JP6152089B2 - 筆記性スクリーン - Google Patents

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Description

本発明は、プロジェクタなどの投影装置から投影された画像を映し出すスクリーンに関し、特にスクリーン表面に筆記、消去性が付与されたスクリーンに関する。
従来から、プロジェクタなどの投影装置から投影された画像を映し出すと共に、ホワイトボード用ペンによって筆記、消去可能な樹脂層を有するスクリーンが利用されている。このようなホワイトボード用ペンで、筆記、消去性を獲得するためには、表面は平滑なものが好ましいことが知られている。
一方、スクリーンの表面を平滑なものとすることは、投影装置の光源が明るくみえ過ぎるホットスポットと呼ばれる現象が発生してしまうという問題が発生する。このような問題をするため、特定の凹凸形状を有する映写スクリーンが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1:国際公開WO01/032440号公報(従来の技術) 特許文献2:特開2011−194705号公報(発明が解決しようとする課題)
しかし、近年、投影装置の光源がより明るくなるにつれて、スクリーンに投影された画像に、「ギラ」(ぎらつきの略)とよばれる輝点が目立つようになってきた。このような「ギラ」と呼ばれる輝点はスクリーン全体に分布し、ホットスポットと同様に、投影された映像の品質を著しく低下させる。
そこで、本発明は、筆記、消去性を満足しつつ、ギラの発生を低下させた筆記性スクリーンを提供することを目的とする。
本発明者は、樹脂層表面の凸部が、凸レンズのような働きをしてしまい、樹脂層を透過する光を集めてしまうことにより、輝点となるのではないかと考え、「ギラ」を発生させない凸部形状について研究を進め、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題を解決する本発明の筆記性スクリーンは、基材の一方の面にホワイトボード用ペンによって筆記、消去可能な樹脂層を設けてなり、前記樹脂層は、カットオフ値0.8mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さが、0.1〜3.0μmであり、カットオフ値0.08mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さが、0.05〜0.20μmであることを特徴とするものである。
本発明によれば、ホワイトボード用ペンによる筆記、消去性を低下させることなく、ホットスポットやギラの発生を抑制することができる筆記性スクリーンを得ることができる。
実施例1の筆記性スクリーンのRa1の測定結果を示す図 実施例1の筆記性スクリーンのRa2の測定結果を示す図 実施例6の筆記性スクリーンのRa1の測定結果を示す図 実施例6の筆記性スクリーンのRa2の測定結果を示す図 比較例2の筆記性スクリーンのRa1の測定結果を示す図 比較例2の筆記性スクリーンのRa2の測定結果を示す図 比較例3の筆記性スクリーンのRa1の測定結果を示す図 比較例3の筆記性スクリーンのRa2の測定結果を示す図 ホットスポットの測定方法を説明する図
本発明の筆記性スクリーンは、基材の一方の面にホワイトボード用ペンによって筆記、消去可能な樹脂層を設けた構造を有している。
本発明の筆記性スクリーンに用いられる基材としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルの単独若しくは共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フッ素樹脂などの各種プラスチックフィルム、金属板などを使用することができる。特に、本発明を反射型スクリーンとして使用する場合には、反射性能を有する白色プラスチックフィルムを使用することが好ましい。また、このような基材に別途、アルミニウムなどの金属を蒸着した反射層や、アルミニウムペーストなどにより形成された反射層、白色顔料による反射層などを設けることもできる。
基材の厚みは、特に限定されないが、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。また、上限としては、300μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましい。10μm以上とすることにより、大面積としたときの平面性を良好にすることができる。また、300μm以下とすることにより、スクリーンとしたときの巻き取り性を維持することができる。
樹脂層は、後述する樹脂組成物から形成された層であり、その表面の形状に特徴がある。すなわち樹脂層は、カットオフ値0.8mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さ(以下、単に算術平均粗さ(Ra1)とも云う)が0.1〜3.0μmであり、カットオフ値0.08mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さ(以下、単に算術平均粗さ(Ra2)とも云う)が、0.05〜0.20μmである。
算術平均粗さ(Ra1)は、上記JISで規定されている算術平均粗さ(Ra)のカットオフ値と触針先端半径をそのまま採用して測定した値(通常の測定によるRa)であり、樹脂層自体の凹凸(緩やかな表面レベルの変化)と、樹脂層表面の凹凸をあわせた凹凸により決定されるものである。算術平均粗さ(Ra2)は、カットオフ値を通常の測定より小さくすることによって、樹脂層表面の細かな凹凸の粗さを測定した値である。すなわち算術平均粗さ(Ra2)は、樹脂層自体の凹凸と算術平均粗さ(Ra1)で規定される樹脂層表面凹凸に、さらに細かい凹凸があるかどうか、その程度を表す指標となる。
従来の筆記性スクリーンは、算術平均粗さ(Ra1)が所定の範囲となるように樹脂層の凹凸が形成されているため、その凹凸を構成する個々の凸部や凹部の表面にはほとんど細かい凹凸はなく平坦である。このようなスクリーンでは、算術平均粗さ(Ra1)で表現される樹脂層の凸部がレンズのように機能し、「ギラ」を発生させる原因になっていると考えられる。これに対し、本発明の本発明の筆記性スクリーンは、算術平均粗さ(Ra1)で規定される樹脂層の凹凸に加え、所定の算術平均粗さ(Ra2)の範囲となる細かな凹凸が樹脂層表面に形成する。これにより算術平均粗さ(Ra1)で規定される凸部の表面にさらに細かな凹凸が形成され、凸部がレンズとなることを抑制し、レンズ効果に起因する「ギラ」が防止されるものと考えられる。
具体的には、算術平均粗さ(Ra1)は、0.1〜3.0μmであり、0.1μm以上であることが好ましく、さらに0.2μm以上であることが好ましい。算術平均粗さ(Ra1)を0.1μm以上とすることにより、ホットスポットを防止することができ、.0μm以下とすることにより、ホワイトボード用ペンによる筆記、消去性を付与することができる。視野角を広げるためには、算術平均粗さ(Ra1)は2.0μm以上であることが好ましい。
また算術平均粗さ(Ra2)は、0.05μm以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.08μm以上である。また、上限としては、0.25μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは、0.20μm以下である。算術平均粗さ(Ra2)を0.05μm以上とすることにより、ギラを防止することができ、0.25μm以下とすることにより、ホワイトボード用ペンによる消去性を得ることができる。
樹脂層にこのような形状を作る手法としては、バインダ樹脂と微粒子を含む樹脂層を塗布する方法や、凹凸形状を有する母型を形成した後、この形状を樹脂層に転写する方法を採用することができる。
まず樹脂層をバインダ樹脂と微粒子を含む樹脂層として形成する場合について説明する。
バインダ樹脂としては、熱硬化系ハイブリッド樹脂、熱硬化系フッ素樹脂、UV硬化系アクリル樹脂、UV硬化系ウレタン樹脂などを用いることができる。具体的には、熱硬化系ハイブリッド樹脂として、商品名:セラネートWシリーズ(DIC社)、熱硬化系フッ素樹脂として、商品名:フルオネート(DIC社)、UV硬化系樹脂として、商品名:アデカプトマーKR567(ADSKA社)などを用いることができる。
微粒子としては、無機系でも、有機系でも使用することができるが、球状微粒子を用いることが、筆記、消去性を向上させるため好ましい。無機系微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウムなどの微粒子を用いることができる。また有機系微粒子としては、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの微粒子を用いることができる。
微粒子の平均粒子径と樹脂層の厚みは、微粒子が全体として樹脂層内に埋没することなく且つ樹脂層から脱落しないような粒子径及び厚みにすることが好ましい。具体的には、樹脂層の厚みは、1μm以上が好ましく、より好ましくは3μm以上である。また、上限としては、10μm以下が好ましく、より好ましくは8μm以下である。微粒子の平均粒子径は樹脂層の厚みによるが、7μm以下が好ましく、5μm以下のものがより好ましい。上述したような範囲において、微粒子を脱落させずに保持することができ、また微粒子を樹脂層中に埋めずに所望の凹凸を形成することができる。
樹脂層中の微粒子の含有量は、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下とすることがより好ましい。このような範囲にすることで、2種類の算術平均粗さ(Ra1・Ra2)を所定の範囲とすることができ、筆記、消去性を維持しつつ、ホットスポットやギラを防止することができる。
次に転写によって樹脂層を形成する場合を説明する。この場合にも樹脂としては、前述した樹脂層をバインダ樹脂と微粒子から形成する場合のバインダ樹脂と同様のものを用いることができる。
まず型として、表面の算術平均粗さ(Ra1)及び算術平均粗さ(Ra2)が所定の範囲である型を形成する。このような型は、上述したバインダ樹脂と微粒子を含む層を形成し、それを母型としてもよいし、マイクロマシン等の作製技術により設計した形状を所望の材料、例えばプラスチック、セラミック、金属などの表面に形成し、それを母型としてもよい。こうして作製した母型を用いて、上述した熱硬化系ハイブリッド樹脂、熱硬化系フッ素樹脂、UV硬化系アクリル樹脂、UV硬化系ウレタン樹脂などの樹脂を成型することにより、或いは基材上に塗工した未硬化の樹脂層の表面に型の形状を転写する。これにより樹脂層の表面に型の形状を形成することができる。
形状を転写する方法は、バインダ樹脂と微粒子とからなる樹脂層と比べて、凸部が鋭い山となりにくく、凹部の鋭い谷部分には、ホワイトボード用ペンのインクが入り込みにくいため、消去性に優れている。また、微粒子を含む樹脂層に対し、さらにエンボス処理などを行ってもよく、これにより凸部の鋭い山をなくすことができ、消去性を向上することができる。
なお樹脂層中には、上述した樹脂のほかに、表面改質剤、レベリング剤、酸化防止剤などの添加剤を添加してもよく、添加剤を加えることにより、筆記・消去性をさらに向上させることもできる。例えば樹脂層は、有機ケイ素化合物やフッ素化合物などの非イオン系化合物を含んでいてもよい。非イオン系化合物として、具体的には、ジメチルポリシロキサンやその非反応性の変性ポリシロキサン、例えば、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンなどが挙げられる。このような非イオン系化合物を添加することにより、筆記後の消去性を良好にすることができる。非イオン系化合物は、バインダ樹脂に対し好ましくは2〜10%添加する。
本発明の筆記性スクリーンは、特定の表面形状を有することにより、光源の光量が高いプロジェクタを用いた場合でも、筆記、消去性を維持しつつ、ホットスポットやギラを防止することができる。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
[実施例1]
50μmのポリエステルフィルム(ルミラーE20:東レ社)の一方の面に、下記樹脂層塗料を塗布・乾燥し、紫外線照射により硬化させて、厚み5μmの樹脂層を形成し、実施例1の筆記性スクリーンを作製した。
<樹脂層塗料>
・紫外線硬化型樹脂 25重量部
(アデカオプトマー KR567:ADEKA社、固形分96%)
・真球状微粒子 1重量部
(ガンツパール GM−0401S:ガンツ化成社、平均粒子径:4μm)
・希釈溶媒 55重量部
[実施例2]
実施例1における樹脂層中の微粒子の含有量を2重量部に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例2の筆記性スクリーンを作製した。
[実施例3]
50μmのポリエステルフィルム(ルミラーE20:東レ社)の一方の面に、下記樹脂層塗料を塗布し、120℃で加熱して乾燥し、硬化させて、厚み5μmの樹脂層を形成し、実施例3の筆記性スクリーンを作製した。
<樹脂層塗料>
・熱硬化型樹脂 32重量部
(アクリディック A807:DIC社、固形分50%)
・ポリイソシアネート 8重量部
(バーノック D800:DIC社、固形分50%)
・真球状微粒子 0.8重量部
(ガンツパール GM−0401S:ガンツ化成社、平均粒子径:4μm)
・希釈溶媒 20重量部
[実施例4]
50μmのポリエステルフィルム(ルミラーE20:東レ社)の一方の面に、下記樹脂層塗料を塗布・乾燥し、紫外線照射により硬化させて、厚み5μmの樹脂層を形成し、実施例4の筆記性スクリーンを作製した。
<樹脂層塗料>
・紫外線硬化型樹脂 25重量部
(アデカオプトマー KR567:ADEKA社、固形分96%)
・真球状微粒子 1重量部
(ガンツパール GM−0401S:ガンツ化成社、平均粒子径:4μm)
・添加剤 0.6重量部
(ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン)
(BYK333:ビックケミー社、固形分100%)
・希釈溶媒 55重量部
[実施例5(参考例5)(以下同様に「実施例5」は「参考例5」である)
実施例1と同様に樹脂層を作成し、これを母型とした。この型に、紫外線硬化型樹脂(アデカオプトマー KR567:ADEKA社、固形分96%)塗料を塗布し、50μmのポリエステルフィルム(ルミラーE20:東レ社)と貼りあわせた後、型を剥がし、紫外線照射により硬化させて厚さ5μmの樹脂層を形成し、実施例5の筆記性スクリーンを作製した。
[実施例6]
実施例1で作製した筆記性スクリーンに、エンボスロールを加熱・圧接させて、算術平均粗さ(Ra1)2.33μm、算術平均粗さ(Ra2)0.14μmの凹凸を形成し、実施例6の筆記性スクリーンを作製した。
[実施例7]
実施例4で作製した筆記性スクリーンに、エンボスロールを加熱・圧接させて、算術平均粗さ(Ra1)2.35μm、算術平均粗さ(Ra2)0.15μmの凹凸を形成し、実施例7の筆記性スクリーンを作製した。
[比較例1]
実施例1における樹脂層中の微粒子の含有量を3重量部に代えた以外は実施例1と同様にして、比較例1の筆記性スクリーンを作製した。
[比較例2]
50μmのポリエステルフィルム(ルミラーE20:東レ社)の一方の面に、紫外線硬化型樹脂(アデカオプトマー KR567:ADEKA社、固形分96%)塗料を塗布し、紫外線照射により硬化させて厚さ5μmの樹脂層を形成した。この樹脂層の表面に、エンボスロールを加熱・圧接させて、算術平均粗さ(Ra1)2.0μm、算術平均粗さ(Ra2)0.01μmの凹凸を形成し、比較例2の筆記性スクリーンを作製した。
[比較例3]
実施例1の樹脂層塗料を下記樹脂層塗料に変更し、厚みを5μmとし、紫外線照射を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例3の筆記性スクリーンを作製した。
<樹脂層塗料>
・熱硬化型樹脂 32重量部
(アクリディックA807:DIC社、固形分50%)
・ポリイソシアネート 8重量部
(バーノックD800:DIC社、固形分50%)
・真球状微粒子 20重量部
(ガンツパールGM-0401S:ガンツ化成社、平均粒子径:4μm)
・希釈溶媒 20重量部
(1)算術平均粗さ(Ra1・Ra2)
実施例1〜7、比較例1〜3の筆記性スクリーンの樹脂層を、JIS B0601:2001に準拠し、カットオフ値0.8mm、触針先端半径2.5μmにおける算術平均粗さ(Ra1)を表面粗さ測定機(surfcom 1500SD2:東京精密社)により測定した。また同様に、カットオフ値0.08mm、触針先端半径2.5μmにおける算術平均粗さ(Ra2)を測定した。結果を表1に示す。
また実施例1、実施例6、比較例2及び比較例3の各筆記性スクリーンのRa1及びRa2の粗さ曲線を図1〜図8に示す。
(2)筆記・消去性
実施例1〜7、比較例1〜3の筆記性スクリーンの樹脂層に、市販のホワイトボード用マーカーを用いて、文字を筆記した後、市販のホワイトボード用イレーサーを用いて文字を消去し、マーカーの消去性について評価した。
筆記性については、マーカーを用いて文字が筆記できたものを「○」、文字が筆記できなかったものを「×」とした。
消去性については、1〜2回拭き取ることで、マーカーインキの残りがなく、きれいに消去できたものを「◎」、3回〜4回拭き取ることで、マーカーインキの残りがなく、きれいに消去できたものを「○」、5回以上拭き取りが必要であったもの、あるいは、何度拭き取っても消去できなかったものを「×」とした。結果を表1に示す。
(3)ホットスポット(目視観察)
実施例1〜7、比較例1〜3の筆記性スクリーンの樹脂層面からプロジェクタ(MX812ST:ベンキュージャパン社)を用いて投影し、樹脂層面のホットスポットの有無を観察した。ホットスポットがみえなかったものを「○」、ホットスポットがみえたものを「×」とした。結果を表1に示す。
(4)ホットスポット(スクリーンゲイン測定)
実施例1〜7、比較例1〜3の筆記性スクリーンについて、図9に示すように、プロジェクタ(Data Projector U-237:PLUS社)とスクリーンを結ぶ直線の角度を0度とし、スクリーンに対しプロジェクタより離れた位置(約1m)に輝度計(CS−100:コニカミノルタ社)を設置し、輝度計の位置を、0度を中心に水平方向に±60度の範囲で異ならせて10度毎にスクリンゲイン(SG)を測定した。標準板(完全拡散板)について所定の角度位置で測定したSG値(参照値)を求め、この参照値に対する相対値を算出した。相対値が0.3以下のものを「◎」、0.5以下のものを「○」、0.5を超えたものを「×」とした。結果を表1に示す。
(5)ギラ(輝点)
実施例1〜7、比較例1〜3の筆記性スクリーンに、プロジェクタ(MX812ST:ベンキュージャパン社)を用いて投影し、ギラ(輝点)の有無を観察した。ギラがみえなかったものを「○」、ギラがみえたものを「×」とした。なお、観察は、樹脂層側から投影し、樹脂層側から観察したもの(反射)と、樹脂層とは反対面から投影し、樹脂層側から観察したもの(透過)について行った。結果を表1に示す。
Figure 0006152089
実施例1〜7の筆記性スクリーンは、樹脂層の算術平均粗さ(Ra1)が、0.1〜3.0μmであり、算術平均粗さ(Ra2)が、0.05〜0.20μmであり、筆記、消去性を損なうことなく、ホットスポット、ギラの防止ができるものであった。
なお実施例1、2と比較例1との比較からわかるように、同一の平均粒子径の微粒子を用いた場合に、その含有量が増えるとRa2が大きくなる傾向にあり、それに伴い消去性が低下した。
また実施例3の筆記性スクリーンは、実施例1と樹脂の種類を異ならせたものであるが、樹脂の種類が異なっても樹脂層の形状は実施例1とほぼ同様であり、同様の効果が得られることがわかった。
また実施例4及び実施例7の筆記性スクリーンは、樹脂層が添加剤として有機シリコン系化合物(非イオン性化合物)を含むものであり、それぞれ、表面形状は実施例1、実施例6とほぼ同様のRa1、Ra2であったが、より優れた消去性を示した。なお、比較例3の筆記性スクリーンの樹脂層塗料に、実施例4及び7と同様の非イオン性化合物(表面改質剤)を加えたが、筆記、消去性を向上させることはできなかった。
実施例5の筆記性スクリーンは、塗布型の樹脂層を転写したものである。このスクリーンは、塗布型の樹脂層の谷の部分が凸部となるため、凸部が鋭い山となりにくく、凹部の鋭い谷部分には、ホワイトボード用ペンのインクが入り込みにくいため、筆記、消去性が大変優れるものであった。
また、実施例6、7の筆記性スクリーンは、塗布型の樹脂層にエンボス処理を施したものである。塗布型の樹脂層に、さらに凹凸を施すことによって、算術平均粗さ(Ra1)が、大きくなったため、スクリーンとしたときの視野角が広いものであった。
比較例1〜3の筆記性スクリーンは、ともに樹脂層の算術平均粗さ(Ra1)は0.1〜3.0μmの範囲を満たすものの、比較例1、3の筆記性スクリーンは、樹脂層の算術平均粗さ(Ra2)が、それぞれ、0.66、0.62μmと大きく、消去性に劣るものであった。また比較例2の筆記性スクリーンは、樹脂層の算術平均粗さ(Ra2)が、0.01μmと小さく、ギラの防止ができないものであった。

Claims (8)

  1. 基材の一方の面に筆記ボード用ペンによって筆記、消去可能な樹脂層を設けてなり、前記樹脂層は、バインダ樹脂と微粒子とを含む層からなり、カットオフ値0.8mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さが、0.1〜3.0μmであり、カットオフ値0.08mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さが、0.05〜0.2μmであることを特徴とする筆記性スクリーン。
  2. 請求項1に記載の筆記性スクリーンであって、
    前記樹脂層は、カットオフ値0.8mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さが、2.0μm以上であることを特徴とする筆記性スクリーン。
  3. 請求項1又は2に記載の筆記性スクリーンであって、
    前記樹脂層は、前記微粒子を10重量%以下含み、カットオフ値0.08mm、触針先端半径2.5μmにおけるJIS B0601:2001に準拠する表面の算術平均粗さが、0.10μm以上であることを特徴とする筆記性スクリーン。
  4. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の筆記性スクリーンであって、
    前記微粒子は、平均粒子径が1μm以上、μm以下であることを特徴とする筆記性スクリーン。
  5. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の筆記性スクリーンであって、
    前記樹脂層は、非イオン性化合物を含有することを特徴とする筆記性スクリーン。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の筆記性スクリーンであって、
    前記微粒子が無機または有機の球状微粒子であることを特徴とする筆記性スクリーン。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の筆記性スクリーンであって、
    樹脂層の厚みが1μm以上10μm以下であることを特徴とする筆記性スクリーン。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の筆記性スクリーンであって、
    前記筆記性スクリーンが反射型スクリーンであって、前記基材が反射性能を有することを特徴とする筆記性スクリーン。
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