JP6146961B2 - ポリカーボネートジオール含有組成物およびその製造方法、並びにポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン - Google Patents
ポリカーボネートジオール含有組成物およびその製造方法、並びにポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン Download PDFInfo
- Publication number
- JP6146961B2 JP6146961B2 JP2012136083A JP2012136083A JP6146961B2 JP 6146961 B2 JP6146961 B2 JP 6146961B2 JP 2012136083 A JP2012136083 A JP 2012136083A JP 2012136083 A JP2012136083 A JP 2012136083A JP 6146961 B2 JP6146961 B2 JP 6146961B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polycarbonate diol
- containing composition
- group
- formula
- dihydroxy compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
しかしながら、現在広く市販されているポリカーボネートジオールは、ジヒドロキシ化合物として、1,6−ヘキサンジオールを用いるポリカーボネートジオールが中心であり、このものを用いて製造したポリウレタンは人工皮革などに使用する場合、ソフトセグメントの凝集性が高く、特に低温における柔軟性、伸びおよび曲げ並びに弾性回復性が悪いという問題があり用途が制限されていた。また、このポリウレタンを原料として製造した人工皮革は、硬い質感があり、天然皮革に比べて“風合い”が悪いということも指摘されている。一方、このポリウレタンを塗料やコーティング剤などに用いる場合、物理的な要因により表面が簡単に傷ついてしまい外観が悪化するという問題も生じていた。
例えば、ジヒドロキシ化合物として、1,6−ヘキサンジオールと別のジオールを混合して共重合ポリカーボネートとする方法があり、具体的には1,6−ヘキサンジオールと1,4−ブタンジオールとを共重合する方法(例えば、特許文献1参照)、1,6−ヘキサンジオールと1,5−ペンタンジオールとを共重合する方法(例えば、特許文献2参照)、1,6−ヘキサンジオールと1,4−シクロヘキサンジメタノールとを共重合する方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
)、平均炭素数が6以上となる2種以上の直鎖ジオールの組み合わせる方法(例えば、特許文献5参照)などがある。
ウレタン製造時の反応性の安定化に関する問題を解決するために提案されているポリカーボネートジオールとしては、1,4−ブタンジオールよりなるユニットと炭素数5〜20の脂肪族ジヒドロキシ化合物よりなるユニットを含有した脂肪族ポリカーボネートジオール(例えば、特許文献8参照)、原料ジヒドロキシ化合物に含まれる2級水酸基を有するジヒドロキシ化合物などの不純物により末端水酸基に対する1級水酸基末端の割合を制御したポリカーボネートジオール(例えば、特許文献9参照)などがある。
本発明は、ポリウレタン化反応での反応性を安定化し、またポリウレタンとした際に求められる様々な物性に対応しうる、ポリカーボネートジオールおよび当該ポリカーボネートジオールを用いてなるポリウレタンを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨は、以下である。
[1] 下記式(A)で表される繰り返し構造のポリカーボネートジオールを含有するポリ
カーボネートジオール含有組成物であって、該ポリカーボネートジオールの水酸基価が10以上400以下であり、下記式(C)を満たし、且つ、該ポリカーボネートジオールが、下記式(E)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来し、かつカーボネート
基を含む構造単位を有するポリカーボネートジオール含有組成物。
(P)={式(B)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(B)中のRの全モ
ル数}
(Q)={式(A)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(A)中のRの全モル
数}
ただし、Rはカーボネート基を含まない任意の2価の基であり、異なる複数の基で構成されていてもかまわない。lは2以上20以下の整数、mは1以上100以下の整数を表す。前記式(B)の波線は、この先にポリマー鎖が結合していることを示す。また、式(E)において、上記式(E)で表される部位が−CH 2 −O−Hの一部である場合を除く。)
[2]ポリカーボネートジオールの数平均分子量が300以上10000以下である、[1]に記載のポリカーボネートジオール含有組成物。
[3]ポリカーボネートジオールの全末端基に対する水酸基の割合が95モル%以上である、[1]または[2]に記載のポリカーボネートジオール含有組成物。
[4]前記式(A)で表されるポリカーボネートジオール中に含まれる、Rで示される構造の中で、Rが(CH2)lである構造の割合が10モル%以上90モル%以下である、[1]から[3]のいずれか1つに記載のポリカーボネートジオール含有組成物。
[5]前記(CH2)lのlが3以上6以下である、[1]から[4]のいずれか1つに記載のポリカーボネートジオール含有組成物。
[6]ポリカーボネートジオールが、分岐構造およびヘテロ原子を有する構造から選ばれる少なくとも1つの構造を有するジヒドロキシ化合物に由来し、かつカーボネート基を含む構造単位を有する、[1]から[5]のいずれか1つに記載のポリカーボネートジオール含有組成物。
[7]ポリカーボネートジオールが下記式(D)で表される構造単位を有する、[1]から[6]のいずれか1つに記載のポリカーボネートジオール含有組成物。
[9] 前記ポリカーボネートジオール含有組成物が、エステル交換触媒として長周期型周期表における第2族の金属より選ばれた少なくとも1種の金属を含む化合物を含有し、当該金属が前記ポリカーボネートジオール含有組成物に対し、重量比として2ppm以上100ppm以下含有する、[1]から[8]のいずれか1つに記載のポリカーボネート
ジオール含有組成物。
[10]ポリカーボネートジオール含有組成物と、当該ポリカーボネートジオール含有組成物の製造に用いた原料ジヒドロキシ化合物とを、当該原料ジヒドロキシ化合物がポリカーボネートジオール含有組成物に対し5重量%以下であるように含有する、[1]から[9]のいずれか1つに記載のポリカーボネートジオール含有組成物。
[11] 下記式(A)で表される繰り返し構造のポリカーボネートジオールを含有するポリカーボネートジオール含有組成物であって、該ポリカーボネートジオールの水酸基価が10以上400以下であり、且つ下記式(C)を満たすポリカーボネートジオール含有組成物を、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートを触媒存在下で、反応最高温度が180℃未満の条件下で重縮合反応することにより得る、ポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
(P)={式(B)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(B)中のRの全モ
ル数}
(Q)={式(A)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(A)中のRの全モル
数}
ただし、Rはカーボネート基を含まない任意の2価の基であり、異なる複数の基で構成されていてもかまわない。また、lは2以上20以下の整数、mは1以上100以下の整数を表す。前記式(B)の波線は、この先にポリマー鎖が結合していることを示す。)
[12][1]から[10]のいずれか1つに記載のポリカーボネートジオール含有組成物を用いてなるポリウレタン。
[13][11]に記載のポリカーボネートジオール製造方法により得られるポリカーボネートジオール含有組成物を用いてなるポリウレタン。
また、本発明のポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタンは、耐熱性、耐候性及び耐水性などの特性を維持したまま、ポリカーボネートジオールの構成成分である、ジヒドロキシ化合物の種類によって、各種要求物性に対応できるという特長を有する。
なお、本明細書において(メタ)アクリレートとはアクリレートとメタクリレートとの総称であり、アクリレート及びメタクリレートの一方又は両方を意味する。(メタ)アクリロイル基についても同様である。
また本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
<1−1.ポリカーボネートジオール含有組成物>
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物は、ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステ
ルを重合反応させて得られるポリカーボネートジオールを含有する組成物であって、当該ポリカーボネートジオール含有組成物は、下記式(A)で表される繰り返し構造を有するポリカーボネートジオールを含有しており、水酸基価が10以上400以下であり、且つ下記式(C)を満たす
(P)={式(B)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(B)中のRの全モ
ル数}
(Q)={式(A)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(A)中のRの全モル
数}
ただし、Rはカーボネート基を含まない任意の2価の基であり、異なる複数の基で構成されていてもかまわない。また、lは2以上20以下の整数、mは1以上100以下の整数を表す。前記式(B)の波線は、この先にポリマー鎖が結合していることを示す。)
前記式(A)で表されるポリカーボネートジオール中に含まれる、Rで示される構造の中で、Rが(CH2)lである構造(以下、「構造(A)」と称す場合がある)では、lは3〜9が好ましく、4〜6がさらに好ましい。また前記式(A)のmは、1〜50が好ましく、2〜20がさらに好ましく、3〜15が特に好ましい。
R1およびR2はそれぞれ独立に異なる基であっても、同じ基であってもよい。これら置換基の炭素数は、本発明の効果がもたらされるために1以上である必要がある。多すぎると重合反応性が低下するなどの問題が生ずるので、通常15以下であり、10以下であることが好ましい。
基、オクチル基およびノニル基等が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基およびペンチル基等が好ましい。
上記アルケニル基としては、例えば、エチレン基、プロペニル基、ブテニル基およびペンテニル基等が挙げられ、特にエチレン基およびプロペニル基等が好ましい。
上記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基およびn−ブトキシ基が挙げられる。中でもメトキシ基、エトキシ基およびn−プロポキシ基等が好ましい。
Xは、特に本発明の効果を得る上では制限はなく、鎖状基および環状基いずれの構造であってもよい。これらの基を構成する元素としての炭素数は、通常15以下であり、10以下であることが好ましく、酸素原子、硫黄原子および窒素原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
−CH2CH(CH3)CH2−、−CH2CH(CH3)CH2−、下記式(Y)で表される基等が挙げられる。中でも、−CH2−、−CH2CH2−および下記式(Y)で表される基等がより好ましい。
<1−2.ポリカーボネートジオール末端における前記式(B)で表される構造の比率>
本発明のポリカーボネートジオールは、{前記式(B)中のRが(CH2)lであるR
のモル数}/{前記式(B)中のRの全モル数}で表される比率(P)の、{前記式(A)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{前記式(A)中のRの全モル数}で表され
る比率(Q)に対する比(P/Q)が、0.2以上0.8以下である。
上記比率(P)、比率(Q)及び比(P/Q)の値の測定法は特にその存在比を求められれば制限はされないが、例えば生成物の1H−NMRのシグナルの積分値から容易に求めることができる。
上記下限未満の場合には、ウレタン化反応が進み過ぎ、設計したウレタン物性が得られなくなる傾向があり、上記上限超過の場合には、ポリカーボネートジオール末端に水酸基以外の構造が含まれ、ウレタン化反応が目標分子量まで進行しなくなる傾向がある。
本発明のポリカーボネートジオールの数平均分子量の下限は、300であることが好ましく、500であることがより好ましく、700であることが更に好ましく、1000であることが特に好ましい。一方、上限は、10000であることが好ましく、5000であることがより好ましく、3000であることが更に好ましい。ポリカーボネートジオールの数平均分子量の上限を10000とすることにより、粘度を抑えウレタン化の際にハンドリングし易くなる。
GPC(東ソー社製「HLC−8120GPC」)を用いて、溶媒としてテトラヒドロフラン、標準サンプルとしてポリスチレン、カラムとしてTSK gel superH1000+H2000+H3000を使用して、送液速度0.5cm3/分、カラムオーブン温度40℃にて、数平均分子量を測定する。
JIS K1557−1(2007)に記載のアセチル化法により算出する。
分子量分布が上記上限超過の場合には、このポリカーボネートジオールを用いて製造したポリウレタンの物性が、低温で硬くなる、伸びが悪くなる等、悪化する傾向があり、分子量分布が上記下限未満のポリカーボネートジオールを製造しようとすると、オリゴマーを除くなどの高度な精製操作が必要になる場合がある。
本発明のポリカーボネートジオールの末端構造は、通常水酸基である。しかしながら、ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの反応で得られるポリカーボネートジオール中には、不純物として一部ポリカーボネートジオール末端が水酸基ではない構造のものが存在する場合がある。その構造の具体例としては、分子鎖末端がアルキルオキシ基またはアリールオキシ基のものであり、多くは炭酸ジエステル由来の構造である。
本発明のポリカーボネートジオールは、上述のように分子鎖の末端がアルキルオキシ基またはアリールオキシ基である数の割合が通常5モル%以下で、分子鎖の両末端基は基本的には水酸基であり、ポリウレタン化反応の際はこの水酸基がイソシアネートと反応できる構造となっている。
本発明のポリカーボネートジオールは、カーボネート基によりジヒドロキシ化合物が重合した構造が基本となっている。しかしながら、製造方法によっては、一部原料として用いたエーテルジオール以外のエーテル構造となったものが混入する場合があり、その存在量が多くなると耐候性や耐熱性が低下することがあるので、原料以外のエーテル構造の割合が過度に多くならないように製造することが望ましい。
<1−7−1.フェノール類>
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるフェノール類の含有量は、特に限定されないが、少ないほうが好ましく、0.1重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以下であることがより好ましく、0.001重量%以下であることが特に好ましい。フェノール類は一官能性化合物なので、ポリウレタン化の際の重合阻害因子となる可能性がある上、刺激性物質であるためである。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物中には、製造時の原料として使用した炭酸ジエステルが残存することがある。本発明のポリカーボネートジオール含有組成物中の炭酸ジエステルの残存量は限定されるものではないが、少ないほうが好ましく、通常5重量%以下であり、3重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましい。ポリカーボネートジオールの炭酸ジエステル含有量が多すぎるとポリウレタン化の際の反応を阻害する場合がある。一方、その下限は特に制限はなく通常0.1重量%であり、0.01重量%であることが好ましく、0重量%であることが最も好ましい。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物には、製造時に使用した原料のジヒドロキシ化合物が残存する場合がある。本発明のポリカーボネートジオール含有組成物中の原料ジヒドロキシ化合物の残存量は、限定されるものではないが、少ないほうが好ましく、通常10重量%以下であり、5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましく、0.1重量%以下であることが特に好ましく、0.01重量%以下であることが最も好ましい。ポリカーボネートジオール含有組成物中の原料ジヒドロキシ化合物の残存量が多いと、ポリウレタンとした際のソフトセグメント部位の分子長が不足する場合がある。
ポリカーボネートジオール含有組成物中には、製造の際に副生した環状のカーボネートが含まれることがある。例えば原料に1,3−プロパンジオールを用いた場合、1,3−ジオキサン−2−オンもしくはさらにこれらが2分子ないしそれ以上で環状カーボネートとなったもの等が環状化合物として生成してポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれる場合がある。これらの化合物は、ポリウレタン化反応においては副反応をもたらす可能性のある不純物であるので製造の段階でなるべく除去しておくのが望ましい。
本発明のポリカーボネートジオールを製造する場合には、後述するように、重合を促進するために必要に応じてエステル交換触媒を用いることが可能である。その場合、得られたポリカーボネートジオール含有組成物中にその触媒が残存することがあるが、過度に多くの触媒が残存するとポリウレタン化反応の際に反応の制御が困難となり、ポリウレタン化反応を想定以上に促進してゲル化してしまう場合があり、残存しない方が好ましい。
通常、ポリカーボネートジオールを製造する際に使用した触媒を、製造後に除去することは難しく、残存する触媒量を後述する使用量の下限値未満にすることは困難な場合が多い。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、例えば粘度で表すことができ
、60℃における粘度の下限は0.1Pa・sであることが好ましく、1Pa・sであることがより好ましく、5Pa・sであることがさらに好ましい。また、上限は500Pa・sであることが好ましく、300Pa・sであることがより好ましく、150Pa・sであることがさらに好ましく、120Pa・sであることが特に好ましく、100Pa・sであることが最も好ましい。ポリカーボネートジオール含有組成物の粘度を当該範囲内とすることにより、ハンドリングがし易くなる。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物の色は、ハーゼン色数(JIS −K0
071−1:1998に準拠)で表した場合の値(以下「APHA値」と表記する。)で50以下であることが必要で、30以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましい。APHA値が50を越えると、ポリカーボネートジオール含有組成物を原料として得られるポリウレタンの色調が悪化し、商品価値を低下させる原因となる。
<2−1.ジヒドロキシ化合物>
ポリカーボネートジオールとした時に構造(A)を与える原料となるジヒドロキシ化合物の具体的な例を以下に示す。
構造(A)を与える具体的なジヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールおよび1,20−エイコサンジオール等の直鎖状のジヒドロキシ化合物を挙げることができる。これらのジヒドロキシ化合物は単独で用いても、または複数組み合わせて用いてもよい。
ポリカーボネートジオールとした時に構造(D)を与える原料ジヒドロキシ化合物の具体的な例を以下に示す。
ポリカーボネートジオールとした時に構造(E)を与える原料となるジヒドロキシ化合物の具体的な例を以下に示す。
これらのジヒドロキシ化合物のうち、芳香環構造を有しないジヒドロキシ化合物を用いることがポリウレタンの耐光性の観点から好ましく、中でも植物由来の資源として豊富に存在し、容易に入手可能な種々のデンプンから製造されるソルビトールを脱水縮合して得られるイソソルビドが、入手及び製造のし易さ、耐光性、光学特性、成形性、耐熱性、親水性、カーボンニュートラルの面から最も好ましい。
ボネートジオールに着色が発生したり、物性が著しく劣化する場合がある。また重合反応に影響を与え、目的の分子量の重合体が得られない場合がある。
構造(E)用ジヒドロキシ化合物が酸化劣化すると、過酸化物を生じる。この過酸化物は、本発明のポリカーボネートジオールを製造する際や、ウレタン化反応の際の着色の原因になることがあるので、より少ない方が好ましい。構造(E)用ジヒドロキシ化合物中の過酸化物の量は、通常は構造(E)用ジヒドロキシ化合物重量に対して10ppm以下であり、5ppm以下であることが好ましく、3ppm以下であることがより好ましく、1ppm以下であることがさらに好ましい。下限は、特に限定されないが、通常0.01ppm以上である。
して10ppmであり、5ppmであることが好ましく、1ppmであることがより好ましい。
使用可能な炭酸ジエステルとしては、本発明の効果を失わない限り限定されないが、アルキルカーボネート、アリールカーボネート、またはアルキレンカーボネートが挙げられる。このうちアリールカーボネートを使用すると速やかに反応が進行するという利点がある。
ジアルキルカーボネートの例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、エチル−n−ブチルカーボネート、エチルイソブチルカーボネート等が挙げられ、好ましくはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートである。
さらにアルキレンカーボネートの例としては、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、1,3−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート、1,3−ペンチレンカーボネート、1,4−ペンチレンカーボネート、1,5−ペンチレンカーボネート、2,3−ペンチレンカーボネート、2,4−ペンチレンカーボネート、ネオペンチルカーボネート等が挙げられ、好ましくはエチレンカーボネートである。
これらの中でもジアリールカーボネートが反応性に富み、工業的に製造する上で効率的であることから好ましく、中でも工業原料として容易にかつ安価に入手可能なジフェニルカーボネートがより好ましい。
エステル交換触媒として利用できる金属は、一般にエステル交換能があるとされている金属であれば制限なく用いることができる。
触媒金属の例を挙げると、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の周期表1族金属;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の周期表2族金属;チタン、ジルコニウムなどの周期表4族金属;ハフニウムなどの周期表5族金属;コバルトなどの周期表9族金属;亜鉛などの周期表12族金属;アルミニウムなどの周期表13族金属;ゲルマニウム、スズ、鉛などの周期表14族金属;アンチモン、ビスマスなどの周期表15族金属;ランタン、セリウム、ユーロピウム、イッテルビウム等ランタナイド系金属等が挙げられる。これらのうち、エステル交換反応速度を高めるという観点から、周期表1族金属、周期表2族金属、周期表4族金属、周期表5族金属、周期表9族金属、周期表12金属、周期表13族金属、周期表14族金属が好ましく、周期表1族金属、周期表2族金属がより好ましく、周期表2族金属がさらに好ましい。周期表1族金属の中でも、リチウム、カリウム、ナトリウムが好ましく、リチウム、ナトリウムがより好ましく、ナトリウムがさらに好ましい。周期表2族金属の中でも、マグネシウム、カルシウム、バリウムが好ましく、カルシウム、マグネシウムがより好ましく、マグネシウムがさらに好ましい。これらの金属は金属の単体として使用される場合と、水酸化物や塩等の金属化合物として使用される場合がある。塩として使用される場合の塩の例としては、塩化物、臭化物、ヨウ化物等のハロゲン化物塩;酢酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩等のカルボン酸塩;メタンスルホン酸やトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸塩;燐酸塩や燐酸水素塩、燐酸二水素塩等の燐含有の塩;アセチルアセトナート塩;等が挙げられる。触媒金属は、さらにメトキシドやエトキシドの様なアルコキシドとして用いることもできる。
これらの金属、及び金属化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛等の亜鉛の塩;塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、酢酸スズ(II)、酢酸スズ(IV)、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジメトキシド等のスズ化合物;ジルコニウムアセチルアセトナート、オキシ酢酸ジルコニウム、ジルコニウムテトラブトキシド等のジルコニウム化合物;酢酸鉛(II)、酢酸鉛(IV)、塩化鉛(IV)等の鉛化合物等が挙げられる。
本発明のポリカーボネートジオールは、前述の構造(A)を与える原料であるジヒドロキシ化合物と、必要に応じて用いられる前述の構造(D)および/または構造(E)を与える原料であるジヒドロキシ化合物等のジヒドロキシ化合物と、前述の炭酸ジエステルとを、必要に応じてエステル交換触媒を用いてエステル交換させることにより製造することができる。以下にその製造方法について述べる。
本発明のポリカーボネートジオールの製造において、炭酸ジエステルの使用量は、特に限定されないが、通常ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対するモル比で下限は0.50であることが好ましく、0.60であることがより好ましく、0.70であることがさらに好ましく、0.80であることがよりさらに好ましく、0.90であることが特に好ましく、0.95であることが最も好ましい。上限は通常1.20であり、1.15であることが好ましく、1.10であることがより好ましく、1.00であることがさらに好ましく、0.98であることが最も好ましい。炭酸ジエステルの使用量が上記上限超過では得られるポリカーボネートジオールの末端基が水酸基でないものの割合が増加する、または、分子量が所定の範囲とならず本発明のポリカーボネートジオールを製造できない場合があり、前記下限未満では所定の分子量まで重合が進行しない場合がある。
反応原料の仕込み方法は、特に制限はなく、ジヒドロキシ化合物と炭酸エステルと触媒の全量を同時に仕込み反応に供する方法や、炭酸エステルが固体の場合まず炭酸エステルを仕込んで加温、溶融させておき後からジヒドロキシ化合物と触媒を添加する方法、逆にジヒドロキシ化合物を先に仕込んでおいて溶融させ、ここへ炭酸エステルと触媒を投入する方法、ジヒドロキシ化合物の一部と炭酸エステル類又はクロロ炭酸エステル類を反応させてジヒドロキシ化合物のジエステル炭酸塩誘導体を合成した後に残りのジヒドロキシ化合物と反応させる方法、等自由にその方法は選択できる。本発明のポリカーボネートジオールにおいて分子鎖の末端がアルキルオキシ基又はアリールオキシ基である数の割合を5%と以下とするために、使用するジヒドロキシ化合物の一部を反応の最後に添加する方法
を採用することも可能である。その際に最後に添加するジヒドロキシ化合物の量の上限は、仕込むべきジヒドロキシ化合物量の通常は20%であり、15%であることが好ましく、10%であることがより好ましく、下限は通常0.1%であり、0.5%であることが好ましく、1.0%であることがより好ましい。
反応は常圧で行なうこともできるが、エステル交換反応は平衡反応であり、生成する軽沸成分を系外に留去することで反応を生成系に偏らせることができる。従って、通常、反応後半には減圧条件を採用して軽沸成分を留去しながら反応することが好ましい。あるいは反応の途中から徐々に圧力を下げて生成する軽沸成分を留去しながら反応させていくことも可能である。
この際の反応終了時の反応圧力は、特に限定はされないが、通常上限が10kPaであり、5kPaであることが好ましく、1kPaであることがより好ましい。これら軽沸成分の留出を効果的に行うために、反応系へ窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを少量通じながら該反応を行うこともできる。
重合反応は、生成するポリカーボネートジオールの分子量を測定しながら行い、目的の分子量となったところで終了する。重合に必要な反応時間は、使用するジヒドロキシ化合物、炭酸エステル、触媒の使用の有無、種類により大きく異なるので一概に規定することはできないが、通常所定の分子量に達するのに必要な反応時間は50時間以下であり、20時間以下であることが好ましく、10時間以下であることがより好ましい。
前述の如く、重合反応の際に触媒を用いた場合、通常得られたポリカーボネートジオール含有組成物には触媒が残存し、金属触媒の残存で、ポリウレタン化反応を行う際に反応の制御ができなくなる場合がある。この残存触媒の影響を抑制するために、使用されたエステル交換触媒とほぼ等モルの例えばリン系化合物を添加してもよい。さらには添加後、後述のように加熱処理すると、エステル交換触媒を効率的に不活性化することができる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
リン系化合物と反応させる時間は特に限定するものではないが、通常1〜5時間である。
重合反応(重縮合反応)は、バッチ式でも連続式でも行うことができるが、製品の分子量等の品質の安定性からは連続式が優れている。使用する装置は、槽型、管型および塔型のいずれの形式であってもよく、各種の攪拌翼を具備した公知の重合槽等を使用することができる。装置昇温中の雰囲気は特に制限はないが、製品の品質の観点から、窒素ガス等の不活性ガス中、常圧または減圧下で行われるのが好ましい。
重合反応後は、前記のポリカーボネートジオール含有組成物中の末端構造がアルキルオキシ基である不純物、アリールオキシ基である不純物、フェノール類、原料であるジヒドロキシ化合物や炭酸ジエステル、副生する軽沸の環状カーボネート、さらには添加した触媒などを除去する目的で精製を行うことができる。その際の精製は軽沸化合物については、蒸留で留去する方法が採用できる。蒸留の具体的な方法としては減圧蒸留、水蒸気蒸留、薄膜蒸留など特にその形態に制限はないが、中でも薄膜蒸留が効果的である。また、水溶性の不純物を除くために水、アルカリ性水、酸性水、キレート剤溶解溶液などで洗浄してもよい。その場合、水に溶解させる化合物は任意に選択できる。
薄膜蒸留時の温度の下限を前記の値とすることにより、軽沸成分の除去効果が十分となる。また、上限を250℃とすることにより、薄膜蒸留後に得られるポリカーボネートジオール含有組成物が着色するのを防ぐことができる。
また、薄膜蒸留直前のポリカーボネートジオール含有組成物の保温の温度は、上限が250℃であることが好ましく、150℃であることがより好ましい。また、下限が80℃であることが好ましく、120℃であることがより好ましい。
本発明のポリカーボネートジオール含有組成物のウレタン化反応における反応速度は、前記ポリカーボネートジオール含有組成物をN,N−ジメチルホルムアミドの溶液とし、ポリカーボネートジオールのモル等量に対して0.98倍のジフェニルメタンジイソシアネートを添加して、動力源としてモーターを用いて所定時間100rpmで攪拌した後の前記モーターの負荷値[V]として評価することができる。ジフェニルメタンジイソシアネート添加後30分後のモーター負荷値の下限は通常0.10V、好ましくは0.13V、より好ましくは0.20V、上限は通常2.00V、好ましくは1.95V、より好ましくは1.90Vである。また、ジフェニルメタンジイソシアネート添加後60分後のモーター負荷値の下限は通常0.10V、好ましくは0.13V、より好ましくは0.20V、上限は通常2.00V、好ましくは1.95V、より好ましくは1.90Vである。
また、同様に、モーター負荷値が0.7Vとなるまでの時間[分]の下限は通常8分、好ましくは10分、より好ましくは15分、上限は通常240分、好ましくは200分、より好ましくは120分である。また、モーター負荷値が1.0Vとなるまでの時間[分]の下限は通常2分、好ましくは5分、より好ましくは10分、上限は通常120分、好ましくは90分、より好ましくは60分である。
なお、モーター負荷値[V]の測定は、ポリカーボネートジオール含有組成物のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を100rpmで攪拌した際のモーター負荷値と、ジフェニルメタンジイソシアネート添加後所定時間100rpmで攪拌した後のモーター負荷値との差分から求めることができる。なお、モーターとしては10から600rpm程度の回転範囲を持ち、最大回転数600rpm程度での最大トルクが0.49N・m程度となり、そのモーター負荷値を0から5V程度で出力できるものを用い、反応容器としては容量500mlのセパラブルフラスコを用い、攪拌羽根としてイカリ型を2枚組み合わせた4枚羽根を用いて、窒素流通または窒素封入の条件で測定を行えば良い。
上述の本発明のポリカーボネートジオールはポリウレタンの原料として用いられる。
本発明のポリカーボネートジオールを用いてポリウレタンを製造する方法は、通常ポリウレタンを製造する公知のポリウレタン化反応条件が用いられる。本発明のポリカーボネートジオールを用いて製造したポリウレタンには、熱安定剤、光安定剤、着色剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘着防止剤、難燃剤、老化防止剤、無機フィラー等の各種の添加剤を、本発明のポリウレタンの特性を損なわない範囲で、添加、混合する
ことができる。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、注型ポリウレタンエラストマーに使用できる。例えば、圧延ロール、製紙ロール、事務機器およびプレテンションロール等のロール類、フォークリフト、自動車車両ニュートラム、台車および運搬車等のソリッドタイヤ並びにキャスター等が挙げられる。また、工業製品として、コンベアベルトアイドラー、ガイドロール、プーリー、鋼管ライニング、鉱石用ラバースクリーン、ギア類、コネクションリング、ライナー、ポンプのインペラー、サイクロンコーンおよびサイクロンライナー等が挙げられる。さらにまた、OA機器のベルト、紙送りロール、複写用クリーニングブレード、スノープラウ、歯付ベルトおよびサーフローラー等にも使用できる。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、熱可塑性エラストマーとしての用途にも適用される。例えば、食品、医療分野で用いる空圧機器、塗装装置、分析機器、理化学機器、定量ポンプ、水処理機器および産業用ロボット等におけるチューブおよびホース類、スパイラルチューブ並びに消防ホース等に使用できる。
また、履物のヒールトップおよび靴底、カップリング、パッキング、ポールジョイント、ブッシュ、歯車およびロール等の機器部品、スポーツ用品、レジャー用品並びに時計のベルト等に使用できる。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、溶剤系二液型塗料としての用途にも適用可能であり、楽器、仏壇、家具、化粧合板およびスポーツ用品等の木材製品に適用できる。また、タールエポキシウレタンとして自動車補修用にも使用できる。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、湿気硬化型の一液型塗料、ブロックイソシアネート系溶媒塗料、アルキド樹脂塗料、ウレタン変性合成樹脂塗料、紫外線硬化型塗料および水系ウレタン塗料等の成分として使用可能である。
本発明で製造されるポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、接着剤として、食品包装、靴、履物、磁気テープバインダー、化粧紙、木材および構造部材等に適用でき、また、低温用接着剤およびホットメルトの成分としても用いることができる。
本発明のポリウレタンを接着剤として使用する場合の形態としては、得られたポリウレタンを溶剤に溶解して溶剤型接着剤として使用することも、溶剤を用いずにホットメルト型接着剤として使用することも可能である。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、バインダーとして、磁気記録媒体、インキ、鋳物、焼成煉瓦、グラフト材、マイクロカプセル、粒状肥料、粒状農薬、ポリマーセメントモルタル、レジンモルタル、ゴムチップバインダー、再生フォームおよびガラス繊維サイジング等に使用可能である。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、繊維加工剤の成分として、防縮加工、防皺加工および撥水加工等に使用できる。
<5−7.弾性繊維>
本発明のポリウレタンを弾性繊維として使用する場合、その繊維化の方法は、紡糸できる方法であれば特に制限なく実施できる。例えば、一旦ペレット化したのち溶融させ、直接紡糸口金を通して紡糸する溶融紡糸方法が採用できる。
本発明のポリウレタン弾性繊維はそのまま裸糸として使用したり、また、他繊維で被覆して被覆糸として使用することもできる。他繊維としては、例えば、ポリアミド繊維、ウール、綿およびポリエステル繊維など従来公知の繊維が挙げられる。中でも、本発明ではポリエステル繊維が好ましく用いられる。
また、本発明のポリウレタン弾性繊維は、染着タイプの分散染料を含有していてもよい。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、シーラント・コーキングとして、コンクリート打ち壁、誘発目地、サッシ周り、壁式PC目地、ALC目地、ボード類目地、複合ガラス用シーラント、断熱サッシシーラントおよび自動車用シーラント等に使用できる。
本発明のポリウレタンおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、医療用材料としての使用が可能である。例えば、チューブ、カテーテル、人工心臓、人工血管および人工弁等の血液適合材料、並びにカテーテル、チューブ、バッグ、手術用手袋および人工腎臓ポッティング材料等の使い捨て素材として使用することができる。
本発明のポリウレタン、ポリウレタンウレアおよびそのウレタンプレポリマー溶液は、末端を変性させることにより、UV硬化型塗料、電子線硬化型塗料、フレキソ印刷版用の感光性樹脂組成物および光硬化型の光ファイバー被覆材組成物等の原料として用いることができる。
ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを製造する際に使用可能なポリイソシアネートとしては、上記有機ジイソシアネートの他、トリス(イソシアナトヘキシル)イソシアヌレート等のポリイソシアネートも挙げられる。
さらに本発明のポリカーボネートジオールに加えて、必要に応じて他のポリオールおよび/またはポリアミンなど活性水素を少なくとも2個有する化合物を添加してもよく、また、これらを任意に組み合わせ用いてもよい。
前記硬化膜を各種基材への皮膜として用いた積層体は、意匠性および表面保護性に優れており、塗装代替用フィルムとして用いることができ、例えば、内装または外装用の建装材並びに自動車および家電等の各種部材等に有効に適用することが可能である。
具体的には、例えば、耐熱性および耐久性を要求される、自動車および家電部品等などのジョイントブーツ、並びに電線被覆材等の用途に有効に適用することが可能である。
以下において、各物性値の評価方法は下記の通りである。
<数平均分子量>
数平均分子量(Mn)は、ポリカーボネートジオール含有組成物をCDCl3(重クロロホルム)に溶解して400MHzにて1H−NMR(BRUKER製AVANCE400)を測定、その積分値より算出した。
ポリカーボネートジオール含有組成物をCDCl3に溶解して400MHz 1H−NMR(BRUKER製AVANCE400)を測定し、各成分のシグナルの積分値より算出した。その際の検出限界は、エーテル基の重量として500ppm、原料とするジヒドロキシ化合物またはフェノールの重量として、フェノールは100ppm、イソソルビドは0.1重量%、ネオペンチルグリコールは500ppmである。
ポリカーボネートジオール含有組成物をCDCl3に溶解して400MHz 1H−NMR(BRUKER製AVANCE400)を測定し、その積分値より算出した。
<o−ジクロロベンゼン量>
ポリカーボネートジオール含有組成物をCDCl3に溶解して400MHz 1H−NMR(BRUKER製AVANCE400)を測定し、各成分のシグナルの積分値より算出した。その際の検出限界は200ppmである。
ポリカーボネートジオール含有組成物をCDCl3に溶解して400MHz 1H−N
MR(BRUKER製AVANCE400)を測定し、各成分のシグナルの積分値より算出した。フェノキシド末端の割合は、フェノキシド末端の1プロトン分の積分値と、前記式(B)で表されるポリカーボネートジオール末端構造およびフェノキシド末端、それぞれの1プロトン分の積分値の合計との比から求めており、フェノキシド末端の検出限界はポリカーボネートジオール末端の全構造に対して0.05モル%である。
(P):式(B)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(B)中のRの全モ
ル数}、及び(Q):{式(A)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(A)中
のRの全モル数}、それぞれの値は生成物をCDCl3に溶解して400MHz 1H−NMR(BRUKER製AVANCE400)を測定し、その積分値より算出した。算出方法を以下に記載する。
JIS K1557−1に記載の手法により測定、算出した。
1.実施例1−6、比較例1−6
ジヒドロキシ化合物としてイソソルビドと1,6−ヘキサンジオールを使用。
δ5.22〜4.98ppmの積分値=a
δ4.79〜4.61ppmの積分値=b
δ4.61〜4.47ppmの積分値=c
δ3.68〜3.51ppmの積分値=d
δ2.73〜2.66ppmの積分値=e
δ1.52〜1.30ppmの積分値=f
ネート基含有構造部分「HD中」とする。
ISB末端1=b−e
ISB中=c−ISB末端1
ISB末端2=a−ISB末端1−ISB中×2
HD末端=(d−e−ISB末端1)÷2
HD中=(f−HD末端×4)÷4
原料ジヒドロキシ化合物としてイソソルビドと1,6−ヘキサンジオールを用いたポリカーボネートジオールにおいて、(P)及び(Q)は以下で表される。
(P)=HD末端/{(ISB末端1+ISB末端2+HD末端}
(Q)={HD末端+HD中}/{ISB末端1+ISB末端2+ISB中+HD末端+HD中}
ジヒドロキシ化合物としてネオペンチルグリコールと1,6−ヘキサンジオールを使用。
δ4.25〜4.05ppmの積分値=g
δ4.05〜3.87ppmの積分値=h
δ3.70〜3.57ppmの積分値=i
δ3.41〜3.30ppmの積分値=j
δ1.15〜1.12ppmの積分値=k
分子鎖末端のネオペンチルグリコール由来のカーボネート基含有構造部分を「NPG末端」、末端以外のポリカーボネートジオール中のネオペンチルグリコール由来のカーボネート基含有構造部分「NPG中」とする。
HD末端=i÷2
HD中=(h−i−k÷6×4)÷4
NPG末端=j÷2
NPG中=(h−i)÷4
原料ジヒドロキシ化合物としてネオペンチルグリコールと1,6−ヘキサンジオールを用いたポリカーボネートジオールにおいて、(P)及び(Q)は以下で表される。
(P)=HD末端/{HD末端+NPG末端}
(Q)={HD末端+HD中}/{HD末端+HD中+NPG末端+NPG中}
ポリカーボネートジオール含有組成物を約0.1g測り取り、4mLのアセトニトリルに溶解した後、20mLの純水を加えてポリカーボネートジオールを析出させ、析出したポリカーボネートジオールをろ過にて除去した。そしてろ過後の溶液を純水で所定濃度まで希釈し、金属イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで分析した。なお、溶媒として使用するアセトニトリルの金属イオン濃度をブランク値として測定し、溶媒分の金属イオン濃度を差し引いた値をポリカーボネートジオール含有組成物の金属イオン濃度とした。
直径50mm、高さ200mm、面積0.0314m2の内部コンデンサー、ジャケット付きの柴田科学株式会社製、分子蒸留装置MS−300特型を使用した。
<ウレタン化速度試験>
得られたポリカーボネートジオール含有組成物のウレタン化反応における反応性は、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記することがある)の溶液としてから、ポリカーボネートジオール含有組成物の水酸基価から推算される、添加するポリカーボネ
ートジオール含有組成物のモル等量に対して0.98倍のジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略記することがある)量を所定温度にて添加し、その攪拌を100rpmに保った場合の攪拌モーター負荷(単位 V)の変化にて負荷値(トルク)を観察した。トルクは、MDI添加前の値を差し引いた差分を読み取った。モーターは東京理化器械株式会社の攪拌機マゼラZ−1210を用いた。重合反応容器は容量500mLのセパラブルフラスコを用い、攪拌羽根はイカリ型を2枚組み合わせた4枚羽根を用いた。用いる容器等はよく洗浄し乾燥した上で、一連の操作は空気との接触を極力避けて、窒素流通あるいは窒素封入の条件にて行った。なお、モーター負荷値の検出限界は5Vである。ただし、モーター負荷値が約2Vを超える状態では重合液の粘度が高すぎ、攪拌羽根による剪断後の重合液が重力で戻りきらず、部分的に空回りの状態となるため、正しいモーター負荷値が測定できなかった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:4.4mL(濃度:8.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:37mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解した後に、5分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を5.33kPaまで下げ、内温130℃、5.33kPaの条件下で180分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、100分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を0.40kPaまで下げた後、100分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、4.29重量ppmであった。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温で透明固体であった。また原料とするジヒドロキシ化合物であるイソソルビドの含有量は3.60重量%、フェノール含有量は1.06重量%で、フェノキシド末端となったポリカーボネートジオールやイソソルビド骨格以外のエーテル結合を含むポリカーボネートジオールは検出されなかった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:8.7mL(濃度:8.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:73mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解した後に、5分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を5.33kPaまで下げ、内温130℃、5.33kPaの条件下で180分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、120分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を0.40kPaまで下げた後、70分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、9.35重量ppmであり、イソソルビドの含有量は3.17重量%であった。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールのNMR分析から求めた数平均分子量(Mn)は982、(P)の値は0.30、(Q)の値は0.50で、(P)/(Q)比は、0.60であった。水酸基価は117.6mgKOH/gであった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:17.5mL(濃度:8.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:147mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解した後に、5分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を5.33kPaまで下げ、内温130℃、5.33kPaの条件下で150分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、110分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を0.40kPaまで下げた後、60分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、17.5重量ppmであった。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温で透明固体であった。また原料とするジヒドロキシ化合物であるイソソルビドの含有量は3.91重量%、フェノール含有量は1.17重量%で、フェノキシド末端となったポリカーボネートジオールやイソソルビド骨格以外のエーテル結合を含むポリカーボネートジオールは検出されなかった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:8.7mL(濃度:50.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:440mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解した後に、5分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130℃、6.67kPaの条件下で150分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、210分間かけて圧力を0.40kPaまで下げた後、100分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、65.9重量ppmであり、イソソルビドの含有量は6.13重量%であった。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールのNMR分析から求めた数平均分子量(Mn)は1,067、(P)の値は0.15、(Q)の値は0.54で、(P)/(Q)比は、0.28であった。水酸基価は119.4mgKOH/gであった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:0.9mL(濃度:8.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:7.3mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解した後に、5分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を4.67kPaまで下げ、内温130℃、4.67kPaの条件下で20分間反応した。更に、260分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を0.40kPaまで下げた後、80分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、1.06重量ppmであり、イソソルビドの含有量は0.43重量%であった。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールのNMR分析から求めた数平均分子量(Mn)は1,465、(P)の値は0.32、(Q)の値は0.39で、(P)/(Q)比は、0.82であった。水酸基価は67.1mgKOH/gであった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:8.7mL(濃度:8.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:73mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解した後に、5分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130℃、5.33〜6.67kPaの条件下で240分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、140分間かけて圧力を0.40kPa
まで下げた後、60分間かけて内温を180℃まで上げた。その後、内温180℃、0.40kPaの条件下で280分間、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、9.43重量ppmであり、イソソルビドの含有量は5.44重量%であった。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールのNMR分析から求めた数平均分子量(Mn)は1,082、(P)の値は0.08、(Q)の値は0.53で、(P)/(Q)比は、0.15であった。水酸基価は105.2mgKOH/gであった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:8.7mL(濃度:100.8g/L、酢酸マグネシウム4水和物:877mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解したら5分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130℃、6.67kPaの条件下で150分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、180分間かけて圧力を0.40kPaまで下げた後、100分間かけて温度を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、113重量ppmであり、イソソルビドの含有量は6.97重量%であった。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールのNMR分析から求めた数平均分子量(Mn)は1,054、(P)の値は0.10、(Q)の値は0.54で、(P)/(Q)比は、0.19であった。水酸基価は112.7mgKOH/gであった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:8.7mL(濃度
:336.0g/L、酢酸マグネシウム4水和物:2,923mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解したら5分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130℃、5.33〜8.00kPaの条件下で190分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、100分間かけて圧力を0.40kPaまで下げた後、60分間かけて温度を150℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるマグネシウムの量は、315重量ppmであり、イソソルビドの含有量は6.97重量%であった。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールのNMR分析から求めた数平均分子量(Mn)は1,122、(P)の値は0.10、(Q)の値は0.55で、(P)/(Q)比は、0.18であった。水酸基価は122.8mgKOH/gであった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:404.3g、イソソルビド:500.1g、ジフェニルカーボネート:1095.6g、酢酸亜鉛:345mgを入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解したら5分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130〜140℃、6.67kPaで330分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。次に、圧力4.67〜8.67kPaの条件下で210分間かけて温度を165℃まで上げ、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、圧力を30分間で0.40kPaまで下げながら、120分間かけて温度を190℃まで上げ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物に含まれるイソソルビドの含有量は4.51重量%であった。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールのNMR分析から求めた数平均分子量(Mn)は1,088、(P)の値は0.07、(Q)の値は0.54で、(P)/(Q)比は、0.13であった。水酸基価は96.7mgKOH/gであった。
あらかじめ融点以上(例えば100℃)に加温した実験例2−1で製造した薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物85.0gをセパラブルフラスコに入れ、50℃設定のオイルバスにそのフラスコを浸して加温しつつ、DMFを131g加えて溶解させた。100rpmで攪拌を行いながらDMF溶液にMDIを21.9g添加した。その後、粘度増加による攪拌トルクの電圧値の変化を読み取り、内容物の様子を観察した。
この場合の増粘速度は、トルク1.0Vを超えるまでの時間が約42分であり、扱いやすい範囲内であった。それ以降増粘は緩やかになり、トルク約1.7Vで増粘が止まった。
あらかじめ融点以上(例えば100℃)に加温した実験例3−1で製造した薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物84.9gをセパラブルフラスコに入れ、50℃設定のオイルバスにそのフラスコを浸して加温しつつ、DMFを131g加えて溶解させた。100rpmで攪拌を行いながらDMF溶液にMDIを22.1g添加した。その後、粘度増加による攪拌トルクの電圧値の変化を読み取り、内容物の様子を観察した。
この場合の増粘速度は、トルク1.0Vを超えるまでの時間が約14分であり、扱いやすい範囲内であった。それ以降増粘は緩やかになり、トルク約1.8Vで増粘が止まった。
あらかじめ融点以上(例えば150℃)に加温した実験例1−1で製造した薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物95.6gをセパラブルフラスコに入れ、50℃設定のオイルバスにそのフラスコを浸して加温しつつ、DMFを134g加えて溶解させた。100rpmで攪拌を行いながらDMF溶液にMDIを14.0g添加した。その後、粘度増加による攪拌トルクの電圧値の変化を読み取り、内容物の様子を観察した。
この場合は重合が非常に遅く、1時間経過後でもトルクは0.2Vであった。さらに4時間経過後でも僅かずつ増粘は進行しているものの、そのトルクは約0.7Vであった。
あらかじめ融点以上(例えば100℃)に加温した比較例2−1で製造した薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物85.0gをセパラブルフラスコに入れ、50℃設定のオイルバスにそのフラスコを浸して加温しつつ、DMFを129g加えて溶解させた。100rpmで攪拌を行いながらDMF溶液にMDIを20.6g添加した。その後、粘度増加による攪拌トルクの電圧値の変化を読み取り、内容物の様子を観察した。
この場合の増粘速度は、トルク1.0Vを超えるまでの時間が約16分間であり、しかも約19分間経過後には2.7Vになり、さらに急上昇し、モーター負荷値は測定不能になった。
あらかじめ融点以上(例えば100℃)に加温した比較例3−1で製造した薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物85.0gをセパラブルフラスコに入れ、50℃設定のオイルバスにそのフラスコを浸して加温しつつ、DMFを129g加えて溶解させた。100rpmで攪拌を行いながらDMF溶液にMDIを20.9g添加した。その後、粘度増加による攪拌トルクの電圧値の変化を読み取り、内容物の様子を観察した。
ただ、ゲルの形成で溶液が不均質となり一部低粘度の部分が生じたため、トルクとしては1.0Vを超えた値にはならなかった。
あらかじめ融点以上(例えば100℃)に加温した比較例4−2で製造した薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物85.0gをセパラブルフラスコに入れ、50℃設定のオイルバスにそのフラスコを浸して加温しつつ、DMFを132g加えて溶解させた。100rpmで攪拌を行いながらDMF溶液にMDIを22.8g添加した。
この場合にはMDIの添加直後にゲルの形成が多量認められ、内容物のほぼ全量が攪拌羽根に絡まって団子状態となった。したがって、増粘速度を測定することは不可能であった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた1Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:293.9g、イソソルビド:121.2g、ジフェニルカーボネート:658.2g、酢酸マグネシウム4水和物:4.3mgを入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温160℃まで昇温して内容物を加熱溶解した後、内温160℃の条件下で60分間反応させた。更に、120分間かけてセパラブルフラスコ内部の圧力を0.27kPaまで下げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。その後、内温180℃、2.7kPaの条件下で、15分間セパラブルフラスコ内部へ窒素ガスバブリングを行い、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。更に、セパラブルフラスコ内にo−ジクロロベンゼンを400g加えた後、内温130℃、圧力0.27kPaの条件下で5時間反応させ、その後セパラブルフラスコ内の圧力を2.7kPaに保持したまま窒素ガスにて13時間バブリングし、フェノールを除きながらポリカーボネートジオールの重合度を上げる反応を行い、ポリカーボネートジオール含有組成物を得た。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温で粘性液体であり、流動性が認められた。また、原料とするジヒドロキシ化合物であるイソソルビドの含有量は0.5重量%で、フェノキシド末端となったポリカーボネートジオールやイソソルビド骨格以外のエーテル結合を含むポリカーボネートジオール、フェノール及びo−ジクロロベンゼンは検出されなかった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:202.4g、イソソルビド:750.9g、ジフェニルカーボネート:1046.8g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:8.7mL(濃度:8.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:73mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解したら5分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を5.33kPaまで下げ、内温130℃、5.33kPaの条件下で240分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、120分かけてセパラブルフラスコ内の圧力を0.40kPaまで下げた後、80分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。最後に160℃、0.40kPaで40分間、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除去し、ポリカーボネートジオール含有組成物を得た。
温度:180〜200℃、圧力:0.027kPa)を行った。
この薄膜蒸留後のポリカーボネートジオール含有組成物中に含まれるポリカーボネートジオールの水酸基価から求めた数平均分子量(Mn)は985、(P)の値は0.09、(Q)の値は0.24で、(P)/(Q)比は、0.38であった。水酸基価は125.0mgKOH/gであった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:386.0g、ネオペンチルグリコール:340.2g、ジフェニルカーボネート:1273.8g、酢酸マグネシウム4水和物水溶液:8.3mL(濃度:8.4g/L、酢酸マグネシウム4水和物:73mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解したら5分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130℃、6.67kPaの条件下で180分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。更に、150分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を0.40kPaまで下げた後、90分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は常温では透明液体であった。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温で粘性液体であり、流動性が認められた。また、原料ジヒドロキシ化合物であるネオペンチルグリコールの含有量は0.13重量%、ネオペンチルカーボネートの含有量は1.85重量%、フェノール含有量は0.24重量%で、フェノキシド末端となったポリカーボネートジオールやエーテル結合を含むポリカーボネートジオールは検出されなかった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:386.0g、ネオペンチルグリコール:340.2g、ジフェニルカーボネート:1273.8g、酢酸カルシウム1水和物水溶液:6.9mL(濃度:8.4g/L、酢酸カルシウム1水和物:58.0mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解したら5分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130℃、6.67kPaの条件下で180分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。そして、150分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を0.40kPaまで下げた後、90分間かけて内温を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温では透明液体であった。
H/gであった。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温で粘性液体であり、流動性が認められた。また、ネオペンチルカーボネートの含有量は0.47重量%、フェノール含有量は0.62重量%で、ネオペンチルグリコールやフェノキシド末端となったポリカーボネートジオール、エーテル結合を含むポリカーボネートジオールは検出されなかった。
攪拌機、留出液トラップ、及び圧力調整装置を備えた5Lガラス製セパラブルフラスコに、1,6−ヘキサンジオール:386.0g、ネオペンチルグリコール:340.2g、ジフェニルカーボネート:1273.8g、酢酸バリウム水溶液:9.9mL(濃度:8.4g/L、酢酸バリウム1水和物:83mg)を入れ、窒素ガスでセパラブルフラスコ内の気体を置換した。次に、内温130℃まで昇温して内容物を加熱溶解させた。昇温し、内容物が溶解したら5分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を6.67kPaまで下げ、内温130℃、6.67kPaの条件下で180分間、フェノールを留出させ除きながら反応した。そして、150分間かけてセパラブルフラスコ内の圧力を0.40kPaまで下げた後、90分間かけて温度を160℃まで上げつつ、フェノール及び未反応のジヒドロキシ化合物を留出させ除きながら反応した。得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温では透明液体であった。
得られたポリカーボネートジオール含有組成物の性状は、常温で粘性液体であり、流動性が認められた。また、原料ジヒドロキシ化合物であるネオペンチルグリコールの含有量は0.09重量%、ネオペンチルカーボネートの含有量は0.55重量%、フェノール含有量は0.17重量%で、フェノキシド末端となったポリカーボネートジオールやエーテル結合を含むポリカーボネートジオールは検出されなかった。
表1に前記実施例1−1・2−1・3−1・4−1と比較例1−1・2−1・3−1・4−1について、ポリカーボネートジオール製造時に使用した原料ジヒドロキシ化合物の組成、マグネシウム触媒の使用量、反応最高温度と、ポリカーボネートジオール含有組成物の残存物、(P)、(Q)および(P)/(Q)比の値と、ポリカーボネートジオール含有組成物を用いたウレタン化反応速度試験の結果を整理して示す。
また、本発明のポリカーボネートジオール含有組成物を用いてポリウレタンを製造すると、従来のポリカーボネートジオール由来のポリウレタンとしての特性である優れた耐熱性、耐候性及び耐水性を維持したまま、ポリカーボネートジオール含有組成物の構成成分として用いられたジオール化合物の種類によって、各種要求物性を付与できるという優れた特長を有しており、産業上極めて有用なものであることが期待される。
Claims (12)
- 下記式(A)で表される繰り返し構造のポリカーボネートジオールを含有するポリカーボネートジオール含有組成物であって、該ポリカーボネートジオールの水酸基価が10以上400以下であり、且つ下記式(C)を満たすポリカーボネートジオール含有組成物を、ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートを触媒存在下で、反応最高温度が180℃未満の条件下で重縮合反応することにより得る、ポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
(P)={式(B)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(B)中のRの全モル
数}
(Q)={式(A)中のRが(CH2)lであるRのモル数}/{式(A)中のRの全モル
数}
ただし、Rはカーボネート基を含まない任意の2価の基であり、異なる複数の基で構成されていてもかまわない。また、lは2以上20以下の整数、mは1以上100以下の整数を表す。前記式(B)の波線は、この先にポリマー鎖が結合していることを示す。) - 前記ポリカーボネートジオールの数平均分子量が、300以上10000以下である、請求項1に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
- 前記ポリカーボネートジオールの全末端基に対する水酸基の割合が、95モル%以上である、請求項1または請求項2に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
- 前記式(A)で表されるポリカーボネートジオール中に含まれる、Rで示される構造の中で、Rが(CH 2 ) l である構造の割合が10モル%以上90モル%以下である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
- 前記(CH 2 ) l のlが3以上6以下である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
- 前記ポリカーボネートジオールが、分岐構造およびヘテロ原子を有する構造から選ばれる少なくとも1つの構造を有するジヒドロキシ化合物に由来し、かつカーボネート基を含む構造単位を有する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
- 前記式(E)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物が、イソソルビド、イソマンニド、およびイソイディッドから選ばれる少なくとも1種のジヒドロキシ化合物である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製
造方法。 - 前記ポリカーボネートジオール含有組成物が、エステル交換触媒として長周期型周期表における第2族の金属より選ばれた少なくとも1種の金属を含む化合物を含有し、当該金
属が前記ポリカーボネートジオール含有組成物に対し、重量比として2ppm以上100ppm以下含有する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のポリカーボネートジ
オール含有組成物の製造方法。 - 前記ポリカーボネートジオール含有組成物と、当該ポリカーボネートジオール含有組成物の製造に用いた原料ジヒドロキシ化合物とを、当該原料ジヒドロキシ化合物がポリカーボネートジオール含有組成物に対し5重量%以下であるように含有する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法。
- 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法により得られるポリカーボネートジオール含有組成物を原料として用いるポリウレタンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012136083A JP6146961B2 (ja) | 2011-06-16 | 2012-06-15 | ポリカーボネートジオール含有組成物およびその製造方法、並びにポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011134348 | 2011-06-16 | ||
JP2011134348 | 2011-06-16 | ||
JP2012136083A JP6146961B2 (ja) | 2011-06-16 | 2012-06-15 | ポリカーボネートジオール含有組成物およびその製造方法、並びにポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017048329A Division JP6465132B2 (ja) | 2011-06-16 | 2017-03-14 | ポリカーボネートジオール含有組成物およびポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013018979A JP2013018979A (ja) | 2013-01-31 |
JP6146961B2 true JP6146961B2 (ja) | 2017-06-14 |
Family
ID=47690710
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012136083A Active JP6146961B2 (ja) | 2011-06-16 | 2012-06-15 | ポリカーボネートジオール含有組成物およびその製造方法、並びにポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン |
JP2017048329A Active JP6465132B2 (ja) | 2011-06-16 | 2017-03-14 | ポリカーボネートジオール含有組成物およびポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017048329A Active JP6465132B2 (ja) | 2011-06-16 | 2017-03-14 | ポリカーボネートジオール含有組成物およびポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP6146961B2 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5335126B1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-11-06 | 日新製鋼株式会社 | 塗装金属素形材と熱可塑性樹脂組成物の成形体とが接合された複合体およびその製造方法 |
JP5422840B2 (ja) * | 2012-03-30 | 2014-02-19 | 日新製鋼株式会社 | 塗装金属素形材 |
CN104884499B (zh) | 2012-12-26 | 2018-05-29 | 三菱化学株式会社 | 聚碳酸酯二元醇以及使用聚碳酸酯二元醇而得到的聚氨酯 |
JP6544889B2 (ja) * | 2013-04-22 | 2019-07-17 | 三菱ケミカル株式会社 | ポリカーボネートジオールおよびその製造方法並びにそれを用いたポリウレタン |
JP2015007188A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | 三菱化学株式会社 | ポリカーボネートの製造方法 |
JP6241389B2 (ja) * | 2013-07-31 | 2017-12-06 | 三菱ケミカル株式会社 | ポリカーボネートジオールの製造方法及びポリウレタンの製造方法 |
ES2912073T3 (es) * | 2014-06-20 | 2022-05-24 | Mitsubishi Chem Corp | Policarbonatodiol, método para producir el mismo, y poliuretano producido usando el mismo |
JP6617105B2 (ja) * | 2015-04-01 | 2019-12-04 | サムヤン コーポレイション | ポリウレタン、その製造方法及び用途 |
FR3072381B1 (fr) * | 2017-10-16 | 2020-09-18 | Roquette Freres | Oligocarbonates polyols obtenus a partir de dialkylcarbonate de dinahydrohexitol ou un dimere de carbonate de dianhydrohexitol, leur procede de fabrication et leurs utilisations |
FR3072383B1 (fr) * | 2017-10-16 | 2019-10-18 | Roquette Freres | Polymeres multiblocs dont la synthese met en oeuvre des oligocarbonates polyols |
WO2021084955A1 (ja) | 2019-10-28 | 2021-05-06 | Dic株式会社 | ウレタン樹脂組成物、接着剤、及び、合成皮革 |
CN110724255B (zh) * | 2019-11-14 | 2021-05-04 | 中国科学院过程工程研究所 | 一种复配催化剂及其在制备生物基聚碳酸酯中的应用 |
JP7291655B2 (ja) * | 2020-03-30 | 2023-06-15 | 大日精化工業株式会社 | 加飾シート及び加飾成形品 |
TW202200655A (zh) | 2020-06-23 | 2022-01-01 | 日商Dic股份有限公司 | 胺基甲酸酯樹脂組成物、皮膜、及合成皮革 |
WO2022180897A1 (ja) | 2021-02-25 | 2022-09-01 | Dic株式会社 | 合成皮革 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10125557B4 (de) * | 2001-05-23 | 2007-05-24 | Bayer Materialscience Ag | Verfahren zur Herstellung von Polycarbonat-Polyolen |
EP2036937A1 (en) * | 2007-09-13 | 2009-03-18 | Stichting Dutch Polymer Institute | Polycarbonate and process for producing the same |
JP5041442B2 (ja) * | 2009-02-20 | 2012-10-03 | 古河電気工業株式会社 | 蓄電デバイスの状態検知方法 |
JP5464889B2 (ja) * | 2009-04-08 | 2014-04-09 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリカーボネートジオール |
JP5614637B2 (ja) * | 2010-08-27 | 2014-10-29 | 日本ポリウレタン工業株式会社 | ポリカーボネートポリオールおよびその製造方法 |
-
2012
- 2012-06-15 JP JP2012136083A patent/JP6146961B2/ja active Active
-
2017
- 2017-03-14 JP JP2017048329A patent/JP6465132B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013018979A (ja) | 2013-01-31 |
JP6465132B2 (ja) | 2019-02-06 |
JP2017133024A (ja) | 2017-08-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6465132B2 (ja) | ポリカーボネートジオール含有組成物およびポリカーボネートジオール含有組成物を用いたポリウレタン | |
JP6252070B2 (ja) | ポリカーボネートジオール | |
JP6078988B2 (ja) | ポリカーボネートポリオールの製造方法 | |
JP6504211B2 (ja) | ポリカーボネートジオール含有組成物の製造方法、並びにそれを用いたポリウレタンの製造方法 | |
US11220572B2 (en) | Polycarbonate diol and polyurethane using same | |
JP5699770B2 (ja) | ポリカーボネートジオール及びその製造法、並びにそれを用いたポリウレタン及び活性エネルギー線硬化性重合体組成物 | |
JP6828237B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂 | |
JP2020029569A (ja) | ポリカーボネートジオールおよびその製造方法並びにそれを用いたポリウレタン | |
JP7172684B2 (ja) | ポリウレタンエラストマー及びその製造方法 | |
JP2017036463A (ja) | ポリカーボネートジオールおよびその製造方法。 | |
JP2014136783A (ja) | ポリカーボネートジオールおよびその製造方法、並びにポリカーボネートジオールを用いたポリウレタン | |
JP2020125428A (ja) | ポリウレタンエラストマー及びその製造方法 | |
JP2020084152A (ja) | ポリウレタンエラストマー及びその製造方法 | |
JP7484967B2 (ja) | ポリウレタンエラストマー及びその製造方法 | |
JP6331243B2 (ja) | ポリカーボネートジオールの製造方法 | |
US20210332238A1 (en) | Polyalkylene ether glycol composition and method for producing polyurethane using the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150522 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160421 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160510 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160706 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160906 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161130 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20161207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170313 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170419 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170425 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170516 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6146961 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |