本明細書に記載された実施例において実施されている考え方は、地盤面の高さにある開口部が、地下室若しくはトンネル、又は換気を必要とする他の地下構造用の換気ダクトとやり取りし、かつ激しい雨又は道路の洪水としてかなりの体積の水が前記開口部を介して入り込む恐れのある任意のシステムに適用される。本発明の実施例は、相当量の表面水が、地表開口部と上方へ向かってつながっている地下の換気ダクトへ流れ込むのを自動的に阻止する。以降の本発明の詳細な説明では、添付の図面を参照する。添付図面は本願明細書の一部を構成する。図には、本発明を実施することができる具体的実施例が例として示されている。本明細書において開示されている具体的詳細は、いずれの場合においても、本発明の技術的思想を実施することのできる完全な方法を表す非限定的な実施例である。これは、当業者に、上記の技術的思想に合致した、仮想的に適切とされる具体的システム、構造、又は方法で本発明する方法を教示する役割を果たす。具体的に記載された実施例及びこれらの実施例の詳細に対する様々な変化型や代替型は、本発明の技術的範囲内であると考えることができる。多くの変化型及び様々な実施例は、本明細書に記載された本願発明の技術的思想の範囲内であり、かつ本明細書で詳述された具体的実施例であるため、本明細書の詳細は例示であって限定ではないと解される。
本明細書において詳述された様々な実施例は、換気孔の地表レベルの開口部よりも低い位置にある地下構造の換気システム内において間隔を開けて設けられた少なくとも1つのシートと浮遊性ゲートの組を用いることで、地表開口部を介して換気ダクトへ入り込む水の流れを自動的に阻止する。図2-8に関連して記載された実施例は、この目的のため、1組のシートと浮遊性ゲートを用いる。図9に関連して記載された実施例は、複数の組のシートと浮遊性ゲートを用いることを示している。すべての実施例は、シートと浮遊性ゲートの組用の支持体を有する。一部の実施例では、骨組みが支持体を供する。それらの実施例は図2-7に記載されている。他の実施例では、支持体は柵(enclosure)によって供される。それらの実施例は図8-24に記載されている。本明細書に記載された実施例は、本発明の技術的思想が色々な方法で1つにまとめられ得ることを示し、かつ、これらは、サイズ、位置、及び寸法の異なる換気ダクト開口部用の他の構成要素を別な方法でまとめる方法をも示唆する。換気ダクトが通常の状態で使用されているときには、空気流の摩擦が小さくなる構成要素の配置が記載される。
相当量の水が換気ダクトへ入り込むのを自動的に阻止するために開示された基本的な考え方及び方法がどのように応用されるのかを例示するため、実施された技術的思想が具体的な換気環境を参照することによって記載されている。典型的な応用例は地下鉄システム向けに応用されたものである。このシステムは換気に依存し、かつこのシステム内では、洪水を止めるための解決策の緊急の必要性が存在する。従って典型的な地下鉄の換気装置を知ることは助けになる。ここで図1を参照することにする。図1には、本発明の実施例によって保護される典型的な地下鉄換気システムを概略的に図示されている。
地下トンネル管を通り抜けて移動する地下鉄はピストン効果を有する。ピストン効果とは、地下トンネル管前方の空気を押しだし、かつ該地下トンネル管後方の空気を引き込むものである。換気ダクト又は縦坑は駅付近の地下鉄システムへ入り込むように備えられることで、列車が駅に近づく際にはよどんでいる押し出した空気を排出し、かつ列車が駅を離れる際には新鮮な外の空気を引き込む。特に、換気又は通気縦坑は時にブラストシャフト(blast shaft)又はサージシャフト(surge shaft)と呼ばれるが、その理由は、換気又は通気縦坑が突風(blast of air)を排除するからである。換気又は通気縦坑はまた、駅内、線路上、又は列車内での火災で生じる煙を除去する経路をも供する。図1を参照すると、列車1の前方に押し出される空気流が、参照番号2-5の太い矢印の線で示されている。線路6、ファンの部屋7、ファン8、及び通風調節弁9が説明用に示されている。換気ダクト又は縦坑11と18は、地下トンネル12からつながり、かつ地表レベル14よりも低い地下解放構造13内で終端する。地下解放構造13は、地表レベル14での大気に対して(開口部15で)解放されている。その開口部15は地下鉄の格子17によって覆われている。
地下鉄は水を処理するシステムを有する。雨降りのときには、水は階段吹き抜けを下へ向かい、プラットフォームへ、そしてさらには線路にまで流れる。一部は地表の格子を介して換気システム内へ入り込む。線路付近の廃液管は、地下鉄線路に隣接するポンプの部屋内に存在する地下汚水だめへ水を送る。ポンプは、道路の高さでの大気に対して解放されている圧力解放マンホールへ水を引き上げる。そこから排水は、重力の影響で街の雨水配水管へ流れ込む。問題は、激しい雨においては、雨水配水管が一杯になり、水があふれて路面に戻される。それによって多量の水で道路は洪水となり、その多量の水は歩道の縁を水浸しにして、地下鉄の格子を介して換気システムに流れ込むことで、最終的にはトンネル及び線路にまで流れ込む。ポンピングシステムは水を洪水状態となった道路へ戻すことしかできない。そこから水は再度洪水状態のプールへ入り込み、換気システムへ流れ込む。地下鉄の洪水を制御する手段としてのポンピングシステムは無力化している。
洪水状態の地下鉄が与える問題は、街の交通にとって深刻である。地下鉄内の水は危険をもたらし、かつシステムを無力化する。地下鉄システムは2つの重要な電源を有する。それは、列車を動かす直流電源と、信号を出力する交流電源である。水が帯電した第3のレール付近にまで上昇するとき、危険な状態が発生する。第3のレールにかかる高電圧(600[V]以上)は水を帯電させることで、その水を沸騰させて、浮遊する残骸物が点火し、煙が発生する。高容量ファンが、換気ダクトの垂直に流れる部分に対して解放されている、線路の上に位置するファンの部屋に供されている場合がある。そのファンは煙の除去を補助する。しかし洪水状態の道路から地下鉄の格子を介して換気ダクトへ流れ込む水は煙の除去を妨害することで、トンネル内及び駅内で煙が生じる。もし仮に直流電源が影響を受けないとしても、水は電気信号とスイッチを短絡させることで、列車運転手が、いつ停止又は進行するのが安全なのかを知ることができなくなる。従って列車を安全に運転することができなくなる。
例として本明細書に記載されている具体的実施例では、水が入り込む際に通る地盤面の高さの開口部は、地下鉄換気システムの格子と地盤面の高さの歩道開口部については、直線で囲まれた形状を有すると推定される。この形状は、少なくともアメリカ合衆国のニューヨークシティでは一般的には長方形であり、かつ隣接する通りの方向に沿った長さの向きをとる。たとえ具体的実施例の記載が特別な環境での直線に囲まれた形状に関するものであるとしても、本発明は、開口部が直線に囲まれた形状であることも、又は、本発明の実施例が直線に囲まれた形状に適合することも必要としていない。本発明の構成要素は、地下トンネル、地下チャンバ、地下室、又は他の地下構造の換気を助ける換気ダクト地表面開口部の下方を垂直に投影された寸法の範囲内で適合するように備えられて良い。
本明細書に記載された実施例は支持体を有する。前記支持体は、上部開口部、及び床すなわち底部の上方に位置する下部内に開口部を有する。前記の下部内の開口部は、前記換気ダクトの隣接部との換気を行うために設けられている。前記支持体は少なくとも1つのシートと対をなす浮遊性ゲートの組を支持する。前記シートとゲートは共に組を構成する。
本発明の実施例では、シートは、そのシートの下に位置する通路の少なくとも一部の上に設けられている。その通路は、支持体の上部開口部、及び、通常の洪水ではない状態に係る実施例では換気を供する換気ダクトの隣接部と流体をやり取りする。浮遊性ゲートは、シートに対して浮遊した状態で可能で、シート及び該シートの下に位置する通路よりも低い位置に設けられ、通常は前記シートに対して垂直に設けられ、前記通路を阻止するのに十分なサイズで、かつ前記シートを係合するまで上方に浮遊することによって前記支持体内で上昇する水に対応する。それにより前記通路は阻止される。
本発明の実施例では、シートとゲートの各組は、下部開口部から地表開口部への空気流を供するように、支持体内に配置されて良い。空気流は通常条件下では制約を受けないので、自動洪水保護が供される。この装置は、公称比率−1/[1+(シートとゲートの組の数)]−を、換気ダクトの地表開口部の対向する面を隔てる選ばれた間隔に適用することで、一組のシートとゲート、又は複数組のシートとゲートを固定する位置を特定する。
本発明の実施例では、傾斜面が、シートから遠ざかる方向に傾くことで、下部開口部から遠ざかって上部開口部を介して導入されるように水を流す。
本発明の実施例では、支持体は棚を支持する。前記棚の少なくとも一部は上部開口部の少なくとも一部の下であって、かつ上部開口部の上に位置することで、少なくとも棚の上方に位置する上部開口部を介して導入される水から下部開口部を遮断する。これらの技術的思想及び複数の実施例においてさらに記載される考え方を採用する様々な実施例をここで詳細に説明する。
図2-8に図示された実施例は、1組のシートとゲートに係る実施例で、長方形の道路の高さでの地下鉄開口部15と低い高さで適合するようにまとめられ、かつ配置される。記載された実施例では、ゲートは、地表開口部15の最長距離に対して垂直な枢動軸の周りで枢動することで開閉して良い。この実施例は、道路の高さのゲート開口部が典型的には長方形で、かつ隣接する道路の方向に合わせた向きをとり、枢動軸が隣接する道路と縁の方向に対して垂直な、たとえばニューヨーク市のような地下鉄システム用である。
図2-7を参照すると、装置10は、換気ダクトをトンネル又は他の地下空洞へ拡張した空間内に設けられる支持集合体25を有する。前記拡張した空間は床及び大気に対して解放された開口部を有する。たとえば図2-8の実施例においては、拡張構造13のような構造はトンネル12と接続する換気ダクト11,18と接続して、かつ床20と大気に対して解放された開口部15を有する。
支持集合体25は上端26と下端27を有する。図2-7の実施例では、支持集合体25は骨組28を有する。骨組28の上端26はフランジ29a-29hを有する。フランジ29a-29hは、歩道の換気格子17の下に位置する縁16上に間隔をあけて設けられているので、換気格子17の下に位置する構造13内で支持集合体をかけることができる。より詳細には、図2-7を参照すると、骨組28は第1上部垂直部材30a,30bを有する。第1上部垂直部材30a,30bの上端はそれぞれフランジ29g,29bで終端する。第2上部垂直部材35a,35bは第1垂直部材30a,30bの長さ方向に対して垂直に固定されている。第2上部垂直部材35a,35bの上端はそれぞれフランジ29h,29aで終端する。第1水平部材31a,31bは第1上部垂直部材30a,30bに対して固定されている。第1水平部材31a,31bからぶら下がった状態で、第1下部垂直部材32a,32bが第1水平部材31a,31bに対して直角をなすように固定されている。第2水平部材33a,33bは第2下部垂直部材32a,32bに対して直角をなすように固定され、かつ第3垂直部材34aと34bに接続する。第3垂直部材34aと34bの上端はそれぞれフランジ29fと29cで終端する。第4垂直部材36a,36bは第3垂直部材34a,34bの長さ方向に対して垂直に固定されている。第4上部垂直部材36a,36bの上端はそれぞれフランジ29e,29dで終端する。
ターンバックル37aは、第1上部垂直部材30a、及び第3垂直部材34aと第4垂直部材36aに対して固定された第2上方垂直部材35aを調節する。それに対応して、同じ高さの開口部15の開口長さに調節する必要があるので、ターンバックル37bは、第1上部垂直部材30b、及び第3垂直部材34bと第4垂直部材36bに対して固定された第2上方垂直部材35bを調節する。ターンバックル37cは、第1上部垂直部材30a、及び第1垂直部材30bと第2上方垂直部材35bに対して固定された第2上方垂直部材35aを調節する。それに対応して、同じ高さの開口部15の開口幅に調節する必要があるので、ターンバックル37dは、第3垂直部材34a、及び第3垂直部材34bと第4垂直部材36bに対して固定された第4上方垂直部材36aを調節する。調節されることで、フランジ29a-29hは縁16上に設けられるように良好に適合する。
図2-7において読者に対して近い位置に存在する骨組部材30a、31a、32a、33a、及び34a、並びに、図2-7において読者に対して遠い位置に存在する骨組部材30b、31b、32b、33b、及び34bはそれぞれ、構造物13の側壁21aと21bに接した状態でちょうど良く適合するように備えられている。それにより開口部15から構造物13へ入り込む水は、側壁21aと骨組部材30a、31a、32a、33a、及び34aの外側面との間、並びに、側壁21bと骨組部材30b、31b、32b、33b、及び34bの外側面との間を実質的に通り抜けない。側壁と前記骨組部材との間のギャップを封止するため、ガスケット又は他の適切な封止材料が任意で供されて良い。フランジ29a-29h及びターンバックル集合体37a-37dで囲まれた支持体の横方向内部の領域は骨組28の上部開口部22を有する。
骨組28の第1下部垂直部材32aと32bはシート支持体を有する。前記シート支持体は、構造物13内部において地盤面の高さの開口部15よりも下でシート40を固定する。図2-8に図示された実施例が記載された例では、装置10は、シート40が対向する側面間での最長距離を含む面に対して垂直となるように、配置される。シート40は、第1下部垂直部材32aと32bによって垂直に支持され、かつ開口部15の対向する側面での最長距離を含む面に対して(つまり直線で囲まれた構造物13の長さに対して)垂直に、開口部15の下に位置する構造物13の下部を横に切断するように固定される。あるいはその代わりに、装置10は、シート40が対向する側面間での最長距離を含む面に対して平行となるように配置されても良い。シート40は、開口部15の対向する側面での最長距離を含む面に対して(つまり直線で囲まれた構造物13の長さに対して)平行に、開口部15の下に位置する構造物13の下部を横に切断するように固定される。この後者の配置は図9の実施例の一例として図示されている。
図2-8の実施例において、通常状態での利用中に装置10を流れる制限のない空気流については、シート40は、上部開口部22の下に設けられ、かつ長方形開口部15の対向する短辺のうちの1つから間隔をあけて設けられて良い。水平距離は名目上、これらの短辺を分離する距離の大きさのある割合と等しい。その割合は、分子が1で、かつ1と、シートとゲートの組の数とを足した数が分母である。図2-8の実施例では、シートとゲートの組の数が1なので、割合は1/(1+1)=1/2である。従って長方形開口部15内に設けられていて、かつ1つのシートが長方形開口部15の長さに対して垂直である実施例の構成では、この位置は長方形の地盤面の高さの開口部15の対向する短辺間の最長距離の約半分、つまり構造物13の長方形開口部15の長さの約半分、である。たとえば開口部15が長さ5フィート(1.524m)×幅4フィート(1.219m)の長方形で、かつ装置10が前記長さに対して垂直なシート40を備えた状態で前記長方形開口部内に設けられている場合、シート40が、前記長方形開口部の短い4フィートの辺のうちの1つから約5フィートの半分(2.5フィート)離れた場所に設けられるように、装置10は構築される。具体的な位置についてのまとめる際の制限には通常ある程度の妥協が含まれる。だから「公称(名目上)」又は「約半分」という語は、実際のまとめ作業及び他の制約が許す限りにおいて、開口部15内の選ばれた距離に前記割合を適用して得られる位置に十分近くに設けられることを意味する。
シート40は、装置10内部において、「船尾(aft)である」下部23(構造物13内に固定されているときには換気ダクト18に隣接する)と「船首(fore)である」部分24(構造物13内に固定されているときには換気ダクト18に対して離れた場所に位置する)とを分離する。装置10が設置されるとき、船尾である下部23は、18で終端するダクト11の隣接部に対向し、かつ解放している。装置10が構造物13内で固定されていて、かつ相当量の地表豪雨水が換気ダクト11と18へ入り込むのを防止するように動作しないときには、シート40は内部マージン41a、41b、41c、及び41dを有する。内部マージン41a、41b、41c、及び41dは、その内部に、装置10の換気ダクト部分18に隣接する船尾である下部23の開口部から船首部分24への水平空気流の垂直向きの入り口42を画定する。
骨組28は、上部開口部22の少なくとも一部の下であって下部開口部42の上に位置する棚43を支持する。棚43は、少なくとも上部開口部を介して導入されて棚全体43全体を覆う水から下部開口部42を遮断するために設けられる。棚43は、順にフランジ44aと44bに固定されて支持される。棚43は、支持集合体25の第1水平部材31aと31bに対して横方向に固定される。棚43はシート40の上部に隣接して終端する距離だけ、装置10へ水平方向に入り込むように延在する。本発明の実施例では、棚43は、地盤面高さの開口部15の対向する側面間の最長距離の約半分を超えない長さだけ延在する。棚43は、船尾である下部23に設けられた水平に備えられた流路45を棚43の下に画定する。流路45は、換気ダクト11と18から棚43後方の船首である部分24への空気流のため、水平換気ダクト18から入り口42へ続く。シート40の内部マージン41a、41b、41c、及び41dは、入り口42に存在する流路45を取り囲む。
図2-8に図示された実施例では、棚43は、垂直に密接して枢動するように設けられた1つ以上のシャッター46−46a、46b、及び46cとして図示されている−を有する。1つ以上のシャッター46−46a、46b、及び46c−は水平方向に備えられた流路45全体にわたる位置を占めている。装置10が構造物13内に固定されているとき、シャッター46は、シャッター46上方に位置する構造物13内での圧力よりも大きな、水平に備えられた流路45での圧力によって解放可能となる。そして後述するように、入り口42は阻止される。装置10が構造物13内に固定されているときの、水平に備えられた流路45での圧力は、換気ダクト11と18での圧力である。つまり、暴雨水から換気ダクト11と18をガードするように動作するときには、装置10は入り口42を阻止するように機能する。入り口42が阻止されているとき、シャッター46a、46b、及び46cは、換気ダクト11と18内での突発的な圧力を緩和する。棚43の上方まで上昇した水の静水圧を超えるのに十分な換気ダクトからの圧力がシャッター46a、46b、及び46cを開けることで、上方で歩道の格子17を介して開口部15を覆う頭上の水を放出する。これは、突発性の圧力が、シート40上での浮遊性ゲートの係合を外すのを防止する安全バルブとして機能する。換気ダクトでの突発性圧力が静まるとき、シャッター46a、46b、及び46cは、シャッター全体にわたって集まる水によって押されることによって密閉係合状態となる、通常の水平な棚の位置に折りたたまれる。ある程度の漏れは生じるが、阻止された入り口42によって、相当量の表面水が換気ダクトへ入り込むのは防止される。
平坦な底部51、側方部材52aと52b、及び終端部材52cと52dを有する水平方向の避難場所(receptacle)又はパン50が支持集合体25の下端内に固定されている。端部材52dは、シートマージン41dの下方に位置するシート40の下部に固定されている。側方部材52aと52bは第2水平部材33aと33bに固定される。フランジ54aと54bは、それぞれ第3垂直部材34aと34bの下端で終端し、かつ底部51を支持及び固定する。第4垂直部材36aと36bは終端部材53cを固定する。よって支持集合体25は、入り口42よりも低い、装置10の下部船首部24内に避難場所50を設置するように備えられる。
避難場所50は、底部51の上方であって水平位置に通常は設けられている浮遊性ゲート60を有する。浮遊性ゲート60が底部51の上方で水平状態にあるとき、適切なように、水の入り口61は避難場所の底部51へのアクセスを与える。避難場所50及び浮遊性ゲート51は、水が入り口61を介して入り込むことで、浮遊性ゲート付近にまで上昇させることを可能にし、かつ避難場所からシート40へ上方に向かうようにゲートを浮遊させるように備えられている。図示された実施例では、浮遊性ゲート60の底部64から上部65まで延在する浮遊性ゲート60の下側部63上の浮遊構成要素62によって浮遊性の少なくとも一部は供される。複数の浮遊素子62は、浮遊性ゲート60の側面66aと66bとの間で
間隔をあけて設けられていることで、入り口61を介して入り込む水が避難場所50内にて底部51上の浮遊性ゲート60付近まで上昇することを可能にし、かつゲートを上方に浮遊させる。一旦避難場所50から浮くと、浮遊性ゲートは、ゲート60が、閉じることで急速にシート40を定着しようとする水平位置から約30-45°傾くまで、開口部15から構造物13へ入り込む水によってさらに上方へ浮遊する。浮遊性ゲート60は、入り口42を阻止して、開口部15を介して構造物13へ入り込む水が、流路45を通り抜けて換気ダクト11と18へ入り込むのを妨害する。閉じる浮遊性ゲート60が入り口42を阻止するまで、一部の水は、入り口42と水平に供えられた流路45を介して収容される。しかし水の量は、入り込むのが妨げられた洪水の量に比較すると非常に少ない。
ゲート60の浮遊性は任意の適切な方法−たとえば概念的には参照番号77で示されているような蜂の巣型の内部構造−によって供されて良い。浮遊構成要素62は浮遊体の構成の技術的思想を例示する目的で示されている。
浮遊性ゲート60は、上部65にて所定の高さを有するようなサイズをとることで、マージン41c全体にわたってシート40を定着させる。装置10が長方形開口部15内に設けられ、シート40がその長さに対して垂直で、シート40が長方形開口部15の対向する前記短辺のうちの1つから、ある水平距離だけ間隔をあけて設けられ、前記水平距離は名目上、これら2つの側部を分離する距離の長さにある割合を適用したものに等しい。係る割合は、分子が1で、かつ1と、シートとゲートの組の数とを足した数が分母である(本実施例では、これは1組なので、その割合は1/(1+1)=2、すなわち1/2である)実施例において、浮遊性ゲート60はシート定着高さを有して良く、該シート定着高さは空間と名目上等しく、かつシート40は前記空間によって開口部15の短辺から間隔が設けられている。よって本発明の実施例においては、適切となるようにゲート60の高さは、地盤面の高さの開口部15の対向する側面での最長距離の約半分を超えず、かつシート40を定着させるようなサイズの定着表面67を有する。浮遊性ゲート60の定着表面67は、シート40を内部マージン41a、41b、41c、及び41dに隣接するように定着させるように備えられた浮遊性ゲート60の周囲67a、67b、67c、及び67dを占める。ヒンジ68は、シート40に対して浮遊性ゲート60を枢動可能なように支持するため、避難場所50の端部52dと浮遊性ゲート60の底部64に静止状態で設けられる。
本発明の実施例では、傾斜面は垂直シートから遠ざかる方向に傾斜することで、上部開口部を介して導入された水を下部開口部から遠ざかるように流す。浮遊性ゲート60は、周囲の定着面67a、67b、67c、及び67dの内部に高い位置に設けられた部分69を有する。周囲の定着面67a、67b、67c、及び67dは、入り口42から遠ざかって、構造物13内で上昇する水に応答して、マージン41cの上方であって水平方向に備えられた入り口42全体にわたってシート40を定着させる定着面67へ向かうように傾斜−つまり70で示されているように徐々に先細り−する。テーパー70は傾斜を有する。その傾斜は水が構造物13へ入り込ませるのに有効である。そのような構造物13は浮遊性ゲート60が避難場所50内において水平な状態であるときには、入り口42と船首部分23から遠ざかって棚へ流れ出る水を含む。それによって避難場所50から浮遊性ゲート60の上昇は加速される。有利となるように、高くなった部分69は逆傾斜71を有する。逆傾斜71はテーパー70の傾斜から定着面67dへ向かって鈍角73で先細る。ゲート60が入り口42を閉じる位置にまで上昇するとき、定着面67dはマージン41dの下でシート40を定着させる。逆傾斜71の鈍角73は、(傾斜70と傾斜71との交差点での)高くなった部分69の最大高さを、入り口42から遠ざかるように装置10の船首部分24へさらに移動させる。それにより、傾斜70と傾斜71の交差が直角をなす場合よりも、入り口42での空気流が大きくなる。図示された角は本願の技術的思想を例示するものに過ぎない。
浮遊性ゲート60が構造物13内での水を上昇させることによって上昇してシート40を定着させるとき、高くなった部分69はシート40のマージン41a、41b、41c、及び41dの内部に設けられる。周辺の定着面67a、67b、67c、及び67dは、シートのマージン41a、41b、41c、及び41dに隣接する面67a、67b、67c、及び67dに対応するシート素子を定着させる。
適切となるように、避難場所50は任意で、構造物13内での装置10の設置に関連して構造物13へ既に供給されている廃液と接続することを目的として、避難場所50から水を空にするための底部51への廃液管72を有する。図7、図7a、及び図7bに図示された実施例では、支持集合体25の上端は一体化された換気格子74を有し、一体化された換気格子74は、縁16上で適合することで、構造物13内の支持集合体25をかけるように備えられている。図2-6の実施例での構成要素を示す参照番号と同一の構成要素によって示される図7、図7a、及び図7bの構成要素は、同一で、かつ図2-6の実施例での機能と同一の機能を示す。
図8、図8a、及び図8bに図示された実施例では、骨組ではなく支持集合体25が、装置10を仕切る壁75a、75b、75c、及び75dの周辺部75を有する。それによって、底部51によって床が構成される囲まれた領域が形成される。図2-6の実施例での構成要素を示す参照番号と同一の構成要素によって示される図8、図8a、及び図8bの構成要素は、同一で、かつ図2-6の実施例での機能と同一の機能を示す。地盤面の高さの開口部15の縁16上に適合した状態で備えられた換気格子76は、縁16上に適合した状態となるように支持集合体25の上部で一体化するように固定されることで、構造物13内において図8、図8a、及び図8bの支持集合体25をかける構成となる。
直線で囲まれた開口部15及び関連する直線で囲まれた構造物13の例では、記載された実施例−シート40が構造物13内に設けられた支持集合体に固定されている−中の構成要素の配置は、開口部15の垂直直下であって該開口部の対向する側面内での最長距離の方向に対して垂直で、かつその最長距離の約半分の位置で固定されていて、かつ図2-8に記載された実施例の構成の地盤面の高さでの開口部15と換気ダクト11と18との間の空気流に対して実質的な制約をほとんど与えない。そのことに関連して、この直線で囲まれた構成では、換気ダクト11と18に対して距離を置くようにシート40の船首面上に設けられた浮遊性ゲート60の高さすなわち上部65は、開口部15の対向する側部内の最長距離の約半分よりも長くない。入り口61が含まれる実施例では、高さ65は、マージン40c上部のシート40と定着面67cとを係合させるのに十分であり、かつ入り口61用の空間を与えることを可能にする。従って「約半分」とは、開口部15の特定のサイズを収容する調節を可能にする場合において、構造物13内での装置の構成に実質的に制約のない空気流を供するのに用いられる。
よって本発明によると、地下トンネルから地盤面の高さよりも下の構造物へつながる換気ダクトへ表面水が流れるのを妨害する方法も供される。前記構造物は床と地盤面高さの開口部を有する。前記開口部は所定の構成と前記開口部の対向する側部内の最長距離を有する。当該方法は、前記開口部の対向する側部間での最長距離の方向に延在する水平に備えられた流路45の周辺に1つ以上の定着用構成要素40を供する工程を有する。この位置は、開口部15と換気ダクト11と18との間に空気流を制約するものが実質的にない方向に沿っている。本発明の実施例では、これは、開口部15の対向する側面内の最長距離の約半分となるように選ばれる。それによってその開口部の長さに沿って約半分の位置に定着用構成要素が設けられる。当該方法はさらに可動浮遊性ゲート60を供する工程をさらに有する。前記可動浮遊性ゲート60は、開いた位置では、地盤面高さの開口部15と換気ダクト11と18との間での水平に備えられた流路45を介した空気流を可能にし、かつ閉じた位置では、1つ以上の定着用構成要素40と係合可能であるため、地盤面の高さの開口部15から構造物13へ入り込む水が、水平方向に供えられた流路45へ流れ込むのを妨害する。浮遊性可動ゲート60は、構造物13内での水位がゲート60を上方へ浮かせるのに十分であるときには開いた位置をとり、かつ構造物13内での水位がゲート60を浮かせて定着用構成要素40へ定着させるのに十分な高さであるときには閉じた位置をとる。当該方法は有利となるように、通常は閉じている枢動可能に設けられたシャッター46を水平に備えられた流路45の上に供する工程をさらに有する。前記シャッター46は、ゲート60が閉じた位置をとるときには、シャッター46の上方で構造物13内での流体圧力を超えた流路45内での空気圧によって開放可能である。さらに有利となるように、当該方法は、前記1つ以上の定着用構成要素40を係合するため、浮遊性ゲート60の周辺に定着面67を供する工程をさらに有する。浮遊性ゲート60は、構造物13内で上昇する水に応答して、マージン41cの上方であって水平方向に備えられた入り口42全体にわたってシート40を定着させる定着面67へ向かうように徐々に先細りする。テーパー70は傾斜を有する。その傾斜は、ゲート60が開いた位置をとるときに、入り口42から遠ざかるように地盤面高さの開口部15から構造物13へ水を入り込ませるように案内するのに有効である。
ここで図9-24に記載された実施例に移ると、一例として、長方形の道路の高さの地下鉄開口部15内において地盤面よりも下で適合する他の実施例がまとめられている。記載された実施例では、ゲートは、地表開口部15の最長距離に対して平行な枢動軸の周りで開閉して良い。つまりたとえばニューヨーク市のように、道路の高さでの格子開口部が一般に長方形であって、隣接する道路の方向に延びるように配備されているような地下鉄システムでは、枢動軸は隣接する道路と縁の方向に対して平行である。
図9-24の実施例では、複数のシートとゲートの組が用いられている。以降の本実施例の詳細な説明から分かるように、この構成は、シートとゲートの組が1つの実施例と比較して、ユニットを通る空気流を改善するように効率的にまとめることを可能にする。
特に図9、図10、図11、及び図12を参照すると、上方へ向かうように地表開口部15とつながる地下の換気ダクト11へ相当量の表明水が下へ向かって流れるのを防止する装置100が図示されている。装置100は、囲まれた領域101(enclosure)の形態をとる支持体を有する。前記支持体は、トンネル12又は他の地下空洞への換気ダクト11の地下拡張体13の上部開口部内に設けられるように備えられる。囲まれた領域101は、床102、上部開口部103、対向する側壁104と105、並びに、側壁104と105との間に対向する第1の端部壁106と第2の端部壁107を有する。第2の端部壁107は床102の上方で終端することで、第2の端部壁107の下部109と床102との間に開口部108を形成する。下部109内の開口部108は、地表開口部15の下に位置する換気ダクト11の近接部分とつながることで換気できるように備えられている。配置に関する記載及び簡明さの便宜を図るため、場合により第2の端部壁107を正面壁107と呼ぶことにする。たとえば換気ダクトの開放構造13内において、第2の端部壁107は隣接する縁及び道路に正面を向き、かつ開口部108は地表開口部15の下の換気システムの一部に対して正面を向くためである。逆に正面壁107とは反対に位置する第1の端部壁106は、場合によっては背面壁106と呼ばれる。
囲まれた領域101は地表開口部15内部で適合するように備えられている。図示されているように、地表開口部15は長方形である。フランジ111は、側壁104の上部に溶接され、かつその側壁104の上部の長さに及ぶ。フランジ112は、側壁105の上部に溶接され、かつその側壁105の上部の長さに及ぶ。フランジ111及びフランジ112は、開口部15内に囲まれた領域101を適合させるため、たとえば開放構造物13内の地表開口部15の下に位置する換気システムの一部分内に設けるため、及び地表高さでの開口部15を覆う格子113(他の部材との混同を避けるため図9に外形のみが示されている)を支持するため、長方形の地盤面の開口部15の対向する短辺の縁16に適合する。上述したように、正面壁107は開口部15に隣接する縁に最も近い。
複数のシートとゲートの組が囲まれた領域101内に設けられている。各組は浮遊性ゲート集合体を有する。第1浮遊性ゲート集合体114及び第2浮遊性ゲート集合体115が囲まれた領域101内でアレイを形成している。
囲まれた領域101は棚116を支持する。棚116の少なくとも一部は、上部開口部109の少なくとも一部を介して棚116全体にわたるように導入された水から下部開口部を遮断するため、上部開口部103の少なくとも一部の下でかつ下部開口部109の上に位置する。本発明の実施例では、傾斜面118と119は、垂直シート121から遠ざかる方向に傾くことで、水は上部開口部103を介して下部開口部109から遠ざかるように流れる。本発明の実施例では、傾斜面118と119は棚116の一部分を含む。本発明の実施例では、棚116は、傾斜部118と119へ水を流し込む溝部分117を有する。
より詳細には、上部浮遊性ゲート集合体の上方で、棚116は水平溝117及び2方向に傾斜した面118と119を有する。溝117はプレート120を有する。プレート120は、側壁104と105に対し、及び上部開口部103の下に位置する正面壁107の上部に対して横方向に溶接される。正面壁107に溶接される端部に対向するプレート120の端部上で、下方に垂直なフランジ121が、側壁104と側壁105との間でのプレート120の全長に沿って溶接される。フランジ121は上部ゲート集合体115用のシート121を供する。
傾斜面部分118は側壁104とフランジ121に溶接されたプレートである。中心部123及び該中心部123に対して鈍角をなす端部124と端部125を有する垂直バッフル122は、溝を有するプレート120上部に溶接され、側壁104と105から間隔をあけて設けられ、かつ正面壁107から間隔をあけて設けられる。中心部123は、フランジ121が固定されているプレート120の端部から離れたところに設けられている。それにより、中心部123からから離れている端部124と125の先端はプレート120の端部で終端する。正面壁107、側壁104と105、プレート120、及びバッフル122は溝117を形成する。垂直レール127は、傾斜面プレート118上で溶接され、側壁104から間隔をあけて設けられ、かつバッフル端部124の先端から、バッフル122とは離れた場所に位置するプレート118の端部126まで延在する。垂直レール128は、傾斜面プレート119上で溶接され、側壁105から間隔をあけて設けられ、かつバッフル端部128の先端から、バッフル122とは離れた場所に位置するプレート119の端部126まで延在する。側壁104とレール127によって取り囲まれたプレート118はシュート129を形成する。側壁105とレール128によって取り囲まれたプレート119はシュート130を形成する。
隣接する縁の方向を向く正面壁107によって、縁全体にわたって氾濫する水は、溝へ入り、シュート129と130を介して流れ、かつ床102へ垂直に落ちる。このときシュート129と130から溢れる水平方向成分は背面壁106によって閉じこめられ、かつ水が閉じこめられる囲まれた領域101の底部へ進む。よって、2方向に傾斜した面118と119上に溝117及びシュート129と130を有する棚166は、入り込む水を、下部開口部108及び換気ダクトの近接部分から遠ざかるように導く。
上部開口部103の下に位置し、かつ垂直フランジ121と棚表面118と119の端部126を背面106から分離する水平空間領域が開かれている。垂直領域131(図13及び図23参照)は囲まれた領域101内で下方に投影される。上部開口部103を介して収容される水が垂直領域131を介して落ち、かつ垂直領域131は、囲まれた領域101が水で満たされるまで、上部開口部103への空気流の流路を供する。格子をなす換気開口部15を介して入り込む雨もまた、垂直フランジ121と棚表面118と119の端部126を背面106と分離するこの空間領域を介して、囲まれた領域101へ落ちる。しかし洪水の状態では、入ってくる雨は、隣接する縁全体にわたって流れて溝117へ流れ込む水の容積によって小さくなり、かつ背面壁106へ向かって囲まれた領域101の底部へ落ちる。図12を参照すると、シュート129と130の端部126が、ゲート集合体の下部ゲート136の端部140を超えて水平方向に延在することが分かる。
前述したように、囲まれた領域101は、複数の対をなすシートと浮遊性ゲートの組を支持する。第1組は第1浮遊性ゲート集合体114を有し、第2組は第2浮遊性ゲート集合体114を有する。第1浮遊性ゲート集合体114は、囲まれた領域101内において、第2浮遊性ゲート集合体114よりも低い位置を占める。簡明を期すため、第1浮遊性ゲート集合体114を下部浮遊性ゲート集合体114と呼ぶ場合もある。高い位置に設けられる第2浮遊性ゲート集合体115を上部浮遊性ゲート集合体115と呼ぶ場合もある。図9の実施例では、上部浮遊性ゲート集合体115は、その下に続く下部浮遊性ゲート集合体114から、下部開口部108へ向かって水平方向に補正(offset)される。補正は、シートとゲートの組を適合させるのに利用可能な囲まれた領域101内部の垂直空間の事項であり、かつ一の組が他の組の上に直接積層されることを地盤面の開口部15が許さないときには、複数の積層されたシートとゲートの組がどのようにして配置することができるのかを示す。これらの制約が存在しないとき、その組は互いの上に垂直にアレイをなして良い。その場合、各下部の組のシートは最上部の組のシートについて記載された位置に設けられて良い。
上部ゲート集合体のシートはシート121である。下部ゲート集合体のシート−以降で詳述する−はシート178である。121と178の各組は、囲まれた領域101を介した空気流を制限しないように設けられて良い。図9、図10、図23、及び図24に図示された実施例の配置では、囲まれた領域の正面壁107は、隣接する縁に続く長方形の開口部15の対向する長辺の下で垂直に存在する。制限のない空気流は、長方形開口部15を分離する距離にある割合をかけた距離に名目上等しい水平距離だけ、正面壁107から最高位置のシート(ここでは121)を隔てることによって実現される。その割合は、1/[1+(シートとゲートの組の数)]である。この実施例では、組の数は2であるから、その割合は1/(1+2)=1/3である。従って、長方形開口部15内に設けられた実施例の配置では、シート40が長方形開口部の長さに対して平行である場合には、上部シート121の位置は、長方形開口部15の対向する長辺を分離する距離の約1/3だけ、つまり構造物13の長方形開口部15の幅の約1/3だけ、正面壁107から隔てられて良い。たとえば開口部15が長さ5フィート(1.524m)×幅4フィート(1.219m)の長方形で、かつ囲まれた領域101が前記長さに対して平行なシート121を備えた状態で前記長方形開口部内に設けられている場合、シート121が、隣接する縁に続く長辺から4フィートの1/3(1と1/3フィートすなわち16インチ)離れた場所に設けられるように、囲まれた領域101は構築される。
固定長さに前記割合をかけたものに名目上等しい距離だけ(この場合の長さの距離は長方形開口部15の長辺を分離する)、対向する辺のうちの1つから隔てられている最上部の組の制約を受けない空気流シート121についての、図9、図10、図23、及び図24に図示された組の補正を行う構成では、複数の垂直にアレイを構成する組114と115が存在し、かつ高い位置にある組115がその下に続く組114から水平方向に下部開口部108へ向かうように補正されている場合には、制約のない空気流にとって、続く下部シート114のシートは、[1+(組114の上にある組の数)]をかけた固定長さに対して前記割合をかけた値に名目上等しい距離だけ、対向する辺のうちの1つから隔てられて良い。この場合では、組114の上には1つの組が存在するので、[1+(組114の上にある組の数)]は2である。従って、下部シート178は、シート121の距離の2倍だけ、正面壁107から隔てられる。換言すると、下部シート178は、シート121が正面壁107から隔てられている距離と基本的には同じ距離だけ、上部シート121から水平方向に隔てられる。これら2つの開口部の幅の1/3が囲まれた領域101を介する空気流を与えるように加えられる。それは、換気ダクトと地表面開口部15との間に設けられた囲まれた領域101が存在しない場合での、換気ダクトから地表面開口部15への空気流の66%である。図2-8の実施例の場合で述べたように、具体的位置についてまとめる上での制約は通常ある程度の妥協を含む。だから「公称(名目上)」又は「約半分」という語は、実際のまとめ作業及び他の制約が許す限りにおいて、開口部15内の選ばれた距離に前記割合を適用して得られる位置に十分近くに設けられることを意味する。
上述したように、複数のゲートが補正されることなく垂直方向にアレイを構成して良い。係る状況では、組の各シートは、上述の固定距離に前記割合をかけた値に名目上等しい距離だけ、前記対向する辺のうちの1つから隔てられて良い。
下部浮遊性ゲート集合体114の正面図が図13に図示され、下部浮遊性ゲート集合体114断面図が図16に図示されている。上部浮遊性ゲート集合体115の正面図が図14に図示され、下部浮遊性ゲート集合体114断面図が図15に図示されている。図13及び図14の矢印17の方向の視線は、下部及び上部ゲート集合体に共通する詳細を示している。これについては以降で詳述する。
浮遊性ゲート集合体115の上方でかつシート121と溝を有するプレート120の下方に位置する空間は、領域131から下部開口部108への第1水平流路132を供する。第1水平流路132は、囲まれた領域101の正面壁107と床102の間の開口部108で、上部開口部103と、換気ダクト11の隣接部13とを流体が流れるように接続する。シート121の下でかつ上部浮遊性ゲート集合体115の上に位置するこの流路は上部流路132と呼ばれる場合がある。上部浮遊ゲート集合体115のゲートが上部シート121上に取り付けられていないとき(以降で詳述)、トンネル12から換気ダクト11と開放構造物13を介して換気される空気は、開口部108と上部流路132を介し、垂直領域131を介して上部開口部103へ流れる。逆に、上部開口部103からの空気は、垂直領域131を介して上部水平流路へ進んで、前記上部水平流路を通り抜けて開口部108から外へ出て、開放構造物13と換気ダクト11を介してトンネル12へ流れ込む。
上部浮遊性ゲート集合体114の下であって下部浮遊性ゲート集合体115の上全体にわたる空間は、領域131から開口部108への第2水平流路133を供する。第2水平流路133もまた、囲まれた領域101の正面壁107と床102の間の開口部108で、上部開口部103と、換気ダクト11の隣接部13とを流体が流れるように接続する。下部浮遊性ゲート集合体114全体にわたるこの流路は下部流路133と呼ばれる場合がある。ゲート集合体114の浮遊性ゲートがその対をなすシート上に設けられていないとき(以降で詳述する)、トンネルから換気ダクト11と開放構造物13を介して換気される空気は、開口部108と下部流路133を介し、垂直領域131を介して上部開口部103へ流れる。逆に、上部開口部103からの空気は、垂直領域131を介して下部水平流路133へ進んで、前記下部水平流路を通り抜けて開口部108から外へ出て、開放構造物13と換気ダクト11を介してトンネル12へ流れ込む。下部流路133が開いているとき、よって上部流路132も開くときには、下部流路133が阻止−後述する−されることで、囲まれた領域101へ流れ込む水が下部流路133を通り抜けて開口部108を通り抜けて開放構造物13まで流れ込み、ついには換気ダクト11にまで流れ込むのが防止されるまで、上部ゲート集合体115の浮遊性ゲートはシート121に近づくように上昇はしない。
図9、図10、及び図16を参照すると、囲まれた領域101の底部では、水平プレートに取り付けられている垂直プレート135を有する容器134は、その側部で側壁104と105に溶接されている。プレート102は囲まれた領域101の床102を形成する。側壁104と105、並びに垂直プレート135及び床102を含む容器134は囲まれた領域101の底部を形成する。垂直領域131を介して落ちる水は容器134内の床102へ落ちる。
ここで具体的に図13-22を参照すると、浮遊性ゲート集合体114と115が詳細に示されている。下部浮遊性ゲート集合体114は具体的には図16に図示されている。下部浮遊性ゲート集合体114は浮遊性ゲート136を有する。浮遊性ゲート136は、上部プレート137、下部プレート138、側部139、前面端プレート140、及び背面端プレート141を有する。浮遊性ゲート136が上昇するとき、ゲート136の上部プレート137は下部水平流路133を阻止するようなサイズである。ゲート136の浮遊は、高密度に近接したセルの気泡110で充填されたような蜂の巣状の内部構造のような任意の適切な手段によって供されて良い(内部の明らかにするために側部139の一部が除去されている図18においては110で概略的に示されていて、かつ同じ目的でゲート背面部141が除去された状態で図示されている図17でも表されている)。近接したセルの気泡110はまた図15、図16、及び図19においても断面図で概略的に表されている。近接したセルの気泡110により、ゲート136の比重は同じ体積の水よりも低くなる。よってゲート136は浮遊する。
図20-22は、囲まれた領域101の底部を形成する容器134に下部浮遊性ゲート136を枢動可能なように設けるのに用いられるヒンジ集合体151、152、及び153のうちの1つを図示している。耳142と143をそれぞれ設ける左と右のヒンジピンが容器134の垂直プレート135に溶接される。ヒンジアーム144は設けられている耳142と143との間で受け止められ、かつアーム144内の穴と耳142と143内の対応する穴を介して挿入されたヒンジピン145を受け入れる。アーム144の各側のワッシャー146と147は、ヒンジピン145はC-クリップ148と149によって耳142と143内で固定される。アーム144は耳142と143から離れた位置であるアーム144の端部にて、下部浮遊性ゲート136の上部プレート137に溶接される。図9から分かるように、複数のヒンジ集合体151、152、及び153は、容器134内の下部浮遊性ゲート136を枢動可能なように支持することで、浮遊性ゲート136は容器134の外で回転することができる。
EPDMゴム(エチレンプロピレンジエンM級ゴム)材料の適当なガスケット154が、容器134の垂直プレート135の内側と、浮遊性上部ゲート137に固定されることで、容器134内部をゲート136で封止する。それにより容器134内で上昇する水は容器134から飛び出さず、垂直プレート135の上部に広がらず、かつ開口部108を通り抜けない。図19を参照すると、垂直プレート135、ガスケット154、及び容器のストラップ155が複数の地点でその長さに沿って穴が開けられている。ガスケット154は、容器のストラップ155と垂直プレート135の間で挟まれている。そのとき容器のストラップ155の穴と垂直プレート135の穴が位置合わせされている。容器のストラップ155は、ロックナットを備えた対向埋設ボルト156によって垂直プレートに固定されている。それによりガスケット154は、容器134と容器のストラップ155との間で保持される。ガスケット154は、ゲート136の長さに及び、かつ対向埋設ボルト159とロックナットによって、上部プレート137を介して背面プレート158に固定される圧力ストラップ157を用いることによって、前述の場合と同様に、垂直プレート135に隣接する浮遊性ゲートの上部プレート137に固定される。背面プレート158はまたゲート136の全長にも及ぶが、上部プレート137の下側に位置する。
図13及び図17を参照すると、ガスケット154は、ストラップ160と161、及びボルト162によって、容器134の垂直プレート135に隣接する上部プレート137の端部で固定されているように、上部プレート137の横側端部にも固定されている。側部ストラップ160と161によって浮遊性ゲート136の両側に固定されたガスケット154の部分は、ゲート136の側部と囲まれた領域101の側壁104、105との間の空間を封止する。よって容器134内で上昇し、かつゲート136をヒンジピン145の周りで回転させながら浮くようにして上昇させる水は、ゲート136の側部の周りを流れず、かつゲート136の側部と側壁104、105を分離する空間を介して開口部108へは飛び出さない。
図15を参照すると、上部浮遊ゲート集合体115が図示されている。上部浮遊ゲート集合体115の容器163については、下部浮遊性ゲート集合体114の容器134のすべての点で似ている。ただし、垂直プレート165に垂直な上部容器163の下部プレート164が、床102を形成する容器134の下部プレート102よりも短い点は除く。容器163はそのプレート164と165の側部で側壁104、105に溶接される。同様に上部プレート集合体は、上部プレート167、底部プレート168、側部プレート169、前端部プレート170、及び後端部プレート171を備えたゲート166を有する。浮遊性上部ゲート166が上昇するとき、浮遊性上部ゲート166の上部プレート167は上部水平流路132を阻止するようなサイズである。上部ゲート166は、浮遊させるために、ゲート136のように高密度セルの気泡110で充填される。上部ゲート166は、上部ゲートヒンジ集合体171、172、及び173上で、ゲート136のように枢動可能なように設けられている。上部ゲートヒンジ集合体171、172、及び173は、下部ゲートヒンジ集合体151、152、及び153と構造上同一で、かつ図20-22に記載されたヒンジ集合体部材について用いられた参照番号、及び図16においてヒンジ集合体151、152、及び153に用いられた参照番号と同一の参照番号を有する。ゲート166及び上部容器163は、下部ゲート136及び下部容器134のように、ガスケット175による水の通り道から封鎖される。
フランジ176は、上部容器163の下部プレート164の長さにまで延在し、かつその上部アーム177上で、容器163の垂直プレート165から離れた下部プレート164の端部に溶接される。フランジ176の垂直自由アーム178は、下部浮遊性ゲート136用のシート178を形成する。シート178及び浮遊性ゲート136は、下部流路133を流れる水を阻止するように動作するための組である。シート178は、シート178の下に位置する水平下部流路133の一部分に対して垂直に設けられている。水平下部流路133は、流体のやりとりができるように、前記一部分を、上部開口部103及び換気ダクト11の隣接部分13と接続する。上部浮遊性ゲート166はシートと浮遊性ゲートの組の一部である。その組の棚166の下で固定されたフランジ121の垂直部分はシート121である。
よって説明したように、図9-22の実施例では、囲まれた領域101は、該囲まれた領域101内で垂直に配置されている複数の浮遊性ゲートとシートの組を有する。2つの組しか開示されていないとはいえ、3組以上が、囲まれた領域の寸法及び内部で囲まれたパッケージが適合するようにサイズ設定される空間にとって適切となるように用いられても良い。一般的には、利用可能な垂直空間にとって可能な限り多くの組のシートと浮遊性ゲートを用いることは機能上有利となる。その理由は2つあるが、そのうちの重要な理由は、そのようにすることで囲まれた領域101の空気流容量が増大することである。
空気流は、空気が進行する際に通り抜ける最小開口部によって制限される。図1に図示された換気システムでは、換気ダクト11、13、及び18は、該ダクトに対する空気の出入りを制限する上部開口部15内の表面14で終端する。そのため、所与のゲートとシートの組を介する空気流は、囲まれた領域の入り口高さが地表開口部の下でのその組の前方の流路の長さに等しいときに、最大となる。単一のゲートとシートの組を有するシステム−たとえば図2-8に図示されたようなシステム−では、ゲート高さ(入り口42)及び流路24がそれぞれ開口部15のサイズの約1/2であるときに、この最大となる構成が実現される。そのような構成は、元の空気流の約50%を許容する。たとえば図9のように2組のゲートとシートが用いられるとき、各ゲート高さが開口部15のサイズの約1/3(すなわち33%)であるときに、最大となる構成が実現される。図9に図示された構成において、特に図10、図23、及び図24とゲート集合体115の上部シートとゲートの組を参照すると、シート121は、地表開口部15の長さに沿って(換気ダクトに隣接する下部開口部108上方の地表開口端部から測定して)名目上1/3の地点で設けられる。ゲート166によって供される囲まれた領域の公称直立高さ(容器163の垂直プレート165上の枢動マウント174の枢動軸から測定された)もまた、そのように測定された地表開口部15の長さの約1/3である。ゲート集合体114の下部シートとゲートの組を参照すると、シート178はそのように測定された地表開口部15の長さに沿って公称2/3の地点で設けられる。(容器134の垂直プレート135上の枢動マウント153の枢動軸から測定された)ゲート136の公称直立高さもまた、そのように測定された地表開口部15の測定長さの約1/3である。よってシート121の前方の囲まれた領域101内での空間で水平の空気流が通り抜ける長さは、地表開口部15の長さの名目上2/3である。シート178の前方の囲まれた領域101内での空間で水平の空気流が通り抜ける長さは、地表開口部15の長さの名目上1/3である。2つの組のゲートとシートのこのような構成は、元の空気流の公称66%(上部ゲート集合体とそれと対をなすシート121との間で33%及び下部ゲート集合体114とそれと対をなすシート178との間で33%)を許容する。従ってより多くのシートとゲートの組が用いられる構成では、許容された空気流は増大する(たとえば3組のゲートとシートは公称で空気流の75%を許容する)。
しかし実用上の問題−たとえば可動部分の数、複雑性、維持の要件、及びブラケットと材料の厚さによる空気流の損失−が、実際に利用可能である妥当な組の数を制限する。
複数のシートを利用する別な理由は、シートとゲートの組の数が増えることで、洪水状態の間、囲まれた領域を介して換気システムへ流れる空気流をより長く維持することができるからである。これは、囲まれた領域内で水が上昇することで、下部水平流路が下部浮遊性ゲートの作用によって閉じられるので、各組は、開いた状態に保持可能な追加の水平流路(流路132、133のような)をある組のシートの下に設けるからである。
よって下部浮遊性ゲート136及びそれと対をなすシート137の組については、枢動マウントを有する浮遊性ゲート136が、そのシート178及び下部水平流路133(これは下部浮遊性ゲート136とそれに付随するシート178との間に存在する)よりも低い位置に設けられている。洪水が起こらない通常の状況では、浮遊性ゲートは通常水平状態に設けられる。図23にて概略的に図示されているように、ゲート136が、下部浮遊性ゲートヒンジ集合体151-153から距離をおいて設けられている浮遊性ゲート136の上部プレート137の端部上にシート178を合わせるまで、浮遊性ゲート136は、ヒンジ集合体151、152、及び153のヒンジピン145上で上方に浮くように枢動することによって、囲まれた領域101の容器134内で上昇する水に応答する。上述したように、浮遊性ゲート136は、シート178上で合わせられているときには、下部水平流路133を阻止するようなサイズである。
上部浮遊性ゲート166及びそれと対をなすシート121の組については、枢動マウントを有する浮遊性ゲート166が、そのシート121及び上部水平流路132よりも低い位置に設けられている。洪水が起こらない通常の状況、又は図23に図示されているような洪水は起こるが囲まれた領域101へ入り込む洪水は上部容器163の高さにまでまだ到達しない場合では、浮遊性ゲートは通常水平状態に設けられ、かつ上部流路132を介した換気が続けられる。図24にて概略的に図示されているように、上部浮遊性ゲートヒンジ集合体172-174から距離をおいて設けられている浮遊性ゲート166の上部プレート167の端部上にシート121が合わせられるまで、浮遊性ゲート166は、ヒンジ集合体172、173、及び174のヒンジピン145上で上方に浮くように枢動することによって、囲まれた領域101の容器163内で上昇する水に応答する。上述したように、浮遊性ゲート166は、シート121上で合わせられているときには、下部水平流路132を阻止するようなサイズである。図24の下部浮遊性ゲート集合体136及び上部浮遊性ゲート集合体166の正面図から分かるように、完全に阻止した状態では、洪水は下部開口部108を通って換気ダクト11へ到達することができない。
動作上、洪水の状況が起こらないときには、囲まれた領域101は、上部開口部108と開放構造物13に隣接する下部開口部108との間での自由な空気流が、換気ダクト11を介してトンネル12へ流れる込むこと、及びその逆の流れを許容するように機能する。水が開口部13へ流れ込むとき、この水は溝117内に集められて、シュート129と130を介して、下部ゲート136と背面壁106との間の垂直領域131の一部へ流れ込む。ここで水は、囲まれた領域101の底部へ流れ落ち、容器134の下を流れ、かつ下部浮遊性ゲート集合体114の容器134内で上昇する。それによりガスケット154によって、容器134から下部開口部108へ水が流れ出るのが防止される。水が容器134内で上昇するので、浮遊性ゲート136は、ヒンジ集合体151、152、及び153のヒンジピン145上で枢動しながら上昇する。上昇速度は、道路の洪水が多量であるような状況では、囲まれた領域101へ流れ込む水の量に対して速くなる。ゲート136は、シート178に合わせられるまでは上昇し、上部流路132を介する空気流をそのままにしながら下部流路133を閉じる。道路洪水の状況では、水は急激に囲まれた領域101へ流れ続け、上部浮遊性ゲート166は下部浮遊性ゲート136のように迅速に浮くようにして上昇し、かつシート121が合わせられるまで、空気が上部流路132を流れることを許容し続けることで、上部浮遊性ゲート166がシート121に合わせられるときに、上部流路132は閉じられる。
囲まれた領域101は、床102内の浸出ドレイン179に適合する。ドレイン178は換気ダクト11の排水パイプと接続する。このため排水は地下鉄ポンピングシステムへ流れ込む。囲まれた領域101内に溜まる水は、ドレイン178を介して地下鉄ポンピングシステムへ流れ込むまで、連続的に計測される。豪雨水が弱まり、かつ豪雨用の下水管がそのうちもはや十分に溜めず、かつ洪水状態の道路から水を受け入れ始められることで、道路の多量の水を縁の高さにまで下げるので、囲まれた領域101内に捕獲されて換気ダクト11へ入り込むことが防止された水は浸出ドレイン179を介して排出され、浮遊性ゲート166はシート121から離れ、上部流路132を介して流れる空気は(図23に図示されているように、浮遊性ゲート166が十分に下がって、かつ空気流路132が十分に開くまで)再び流れ出し、かつ排水が続くことで、浮遊性ゲート136はシート178から離れ、下部流路133内で空気が再び流れることが可能となる。
側壁104と105を補強する補強材180は、囲まれた領域101に構造上の剛性を与える。
従って、地表開口部へ上方に向かってつながる地下換気ダクトへ相当量の地表面豪雨水が下方へ向かって流れ込むのを防止する方法が供される。当該方法は、(i)地表開口部15と換気ダクト11との間にチャンバすなわち囲まれた領域101を設ける工程であって、前記囲まれた領域には、換気ダクト11の隣接部分13と前記囲まれた領域を介して換気するようにつながるため、地表面開口部15と前記囲まれた領域の下部内の108の開口部と流体がやり取りするように、103に上方へ向かう開口部が設けられている、工程;並びに、前記囲まれた領域内に、少なくとも1組の少なくとも1つのシート178(複数の組の場合にはたとえばシート121も)と少なくとも1つの浮遊性ゲート(複数の組の場合にはたとえば浮遊性ゲート165も)を供する工程であって、各シートは流路の水平部分に対して垂直に設けられ、前記流路は前記シートの下に位置し、前記水平部分の下で、前記上部開口部103及び前記換気ダクト12の隣接部分13と流体をやり取りし、各浮遊性ゲートは、枢動マウントを有し、前記シートと前記流路よりも低い位置に設けられ、通常は水平に設けられ、前記流路を阻止するのに十分なサイズで、かつ少なくとも前記枢動マウントに対して離れた位置にある前記浮遊性ゲートの端部上に前記シートが垂直に合わせられるまで、浮かせながら上方に枢動させて、前記流路を阻止することによって、前記囲まれた領域内で上昇する水に応答し、前記囲まれた領域内で上昇する水がどの組のどのシート上でのどの浮遊性ゲートをも閉じない限り、前記囲まれた領域は換気を許容する、工程を有する。
また上述した複数の実施例への応用として説明したように、換気ダクトと該換気ダクトの地表面開口部との間であって地下換気ダクトシステム内に設けられた支持構造を介する空気流に制約を課さないことで、前記換気ダクトへの相当量の表面水が下方へ流れるのを防止する方法であって、前記支持構造は、前記地表開口部と流体をやり取りする上部開口部、支持フロア、及び前記換気ダクトの隣接部分と流体をやり取りするために前記支持フロアよりも高い位置にある前記支持構造の下部内の開口部を有し、前記地表面開口部は前記開口部の選ばれた対向面間で一定の長さを有する、方法が供される。当該方法は前記構造中に1つ以上の組を供する工程であって、前記組の各々はシートと該シートに対して通常は垂直に設けられた対をなす浮遊性ゲートを有する、工程、並びに、前記組の各々を前記支持構造内に配置することで、前記下部開口部から前記地表面開口部への空気流を供する工程であって、前記空気流は、当該装置が存在しない状態での、前記換気ダクトから前前記地表面開口部への空気流のある公称割合であり、前記公称割合は、分子が1で、かつ分母は1に前記組の数を加えた値であり、少なくとも1つの組の前記シートは前記対向する側面のうちの1つから、ある距離だけ離れた状態で、前記上部開口部の下に設けられ、前記距離は前記一定の長さに前記割合をかけた値に名目上等しく、ある組の前記浮遊性ゲートは、前記一定の長さに前記割合をかけた値と名目上等しいシートが合わせられる高さを有し、前記シートよりも低い位置に設けられ、かつ前記シートに合わせられ、かつ前記シートの下の空気流の流路が阻止されるまで、上方へ向かって浮くことによって、前記支持構造内での水の上昇に応答する、工程を有する。
複数の垂直方向に間隔をあけてアレイを構成する組が存在する本方法の一の応用では、ある組の各シートは、前記一定の長さに前記割合をかけた値と名目上等しい距離だけ、前記対向する側面のうちの1つから間隔をあけて設けられている。複数の垂直にアレイを構成する組が存在し、かつ高い位置にある組の各々はその下に続く組から前記下部開口部へ向かうように水平方向に補正される。最上部の組は前記対向する側面のうちの1つから、前記一定の長さに前記割合をかけた値と名目上等しい距離だけ離れている。続く下に位置する組の各シートは、対向する側面のうちの1つから、前記一定の長さに前記割合をかけた値に、1と前記続く下に位置する組の上にある組の数とを合計した値をかけた値と名目上等しい距離だけ離れている。前記浮遊性ゲートはシートと合わせられる高さを有する。