JP6149881B2 - 自動車の側部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、ドアヒンジが設けられたヒンジピラーと、該ヒンジピラーから車両前方に延びるエプロンレインフォースメントとを備えた自動車の側部車体構造に関する。
一般に、車体側部には車両の前後方向に延びるフロントサイドフレームが設けられており、該フロントサイドフレームは車体剛性の確保と、衝突荷重吸収とに寄与するものである。
車両の前側において、上述のフロントサイドフレームに衝突荷重が入力されないような、例えば車両前面と衝突物とのオーバーラップ範囲が25%以下の狭い衝突(以下、単に、スモールオーバラップ衝突と略記する)が発生した時には、車体側部に位置するエプロンレインフォースメントやサスタワーが潰れ、その荷重がフロントピラーに直接的に入力するので、乗員空間確保のためにフロントピラーを太く、かつ大型化する必要があり、フロントピラーを太く、大型化すると車両前方および側方に対する視認性が低下するという問題点があった。
このような問題点を解決するために、特許文献1に開示された車両の車体構造が既に発明されている。
この特許文献1に開示されたものは、ドアヒンジに対応してドアヒンジ取付け部が設けられたヒンジピラーと、該ヒンジピラーから車両前方に延びるエプロンレインフォースメントとを備えた車体構造において、ヒンジピラーの閉断面内に上記ドアヒンジ取付け部と対応させてヒンジレインフォースメントを設け、このヒンジレインフォースメントに衝突荷重を伝達すべく、前部がダッシュアッパパネルとダッシュクロスメンバとに跨って取付けられ、後部がヒンジレインフォースメントと対応する位置のヒンジピラーインナに取付けられたダッシュレインフォースメント(いわゆるダッシュガセット)を設け、さらに、上述のヒンジレインフォースメントの後部を、フロントドア内に位置するインパクトバーの前部と対向させたものである。
この特許文献1に開示された従来構造においては、スモールオーバラップ衝突時の衝突荷重を、エプロンレインフォースメント、ヒンジピラー、ヒンジピラー内のヒンジレインフォースメント、ドアヒンジを介してドア側に伝達すると共に、サスタワー、ダッシュクロスメンバ、ダッシュレインフォースメント、ヒンジレインフォースメントを介してドア内のインパクトバーに伝達して、荷重分散を図ることができるので、フロントピラーの大型化を回避することができる。
しかしながら、上述のヒンジレインフォースメントは、上壁、下壁、前壁、後壁および側壁を有する車幅方向内方側が開口された単なるカップ状に形成されている関係上、素材の厚肉化や高張力化によって対インパクトバーせん断剛性を高めようとすると、成形性が悪化する問題があった。
ところで、特許文献2には、上下方向に延びるヒンジピラー閉断面を備えたヒンジピラーにおいて、該ヒンジピラーは、車幅方向外側に位置するヒンジピラーアウタと、車幅方向内側に位置するヒンジピラーインナと、上述のヒンジピラーアウタに沿設されたピラーアウタレインフォースメントと、上述のヒンジピラーインナに沿設されたピラーインナレインフォースメントとを有し、ピラーアウタレインフォースメントの後部には、フロントドア内のドアベルトラインレインフォースメントに対向するように厚肉の補強板を配置した構造が開示されている。
この特許文献2に開示された従来構造においては、車両衝突荷重を上述の厚肉の補強板からドアベルトラインレインフォースメントに伝達して、荷重分散を図ることができる利点がある反面で、部材が多く、構造が複雑化するのみならず、厚肉(板厚が3mm程度)の補強板を用いる関係上、加工性が悪いうえに、重量が大となる問題点があった。
特許第5526644号公報 特許第3997191号公報
そこで、この発明は、ヒンジレインフォースメントが分厚くなくとも、箱形状に補強でき、車体側部から入力されるスモールオーバラップ衝突時の衝突荷重を、ドア荷重伝達部材前方に集めて、効率的に荷重伝達、分散を図ることができ、延いては、フロントピラーの重量や形状の拡大を防止することができる自動車の側部車体構造の提供を目的とする。
この発明による自動車の側部車体構造は、ドアヒンジが設けられたヒンジピラーと、該ヒンジピラーから車両前方に延びるエプロンレインフォースメントとを備えた自動車の側部車体構造であって、上記ヒンジピラーの内部には、上記エプロンレインフォースメントの後方対面部に車幅方向において内開きコ字状のヒンジレインフォースメントが設けられており、該ヒンジレインフォースメントは、上壁と下壁との内側フランジが、カウルパネルまたはダッシュレインフォースメントの連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設され、上記上壁と下壁との少なくとも一方に折曲げ形成された後側フランジと、上記ドアヒンジが固定される側壁に折曲げ形成された後側フランジとが、ドア内に位置するドア荷重伝達部材と対面する位置で重合され、上記ヒンジレインフォースメントは、正面断面視コ字状で、その前部が開放されており、上記各後側フランジを重合した箱形状の後部に対して前部の剛性が相対的に低く設定されたものである。
上述のドア内に位置するドア荷重伝達部材は、インパクトバーに設定してもよく、ベルトラインレインフォースメントに設定してもよい。
上記構成によれば、上壁、下壁、および重合された後側フランジにより、ヒンジレインフォースメントの箱形状の剛性が高まると共に、上記各後側フランジの重合により、ヒンジレインフォースメントの後部の厚みが増し、ヒンジレインフォースメントの軽量高剛性化を図ることができ、特に、ドア荷重伝達部材に対するせん断剛性の向上を図ることができる。
また、ヒンジレインフォースメントの上記内側フランジは、カウルパネルまたはダッシュレインフォースメントの連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設されており、エプロンレインフォースメント、ダッシュパネルやカウルパネルの側部から入力されるスモールオーバラップ衝突時の荷重をドア荷重伝達部材の前方に対面するヒンジレインフォースメントの後部の重合部に集中させ、この重合部が分厚いことで、効率的にドア荷重伝達部材へ荷重を伝達することができる。
よって、フロントピラーの重量や形状の拡大を防止することができる。
この発明の一実施態様においては、上記ダッシュレインフォースメントが上記カウルパネルまたはダッシュクロスメンバに連結され、上記ヒンジレインフォースメントの下壁に折曲げ形成された後側フランジと、当該ヒンジレインフォースメントの側壁に折曲げ形成された後側フランジとが重合され、これら各後側フランジが対面するヒンジピラー部材の後面部と3枚接合固定されたものである。
上記構成によれば、ヒンジレインフォースメントの下壁に上述の後側フランジを折曲げ形成したので、特に、応力が集中する当該下壁から効率的に荷重伝達を行なうことができる。
詳しくは、上壁と下壁との一方のみに後側フランジを形成し、このフランジを側壁に折曲げ形成された後側フランジと重ね合わせて、対面するヒンジピラー部材(ヒンジピラーレインフォースメントやヒンジピラーアウタ参照)と3枚接合固定する場合、エプロンレインフォースメントがヒンジピラーから前下に傾斜する場合や、サスタワーが比較的低い位置にある場合には、ヒンジレインフォースメントの下壁に後側フランジを形成した方が、荷重入力が多くなるため好ましい。
この発明の一実施態様においては、上記ヒンジレインフォースメントの上壁と下壁と側壁との全てに後側フランジが折曲げ形成され、これら後側フランジが重合されたものである。
上記構成によれば、ヒンジレインフォースメント後部の厚みを確保し、該ヒンジレインフォースメントの箱形状の剛性を確保することができると共に、ドア荷重伝達部材と対面する部位のせん断剛性をさらに向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、上記ドア荷重伝達部材は剛性パイプにて形成されたものである。
上記構成によれば、ドア荷重伝達部材を剛性パイプで形成したので、軸方向に高剛性で荷重分散を効果的に行なうことができる。
この発明によれば、ヒンジレインフォースメントが分厚くなくとも、箱形状に補強でき、車体側部から入力されるスモールオーバラップ衝突時の衝突荷重を、ドア荷重伝達部材前方に集めて、効率的に荷重伝達、分散を図ることができ、延いては、フロントピラーの重量や形状の拡大を防止することができる効果がある。
本発明の側部車体構造を備えた自動車の側面図 図1の要部平面図 図2からエプロンレインフォースメント、フロントサイドフレーム、ドアを取外した状態の平面図 図2の要部拡大底面図 図1のA−A線に沿う要部の矢視断面図 自動車の側部車体構造を示す斜視図 図6のB−B線に沿う要部の矢視断面図 ヒンジレインフォースメントの斜視図 ヒンジレインフォースメントの後側フランジとヒンジピラー部材の後面部との3枚接合構造を示す縦断面図 (a)はヒンジレインフォースメントの正面図、(b)はヒンジレインフォースメントの背面図 ヒンジレインフォースメントの他の実施例を示す斜視図
ヒンジレインフォースメントが分厚くなくとも、箱形状に補強でき、車体側部から入力されるスモールオーバラップ衝突時の衝突荷重を、ドア荷重伝達部材前方に集めて、効率的に荷重伝達、分散を図ることができ、延いては、フロントピラーの重量や形状の拡大を防止するという目的を、ドアヒンジが設けられたヒンジピラーと、該ヒンジピラーから車両前方に延びるエプロンレインフォースメントとを備えた自動車の側部車体構造であって、上記ヒンジピラーの内部には、上記エプロンレインフォースメントの後方対面部に車幅方向において内開きコ字状のヒンジレインフォースメントが設けられており、該ヒンジレインフォースメントは、上壁と下壁との内側フランジが、カウルパネルまたはダッシュレインフォースメントの連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設され、上記上壁と下壁との少なくとも一方に折曲げ形成された後側フランジと、上記ドアヒンジが固定される側壁に折曲げ形成された後側フランジとが、ドア内に位置するドア荷重伝達部材と対面する位置で重合され、上記ヒンジレインフォースメントは、正面断面視コ字状で、その前部が開放されており、上記各後側フランジを重合した箱形状の後部に対して前部の剛性が相対的に低く設定されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車の側部車体構造を示し、図1は当該側部車体構造を備えた自動車の側面図、図2は図1の要部平面図、図3は図2からエプロンレインフォースメント、フロントサイドフレーム、フロントドアを取外した状態の平面図、図4は図2の要部拡大底面図である。なお、図2,図3では、図示の便宜上、サイドシルインナの図示を省略している。
図2,図3,図4において、エンジンルームと車室とを前後方向に仕切るダッシュロアパネル(ダッシュパネル)1を設け、このダッシュロアパネル1の下部後端には、後方に向けて略水平に延びるフロアパネル2を一体的に連設すると共に、該フロアパネル2の車幅方向中央部には、車室内側へ突出して車両の前後方向に延びるトンネル部3を一体的に設けている。
また、上述のダッシュロアパネル1の車幅方向左右両端部には、上下方向に延びる閉断面構造のヒンジピラー4を設ける一方、フロアパネル2の車幅方向左右両端部には、車両の前後方向に延びる閉断面構造のサイドシル5を設けている。なお、図面においては、ヒンジピラー4、サイドシル5は車両右側のものについてのみ図示している。
上述のヒンジピラー4には、図1,図2に示すように、上下のドアヒンジブラケット6,7を介してフロントドア8を開閉可能に取付ける一方、ヒンジピラー4とセンタピラー9(図1参照)との車両前後方向中間に対応して、上述のサイドシル5とトンネル部3との間には、図2,図3に示すように、車幅方向に延びるクロスメンバ10(いわゆるNo.2クロスメンバ)を取付け、このクロスメンバ10とフロアパネル2との間には、車幅方向に延びる閉断面を形成している。
さらに、図2,図3に示すように、ダッシュロアパネル1とフロアパネル2との両者に跨って車両前後方向に延びるフロアフレーム11を設け、このフロアフレーム11とダッシュロアパネル1およびフロアパネル2との間には、車両の前後方向に延びる閉断面を形成している。
図3に示すように、ダッシュロアパネル1の下部において、サイドシル5前端部とフロアフレーム11の下部対応位置とを車幅方向に連結するトルクボックス12を設けている。
図1,図2に示すように、エンジンルームの左右両サイドにおいて、車両の前後方向に延びる閉断面構造のフロントサイドフレーム13(但し、図面では車両右側のフロントサイドフレーム13のみを示す)を設け、これら左右のフロントサイドフレーム13には、セットプレート14、取付けプレート15およびメインクラッシュカン16を介して車幅方向に延びるバンパレインフォースメント17を取付けている。
図1,図2に示すように、上述のフロントサイドフレーム13よりも車幅方向外側で、かつ上方位置には、車両の前後方向に延びる閉断面構造のエプロンレインフォースメント18を設け、このエプロンレインフォースメント18と上述のフロントサイドフレーム13との間にはホイールハウス19およびサスペンションタワー部20を形成している。
図1〜図4に示すように、上述のフロントサイドフレーム13の下方部に位置してパワートレイン(図示せず)を搭載するサブフレーム21を設けている。
このサブフレーム21は、図3に示すように、車体側部において車両の前後方向に延びる前後メンバ22および、その先端に位置する先端メンバ23と、前側において車幅方向に延びる前部クロスメンバ24と、後側において車幅方向に延びる後部クロスメンバ25と、を平面視で方形枠状に組合せたフレームである。
ここで、上述の先端メンバ23は前後メンバ22に対して高剛性に形成されている。また、前部クロスメンバ24はシュラウドロアを兼ねるものである。さらに、上述の後部クロスメンバ25は、図4に示すように車幅方向に延びるリヤ中央メンバ25Aと、このリヤ中央メンバ25Aの車幅方向端部に位置して上述の前後メンバ22を連結するリヤサイドメンバ25Bとを備えている。
上述の前部クロスメンバ24は下向き開放の閉断面に形成してもよく、または、その少なくとも一部にクロージングプレートを接合固定して閉断面構造に形成してもよい。この実施例では、図4に底面図で示すように、断面ハット形状のクロスメンバ本体24aの下部にクロージングプレート24bを接合固定して、その両端部を除く略全体を閉断面構造と成している。
図2,図3に示すように、サブフレーム21における後部クロスメンバ25の車幅方向端部前側には、該後部クロスメンバ25から上方に立上がるタワー部26を設けており、このタワー部26を介してサブフレーム21をフロントサイドフレーム13の下部に取付けている。
図3に示すように、ステアリング装置27は、ラック部28の左右両端(但し、図3では右端のみを示す)にコントロールリンク29を設け、このコントロールリンク29の先端をステアリングナックル30のナックルアーム31遊端にボールジョイントを介して連結して前輪32を操舵すべく構成している。図1,図3,図4において、33はフロントサスペンションを構成するロアアームである。なお、図示実施例の自動車の側部車体構造は、左右略対称に形成されている。
図1〜図4において、サブフレーム21を構成する先端メンバ23の先端側すなわち前端側には、セットプレート34および取付けプレート35を介してサブクラッシュカン36を取付けている。
図4に示すように、上述のトンネル部3の車幅方向両サイド(但し、図面では車幅方向右サイドのみを示す)には車両前後方向に延びる凹凸形状のトンネルメンバ37を一体形成すると共に、トンネル部3の車幅方向両サイド前端部と、フロントサイドフレーム13のキックアップ部乃至後部との間にはトンネルロアメンバ38を取付けている。
図5は図1のA−A線に沿う要部の矢視断面図、図6は自動車の側部車体構造を示す斜視図である。
図2,図5に示すように、上述のフロントドア8はドアアウタパネル81とドアインナパネル82とをヘミング加工により一体化しており、これら両パネル81,82で囲繞されたドア内部空間83には、ドア荷重伝達部材としてのインパクトバー84,85を設けている。
これらの各インパクトバー84,85のうちの一方のインパクトバー84は、図1,図5に示すように、上側のドアヒンジブラケット6と対応する位置において、ベルトラインBLに沿ってドア前部からドア後部に向けて直線的に延びるものであり、このインパクトバー84は剛性パイプにて形成されている。また、該インパクトバー84はドア内部空間83内において車幅方向内側に位置するドアインナパネル82に沿うように設けられている。
この実施例では、図5に示すように、インパクトバー84をドアインナパネル2の前壁に取付ける平面視コ字状のインパクトバー取付け部材86を設け、この取付け部材86の前辺部86aをドア側ヒンジブラケット61と共締め固定すると共に、取付け部材86の車幅方向内側に一体形成したインパクトバー抱持部86bに上記インパクトバー84の前部を溶接固定している。
上述の各インパクトバー84,85のうちの他方のインパクトバー85は、鋼板により形成されており、このインパクトバー85の前部は、図1,図5に示すように、ドアヒンジブラケット6と対応する位置で、かつ車幅方向において一方のインパクトバー84とオーバラップするようにドアインナパネル82の前側段部に溶接固定されており、該インパクトバー85は、その前部から後端部にかけて斜め下方に延びており、当該インパクトバー85の後端部はドアインナパネル82の後側段部に溶接固定されている。ここで、該インパクトバー85には、その剛性を高めるために、当該インパクトバー85の長手方向に沿うビード等の凹凸形状が一体形成されている。また、該インパクトバー85はドア内部空間83内において車幅方向外側に位置するドアアウタパネル81に沿うように設けられている。
なお、上述のドアヒンジブラケット6は、ドア側ヒンジブラケット61と、車体側ヒンジブラケット62と、これら両ヒンジブラケット61,62を枢支連結するヒンジピン63とを備えている。
図5に示すように、上述のヒンジピラー4は、ヒンジピラーアウタ41と、ヒンジピラーインナ42と、ヒンジピラーレインフォースメント43とを前後の接合フランジ部4a,4bで接合固定して、車両の上下方向に延びるヒンジピラー閉断面40を備えた車体強度部材である。
図5に示すように、上述のヒンジピラーインナ42の後部には、ボルト、ナット44を用いてインパネメンバ45の接合フランジ部46を取付けている。上述のインパネメンバ45は左右のヒンジピラー4におけるヒンジピラーインナ42,42を車幅方向に連結する剛性パイプ製のメンバで、このインパネメンバ45は後述するヒンジレインフォースメント70と直結しないように、該ヒンジレインフォースメント70と、インパネメンバ取付け部におけるヒンジピラーインナ42との間には空間部47が形成されており、この空間部47の形成により、インパネメンバ45に対する荷重伝達を抑制し、車室の変形を防止しつつ、荷重吸収を可能とすべく構成している。
図7は図6のB−B線に沿う要部の矢視断面図で、同図に示すように、上述のダッシュロアパネル1の上端部1aには、上辺部50aと下辺部50bとを縦壁部50cで一体連結した側面断面形状が略Z字状のカウルパネル50を取付けている。
また、上述のダッシュロアパネル1のリヤ側の面には、断面ハット状のダッシュクロスメンバ51を接合固定して、ダッシュロアパネル1とダッシュクロスメンバ51との間には、車幅方向に延びるダッシュクロス閉断面52を形成し、これによりダッシュパネル剛性の向上を図っている。
図5に示すように、上述のカウルパネル50の車幅方向端部50dは、ヒンジピラー4の前側の接合フランジ部4aに接合固定されており、図5,図6,図7に示すように、カウルパネル50およびダッシュクロスメンバ51と、ヒンジピラーインナ42とのコーナ部を斜交い状に連結するダッシュレインフォースメント53(いわゆるダッシュガセット部材)を設けている。
上述のダッシュレインフォースメント53の前部は、図6,図7に示すように、ボルト、ナット54,55を用いて、カウルパネル50の縦壁部50cとダッシュクロスメンバ51とに跨って締結固定されており、ダッシュレインフォースメント53の後部は、ボルト、ナット56,57(図6参照)を用いて、ヒンジピラーインナ42と後述するヒンジレインフォースメント70とに共締め固定されている。
一方、図6に示すように、ヒンジピラー4から車両前方に延びる上述のエプロンレインフォースメント18は、エプロンレインアッパ58とエプロンレインロア59とを接合固定して、車両の前後方向に延びるエプロンレイン閉断面を形成しており、図5に示すように、エプロンレインロア59の後部59aをヒンジピラー4のヒンジピラーアウタ41における車幅方向外側面前部に接合している。
図6,図7に示すように、上述のサスペンションタワー部20は、側面部20Sと、この側面部20Sの上部に一体的に固定されたサスタワートップ20Tとを備えており、同図に示すように、サスタワートップ20Tの後部とカウルパネル50の縦壁部50cとの間を、前後方向に延びるカウルサイドアッパガセット64(いわゆる上パネル)で前後方向に連結すると共に、サスタワートップ20Tの後部とカウルパネル50の下辺部50bとの間を、エプロンレインフォースメントのガセット65(いわゆる下パネル)で前後方向に連結している。
上述のカウルサイドアッパガセット64は、車両正面視で略Z字状に形成されており、その車幅方向外側辺64aは、サスタワートップ20Tおよびエプロンレインアッパ58にも接合固定されている。
また、上述のガセット65は、図6,図7に示すように、側面視でL字状に形成されており、上下方向に延びる前辺部65aがサスタワートップ20Tの後部に接合固定されると共に、前後方向に延びる後辺部65bがカウルパネル50の下辺部50bに接合固定されている。
すなわち、サスペンションタワー部20とカウルパネル50とを車両前後方向に連結する連結部としてのカウルサイドアッパガセット64およびガセット65と、上述のダッシュレインフォースメント53とが車両前後方向に構造体を形成すべく剛体結合されており、これにより、サスペンションタワー部20の連結剛性を高め、通常時の剛性を確保すると共に、衝突時においては衝突荷重の荷重伝達性向上を図るように構成している。
図7において、66はホイールエプロンレインフォースメントであり、このホイールエプロンレインフォースメント66は図1に示すように、ホイールハウスの19のホイールハウスインナをその車幅方向外側から補強するものであって、図7では当該ホイールエプロンレインフォースメント66の後端部のみを図示している。
ホイールエプロンレインフォースメント66の後端部は、図7に示すように、側面視で略Z字状に形成されており、その前側接合部66aはガセット65に連結されており、その後側接合部66bはホイールハウス19の後壁19bおよびダッシュロアパネル1を介してダッシュクロスメンバ51に連結されている。
なお、図1,図2において、67はエプロンレインフォースメント18の前端部と、フロントサイドフレーム13とを連結する連結部材である。
図8はヒンジレインフォースメントの斜視図、図9はヒンジレインフォースメントの後側フランジとヒンジピラー部材の後面部との3枚接合構造を示す縦断面図、図10の(a)はヒンジレインフォースメントの正面図、図10の(b)はヒンジレインフォースメントの背面図である。
図5,図6,図8に示すように、上述のヒンジピラー4の内部には、エプロンレインフォースメント18の後方対面部に内開きコ字状のヒンジレインフォースメント70が設けられている。
図8,図9,図10に示すように、このヒンジレインフォースメント70は、上壁71と、下壁72と、これら上壁71および下壁72を上下方向に一体連結する側壁73とを有し、該側壁73の中間部には車幅方向外方へ膨出する膨出部74が一体形成されており、この膨出部74には、図5に示すように、前後一対のボルト、ナット75を介して車体側ヒンジブラケット62が締結固定されている。
詳しくは、図5に示すように、車体側ヒンジブラケット62と、ヒンジピラーアウタ41と、ヒンジピラーレインフォースメント43と、側壁73の膨出部74とが、ボルト、ナット75により共締め固定されている。
また、上述の上壁71の車幅方向内側には、前辺部76aと内辺部76bと後辺部76cとを有する内側フランジ76が上方に向けて一体に折曲げ形成されると共に、上述の下壁72の車幅方向内側にも、前辺部77aと内辺部77bと後辺部77cとを有する内側フランジ77が下方に向けて一体に折曲げ形成されている。
そして、図5に平面図で示すように、上側の内側フランジ76における後辺部76cと、下側の内側フランジ77における後辺部77cとは、ダッシュレインフォースメント53の連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設されている。
また、内側フランジ76の内辺部76bには、当該内辺部76bから上方に延びる取付け片76dが一体形成されており、この取付け片76dが、ボルト、ナット56(図6参照)を用いて、ヒンジピラーインナ42とダッシュレインフォースメント53の後部と共締め固定されている。
同様に、内側フランジ77の内辺部77bには、当該内辺部77bから下方に延びる取付け片77dが一体形成されており、この取付け片77dが、ボルト、ナット57(図6参照)を用いて、ヒンジピラーインナ42とダッシュレインフォースメント53の後部と共締め固定されている。
さらに、上述のヒンジレインフォースメント70の上壁71の前端部から下方に向けて延びる前側フランジ78を一体に折曲げ形成すると共に、下壁72の前端部から下方に向けて延びる前側フランジ79を一体に折曲げ形成しており、図5に示すように、これらの各前側フランジ78,79をヒンジピラーレインフォースメント43の前面部に当接されている。
しかも、図8,図9に示すように、上壁71と下壁72との少なくとも一方に折曲げ形成された後側フランジ72Fと、ドアヒンジブラケット6が固定される側壁73に折曲げ形成された後側フランジ73Fとが、図5に示すフロントドア8内に位置するドア荷重伝達部材としてのインパクトバー84と対面する位置で重合されている。
この実施例では、ヒンジレインフォースメント70の上壁71と下壁72とのうちの下壁72に折曲げ形成された上向きの後側フランジ72Fと、側壁73に折曲げ形成された車幅方向内向きの後側フランジ73Fとを、図10に示すスポット溶接部SW1,SW2,SW3にて重合し、かつ、図9に示すように、これらの各後側フランジ72F,73Fが対面するヒンジピラー部材としてのヒンジピラーレインフォースメント43の後面部と3枚接合固定されている。
上述の後側フランジ72F,73Fにより、ヒンジレインフォースメント70の箱形状の剛性を高めると共に、各後側フランジ72F,73Fの重合により、当該ヒンジレインフォースメント70の後部の厚みを増大して、ヒンジレインフォースメント70の軽量高剛性化を図るように構成している。
また、上述の内側フランジ76,77における後辺部76c,77cを、ダッシュレインフォースメント53の連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設することで、エプロンレインフォースメント18やカウルパネル50の側部から入力されるスモールオーバラップ衝突時の荷重をドア荷重伝達部材であるインパクトバー84の前方に対面するヒンジレインフォースメント70の後部の重合部(各後側フランジ72F,73Fの重合部)に集中させて、この重合部が分厚いことにより、効率的にインパクトバー84へ荷重を伝達するように構成したものである。
ここで、上述のヒンジレインフォースメント70は、図10の(a)に示すように、正面断面視コ字状で、その前部が開放されており、各後側フランジ72F,73Fを重合した箱形状の後部に対して前部の剛性を相対的に低く設定することで、ヒンジレインフォースメント70の前部において荷重吸収変形を可能としつつ、その後部が相対的に高剛性であることにより、当該後部は初期位置(衝突前の位置)を保持するように構成したものである。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示す。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
ここで、図2のZは、衝突物を示し、この衝突物Zは、車両側部の25%以下の部位と車両前後方向に対面しており、詳しくは、車両前後方向においてフロントサイドフレーム13とは対面しない一方、フロントサイドフレーム13よりも車幅方向外側に位置するエプロンレインフォースメント18、サスタワー20、およびクラッシュカン36の車幅方向外側の一部と対面している。
この衝突物Zとの衝突のように、フロントサイドフレーム13に荷重入力がなされないスモールオーバラップ衝突時には、サスペンションタワー部20およびエプロンレインフォースメント18に衝突荷重が入力する。
サスペンションタワー部20に入力した荷重の一部は、カウルサイドアッパガセット64およびカウルパネル50を介してダッシュレインフォースメント53に荷重入力されると共に、サスペンションタワー部に入力した荷重の他部は、ガセット65からカウルパネル50、ダッシュロアパネル1およびダッシュクロスメンバ51を介してダッシュレインフォースメント53に荷重入力される。
上述のダッシュレインフォースメント53は、図5に示すように、その前側連結部から平面視で車両後方かつ車幅方向外方へ傾斜して略直線的に延びているので、このダッシュレインフォースメント53に入力された荷重は、同図に矢印aで示すように、当該ダッシュレインフォースメント53およびヒンジピラーインナ42を介してヒンジレインフォースメント70に伝達される。
ヒンジレインフォースメント70の内側フランジ76,77における各後辺部76c,77cは、ダッシュレインフォースメント53の連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設されているので、ヒンジレインフォースメント70に入力された荷重は、図5に矢印aで示すように、真っ直ぐ後方に伝達されて、インパクトバー84の前方に集中した後に、各後側フランジ72F,73Fにより分厚くして、高剛性に形成されたヒンジレインフォースメント70の後部からパイプ製のインパクトバー84に荷重伝達される。
一方、エプロンレインフォースメント18に入力した荷重は、図5に矢印bで示すように、エプロンレインロア59の後部59aからヒンジピラー4を介してヒンジレインフォースメント70に入力した後に、このヒンジレインフォースメント70に入力した荷重の一部は当該ヒンジレインフォースメント70の高剛性の後部からインパクトバー84に伝達され、ヒンジレインフォースメント70に入力した荷重の他部は、当該ヒンジレインフォースメント70の側壁73、膨出部74、ドアヒンジブラケット6、ドアインナパネル82を介して、ドア内部空間83の車幅方向外側に位置する鋼板製のインパクトバー85に荷重伝達される。
したがって、スモールオーバラップ衝突時の荷重を、特に、インパクトバー84の前方に対面するヒンジレインフォースメント70の後部の各後側フランジ72F,73Fの重合部に集中させて、この重合部が分厚いことで、効率的にインパクトバー84へ荷重を伝達することができ、よって、フロントピラー90(図1参照)の重量および形状の拡大を防止することができるものである。
このように、図1〜図10で示した実施例の自動車の側部車体構造は、ドアヒンジ(ドアヒンジブラケット6参照)が設けられたヒンジピラー4と、該ヒンジピラー4から車両前方に延びるエプロンレインフォースメント18とを備えた自動車の側部車体構造であって、上記ヒンジピラー4の内部には、上記エプロンレインフォースメント18の後方対面部に車幅方向において内開きコ字状のヒンジレインフォースメント70が設けられており、該ヒンジレインフォースメント70は、上壁71と下壁72との内側フランジ76,77(特に、その後辺部76c,77c参照)が、ダッシュレインフォースメント53の連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設され、上記上壁71と下壁72との少なくとも一方に折曲げ形成された後側フランジ72Fと、上記ドアヒンジ(ドアヒンジブラケット6)が固定される側壁73に折曲げ形成された後側フランジ73Fとが、ドア(フロントドア8)内に位置するドア荷重伝達部材(インパクトバー84参照)と対面する位置で重合されたものである(図5,図8参照)。
この構成によれば、上壁71、下壁72、および重合された後側フランジ72F,73Fにより、ヒンジレインフォースメント70の箱形状の剛性が高まると共に、上記各後側フランジ72F,73Fの重合により、ヒンジレインフォースメント70の後部の厚みが増し、ヒンジレインフォースメント70の軽量高剛性化を図ることができ、特に、ドア荷重伝達部材(インパクトバー84)に対するせん断剛性の向上を図ることができる。
また、ヒンジレインフォースメント70の上記内側フランジ76,77(特に、その後辺部76c,77c参照)は、ダッシュレインフォースメント53の連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設されており、エプロンレインフォースメント18、ダッシュロアパネル1やカウルパネル50の側部から入力されるスモールオーバラップ衝突時の荷重をドア荷重伝達部材(インパクトバー84)の前方に対面するヒンジレインフォースメント70の後部の重合部(各後側フランジ72F,73Fの重合部)に集中させ、この重合部が分厚いことで、効率的にドア荷重伝達部材(インパクトバー84)へ荷重を伝達することができる。
よって、フロントピラー90(図1参照)の重量や形状の拡大を防止することができる。
この発明の一実施形態においては、上記ダッシュレインフォースメント53が上記カウルパネル50またはダッシュクロスメンバ51に連結(この実施例では、これら両者50,51に跨って連結)され、上記ヒンジレインフォースメント70の下壁72に折曲げ形成された後側フランジ72Fと、当該ヒンジレインフォースメント70の側壁73に折曲げ形成された後側フランジ73Fとが重合され、これら各後側フランジ72F,73Fが対面するヒンジピラー部材(ヒンジピラーレインフォースメント43参照)の後面部と3枚接合固定されたものである(図7,図8,図9参照)。
この構成によれば、ヒンジレインフォースメント70の下壁72に上述の後側フランジ72Fを折曲げ形成したので、特に、応力が集中する当該下壁72から効率的に荷重伝達を行なうことができる。
詳しくは、上壁71と下壁72との一方のみに後側フランジ72Fを形成し、このフランジ72Fを側壁73に折曲げ形成された後側フランジ73Fと重ね合わせて、対面するヒンジピラー部材(ヒンジピラーレインフォースメント43参照)と3枚接合固定する場合、エプロンレインフォースメント18がヒンジピラー4から前下に傾斜する場合や、サスペンションタワー部20が比較的低い位置にある場合には、ヒンジレインフォースメント70の下壁72に後側フランジ72Fを形成した方が、荷重入力が多くなるため好ましい。
この発明の一実施形態においては、上記ドア荷重伝達部材(インパクトバー84参照)は剛性パイプにて形成されたものである(図5,図6参照)。
この構成によれば、ドア荷重伝達部材(インパクトバー84)を剛性パイプで形成したので、軸方向に高剛性で荷重分散を効果的に行なうことができる。
図11は、ヒンジレインフォースメント70の他の実施例を示す斜視図である。
図11に示すこの実施例においては、ドアヒンジブラケット6が固定される側壁73に折曲げ形成された車幅方向内向きの後側フランジ73Fと、上壁71に折曲げ形成された下向きの後側フランジ71Fと、下壁72に折曲げ形成された上向きの後側フランジ72Fとを設け、図11に示すように、各後側フランジ71F,73Fを重合すると共に、各後側フランジ72F,73Fを重合したものである。ここで、各フランジ71F,73Fおよび各フランジ72F,73Fのオーバラップ量は任意に設定することができる。
すなわち、上記ヒンジレインフォースメント70の上壁71と下壁72と側壁73との全てに後側フランジ71F,72F,73Fが折曲げ形成され、これら後側フランジが重合されたものである(図11参照)。
この構成によれば、ヒンジレインフォースメント70後部の厚みを確保し、該ヒンジレインフォースメント70の箱形状の剛性を確保することができると共に、ドア荷重伝達部材(インパクトバー84参照)と対面する部位のせん断剛性をさらに向上させることができる。
図11で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については、先の実施例とほぼ同様であるから、図11において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のドアヒンジは、実施例のドアヒンジブラケット6に対応し、
以下同様に、
ドアは、フロントドア8に対応し、
ドア荷重伝達部材は、インパクトバー84に対応し、
後側フランジが対面するヒンジピラー部材は、ヒンジピラーレインフォースメント43に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記ドア荷重伝達部材は、インパクトバー84に代えて、ベルトラインレインフォースメントであってもよい。また、図11において下壁72から上方に延びる上向きの後側フランジ72Fの上端をフランジ73Fの上下方向中間で止めることなく、該後側フランジ72Fの上端を上壁71よりもさらに上方まで延設し、インパクトバー84と対面する部位のせん断剛性をより一層高めるように構成してもよい。
以上説明したように、本発明は、ドアヒンジが設けられたヒンジピラーと、該ヒンジピラーから車両前方に延びるエプロンレインフォースメントとを備えた自動車の側部車体構造について有用である。
4…ヒンジピラー
6…ドアヒンジブラケット(ドアヒンジ)
8…フロントドア(ドア)
18…エプロンレインフォースメント
43…ヒンジピラーレインフォースメント(ヒンジピラー部材)
50…カウルパネル
51…ダッシュクロスメンバ
53…ダッシュレインフォースメント
70…ヒンジレインフォースメント
71…上壁
72…下壁
73…側壁
71F,72F,73F…後側フランジ
76,77…内側フランジ
84…インパクトバー(ドア荷重伝達部材)

Claims (4)

  1. ドアヒンジが設けられたヒンジピラーと、
    該ヒンジピラーから車両前方に延びるエプロンレインフォースメントとを備えた自動車の側部車体構造であって、
    上記ヒンジピラーの内部には、上記エプロンレインフォースメントの後方対面部に車幅方向において内開きコ字状のヒンジレインフォースメントが設けられており、
    該ヒンジレインフォースメントは、上壁と下壁との内側フランジが、カウルパネルまたはダッシュレインフォースメントの連結部位から後方外側に直線的に傾斜して延設され、
    上記上壁と下壁との少なくとも一方に折曲げ形成された後側フランジと、上記ドアヒンジが固定される側壁に折曲げ形成された後側フランジとが、ドア内に位置するドア荷重伝達部材と対面する位置で重合され
    上記ヒンジレインフォースメントは、正面断面視コ字状で、その前部が開放されており、上記各後側フランジを重合した箱形状の後部に対して前部の剛性が相対的に低く設定された
    自動車の側部車体構造。
  2. 上記ダッシュレインフォースメントが上記カウルパネルまたはダッシュクロスメンバに連結され、
    上記ヒンジレインフォースメントの下壁に折曲げ形成された後側フランジと、
    当該ヒンジレインフォースメントの側壁に折曲げ形成された後側フランジとが重合され、
    これら各後側フランジが対面するヒンジピラー部材の後面部と3枚接合固定された
    請求項1記載の自動車の側部車体構造。
  3. 上記ヒンジレインフォースメントの上壁と下壁と側壁との全てに後側フランジが折曲げ形成され、
    これら後側フランジが重合された
    請求項1記載の自動車の側部車体構造。
  4. 上記ドア荷重伝達部材は剛性パイプにて形成された
    請求項1〜3の何れか一項に記載の自動車の側部車体構造。
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