含み、撮影部は、レール支持部材に点検ユニットが取り付けられ、駆動部が移動手すりを移動させている状態で、移動手すりの裏面を連続的、または間欠的に撮影することを特徴とするものである。
特開2012−158411号公報
前記特許文献1記載の技術では、移動手摺ガイドレールを構成するレール要素の一部を取り外し、取り外したレール要素部分から移動手摺り裏面の状態を撮影するカメラが備えられた移動手摺点検装置を挿入し、移動手摺りの裏面を撮影するようになっている。そして、移動手摺り裏面の摩耗、損傷、及びつなぎ部の異常は、カメラによって撮影したデータをノートパソコンのような外部コンピュータにより読み出し、撮影データを再生させ、作業員が移動手摺裏面の摩耗、損傷、及びつなぎ部の異常状態の画像を目視で確認していた。
しかし、移動手摺りの摩耗・劣化状態の判断を作業員の目視に基づいて行うと、摩耗・劣化状態の判断が個人の裁量に委ねられることになる。このように個人の裁量で判断すると、作業員によって判断にばらつきがでるという不都合が生じる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、移動手摺り裏面の劣化診断を定量的且つ高精度で行うことができるようにすることにある。
前記課題を解決するために、本発明は、乗客コンベアの移動手摺りを稼動させた状態で、前記移動手摺り裏面を、カメラを用いて撮影し、前記カメラで撮影した撮影画像の画像データに基づいて前記移動手摺りの劣化状態を診断する移動手摺り劣化診断装置において、作業員が点検毎に入力した前記移動手摺りの最新の劣化サイズを保管するサーバーと、前記最新の劣化サイズの大きさに基づいて点検時の撮影画像を複数の領域に分割し、分割された領域の画像データを読み込み、読み込んだ前記領域を劣化状態の診断処理に使用するデータ処理装置と、を備え、前記サーバーは、前記最新の劣化サイズに基づいて1つの劣化部を1つの領域に含むように点検時のグループ分割数と分割方向を最適化する最適化処理を行うグループ分割最適化処理部を含み、前記最新の劣化サイズは2回目以降に行われる劣化状態の診断処理に使用されることを特徴とする。
本発明によれば、移動手摺り裏面の劣化診断を定量的且つ高精度で行うことができる。なお、前記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置が取り付けられる乗客コンベアとしてのエスカレーターの概要構成を示す斜視図である。 図1のエスカレーターの概略構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置のカメラを乗客コンベアに取り付けた状態の概要を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置の撮影画像をグループ分割した一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置の撮影画像を移動手摺りの移動方向と同方向にグループ分割した一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置の撮影画像を移動手摺りの移動方向に対して垂直方向にグループ分割した一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置が取り付けられる乗客コンベアとしてのエスカレーターの概要を示す斜視図である。乗客コンベアとしては、エスカレーターの他に例えば移動歩道などもあるが、本実施形態では、エスカレーターを例にとって説明する。
同図において、エスカレーター1は、乗客が乗るステップ2と、ステップ2の進行方向と同方向に移動する移動手摺り3を備えている。移動手摺り3は、ステップ2の進行方向に対してステップ2の左右両側に設けられている。
移動手摺り3は無端状に構成され、ステップ2の両側にステップ2の移動方向と平行に設けられた欄干4に沿って周回するようになっている。すなわち、移動手摺り3は、欄干4の上方側ではステップ2の進行方向と同方向に移動し、欄干4の端部に至ると円弧状に下方に移動して上下逆の状態でスカートガード等を備えたデッキ5内部に引き入れられる。そして、デッキ5内を通って欄干4の反対端部に至り、上下逆の状態でデッキ5から外部に出て円弧状に上方に移動して欄干4の上方側に戻るという循環をしている。また、デッキ5内部には移動手摺り3を駆動する駆動装置等が設けられている。
図2は図1のエスカレーター1の概略構成を示す図で、側面から見た状態を示す。エスカレーター1は上階の床下と下階の床下に埋め込まれると共にその間に掛け渡されたフレーム6を備えている。そして、上階の床下に設けられた図示しない駆動装置により回転駆動されるスプロケット7と下階の床下に設けられた従動スプロケット8に図示しないチェーンを巻きかけ、そのチェーンに図1に示す複数のステップ2が無端状に設けられている。
移動手摺り3は図2に示すように移動手摺り駆動用のターミナルギア9によって駆動される。ターミナルギア9は前記スプロケット7とチェーン10により連結され、同期回転するようになっている。これによりスプロケット7による駆動力を受けて、移動手摺り3とステップ2は同じ速度で同方向に駆動される。
デッキ5及びフレーム6内はエスカレーター1の種々の構成部品が多数配置されており、デッキ5の内部に何らかの装置を取り付けることはスペース的に厳しい。しかし、フレーム6内には、図2に示すように移動手摺り3にたるみを持たせた移動手摺りたるみ部Tが存在する。この移動手摺りたるみ部Tは移動手摺り支持ガイド11に支持され、断面凹状の移動手摺り3が移動手摺り3の帆布面である凹部を上方に向け、その上方にスペースを有する状態となっている。
このような構成を有するエスカレーター1に対して、本実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置12のカメラ13は、カメラ取付機構16を介してエスカレーター1を構成する不稼動部品であるフレーム6に取り付けられる。カメラ13はデッキ5及びフレーム6内を移動してくる移動手摺り3の復路側の移動手摺りたるみ部Tで移動手摺り3の劣化診断のための撮影を行う。
図3は本実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置12のカメラ13を、カメラ取付機構16によりエスカレーター1のフレーム6に取り付けた状態を示す移動手摺りの要部斜視図である。図3に示すように、エスカレーター1の移動手摺り3を稼動させた状態で、カメラ13によって移動手摺り3の凹部内の帆布面(凹部底面)3hを撮影し、カメラ13の撮影画像の画像データをデータ処理装置14に送る。データ処理装置14では、送られてきたカメラ13の撮影画像の画像データを解析し、移動手摺り3の劣化状態を診断する。
このような移動手摺り劣化診断装置12は、カメラ13、照明装置15、カメラ取付機構16及びアーム型ブラケット17を含む撮影装置と、画像収集装置19及び画像表示装置20を含むデータ処理装置14(図5参照)を備えている。カメラ13は移動手摺り3の凹部底面3hの状態を撮影する。照明装置15はカメラ13のレンズの外周側に円環状に配置され、移動手摺り3の凹部底面3h側を照らす。カメラ取付機構16には、カメラ13及び照明装置15が固定されている。アーム型ブラケット17は、カメラ13の取付部材として機能する。アーム型ブラケット17の一端17aにはクランプ17cが設けられ、このクランプ17cを使用してアーム型ブラケット17の一端はフレーム6に固定される。他端17bにはネジ17dが設けられ、アーム型ブラケット17の他端はネジ17dを使用してカメラ取付機構16に取り付けられる。
本実施形態の移動手摺り劣化診断装置12は、劣化診断(判定)を行うに際し、図3に示すようにカメラ13をケーブル14aによってPC(Personal Computer)などのデータ処理装置14に接続して相互に通信を行う。そして、カメラ13の撮影動作の指示及び撮影された画像の蓄積等をデータ処理装置14で実行する。カメラ13は移動手摺り3の帆布面(凹部底面)3hを撮影可能な位置に設置され、移動する移動手摺り3を予め設定された撮影範囲(画角)で1枚ずつ連続して撮影する。1枚の撮影範囲内に1枚の画像の解析領域18Wが設定される。1枚ずつ移動手摺り3の長手方向(移動方向)に沿って撮影された帆布面3hの画像データは、1枚撮影するごとにデータ処理装置14側に送信され、あるいは所定枚数ごとにカメラ13のメモリに蓄積した後、データ処理装置14側に送信される。
データ処理装置14は、撮影された画像1枚ごとに帆布面3hの劣化損傷状態をプログラムに従ってソフト的に判定する。劣化損傷状態は、正常状態も含む。すなわち、ソフト的に、帆布面3hの撮影画像から、移動手摺り3が正常か否か、劣化が生じているか否か、劣化が生じている場合には、劣化の程度はどの程度かを判定する。
なお、図3に示した例では、カメラ13とデータ処理装置14はケーブル14aによって接続され、データ処理装置14との間でデータを送受信するが、無線で送受信するように構成することもできる。
また、移動手摺り3の劣化あるいは正常の判定を大まかに行う場合は、従来例と同様にソフト的に行うのではなく、撮影された画像を保守員が目視で確認して判断するようにしてもよい。
図4は、本発明の一実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置12の撮影画像を複数のグループに分割した場合の一例を示す図である。
本実施形態では、撮影画像データは、1ドット毎に数値化され、周波数解析に用いられる。データ処理装置14は、1枚の撮影画像18の解析領域18Wの画像データを、例えば第1グループ18a、第2グループ18b、第3グループ18c、第4グループ18d、第5グループ18eと5つのグループに分け、グループ毎に周波数解析を行い、その結果を積算し、特徴量を算出する。この特徴量は、例えば第3グループ18cに劣化部DTがあった場合、他のグループと比較して特徴量の値が突出した値となる。すなわち、劣化部DTが存在するグループの画像データは、他のグループの画像データに対して異なる特徴量が算出される。なお、図4では、劣化部DTが移動手摺り移動方向に平行な方向(軸方向AD)に長軸が延びた長円形であって、第3グループ18c内に全て含まれるような形状として示されている。また、解析領域18Wは、カメラ13の撮影範囲で規定される撮影画像領域から切り出される。この切り出しは、例えば後述の画像データ取込部19aによって行われる。
本実施形態では、移動手摺り裏面の垂直方向PDにマジックで複数本の線を引き、複数本の線が撮影された画像を劣化診断開始位置とし、移動手摺りの速度及び経過時間から劣化位置までの距離を測定する。測定した距離は撮影画像データ毎に後述する表示部20fに表示する。線を描く範囲は1枚の撮影範囲内とし、偏りがないように等間隔に引く。これにより、劣化診断開始位置を撮影した画像データは、各グループで一定の特徴量の値が算出される。例えば、図4において垂直方向PDに3本の線を等間隔で引いた場合、全グループで一定の特徴量が算出される。このようにグループ毎に一定の特徴量が算出された場合は劣化診断開始位置と判断し、判定外とする。
このように本実施形態では、画像データをグループ分けし、グループ毎に周波数解析を行うという方法により、全画像データを周波数解析し、全画像データの特徴量を算出し、正規化処理を行うようにしている。そして、例えば後述の表示部20fに、正規分布のある一定の値から外れた画像データのうち最も離れたものから順番に並べて表示する。なお、画像データを周波数解析し、特徴量を算出し、正規化を行う画像解析自体は、画像処理の分野で一般に行われている手法である。
本実施形態では、このような画像解析を使用して劣化診断を行う際に、検出した劣化サイズの大きさに応じて画像データを分割してグループ化し、劣化診断を行うようにした。その際、撮影画像の画像データの分割数及び分割領域を最適化し、グループ化するようにした。
図5は本実施形態に係る移動手摺り劣化診断装置12のシステム構成を示す機能ブロック図である。図5から分かるように、移動手摺り劣化診断装置12は、データ処理装置14及びサーバー21を含む。データ処理装置14は、本実施形態では、さらに画像収集装置19及び画像表示装置20を含む。
画像収集装置19は画像データ取込部19a、画像メモリ19b及び画像データ送信部19cを備えている。画像表示装置20は画像データ収集部20a、画像データ解析処理部20b、周波数解析部20c、解析結果積算部20d、画像データ劣化判定処理部20e及び表示部20fを備えている。サーバー21は、計測データ保管部21a、最新故障劣化サイズ判定部21b、グループ分割最適化処理部21c、グループ分割決定処理部21d及び故障データベース21eを備えている。
画像収集装置19と画像表示装置20を含むデータ処理装置14、及びサーバー21は、それぞれCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read-only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメモリを備えている。CPUは、制御部と演算部を含み、制御部が命令の解釈とプログラムの制御の流れを制御し、演算部が演算を実行する。また、プログラムは前記ROM若しくはハードディスクなどのメモリに格納され、実行すべき命令(ある数値又は数値の並び)を前記プログラムの置かれたメモリから取り出し、前記プログラムを実行する。また、画像収集装置19、画像表示装置20及びサーバー21の各部は、コンピュータのハードウェア資源及びソフトウェア資源によって構成される。
サーバー21とデータ処理装置14は、図示しないが、例えば無線ランLANを使用してインターネット接続され、全国各地のエスカレーター1などの乗客コンベア設置個所と、所定の位置に設置されたサーバー21との間で相互に通信可能となっている。なお、サーバー21とデータ処理装置14との間の通信は、インターネット回線の他に公衆電話回線など公知の公衆通信網を使用して行うことができる。
カメラ13は画像収集装置19と前述のようにケーブル14aによって接続され、カメラ13で撮影された画像の画像データは画像データ取込部19aに送られる。画像データ取込部19aに取り込まれた画像データは画像メモリ19bに蓄えられる。画像データの収集が終わると、画像メモリ19bに蓄えられた画像データは、画像データ送信部19cに送られる。画像データは、画像データ送信部19cから画像表示装置20の画像データ収集部20a及びサーバー21の計測データ保管部21aに送られ、それぞれ保管される。
画像データ収集部20aに保管されている画像データは、画像データ解析処理部20bに送られ、この画像データ解析処理部20bで撮影画像1枚に対する画像データのグループ分割数が決定される。グループ分割数は初めての点検の際は、例えば本実施形態では、図4に示したように移動手摺りの移動方向に対して平行に5分割とされる。この分割数は初期値であり、データ処理装置14として機能するPCのキーボードから必要に応じて変更可能である。2回目以降は、サーバー21のグループ分割決定処理部21dで決定処理されたグループ分割数が使用される。
初期値の分割数あるいはサーバー21のグループ分割決定処理部21dで決定された分割数に基づいて画像データ解析処理部20bで1枚分の画像データのグループ分割数が決定され、周波数解析部20cで前記画像データのグループ毎に周波数解析が行われる。周波数解析部20cでは、例えば第1ないし第5グループ18a〜18eのグループ毎に画像データ収集部20aで収集された画像データが周波数解析される。
第1〜第5グループ18a〜18e毎に周波数解析された画像データは、解析結果積算部20dで全グループの画像データが積算され、1枚の撮影画像、言い換えれば1つの解析領域18Wに対する画像データの特徴量が算出される。この特徴量は、例えば図4に示すように第3グループ18cのみに劣化がある場合には、その劣化を含む1枚の画像の特徴量である。例えば第2グループ18b及び第5グループ18eにも劣化がある場合には、これらの3つのグループ18b,18c,18eの劣化を含む1枚の画像の特徴量となる。そのため、ある個所で撮影した第1の枚数目の画像では、第3グループ18cのみに劣化部DTが存在し、他の個所で撮影した第2の枚数目の画像では、第2、第3及び第5グループ18b,18c,18eに劣化が存在する場合には、後者では3つの劣化部DTの特徴量を積算した値が、第2枚数目の画像の劣化サイズに対応する特徴量となる。
この一連の処理を画像データ解析処理部20b、周波数解析部20c、解析結果積算部20dで取得した全画像データについて実行する。ここでいう全画像データとは、例えば撮影画像が100枚とすると、その100枚全部の個々の画像データである。そして、全画像データ(例えば前記100枚全ての画像データ)の1枚ずつの特徴量が画像データ劣化判定処理部20eに収集される。画像データ劣化判定処理部20eでは、1枚の撮影画像(解析領域18W)の画像データの特徴量の全てが正規化される。そして、正規分布から外れた特徴量の画像データを正規分布から最も離れたものから順番に表示部20f、例えばPCのディスプレイに表示する。例えば100枚の撮影画像について劣化を診断する場合、劣化の度合いの大きな撮影画像に対応する画像データから劣化の度合いが小さくなる順に表示される。この表示された画像データの撮影位置から帆布面3hの位置が特定できるので、並んだ順番から移動手摺り3のどの位置で劣化が進んでいるか、容易に診断することができる。したがって、この位置を前記画像データに代えて、あるいは加えて表示するように設定することもできる。
一方、サーバー21の故障データベース21eには、移動手摺り3に発生した最新の劣化(摩耗)サイズ、及び画像データ劣化判定処理部20eで得られた判定結果などの情報が作業員の手により点検毎にデータ処理装置14(PC)から入力され、保存されている。この情報は2回目以降に行われる移動手摺り3の劣化判定のデータとして使用される。故障データベース21eに保管されている最新の劣化サイズは、最新故障劣化サイズ判定部21bに送られる。その後、グループ分割最適化処理部21cに送られ、点検時のグループ分割数の最適化処理が行われる。
グループ分割最適化処理部21cの処理では、例えば、図6に示すように移動手摺りに発生している劣化部DT(摩耗)が移動手摺り3の移動方向(軸方向AD)に対して垂直方向PDに発生している場合がある。このような場合には、軸方向ADと同じ方向にグループ分けをすると各グループで同等程度の特徴量を示す可能性がある。各グループで同等程度の特徴量が示されると、劣化判定の精度が低下する。
そこで、本実施形態では、図7に示すようにグループ分割の方向を移動手摺りの軸方向ADから、当該軸方向ADに対して垂直な垂直方向PDに変更する。これにより、ある特定のグループ、図7では第7グループ18gでの特徴量を他の第6、第8及び第9グループ18f,18i,18hに対して目立たせることが可能となり、劣化の判定が容易に行える。
また、グループ分割最適化処理部21cでは劣化サイズが大きいものについてはグループ分割数を少なく、小さいものに関してはグループ分割数を多くする。これによりある特定のグループの特徴量を目立たせ、劣化の判定精度を向上させることができる。すなわち、1つの劣化部DTを1つのグループが包含するように分割数と分割方向(軸方向ADか垂直方向PDか)を設定すれば、そのグループの特徴量が他のグループに対して目立つことになる。グループ分割最適化処理部21cでは、例えば、このようにグループが分割できるように最適化する。グループ分割最適化処理部21cで最適化された分割数はグループ分割決定処理部21dに送られ最適な分割数が決定する。
そして、2回目以降の点検前に作業員がデータ処理装置14(PC)からサーバー21へアクセスすることにより、グループ分割決定処理部21dで最適化されたグループ分割数が画像表示装置20の画像データ解析処理部20bに送られ、2回目以降の点検にそのグループ分割数が使用される。このようにして、2回目以降の点検ではサーバー21でグループ分割数が最適化され、画像表示装置20の画像データ解析処理部20bにおける解析に使用される。その結果、画像データ劣化判定処理部20eにおける移動手摺り帆布面(裏面:凹部底面)3hの劣化状態の判定精度を向上させることができる。
以上のように本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
(1) エスカレーター1(乗客コンベア)の移動手摺り3を稼動させた状態で、移動手摺り3の帆布面3h(裏面)を、カメラ13を用いて撮影し、カメラ13で撮影した撮影画像18の画像データに基づいて移動手摺り3の劣化状態を診断する移動手摺り劣化診断装置12において、作業員が入力した移動手摺り3の劣化サイズを保管するサーバー21と、劣化サイズの大きさに基づいて点検時の撮影画像18を例えば第1ないし第5グループ18a〜18e(複数の領域)に分割し、分割された領域の画像データを画像メモリ19bに読み込み、読み込んだ前記第1ないし第5グループ18a〜18c(領域)の画像データを劣化状態の診断処理に使用するデータ処理装置14と、を備えたので、移動手摺り3の帆布面3h(裏面)の劣化診断を定量的且つ高精度で行うことができる。
(2) 前記データ処理装置14は、前記撮影画像1枚毎に解析領域18W(解析される領域)を設定し、設定された解析領域18Wを例えば第1ないし第5グループ18a〜18e(複数の領域)に分割し、当該分割した第1ないし第5グループ18a〜18e(領域)ごとに特徴量を算出し、前記算出された特徴量により前記撮影画像1枚の劣化度合いを求め、求められた劣化度合いを撮影した全枚数、例えば100枚(全画像)で比較し、劣化度合いの大きい順に表示部20fに表示させるので、劣化度合いの大小と撮影した画像の移動手摺り3上での位置が視覚的に把握できる。これにより移動手摺り3の帆布面3h(裏面)の劣化診断を容易に行うことができる。
(3) 前記画像データ処理装置14は、前記分割した例えば第1ないし第5グループ18a〜18e(領域)ごとに前記画像データを周波数解析する周波数解析部20cと、前記周波数解析された画像データについて特徴量を算出し、前記解析領域18Wについて前記特徴量を積算し、前記撮影画像1枚毎の画像データの特徴量を算出する解析結果積算部20dと、を含み、前記撮影画像1枚の劣化の度合いは、前記周波数解析部20cと前記解析結果積算部20dの演算結果に基づいて求められるので、定量的に高精度の劣化診断を行うことができる。
(4) 前記画像データ処理装置14は、求められた劣化度合いを撮影した全枚数(全画像)で比較し、劣化度合いの大きい順に表示部20fに表示させる劣化判定処理部20eを含むので、劣化判定処理部20eで表示させた画像データに基づいて劣化度合いを容易に診断することができる。
(5) 前記作業員が入力した劣化サイズは前記移動手摺り3に発生した最新の劣化サイズであり、当該劣化サイズは2回目以降に行われる劣化状態の診断処理に使用されるので、点検開始時に最新のデータに基づいて劣化診断が可能になる。
(6) 前記サーバー21は、最新の劣化サイズに基づいて点検時のグループ分割数の最適化処理を行うグループ分割最適化処理部21cを含むので、サーバー21側では画像データ処理装置14の画像データ劣化判定処理部20eで得られた判定結果の情報に基づいて2回目以降に行われる分割数を最適化することができる。
(7) 前記グループ分割最適化処理部21cは、最適化されたグループ分割数を前記画像データ解析処理部20bに送るので、データ処理装置14の画像データ解析処理部20bでは、サーバー21側からの最新の情報に基づいて撮影画像のグループ分割を行うことができる。
(8) 前記グループ分割最適化処理部21cは、前記最適化処理を行う際、1つの劣化部DTを例えば第1ないし第5グループ18a〜18eの1つ(1つの領域)に含むように分割数と分割方向を最適化するので、劣化部DTを含むグループ(領域)の特徴量を他のグループに対して目立たせることが可能となり、劣化診断をさらに容易に行うことができる。
(9) 前記データ処理装置14は、前記作業員が携帯する可搬型のパーソナルコンピュータから構成されるので、通常の点検に使用するパーソナルコンピュータによって劣化診断を行うことができる。
また、全国各地にあるエスカレーター1などの乗客コンベアの移動手摺り3の点検時に撮影した画像データをサーバー21へ格納し、データベースを構築してグループ分割数をサーバー21に集約された最新の故障データベース21eから抽出した劣化サイズにより適時変更することによって診断精度を向上させることができる。
なお、前記実施形態における効果の説明では、本実施形態の各部について、特許請求の範囲における各構成要素をかっこ書きで示し、若しくは参照符号を付し、両者の対応関係を明確にした。
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1 エスカレーター
3 移動手摺り
12 移動手摺り劣化診断装置
13 カメラ
14 データ処理装置(PC)
18 撮影画像
18a〜18h 第1ないし第9グループ
18W 解析領域
19 画像収集装置
19a 画像データ取込部
19b 画像メモリ
19c 画像データ送信部
20 画像表示装置
20a 画像データ収集部
20b 画像データ解析処理部
20c 周波数解析部
20d 解析結果積算部
20e 画像データ劣化判定処理部
20f 表示部
21 サーバー
21a 計測データ保管部
21b 最新劣化サイズ判定部
21c グループ分割最適化処理部
21d グループ分割決定処理部
21e 故障データベース

Claims (6)

  1. 乗客コンベアの移動手摺りを稼動させた状態で、前記移動手摺り裏面を、カメラを用いて撮影し、前記カメラで撮影した撮影画像の画像データに基づいて前記移動手摺りの劣化状態を診断する移動手摺り劣化診断装置において、
    作業員が点検毎に入力した前記移動手摺りの最新の劣化サイズを保管するサーバーと、 前記最新の劣化サイズの大きさに基づいて点検時の撮影画像を複数の領域に分割し、分割された領域の画像データを読み込み、読み込んだ前記領域を劣化状態の診断処理に使用するデータ処理装置と、
    を備え
    前記サーバーは、前記最新の劣化サイズに基づいて1つの劣化部を1つの領域に含むように点検時のグループ分割数と分割方向を最適化する最適化処理を行うグループ分割最適化処理部を含み、
    前記最新の劣化サイズは2回目以降に行われる劣化状態の診断処理に使用されることを特徴とする移動手摺り劣化診断装置。
  2. 請求項1に記載の移動手摺り劣化診断装置において、
    前記データ処理装置は、
    前記撮影画像1枚毎に解析される領域を設定し、
    設定された解析領域を前記複数の領域に分割し、
    当該分割した領域ごとに特徴量を算出し、
    前記算出された特徴量により前記撮影画像1枚の劣化度合いを求め、
    求められた劣化度合いを全画像で比較し、劣化度合いの大きい順に表示部に表示させることを特徴とする移動手摺り劣化診断装置。
  3. 請求項2に記載の移動手摺り劣化診断装置において、
    前記データ処理装置は、
    前記分割した領域ごとに前記画像データを周波数解析する周波数解析部と、
    前記周波数解析された画像データについて特徴量を算出し、前記解析領域について前記特徴量を積算し、前記撮影画像1枚毎の画像データの特徴量を算出する解析結果積算部と、
    を含み、
    前記撮影画像1枚の劣化の度合いは、前記周波数解析部と前記解析結果積算部により求められることを特徴とする移動手摺り劣化診断装置。
  4. 請求項3に記載の移動手摺り劣化診断装置において、
    前記データ処理装置は、求められた劣化度合いを全画像で比較し、劣化度合いの大きい順に表示部に表示させる劣化判定処理部を含むことを特徴とする移動手摺り劣化診断装置。
  5. 請求項に記載の移動手摺り劣化診断装置において、
    前記グループ分割最適化処理部は、最適化されたグループ分割数を画像データ解析処理部に送ることを特徴とする移動手摺り劣化診断装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の移動手摺り劣化診断装置において、
    前記データ処理装置は、前記作業員が携帯する可搬型のパーソナルコンピュータであることを特徴とする移動手摺り劣化診断装置。
JP2013263837A 2013-12-20 2013-12-20 移動手摺り劣化診断装置 Active JP6153859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013263837A JP6153859B2 (ja) 2013-12-20 2013-12-20 移動手摺り劣化診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013263837A JP6153859B2 (ja) 2013-12-20 2013-12-20 移動手摺り劣化診断装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015120558A JP2015120558A (ja) 2015-07-02
JP2015120558A5 JP2015120558A5 (ja) 2016-03-31
JP6153859B2 true JP6153859B2 (ja) 2017-06-28

Family

ID=53532584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013263837A Active JP6153859B2 (ja) 2013-12-20 2013-12-20 移動手摺り劣化診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6153859B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108349708B (zh) * 2016-03-02 2019-08-27 三菱电机大楼技术服务株式会社 乘客输送机的点检装置、点检系统及点检方法
JP6587988B2 (ja) * 2016-07-07 2019-10-09 株式会社日立ビルシステム ハンドレールの検査システムおよびハンドレールの検査方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1048149A (ja) * 1996-08-02 1998-02-20 Ricoh Co Ltd 画像欠陥検出方法及び装置
JP2012158411A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 移動手すり用点検装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015120558A (ja) 2015-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7064337B2 (ja) 乗客コンベアのための診断用ステップおよび乗客コンベアのメンテナンスまたは修理の実施方法
JP2019199329A (ja) 乗客コンベアの異常検知システム
JP6525720B2 (ja) チェーン伸び検出装置および乗客コンベア
CN110015600B (zh) 使用相机预置的自动排序的电梯检查
JP4791093B2 (ja) 乗客コンベアの診断装置
JP6153859B2 (ja) 移動手摺り劣化診断装置
EP3508445A1 (en) Elevator auto-positioning for validating maintenance
JP6288249B2 (ja) 目視検査支援装置、目視検査支援方法及び目視検査支援プログラム
TW201840460A (zh) 手扶梯或自動走道的機械狀態之監測
US20100217157A1 (en) Diagnosis system and method
JP6106573B2 (ja) ベルトコンベアのベルト検査方法
JP6479941B1 (ja) 乗客コンベアの異常検知システム
CN104444750B (zh) 乘客输送机的异常诊断系统
CN111606177A (zh) 乘客输送装置及其故障检测监控方法和装置
JP5475031B2 (ja) 移動手摺の劣化診断装置
JP2012025495A (ja) エスカレータ搭載負荷量計測方法及び装置
JP2021156681A (ja) 情報板の異常検出システム
JP7325737B2 (ja) 構造物の異常検出システム
CN117197412B (zh) 一种基于ar的公路病害智能巡检系统及方法
CN102963807A (zh) 乘客输送机的移动扶手的恶化诊断装置
JP2019048686A (ja) 乗客コンベア点検装置および乗客コンベア点検システム
CN115542859A (zh) 一种输煤监控装置及异常检测方法
KR102258282B1 (ko) 3차원 영상을 이용한 한우 체중 측정 장치
JP2015120558A5 (ja)
JP6785257B2 (ja) 乗客コンベア用ハンドレール点検装置及び乗客コンベア用ハンドレール点検方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6153859

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150