JP2010279238A - 系統監視制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】分散型電源が漸次追加接続される電力系統であっても電力系統全体を安定して監視制御でき、しかも膨大な数の需要家の監視制御も実現可能な系統監視制御システムを提供することにある。
【解決手段】電力系統11の刻々と変化する使用電力を監視し電力系統11の電力の流れを制御する監視制御センター22を頂点として、電力の流れに沿って上流側から下流側に放射状に通信路21を形成し、電力の流れの分岐点であるノード23にそれぞれ監視制御器24を配置し、監視制御器24は通信路21を介して同一の情報形式で1階層上の監視制御器24及び1階層下の監視制御器24との通信を行い、1階層下の監視制御器24からの情報及び自己の監視制御機器24の情報を集約して1階層上の監視制御器24に報告し、1階層上の監視制御器24からの指令値を自己の監視制御機器24及び1階層下の監視制御器に指令値を配分する。
【選択図】図1
【解決手段】電力系統11の刻々と変化する使用電力を監視し電力系統11の電力の流れを制御する監視制御センター22を頂点として、電力の流れに沿って上流側から下流側に放射状に通信路21を形成し、電力の流れの分岐点であるノード23にそれぞれ監視制御器24を配置し、監視制御器24は通信路21を介して同一の情報形式で1階層上の監視制御器24及び1階層下の監視制御器24との通信を行い、1階層下の監視制御器24からの情報及び自己の監視制御機器24の情報を集約して1階層上の監視制御器24に報告し、1階層上の監視制御器24からの指令値を自己の監視制御機器24及び1階層下の監視制御器に指令値を配分する。
【選択図】図1
Description
本発明は、分散型電源が大量に導入された電力系統を監視制御する系統監視制御システムに関する。
環境への意識の高まる中、低炭素社会の実現に貢献するために、電力の供給面における低炭素化に取り組むことは電力会社として必須の課題である。そこで、太陽光発電や風力発電などの分散型電源を電力系統に導入することが推進されている。分散型電源が電力系統に大量に導入された場合においても、電力系統の周波数を所定の範囲に維持し電力供給が安定して行えるようにするための電力系統の安定化の重要性が高まっている。すなわち、分散型電源のより効率的・安定的な系統連系に関する技術の重要性が高まっている。
これまで、分散型電源の系統連系方法や制御手法としては、配電系統の停電時にも分散型電源の運転効率を高く維持でき、事故復旧動作時に配電系統が早急に電力を必要とする場合には迅速に電力を分散型電源から供給できるようにしたもの(特許文献1参照)や、太陽光発電等の分散型電源が多数並列されている配電系統において、配電系統が作業等のために臨時に系統変更された場合でも、地絡等の事故が発生したときに解列させる分散型電源をその時の系統状態に応じて必要最小限に抑えることができるようにし、これにより事故による影響を常に最小限にするようにしたものがある(特許文献2参照)。
また、監視センターは、電力供給システムの状況を集中的に監視し、発電機の起動、停止の優先順位を決定し、発電機とその起動、停止の優先順位との対応関係を表す起動順位対応情報、停止順位対応情報を電力供給システムに伝達し、必ずしも余寿命を推定しなくても、発電機の起動、停止の回数および稼働時間がほぼ同一になるようにすることで発電機の寿命を揃え、分散型電源としての寿命を最大限に発揮させることができるようにしたものがある(特許文献3参照)。
あるいは、電力系統の需給バランスの結果である周波数を需要側で検出し、定格周波数からの周波数変動分に基づいて、自律的に消費電力を制御することにより、電力系統の周波数を一定に保つことができるようにしたものがある(特許文献4参照)。
しかし、これまでの電力系統は、分散型電源の存在を前提として、電力系統の周波数を所定の範囲に維持し安定して電力供給を行えるようには構成されておらず、現時点では有効な分散型電源の系統連系の制御手法が確立されていない。また、電力系統へ非常に大量の分散型電源が接続された場合においては、特許文献1、2、3のように、個々の分散型電源もしくは配電線単位で独立に行う個別の系統連系制御であり、このような系統連系制御では電力系統の安定化へ悪影響を与える可能性がある。
例えば、大量の分散型電源の情報を監視センターで一括して監視する場合には、監視センターから見たデータ数が膨大となり、事実上、一括して監視することができない。また、分散型電源毎に個別に監視制御すると、前述したように電力系統の安定化に悪影響を与える可能性がある。
本発明の目的は、分散型電源が漸次追加接続される電力系統であっても電力系統全体を安定して監視制御でき、しかも膨大な数の需要家の監視制御も実現可能な系統監視制御システムを提供することにある。
請求項1の発明に係わる系統監視制御システムは、電力系統の刻々と変化する使用電力を監視し前記電力系統の電力の流れを制御する監視制御センターと、前記監視制御センターを頂点として電力の流れに沿って上流側から下流側に放射状に形成された通信路と、前記電力系統の電力の流れの分岐点であるノードの中のいくつかにそれぞれ配置され前記通信路を介して1階層上の上流側及び1階層下の下流側との通信を行う監視制御器とを備え、前記監視制御器は、同一の情報形式で1階層上の監視制御器及び1階層下の監視制御器との通信を行い、1階層下の監視制御器からの情報及び自己の監視制御機器の情報を集約して1階層上の監視制御器に報告し、1階層上の監視制御器からの指令値を自己の監視制御機器及び1階層下の監視制御器に配分することを特徴とする。
請求項2の発明に係わる系統監視制御システムは、請求項1の発明において、1階層下の監視制御器からの情報及び自己の監視制御機器の情報を集約して1階層上の監視制御器に報告する情報形式は、その階層のノードでの現在の需要状態、需要調整可能幅、予測需要、需要の変動幅のうち、少なくとも現在の需要調整可能幅を含んだ情報形式であることを特徴とする。
請求項3の発明に係わる系統監視制御システムは、請求項1または2の発明において、1階層上の監視制御器からの指令値に自己の監視制御機器への指令値を加味して1階層下の監視制御器に指令値を配分する情報形式は、その階層の1階層下のノードへの需要変更依頼、その他の制御信号、自律制御機器への制御幅・ゲイン指定のうち、少なくとも需要変更依頼を含んだ情報形式であることを特徴とする。
請求項4の発明に係わる系統監視制御システムは、請求項2の発明において、前記監視制御器は、1階層下の監視制御器からの発電電力に基づき最適負荷配分で発電コスト情報を集約し、集約した発電コスト情報を前記情報形式に含めて1階層上の監視制御器に報告することを特徴とする。
請求項5の発明に係わる系統監視制御システムは、請求項4の発明において、前記監視制御器は、1階層上の監視制御器からの指令値を前記集約した発電コスト情報に基づく最適負荷配分とし、前記情報形式に含めて1階層下の監視制御器に指令値を配分することを特徴とする。
本発明によれば、電力系統の電力の流れの分岐点であるノードにそれぞれ監視制御器を設け、監視制御器は、通信路を介して、同一または同等の情報形式で1階層上の監視制御器及び1階層下の監視制御器との通信を行い、1階層下の監視制御器からの情報及び自己の監視制御機器の情報を集約して1階層上の監視制御器に報告し、1階層上の監視制御器からの指令値になるように1階層下の監視制御器に指令値を配分するので、個々の監視制御器は情報の集約と指令値の分配を行うだけで、監視制御センターから膨大な数の需要家の監視制御が実現可能となる。
また、1階層下の監視制御器からの発電電力に基づき最適負荷配分で発電コスト情報を集約して1階層上の監視制御器に報告し、1階層上の監視制御器からの指令値を集約した発電コスト情報に基づく最適負荷配分として1階層下の監視制御器に配分するので、末端のノードからボトムアップで発電コスト情報の集約を行い、その次に最上位のノードからトップダウンで最適負荷配分を実行できる。また、一般には最適負荷配分等の最適化計算を複数ノードに分散して実施する場合にはノード間の情報交換を繰り返し行う収束計算が必要とされることが多いが、本方式では繰り返し計算は不要であり監視制御器での計算時間を把握し易い。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる系統監視制御システムの構成図、図2は本発明の実施の形態におけるノードでの情報の通信処理の説明図、図3はノードでの通信の情報形式の説明図、図4は本発明の実施の形態に係わる系統監視制御システムが提供される電力系統の系統構成図である。
図4において、電力系統11には発電所12の発電機が系統連系され、電力系統に接続された負荷13に電力を供給している。現状では、負荷13の変動により発電所12の発電機の出力を変化させて、電力系統の周波数を所定の範囲に維持し、負荷13の消費電力に見合う電力を発電所12の発電機から供給している。つまり、負荷13は電力系統の要求する需要電力の変動要因であり、その需要電力の変動に対して発電所12は制御リソースとして発電電力を制御して、電力の需給バランスを図るようにしている。
このような電力系統11に対し、最近は分散型電源14が系統連系されるようになっている。分散型電源14は、例えば太陽光発電や風力発電などであり、気象条件によって発電電力が左右されるので、電力系統11にとっては要求する需要電力の変動要因に等しい。分散型電源14が大量に系統連系されると、発電所12の発電電力の制御だけでは電力の需給バランスを図ることは難しくなるので、電力貯蔵装置15や可制御負荷16を接続し、これらを制御リソースとして分散型電源14での発電電力に応じて制御し、電力系統11全体の電力の需給バランスを図るようにする。
電力貯蔵装置15は電力系統11の供給電力に余剰が発生したときは蓄電し、電力系統の供給電力が不足したときは蓄電している電力を電力系統11に供給するものである。可制御負荷16は、例えば熱負荷(熱エネルギー蓄積装置、エアコンなど)である。熱負荷が熱エネルギー蓄積装置である場合には、電力系統の供給電力に余剰が発生したときは余剰電力で熱負荷に熱エネルギーを蓄積し、電力系統の供給電力が不足したときは電力系統からの電力の消費を減少させて蓄積した熱エネルギーを使用する。また、熱負荷がエアコンである場合には、電力系統の供給電力に余剰が発生したときは余剰電力をより多く消費し、電力系統の供給電力が不足したときは電力系統からの電力の消費を減少させる。
次に、本発明の実施の形態に係わる系統監視制御システムについて説明する。実際の電力系統11は、図1に示すように、上流側から下流側に電力が流れる放射状に形成されており、電力系統11の系統構成のイメージとして、超高圧変電所17、一次変電所18、配電用変電所19、柱上変圧器・開閉器20へと電力が供給される。超高圧変電所17は発電所12の発電機で発電され超高圧で送られてきた電力を超高圧から降圧して一次送電線に電力を供給する電力設備である。一次変電所18は一次送電線で供給されてきた電力を降圧して二次送電線に電力を供給する電力設備である。配電用変電所19は二次送電線で供給されてきた電力をさらに降圧して配電線に電力を供給する電力設備である。柱上変圧器・開閉器20は配電線で供給されてきた電力をさらに降圧して末端の需要家に電力を供給する電力設備である。
分散型電源14は、末端の需要家や柱上変圧器・開閉器20あるいは配電用変電所19などに接続され、発電所12は超高圧変電所17や一次変電所18などに接続される。また、特高需要家は一次変電所18や配電用変電所19などに接続される。
このような電力系統11の系統構成に対し、電力系統11の系統構成と概ね一致した通信構成の通信路21を構築する。これより、電力と情報とのローカル性が一致する。ローカル性とは、電力系統11では近隣の電圧などの依存性が大きいことであり、通信系では近隣の通信が容易であることである。通信路21は無線あるいは有線のいずれでもよい。
通信路21は監視制御センター22を頂点として電力の流れに沿って上流側から下流側に放射状に形成される。電力系統11の刻々と変化する使用電力は、通常、中央給電指令所で監視制御されるので、図1では中央給電指令所を監視制御センター22とした場合を示している。なお、電力系統11のエリア毎に集約して監視制御する場合には、そのエリア毎に監視制御センター22を設け、その監視制御センター22を頂点とした通信路21を構築することになる。
監視制御センター22は、電力系統11の刻々と変化する電力量を監視し、電力系統11の電力の流れを制御するものであり、頂点に立つ監視制御センター22の監視制御対象は1階層下の超高圧変電所17のノード23である。ノード23は電力の流れの分岐点であり、例えば、超高電圧変電所17の母線、一次変電所18の母線、配電用変電所19の母線、柱上変圧器・開閉器20の母線に繋がる分岐電力線の分岐点をノード23とする。そして、各々のノード23に監視制御器を配置し、各々の監視制御器は通信路21を介して1階層上の監視制御器及び1階層下の監視制御器との通信を行う。
次に、本発明の実施の形態におけるノードでの情報の通信処理について説明する。図2(a)は、監視制御器が1階層上の監視制御器に通信処理する場合の説明図、図2(b)は、監視制御器が1階層下の監視制御器に通信処理する場合の説明図である。
図2(a)、(b)に示すように、監視制御器24Aで監視制御される自己ノード23Aの1階層下に、監視制御器24a1〜24a5でそれぞれ監視制御される下位ノード23a1〜23a5が分岐しているとする。
自己ノード23Aの監視制御器24Aが1階層上の監視制御器24に通信処理する場合には、図2(a)に示すように、まず、1階層下の下位ノード23a1〜23a5の各々の監視制御器24a1〜24a5からの情報を取り込み記録する。また、自己ノード23Aの監視制御器24Aで直接制御しているローカル機器25Aの情報も取り込み記録する。そして、1階層下の下位ノード23a1〜23a5の監視制御器24a1〜24a5からの情報及び自己ノード23Aの監視制御機器24Aの情報を集約して1階層上の監視制御器24に報告するとともに、その報告内容を記録する。
同様に、自己ノード23Aの監視制御器24Aが1階層下の監視制御器24a1〜24a5に通信処理する場合には、図2(b)に示すように、まず、1階層上の上位ノード23の監視制御器24からの指令値を取り込み記録するとともに、自己ノード23Aが1階層上の監視制御器24からの指令値を満たすように、自己の監視制御機器24Aで直接制御しているローカル機器25A及び1階層下の下位ノード23a1〜23a5の監視制御器24a1〜24a5に指令値を配分する。その配分した指令値は自己の監視制御機器24Aに記録される。
ここで、監視制御器24が1階層上の監視制御器24に通信処理する場合の上りの情報形式、及び監視制御器が1階層下の監視制御器に通信処理する場合の下りの情報形式は、統一されている。図3(a)は、監視制御器が1階層上の監視制御器に通信処理する場合の上りの情報形式の一例の説明図、図3(b)は、監視制御器が1階層下の監視制御器に通信処理する場合の下りの情報形式の一例の説明図である。
上りの情報形式は、図3(a)に示すように、例えば、現在需要状態、予測需要(+発電)、需要(+発電)の変動幅(予測誤差)、需要(+発電)調整可能幅である。
現在需要状態は、1階層下の各々の下位ノード23a1〜23a5での現在の電力需要量の総和に、自己ノード23Aにローカル機器25Aが接続されているときは、その自己ノード23Aのローカル機器25Aの電力需要量を加算した電力需要量である。なお、自己ノード23Aのローカル機器25Aが分散型電源14であり発電している状態のときは、ローカル機器25Aの電力需要量はマイナスとなる。また、自己ノード23Aのローカル機器25Aが電力貯蔵装置15であり蓄電しているときはローカル機器25Aの電力需要量はプラスとなり、電力系統11に電力を供給しているときはローカル機器25Aの電力需要量はマイナスとなる。同様に、自己ノード23Aのローカル機器25Aが可制御負荷16であり電力を消費しているときはローカル機器25Aの電力需要量はプラスとなり、そうでないときは、ローカル機器25Aの電力需要量は零となる。
予測需要(+発電)は、例えば10分後、一時間後、一日後の予測需要であり、1階層下の各々の下位ノード23a1〜23a5での予測需要の総和に、自己ノード23Aにローカル機器25Aが接続されているときは、自己ノード23Aのローカル機器25Aの予測需要を加算した予測需要である。この場合、自己ノード23Aのローカル機器25Aが分散型電源である場合には、分散型電源が発電すると予測される状態のときは、ローカル機器25Aの予測需要はマイナスとなる。予測需要は各ノードでの過去のデータとその他の固有情報(機器の停止情報など)を基に算出される。
需要(+発電)の変動幅は,すなわち前述の予測需要が持ち得る誤差の見積もりであり,一階層下のおのおのの下位ノード23a1〜23a5での予測誤差見積もりの総和に,自己ノード23Aにローカル機器25Aが接続されているときは,自己ノード23Aの予測誤差見積もりを加算したものである。なお予測誤差は時間領域毎に数種の値を考慮する必要があるとともに,その加算については,次のようにノード間の相関性に応じた加算を行う必要がある。例えば数分以下のごく短い時間領域での変動はノード間で独立と考えられるので,情報としては分散(標準偏差の二乗)を用い,それを加算し上位に報告することになる。一方で数十分以上の長い時間領域では変動はノード間の従属性が高いので,情報としては例えば標準偏差を用いそれを加算して上位に報告する必要がある。
需要(+発電)調整可能幅は、1階層下の各々の下位ノード23a1〜23a5での需要調整可能幅の総和に、自己ノード23Aにローカル機器25Aが接続されているときは、自己ノード23Aのローカル機器25Aの需要調整可能幅を加算した需要調整可能幅である。需要調整可能幅は、自己ノード23Aのローカル機器25Aが電力貯蔵装置15または可制御負荷16である場合に調整可能となる。
この上り情報形式は、すべての監視制御器24で統一されている。以上の説明では、現在需要状態、需要調整可能幅、予測需要、需要の変動幅を含んだ情報形式を示したが、すべての情報を含む必要はなく、例えば、これらのうち少なくとも需要調整可能幅を含んだ情報形式であればよい。また、発電や制御のコスト情報を追加することも可能である。なお、需要調整可能幅、需要の変動幅の様に単一の値ではなく、数値の幅を持つ情報については、正負いずれをも含んだ数値幅とすることもできるし、正・負それぞれに分けた数値幅とすることもできる。さらに、例えば複数の情報を扱う場合であって、最上位のノードである監視制御センター22では需要調整可能幅の正値の情報のみを必要とする際に、1階層下の超高圧変電所17のノード23までは他の情報を含んだ形式で伝達されているケースなどでは、ノード23では上位へ報告する情報を下位から伝達された情報から選択し情報数を減ずることも可能である。
次に下りの情報形式は、図3(b)に示すように、例えば、需要(+発電)変更依頼、その他の制御信号、自律制御機器への制御幅・ゲイン指定である。
需要(+発電)変更依頼は、1階層上の監視制御器24から自己ノード23Aの監視制御器24Aへの需要変更依頼の指令値である。自己ノード23Aの監視制御器24Aは、自己の監視制御機器24Aで直接制御しているローカル機器25A、及び1階層下の下位ノード23a1〜23a5の監視制御器24a1〜24a5に、1階層上の監視制御器24からの需要変更依頼を満たすように需要変更依頼の指令値を配分する。例えば、1階層下の下位ノード23a1〜23a5の監視制御器24a1〜24a5からの報告内容に基づき、下位ノード23a1〜23a5の需要調整可能幅を考慮し、需要調整可能幅に余裕がない下位ノード23a1〜23a5に対しては小幅の電力需要変更の指令値を配分し、需要調整可能幅に余裕がある下位ノード23a1〜23a5に対しては電力需要変更幅の大きな指令値を配分する。
次に、その他の制御信号は、1階層上の監視制御器24からの自己ノード23Aの監視制御器24Aへの制御信号であり、自己の監視制御機器24Aで直接制御しているローカル機器25A、あるいは1階層下の下位ノード23a1〜23a5に属する機器への制御信号の指令値である。例えば、自己ノード23Aまたは下位ノードに属する電力貯蔵装置15や可制御負荷16への制御信号として指令値を配分する。
自律制御機器への制御幅・ゲイン指定は、1階層上の監視制御器24からの自己ノード23Aの監視制御器24Aへの自律制御機器への指令値であり、自己の監視制御機器24Aで直接制御しているローカル機器25A、あるいは1階層下の下位ノード23a1〜23a5に属する自律制御機器への指令値である。例えば、自律制御機器としては電圧制御を自律的に行う機器や、数秒から数分までの短い時間領域で自律的に周波数制御を行う機器などである。
このように、本発明の実施の形態に係わる系統監視制御システムは、分散型電源14までを含めた電力系統11全体の監視制御を行うシステムであり、以下の特徴を有する。
[A]電力系統の監視制御対象をローカル性を考慮して分割したこと
(1)監視制御対象を地域ごとに分けて監視制御情報の集約・伝達を各ノードに設けた監視制御器24にて行うようにした。
(2)監視制御エリアに分割する際は、電力系統の構成と概ね一致した放射状の情報伝達構成とし通信路を形成した。これにより、電力と情報とのローカル性を一致させる。なお、系統にループが存在しても、それらが通信路の構成上は一つの上位ノード直下に属していればローカル性は一致するとして扱う。ローカル性を考慮した設備ノードと、監視制御ノードとの対応付けを行うことによって、広範囲に亘る膨大な量の監視制御情報を無理なく分割し適切に扱う。
(1)監視制御対象を地域ごとに分けて監視制御情報の集約・伝達を各ノードに設けた監視制御器24にて行うようにした。
(2)監視制御エリアに分割する際は、電力系統の構成と概ね一致した放射状の情報伝達構成とし通信路を形成した。これにより、電力と情報とのローカル性を一致させる。なお、系統にループが存在しても、それらが通信路の構成上は一つの上位ノード直下に属していればローカル性は一致するとして扱う。ローカル性を考慮した設備ノードと、監視制御ノードとの対応付けを行うことによって、広範囲に亘る膨大な量の監視制御情報を無理なく分割し適切に扱う。
[B]監視制御情報の情報形式を規定したこと
放射状の通信構成を形成して制御情報を通信する場合には、通常、上位ノードにおいて膨大な数のデータを扱わなければならない。例えば、6階層の各階層で10分岐している「10分岐×6レイヤ」の場合では、末端ノードは10の6乗となり10万個の情報となる。実際の電力系統では、各階層でほぼ100分岐オーダーである末端ノードは10億個オーダーの情報となる。そこで、図3に示すように、情報形式を統一して、伝達する監視制御情報の情報形式を一意に定め監視情報量の圧縮を行うようにした。また、情報形式を統一することで地域特性に応じたネットワークを柔軟に構成できるとともに、ネットワークの変更にも柔軟に対応できる。
(1)上り情報形式「情報集約(抽象化)」
各ノード23において下位の監視制御器24からの情報を集約して上位の監視制御器24へ報告し、集約する情報と報告する情報との情報形式を同一にすることで、必要最小限の情報のみを伝達する。電流や電力など保存則の成り立つ量は、直ちにこの集約の対象とすることができる。集約対象は、上位の監視制御器24にノード値を報告しつつ同時に下位の監視制御器24からの報告を記録する。また、データ欠損や情報機能(情報の集約と配分)のないノードの情報は一括して推定するようにしてもよい。推定には上述の記録の統計を利用することになる。
(2)下り情報形式「指令値配分(具体化)」
逆に、集約された情報から決定された制御指令値を配信する場合は、上位の監視制御器24からの指令値を下位の各ノードの特徴に応じて配分する。また、情報量の圧縮と、ネットワークの柔軟性確保のために、配分前後の情報形式は同一とする。指令値の配分に際しては、下位の監視制御器24から報告されたリソース量や性質を勘案する。また、電圧の逸脱抑制や系統切替といったローカル制御は上位の監視制御器24からの指令値によるかまたは自律的に行う。
放射状の通信構成を形成して制御情報を通信する場合には、通常、上位ノードにおいて膨大な数のデータを扱わなければならない。例えば、6階層の各階層で10分岐している「10分岐×6レイヤ」の場合では、末端ノードは10の6乗となり10万個の情報となる。実際の電力系統では、各階層でほぼ100分岐オーダーである末端ノードは10億個オーダーの情報となる。そこで、図3に示すように、情報形式を統一して、伝達する監視制御情報の情報形式を一意に定め監視情報量の圧縮を行うようにした。また、情報形式を統一することで地域特性に応じたネットワークを柔軟に構成できるとともに、ネットワークの変更にも柔軟に対応できる。
(1)上り情報形式「情報集約(抽象化)」
各ノード23において下位の監視制御器24からの情報を集約して上位の監視制御器24へ報告し、集約する情報と報告する情報との情報形式を同一にすることで、必要最小限の情報のみを伝達する。電流や電力など保存則の成り立つ量は、直ちにこの集約の対象とすることができる。集約対象は、上位の監視制御器24にノード値を報告しつつ同時に下位の監視制御器24からの報告を記録する。また、データ欠損や情報機能(情報の集約と配分)のないノードの情報は一括して推定するようにしてもよい。推定には上述の記録の統計を利用することになる。
(2)下り情報形式「指令値配分(具体化)」
逆に、集約された情報から決定された制御指令値を配信する場合は、上位の監視制御器24からの指令値を下位の各ノードの特徴に応じて配分する。また、情報量の圧縮と、ネットワークの柔軟性確保のために、配分前後の情報形式は同一とする。指令値の配分に際しては、下位の監視制御器24から報告されたリソース量や性質を勘案する。また、電圧の逸脱抑制や系統切替といったローカル制御は上位の監視制御器24からの指令値によるかまたは自律的に行う。
次に、監視情報センター22からの指令値を上の階層から下の階層へ順次配分していく際の配分方法について説明する。そのためには、まず、図1に示すネットワークの下位(図1の右側)から上位(図1の左側)に向かって、各ノード23の監視制御器24は発電コスト情報を集約していく。そして、その後に、各ノード23の監視制御器24は集約した発電コスト情報に基づき上位から下位に向かって発電量を配分していくことになる。
図5は、本発明の実施の形態におけるノードでの情報の集約及び配分の通信処理の説明図である。図5では、3階層めの4個のノード23b31〜23b34にそれぞれ発電リソースがあり、2個のノード23b31、23b32が上位のノード23b21(地域1)に、2個のノード23b33、23b34が上位のノード23b22(地域2)に、それぞれ集約され、さらに、それぞれの地域1に対応するノード23b21、地域2に対応するノード23b22は、上位のノード23b1に集約された小規模な系統構成を示している。それぞれのノード23には監視制御器24が設けられている。
いま、図5に示す小規模な系統全体の発電力Ptotalは、(1)式に示すように、2つのノード23b21、23b22の発電力P1、P2の合計である。
Ptotal=P1+P2 …(1)
各地域のノード23b33、23b34の発電力P1(P2)は、(2)式及び(3)式に示すように、各地域のノード23b31、23b32(23b33、23b34)の発電機出力P11、P12(P21+P22)の合計である。
各地域のノード23b33、23b34の発電力P1(P2)は、(2)式及び(3)式に示すように、各地域のノード23b31、23b32(23b33、23b34)の発電機出力P11、P12(P21+P22)の合計である。
P1=P11+P12 …(2)
P2=P21+P22 …(3)
単位時間あたりの発電コストCtotalも同様である。すなわち、系統全体の発電コストCtotalは、(4)式に示すように、2つのノード23b21、23b22の発電コストC1、C2の合計であり、各地域のノード23b33、23b34の発電コストC1(C2)は、(5)式及び(6)式に示すように、各地域のノード23b31、23b32(23b33、23b34)の発電コストC11、C12(C21+C22)の合計である。
P2=P21+P22 …(3)
単位時間あたりの発電コストCtotalも同様である。すなわち、系統全体の発電コストCtotalは、(4)式に示すように、2つのノード23b21、23b22の発電コストC1、C2の合計であり、各地域のノード23b33、23b34の発電コストC1(C2)は、(5)式及び(6)式に示すように、各地域のノード23b31、23b32(23b33、23b34)の発電コストC11、C12(C21+C22)の合計である。
Ctotal=C1+C2 …(4)
C1=C11+C12 …(5)
C2=C21+C22 …(6)
いま、各ノード23b31、23b32(23b33、23b34)の発電リソースにおける各発電機の単位時間当たりの発電コストは、(7)〜(10)式のように二次関数で表されるものであるとする。
C1=C11+C12 …(5)
C2=C21+C22 …(6)
いま、各ノード23b31、23b32(23b33、23b34)の発電リソースにおける各発電機の単位時間当たりの発電コストは、(7)〜(10)式のように二次関数で表されるものであるとする。
C11=P11 2 …(7)
C12=4・P12 2 …(8)
C21=2・P21 2 …(9)
C22=3・P22 2 …(10)
以下の説明では、必要な発電力Ptotalが与えられたときに、単位時間当たりの発電コストCtotalを最小化する場合を考える。
C12=4・P12 2 …(8)
C21=2・P21 2 …(9)
C22=3・P22 2 …(10)
以下の説明では、必要な発電力Ptotalが与えられたときに、単位時間当たりの発電コストCtotalを最小化する場合を考える。
<集約フェーズ>
まず、各ノード23での監視制御器24におけるコスト関数の集約について説明する。例えば、地域1であるノード23b21でのコスト集約は次のように行う。地域1のノード23b21の監視制御器24b21は、ノード23b21(地域1)での合計発電電力P1が与えられたとすると、等増分燃料費の原理からノード23b21(地域1)の下位のノード23b31、23b32の発電機出力P11、P12の最経済負荷配分を求める。この場合、(7)式、(8)式から、ノード23b31、23b32の発電機出力P11、P12の最経済負荷配分は、(11)式、(12)式となる。
まず、各ノード23での監視制御器24におけるコスト関数の集約について説明する。例えば、地域1であるノード23b21でのコスト集約は次のように行う。地域1のノード23b21の監視制御器24b21は、ノード23b21(地域1)での合計発電電力P1が与えられたとすると、等増分燃料費の原理からノード23b21(地域1)の下位のノード23b31、23b32の発電機出力P11、P12の最経済負荷配分を求める。この場合、(7)式、(8)式から、ノード23b31、23b32の発電機出力P11、P12の最経済負荷配分は、(11)式、(12)式となる。
P11=(4/5)・P1 …(11)
P12=(1/5)・P1 …(12)
よって地域1(ノード23b21)での最も経済的な負荷配分による発電コストは、(5)式、(7)式、(8)式、(11)式、(12)式より(13)式で表され、(13)式は地域1(ノード23b21)で集約されたコスト関数を示している。
P12=(1/5)・P1 …(12)
よって地域1(ノード23b21)での最も経済的な負荷配分による発電コストは、(5)式、(7)式、(8)式、(11)式、(12)式より(13)式で表され、(13)式は地域1(ノード23b21)で集約されたコスト関数を示している。
C1=C11+C12
=P11 2+4・P12 2
=(4/5)・P1 2 …(13)
地域2についても同様であり、地域2のノード23b22の監視制御器24b22は、ノード23b22(地域2)での合計発電電力P2が与えられたとすると、等増分燃料費の原理からノード23b22(地域2)の下位のノード23b33、23b34の発電機出力P21、P22の最経済負荷配分を求める。この場合、(9)式、(10)式から、ノード23b33、23b34の発電機出力P21、P22の最経済負荷配分は、(14)式、(15)式となる。
=P11 2+4・P12 2
=(4/5)・P1 2 …(13)
地域2についても同様であり、地域2のノード23b22の監視制御器24b22は、ノード23b22(地域2)での合計発電電力P2が与えられたとすると、等増分燃料費の原理からノード23b22(地域2)の下位のノード23b33、23b34の発電機出力P21、P22の最経済負荷配分を求める。この場合、(9)式、(10)式から、ノード23b33、23b34の発電機出力P21、P22の最経済負荷配分は、(14)式、(15)式となる。
P21=(3/5)・P2 …(14)
P22=(2/5)・P2 …(15)
よって地域2(ノード23b22)での最も経済的な負荷配分による発電コストは、(6)式、(9)式、(10)式、(14)式、(15)式より(16)式で表され、(16)式は地域2(ノード23b22)で集約されたコスト関数を示している。
P22=(2/5)・P2 …(15)
よって地域2(ノード23b22)での最も経済的な負荷配分による発電コストは、(6)式、(9)式、(10)式、(14)式、(15)式より(16)式で表され、(16)式は地域2(ノード23b22)で集約されたコスト関数を示している。
C2=C21+C22
=2・P21 2+3・P22 2
=(6/5)・P2 2 …(16)
このようにして、下位の階層での発電コスト情報(コスト曲線)の集約が行われる。すなわち、同一階層にある全ての集約計算は独立に実行でき、下位ノードでの2つの処理、地域1(ノード23b21)での(13)式を求める処理及び地域2(ノード23b22)での(16)式を求める処理は独立に行える。一般的には、「AがBの下位に位置する」といったようなネットワーク上の「直系の親子関係」が無い場合には、お互いに独立に集約作業ができるようになっている。
=2・P21 2+3・P22 2
=(6/5)・P2 2 …(16)
このようにして、下位の階層での発電コスト情報(コスト曲線)の集約が行われる。すなわち、同一階層にある全ての集約計算は独立に実行でき、下位ノードでの2つの処理、地域1(ノード23b21)での(13)式を求める処理及び地域2(ノード23b22)での(16)式を求める処理は独立に行える。一般的には、「AがBの下位に位置する」といったようなネットワーク上の「直系の親子関係」が無い場合には、お互いに独立に集約作業ができるようになっている。
また、上位ノード23b1でも下位ノード23b21、23b22での計算と同様の計算を行う。上位ノード23b1の監視制御器24b1は、ノード23b1での合計発電電力Ptotalが与えられたとすると、等増分燃料費の原理からノード23b1の下位のノード23b21、23b22の発電機出力P1、P2の最経済負荷配分を求める。この場合、(13)式、(16)式から、ノード23b21、23b22の発電機出力P1、P2の最経済負荷配分は、(17)式、(18)式となる。
P1=(3/5)・Ptotal …(17)
P2=(2/5)・Ptotal …(18)
従って、系統全体のコストは、(4)式、(13)式、(16)式、(17)式、(18)式より、(19)式で示される。
P2=(2/5)・Ptotal …(18)
従って、系統全体のコストは、(4)式、(13)式、(16)式、(17)式、(18)式より、(19)式で示される。
Ctotal =C1+C2
=(12/25)・Ptotal …(19)
このように、各ノード23の各監視制御器24は、1階層下の監視制御器24からの発電電力Pに基づき最適負荷配分で発電コスト情報を集約し、集約した発電コスト情報を図3(a)に示した上りの情報形式に含めて1階層上の監視制御器24に報告する。
=(12/25)・Ptotal …(19)
このように、各ノード23の各監視制御器24は、1階層下の監視制御器24からの発電電力Pに基づき最適負荷配分で発電コスト情報を集約し、集約した発電コスト情報を図3(a)に示した上りの情報形式に含めて1階層上の監視制御器24に報告する。
<配分フェーズ>
次に、各ノード23での監視制御器24における指令値の配分について説明する。配分フェーズでは、上位ノードから指定された電力値(指令値)を集約フェーズで得られている最経済負荷配分に則って配分する。
次に、各ノード23での監視制御器24における指令値の配分について説明する。配分フェーズでは、上位ノードから指定された電力値(指令値)を集約フェーズで得られている最経済負荷配分に則って配分する。
上位ノード24b1では必要な発電力Ptotalが需要想定結果として具体的な値として与えられれば、(17)式及び(18)式で示される最経済負荷配分に則って、系統全体の発電力Ptotalを各地域1、2に配分する。
下位ノード23b21、23b22でも同様に、地域1(23b21)では、(11)式及び(12)式に、地域2では(14)式及び(15)式に、それぞれ則って発電力P1、P2を配分する。配分フェーズでも集約フェーズと同様に、ネットワーク構成上の「直系の親子関係」が無い範囲で並行しての計算が可能である。
このように、各ノード23の各監視制御器24は、1階層上の監視制御器24からの指令値を集約した発電コスト情報に基づく最適負荷配分とし、図3(b)に示す情報形式に含めて1階層下の監視制御器24に指令値を配分する。
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、個々の監視制御器24は、1階層下の監視制御器24からの情報及び自己の監視制御機器24の情報を集約して1階層上の監視制御器24に報告し、1階層上の監視制御器24からの指令値を満たすように、1階層下の監視制御器24に指令値を配分するので、個々の監視制御器24は情報の集約と指令値の分配を行うだけで、監視制御センター22から膨大な数の需要家の監視制御が実現可能となる。
また、個々の監視制御器は小規模で済み、しかも設備導入のためのスペースや予算の制約を受けずに、多数の分散型電源を含む電力系統の制御が可能となる。また、上流側の監視制御器は、需要家側の設備の利用状態を監視できるので、通信情報に需要家側の設備を利用した制御内容を含ませることができ、これにより、需要家側の設備を利用しての需給制御が可能となる。
さらに、1階層下の監視制御器からの発電電力に基づき最適負荷配分で発電コスト情報を集約して1階層上の監視制御器に報告し、1階層上の監視制御器からの指令値を集約した発電コスト情報に基づく最適負荷配分として1階層下の監視制御器に配分するので、末端のノードからボトムアップで発電コスト情報の集約を行い、その次に最上位のノードからトップダウンで最適負荷配分を実行できる。また、一般には最適負荷配分等の最適化計算を複数ノードに分散して実施する場合にはノード間の情報交換を繰り返し行う収束計算が必要とされることが多いが、本方式では繰り返し計算は不要であり監視制御器での計算時間を把握し易くなる。
11…電力系統、12…発電所、13…負荷、14…分散電源、15…電力貯蔵装置、16…可制御負荷、17…超高圧変電所、18…一次変電所、19…配電用変電所、20…柱上変圧器・開閉器、21…通信路、22…監視制御センター、23…ノード、24…監視制御器、25…ローカル機器
Claims (5)
- 電力系統の刻々と変化する使用電力を監視し前記電力系統の電力の流れを制御する監視制御センターと、
前記監視制御センターを頂点として電力の流れに沿って上流側から下流側に放射状に形成された通信路と、
前記電力系統の電力の流れの分岐点であるノードにそれぞれ配置され前記通信路を介して1階層上の上流側及び1階層下の下流側との通信を行う監視制御器とを備え、
前記監視制御器は、同一の情報形式で1階層上の監視制御器及び1階層下の監視制御器との通信を行い、1階層下の監視制御器からの情報及び自己の監視制御機器の情報を集約して1階層上の監視制御器に報告し、1階層上の監視制御器からの指令値を自己の監視制御機器及び1階層下の監視制御器に配分することを特徴とする系統監視制御システム。 - 1階層下の監視制御器からの情報及び自己の監視制御機器の情報を集約して1階層上の監視制御器に報告する情報形式は、その階層のノードでの現在の需要状態、需要調整可能幅、予測需要、需要の変動幅のうち、少なくとも需要調整可能幅を含んだ情報形式であることを特徴とする請求項1記載の系統監視制御システム。
- 1階層上の監視制御器からの指令値に自己の監視制御機器への指令値を加味して1階層下の監視制御器に指令値を配分する情報形式は、その階層の1階層下のノードへの需要変更依頼、その他の制御信号、自律制御機器への制御幅・ゲイン指定のうち、少なくとも需要変更依頼を含んだ情報形式であることを特徴とする請求項1または2記載の系統監視制御システム。
- 前記監視制御器は、1階層下の監視制御器からの発電電力に基づき最適負荷配分で発電コスト情報を集約し、集約した発電コスト情報を前記情報形式に含めて1階層上の監視制御器に報告することを特徴とする請求項2記載の系統監視制御システム。
- 前記監視制御器は、1階層上の監視制御器からの指令値を前記集約した発電コスト情報に基づく最適負荷配分とし、前記情報形式に含めて1階層下の監視制御器に指令値を配分することを特徴とする請求項4記載の系統監視制御システム。
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- 2009-11-27 JP JP2009269685A patent/JP2010279238A/ja active Pending
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