JP6152317B2 - ベローズポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ベローズポンプに関する。
半導体または液晶の製造設備などにおいては、超純水または薬液などの流体を流すためにベローズポンプが用いられている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。この種のベローズポンプは、一般的に、ポンプケースと、ベローズと、可動体と、駆動装置と、吸入側逆止弁と、吐出側逆止弁とを備えている。
前記ポンプケースは、流体を吸入するための吸入流路、および流体を吐出するための吐出流路を有している。前記ベローズは、前記ポンプケース内に設けられて、流体を前記吸入流路から吸入しかつ前記吐出流路へ吐出するために伸縮可能に構成されている。前記可動体は、前記ベローズに連結されて、前記ベローズを伸縮させるべく可動し得るように構成されている。
前記駆動装置は、前記可動体を可動させるためのものである。前記吸入側逆止弁は、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れのみを許容するものである。前記吐出側逆止弁は、前記ベローズ内から前記吐出流路に向かう流体の流れのみを許容するものである。
このようなベローズポンプにおいては、吸入行程から吐出行程に切り替わるとき、すなわち前記ベローズが伸長状態から収縮状態に切り替わるとき、前記ベローズの内部圧力が負圧から正圧に変化し、その過程で前記ベローズの内部圧力が瞬間的に急激に上昇する。これにより、前記吸入側逆止弁が開放状態から閉塞状態になって流体の吸入を急速に遮断するが、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れは慣性により即座には止まらない。
したがって、前記吸入流路の流体が、閉塞状態の前記吸入側逆止弁(弁座に当接した弁体)に強く衝突することとなる。この現象が、いわゆる「ウォータハンマ(水撃)現象」である。そして、このウォータハンマ現象によって、前記ベローズポンプが大きく振動する。
その結果、前記ベローズポンプの大きな振動が、当該ベローズポンプからこれに接続された配管および機器などへ伝播され、この伝播された振動によって、前記ベローズポンプを用いて流体を正常に流すことができなくなるような不具合(破損など)が、前記配管および機器などに発生するおそれがあった。
そこで、このような不具合の発生を抑制するために、たとえば、ウォータハンマ現象の発生の原因となる流体と吸入側逆止弁との衝突を緩和すべく、前記ベローズ内への流体の吸入速度を遅く設定しておくこと、および、ウォータハンマ現象に起因する振動を吸収し得るアキュムレータなどを流体の流路に別途設けることが提案されている。
しかしながら、前者の抑制手段を採用した場合、流体の吸入速度が常に遅くなるため、ベローズポンプの吐出速度が減少することとなり、ポンプ性能が大きく低下するという問題があった。また、後者の抑制手段を採用した場合、前記アキュムレータなどの設置スペースを新たに確保しなければならないので、ベローズポンプを設置するために必要な設置スペースが拡大するという問題があった。
特開2001−123959号公報 特開2002−174180号公報
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際に発生する振動を低減できるペローズポンプの提供を目的とする。
請求項1に係る発明は、流体を吸入するための吸入流路、流体を吐出するための吐出流路を有するポンプケースと、前記ポンプケース内に設けられて、流体を前記吸入流路から吸入しかつ前記吐出流路へ吐出するために伸縮可能に構成されたベローズと、前記ベローズに連結されて、前記ベローズを伸縮させるべく可動し得るように構成された可動体と、前記可動体を可動させるための駆動装置と、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れのみを許容する吸入側逆止弁と、前記ベローズ内から前記吐出流路に向かう流体の流れのみを許容する吐出側逆止弁とを備えるベローズポンプであって、前記ポンプケースは、前記可動体と対向する対向面と、前記ポンプケース内で前記対向面と前記可動体との間に位置し、前記ベローズの伸縮により容積が可変する可変容積室と、前記対向面に設けられた開口部を含み、前記可変容積室と前記ポンプケースの外部とを連通させる少なくとも一つの通気孔とを有し、前記可動体は、前記少なくとも一つの通気孔の開口部と対向するように設けられ、前記ベローズが最大に伸長する直前に、前記少なくとも一つの通気孔の開口部を閉塞し得るとともに、その閉塞後には前記ベローズの伸長を許容するように変形し得る少なくとも一つのシール材を有しており、前記少なくとも一つの通気孔は、複数の通気孔であり、それぞれの開口部を前記少なくとも一つのシール材によって異なるタイミングで閉塞されるものである。
請求項1に係る発明によれば、前記ベローズによるポンプ動作を実行できるうえ、前記ベローズポンプの吸入行程において、前記ベローズが最大に伸長する直前に、前記ベローズの伸長にともなって前記少なくとも一つのシール材により前記少なくとも一つの通気孔の開口部を閉塞し、この閉塞状態の前記少なくとも一つのシール材を変形させつつ前記ベローズを最大伸長状態に至るように伸長させることが可能となる。これにより、前記可変容積室の空気が前記少なくとも一つの通気孔から排出されることを妨げて、前記可変容積室の内部圧力を上昇させることが可能となる。
そのため、前記ベローズが最大に伸長する直前に前記ベローズの伸長速度を低下させて、前記吸入流路から前記ベローズ内への流体の吸入速度を低下させることができる。したがって、吸入行程から吐出行程に切り替わったとき、すなわち前記ベローズが伸長状態から収縮状態に切り替わったとき、閉塞状態になった前記吸入側逆止弁に、前記吸入流路からの流体が比較的穏やかに衝突することとなる。よって、ウォータハンマ現象を従来に比べて緩和することができ、これに起因する前記ベローズポンプの振動を低減できる。
しかも、ウォータハンマ現象の発生の原因となる流体と前記吸入側逆止弁との衝突を緩和すべく、従来のように流体の吸入速度を単に遅く設定しておくわけではないので、ポンプ性能を大きく低下させずに済む。また、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減するために、前記ポンプケースの外部にアキュムレータなどの部材を新たに設置する必要がないので、前記ベローズポンプの設置スペースが拡大することがない。
このように、本発明によれば、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際にウォータハンマ現象に起因して発生する振動を低減できる。その結果、前記ベローズポンプから当該ベローズポンプに接続された配管および機器などへ伝播される振動も低減でき、この振動に起因する不具合の発生を極力回避できる。
さらに、前記ベローズが伸長する際に、前記可変容積室の内部圧力を段階的に上昇させることが可能となる。したがって、前記ベローズ内への流体の吸入速度を急激ではなく段階的に低下させて、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のベローズポンプにおいて、前記ポンプケースに、前記少なくとも一つの通気孔よりも孔断面積が小さく、前記可変容積室と前記ポンプケースの外部とを連通させた状態に維持される別の通気孔が備えられているものである。
請求項2に係る発明によれば、前記少なくとも一つのシール材によって前記少なくとも一つの通気孔の開口部が閉塞された後も、前記可変容積室の内部圧力の上昇を必要以上に妨げることなく、前記可変容積室の空気を前記別の通気孔から排出することが可能となる。したがって、前記可変容積室の残圧に影響されることなく前記ベローズを確実に最大まで伸長させることが可能となり、吸入行程において前記ベローズによる流体の吸入量が低下するというおそれを解消できる。
請求項に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のベローズポンプにおいて、前記複数の通気孔が、互いに異なる孔断面積を有し、それぞれの開口部を前記少なくとも一つのシール材によって孔断面積が大きい方から順に閉塞されるものである。
請求項に係る発明によれば、前記ベローズの伸長量が増加するに従って前記可変容積室の内部圧力を徐々に上昇させて、前記可変容積室の内部圧力の上昇を円滑に行うことが可能となる。したがって、前記ベローズ内への流体の吸入速度を急激ではなく円滑に低下させて、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
請求項に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のベローズポンプにおいて、前記複数の通気孔が、前記対向面の中心から外周側に向かって所定間隔ごとに配置されているものである。
請求項に係る発明によれば、前記複数の通気孔が備えられた場合であっても、前記ポンプケースを大型化させずかつ前記ポンプケースの強度を大きく低下させずに済む。
本発明によれば、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させるこ
となく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際に発生する振動を低減できるペローズポンプを提供できる。
本発明の第1実施形態に係るベローズポンプの断面図である。 本発明の第1実施形態における第1ポンプ部の断面図である。 (a)本発明の第1実施形態における少なくとも一つのシール材の断面図である。(b)他の例の少なくとも一つのシール材の断面図である。 (a)本発明の第1実施形態において第1シール材が第1通気孔の開口部を閉塞した状態を示す図。(b)本発明の第1実施形態において第1シール材および第2シール材がそれぞれ第1通気孔および第2通気孔の開口部を閉塞した状態を示す図。(c)本発明の第1実施形態において第1シール材、第2シール材および第3シール材がそれぞれ第1通気孔、第2通気孔および第3通気孔の開口部を閉塞した状態を示す図。 本発明の第2実施形態に係るベローズポンプの断面図である。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、第1実施形態に係るベローズポンプ1の断面図を示す。図2に、前記ベローズポンプ1における第1ポンプ部2Aの断面図を示す。なお、図1において、矢印X1は前記ベローズポンプ1の左右方向左側を指し、矢印X2は前記ベローズポンプ1の左右方向右側を指している。
前記ベローズポンプ1は、その左右方向に並設された前記第1ポンプ部2Aおよび第2ポンプ部2Bを有する複胴型ベローズポンプ(往復動ポンプ)である。前記第1ポンプ部2Aおよび前記第2ポンプ部2Bは、実質的に左右対称構造となっているので、以下では主として前記第1ポンプ部2Aについて説明し、適宜第2ポンプ部2Bについて説明する。
図1、図2に示すように、前記ベローズポンプ1において、前記第1ポンプ部2Aは、ポンプケース3と、ベローズ4と、可動体5と、駆動装置6と、吸入側逆止弁7と、吐出側逆止弁8とを備えている。
前記ポンプケース3は、流体を吸入するための吸入流路11と、流体を吐出するための吐出流路12とを有している。本実施形態において、前記ポンプケース3は、中空の略円柱状の容器であり、軸心方向が左右方向となるように配置されている。詳しくは、前記ポンプケース3は、ポンプボディ13と、中間カバー14と、端部カバー15とを備えている。
前記ポンプボディ13は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂から構成されており、円柱状に形成されている。前記ポンプボディ13は、前記第2ポンプ部2Bにおけるポンプボディ13を兼ねるものであり、軸心方向が左右方向となるように配置されている。そして、前記ポンプボディ13の内部に、前記吸入流路11および前記吐出流路12が備えられている。
前記吸入流路11は、一端部が前記ポンプボディ13の外周面に開口しかつ他端部が前記ポンプボディ13の右端面に開口するように設けられ、前記一端部側で流体の貯留タンクなどと接続されている。前記吐出流路12は、一端部が前記ポンプボディ13の外周面に開口しかつ他端部が前記ポンプボディ13の右端面に開口するように設けられ、前記一端部側で流体の移送先である所望の機器に接続されている。
前記中間カバー14は、前記ポンプボディ13と略同一の外径を有する円筒状に形成されている。前記中間カバー14は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記ポンプボディ13の右方でこれと同軸心上に並設されている。そして、前記中間カバー14は、左端部が前記ポンプボディ13の右端面により左方から閉塞されるように、前記ポンプボディ13に連結されている。
前記端部カバー15は、前記中間カバー14と略同一の外径を有する有底円筒状に形成されている。前記端部カバー15は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記中間カバー14の右方でこれと同軸心上に並設されている。そして、前記端部カバー15は、開放側の左端面が前記中間カバー14の右端部を右方から閉塞するように、前記中間カバー14に連結されている。
このように連結された前記ポンプボディ13、前記中間カバー14および前記端部カバー15により前記ポンプケース3が構成されて、その内部に前記ベローズ4を収容するための収容空間が形成されている。前記収容空間は、前記ポンプボディ13、前記中間カバー14および前記端部カバー15に適宜設けられたシール材によって、高い気密性を確保されている。
また、前記端部カバー15には、給排気孔20が設けられている。前記給排気孔20は
、前記収容空間と前記ポンプケース3の外部とを連通させるべく前記端部カバー15を貫通するように設けられている。前記給排気孔20は、前記端部カバー15の外面側で配管19などに接続されて、前記ポンプケース3の外部に配置された前記駆動装置6と接続されている。
前記端部カバー15には、近接センサ21を含む検知装置22が設けられている。本実施形態において、前記検知装置22は、後述のように前記ベローズ4の伸縮に応じて当該ベローズ4の他端部(右端部)と一体的に移動する前記可動体5の接近を前記近接センサ21が検出することで、前記ベローズ4の伸縮状態を検知し得るように構成されている。
前記ベローズ4は、前記ポンプケース3内に設けられて、流体を前記吸入流路11から吸入しかつ前記吐出流路12へ吐出するために伸縮可能に構成されている。本実施形態において、前記ベローズ4は、前記吸入流路11および前記吐出流路12と連通するように一端部(左端部)が前記ポンプケース3に連結されて、前記ポンプケース3に対して伸縮可能に構成されている。
前記ベローズ4と前記ポンプケース3との間には、気密状の空気室23が形成されている。そして、前記ベローズ4は、一端部(左端部)が前記ポンプボディ13に対して固定された状態で、他端部(右端部)が前記空気室23を左右方向に移動するように伸縮可能となっている。つまり、前記ベローズ4の伸縮方向が左右方向とされている。
前記ベローズ4は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂から構成されており、伸縮方向の一端部である左端部が開放されかつ他端部である右端部が内部にポンプ室を形成し得るように閉塞された蛇腹状に形成されている。詳しくは、前記ベローズ4は、ベローズ本体24と、固定フランジ25と、可動フランジ26とを備えている。
前記ベローズ本体24は、実質的に有底筒状に形成されており、左右方向に交互に設けられた山部および谷部を外周部に備えている。前記ベローズ本体24はその内部に所定体積の流体を吸入し得るとともに、前記吸入側逆止弁7の少なくとも一部および前記吐出側逆止弁8の少なくとも一部を収容し得るように構成されている。
前記固定フランジ25は、前記ベローズ本体24の山部のうち隣り合う山部(左端の山部)との間に固定側係合溝が形成されるように、前記ベローズ本体24の左端部から径方向外側に突設されている。前記可動フランジ26は、前記ベローズ本体24の山部のうち隣り合う山部(右端の山部)との間に可動側係合溝が形成されるように、前記ベローズ本体24の右端部から径方向外側に突設されている。
そして、前記ベローズ本体24の左端部および前記固定フランジ25が、前記流入流路11の開口および前記吐出流路12の開口を囲むように前記ポンプボディ13の右端面に取り付けられている。この状態で、前記ポンプケース3の内周面に固定された環状の係合板28が前記固定側係合溝に係合されて、前記ベローズ4の伸縮方向の一端部(左端部)が、前記ポンプケース3に対して固定されている。
前記可動体5は、前記ベローズ4に連結されて、前記ベローズ4を伸縮させるべく可動し得るように構成されている。本実施形態において、前記可動体5は、前記ベローズ4の右方に前記空気室23が区画され得るように、前記ベローズ4に連結された状態で前記ポンプケース3内に設けられている。
前記可動体5は、所定の肉厚(左右幅)および前記ベローズ4の可動フランジ26よりも大きな外径を有する円板状部材から構成されている。前記可動体5は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記ベローズ4の右方でこれと同軸心上に並設されている。そして、前記可動体5は、前記ベローズ4の右端部を嵌合溝34に嵌めて右方から覆うように設けられている。
前記可動体5の左方には、前記ベローズ4を囲む環状の連結板36が設けられている。前記連結板36は、前記ベローズ4の右端部が前記嵌合溝34に嵌められた状態で、前記可動側係合溝に係合されるとともに、ボルトなどで前記可動体5に固定されている。これにより、前記可動体5が、前記ベローズ4の右端部と一体的に移動し得るように、前記ベローズ4に連結されている。
前記ベローズ4の周囲には、複数の連結棒37が備えられている。前記複数の連結棒37は、軸心方向が左右方向となるように配置されて、前記ベローズ4の周方向に所定間隔ごとに設けられている。前記複数の連結棒37は、一方の端部で前記可動体5に固定されるとともに、前記ポンプボディ13を貫通して前記第2ポンプ部2Bにおける収容空間まで延設されている。
ここで、前記複数の連結棒37は、前記第2ポンプ部2Bにおける複数の連結棒37を兼ねるものであり、前記第1ポンプ部2Aにおける前記可動体5と前記第2ポンプ部2Bにおける可動体5との間にわたって延設されている。そして、前記複数の連結棒37は、左右方向に移動可能なように前記ポンプボディ13にシール軸受け39を介して支持されている。
前記駆動装置6は、前記可動体5を可動させるためのものであり、前記可動体5を用いて前記ベローズ4を伸縮させ得るように構成されている。本実施形態において、前記駆動装置6は、前記第2ポンプ部2Bにおける駆動装置6を兼ねるものであり、前記第1ポンプ部2Aおよび前記第2ポンプ部2Bにおける前記可動体5を用いて、前記第1ポンプ部2Aにおける前記ベローズ4と前記第2ポンプ部2Bにおけるベローズ4とを背反的に伸縮させ得るようになっている。
詳しくは、前記駆動装置6は、コンプレッサ41、切替弁42およびコントローラ43を含む空気供給装置から構成されている。前記コンプレッサ41は、前記第1ポンプ部2Aにおける前記給排気孔20および前記第2ポンプ部2Bにおける給排気孔20に、前記切替弁42を介して接続されている。前記コントローラ43は、前記切替弁42を制御するためのものである。
そして、前記駆動装置6は、前記コンプレッサ41により生成された所定圧力の空気(加圧空気)を、前記コントローラ43を用いて前記切替弁42を制御することで、二つの前記給排気孔20を介して前記第1ポンプ部2Aにおける前記空気室23と、前記第2ポンプ部2Bにおける空気室23とに対して交互に供給し得るように構成されている。
前記吸入側逆止弁7は、前記吸入流路11から前記ベローズ4内に向かう流体の流れのみを許容するように構成されている。本実施形態において、前記吸入側逆止弁7は、前記吸入流路11と前記ベローズ4内とを連通させた状態で前記ポンプボディ13の右端面に固定された弁ケース44と、前記弁ケース44内に収容された弁体45およびコイルばね46とを備えている。
そして、前記吸入側逆止弁7は、前記ベローズ4が伸張する際に前記弁体45を弁座から離間させて開放状態となり、前記吸入流路11から前記ベローズ4内への流体の吸引を許容し、かつ、前記ベローズ4が収縮する際に前記弁体45を弁座に当接させて閉塞状態となり、前記ベローズ4内から前記吸入流路11への流体の逆流を阻止し得るように構成されている。
前記吐出側逆止弁8は、前記ベローズ4内から前記吐出流路12に向かう流体の流れのみを許容するように構成されている。本実施形態において、前記吐出側逆止弁8は、前記ベローズ4内と前記吐出流路12とを連通させた状態で前記ポンプボディ13の右端面に固定された弁ケース47と、前記弁ケース47内に収容された弁体48およびコイルばね49とを備えている。
そして、前記吐出側逆止弁8は、前記ベローズ4が収縮する際に前記弁体48を弁座から離間させて開放状態となり、前記ベローズ4内から前記吐出流路12への流体の吐出を許容し、かつ、前記ベローズ4が伸長する際に前記弁体48を弁座に当接させて閉塞状態となり、前記ベローズ4内から前記吐出流路12への流体の逆流を阻止し得るように構成されている。
ここで、前記ポンプケース3および前記可動体5についてより詳細に説明する。
図3(a)に、前記第1ポンプ部2Aにおける少なくとも一つのシール材71・72・73の断面図を示す。図3(b)に、他の例の少なくとも一つのシール材81・82・83の断面図を示す。
図2、図3(a)に示すように、前記ポンプケース3は、対向面51と、可変容積室52と、少なくとも一つの通気孔61・62・63とを有している。本実施形態においては、前記ポンプケース3は、別の通気孔64をさらに有している。
前記対向面51は、前記ポンプケース3の内面のうち、前記可動体5と対向する面である。本実施形態において、前記対向面51は、前記端部カバー15の閉塞側の右端部をなす端壁部53の平面状の内側面とされている。
前記可変容積室52は、前記ポンプケース3内で前記対向面51と前記可動体5との間に位置し、前記ベローズ4の伸縮により容積が可変するようになっている。本実施形態において、前記可変容積室52は、前記空気室23から構成されている。
前記少なくとも一つの通気孔61・62・63は、それぞれ、前記対向面51に設けられた開口部66・67・68を含み、前記可変容積室52と前記ポンプケース3の外部とを連通させるものである。
前記別の通気孔64は、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63よりも孔断面積(空気を流通させ得る量)が小さく、前記可変容積室52と前記ポンプケース3の外部とを連通させた状態に維持されるものである。
本実施形態において、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63および前記別の通気孔64は、前記給排気孔20を構成するものである。前記少なくとも一つの通気孔61・62・63としては、第1通気孔61、第2通気孔62および第3通気孔63が設けられ、前記別の通気孔64としては、第4通気孔64が設けられている。
前記少なくとも一つの通気孔61・62・63および前記別の通気孔64は、それぞれ同一径の円孔からなり、前記端壁部53に左右方向に直線状に延びるように設けられている。前記少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68および前記別の通気孔64の開口部69は、それぞれ隣り合う開口部に対して所定間隔を隔てて位置するように前記対向面51に配置されている。
前記少なくとも一つの通気孔61・62・63(開口部66・67・68)および前記別の通気孔64(開口部69)は、本実施形態においては、前記端部カバー15の周方向に関してほぼ同一位置に位置するように配置されるとともに、前記端部カバー15の径方向に関して前記対向面51の中心(前記端部カバー15の軸心)から外周側に向かって所定間隔ごとに配置されている。
前記少なくとも一つの通気孔61・62・63および前記別の通気孔64は、互いに異なる量の空気を流通させ得るように、互いに異なる孔断面積を有するように形成されている。ここでは、前記第1通気孔61、前記第2通気孔62、前記第3通気孔63、前記第4通気孔64の順に、孔断面積が小さくなるように設定されている。そして、孔断面積(開口面積)が大きな通気孔ほど、前記対向面51の中心の近くに配置されている。
また、本実施形態においては、最大の孔断面積を有する前記第1通気孔61の左右方向中途部に、次に大きな孔断面積を有する前記第2通気孔62よりも大きな孔断面積を有する直線形状の連通孔65を介して、前記第2通気孔62、前記第3通気孔63および前記第4通気孔64が連通されている。これにより、前記第2通気孔62、前記第3通気孔63および前記第4通気孔64が、前記第1通気孔61を介して前記ポンプケース3の外部と連通され得るようになっている。
図2、図3(a)に示すように、前記可動体5は、前記少なくとも一つのシール材71・72・73を有している。
前記少なくとも一つのシール材71・72・73は、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68と対向するように設けられ、前記ベローズ4が最大に伸長する直前に、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68を閉塞し得るとともに、その閉塞後には前記ベローズ4の伸長を許容するように変形し得るようになっている。
なお、ここでいう前記ベローズ4が最大に伸長する直前とは、前記ベローズ4が最大伸長幅に対して好ましくは85〜90パーセントまで伸長した後から最大に伸長するまでの時期をいう。
本実施形態において、前記少なくとも一つのシール材71・72・73としては、第1シール材71、第2シール材72および第3シール材73が設けられている。そして、前記少なくとも一つのシール材71・72・73は、それぞれ対向する前記少なくとも一つ
の通気孔61・62・63の開口部66・67・68を異なるタイミングで閉塞し得るよ
うに構成されている。
すなわち、前記第1シール材71、前記第2シール材72および前記第3シール材73が、それぞれ、前記第1通気孔61の開口部66、前記第2通気孔62の開口部67および前記第3通気孔63の開口部68と左右方向に対向するように配置されて、前記ベローズ4の伸長に応じて順に所定の時間間隔で前記開口部66・67・68を閉塞し得るようになっている。
ここでは、前記少なくとも一つのシール材71・72・73は、それぞれ対向する前記少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68を閉塞しつつ前記対向面51に当接し得る平面状の当接面を有し、左右方向に関して前記当接面の位置が互いに異なるように、接着剤またはボルトなどを用いて前記対向面51に臨む前記可動体5の平面状の固定面74に固定されている。
前記少なくとも一つのシール材71・72・73は、本実施形態においては、ゴムなどの弾性体から構成され、互いに異なる厚み(左右幅)を有する略直方体形状に形成されている。前記少なくとも一つのシール材71・72・73は、前記ベローズ4の伸長により前記当接面が前記対向面51に当接した場合に、この当接状態で前記ベローズ4がさらに伸長しようとした場合にその伸長を妨げないように弾性変形により厚みが変化し得るようになっている。
そして、前記少なくとも一つのシール材71・72・73は、前記第3シール材73、前記第2シール材72、前記第1シール材71の順に厚く形成されて、孔断面積が大きい通気孔から順に対応する開口部を閉塞できるようになっている。なお、前記少なくとも一つのシール材71・72・73の硬度は、同一であってもよいし、前記少なくとも一つのシール材71・72・73による閉塞タイミングを考慮して、厚みが厚いものほど柔らかくしてもよい。
なお、本発明におけるシール材は、本実施形態においては図3(a)に示すような前記少なくとも一つのシール材71・72・73とされているが、これに限定されるものではなく、例えば、図3(b)に示すような前記少なくとも一つのシール材81・82・83であってもよい。前記少なくとも一つのシール材81・82・83は、少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68を閉塞するように対向面51に当接し、この当接状態でベローズ4が伸長することによって開放端を拡開するように変形し得る有底無蓋の筒形状の弾性体である。
以上のような構成により、前記ベローズポンプ1の作動時には、前記ベローズポンプ1が図1に示される状態である場合、前記第2ポンプ部2Bにおいて、前記空気室23に前記給排気孔20を介して前記駆動装置6から加圧空気が供給される。これにより、前記可動体5が右方に移動して、前記ベローズ4が収縮する。この収縮に連動して前記複数の連結棒37も右方に移動し、前記第1ポンプ部2Aにおいて、前記ベローズ4が最大伸長状態となるまで伸長する。
この際、前記第2ポンプ部2Bにおいては、前記吸入側逆止弁7が閉塞状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が開放状態となっており、前記ベローズ4内から前記吐出流路12に向かって流体が吐出される(吐出行程)。前記第1ポンプ部2Aにおいては、前記吸入側逆止弁7が開放状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が閉弁しており、前記ベローズ4内に前記吸入流路11から流体が吸入される(吸入行程)。
その後、前記第1ポンプ部2Aにおいて、前記検知装置22によって前記ベローズ4が最大伸長状態になったことが検知されると、この検知情報に基づいて前記コントローラ43により前記切替弁42が制御され、前記第1ポンプ部2Aにおいて、前記空気室23に前記給排気孔20を介して前記駆動装置6から加圧空気が供給される。これにより、前記可動体5が左方に移動して、前記ベローズ4が収縮を開始する。この収縮に連動して前記複数の連結棒37が左方に移動し、前記第2ポンプ部2Bにおいて、前記ベローズ4が伸長を開始する。
この際、前記第1ポンプ部2Aにおいては、前記内部圧力が負圧から正圧に変化することによって前記吸入側逆止弁7が閉塞状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が開放状態となって、前記ベローズ4内から前記吐出流路12に向かって流体が吐出される(吐出行程)。前記第2ポンプ部2Bにおいては、前記内部圧力が正圧から負圧に変化することによって前記吸入側逆止弁7が開放状態となりかつ前記吐出側逆止弁8が閉弁して、前記ベローズ4内に前記吸入流路11から流体が吸入される(吸入行程)。
このように、前記ベローズポンプ1においては、前記第1ポンプ部2Aにおける前記ベローズ4および前記第2ポンプ部2Bにおける前記ベローズ4が背反的に伸縮するのにともなって、双方の前記ベローズ4に関する流体の吸入行程と吐出行程とが交互に行われ、流体が移送され得るようになっている。つまり、前記ベローズポンプ1は、前記第1ポンプ部2Aおよび前記第2ポンプ部2Bを用いて、実質的に連続して流体を吐出できるようになっている。
そのうえで、前記ベローズポンプ1の吸入行程においては、前記ベローズ4が最大に伸長する直前に、前記ベローズ4の伸長に応じて、まず、図4(a)に示すように、前記第1通気孔61の開口部66が前記第1シール材71によって閉塞される。次に、図4(b)に示すように、前記第2通気孔62の開口部67が前記第2シール材72によって閉塞される。この際、前記第1シール材71は、前記ベローズ4の伸長を妨げないように弾性変形により厚み方向(左右方向)に圧縮されつつ、前記第1通気孔61の開口部66を閉塞した状態を維持する。
つづいて、図4(c)に示すように、前記第3通気孔63の開口部68が前記第3シール材73によって閉塞されこととなる。この際、前記第1シール材71および前記第2シール材72は、それぞれ、前記ベローズ4の伸長を妨げないように弾性変形により厚み方向(左右方向)に圧縮されつつ、前記第1通気孔61の開口部66および前記第2通気孔62の開口部67を閉塞した状態を維持する。そして、前記第3シール材73も弾性変形により厚み方向(左右方向)に圧縮されながら、前記ベローズ4が最大伸長状態に至ると、前記ベローズ4の伸長が停止する。
このように、前記ベローズポンプ1の吸入行程において、前記ベローズ4が最大に伸長する直前に、前記少なくとも一つのシール材71・72・73により前記少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68を閉塞し、この閉塞状態の前記少なくとも一つのシール材71・72・73を変形させつつ前記ベローズ4を最大伸長状態に至るように伸長させることが可能となる。これにより、前記可変容積室52の空気が前記少なくとも一つの通気孔61・62・63から排出されることを妨げて、前記可変容積室52の内部圧力を上昇させることが可能となる。
そのため、前記ベローズ4が最大に伸長する直前に前記ベローズの伸長速度を空気の排気抵抗により低下させて、前記吸入流路11から前記ベローズ4内への流体の吸入速度を低下させることができる。したがって、吸入行程から吐出行程に切り替わったとき、すなわち前記ベローズ4が伸長状態から収縮状態に切り替わったとき、閉塞状態になった前記吸入側逆止弁7(前記弁体45)に、前記吸入流路11の流体が比較的穏やかに衝突することとなる。よって、ウォータハンマ現象を従来に比べて緩和することができ、これに起因する前記ベローズポンプ1の振動を低減できる。
しかも、ウォータハンマ現象の発生の原因となる流体と前記吸入側逆止弁7との衝突を緩和すべく、従来のように流体の吸入速度を単に遅く設定しておくわけではないので、ポンプ性能を大きく低下させずに済む。また、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減するために、前記ポンプケース3の外部にアキュムレータなどの部材を新たに設置する必要がないので、前記ベローズポンプ1の設置スペースが拡大することがない。
このように、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1によれば、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際にウォータハンマ現象に起因して発生する振動を低減できる。その結果、前記ベローズポンプ1から当該ベローズポンプ1に接続された配管および機器などへ伝播される振動も低減でき、この振動に起因する不具合の発生を極力回避できる。
また、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1においては、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63に加えて、前記別の通気孔64が備えられている。したがって、前記少なくとも一つのシール材71・72・73によって前記少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68が閉塞された後も、前記可変容積室52の内部圧力の上昇を必要以上に妨げることなく、前記可変容積室52の空気を前記別の通気孔64から排出することが可能となる。したがって、前記可変容積室52の残圧に影響されることなく前記ベローズ4を確実に最大まで伸長させることが可能となり、吸入行程において前記ベローズ4による流体の吸入量が低下するというおそれを解消できる。
また、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1においては、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63は、複数の通気孔(第1通気孔61、第2通気孔62および第3通気孔63)であり、これらの開口部66・67・68は、前記少なくとも一つのシール材71・72・73によって異なるタイミングで閉塞されるようになっている。したがって、前記ベローズ4が伸長する際に、前記可変容積室52の内部圧力を段階的に上昇させることが可能となる。したがって、前記ベローズ4内への流体の吸入速度を急激ではなく段階的に低下させて、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
また、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1においては、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63は、互いに異なる孔断面積を有し、それぞれの開口部66・67・68を前記少なくとも一つのシール材71・72・73により孔断面積が大きい方から順に閉塞されるように構成されている。したがって、前記ベローズ4の伸長量が増加するに従って前記可変容積室52の内部圧力を徐々に上昇させて、前記可変容積室52の内部圧力の上昇を円滑に行うことが可能となる。したがって、前記ベローズ4内への流体の吸入速度を急激ではなく円滑に低下させて、ウォータハンマ現象に起因する振動を低減できる。
また、本実施形態に係る前記ベローズポンプ1においては、前記少なくとも一つの通気孔61・62・63は、複数の通気孔(前記第1通気孔61、前記第2通気孔62および前記第3通気孔63)であり、これらが前記対向面の中心から外周側に向かって所定間隔ごとに配置されている。したがって、前記複数の通気孔61・62・63が備えられた場合であっても、前記ポンプケース3を大型化させずかつ前記ポンプケース3の強度を大きく低下させずに済む。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5に、第2実施形態に係るベローズポンプ101の断面図を示す。なお、図5において第1実施形態と同一の符号を付した部材は、同一または実質的に同一の部材であることを示し、適宜、その説明を省略する。
第2実施形態に係る前記ベローズポンプ101は、第1実施形態に係る前記ベローズポンプ1が複胴型のベローズポンプであるのに対し、単胴型のベローズポンプである点で、第1実施形態に係る前記ベローズポンプ1と相違している。
図5に示すように、前記ベローズポンプ101は、ポンプケース103と、ベローズ4と、可動体5と、駆動装置6と、吸入側逆止弁7と、吐出側逆止弁8とを備えるとともに、ポンプ軸105と、移動体106とを備えている。
前記ポンプケース103は、前記ベローズ4を収容するための第1収容空間と、前記移動体106を収容するための第2収容空間とを隔壁104を挟んで隣り合うように備えている。そして、前記ポンプケース103と前記ベローズ4との間に気密状の第1空気室107が形成されるとともに、前記ポンプケース103と前記移動体106との間に気密状の第2空気室108が形成されている。
前記ポンプケース103には、第1給排気孔111および第2給排気孔112が設けられている。前記第1給排気孔111は、前記第1空気室107と前記ポンプケース103の外部とを連通させる連通孔を用いて構成されている。前記第2給排気孔112は、前記第2空気室108と前記ポンプケース103の外部とを連通させる連通孔を用いて構成されている。
前記駆動装置6は、前記第1給排気孔111および前記第2給排気孔112と接続されている。前記駆動装置6は、コンプレッサ41により生成された所定圧力の空気(加圧空気)を、前記コントローラ43により前記切替弁42を制御することで、前記第1給排気孔111および前記第2給排気孔112を介して前記第1空気室107と、前記第2空気室108に対して交互に供給し得るように構成されている。
前記ポンプ軸105は、軸心方向が左右方向となるように配置され、前記隔壁104を貫通するように設けられている。前記ポンプ軸105は、左右方向に移動可能なように前記隔壁104に支持されている。そして、前記ポンプ軸105は、左端部で前記可動体5と固定され、右端部で前記移動体106と固定されて、前記移動体106とともに前記可動体5と連動して移動し得るようになっている。
前記移動体106には、センシング片114が固定されている。前記ポンプケース103には、前記センシング片114を挟むように配置された左右の近接センサ21からなる検知装置116が設けられている。前記検知装置116は、前記ベローズ4の伸縮に応じて左右方向に移動する前記センシング片114の接近を検出することで、前記ベローズ4の伸縮状態を検知し得るように構成されている。
そして、本実施形態においては、可変容積室52が前記第1空気室107から構成されている。また、前記第1給排気孔111を構成するために、少なくとも一つの通気孔61・62・63および別の通気孔64が前記隔壁104に設けられている。前記少なくとも一つの通気孔61・62・63と左右方向対向するように、少なくとも一つのシール材71・72・73が前記可動体5の固定面74に固定されている。
以上のような構成により、前記ベローズポンプ101の作動時には、前記ベローズポンプ101が図5に示される状態である場合、前記第2空気室108に前記第2給排気孔112を介して前記駆動装置6から空気が供給される。これにより、前記移動体106ひいては前記ポンプ軸105が右方に移動するとともに、この移動に連動して前記可動体5も右方に移動して、前記可動体5に連結された前記ベローズ4が伸長を開始する。
その後、前記検知装置116によって前記ベローズ4が最大伸長状態になったことが検知されると、この検知情報に基づいて前記コントローラ43により前記切替弁42が制御され、前記第1空気室107に前記第1給排気孔111を介して前記駆動装置6から空気が供給される。これにより、前記ベローズ4が収縮を開始する。この収縮により前記可動体5が左方に移動し、この移動に連動して前記ポンプ軸105ひいては前記移動体106も左方に移動する。
そして、前記検知装置116によって前記ベローズ4が最収縮状態になったことが検知されると、この検知情報に基づいて前記コントローラ43により前記切替弁42が制御され、再び前記第2空気室108に前記第2給排気孔112を介して前記駆動装置6から空気が供給される。こうして、前記ベローズポンプ101において、前記ベローズ4の伸縮に応じて流体の吸入行程と吐出行程とが交互に行われ、当該流体が移送され得るようになっている。
そのうえで、前記ベローズポンプ101の吸入行程において、前記ベローズ4が最大に伸長する直前に、前記ベローズ4の伸長にともなって前記少なくとも一つのシール材71・72・73により前記少なくとも一つの通気孔61・62・63の開口部66・67・68を閉塞し、これにより可変容積室52の内部圧力を上昇させることが可能となる。したがって、本実施形態に係る前記ベローズポンプ101によっても、第1実施形態と同様に、ポンプ性能を大きく低下させず、また、設置スペースも拡大させることなく、吸入行程から吐出行程への切り替わりの際に発生する振動を低減できる。
なお、本発明における少なくとも一つの通気孔は、第1実施形態および第2実施形態においては3つとされているが、これに限定されるものではなく、たとえば、1つでもよいし、6つでもよい。また、本発明における別の通気孔は、本実施形態においては1つとされているが、これに限定されるものではなく、たとえば、2つ以上であってもよいし、なくてもよい。ただし、別の通気孔が設けられていない場合は、少なくとも一つの通気孔の開口部の全てが閉塞された後は、可変容積室の内部圧力が急上昇するため、ベローズの最大伸長位置が、別の通気孔が設けられている場合よりも手前になる可能性がある。その際は、ベローズの他端部の接近を検出する近接センサの反応位置を、別の通気孔が設けられている場合よりも手前に調節する。
なお、本発明における少なくとも一つの通気孔は、第1実施形態および第2実施形態においては互いに異なる孔断面積を有する前記少なくとも一つの通気孔61・62・63とされているが、これに限定されるものではなく、たとえば、同一の孔断面積を有するものであってもよいし、一部のみが異なる孔断面積を有するものであってもよい。また、前記少なくとも一つの通気孔は、本実施形態においては円孔から構成されるが、これに代えて長孔などからも構成され得る。
なお、本発明における少なくとも一つの通気孔は、第1実施形態および第2実施形態においては前記対向面51の中心から径方向外側に向かって略一列に配置(片側配置)された前記少なくとも一つの通気孔61・62・63とされているが、これに限定されるものではなく、前記対向面51の任意の位置に配置され得るものである。前記少なくとも一の通気孔は、たとえば、対向面の中心を挟んで径方向に略一列に配置(両側配置)されたものであってもよいし、前記対向面の周方向に均等配置されたものであってもよい。
1 ベローズポンプ
3 ポンプケース
4 ベローズ
5 可動体
6 駆動装置
7 吸入側逆止弁
8 吐出側逆止弁
11 吸入流路
12 吐出流路
51 対向面
52 可変容積室
61 第1通気孔(少なくとも一つの通気孔)
62 第2通気孔(少なくとも一つの通気孔)
63 第3通気孔(少なくとも一つの通気孔)
64 第4通気孔(別の通気孔)
66 第1通気孔の開口部
67 第2通気孔の開口部
68 第3通気孔の開口部
71 第1シール材(少なくとも一つのシール材)
72 第2シール材(少なくとも一つのシール材)
73 第3シール材(少なくとも一つのシール材)

Claims (4)

  1. 流体を吸入するための吸入流路、流体を吐出するための吐出流路を有するポンプケースと、前記ポンプケース内に設けられて、流体を前記吸入流路から吸入しかつ前記吐出流路へ吐出するために伸縮可能に構成されたベローズと、前記ベローズに連結されて、前記ベローズを伸縮させるべく可動し得るように構成された可動体と、前記可動体を可動させるための駆動装置と、前記吸入流路から前記ベローズ内に向かう流体の流れのみを許容する吸入側逆止弁と、前記ベローズ内から前記吐出流路に向かう流体の流れのみを許容する吐出側逆止弁とを備えるベローズポンプであって、
    前記ポンプケースは、
    前記可動体と対向する対向面と、
    前記ポンプケース内で前記対向面と前記可動体との間に位置し、前記ベローズの伸縮により容積が可変する可変容積室と、
    前記対向面に設けられた開口部を含み、前記可変容積室と前記ポンプケースの外部とを連通させる少なくとも一つの通気孔とを有し、
    前記可動体は、
    前記少なくとも一つの通気孔の開口部と対向するように設けられ、前記ベローズが最大に伸長する直前に、前記少なくとも一つの通気孔の開口部を閉塞し得るとともに、その閉塞後には前記ベローズの伸長を許容するように変形し得る少なくとも一つのシール材を有しており、
    前記少なくとも一つの通気孔は、複数の通気孔であり、それぞれの開口部を前記少なくとも一つのシール材によって異なるタイミングで閉塞されるベローズポンプ。
  2. 前記ポンプケースは、
    前記少なくとも一つの通気孔よりも孔断面積が小さく、前記可変容積室と前記ポンプケースの外部とを連通させた状態に維持される別の通気孔を有している請求項1に記載のベローズポンプ。
  3. 前記少なくとも一つの通気孔は、互いに異なる孔断面積を有し、それぞれの開口部を前記少なくとも一つのシール材によって孔断面積が大きい方から順に閉塞される請求項1または請求項2に記載のベローズポンプ。
  4. 前記複数の通気孔は、前記対向面の中心から外周側に向かって所定間隔ごとに配置されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のベローズポンプ。
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