JP6150624B2 - 電力制御装置 - Google Patents
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Description
(1)まず、「建物全体の消費電力を一定以下に抑える制御」がある。その一例が、いわゆる「デマンド制御」と称されるものである。
(2)又、「一定の期間を設定して電力使用者からの消費電力の変更を許容する制御」がある。
(3)さらに、「ある部分の消費電力を上げると、他の部分の消費電力を下げて全体として消費電力を設定された消費電力の範囲内に保つ制御」がある。
まず、「建物全体の消費電力を一定以下に抑える制御」であるが、上記したように、その一例として、「デマンド制御」がある。一般に、「デマンド制御」の場合には、電力契約毎(多くは建物毎)に電力計を設け、その電力計の消費電力、例えば、「30分消費電力」が、予め設定された設定値を超えないような制御を行う。
その際、「優先度」という概念はなく、一般的には、空調のコンプレッサの運転制御を行うことにより、消費電力を制御するようにしている。
尚、上記(1)、(2)、(3)は専ら消費電力を制御する場合のものであるが、各種発電機器が組み込まれている場合には、消費電力及び又は発電の度合いをも制御することになる。
まず、「建物全体の消費電力値を一定以下に抑える制御」の場合には、電力使用者の意向が消費電力の変更に反映されることはなく、その結果、電力使用者側に不満が発生し、それに起因して運用に支障を来すことがあった。
又、この場合は、「瞬時値」の制御であり、一定期間内の消費電力若しくは電力料金を制御できないという問題があった。
又、制御が建物単位であるため、管理が大雑把になってしまうという問題もあった。
次に、「一定の期間を設定して使用者からの消費電力の変更を許容する制御」の場合であるが、この場合には、数多くの電力使用者によって頻繁に補正機能が実行されると、設備の目標消費電力を超えてしまうおそれがあった。
さらに、「ある部分の消費電力を上げると、他の部分の消費電力を下げて全体として消費電力を設定された消費電力の範囲内に保つ制御」の場合には、どのような指標の下に消費電力を変更するのかが曖昧であった。
又、例えば、照明機器には多数の種類があり、調光指令による消費電力と照度の変化の仕様も様々異なっている。よって、他の部分の消費電力を下げるといっても、その結果、例えば、「照度が落ち過ぎる」、「消費電力が制御仕切れない」という事態が生じてしまうことがあった。
又、請求項2による電力制御装置は、請求項1記載の電力制御装置において、上位グループは下位グループ又は制御対象機器の優先度が自身のグループの優先度より低い場合か等しい場合に、消費電力及び又は供給電力を管理するものであることを特徴とするものである。
又、請求項3による電力制御装置は、請求項1又は請求項2記載の電力制御装置において、上記制御対象機器又は上記グループは複数のグループに所属可能であることを特徴とするものである。
又、請求項4による電力制御装置は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の電力制御装置において、上記制御対象機器又は上記グループは「1」個以上の電力制御パラメータを有することを特徴とするものである。
又、請求項5による電力制御装置は、請求項4記載の電力制御装置において、上記設定電力パラメータは、「ピーク消費電力(30分デマンド)」、「ピーク発電電力」、「ある期間内の積算消費電力」、「ある期間内の積算発電電力」、「その他電力の売買に関する電力値に係る事項」の内の少なくとも一つであることを特徴とするものである。
又、請求項6による電力制御装置は、請求項5記載の電力制御装置において、上記消費電力は、現時点での瞬時消費電力又は任意の所定期間積算の消費電力であることを特徴とするものである。
又、請求項7による電力制御装置は、請求項5又は請求項6記載の電力制御装置において、上記消費電力は変更可能であることを特徴とするものである。
又、請求項8による電力制御装置は、請求項1〜請求項7の何れかに記載の電力制御装置において、上記制御対象機器には消費機器と発電機器とがあることを特徴とするものである。
又、請求項2による電力制御装置によると、請求項1記載の電力制御装置において、上記階層的なグループ分けは、複数の下位グループがあり、これら複数の下位グループを束ねる上位グループがあり、以下、階層的に構成されているので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項3による電力制御装置によると、請求項2記載の電力制御装置において、上位グループは自身が束ねた複数の下位グループの消費電力及び又は供給電力を管理するように構成されているので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項4による電力制御装置によると、請求項2又は請求項3記載の電力制御装置において、上位グループは下位グループ又は制御対象機器の優先度が自身のグループの優先度より低い場合か等しい場合に、消費電力及び又は供給電力を管理するように構成されているので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項5による電力制御装置によると、請求項1〜請求項4の何れかに記載の電力制御装置において、上記制御対象機器又は上記グループは複数のグループに所属可能に構成されているので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項6による電力制御装置によると、請求項1〜請求項5の何れかに記載の電力制御装置において、上記電力制御パラメータは、上記各グループ相互間の優先度を示す「優先度パラメータ」と設定電力を示す「設定電力パラメータ」とから構成されているので、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項7による電力制御装置によると、請求項1〜請求項6の何れかに記載の電力制御装置において、上記制御対象機器又は上記グループは「0」個以上の電力制御パラメータを有する構成になっているので、例えば、複数の電力制御パラメータを使用することにより様々な制御が可能となり、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項8による電力制御装置によると、請求項6又は請求項7記載の電力制御装置において、上記設定電力パラメータは、「ピーク消費電力(30分デマンド)」、「ピーク発電電力」、「ある期間内の積算消費電力」、「ある期間内の積算発電電力」、「その他電力の売買に関する電力値に係る事項」の内の少なくとも一つである構成になっているので、状況に応じて所望の設定電力パラメータを設定することができ、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項9による電力制御装置によると、請求項8記載の電力制御装置において、 上記消費電力は、現時点での瞬時消費電力又は任意の所定期間積算の消費電力である構成になっているので、状況に応じて瞬時消費電力又は任意の所定期間積算の消費電力を選択することができ、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項10による電力制御装置によると、請求項8又は請求項9記載の電力制御装置において、上記消費電力は変更可能な構成になっているので、状況に応じて所望の設定電力パラメータを設定することができ、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、請求項11による電力制御装置によると、請求項1〜請求項9の何れかに記載の電力制御装置において、上記制御対象機器には消費機器と発電機器とがある構成になっているので、消費電力だけでなく供給電力についても制御することになり、上記効果をより確実なものとすることができる。
尚、この実施の形態においては、制御対象機器として複数の照明機器、電気機器等の消費機器をのみを例に挙げて説明しているが、それに各種発電機器を制御対象機器として加える場合もある。上記発電機器としては、例えば、太陽光パネル、風力発電機、等が想定され、又、それに付随する蓄電池等の蓄電機器等も含まれる。又、消費機器としても、照明機器、電気機器以外に、空調機器、等様々な機器がある。
又、各種発電機器を制御対象機器として加える場合には、消費電力を制御するだけでなく、供給電力(発電機のオン/オフを含んだ発電の度合い、蓄電池から放出される電力の量、等)をも制御することになる。
まず、建屋1があり、この建屋1は、一階3と、二階5と、一階3と二階5に連続して設けられた昇降機室7とから構成されている。
尚、実際には、一階3、二階5には、他にも空調機器等の各種制御対象機器が設置されており、又、昇降機室7内にも、昇降機、空調機器等の各種制御対象機器が設置されているが、説明の都合上図示及び説明を省略している。
尚、グループが上位化するにしたがって「+」の数が増加するようになっている。
このように、本実施の形態の場合には、上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の複数の制御対象機器を階層的にグループ化しているものである。
て、「電力制御パラメータ」が付与されている。この「電力制御パラメータ」は、上記各制御対象機器相互間、各グループ相互間の「優先度」を示す「優先度パラメータ」と、設定電力を示す「設定電力パラメータ」とから構成されている。より具体的には、例えば、「ピーク消費電力:110kw、優先度:10」、「1ヶ月積算消費電力:2500kwh、優先度:9」、「1日消費電力:100kwh、優先度:7」といった表現(ベクトルのような表現)になる。
尚、各グループ、各制御対象機器に対して、複数の「電力制御パラメータ」を付与することも考えられる。例えば、あるグループに対して、「設定電力パラメータ」として、「ピーク消費電力」と「1ヶ月積算消費電力」の両方で規制を加えたいような場合である。
又、本実施の形態の場合には、同じレベルのグループ相互間、各制御対象機器相互間の優先度を問題にする例を説明しているが、異なるレベルのグループ相互間、各制御対象機器と各グループ相互間に優先度を設定するようなことも考えられる。
上記使用電力量(Eu)取得回路43は、上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の各制御対象機器、各グループによる実際の「使用電力」を取得するための回路である。
又、上記消費電力値(Ec)算出回路45は、上記使用電力量(Eu)取得回路43によって取得された使用電力に基づいて、各グループ、上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の各制御対象機器の消費電力を算出するための回路である。
上記制御電力量配分回路47は、例えば、上位グループで超過した消費電力を下位グループに分配するための回路である。
又、上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の各制御対象機器からの使用電力の情報は、上記制御機器インターフェイス53を介して電力制御装置33に入力されることになる。
又、上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の制御対象機器と制御機器インターフェイス53との間の通信はLAN等が使用されることになる。
図5は全体の制御を示すフローチャートであり、まず、全てのグループの「使用電力量(Eu)」を取得し、その後、階層的に構成されているグループの上層から順番に、次の(1)、(2)、(3)に示す処理を行う。そして、全てのグループに対して、(1)、(2)、(3)の処理が終了した後、グループに所属している上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の制御対象機器に対して、渡された制御電力量を基に制御、すなわち、既に説明したような「照度を落とす指令」、「オン/オフを制御する指令」、「オン時間を減少させる指令」、等の制御が実行されることになる。
(1)「消費電力値(Ec)」を算出する。
(2)確認中のグループの電力制御の「設定電力(Es)」と算出した「消費電力値(Ec)」を比較する。
(3)「消費電力値(Ec)」が「設定電力(Es)」より大きい場合に下位グループに制御電力量(超過分)を渡す。
以下、順次説明する。
尚、この使用電力量(Eu)の取得に関しては、図6、図7を参照して、追って、詳細に説明する。
次に、ステップS2に移行して、親グループPGr(i)(j)の階層別の要素番号「i」を「1」とする。
尚、この場合は、親グループPGr(i)(j)の「+」の数が多い方から階層別に確認していく。したがって、本実施の形態の場合には、「++++」のレベルからの確認となり、最終的には、「+」のレベルでの確認に至る。
ここでいう「親グループPGr(i)(j)の要素番号「i」が最後の要素を超えた」とは、本実施の形態の場合には、「++++」から「+」までの確認が終了したことを意味する。
これに対して、グループPGr(i)(j)の要素番号「i」が最後の要素を超えていないと判別された場合は、ステップS5に移行する。
尚、ステップS4の電力量の制御に関しては、追って、図10を参照して詳しく説明する。
尚、この場合には、親グループPGr(i)(j)の同じ「+」の数の階層内で順番に確認する。例えば、「++++」レベルでの確認の場合には、図1に示すように、「グループ++++1」だけであるので、「j」は「1」のみである。又、「+++」レベルでの確認の場合には、図1に示すように、「グループ+++1」、「グループ+++2」の二つがあるので、「j」は順次「1」、「2」となる。
このステップS6においては、親グループPGr(i)(j)の要素番号「j」が最後の要素を超えたか否かが判別される。親グループPGr(i)(j)の要素番号「j」が最後の要素を超えたと判別された場合には、ステップS7に移行する。このステップS7においては、親グループPGr(i)(j)の要素番号「i」を「1」増やす。そして、既に説明したステップS3に戻ることになる。
以下、「グループ++++」から「グループ+」までの確認が順次行われる。
尚、この消費電力値(Ec)(i)(j)の算出に関しては、追って、図8を参照して詳細に説明する。
次に、ステップS9に移行する。このステップS9においては、設定電力(Es)(i)(j)と消費電力値(Ec)(i)(j)とを対比する。設定電力(Es)(i)(j)は「電力制御パラメータ」に設定されている値である。
尚、この対比においては、同じ系統の要素同志を対比することになる。
尚、この制御電力量を配分に関しては、追って、図9を参照して詳細に説明する。
以下、同じ階層の次のグループの確認が行われる。
そして、同じ階層の全てのグループの確認が終了したら、既に説明したステップS6、ステップS7を経由して、次の階層のグループに移行することになる。
以下、「グループ++++」から「グループ+」までの確認が順次行われる。
尚、この場合、先に行われた「グループ++++」のレベルでの対比の結果、ステップS11の配分処理が行われている場合には、その分配後の状態で、「グループ+++」のレベルでの対比が行われることになる。これは以降の処理においても同様である。
まず、ステップS21において、グループGr(i)の要素番号「i」を「1」とする。
尚、ここでいうグループGr(i)の要素番号「i」とは、図1における最下位のグループ番号である。すなわち、図1には、グループ1〜グループ9があり、よって、グループGr(i)の要素番号「i」は「1」〜「9」に変化していくことになる。
次いで、ステップS22に移行して、グループGr(i)の要素番号「i」が最後の要素を超えたか否かが判別される。グループGr(i)の要素番号「i」が最後の要素を超えたと判別された場合には、図7のステップS29に移行する。これに対して、グループGr(i)の要素番号「i」が最後の要素を超えていないと判別された場合には、ステップS23に移行する。
尚、ここでいう制御対象機器Co(i)(j)の要素番号「i」、「j」であるが、要素番号「i」は、既に説明したグループGr(i)の要素番号「i」と同様に、図1における最下位のグループ番号、すなわち、グループ1〜グループ9である。又、要素番号「j」は、各グループ内に複数の制御対象機器がある場合にその何れかを特定するためのものである。例えば、図1に示すように、グループ4の場合には、第4照明機器15、第5照明機器17があり、これらをそれぞれ「j=1」、「j=2」として特定することになる。グループ7の場合も同様である。
次いで、ステップS24に移行する。ステップS24においては、制御対象機器Co(i)(j)の要素番号「j」が最後の番号を超えたか否かが判別される。制御対象機器Co(i)(j)の要素番号「j」が最後の番号を超えたと判別された場合には、ステップS28に移行する。このステップと28においては、グループGr(i)の要素番号「i」を「1」増やす処理が実行される。その後、既に説明したステップと22に戻る。
尚、本実施の形態では、制御対象機器の中に各種発電機が含まれない例を挙げて説明しているが、各種発電機を含む例も考えられ、その場合には、消費電力ではなく発電電力が発生するので、上記ステップS26の処理においては、減算することになる。
次いで、ステップS27に移行する。このステップS27においては、制御対象機器Co(i)(j)の要素番号「j」を「1」増やす処理が実行される。そして、既に説明したステップS24に戻る。
尚、図6に示すステップS21〜S28までの処理によって、グループ1〜グループ9の使用電力量(Eu)を算出することができる。
尚、この場合には、親グループPGr(i)(j)の「+」の数が少ない方から階層別に確認していくことになる。すなわち、「グループ+」のレベル、「グループ++」のレベル、「グループ+++」のレベル、「グループ++++」のレベルの順で確認することになる。親グループPGr(i)(j)の階層別の要素番号「i」が「1」であるとは「グループ+」のレベルを確認することを意味する。
次いで、ステップS30に移行する。このステップS30においては、親グループPGr(i)(j)の階層別の要素番号「i」が最後の要素を超えたか否か、すなわち、「グループ++++」のレベルを超えたか否かが判別される。親グループPGr(i)(j)の階層別の要素番号「i」が最後の要素を超えたと判別された場合には、そのまま終了する。
尚、本実施の形態では、制御対象機器の中に各種発電機が含まれない例を挙げて説明しているが、各種発電機を含む例も考えられ、その場合には、消費電力ではなく発電電力が発生するので、上記ステップS36の処理においては、減算することになる。
以下、繰り返しになるが簡単に説明する。
その後、ステップS30において、親グループPGr(i)(j)の階層別の要素番号「i」が最後の要素、すなわち、「++++」のレベルを超えたと判別されてそのまま終了することになる。
尚、ここでいう消費電力値(Ec)(i)(j)とは、電力制御パラメータに設定されている設定電力(Es)(i)(j)と対比するための値であり、取得した使用電力量(Eu)に基づいて算出されるものである。
まず、ステップS41において、消費電力値(Ec)(i)(j)の設定を読み込む。すなわち、消費電力値(Ec)(i)(j)としては、例えば、「現時点での瞬時電力値」、「30分積算電力値」、「日内積算電力値」、「月内積算電力値」、「年内積算電力値」、「ある指定期間の積算電力値」等、様々な形態で表すことができる。この中から所定の設定を選択することになり、上記ステップS41の処理はこれを意味している。又、この場合には、予め設定されている電力制御パラメータの「設定電力」がどのような形態で表されているかに対応することになる。
次いで、ステップS43に移行して、設定条件により消費電力値(Ec)(i)(j)を補正する。すなわち、消費電力値(Ec)(i)(j)は、例えば、設定されたプログラム的なものにより、例えば、時間や季節等によって変更可能であり、ここでいう補正はそのような変更を意味している。
以上の処理によって、電力制御パラメータの「設定電力」と対比可能な消費電力値(Ec)(i)(j)を得ることができる。
この点に関して、若干説明すると、前述したように、一つのグループに対して複数の電力制御パラメータが設定されている可能性がある。例えば、「ピーク消費電力:110kw、優先度:10」、「1ヶ月積算消費電力:2500kwh、優先度:9」といった具合である。よって、その中から、自身のグループの設定電力(Es)と同じ系列の設定電力(Es)が設定されている電力制御パラメータを選択する必要があり、上記記載はこのことを意味している。
そして、その「優先度」の値に応じて、算出しておいた制御量を下位グループに割り振るものである。以下、順次説明する。
尚、既に説明したように、電力制御LCe(電力制御パラメータ)は、自身の設定電力(Es)と同じ系列の設定電力(Es)が設定されている電力制御LCe(電力制御パラメータ)を選択して確認する必要がある。又、「優先度」が高いほど割り振られる制御量は少なくなる。
次いで、ステップS55に移行して、制御量と設定電力(Es)を下位グループLGrに消費電力値(Ec)(i)(j)の増分として渡す。そして、終了する。
より具体的に説明すると、「グループ++++」のレベルでの超過分が「グループ+++」のレベルに分配され、その際、「グループ+++1」、「グループ+++2」相互間の「優先度」によって、その分配量を決定する。
以下、同様にして、下位のグループに超過分を分配していく。
まず、ステップS61において、グループGr(i)の要素番号(i)を「1」とする。次いで、ステップS62に移行して、グループGr(i)の要素番号(i)が最後の番号を超えたか否かが判別される。グループGr(i)の要素番号(i)が最後の番号を超えたと判別された場合には、そのまま終了する。
まず、上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の複数の制御対象機器を階層的にグループ化し、そのような構成の下に、各無制御対象機器とグループに対して、「優先度」と「設定電力」からなる電力制御パラメータを付与し、実際に使用している使用電力と、上記電力制御パラメータに基づいて、上記第1照明機器9、第2照明機器11、第3照明機器13、第4照明機器15、第5照明機器17、第6照明機器19、第7照明機器21、第1電気機器23、第2電気機器25、第3電気機器27、第4電気機器29、第8照明機器31等の複数の制御対象機器の消費電力を増減・制御するようにしているので、簡単な構成で所望の消費電力の管理を行うことができるようになった。
又、電力制御パラメータの「設定電力」は目標消費電力を意味しているものであり、よって、目標消費電力の範囲内でエネルギーの効率的な使用が可能となり、エネルギー消費量の低減を図ることができる。
又、予め設定された優先度と設定電力を考慮して制御しているので、上記したように、目標消費電力を超えるようなことはなく、電力管理者に一方的に不満をいだかせるようなこともない。
又、優先度を設定しているので、電力使用者の意向を組み入れることもできる。
まず、前記一実施の形態の場合には、二階建ての建屋を例に挙げて、そこに設置されている複数の照明機器、電気機器を制御するものとして説明したが、それに限定されるものではない。
又、前記一実施の形態の場合には、制御対象機器として、照明機器、電気機器を例に挙げて説明らしたが、それに限定されるものではなく、その他様々な機器が想定される。
又、前記一実施の形態の場合には、制御対象機器として、専ら電力を消費する照明機器、電気機器等の消費機器を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではない。例えば、各種発電機器(発電機、蓄電池、等)を制御対象機器の一つとして加えることも考えられる。
又、その場合において、消費機器と発電機器をそれぞれ別々のグループに所属させる場合と、混在させて所属させる場合がある。
又、各種発電機の場合は、電力の消費ではなく発電になるので、使用電力から発電により生じた電力を減算して、グループとしての使用電力を算出することになる。
又、その場合には、消費電力だけではなく、供給電力(発電機のオン/オフを含んだ発電の度合い、蓄電池から放出される電力の量、等)についても、制御の対象となる。
又、前記一実施の形態の場合には、同じレベルのグループ相互間、制御対象機器相互間で優位度を比較するようにしたが、それに限定されるものではなくき、異なるレベルのグループ相互間、グループと制御対象機器相互間で優先度を比較するようなことも考えられる。
その際、上位グループは下位グループ又は制御対象機器の優先度が自身のグループの優先度より低い場合か等しい場合に、消費電力及び又は供給電力(発電機のオン/オフを含んだ発電の度合い、蓄電池から放出される電力の量、等) を管理するように構成することが考えられる。
又、その際、上位グループを作成する際に、その上位グループに対して、優先度の低い下位グループを1つ以上設けることとする。そして、例えば、下位グループ又は制御対象機器の優先度が自身のグループの優先度より高い場合には、優先度の高い下位グループを除いて、その他の下位グループに分配することが考えられる。
又、前記一実施の形態の場合には、制御対象機器又はグループが複数のグループに所属するような構成は想定していないが、所属するような構成も想定される。その場合には、所属する複数のグループに跨って分配先の対象となる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
3 一階
5 二階
7 昇降機室
9 第1照明機器(制御対象機器)
11 第2照明機器(制御対象機器)
13 第3照明機器(制御対象機器)
15 第4照明機器(制御対象機器)
17 第5照明機器(制御対象機器)
19 第6照明機器(制御対象機器)
21 第7照明機器(制御対象機器)
23 第1電気機器(制御対象機器)
25 第2電気機器(制御対象機器)
27 第3電気機器(制御対象機器)
29 第4電気機器(制御対象機器)
31 第8照明機器(制御対象機器)
33 電力制御装置
Claims (8)
- 制御対象になっている複数の制御対象機器を階層的にグループ分けし、上記各制御対象機器と各グループに電力制御パラメータを付与し、実際に使用されている使用電力と上記電力制御パラメータに基づいて各制御対象機器の消費電力及び又は供給電力を制御するようにし、
上記階層的なグループ分けは、複数の下位グループがあり、これら複数の下位グループの内の任意の下位グループを束ねてなる又は単独の下位グループからなる上位グループがあり、以下、階層的に構成されたものであり、
上位グループは自身に属する下位グループの消費電力及び又は供給電力を管理するものであり、
上記電力制御パラメータは上記各グループ相互間又は上記制御対象機器相互間又は上記グループと上記制御対象機器相互間の優先度を示す「優先度パラメータ」と設定電力を示す「設定電力パラメータ」とから構成されており、
上位グループで上記設定電力パラメータに基づいて特定される設定電力を超過した消費電力を上記優先度パラメータに基づいて下位グループに制御量として分配することを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1記載の電力制御装置において、
上位グループは下位グループ又は制御対象機器の優先度が自身のグループの優先度より低い場合か等しい場合に、消費電力及び又は供給電力を管理するものであることを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1又は請求項2記載の電力制御装置において、
上記制御対象機器又は上記グループは複数のグループに所属可能であることを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載の電力制御装置において、
上記制御対象機器又は上記グループは「1」個以上の電力制御パラメータを有することを特徴とする電力制御装置。 - 請求項4記載の電力制御装置において、
上記設定電力パラメータは、「ピーク消費電力(30分デマンド)」、「ピーク発電電力」、「ある期間内の積算消費電力」、「ある期間内の積算発電電力」、「その他電力の売買に関する電力値に係る事項」の内の少なくとも一つであることを特徴とする電力制御装置。 - 請求項5記載の電力制御装置において、
上記消費電力は、現時点での瞬時消費電力又は任意の所定期間積算の消費電力であることを特徴とする電力制御装置。 - 請求項5又は請求項6記載の電力制御装置において、
上記消費電力は変更可能であることを特徴とする電力制御装置。 - 請求項1〜請求項7の何れかに記載の電力制御装置において、
上記制御対象機器には消費機器と発電機器とがあることを特徴とする電力制御装置。
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