JP6153219B2 - エゴマの乳化・懸濁液の製造方法 - Google Patents

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この発明はエゴマ(荏胡麻)の乳化・懸濁液の製造方法に関する。
従来、エゴマ油や亜麻仁油、また魚油に多く含まれるn−3系脂肪酸は、適切に摂取することでアラキドン酸カスケードを抑制し、抗炎症効果をもたらすことが知られている。そしてこの効果は表面的にはアレルギーやアトピー症状の抑制として表出する。しかし、現代の日本人の食生活では充分な量を摂取できていない。
また、エゴマやシソの子実に豊富に含まれるロスマリン酸は抗アレルギー作用(Clinical Experimental Allergy, 34, 971 (2004))、抗ウイルス作用(Pharmacological Res. 52, 199 (2005))、糖吸収抑制作用(日本食品科学工学会誌,58(4),164-169(2011))などが報告されている。同じく子実に含まれるフラボノイドであるルテオリンは抗アレルギー(炎症,20(4),418(2000))、抗ガン(日本癌学会学術総会記事,64,518(2005))、抗う歯(食品と開発, 34(9),67-59(1999))など多様な機能性が報告されている。またこれらの植物ポリフェノールがパーキンソン病予防効果を持つことが報告され(J Neurosci Res 85:1547-1557, 2007)、幅広い機能性を持つことが明らかとなっている。
エゴマあるいはシソ子実はn−3系脂肪酸、ロスマリン酸、ルテオリンを豊富に含む食材であり、食品としての利用が進むことで日本人の健康維持に貢献が期待できるが、子実から搾油されたエゴマ油にはロスマリン酸、ルテオリンなどのポリフェノール類は含まれていない。このためこれらの成分は搾油カスとともに廃棄されているのが現状である。子実全粒を食するのがもっとも効率的に成分を摂取できるが、種皮を含むと食感がよくないため食材としての利用は広く普及しておらず、かつ外皮の存在から消化吸収が妨げられる可能性が大きい。
これに対し、従来ポリフェノール類を豊富に含む外皮付のエゴマ種子を食材としてそのまま有効利用する方法は見当らず、搾油カス(脱脂残渣)を大豆,小麦等のアレルギー患者向けの発酵調味料の材料として利用する方法が提案されている(特許文献1)。
また、エゴマ子実あるいは脱脂残渣を粉砕して人が摂取できる素材とするためには、一般的にはカッターミルなどの剪断力を持つミキサーで分散媒と混和する方法がある。しかし一般のカッターミルは一回の処理量が少なく、大量処理には適していないほか、硬質な種皮の粉砕が不十分で食感も無く十分な消化も期待できない。また、長時間連続の混和処理は品温を上昇させるため、間歇的に冷却しながら混和する必要があり、加工効率が悪いという問題がある。
特許第5011564号公報
しかし、上記特許文献1の発明では、エゴマの脱脂残渣を造粒後、麹に加工して発酵させる必要があるほか、油分や未分解のたんぱく質は分離され、この方法による利用自体がエゴマや脱脂残渣の十分な有効利用とは云えない欠点がある。
また、通常のカッターミル等のミキサーで分散媒と混和する方法では既述のように外皮の粉砕や分散媒との混和が不十分なために食感が悪く食用には適さない。さらに通常のカッターミルでは一回の処理量が少なく大量処理に不向きであるほか、長時間の連続的な混和処理は装置の発熱や品温の上昇を招くため、少なくとも間欠的な冷却をしながら混和する必要がある等、時間的にもコスト的にも非効率である。
上記課題を解決するための本発明の方法は、第1にエゴマの子実(種子),エゴマの脱脂残渣又は脱脂残渣をパウダー状に加工したものからなる分散質と、水を主成分とする分散媒とを混合容器1内に収容し、該混合容器1内の混合液を遠心ポンプ3に導いて吸引、吐出させ、再度混合容器1内に返送し循環させる過程で、上記混合液が遠心ポンプ3を通過する際に、前記分散質中のエゴマの外皮を粉砕及び撹拌し、分散質中の成分を分散媒に懸濁させ又は乳化させてザラつきを感じさせない食感を得ることを特徴としている。
第2に、混合液を遠心ポンプ3と混合容器1間で循環させ、分散媒中でエゴマの外皮を粉砕、撹拌することにより、エゴマの外皮がザラつきを残さない状態になるまで乳化・懸濁させることを特徴としている。
に、分散質と分散媒を混合容器1内で撹拌して混合することを特徴としている。
に、遠心ポンプ3内のキャビテーションを利用して分散質と分散媒の乳化・懸濁を行うことを特徴としている。
に、分散質と分散媒の混合液を加熱殺菌することを特徴としている。
以上のように構成される本発明の方法によれば、エゴマの種子の殻を形成する硬質の外皮の固体部分は、内部でのキャビテーションを伴う遠心ポンプを繰り返し通過させることにより、微細に粉砕されて分散媒である水分を多量に含み(膨潤化し)ザラつきを感じさせることのない食感を得るとともに、油脂分も乳化剤を用いることなく乳化され、全体として固液が分離しにくい機能性食材等として利用できる。
特にエゴマ種子に含まれるロスマリン酸は子実中の胚珠部分に局在しており、撹拌により遠心分離後の上清すなわち乳化液中にある程度溶出するが、ルテオリンは種皮中にアグリコンとして局在しているため、脂溶性で水への溶解度は極めて低い。よってルテオリンはほぼ全量が沈殿中に含有されており、乳化懸濁液全体を食品素材として利用することで初めて摂取できる。本実施例では、ロスマリン酸は子実に内在する酵素により分解されると考えられる。
したがって本発明の方法により、従来搾油残渣として廃棄され又は肥料や家畜用飼料としてしか利用されなかった多くの機能性成分を含むエゴマの外皮を、新たな食材としての他その含有成分の機能性に着目した化粧品等への有効利用ができるという利点を生じるものである。
本発明方法の加工工程と加工の種類を示すブロック図である。 本発明方法に用いる循環型ミキサーの概要図である。 (A),(B)は上記循環型ミキサーのポンプ部分を示す正面図及び側面図である。 上記循環型ミキサーのポンプ部分の構造例を示す展開断面の模視図である。
以下本発明の実施形態につき詳述する。
本発明の方法は、図1に示すように収穫したエゴマの種子(子実)は、そのまま本発明方法により分散媒(水)中で粉砕、混合、乳化(乳化・懸濁)する場合と、搾油(脱脂)された後の搾油カス(脱脂残渣)を乳化・懸濁する場合とに分かれ、この場合は搾油された油はエゴマ油として食材その他の各種用途に使用される。
さらに搾油によって生じた脱脂残渣は、図示するように一旦乾燥してパウダー状に粉砕した後に分散媒(水)中で乳化・懸濁する場合と、搾油後ケーキ状に固められたものをほぐして水中で乳化・懸濁する場合とに分かれる。
上記加工で乳化・懸濁加工されたものは、その機能性や性状を活かして、ドレッシング等の調味料,アイスクリームその他の食品への応用、化粧品への応用等各種分野に有効利用される。
また上記加工や利用の過程で、脱脂残渣やそのパウダー等は酸化防止や保存のために必要に応じて冷凍又は冷蔵保存,真空パック又はこれらを組合せた保存が行われるほか、乳化・懸濁前に後述するように必要に応じて分散媒と共に加熱殺菌される。
次に図2〜図4に基いて本発明の方法に用いる循環型ミキサーの例について説明する。図示するミキサーは分散質となるエゴマ子実(種子)又はエゴマ種子からエゴマ油を搾油した残りの脱脂(搾油)残渣と、水又は水を主成分とする分散媒とを投入するホッパーを兼ねた円筒形の混合容器1を備えている。
混合容器1の下部は漏斗型に形成され、その下端には混合液の流れを切換える三方弁2が接続され、切換えの一方には混合液を取出す取出口2が、もう一方には遠心(渦巻)ポンプ3の吸込口4(図3,図4参照)が配管8を介して接続されている。この混合容器1内には混合液を十分に撹拌するための撹拌部(図示しない)を設けることもできる。
遠心ポンプ3の吐出口7は配管8を介して上記混合容器1の周壁に対し接線方向に接続開口しており、混合容器1,三方弁2,遠心ポンプ3は循環系を形成している。遠心ポンプ3から返送された混合液は混合容器1内で中心に向って渦を形成し、分散質を混合しながら混合容器1内の渦により吸引された空気と共に再度遠心ポンプ3側に送られる。
ポンプ3は図3〜4に示すように、ケーシング9内にインペラ11を収容して回転自在に軸支し、インペラ室12の開放端側にはインペラ11の偏心位置に同軸方向に開口する吸入口14を備えた蓋16を取付けている。吐出口7はインペラ室12の外周に接線方向に開口しており、吐出口7の蓋16の上流側の近接位置の内面側には、段階的に内向き傾斜した緩やかな傾斜面からなる加圧面17が形成されている。
上記加圧面17は混合液が吐出口7に排出される前に混合液を最高圧に加圧し、吐出口7に排出された瞬間に圧力が開放される構造となっており、特にキャビテーションの発生量が多いタイプである。これに対しインペラ11は多数のベーン18間にベーン室19を形成しており、各ベーン18の側端は吐出口7より下流側において蓋16の内面に摺接又は近接して回転する。
上記遠心ポンプ3は加圧遠心ポンプと称されるものであるが、本発明の実施は、必ずしもこのタイプに限定されるものではなく、上記以外の遠心ポンプでも差支えない。
本発明の実施例で用いられる、上記遠心ポンプ性能等は表1に示す通りである。
Figure 0006153219
本発明の実施例には上述した循環型ミキサーを用い、比較例には在来のカッターミル(オスター社製ブレンダー)を用い、カッターミルの容量は200ml、回転数は15,700rpmとした。
<基本製造例>
本実施例では分散媒として水3L、分散質としてエゴマ脱脂残渣400g、エゴマ脱脂残渣をカッターミルにより粉砕したパウダー400g、あるいはエゴマ子実570gのいずれかを採用した。エゴマ子実重量は固形分ベースでエゴマ脱脂残渣と同量とした。循環型ミキサーのホッパーにまず水3Lを投入し、ポンプを稼働させた後、室温下で分散質を投入した。ミキシングを行う時間はエゴマ脱脂残渣では30分、エゴマ脱脂残渣パウダーでは15分、エゴマ子実にあっては25分とした。処理時間はいずれの分散媒においても同様の性状となるまでとした。ミキシングされた乳化懸濁液は循環型ミキサーの三方弁2の流路切り換えレバーを操作することにより取り出した。
比較例ではカッターミルの容器にあわせて分散媒として水200ml、分散質としてエゴマ脱脂残渣27g、エゴマ脱脂残渣パウダー27g、あるいはエゴマ子実38gを用いた。品温上昇を抑制するため3分ごとに3分間氷冷し、のべ時間として上記循環型ミキサーと同時間混和処理を行った。
<殺菌工程を付加した製造例>
前記基本製造例では分散媒の殺菌は行っていない。エゴマ脱脂残渣の一般生菌数は10オーダーに上るため、加熱処理を伴わない食品への添加を行う場合殺菌処理が必要となる。よって、生菌数を減少させる、つまり乳化処理後の殺菌工程を必要としない製造方法を試験した。エゴマ脱脂残渣パウダーを対象として以下により加熱処理工程を付加して乳化懸濁液を製造した。すなわち前記規定量の分散媒3Lを沸騰させ、分散質400gを投入して5分間煮沸したのち、基本仕様例に準じた方法で循環型ミキサーに供した。
<エゴマ子実乳化懸濁素材の成分含量および油脂品質について>
上記製造工程に従って製造された乳化懸濁液を次の方法により評価した。乳化懸濁液を500ml遠沈管に取り、遠心分離した(2,000rpm、5分、20℃)。上清と沈殿の重量を測定し、上清に対する沈殿の重量比を固液比(%)とした。上清と沈殿はそれぞれに含まれるα−リノレン酸、ロスマリン酸、ルテオリンを測定した。また上清と沈殿からそれぞれ脂質を抽出し、脂質含量、過酸化物価(POV)を測定した(表2,表3)。殺菌工程を付加した製造例においては基本製造工程における評価項目にあわせて一般生菌数を測定した(表4)。一般生菌数は分散媒をエゴマ脱脂残渣パウダーとしたときの、パウダー中、殺菌工程を付加しない製造工程、殺菌工程を付加した製造工程についてそれぞれ測定した。標準寒天培地混釈法により評価した(表5)。
Figure 0006153219
Figure 0006153219
エゴマ子実、脱脂残渣、脱脂残渣パウダー乳化懸濁液はいずれもにα−リノレン酸がよく保持されていた。とくにエゴマ子実全粒を分散媒とした場合、上清である乳化液中に粗脂肪として約15%、α−リノレン酸として約9%含まれていた。前述のように一般に油脂を水中に分散させるためには、例えば卵レシチンなどのような乳化剤を添加する必要があるが、本発明により子実あるいは脱脂残渣全体を本ミキサーで処理した場合、種子の構成成分が乳化剤の役割を担っていると考えられる。本ミキサーは空気を抱き込んで撹拌を行うためn−3系脂肪酸などの不飽和脂肪酸が酸化する可能性があったが、カッターミルによる場合に比してPOVはかなり低く抑えられた。脱脂残渣パウダーについてはPOV測定を行っていないが、他項目の数値から脱脂残渣と同様の挙動を示すと考えられるため、上清で1程度、沈殿で4程度の数値となると推定される。
ロスマリン酸は子実中の胚珠部分に局在しており、撹拌により遠心分離後の上清すなわち乳化液中にある程度溶出するが、ルテオリンは種皮中にアグリコンとして局在しているため、脂溶性で水への溶解度は極めて低い。よってルテオリンはほぼ全量が沈殿中に含有されており、乳化懸濁液全体を食品素材として利用することで初めて摂取できる。本試験ではブランチング工程を経ていないため、ロスマリン酸は子実に内在する酵素により分解されたと考えられる。
本発明による乳化懸濁液は固形分が上清比50〜60%を占めるが、この実施例で用いた循環型ミキサーでは、懸濁状態まで至らなかった脱脂残渣中の固形分はポンプでの撹拌を受ける過程で組織が破壊され、胚珠中に含まれる、あるいは脱脂残渣にあっては圧搾組織中に残存する油脂が効率的に抽出されている。
さらに、エゴマ子実全粒を摂取する場合に食感を悪化させる要因であった殻はミキサーにより水中で細かく粉砕され且つ膨潤化が促進されて舌触りが良好なものとなると同時にセルロースを主体とする食物繊維として摂取できる。よって、乳化懸濁液全体を食品素材として提供することが可能となった。
以上から本発明により製造された乳化懸濁液は、エゴマ子実あるいは脱脂残渣の機能性成分を効率的に摂取できる食品素材として有効である。
比較試験として実施したカッターミルを用いた乳化懸濁試験(表3)では粗脂肪含量が上清で減少し、沈殿で増加した。すなわち循環型ミキサーは乳化効率および粉砕効率においても従来型ミキサーと比較して優れていることが明らかとなった。さらにPOVが大幅に増加しており、乳化懸濁液中の油脂品質保持においても循環型ミキサーが優れていることが明らかとなった。α−リノレン酸は上記粗脂肪と同様の挙動を示し、循環型ミキサーがα−リノレン酸の上清への移行を促進した。ロスマリン酸およびルテオリンは循環型ミキサー、カッターミル間で大きな差異はなかった。
したがって、カッターミルによる加工では、乳化や粉砕、懸濁化性能及びそれによりザラつきのない食感を得る点やPOV値以外では、成分的にも本発明によるものと大きい差異はないと考えられる。
Figure 0006153219
Figure 0006153219
前述の一般生菌数に関して、エゴマ子実あるいは脱脂残渣を水中で加熱した場合、含まれる油脂の酸化や油脂以外の機能性成分の分解が危惧されるため、製造された乳化懸濁液について表2,3と同様に測定、評価した(表4)。POVが若干上昇するが油脂品質上の問題は見いだせなかった。ロスマリン酸は表2と比較してボイルすることで増加した。これはロスマリン酸が子実に内在する酵素によって分解され易いため、殺菌を目的として行ったボイル処理が酵素失活の効果があったためと考えられる。
一般生菌数は、脱脂残渣パウダーでは10オーダー、それを用いた乳化懸濁液は10オーダーの一般生菌を検出したが、5分間の煮沸を行った区では10オーダーまで減少した(表5)。残存している菌種はバチルス属の耐熱性菌と考えられるが、乳化懸濁液の利用形態によっては素材として追加殺菌を行わずに利用可能であった。さらに生菌数を抑制する場合は煮沸後一定時間をおいて再度煮沸することで減少させることが可能である。大腸菌群は本試験での殺菌強度で陰性となった。表2および表3からエゴマ子実あるいは脱脂残渣が含有する機能性成分は本発明による乳化懸濁後もよく保持されており、また、殺菌のための加熱処理を加えても機能性成分への影響はわずかであったことから、様々な形態の加工食品素材としての利用が可能である。
<食品素材としての利用例>
基本製造例において製造されたエゴマ脱脂残渣乳化懸濁液を600ml用いて、醤油250ml、果実酢100ml、を加えたドレッシング風調味料を試作した。本調味料にはエゴマ脱脂残渣の油脂以外は含まれないので、n−3系脂肪酸が粗脂肪分の50〜60%を占める健康的な調味料として使用できる。
本発明の方法によって得られた乳化懸濁液は上記以外にもアイスクリームや練り製品等の食品素材としての利用の他、化粧品等へ利用も可能と考えられる。
1 混合容器
2 三方弁
3 遠心ポンプ

Claims (5)

  1. エゴマの子実(種子),エゴマの脱脂残渣又は脱脂残渣をパウダー状に加工したものからなる分散質と、水を主成分とする分散媒とを混合容器(1)内に収容し、該混合容器(1)内の混合液を遠心ポンプ(3)に導いて吸引、吐出させ、再度混合容器(1)内に返送し循環させる過程で、上記混合液が遠心ポンプ(3)を通過する際に、前記分散質中のエゴマの外皮を粉砕及び撹拌し、分散質中の成分を分散媒に懸濁させ又は乳化させてザラつきを感じさせない食感を得るエゴマの乳化・懸濁液の製造方法。
  2. 混合液を遠心ポンプ(3)と混合容器(1)間で循環させ、分散媒中でエゴマの外皮を粉砕、撹拌することにより、エゴマの外皮がザラつきを残さない状態になるまで乳化・懸濁させる請求項1のエゴマの乳化・懸濁液の製造方法。
  3. 分散質と分散媒を混合容器(1)内で撹拌して混合する請求項1又は2のいずれかに記載のエゴマの乳化・懸濁液の製造方法。
  4. 遠心ポンプ(3)内のキャビテーションを利用して分散質と分散媒の乳化・懸濁を行う請求項1〜3のいずれかに記載のエゴマの乳化・懸濁液の製造方法。
  5. 分散質と分散媒の混合液を加熱殺菌する請求項1〜4のいずれかに記載のエゴマの乳化・懸濁液の製造方法。
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