JP6151420B2 - 湿式摩擦材 - Google Patents

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    • F16D2069/004Profiled friction surfaces, e.g. grooves, dimples

Description

本発明は、湿式摩擦材に関する。更に詳しくは、油の存在下で利用される湿式摩擦材であって、湿式クラッチ及び湿式ブレーキ等に組み込むことができる湿式摩擦材に関する。
従来、湿式摩擦材を用いた湿式クラッチや湿式ブレーキが、トルク伝達や制動等に利用されている。具体的には、湿式クラッチは車両等の自動変速機で利用されている。この湿式クラッチは、エンジン等の駆動源で生じた駆動力を、車軸等の被動体に伝達・遮断する機能を有する。例えば、駆動源と連動されたプレート状の湿式摩擦材と、被動体と連動されたセパレータプレートとを用いる場合、湿式摩擦材とセパレータプレートとはクリアランスを介して対向配置されている。更に、湿式クラッチ周辺には潤滑油が供給され、潤滑油がプレート間に生じる摩擦熱の吸収や摩耗防止等を担う。そして、2種のプレートが離間したまま相対回転された状態(空転状態)では、駆動力は被動体へ伝達されず、2種のプレートが互いに押し付けられた状態では駆動源の駆動力が被動体へ伝達されるようになっている。
このような湿式クラッチでは、応答性向上の目的等から、2種のプレート間のクリアランスは小さく設定されるが、これらは非締結状態では離間されたまま相対回転されるため、プレート間に介在された潤滑油量や潤滑状態によって「引き摺りトルク」を生じる。即ち、この引き摺りトルクの発生によって、空転時に余分なエネルギーを消費してしまうという問題がある。このため、近年、急速に進展されている低燃費化対策として引き摺りトルクの低減が課題となっている。
引き摺りトルクを低減する技術としては、下記特許文献1が知られている。
特開2009−052601号公報
上記特許文献1には、円周方向にウェーブを有する平板リング形状のコアプレートを用いた湿式摩擦材が開示されている。この技術は、円周方向のウェーブを有するコアプレートを用いることにより、このウェーブを有さないコアプレートに比べて、広範な回転域で引き摺りトルクを低減できるという優れた技術である。
しかしながら、更なる引き摺りトルクの低減が求められるなか、円周方向のウェーブを有するコアプレートを利用する場合に、特に高回転域における引き摺りトルクの更なる低減が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、円周方向のウェーブを有しないコアプレートを用いた湿式摩擦材において、更なる引き摺りトルクの低減を達することができる湿式摩擦材を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
請求項1に記載の湿式摩擦材は、円周方向にウェーブを有しない平板リング形状のコアプレートと、
前記コアプレートの主面に、複数の油溝を形成して略リング状となるように配設された摩擦部材と、を備えた湿式摩擦材であって、
下記(1)又は下記(2)の形態を備えており、
全ての前記摩擦部材の外周側に形成された凸部が2つであり、同凹部は3つであり、
全ての前記摩擦部材の内周側に形成された凸部は1つであり、同凹部は2つであり、
前記油溝は、いずれも、溝幅が前記コアプレートの内周側から外周側へ向かって狭窄された形状であることを要旨とする。
(1)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材は、複数のセグメントピースからなり、前記セグメントピース同士がこれらの間に前記油溝を形成するように配置された形態。
(2)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材の摩擦面が、プレス加工されることで形成された複数の凹部を前記油溝として備えた形態。
請求項2に記載の湿式摩擦材は、円周方向にウェーブを有しない平板リング形状のコアプレートと、
前記コアプレートの主面に、複数の油溝を形成して略リング状となるように配設された摩擦部材と、を備えた湿式摩擦材であって、
下記(1)又は下記(2)の形態を備えており、
前記摩擦部材のうちの1種は、前記1種の前記摩擦部材の外周側に形成された凸部が2つであり、同凹部が3つであり、前記1種の前記摩擦部材の内周側に形成された凸部は1つであり、同凹部は2つであり、
前記摩擦部材のうちの他種は、前記他種の前記摩擦部材の外周側に形成された凸部が2つであり、同凹部が1つであり、前記他種の前記摩擦部材の内周側に形成された凸部が3つであり、同凹部が2つであり、
前記1種の前記摩擦部材と前記他種の前記摩擦部材とが交互に配設されており、
前記油溝は、いずれも、溝幅が前記コアプレートの内周側から外周側へ向かって同幅の右傾斜形状又は左傾斜形状であり、前記右傾斜形状油溝及び左傾斜形状油溝が交互に配設されていることを要旨とする。
(1)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材は、複数のセグメントピースからなり、前記セグメントピース同士がこれらの間に前記油溝を形成するように配置された形態。
(2)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材の摩擦面が、プレス加工されることで形成された複数の凹部を前記油溝として備えた形態。
本湿式摩擦材を構成するコアプレートは、円周方向にウェーブを有しない回転時に、本湿式摩擦材とセパレータプレートとの間の潤滑油の粘性抵抗によって生じる引き摺りトルクを低減できる。
加えて、本湿式摩擦材の油溝は、その溝幅がコアプレートの内周側から外周側へ向かって狭窄された形状とされている。これにより、特に高回転時に本湿式摩擦材とセパレータプレート間の潤滑油の欠乏に起因する引き摺りトルクを低減することができる。これは、高回転時に内周側から外周側へ向かった潤滑油が摩擦部材の表面に滞在しやすくできるからである。それにより、高回転時に、本湿式摩擦材とセパレータプレートとを引き剥がして両者間の潤滑を促がし、これらの固体接触を抑制することによって、本湿式摩擦材とセパレータプレートとの間の引き摺りトルクを低減できる。
また、油溝の狭窄開始部の溝幅Wと、狭窄終了部の溝幅Wとの比W/Wが0.5以下であることによって、特に高回転時の潤滑油を効率よく摩擦部材の摩擦面である表面に導くことで本湿式摩擦材とセパレータプレートとの間の引き摺りトルクを効果的に低減できる。
更に、コアプレートが3ヶ所以上20ヶ所以下の偏極部位を備えることによって、特に低回転時の潤滑油の粘性抵抗によって生じる引き摺りトルクを効果的に低減できる。
また、油溝の溝幅Wが0mm以上2mm以下であることによって、特に高回転時の潤滑油が確実に摩擦部材の表面に供給されるため、本湿式摩擦材とセパレータプレートとの間の引き摺りトルクを効果的に低減できる。
湿式摩擦材の一例を説明する全体平面図及び一部拡大図である。 湿式摩擦材の一例を説明する全体斜視図及び側面図である。 湿式摩擦材の他例を説明する全体平面図及び一部拡大図である。 湿式摩擦材の更に他例を説明する全体平面図及び一部拡大図である。 湿式摩擦材とセパレータプレートとの相関を説明する模式的な説明図である。 試験例に係る湿式摩擦材を説明する模式的な説明図である。 試験例に係る湿式摩擦材を説明する模式的な説明図である。 試験例1−3の各々湿式摩擦材を用いて得られる引き摺りトルクと回転数との相関を示すグラフである。
以下、本発明を、図を参照しながら説明する。ここで示す事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要で、ある程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本発明の湿式摩擦材1は、円周方向にウェーブを有しない平板リング形状のコアプレート2と、コアプレート2の主面21に、複数の油溝4を形成して略リング状となるように配設された摩擦部材3と、を備える。
また、油溝4は、溝幅がコアプレート2の内周側2Aから外周側2Bへ向かって狭窄された形状である(図1、図4及び図6参照)。
コアプレート2は、平板リング形状をなす。コアプレート2は、中央部が開孔されたリング形状(環形状)であればよいが、例えば、外径T(外周の直径)と内径T(スプライン内歯25を除いた内周の直径)との比T/Tを1.02〜6にできる。この比は、1.07〜4が好ましく、1.1〜1.5がより好ましい。また、コアプレート2は、リング形状であるうえで平板の形態であればよいが、例えば、その厚さは0.3〜14.5mmにできる。この厚さは、0.5〜6mmが好ましく、0.7〜2.5mmがより好ましい。
また、参考例(例えば試験例2)で用いるコアプレート2は、円周方向にウェーブを有する。円周方向にウェーブを有するとは、図2に示すように、コアプレート2の表裏に波打つように賦形されている形態を意味する。即ち、図2に例示するコアプレート2では、8等分された位置(P〜P)の各々が交互に表側又は裏側へ突出するように賦形されている。
具体的には、図2のコアプレート2は、位置P、P、P及びPの四カ所においてコアプレート2の表側の主面21Aへの突出が極大となるように、また、位置P、P、P及びPの四カ所においてコアプレート2の裏側の主面21Bへの突出が極大となるように、なだらかにコアプレート2の主面21が連続されており、全体としてコアプレート2は円周方向のウェーブを有している。このコアプレート2は、例えば、Xを回転中心として、Xの方向へ回転させることができる。
このように、コアプレート2が、円周方向にウェーブを有する場合には、ウェーブを有さない場合に比べて、湿式摩擦材1とセパレータプレート5との間の近接面積を小さくできる。
即ち、例えば、湿式摩擦材1は、図5に例示されるように、セパレータプレート5と交互に配置されて利用される。図5(a)(本発明例)に示すように、コアプレート2がウェーブを有さない場合には、セパレータプレート5との間隙はその全周でほぼ均一に保たれ、湿式摩擦材1とセパレータプレート5との間の近接領域S(湿式摩擦材1とセパレータプレート5と間に潤滑油が無いとした場合に互いに接触する領域)は、湿式摩擦材1の主面の全域(実際にはセグメントピースの表面の全域)にわたる。
これに対して、図5(b)(参考例)に示すように、コアプレート2が円周方向にウェーブを有する場合には、セパレータプレート5との間隙は、近接した部位と、離間された部位とが混在される。その結果、湿式摩擦材1とセパレータプレート5との間の近接領域Sは(湿式摩擦材1とセパレータプレート5と間に潤滑油が無いとした場合に互いに接触する面積)は、図5(b)において点線で囲んだ領域に限られることとなり、図5(a)に示す形態の場合に比べて近接領域の面積(即ち「近接面積」である)が小さくなる。即ち、上述のように、円周方向にウェーブを有することによって、近接面積が大幅に小さくなる。その結果、湿式摩擦材1とセパレータプレート5と間の潤滑油の粘性抵抗によって引き起こされる引き摺りトルクを効果的に低減できる。
尚、ウェーブは、図2に示すように、コアプレート2に等間隔に設けてもよく、コアプレート2に不等間隔で設けてもよい。更に、ウェーブは、図2に示すように、コアプレート2の全域に設けてもよく、コアプレート2の一部のみに部分的に設けてもよい。部分的に設けた場合は、ウェーブ間に平面部分が形成されることになる。また、ウェーブの偏極方向は、図2に示すように、表裏に均等に突出した形態としてもよく、表側又は裏側の一方のみに突出した形態としてもよい。
円周方向のウェーブによって形成される偏極部位(即ち、図2における位置P1〜P8)の数は特に限定されないが、3ヶ所以上であることが好ましい。3ヶ所以上の偏極部位を有することで、低回転時の引き摺りトルクを効果的に低減することができる。更に、この偏極部位の数は20ヶ所以下であることが好ましい。20ヶ所を超えて多い偏極部位を有していてもよいが、偏極部位の数が20ヶ所以下であることにより、コアプレート2をセパレータプレートへ押し付ける際の設計荷重を従来に比べて過度に大きくする必要がなく好ましい。この偏極部位の数は、7ヶ所以上15ヶ所以下がより好ましく、10ヶ所以上14ヶ所以下が特に好ましい。
また、ウェーブの各偏極部位の偏極量D(コアプレート2の厚さ中心から、コアプレート2表面の各偏極部位までの距離)は、特に限定されないが、0.05mm以上0.2mm以下であることが好ましい。この範囲では、効果的な引き摺りトルクの低減を行うことができるとともに、コアプレート2をセパレータプレートへ押し付ける際の設計荷重を従来に比べて過度に大きくする必要もなく好ましい。この偏極量は、0.08mm以上0.15mm以下であることが好ましい。尚、各偏極部位における偏極量は、各々同じでもよいが、異なっていてもよい。
コアプレート2は、どのような材料から形成されてもよいが、例えば、S35C、S55C、SPCC、NCH780等を用いることができる。
また、コアプレート2は、主面21を有する。主面21は、摩擦部材3が配設される面である。主面21は、コアプレート2の表面及び/又は裏面に備えられている。
コアプレート2に対する円周方向のウェーブの賦形方法は特に限定されないが、例えば、賦形前のコアプレートを、波形を有した上下の金型で挟み、加圧保持して波形をコアプレートに転写して円周方向のウェーブを賦形できる。この際は、加熱を行わなくともよいし、加熱(例えば、350〜600℃)を行ってもよい。
また、上述の波形を有した上下の金型に代えて、偏極部位に対応した箇所に突起又は凸条を有した上下の金型を利用することもできる。このような突起又は凸条を有した金型を用いた場合には、突起又は凸条がコアプレート表面に打刻され、それによってコアプレート表面の局所圧縮による塑性流動を生じさせてウェーブを形成できる。
摩擦部材3は、コアプレート2の主面21に配設される。摩擦部材3は、湿式摩擦材1とセパレータプレートとの接触程度によって、湿式摩擦材1とセパレータプレートとの連動具合を調節する機能を有する。即ち、セパレータプレートに対するブレーキ機能(制動機能)や、トルク伝達機能を有する。
摩擦部材3は、コアプレート2の一面側にのみ配設してもよく、表裏両面に配設してもよい(図2は、表側の主面21A及び裏側の主面21Bの表面に摩擦部材3を配設した形態を示している)。
また、摩擦部材3は、どのようにコアプレート2に固定してもよいが、通常、コアプレート2に摩擦部材3は接合される。接合方法は限定されず、熱融着や、接着剤等を介した貼着等の方法が挙げられる。これらの接合方法は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
摩擦部材3は、コアプレート2の主面21に、複数の油溝4を形成して略リング状となるように配設されている。本湿式摩擦材1では、下記(1)及び下記(2)のうちのいずれかの形態が採用される。
(1)の形態は、コアプレート2の主面21に配設された摩擦部材3は、複数のセグメントピース31からなり、セグメントピース31同士がこれらの間に油溝4を形成するように配置された形態(図1−図3参照)である。
セグメントピース31の形状は特に限定されず、後述するように、油溝4の溝幅がコアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって狭窄された形状となるように、配置することができればよい。通常、このような油溝4を得るために、セグメントピース31は、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって広がる形状をなしている。
また、摩擦部材3を構成するセグメントピース31の数は特に限定されないが、通常、20ピース以上を有する。セグメントピース31の数は、20ピース以上60ピース以下であることが好ましく、30ピース以上50ピース以下であることがより好ましい。
一方、上記(2)の形態は、コアプレート2の主面21に配設された摩擦部材3の摩擦面が、プレス加工等されることで形成された複数の凹部を油溝4として備えた形態(図3参照)である。より具体的にいえば、予め環状に成形された摩擦部材3を、コアプレート2の主面21に配設した後、配設された摩擦部材3の摩擦面のうち必要な部位をプレス等により凹ませ、形成された凹部を油溝4とした形態である。
また、これらの形態(1)及び(2)のいずれであっても共通して、本湿式摩擦材1は、溝幅がコアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって狭窄された形状の油溝4を備えている。この狭窄された形状の油溝4を有することで、コアプレート2の内周2A側の潤滑油は、コアプレート2の内周2A側から外周2B側への移動に伴って摩擦部材3の摩擦面に導かれる。この効果は特に、湿式摩擦材1の回転が高回転になると顕著になる。つまり、回転が高回転になると、湿式摩擦材1とセパレータプレート間の潤滑油は遠心力によって排出されて湿式摩擦材1とセパレータプレートが接触しやすくなる。これによって引き摺りトルクは増加傾向となるが、本湿式摩擦材1の油溝4ではコアプレート2の内周2A側の潤滑油はコアプレート2の内周側から外周2B側へ遠心力によって油溝4内の移動が促進され、その移動量が増加する。そして、油溝4が狭窄されていることによって、例えば、上記(1)の形態では、潤滑油が油溝4の狭窄された部位から溢れ出し、セグメントピース31の摩擦面上に乗り上げるように広がるものと考えられる。即ち、油溝4が狭窄されていない場合に比べて、潤滑油はコアプレート2や摩擦部材3の表面に滞在しやすくなる。
このようにして、湿式摩擦材1とセパレータプレートとの間への潤滑油の介在を促がすことで、両者間を潤滑油によって引き剥がし、両者間の固体接触を抑制することできる。
本湿式摩擦材1における油溝4は、上述の作用による効果が得られればよく、具体的な油溝4の狭窄形態は限定されない。即ち、例えば、油溝4は、図1及び図4(各拡大図F1)に例示されるように、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ連通されてもよいし、図3(拡大図F1)に例示されるように、コアプレート2の内周2A側で溝となっており、外周2B側へ向かって狭窄されるとともに、外周2B側の狭窄終了部で閉塞されていてもよい。
この油溝4は、狭窄開始部41における溝幅をWとし、狭窄終了部42における溝幅をWとした場合に、溝幅の比W/Wは0.5以下(W=0の場合にW/W=0であってもよい)とすることが好ましい。この程度に狭窄されていることによって、例えば相対回転数が2000rpmの高回転時に内周2A側から供給された潤滑油の少なくとも一部が摩擦部材3の摩擦面である表面に導かれ、この導かれた潤滑油によって湿式摩擦材1とセパレータプレートは離間が促され引き摺りトルクは低減される。この溝幅の比W/Wは更に、0.2以上0.4以下(但し、W>0の場合)とすることがより好ましい。
また、狭窄終了部42の溝幅Wは0mm以上2.5mm以下とすることが好ましい。特に溝幅Wが0mmを超える場合、即ち、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ油溝4が連通された形態とする場合には、1mm以上2.5mm以下とすることがより好ましい。
一方、溝幅Wは、2mm以上5mm以下が好ましく、2mm以上4mm以下がより好ましい。
更に、油溝4は、狭窄開始部41から狭窄終了部42までの溝長をWとした場合に、Wは、摩擦部材3の幅の1/2以上であることが好ましい。尚、摩擦部材3の幅とは、摩擦部材3の径方向の距離であり、外周側の最大径と内周側の最少径の間隔を意味する。
また、上記(1)の形態において、狭窄された油溝4は、セグメントピース31同士の間の全ての箇所に形成されてもよいが、一部のみに形成されてもよい。即ち、狭窄された油溝4の配置及びその数により、コアプレート2の内周2A側から外周2B側への潤滑油の排出性を制御することができる。即ち、狭窄されていない油溝を併用して潤滑油の排出性を制御することができる。通常、この狭窄された油溝4は、隣接されたセグメントピース31の間隙の全数の半数以上に備えることが好ましく、全ての隣接セグメントピース31間に備えることが好ましい。
摩擦部材3の構成は特に限定されないが、例えば、基材繊維と充填材を混ぜて抄造して得られた抄紙体に熱硬化性樹脂を含浸させた後、加熱硬化して得ることができる。
基材繊維としては、セルロース繊維(パルプ)、アクリル繊維、アラミド繊維等を利用できる他、各種の合成繊維、再生繊維、無機繊維、天然繊維等を利用できる。通常、この基材繊維は、平均長さ0.5〜5mm、平均径0.1〜6μmのものが用いられる。
充填材としては、摩擦調整剤としてのカシューダスト、固体潤滑剤としてのグラファイト及び/又は二硫化モリブデン、体質顔料としてのケイソウ土等を用いることができる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。更に、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂及び/又はその変性樹脂を用いることができる。
〔実施の形態〕
以下では、本発明を実施の形態によって説明する。尚、各実施の形態に共通する説明は省略する。
[実施の形態1]
実施の形態1の湿式摩擦材1(図1−図2参照)は、円周方向にウェーブを有するコアプレート2と、コアプレート2の主面21(表側の主面21A及び裏側の主面21Bの両面)に配設された摩擦部材3と、を備える。
コアプレート2は、NCH780製であり、金型を用いた加圧維持により、円周方向のウェーブが賦形されている。また、円周方向のウェーブは、コアプレート2を、8等分した位置の各々が交互に表側又は裏側へ突出するように賦形されて、偏極部位の数は8ヶ所とされている。
更に、ウェーブの各偏極部位の偏極量D(コアプレート2の厚さ中心から、コアプレート2表面の各偏極部位までの距離)は、0.05mm以上0.2mm以下の範囲とされている。
また、コアプレート2は、その内周に歯車状に形成されたスプライン内歯25を有している。スプライン内歯25は、湿式摩擦材1に対して回転軸となるハブの外周に配置されたスプラインと噛み合うことができるように配設される。そして、コアプレート2の外径Tと、コアプレート2の内径T(スプライン内歯25を除いたコアプレート2の内周によって規定される直径)との比T/Tは1.02〜6とされている。この形状により、摩擦部材3を配置する主面21の面積を必要十分に確保できる。更に、コアプレート2の厚さは0.3〜14.5mmとされている。
更に、コアプレート2は、表裏の両方の主面21に複数のセグメントピース31が接合されており、セグメントピース31の集合体として摩擦部材3を形成している。
各セグメントピース31は、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって広がる概略弧状の形状をなしている。そして、複数枚のセグメントピース31は、所定の間隔を隔てて、コアプレート2上に全体として環状になるように配列されている。また、セグメントピース31同士の間に形成された間隙は、油溝4とされている。
また、油溝4は、各セグメントピース31が、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって広がる概略弧状の形状をなしているために、溝幅がコアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって狭窄された形状となっている。具体的には、油溝4は、狭窄開始部41の溝幅Wは、2mm以上5mm以下の範囲とされ、狭窄終了部42の溝幅Wは、1.0mm以上2.5mm以下の範囲とされており、溝幅の比W/Wは0.5以下の範囲とされている。
即ち、実施の形態1の湿式摩擦材1は、コアプレート2が円周方向にウェーブを有するため、セパレータプレートと湿式摩擦材1との近接面積は、ウェーブを有しないときに比べて大幅にその面積は少なくなっている。このため、低回転時に、セパレータプレートと湿式摩擦材1は相互に影響を受け難くなるためセパレータプレートと湿式摩擦材1との間に発生する引き摺りトルクを低減できる。
ここで、湿式摩擦材1とセパレータプレートとの相対回転数が、例えば、2000rpm以上の高回転になると、遠心力が大きく働くために湿式摩擦材1とセパレータプレート間の潤滑油が欠乏しやすい状態になり引き摺りトルクは増加する傾向にある。この際、実施の形態1の湿式摩擦材1では、溝幅がコアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって狭窄された油溝4を有することにより、潤滑油が摩擦部材3の表面に滞在しやすくできる。それにより、高回転時に、湿式摩擦材1とセパレータプレートとを引き剥がして両者間の潤滑を促がし、これらの固体接触を抑制することによって、湿式摩擦材1とセパレータプレートとの間の引き摺りトルクを低減できる。
このようにして、円周方向にウェーブによって低回転時の引き摺りトルクを低減するとともに、狭窄された油溝4によって高回転時の引き摺りトルクを低減して、低回転から高回転に至る幅広い回転域で効果的に引き摺りトルクを低減できる。
[実施の形態2]
実施の形態2の湿式摩擦材1(図3参照)は、狭窄終了部42の溝幅Wが0mmとされている点で、実施の形態1の湿式摩擦材1と異なる。
この実施の形態2の湿式摩擦材1(図3参照)は、円周方向にウェーブを有するコアプレート2と、コアプレート2の主面21(表側の主面21A及び裏側の主面21Bの両面)に配設された摩擦部材3と、を備える。
実施の形態2におけるコアプレート2は、表裏の両方の主面21に複数のセグメントピース31が接合されており、セグメントピース31の集合体として摩擦部材3を形成している。
各セグメントピース31は、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって広がる概略弧状の形状をなしている。そして、複数枚のセグメントピース31は、略三角形の油溝4となる部分を残して、隣接されたセグメントピース31同士は、その側面を密着して配設され、コアプレート2上に全体として環状になるように配列されている。
油溝4は、各セグメントピース31が、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって広がる概略弧状の形状をなしているために、溝幅がコアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって狭窄された形状となっている。具体的には、油溝4は、狭窄開始部41の溝幅Wは、2mm以上5mm以下の範囲とされ、狭窄終了部42の溝幅Wは0mmとされている。
即ち、実施の形態2の湿式摩擦材1も、結果として実施の形態1の湿式摩擦材1と同様の構成を有することから、前述のように、低回転から高回転に至る幅広い回転域で効果的に引き摺りトルクを低減して、優れた効果を発揮することができる。
[実施の形態3]
実施の形態3の湿式摩擦材1(図4参照)は、コアプレート2の表裏の両主面21に配設された摩擦部材3の摩擦面が、プレス加工されることで形成された複数の凹部を油溝4として備えている。即ち、実施の形態1及び2の湿式摩擦材1が、隣接されたセグメントピース31同士の間隙として油溝4を備える点において異なる。
この実施の形態3の湿式摩擦材1(図4参照)は、円周方向にウェーブを有するコアプレート2と、コアプレート2の主面21(表側の主面21A及び裏側の主面21Bの両面)に配設された摩擦部材3と、を備える。
実施の形態3におけるコアプレート2は、表裏の両方の主面21に、一枚の摩擦部材3を備えている。
摩擦部材3は、略等間隔で、その摩擦面がプレス加工されて形成された複数の凹部を有しており、この凹部が油溝4とされている(図4の拡大図F2参照)。一方、摩擦部材3のうちの摩擦面がプレス加工されていない部位は、凸部として残存され、島状部分31’とされている。島状部分31’は、コアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって広がる概略弧状の形状をなしている。
上記油溝4は、溝幅がコアプレート2の内周2A側から外周2B側へ向かって狭窄された形状となっている。具体的には、油溝4は、狭窄開始部41の溝幅Wは、2mm以上5mm以下の範囲とされ、狭窄終了部42の溝幅Wは、0mm以上2.5mm以下の範囲とされており、溝幅の比W/Wは0.5以下の範囲とされている。
即ち、実施の形態3の湿式摩擦材1も、結果として実施の形態1の湿式摩擦材1と同様の構成を有することから、前述のように、低回転から高回転に至る幅広い回転域で効果的に引き摺りトルクを低減して、優れた効果を発揮することができる。
〔試験例〕
以下では、本発明を試験例によって説明する。
[1]湿式摩擦材
表1に示す各構成を備えた試験例1乃至3の各湿式摩擦材を調製した。
(1)コアプレート
前述の実施の形態1の形状を有し、NCH780製、板厚0.96mm、外径T158mm、内径T144mmの平板リング状のコアプレート2を用意した。
このうち、試験例2のコアプレートは、下記表1に示すように、「円周方向のウェーブ」を有する。この「円周方向のウェーブ」は、コアプレート2を11等分した位置の各々が交互に表側又は裏側へ突出するように賦形されて、11ヶ所の偏極部位を有する形態である。その偏極量Dは0.13mmである。
(2)セグメントピース
各セグメントピース31は、コアプレート2の表裏の主面21A及び21Bに、加圧加熱により接合されて、表1に示すように、各湿式摩擦材の概略平面形状は、各々図6又は図7とされている。各セグメントピース31は、その径方向の幅(外周側凸部端を通る最大径と内周側の凸部端を通る最少径の間隔)は6mmである。
更に、試験例3のセグメントピース31はその形状及び配置により「狭窄された油溝」を有する。この「狭窄された油溝」は、片方の主面21に40ピース(両面で80ピース)のセグメントピース31の各々の隣接された間隔として形成されている。油溝4の狭窄開始部41の溝幅Wが4mm、狭窄終了部42の溝幅Wが1mm、比W/Wが0.25である。また、狭窄開始部41から狭窄終了部42までの溝長Wが4mmであり、比W/Wは1である。更に、狭窄部位の長さ(油溝4の一定幅部分の長さ、つまりW2の径方向長さ)は1mmである。
尚、各セグメントピース31は、パルプ及びアラミド繊維等の繊維基材と、カシューダスト等の摩擦調整剤と、珪藻土等の充填剤と、を抄造して得られた抄紙体に、熱可硬化性樹脂(樹脂結合剤)を含浸させて加熱硬化したものである。
また、図6及び図7における矢印Xは、回転方向を表す。更に、図7における矢印Xは、この形態において湿式摩擦材が矢印X方向に回転された場合に潤滑油が抜けやすい方向を示している。
Figure 0006151420
[2]引き摺りトルクと回転数との相関
上記[1]で得られた試験例1乃至3の湿式摩擦材1を、各々3枚用いて、下記条件下でSAE摩擦試験機により、その回転数500−3000rpmの間で測定した。得られた結果を図8(図8は縦軸上側程、引き摺りトルクが大きいことを示す)にグラフにして示した。
自動変速機潤滑油(Automatic Transmission Fluid、「ATF」は出光興産株式会社の登録商標であるが、ここでは当該登録商標とは無関係に以下「ATF」と略す。)油温:40℃、ATF油量:1000mL/分(軸芯潤滑無し)、パッククリアランス:0.20mm/枚の環境下で、試験体の湿式摩擦材1を3枚セットし、回転速度を500〜3000rpmまで変化させ、500rpm、1500rpm、2000rpm、2500rpm、3000rpmの6点において引き摺りトルク(N・m)を測定した。また、測定時間は15秒/各回転、繰返し回数は5回とした。
[3]試験例の効果
表1及び図8の結果から、試験例1は、円周方向のウェーブ及び狭窄された油溝の両方の構成を有さない形態である。この試験例1は、低回転域から中回転域(特に500〜2000rpm)の範囲において特に高い引き摺りトルクを生じていることが分かる。そして、高回転になるに従い、引き摺りトルクは低減されることが分かる。
また、試験例2は、円周方向のウェーブを有するが、狭窄された油溝を有さない形態である。この試験例2は、低回転域から中回転域(特に500〜2000rpm)の範囲において、試験例1に比べて引き摺りトルクが低減されていることが分かる。特に500〜1500rpmの低回転域ではその効果が顕著である。しかしながら、高回転になるに従い、引き摺りトルクが上昇し、約2250rpm以上の高回転域では、ウェーブを有さない試験例1よりも引き摺りトルクが大きくなってしまうことが分かる。
更に、試験例3は、狭窄された油溝を有するが、円周方向のウェーブを有さない形態である。この試験例3は、低回転から高回転の全域において、試験例1とほとんど同様な傾向を示しており、試験例1に比べて回転全域で引き摺りトルクを低減する効果が僅かに大きいことが分かる。
尚、本発明においては、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
本発明の湿式摩擦材の用途は特に限定されず、例えば、自動車(四輪自動車、二輪自動車等)、鉄道車両、船舶、飛行機等において広く適用される。このうち自動車用品としては、自動変速機(オートマチックトランスミッション、AT)に好適に用いられる。本湿式摩擦材は、変速機内で1枚のみ用いられてもよく、複数枚が用いられてもよいが、複数枚が用いられることが好ましい。本湿式摩擦材は、1つの変速機内でより多く用いられる方が、積算的に大きな効果を得ることができる。即ち、湿式摩擦材の利用枚数が多い湿式多板クラッチにおいてより効果的に引き摺りトルクを低減できる。
1;湿式摩擦材、
2;コアプレート、21;主面、21A;表側の主面、21B;裏側の主面、2A;コアプレートの内周側、2B;コアプレートの外周側、25;スプライン内歯、
3;摩擦部材、31;セグメントピース、31’;島状部分、
4;油溝、41;狭窄開始部、42;狭窄終了部、
5;セパレータプレート、
D;偏極量、W1;狭窄開始部の溝幅、W2;狭窄終了部の溝幅、W3;狭窄開始部から狭窄終了部までの溝長。

Claims (2)

  1. 円周方向にウェーブを有しない平板リング形状のコアプレートと、
    前記コアプレートの主面に、複数の油溝を形成して略リング状となるように配設された摩擦部材と、を備えた湿式摩擦材であって、
    下記(1)又は下記(2)の形態を備えており、
    全ての前記摩擦部材の外周側に形成された凸部が2つであり、同凹部は3つであり、
    全ての前記摩擦部材の内周側に形成された凸部は1つであり、同凹部は2つであり、
    前記油溝は、いずれも、溝幅が前記コアプレートの内周側から外周側へ向かって狭窄された形状であることを特徴とする湿式摩擦材。
    (1)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材は、複数のセグメントピースからなり、前記セグメントピース同士がこれらの間に前記油溝を形成するように配置された形態。
    (2)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材の摩擦面が、プレス加工されることで形成された複数の凹部を前記油溝として備えた形態。
  2. 円周方向にウェーブを有しない平板リング形状のコアプレートと、
    前記コアプレートの主面に、複数の油溝を形成して略リング状となるように配設された摩擦部材と、を備えた湿式摩擦材であって、
    下記(1)又は下記(2)の形態を備えており、
    前記摩擦部材のうちの1種は、前記1種の前記摩擦部材の外周側に形成された凸部が2つであり、同凹部が3つであり、前記1種の前記摩擦部材の内周側に形成された凸部は1つであり、同凹部は2つであり、
    前記摩擦部材のうちの他種は、前記他種の前記摩擦部材の外周側に形成された凸部が2つであり、同凹部が1つであり、前記他種の前記摩擦部材の内周側に形成された凸部が3つであり、同凹部が2つであり、
    前記1種の前記摩擦部材と前記他種の前記摩擦部材とが交互に配設されており、
    前記油溝は、いずれも、溝幅が前記コアプレートの内周側から外周側へ向かって同幅の右傾斜形状又は左傾斜形状であり、前記右傾斜形状油溝及び左傾斜形状油溝が交互に配設されていることを特徴とする湿式摩擦材。
    (1)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材は、複数のセグメントピースからなり、前記セグメントピース同士がこれらの間に前記油溝を形成するように配置された形態。
    (2)前記コアプレートの前記主面に配設された前記摩擦部材の摩擦面が、プレス加工されることで形成された複数の凹部を前記油溝として備えた形態。
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